JP2012070638A - ハイドロコロイドゲルの製造方法及びその製造方法によって製造されたハイドロコロイドゲル - Google Patents
ハイドロコロイドゲルの製造方法及びその製造方法によって製造されたハイドロコロイドゲル Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】温度変化によりゾル・ゲル転移するハイドロコロイドを該ハイドロコロイドの凝固温度よりも低い温度以下の良溶媒に接触させることによって接触面をゲル化または増粘させることにより、良溶媒中でのハイドロコロイド溶液の拡散を防止し、ハイドロコロイド溶液を均一にゲル化させることを特徴とするハイドロコロイドゲルの製造方法。
【選択図】なし
Description
寒天(カリコリカン:伊那食品工業社製)20gを水1000gに加え10分間沸騰溶解させた。この溶液の凝固温度は38℃であった。表1乃至3に示すように、この溶液を80℃乃至45℃の範囲内で調整し、各100mLを40℃乃至5℃の範囲内の水1000mLの中に、直径2.5mmの円形ノズル(注射筒)から注入した。水は、循環ポンプを使用して温度が常に一定になるように調整した。また、別に各温度における寒天溶液の粘度を測定し、表4に示した。粘度測定は、B型粘度計(ビスメトロン:芝浦システム社製)を使用して測定した。回転数は6回転とし、ローターは、0〜1000mPa・sにおいて1号ローター、1001〜5000mPa・sにおいて2号ローター、5001〜20000mPa・sにおいて3号ローター、20001〜100000mPa・sにおいて4号ローターを適宜使用した。注入後の寒天溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
κタイプのカラギーナン(イナゲルE−150:伊那食品工業社製)15g、ローカストビーンガム(イナゲルL−85:伊那食品工業株式会製)10g、塩化カリウム(赤穂化成社製)2gを水1000gに加え1分間沸騰溶解させた。この溶液の凝固温度は40℃であった。表6に示すように、この溶液を55℃乃至45℃の範囲内で調整し、各100mLをそれぞれ40℃乃至5℃の範囲内の水1000mLの中に、直径2.5mmの円形ノズル(注射筒)から注入した。水は、循環ポンプを使用して温度が常に一定になるように調整した。また、別に各温度におけるカラギーナン溶液の粘度を測定し、表7に示した。粘度測定は、B型粘度計(ビスメトロン:芝浦システム社製)を使用して測定した。回転数は6回転とし、ローターは、実験例1乃至64と同様に適正範囲のものを適宜使用した。注入後のカラギーナン溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
ジェランガム(ケルコゲル:CPケルコ社製)8g、ローカストビーンガム(イナゲルL−85:伊那食品工業社製)3g、キサンタンガム(ケルトロール:CPケルコ社製)3gを水800gに加え1分間沸騰溶解させた。この溶液に砂糖200g、乳酸カルシウム(昭和化工社製)1gを水10gに加熱溶解したものを加え、撹拌混合した。この溶液の凝固温度は46℃であった。表8に示すように、この溶液を55℃乃至45℃の範囲内で調整し、各100gをそれぞれ45℃乃至5℃の範囲内の水800gの中に砂糖200gを溶解した溶液中に、直径2.5mmの円形ノズル(注射筒)から注入した。水は、循環ポンプを使用して温度が常に一定になるように調整した。また、別に各温度におけるジェランガム溶液の粘度を測定し、表9に示した。粘度測定は、B型粘度計(ビスメトロン:芝浦システム社製)を使用して測定した。回転数は6回転とし、ローターは、実験例1乃至64と同様に適正範囲のものを適宜使用した。注入後の溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
ネイティブジェランガム(ケルコゲルLT−100:CPケルコ社製)10gを水1000gに加え1分間沸騰溶解させた。この溶液の凝固温度は63℃であった。表10に示すように、この溶液を80℃乃至70℃の範囲内で調整し、各100gをそれぞれ60℃乃至20℃の範囲内の水1000mLの中に、直径2.5mmの円形ノズル(注射筒)から注入した。水は、循環ポンプを使用して温度が常に一定になるように調整した。また、別に各温度におけるネイティブジェランガム溶液の粘度を測定し、表11に示した。粘度測定は、B型粘度計(ビスメトロン:芝浦システム社製)を使用して測定した。回転数は6回転とし、ローターは、実験例1乃至64と同様に適正範囲のものを適宜使用した。注入後の溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
寒天麺を作製した。具体的には、寒天(伊那寒天T−1:伊那食品工業社製)15gを水1000gに分散し沸騰溶解した。この溶液の凝固温度は42℃であった。この溶液を47℃に冷却し、各温度に調整した水1000gに注入した。ノズル出口の形は、3mm×3mmの正方形とし、麺の長さは、約150mmとした。水は、循環ポンプを使用して冷却しながら行い、常に温度が一定になるようにして行った。また、比較として同配合にて溶解した液を放冷して(18時間)ゲル化させ、その後3mm×3mmの面で長さ150mmに切断した麺を作製した。これらについて状態を比較し、表11に示した。注入後の溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
ゲル入り飲料を作製した。具体的には、寒天(伊那寒天Z−10:伊那食品工業社製)8g、タラガム(タラガムA:伊那食品工業社製)3gを水900gに分散し沸騰溶解した。この溶液を80℃に冷却し、砂糖100g、クエン酸(磐田化学社製)3g、クエン酸3ナトリウム(磐田化学社製)1.5gを溶解した。この溶液の凝固温度は35℃であった。この溶液を40℃に冷却し、各温度に調整したオレンジ果汁(市販の100%オレンジ果汁、例えばポンジュース等)1000gに注入した。ノズル出口の形は3mm×3mmの正方形とし、サイコロ状のゲルになるように切断しながら注入した。オレンジ果汁は、循環ポンプを使用して冷却しながら行い、常に温度が一定になるようにして行った。また、比較として同配合にて作製したゲルを放冷して(18時間)ゲル化させ、その後3mm×3mm×3mmの立方体に切断し、サイコロ状のゲルを作製した。これらについて状態を比較し、表13に示した。注入後の溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
葛きりを作製した。具体的には、寒天(伊那寒天M−7:伊那食品工業社製)8g、κタイプカラギナン(イナゲルE−150:伊那食品工業社製)5g、ローカストビーンガム(イナゲルL−85:伊那食品工業社製)3g、キサンタンガム(ケルトロール:CPケルコ社製)1g、葛粉(葛粉A:伊那食品工業社製)10gを水600gに分散し沸騰溶解した。この溶液に砂糖400gを徐々に加え溶解した。この溶液の凝固温度は44℃であった。この溶液を50℃に冷却し、各温度に調整した水600gに砂糖を400g溶解した液にノズルから注入した。ノズルの形は2mm×5mmとし長さ100mm出たところで切断した。水に砂糖を溶解した液は、循環ポンプを使用して冷却しながら行い、常に温度が一定になるようにして行った。また、比較として同配合にて溶解した液を放冷して(24時間)ゲル化させ、その後2mm×5mm×長さ100mmに切断したゲルを作製した。これらについて状態を比較し、表14に示した。注入後の溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
高糖度ゼリーを作製した。具体的には寒天(即溶性寒天UP−16:伊那食品工業社製)10g、ιタイプカラギナン(イナゲルV−120:伊那食品工業社製)0.5gを水300gに分散し沸騰溶解した。この溶液に砂糖500g、果糖ブドウ糖液糖(昭和産業社製)200gを加温しながら徐々に加え溶解した。この溶液の凝固温度は36℃であった。この溶液を45℃に冷却し、各温度に調整した水300gに砂糖を500g、果糖ブドウ糖液糖を200g溶解した溶液にノズルから注入した。ノズルの形は直径5mmとし、20mm注入して切断した。糖液の入った容器は、温度を一定にした水槽に入れゴムベラで撹拌しながら行い、常に温度が一定になるようにして行った。また比較として同配合にて溶解した液を放冷して(24時間)ゲル化させ、その後、実施例10及び11と類似形状に切断したゲルを作製した。これらについて状態を比較し、表15に示した。注入後の溶液の状態は、表5に示す評価表に基づいて評価を行なった。
Claims (5)
- 温度変化によりゾル・ゲル転移するハイドロコロイドを該ハイドロコロイドの凝固温度よりも低い温度以下の良溶媒に接触させることによって接触面をゲル化または増粘させることにより、良溶媒中でのハイドロコロイド溶液の拡散を防止し、ハイドロコロイド溶液を均一にゲル化させることを特徴とするハイドロコロイドゲルの製造方法。
- 前記ハイドロコロイド溶液は、前記良溶媒に接触した時の接触面の粘度が200mPa・s〜ゲル状態であることを特徴とする請求項1記載のハイドロコロイドゲル製造方法。
- 前記良溶媒は、前記ハイドロコロイド溶液の凝固温度よりも5℃低い温度以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のハイドロコロイドゲル製造方法。
- 前記ハイドロコロイドは、寒天、カラギーナン及びジェランガムのいずれか一以上であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のハイドロコロイドゲルの製造方法。
- 請求項1乃至4いずれか記載のハイドロコロイドゲルの製造方法によって製造されたハイドロコロイドゲル。
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