JP2012071066A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御装置(20)は、遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(以下、「フリーズ時間」とする)、実行するフリーズ制御手段(170)を備え、フリーズ時間は、予め定めた最低時間以上であって、この最低時間を超える予め定めた最大限度時間以下に設定可能に形成され、フリーズ制御手段(170)は、フリーズ状態を実行する際には、予め定めた最低時間はフリーズ状態を必ず実行するとともに、この最低時間中に操作可能なスイッチのうち、いずれかの操作により、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能としたことを特徴とする。
【選択図】図11
Description
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した背景技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フリーズ状態の時間延長の是非について遊技者の意思がより強く反映されるとともに、フリーズ状態が遊技者にとってさらに有意義なものとなる遊技機を提供することである。
請求項1記載の発明に係る遊技機(10)は、周囲に複数の図柄(61)が付された回転リール(40)と、回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)と、予め貯留した遊技媒体の内部投入が可能なベットスイッチ(16)と、遊技を制御する制御装置(20)とを備えている。
そして、遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチ(30)の操作を条件として回転リール(40)の回転を開始させ、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、その抽選の結果及びストップスイッチ(50)の操作に基づいて回転リール(40)の回転を停止させ、当選した役に係る図柄(61)の組み合わせが揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了するように形成されている。
そして、フリーズ時間は、予め定めた最低時間以上であって、この最低時間を超える予め定めた最大限度時間以下に設定可能に形成されている。
そして、フリーズ制御手段(170)は、フリーズ状態を実行する際には、予め定めた最低時間はフリーズ状態を必ず実行するとともに、この最低時間中に操作可能なスイッチのうち、いずれかの操作により、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能としたことを特徴とする。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、最大限度時間として、時間の異なるものを予め複数、設けてあるとともに、その複数の最大限度時間のうち、いずれの最大限度時間を用いるかを抽選により決定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、遊技機(10)には表示装置(68)が設けられ、フリーズ時間中に、表示装置(68)で演出を実行可能な演出制御手段(240)を有している。
そして、演出制御手段(240)は、フリーズ状態の最低時間に対応して演出を実行するとともに、フリーズ制御手段(170)によりフリーズ時間が延長された場合には、最低時間までの演出よりも遊技者に有利な情報を含む演出を実行可能としたことを特徴とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、フリーズ状態を実行する際には、予め定めた最低時間はフリーズ状態を必ず実行する。これにより、フリーズ状態を実行する際には、その最低時間に関しては何人にも公平にフリーズ状態を発生させることができる。この最低時間中に操作可能なスイッチのうち、いずれかの操作により、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能とした。これにより、遊技者がフリーズ状態の延長を望まない場合には、操作可能なスイッチを操作しないことを選択すれば、フリーズ時間が延長されることがなくなる。また、遊技者がフリーズ状態の延長を望む場合には、操作可能なスイッチを操作することを選択することで、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長することができる。また、延長された場合であっても、最大限度時間内に設定されているため、延長しない遊技者との間に極端な時間差を発生させることがなく、一定の範囲内で遊技を進行させることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、最大限度時間として、時間の異なるものを予め複数、設けて、そのうちのいずれの最大限度時間を用いるかを抽選により決定することにより、フリーズ時間の最大限度時間に意外性を付与することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、フリーズ時間中、表示装置で演出が実行される。これにより、遊技者にとって有益な情報を提示したり、遊技者を楽しませる娯楽性に優れたものを実行することが可能となり、フリーズ状態が遊技者にとってさらに有意義なものとなる。
また、フリーズ時間が延長された場合には、最低時間までの演出よりも遊技者に有利な状態を含む演出が実行可能としたことにより、フリーズ時間を延長させる意義や楽しみが増え、延長されたフリーズ状態が遊技者にとってさらに有意義なものにすることができる。
(遊技機10の概要)
本明細書において、「前面」は、遊技機において遊技を行う際に遊技者が向き合う面をいい、「背面」は、かかる遊技者から見た場合の「前面」の反対側の面であり、また、「左」や「右」等の左右方向も、かかる遊技機の前面の方を向いて位置している者から見た場合の左側や、右側を意味する。
図1に示すように、本実施の形態に係る遊技機としてのスロットマシンであって、正面に向かって開口する正面開口部を有する四角箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口部を開閉自在に塞ぐ前扉14とを有する。前記前扉14は、正面開口部の上部を開閉自在に塞ぐ上扉3と、正面開口部の下部を開閉自在に塞ぐ下扉4とを備えている。
前記上扉3には、遊技者側に向かって臨む略四角窓状の上パネル12aが形成されている。そして、この上パネル12aの略中央には、三個の回転リール40の円周に貼付したリールテープ42上の図柄61、いわゆる停止図柄61を見ることができる表示窓13が形成されている。この表示窓13は、3個全ての回転リール40の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。
そして、遊技機10の前面側には、横方向や、斜め方向等に3個の回転リール40の各3個の所定図柄の停止位置を結んだ所定本数のラインが形成されている。本実施の形態では、ラインとして、上段の3個の図柄を通る上段ラインL1と、中段の3個の図柄を通る中段ラインL2と、下段の3個の図柄を通る下段ラインL3と、左下、中央、右上の3個の図柄を通る右上りラインL4と、左上、中央、右下の3個の図柄を通る右下りラインL5とが設けられている。
前記下扉4には、操作部12cの右側に位置してメダルを投入するためのメダル投入口18と、操作部12cの左側に位置して貯留メダル数を減じてメダル投入に代えるベットスイッチ16と、このベットスイッチ16の左側に位置してクレジットしたメダルを払い出すための精算スイッチ17と、操作部12cの左側に位置してメダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に回転リール40の回転を開始させるための変動表示開始手段31としてのスタートスイッチ30と、操作部12cの略中央に位置して操作により対応する回転リール40の回転を停止させるための変動表示停止手段51としてのストップスイッチ50とを備えている。
なお、本遊技機10は、メダル投入口18からメダルを投入すると、最大で50枚のメダルを遊技機10内部に貯留する(クレジットする)ことが可能に形成されている。そして、この貯留(クレジット)したメダルを、ベットスイッチ16の押下操作によって、遊技開始の条件としてのメダル投入に代えることができる。
前記下扉4の奥には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払い出し手段65と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ6を有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置5とが配置されている。
本実施の形態に係る遊技機10は、原則として、ベットスイッチ16操作又はメダル投入後のスタートスイッチ30の押下により、回転リール40の回転を開始すると共に、役抽選を行い、各回転リール40のストップスイッチ50の押下タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール40の回転を役抽選の結果に適合するように停止させ、停止時の図柄の組み合わせによって、当選した役の所定図柄が有効ライン上に停止表示された場合に、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の特典(利益)を遊技者に付与するスロットマシンである。
前記リールユニット60は、横並びに設けた3個の回転リール40と、各回転リール40を回転させるためのものであって各回転リール40にそれぞれ対応している駆動モーターとしてのステッピングモーター64と、遊技制御装置21からのパルス信号が入力されることでステッピングモーター64を回転駆動させるためのモータードライバ62と、回転リール40の回転位置を検知するための回転位置検知装置46と、これらを支持する支持部材49とを備えている。
回転リール40は、21個の図柄を周囲に均等に配列した筒状のものである。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるとともに、複数個(21個)の図柄61が表示されているテープ状のリールテープ42とを備えている。
そして、駆動モーターによる回転を開始した後、前記インデックス47をインデックスセンサ48により検知してからの回転角度を認識することで、後述する回転位置判断手段161により現在位置を特定し、その後、所定角度で停止させることが可能となる。このインデックスセンサ48は、内部に光センサーを有するとともに、全体形状が、略コ字状であって、一端に発光素子(LED)が配置され、他端に受光素子(フォトトランジスタ)が配置され、そのコ字状の内部を、突出片状のインデックス47が移動することにより、発光素子からの光が遮断され、インデックス47が通過したタイミングを検知可能なものである。
更に、具体的には、このステッピングモータ64は、504個のステップで、360度、すなわち1周するように設定されている。そして、モータドライバ62に1パルスの制御信号が入力されることにより、ステッピングモータ64が1ステップ角(具体的には、360/504度)だけ、回転するように設定されている。すなわち、504パルスの制御信号がモータドライバ62に入力されることにより、ステッピングモータ64は、360度、すなわち1回転するものである。回転リール40の周囲には、21個の図柄が配置されているため、24パルスの制御信号がモータドライバ62に入力されると、ステッピングモータ64は24ステップ移動し、1図柄分だけ回転移動するように設定されている。
(制御装置20)
図4に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置20が形成されている。前記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAMを備えている。そして、ROMに記憶されたデータやプログラムを、RAMが読み込むことで、動作可能に形成されている。
前記制御装置20は、遊技を進行させて遊技状態を制御する遊技制御装置21(主基板23)と、この遊技制御装置21からの信号を受けて、遊技の演出を行うために演出状態を制御する演出制御装置22(サブ基板24)とを備えている。ここで、遊技制御装置21と演出制御装置22との間における信号の送受信は、遊技制御装置21における役抽選に関するデータ等の内部データの信頼性を担保すべく、一方通行となるように形成されている。すなわち、遊技制御装置21から演出制御装置22に向かってのみ信号が出力され、演出制御装置22から遊技制御装置21に向かっていかなる信号も出力されないように形成されている。
前記遊技制御装置21は、スタートスイッチ30の遊技者による操作により、乱数抽選を行い、ストップスイッチ50の操作により、その抽選結果を反映させた回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。
前記遊技制御装置21は、遊技制御手段27と、役抽選手段110と、フリーズ演出抽選手段120と、最大限度時間抽選手段260と、回転制御手段250と、ウェイト制御手段190と、停止制御手段130と、停止図柄判定手段140と、計時手段150と、回転位置判断手段161と、フリーズ制御手段170とを備えている。
ここで、「役」とは、原則として図柄の組み合わせにより構成されるもので、予め定めた図柄の組み合わせを意味するものであって、例えば、左、中、右の回転リール40の停止図柄が、それぞれ7、7、7のように、通常、回転リールに表示される図柄を、3つ揃えた形が基本形となる。但し、チェリーのように、3つ揃わなくとも、例えば、左リール43のように特定の回転リールにチェリー図柄が停止して、残りの2つの回転リール40にはいずれの図柄でもよい役もある。なお、役の構成は、遊技機10の前面側(図示せず)に表示されている。
(通常遊技制御手段70)
通常遊技制御手段70は、通常遊技を制御するものである。
以下、遊技機10における通常遊技について説明する。1回の遊技につき、遊技媒体としてのメダルを3枚ベットすることが可能である。3枚のメダルをベットすると、5本全てのラインが有効になる。なお、3枚投入だけしか有効にならない3枚専用機とすることもできる。そして、有効になったラインを、以下、「有効ライン」と称する。また、メダルのベットには、メダル投入口18からメダルを投入することによるベットと、ベットスイッチ16を操作することによるクレジットされているメダルのベットとがある。また、再遊技のときには、前回の遊技でベットした枚数と同数のメダルが自動的にベットされる。また、3枚のメダルのベットを条件に、遊技を開始することが可能となり、スタートスイッチ30を操作すると、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われるとともに、3個すべての回転リール40の回転が開始する。その後、3個すべての回転リール40の回転が所定の定常速度になって定常回転するようになると、3個すべてのストップスイッチ50が有効になり、ストップスイッチ50の操作が有効になる。そして、3個のストップスイッチ50のうちの1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール40の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール40の回転が停止する。このとき、いずれかの有効ライン上に、役抽選で当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた枚数のメダルを獲得できる。また、獲得したメダルは、クレジットされ、クレジット数が上限値に達したときには、貯留払い出し手段65が駆動して、上限値を超えた分が払い出し口32から払い出される。また、メダルの獲得に代えて、あるいはメダルの獲得とともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
具体的には、図6に示すように、小役には、プラム役と、ベル役と、チェリー役と、有利遊技移行役と、いわゆる3択役(3択青7役、3択役白7役、3択役赤7役)とがある。たとえば、プラム役、ベル役、及びチェリー役のうちプラム役は、「プラム」「プラム」「プラム」の図柄の組み合わせにより構成され、また、たとえば、チェリー役は、「チェリー」「ANY」「ANY」(「ANY」は、いずれの図柄であってもよいことを意味する。)の図柄の組み合わせにより構成される。そして、役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されることにより、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出される。たとえば、「ベル」「ベル」「ベル」の図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されることにより、ベル役に応じた所定枚数(たとえば15枚)のメダルが払い出される。
また、図6に示すように、ボーナス役には、BB役と、RB役とがある。BB役は、「赤7」「赤7」「赤7」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するビッグボーナスゲームへ移行する。また、RB役は、「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するレギュラーボーナスゲームへ移行する。
(特別遊技制御手段80)
特別遊技とは、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技をいい、特別遊技制御手段80は、特別遊技を制御するものである。
特別遊技としては、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)と、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)とがある。BBゲームとは、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、所定枚数(たとえば369枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。また、RBゲームとは、BBゲームと同じく、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、BBゲームよりも少ない所定枚数(たとえば99枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。
具体的には、通常遊技において、役抽選によりBB役に当選すると、いずれかの有効ライン上に、BB役に対応する「赤7」「赤7」「赤7」の図柄の組み合わせが当選した役に応じて揃い得るようになり、「赤7」「赤7」「赤7」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、BBゲームへ移行する。
BBゲームへ移行すると、役抽選で所定の役に当選する確率が通常遊技中よりも高くなるとともに、2枚のメダルのベットにより遊技が開始可能となり、図8に示すように、有効ラインが中段ラインのみとなる。そして、有効ライン(中段ライン)上に、当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
また、通常遊技において、役抽選によりRB役に当選すると、いずれかの有効ライン上に、RB役に対応する「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせが揃い得るようになり、「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、RBゲームへ移行する。
RBゲームへ移行すると、BBゲームと同様の遊技が行われる。そして、有効ライン(中段ライン)上に、当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
なお、本実施の形態では、特別遊技(BBゲーム及びRBゲーム)は、所定枚数のメダルの払い出しにより終了するものであるが、特別遊技の終了条件としては他の条件(たとえば遊技回数)を設定することもできる。
また、払出枚数カウンタによるカウントは、カウントアップによる方法でもカウントダウンによる方法でもよい。
(役抽選手段110)
役抽選手段110は、スタートスイッチ30の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うものである。役抽選手段110は、乱数発生手段と、乱数抽出手段と、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。
また、役抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかをあらかじめ定めたものである。本実施の形態では、役抽選テーブルには、通常遊技および後述する有利遊技において用いられる一般役抽選テーブルと、BBゲームおよびRBゲームにおいて用いられる特別役抽選テーブルとがある。それらの抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。なお、当選の領域としては、1つの役にのみ当選する単独当選領域の他に、複数の役に同時に当選する重複当選領域を設定することもできる。(なお、かかる重複当選領域を設定するような場合には、役抽選手段110による役抽選で、複数の役に重複当選すると、当選した複数の役それぞれに対応する当選フラグが成立する。そして、このフラグの成立中に、いずれかの有効ライン上に、役抽選で当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技者に対して、メダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与される。)
また、判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数と、役抽選テーブルとを照合して、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行うものである。具体的には、判定手段は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行う際に、その時点における遊技状態に対応する役抽選テーブルを適宜用いて、当該判定を行うものとなっている。
ここで、当選フラグには、役抽選手段110による抽選結果が、小役の当選である場合に成立する小役当選フラグ(プラム当選フラグ、ベル当選フラグ、チェリー当選フラグ、3択役青7当選フラグ、3択役白7当選フラグ、3択役赤7当選フラグ、及び有利遊技移行当選フラグ)と、役抽選手段110による抽選結果が、再遊技役の当選である場合に成立する再遊技当選フラグと、役抽選手段110による抽選結果が、ボーナス役の当選である場合に成立するボーナス当選フラグ(BB当選フラグ及びRB当選フラグ)とがある。
(フリーズ演出抽選手段120)
フリーズ演出抽選手段120は、スタートスイッチ30の操作を契機に、ストップスイッチ50等のスイッチの操作ができずに遊技の進行ができないようにするフリーズ状態を発生させるか否か、いわゆるフリーズ演出(フリーズ状態)を実行するか否かの抽選を行うものである。フリーズ演出抽選手段120は、乱数発生手段と、乱数抽出手段と、フリーズ演出抽選テーブルと、判定手段とを備えている。乱数発生手段と、乱数抽出手段とは、役抽選手段110と同様のものである。フリーズ演出抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、フリーズ演出を実行するか否かを予め定めたものである。また、判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数と、フリーズ演出抽選テーブルとを照合して、フリーズ演出(フリーズ状態)を実行するのに当選か又はハズレかの判定を行うものである。
最大限度時間抽選手段260は、最大限度時間として、時間の異なるものを予め複数、設けてあるとともに、その複数の最大限度時間のうち、いずれの最大限度時間を用いるかを抽選により決定するためのものである。具体的には、最大限度時間として、8秒、10秒、15秒、20秒、30秒のうちから、いずれかを抽選で選択するように形成されている。この抽選における乱数抽出の契機は、フリーズ状態におけるベットスイッチ16の最初の操作を契機としている。もちろん、スタートスイッチ30の操作を契機に、フリーズ演出の発生の有無に拘わらず乱数抽出だけ行うようにしてもよい。
なお、このような抽選手段を設けずに、予め定めた1つの最大限度時間を使用するようにしてもよいし、また、予め定めた複数の最大限度時間を所定の順番にしたがって、使用するようにしてもよい。また、最大限度時間は、役抽選手段110の抽選結果に沿って、当選か否か、或いは当選した場合には、当選役の種類によって、予め定めた所定の最大限度時間を採用するようにしてもよい。
回転制御手段250は、スタートスイッチ30の操作を契機に、3個すべての回転リール40の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール40の回転駆動を制御するものである。具体的には、回転制御手段250は、スタートスイッチ30の操作を契機に、3個すべての回転リール40の回転を開始させて、その回転速度が所定の定常速度に達するまで速度を増加させる。そして、回転制御手段250は、回転リール40の回転速度が所定の定常速度に達したときには、回転リール40を所定の定常速度で定速回転させる定速処理を行う。
また、本実施の形態では行っていないが、回転制御手段250は、フリーズ状態の際、遊技の進行における回転ではなく、回転リール40の回転を開始させてその回転速度を増加させ、若しくは減少させ、若しくは停止させ、若しくは逆転させるような回転リール40を用いた演出(以下、「回胴演出」と称する)を実施するように形成するようにしてもよい。
ウェイト制御手段190は、1回の遊技における遊技時間が、予め定められた所定時間(以下、「ウェイト時間」と称す。)以下とならないように制御するものである。本実施の形態では、ウェイト時間は、4.1秒に設定されている。また、本実施の形態では、ウェイト制御手段190は、計時手段150によりウェイト時間を計時している。具体的には、ウェイト制御手段190は、一の遊技において、回転制御手段250により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段150に計時を開始させる。そして、次の遊技において、回転制御手段250により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段150による計時をリセットして再度計時を開始させる。そして、それ以降の遊技においても同様に、毎遊技、回転制御手段250により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段150による計時をリセットして再度計時を開始させる。
また、本実施の形態では、遊技の開始に係るスタートスイッチ30が操作されると、後述するフリーズ制御手段170により、遊技の進行が遅延されるとともに、フリーズ状態となって、その間に表示装置68による演出が実行される場合がある。このような場合には、ウェイト制御手段190は、スタートスイッチ30の操作を契機に、計時手段により計時される計時時間が4.1秒以下であるか否かを判断する。そして、計時時間が4.1秒以下であった場合には、ウェイト制御手段190は、回転制御手段250による、3個すべての回転リール40の回転を開始させる処理の開始を一旦保留するウェイト処理を実行し、計時時間が4.1秒経過した後に、保留した回転制御手段250による当該処理を開始可能とする。このとき、フリーズ制御手段170は、計時時間が4.1秒経過した後に、表示装置68による演出を実行する。すなわち、計時時間が4.1秒経過した後に、遊技の進行を遅延させて、その間に所定の演出を実行する。なお、これに限定せず、フリーズ制御手段170による表示装置68における演出を実行する場合には、上述したように、4.1秒経過した後に演出を実行するのではなく、スタートスイッチ30の操作時点で4.1秒を経過していなくても、所定の演出を実行するように形成してもよい。
なお、ウェイト制御手段190は、回転制御手段250により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段に計時を開始させるものであるがこれに限られるものではない。たとえば、フリーズ状態における演出が実行される場合には、ウェイト制御手段190は、当該演出中のいずれかのタイミングから計時手段に計時を開始させるようにしてもよい。
停止制御手段130は、役抽選手段110の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作された際における対応する回転リール40の回転位置とに基づいて、各回転リール40の回転を停止させるものである。
具体的には、停止制御手段130は、各ストップスイッチ50が操作された際における対応する回転リール40の回転位置を、対応するインデックスが検知されてから対応するストップスイッチ50が操作されるまでの間における対応するステッピングモータのステップ数で特定しつつ、ストップスイッチ50が操作された時点で、有効ライン上に直ちに停止できる図柄(すなわち、回転リール40の回転位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。
また、本実施の形態では、原則として、単独の当選フラグが別個独立に成立するものであるが、複数の当選フラグを同時に成立(重複当選)させるようにしてもよい。このような場合に、停止制御手段130は、引き込み制御において、当選した複数の役のうちいずれの役を優先して引き込むかを予め設定している。具体的には、停止制御手段130は、引き込み優先順位を、「再遊技役」>「ボーナス役」>「小役」に設定している。
具体的には、停止制御手段130は、1つのフラグ状態ごとに1つの停止テーブルを備えている。ここで、フラグ状態とは、たとえばプラム当選フラグが成立している状態や、ベルフラグが成立している状態などである。
そして、たとえば、プラム当選フラグが成立している状態において用いられる停止テーブルである「プラム当選テーブル」には、プラム役に対応する図柄の組み合わせが、有効ライン上に優先して揃い得るように、かつ、プラム役以外の役に対応する図柄の組み合わせについては、有効ライン上に揃わないように設定されている。
また、停止制御手段130は、引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、所定の図柄を停止させるか否かを判断しながら制御を行うプログラム制御により行うようにしてもよい。
(停止図柄判定手段140)
停止図柄判定手段140は、すべての回転リール40の回転が停止した際に、いずれかの役に対応する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されているか否かを判定し、この判定結果に基づいた制御を行うものである。すなわち、所定の役を構成する図柄の組み合わせが停止表示された場合に、この停止表示された役に応じた制御信号を出力するように形成されている。
(計時手段150)
計時手段150は、所定時間を計時するためのものであって、本実施の形態を実施するにあたって、種々の時間を時間するものであり、複数のタイマー機構を備えているものである。例えば、1回の遊技制限時間である4.1秒の計時も行うとともに、フリーズ状態における最低時間や、フリーズ時間や、最大限度時間等の計時等も行うものである。また、その他の種々の時間を、計時或いはカウントするためのものである。その方法は、所定時間までのカウントアップによるものであるが、これに限定されず所定時間からのカウントダウンによるものでもよい。
回転位置判断手段161は、回転位置検知装置46からのインデックス47がインデックスセンサ48を通過したタイミングと、その時点からのステッピングモーター64へのパルス信号の入力数とに基づいて、各回転リール40の現在の回転位置を把握するためのものである。この回転位置判断手段161と回転位置検知装置46(インデックス47及びインデックスセンサ48)とにより、回転リール40の回転位置を検出する回転位置検出手段160を構成している。これにより、予め定めた基準の位置、例えば、表示窓13の中段位置を中心として、その上下の上段及び下段に現在、通過している図柄を回転中であってもリアルタイムで認識することが可能となるものである。そして、そのデータは、インデックス47がインデックスセンサ48を通過するごとに最新の正確なデータに更新されるように形成されている。そして、この回転位置判断手段161により検出された3つの回転リール40の回転中の回転位置データは、更新される毎に、回転位置判断手段161へ送出されるように形成されている。
フリーズ制御手段170は、遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(フリーズ時間)、実行するためのものである。このフリーズ時間は、予め定めた最低時間(具体的には、3秒、もちろんこれに限定されるものではない)以上であって、この最低時間を超える予め定めた最大限度時間以下に設定可能に形成されている。なお、最低時間は、最大限度時間を超えないように設定されている。
ここで、フリーズ制御手段170は、フリーズ状態を実行する際には、予め定めた最低時間はフリーズ状態を必ず実行するとともに、この最低時間中に操作可能なスイッチのうち、いずれかの操作により、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能に形成されている。ここで、本実施の形態では、操作可能なスイッチとして、ベットスイッチ16を採用している。すなわち、フリーズ状態の最低時間中に、ベットスイッチ16を操作すると、フリーズ演出抽選手段120により決定された最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能に形成されている。なお、操作可能なスイッチとは、ベットスイッチ16、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、精算スイッチ17その他の操作可能なスイッチを意味し、別途、専用に設けた操作スイッチでもよい。また、本実施の形態では、ベットスイッチ16だけを、操作可能なスイッチの対象としているが、上述したスタートスイッチ30やストップスイッチ50等の複数の操作スイッチのうち、遊技者が選択したいずれか一つをフリーズ時間中にフリーズ時間を延長させるために操作するスイッチとして選択することができるようにしてもよい。また、かかる全てのスイッチをフリーズ時間を延長させるためのスイッチとして操作可能な状態にしてもよいものである。
(有利遊技制御手段220)
有利遊技制御手段220は、有利遊技を制御するものである。本実施の形態に係る有利遊技制御手段220は、有利遊技として、表示装置68に、役抽選手段110の抽選結果を示唆する情報を表示させることにより、当選した小役を遊技者に対して告知する、という態様の遊技を行う。このような態様の有利遊技は、アシストタイム(AT)などと呼ばれるものである。この有利遊技は、有利遊技移行役に当選することにより、所定遊技回数だけ実施可能となるように形成されている。遊技者は、表示装置68に表示された情報を見て、当選した小役に対応する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止するようタイミングを図ってストップスイッチ50を操作することにより、告知がない場合と比較してより多くの小役に対応する図柄の組み合わせを有効ライン上に停止表示させることができ、ひいてはより多くの枚数のメダルを獲得することができる。これにより、有利遊技としてのアシストタイム(AT)は、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技となっている。
(演出データ記憶手段230)
演出データ記憶手段230は、実行する演出の演出データと、演出を実行する確率である実行確率を予め定めた実行確率データとを記憶するものである。演出の実行内容は、表示装置68の表示、演出用ランプ17の点灯・点滅、スピーカからの発音などにより構成されている。
演出制御手段240は、演出を実行するものである。本実施の形態では、演出制御手段240は、役抽選手段110による役抽選の結果に基づいて、演出データ記憶手段230からの演出データに基づいて、対応する演出を、演出抽選の結果により、実行可能とするように形成されている。
(遊技機10の動作)
以下、図10及び図11に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態に係る遊技機10の動作の概略を説明する。
図10に示すステップ111において、前回遊技において、再遊技役の図柄が有効ライン上に停止表示されたか否かが判定される。そして、再遊技役の図柄が停止表示されたと判定された場合、ステップ114に進み、停止表示されないと判定された場合、ステップ112に進む。
ステップ112において、所定枚数(具体的には、3枚)のメダルがベットされたか否かが判定される。そして、ベットされたと判定された場合、ステップ113に進み、ベット処理が行われ、ベットされていなと判定された場合、ステップ112の前に戻る。
ステップ115において、役抽選手段110により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ116に進む。
ステップ116において、フリーズ演出抽選手段120によりフリーズ演出を行うか否かの抽選であるフリーズ演出抽選処理が行われる。そして、次のステップ117に進む。
ステップ117において、ウェイト制御手段190により、ウェイト時間を計時する計時手段により計時される計時時間が4.1秒以下であるか否かが判断される。ここで、4.1秒以下であると判断されると、ステップ118に進む。一方、4.1秒以下でない、すなわち4.1秒を超えていると判断されると、ステップ119に進む。
ステップ119において、フリーズ演出抽選手段120の抽選結果に基づいて、フリーズ演出(フリーズ状態)を発生させるか否かが判定される。そして、フリーズ演出(フリーズ状態)を発生させると判定された場合、次のステップ120に進み、フリーズ演出(フリーズ状態)を発生させないと判定された場合、ステップ121に進む。
ステップ120において、フリーズ制御手段170によりフリーズ演出に係るフリーズ処理が実施される。そして、次のステップ121に進む。
ステップ122において、ストップスイッチ50が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ50が操作されたと判定された場合、次のステップ123に進み、操作されていないと判定された場合、ステップ122の前に戻る。
ステップ123において、停止制御手段130により、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の停止制御が行われる。そして、次のステップ124に進む。
ステップ124において、遊技制御手段27により、全ての回転リール40の回転が停止したか否かが判断される。ここで、全ての回転リール40の回転が停止したと判断されると、ステップ125に進む。一方、全ての回転リール40の回転が停止していないと判断されると、ステップ122に戻る。
ステップ126において、遊技制御手段27により、停止表示された図柄の組み合わせに対応する役に応じた処理が行われる。たとえば、いずれかの小役に対応する図柄の組み合わせが停止表示された場合には、当該役に応じた枚数のメダルの払い出しが行われる。また、再遊技役に対応する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示された場合には、遊技機10の内部の制御によりクレジット数を減らすことなく、遊技開始の条件としてのメダルが、遊技者が投入することなく、自動的に内部投入される。そして、当該処理が終了する。
図11に示すステップ211において、計時手段150によるフリーズ時間の計時が開始される。そして、遊技の進行をできなくするための種々の操作スイッチの操作無効処理(フリーズ処理)が施される。そして、演出制御手段240を介して、表示装置68により通常演出(図9の演出S)が開始される。そして、次のステップ212に進む。
ステップ212において、ベットスイッチ16の操作が遊技者により行われたか否かが判定される。そして、ベットスイッチ16の操作が行われたと判定された場合、ステップ215に進み。一方、ベットスイッチ16の操作が行われていないと判定された場合、次のステップ213に進む。
ステップ214において、フリーズ時間の予め定めた最低時間が経過したか否かが判定される。そして、その最低時間が経過していると判定された場合、当該処理が終了し、経過していないと判定された場合、ステップ212の前に戻る。一方、経過していると判定された場合、ステップ220の前に進む。
ステップ215において、フリーズ演出抽選手段120により、ステップ212のベットスイッチ16の操作を契機として、抽出した乱数を使用して、フリーズ時間の最大限度時間を決定するための抽選が行われる。そして、その抽選の結果、最大限度時間が決定され、設定される。そして、次のステップ216に進む。
ステップ217において、フリーズ時間の予め定めた最低時間が経過したか否かが判定される。そして、その最低時間が経過していると判定された場合、次のステップ218に進み、経過していないと判定された場合、ステップ216の前に戻る。
ステップ218において、演出制御手段240を介して、表示装置68により有利演出(図9の演出A)が実行される。そして、次のステップ219に進む。
ステップ219において、最大限度時間が経過したか否かが判定される。そして、その最大限度時間が経過していると判定された場合、ステップ220に進み、経過していないと判定された場合、ステップ218の前に戻る。
(作用及び効果)
本実施の形態によれば、フリーズ状態を実行する際には、予め定めた最低時間はフリーズ状態を必ず実行する。これにより、フリーズ状態を実行する際には、その最低時間に関しては何人にも公平に最低時間のフリーズ状態を発生させることができる。これにより、例えば、BBゲームの移行役に当選した場合にフリーズ状態を発生させ得るように設定した場合には、フリーズ状態を発生させる所定の報知目的を果たすことが可能となる。この最低時間中にベットスイッチ16の操作により、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能とした。これにより、遊技者がフリーズ状態の延長を望まない場合には、ベットスイッチ16を操作しないことを選択すれば、フリーズ時間が延長されることがなくなる。また、遊技者がフリーズ状態の延長を望む場合には、ベットスイッチ16を操作することを選択することで、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長することができる。
また、最大限度時間抽選手段260により、最大限度時間として、時間の異なるものを予め複数、設けて、そのうちのいずれの最大限度時間を用いるかを抽選により決定していることにより、フリーズ時間の最大限度時間に意外性を付与することができる。
そして、フリーズ時間中、表示装置68で演出が実行される。これにより、早く演出を消化したい遊技者にとっては、最短の時間である最低時間のフリーズ時間で遊技を進めることができ、逆に演出を楽しみたい遊技者にとっては、ベットスイッチ16の操作により、フリーズ時間の延長が発生するので、フリーズ時間中の演出を楽しむことができる。
更に、最低時間中に行われる演出Sの内容は、最低時間中のベットスイッチ16の操作の有無に関係なく、同一であって、所定のキャラクターが登場するものであり、当選の報知等を含まないものである。そして、フリーズ時間が延長された場合に行われる演出Aの演出内容は、役抽選手段110の抽選結果、所定の役に当選している場合に、いずれかの役、又はその所定の役に当選していることの報知又は当選を示唆若しくは暗示させるような内容となっている。このため、最低時間中の演出Sよりも、フリーズ時間が延長された時間に行われる演出Aの内容が、最低時間までの演出よりも遊技者に有利な状態を含む演出が実行されうる。これにより、遊技者は最低時間中にベットスイッチ16を自らの手で操作して、フリーズ時間を延長させる意義や楽しみが増え、延長されたフリーズ状態が遊技者にとってさらに有意義なものにすることができる。
また、上述した実施の形態では、有利遊技として、当選した小役を遊技者に対して告知するアシストタイム(AT)を実行するとしたが、ATに限られるものではなく、例えば、(a)BBやRB等のボーナス遊技の当選、(b)その当選役が有効ラインに停止表示、(c)ボーナス遊技の終了、(d)通常遊技中に所定図柄が有効ラインに停止表示、(e)所定図柄の停止表示又はボーナス遊技の終了から所定回数の遊技の終了の(a)〜(e)のいずれかの契機で、再遊技の当選確率を変動させるとともに遊技開始又は終了契機となるように設定したリプレイタイム(RT)を実行するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、アシストタイム(AT)は、当選した小役を遊技者に対して告知する遊技であるとしたが、これに限られるものではない。アシストタイム(AT)としては、例えば、当選した小役が停止表示可能となるストップスイッチ50の操作順序(いわゆる「押し順」)を報知するタイプにしてもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形および改良なども含むものである。また、本発明は、この明細書に記載した実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。
第1の実施の形態では、最低時間中に1回のベットスイッチ16の操作で、最大限度時間までのフリーズ時間の延長が行われた。本実施の形態では、最低時間中における遊技者によるベットスイッチ16の操作回数により、フリーズ時間を、最大限度時間を超えない範囲で、延長可能としたものである。
更に、その演出内容は、最低時間中のベットスイッチ16の操作回数が多い程、より遊技者に対するより有利な情報(より利益が大きくなりうる可能性のある情報)を含む演出となっている。
そして、図12(b)に示すように、最低時間中に遊技者によるベットスイッチ16の操作が1回行われると、フリーズ時間は、単位時間(時刻T1から時刻T2までの時間)だけ延長されるとともに、表示装置68により、演出Sよりも有利な情報を含む演出Aが行われる。なお、時刻T2は最大限度時間内である。
そして、図12(b)に示すように、最低時間中に遊技者によるベットスイッチ16の操作が2回行われると、フリーズ時間は、単位時間(時刻T1から時刻T2までの時間)の2倍の時間(時刻T1から時刻T3までの時間)だけ延長されるとともに、表示装置68により、演出Aよりも有利な情報を含む演出Bが行われる。なお、時刻T3は最大限度時間内である。
そして、図12(d)に示すように、最低時間中に遊技者によるベットスイッチ16の操作が4回行われると、フリーズ時間は、単位時間(時刻T1から時刻T2までの時間)の4倍の時間且つ最大限度時間を超えない範囲である時間(時刻T1から時刻T5まで、単位時間の3.5倍の時間)だけ延長されるとともに、表示装置68により、演出Cよりも有利な情報を含む演出Dが行われる。
本実施の形態では、第1の実施の形態の図11のフローの代わりに、図15のフローにより行われるものである。
図15のフローでは、図11のフローと比較して、ステップ316、317、319、320、321が加わっているもので、その他は、同一のフローである。以下、異なっている箇所を説明する。
ステップ316において、遊技者によるベットスイッチ16の次の操作が行われたか否かが判定されるものである。そして、操作が行われたと判定された場合には、次のステップ317に進む。一方、操作が行われていないと判定された場合には、ステップ318に進む。
ステップ319において、フリーズ時間算出処理が行われる。具体的には、予め定めた単位時間t(具体的には、時刻T1から時刻T2までの時間)と、フリーズ制御手段170により算出されたベットスイッチ16の操作回数の合計Nとの積に、最低時間を加えたものが、フリーズ時間として算出される。そして、次のステップ320に進む。なお、ここで、T2−T1=T3−T2=T4−T3=(T5−T4)×2の関係がある。
ステップ320において、操作回数Nに基づく(対応した)演出が実行される。具体的には、例えば、図13に示すように、操作回数1回のときは、演出Aが実行され、操作回数2回のときは、演出Bが実行され、操作回数3回のときは、演出Cが実行され、操作回数4回のときは、演出Dが実行されるものである。
ステップ321において、ステップ319で算出したフリーズ時間(単位時間tと操作回数Nとの積に最低時間を加えたもの)を経過しているか否かが判定される。そして、フリーズ時間を経過していると判定された場合は、ステップ323に進み、一方、フリーズ時間を経過していないと判定された場合は、ステップ322に進む。なお、上述したようにフリーズ時間は、最大限度時間との関係により、実際のフリーズ時間が決定されているものである。すなわち、フリーズ時間は、最大限度時間を超えない範囲で、単位時間tと操作回数Nとの積に、最低時間を加えた値となっている。それらの和が、最大限度時間を超える場合には、フリーズ時間は、最大限度時間となるものである。
本実施の形態では、最低時間中の遊技者によるベットスイッチ16の操作回数が多い程、延長時間を、最大限度時間を超えない範囲で、より長く延長することができるとともに、その演出内容も、最低時間中のベットスイッチ16の操作回数が多い程、演出Sから演出A、B、C、Dとより、遊技者に有利となる情報にすることができる。すなわち、遊技者によるベットスイッチ16の操作回数に応じた所定時間のフリーズ状態及び演出を上乗せすることができ、フリーズ時間中の演出を最大限、楽しむことができる。
このように、ベットスイッチ16の操作回数により、フリーズ時間をより長くすることができ、演出内容もより遊技者に有利な情報を含ませることができる。これにより、遊技者が遊技進行に参加している感じを強めることができ、スイッチを操作することで、フリーズ時間を延長させる意義や楽しみが増え、延長されたフリーズ状態が遊技者にとってさらに有意義なものにすることができる。
(第3の実施の形態)
第2の実施の形態では、フリーズ時間を延長させるための遊技者によるベットスイッチ16の操作は、最低時間中だけに限られていたが、本実施の形態では、図16に示すように、フリーズ時間を延長させるための遊技者によるベットスイッチ16の操作を最低時間を経過した後の延長時間中も実施することができるようにしたものである。
また、例えば、図16(c)に示すように、図16(b)に加えて、延長時間T2からT3までの延長時間中に、更にベットスイッチ16の操作が1回でも行われると、フリーズ時間は、時刻T3からT4まで延長されるとともに、その延長時間中に、演出Bよりも遊技者に有利な情報を含む演出Cが実施される。そして、図16(d)でも同様の処理が行われるものである。
ステップ415において、通常時間が終了するまで、予め定めた通常演出が継続して実行される。そして、次のステップ416に進む。
ステップ416において、フリーズ制御手段170により、フリーズ時間は、図16(a)に示すように、時刻T0から時刻T2までの延長された時間に設定される。そして、演出制御手段240を介して、表示装置68等により、時刻T1から時刻T2まで、予め定めた有利演出(例えば演出A)が実行される。そして、次のステップ417に進む。
ステップ419において、時刻T2から時刻T3の間に、遊技者によるベットスイッチ16の操作があったか否かが判定される。そして、遊技者によるベットスイッチ16の操作が時刻T2から時刻T3の間にあったと判定された場合、次のステップ420に進む。一方、その操作が無かったと判定された場合、ステップ423に進む。
ステップ421において、時刻T3から時刻T4の間に、遊技者によるベットスイッチ16の操作があったか否かが判定される。そして、遊技者によるベットスイッチ16の操作が時刻T3から時刻T4の間にあったと判定された場合、次のステップ422に進む。一方、その操作が無かったと判定された場合、ステップ423に進む。
ステップ423において、計時手段150によるフリーズ時間の計時処理が終了し、フリーズ演出が終了し、その終了処理が行われる。そして、フリーズ制御手段170によりフリーズ状態が解除される。そして、当該処理が終了する。
本実施の形態によれば、フリーズ時間の延長に行われた演出を見ながら、更にフリーズ時間の延長を行うか否かの判断が可能となり、遊技者により多くの自由度及び選択肢を与えることができる。更に、演出内容も、第2の実施の形態では、延長に係る演出内容は1種類であったが、本実施の形態では、延長に係る演出内容を演出AからB、C、Dと次々に遊技者に有利な演出内容に進めることができる。これにより、フリーズ時間が延長された演出内容を見て、更に有利な情報を含む演出内容に切り換えるべきか遊技者が判断して、ベットスイッチ16を操作すべきか否かの判断をすることができる。したがって、遊技者は、自己の欲する適格な情報を得ることができた段階でベットスイッチ16の操作をすることを止めれば、フリーズ時間を最大限度時間を経過する前に設定することができ、フリーズ状態を最適な状態で終了させることができ、各遊技者の判断にまかせたフリーズ時間を設定することができる。
第3の実施の形態に係る図16では、フリーズ時間の最低時間中、又は、その延長時間における単位時間中には、ベットスイッチ16による少なくとも1回の操作がおこなわれると延長されている。また、第2の実施の形態では、フリーズ時間の最低時間中における遊技者によるベットスイッチ16の操作回数をカウントして、その操作回数によりフリーズ時間を延長している。本実施の形態では、第3の実施の形態のようにフリーズ時間の延長時間における操作でもフリーズ時間の延長ができるとともに、第2の実施の形態のように、その操作回数に対応してフリーズ時間を延長可能に形成しているものであって、図18に示すようなものとなる。このように、最低時間中、又は、その延長時間における単位時間中に2回以上の複数回のベットスイッチ16による操作が行われている場合には、かかる操作回数が反映された延長時間及び演出内容にすることができる。具体的には、例えば、図18(b)では、最低時間中にベットスイッチ16を2回操作することにより、演出Aを省略して、演出Bから開始することができる。また、図18(d)では、延長時間中にベットスイッチ16を2回操作することにより、演出Cを省略して、演出Dを実施することができる。これにより、操作回数まで含めて、より遊技者の意思により、フリーズ時間の延長及び演出内容を選択することが可能となり、遊技者の意思を強く反映させることができる遊技者参加型のフリーズ演出を有する遊技を実施することができる。
ステップ521において、最低時間経過後のフリーズ状態となっている有利演出実行中に、遊技者によるベットスイッチ16の次の操作があったか否かが判定されるものである。そして、遊技者によるベットスイッチ16の次の操作が行われていると判定された場合、次のステップ522に進む。一方、遊技者によるベットスイッチ16の次の操作が行われていないと判定された場合、ステップ524に進む。
ステップ522において、ベットスイッチ16の操作回数Nの合計数のカウント処理が行われる。現在の操作回数Nに1を加えたN+1を新たな操作回数Nとして算出するものである。そして、次のステップ523に進む。
その他の構成や、作用及び効果は、第2の実施の形態と同様のものを有し、更に、それらに加えて、本実施の形態では、最低時間経過後の延長されたフリーズ時間中にも遊技者によるベットスイッチ16の操作を可能にするとともに、その操作回数も更なるフリーズ時間の延長に反映させることで、より段階的に遊技者がフリーズ演出を延長させるか否かを選択することができるとともに、操作回数にも対応して延長や演出が行われ、操作回数に基づく遊技者の意思を強く反映させるという作用及び効果を有する。
上述した第1〜第4の実施の形態において、フリーズ時間中に実行される図13や、図14のような演出は、フリーズ時間の単位時間に合わせて、切り換えるように形成されているが、特にこれに限定されるものではない。具体的には、例えば、遊技者に操作されるスイッチ操作の時点をもって、演出内容を切り換える(例えば、演出Aから演出Bへ切り換える)ように形成してもよい。
16 ベットスイッチ 20 制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
68 表示装置 120 フリーズ演出抽選手段
170 フリーズ制御手段
Claims (3)
- 周囲に複数の図柄が付された回転リールと、
回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
予め貯留した遊技媒体の内部投入が可能なベットスイッチと、
遊技を制御する制御装置とを備え、
遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチの操作を条件として回転リールの回転を開始させ、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、その抽選の結果及びストップスイッチの操作に基づいて回転リールの回転を停止させ、当選した役に係る図柄の組み合わせが揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了するようにした遊技機であって、
制御装置は、
遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(以下、「フリーズ時間」とする)、実行するフリーズ制御手段を備え、
フリーズ時間は、予め定めた最低時間以上であって、この最低時間を超える予め定めた最大限度時間以下に設定可能に形成され、
フリーズ制御手段は、フリーズ状態を実行する際には、予め定めた最低時間はフリーズ状態を必ず実行するとともに、この最低時間中に操作可能なスイッチのうち、いずれかの操作により、予め定めた最大限度時間内でフリーズ時間を延長可能としたことを特徴とする遊技機。 - 最大限度時間として、時間の異なるものを予め複数、設けてあるとともに、その複数の最大限度時間のうち、いずれの最大限度時間を用いるかを抽選により決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 遊技機には表示装置が設けられ、
フリーズ時間中に、表示装置で演出を実行可能な演出制御手段を有し、
演出制御手段は、フリーズ状態の最低時間に対応して演出を実行するとともに、フリーズ制御手段によりフリーズ時間が延長された場合には、最低時間までの演出よりも遊技者に有利な情報を含む演出を実行可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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