JP2003180265A - 耐熱性ゲル化食品の製造方法 - Google Patents

耐熱性ゲル化食品の製造方法

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JP2003180265A JP2001388669A JP2001388669A JP2003180265A JP 2003180265 A JP2003180265 A JP 2003180265A JP 2001388669 A JP2001388669 A JP 2001388669A JP 2001388669 A JP2001388669 A JP 2001388669A JP 2003180265 A JP2003180265 A JP 2003180265A
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Kentaro Shiga
顯太郎 志賀
Mari Okada
麻里 岡田
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Abstract

(57)【要約】 耐熱性ゲル化食品の製造方法 【課題】 従来から知られているゲル化剤を使用し、そ
れでいて、従来よりも耐熱性のすぐれたゲル化食品を容
易に製造する方法を提供する。 【解決手段】 陽イオンと反応してゲル化する性質を有
するゲル化剤(LMペクチン、ジェランガム、アルギン
酸塩等)と冷却ゲル化性のゲル化剤(寒天、ゼラチン
等)とを、陽イオンと反応させることなく加熱して溶解
させ、冷却してゲル化させるか、又は、陽イオンと反応
してゲル化する性質を有するゲル化剤を添加したたんぱ
く粉(小麦粉等)の水混練物を、陽イオンと反応させる
ことなく加熱してゲル化させ、得られたゲル化物を必要
に応じて適宜の大きさに成形し、陽イオンを含む溶液に
浸漬してさらにゲル化を進行させることを特徴とする耐
熱性ゲル化食品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性ゲル化食品
の製造方法に関する。詳しくは、ゼリー類や練りものや
麺類のようなゲル化食品の製造方法であって、従来の製
造方法に比べて、耐熱性を増強させたゲル化食品を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】耐熱性を有するゼリー類の製造方法につ
いては、既にいくつかの先例がある。例えば、特開平6
−335370号公報には「成形ゼリー入り液状食品お
よびその製造方法」と題して、好ましくはカードランか
らなる熱凝固性ゲル化剤を所定温度に温めた成形ゼリー
溶液に添加し、強制分散させた状態で、熱凝固温度以上
に加熱することによって成形ゼリー溶液全体を凝固さ
せ、乳蛋白含有液に添加して、レトルト殺菌しても乳蛋
白の凝集を起こさず、また、溶けだすことがない耐熱性
成形ゼリーを得る方法が開示されている。また、特開平
8−70796号公報には「耐熱ゼリー食品及びその製
造法」と題して、グルコマンナンを主原料とする水和ゲ
ルを加圧下に加熱することによって耐熱性ゼリー食品を
得る方法が開示されている。
【0003】しかしながら、カードランの耐熱性は、か
ならずしも十分ではなく、その上、カードランは加熱凝
固性であるため、製造工程中で他の原料と共に60℃以
上に加熱すると、著しく増粘し、ゲル化してしまうの
で、使用しにくい面がある。また、グルコマンナンは、
独特の風味を有するため、使用できる範囲が限定されて
しまう。
【0004】また、従来から、LMペクチン(ローメト
キシルペクチン)、ジェランガム、アルギン酸塩等をゲ
ル化剤として用いて耐熱性のゲル化食品を作る方法が試
みられている。これらのゲル化剤は、カルシウムイオン
と反応して不可逆性のゲルを作ることで知られている
が、完全な反応をおこなうには十分な反応時間とカルシ
ウム量を必要とする。このため、ゲル化剤の使用方法に
よっては、反応速度が速すぎて、反応時間が不足するた
めに完全なゲルを形成できないことがある。
【0005】ペクチンやジェランガムやアルギン酸塩が
カルシウムイオンと反応して形成するゲルは、耐熱性が
すぐれていることで知られている。しかし、例えば、ダ
イス状にカットしたジェランガムゼリーやペクチンゼリ
ーをミルク飲料に入れてレトルト殺菌をした場合には、
いずれも耐熱性が低下し、ゼリーの保形性を維持できな
いことが多い。
【0006】このように、従来の製造法による耐熱性ゲ
ル化食品(耐熱性ゼリーを含む。)は、耐熱性が十分と
は言えない上、風味・食感の点でも劣るものが多かっ
た。また、その製造方法も、コストが高くなったり、工
程が煩雑になってしまう等ライン適性上のデメリットを
有するものが多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の状況に鑑み、本
発明は、従来から知られているゲル化剤を使用し、それ
でいて、従来よりも耐熱性のすぐれたゲル化食品を容易
に製造する方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載する発明は、陽イオン
と反応してゲル化する性質を有するゲル化剤と冷却ゲル
化性のゲル化剤とを、陽イオンと反応させることなく加
熱して溶解させ、次いで冷却してゲル化させ、得られた
ゲル化物を必要に応じて適宜の大きさに成形し、陽イオ
ンを含む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させること
を特徴とする耐熱性ゲル化食品の製造方法である。
【0009】また、本発明のうち請求項2に記載する発
明は、陽イオンと反応してゲル化する性質を有するゲル
化剤を添加したたんぱく粉の水混練物を、陽イオンと反
応させることなく加熱してゲル化させ、得られたゲル化
物を必要に応じて適宜の大きさに成形し、陽イオンを含
む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させることを特徴
とする耐熱性ゲル化食品の製造方法である。
【0010】上記請求項1に記載する発明について、反
応させる陽イオンを「カルシウムイオン」に限定したも
のが、請求項3に記載する発明である。すなわち、本発
明のうち請求項3に記載する発明は、カルシウムイオン
と反応してゲル化する性質を有するゲル化剤と冷却ゲル
化性のゲル化剤とを、カルシウムイオンと反応させるこ
となく加熱して溶解させ、次いで冷却してゲル化させ、
得られたゲル化物を必要に応じて適宜の大きさに成形
し、カルシウムイオンを含む溶液に浸漬してさらにゲル
化を進行させることを特徴とする耐熱性ゲル化食品の製
造方法である。
【0011】上記請求項2に記載する発明について、反
応させる陽イオンを「カルシウムイオン」に限定したも
のが、請求項4に記載する発明である。すなわち、本発
明のうち請求項4に記載する発明は、カルシウムイオン
と反応してゲル化する性質を有するゲル化剤を添加した
小麦粉を主材とする水混練物を、カルシウムイオンと反
応させることなく加熱してゲル化させ、得られたゲル化
物を必要に応じて適宜の大きさに成形し、カルシウムイ
オンを含む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させるこ
とを特徴とする耐熱性ゲル化食品の製造方法である。
【0012】また、上記請求項3に記載する発明につい
て、用いるゲル化剤を具体的に特定したものが、請求項
5に記載する発明である。すなわち、本発明のうち請求
項5に記載する発明は、LMペクチン、ジェランガム、
アルギン酸塩から選ばれた1種以上のゲル化剤とゼラチ
ン、寒天、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グ
アガムから選ばれた1種以上のゲル化剤とを、カルシウ
ムイオンと反応させることなく加熱して溶解させ、この
ゲル化剤溶液を冷却してゲル化させ、得られたゲル化物
を必要に応じて適宜の大きさに成形し、カルシウムイオ
ンを含む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させること
を特徴とする耐熱性ゲル化食品の製造方法である。
【0013】また、上記請求項4に記載する発明につい
て、用いるゲル化剤を具体的に特定したものが、請求項
6に記載する発明である。すなわち、本発明のうち請求
項6に記載する発明は、LMペクチン、ジェランガム、
アルギン酸塩から選ばれた1種以上のゲル化剤を添加し
た小麦粉を主材とする水混練物を、カルシウムイオンと
反応させることなく加熱してゲル化させ、得られたゲル
化物を必要に応じて適宜の大きさに成形し、カルシウム
イオンを含む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させる
ことを特徴とする耐熱性ゲル化食品の製造方法である。
【0014】さらに、本発明のうち請求項7に記載する
発明は、請求項1から6のいずれかに記載の耐熱性ゲル
化食品の製造方法において、耐熱性ゲル化食品としてゼ
リー類を製造する方法である。
【0015】さらに、本発明のうち請求項8に記載する
発明は、請求項1から6のいずれかに記載の耐熱性ゲル
化食品の製造方法において、耐熱性ゲル化食品として、
ようかん、かまぼこ等の練りものを製造する方法であ
る。
【0016】さらに、本発明のうち請求項9に記載する
発明は、請求項1から6のいずれかに記載の耐熱性ゲル
化食品の製造方法において、耐熱性ゲル化食品として、
マカロニ、うどん等の麺類を製造する方法である。
【0017】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。なお、本発明の全ての説明において、「%」の表示
は、特に断らない限り、重量割合を表す。
【0018】本発明において使用する「陽イオンと反応
してゲル化する性質を有するゲル化剤」としては、LM
ペクチン、ジェランガム、アルギン酸塩をその代表例に
挙げることができる。これらのゲル化剤は、その1種又
は2種以上を混じて適宜に使用すればよい。これらのゲ
ル化剤は、単独で加熱するか又は冷却ゲル化性のゲル化
剤、例えば、ゼラチン、寒天、各種のガム類等と共に加
熱し、溶解させて使用する。なお、本発明では、これら
のゲル化剤と共に、ゲル化食品を製するのに必要な他の
原料、例えば、砂糖や食塩等の調味料、各種の増粘材、
ビタミン剤等を併用して差し支えない。
【0019】また、本発明において使用する「冷却ゲル
化性のゲル化剤」とは、冷却によってゲル化する性質を
有するゲル化剤を意味し、具体的には、ゼラチン、寒
天、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガ
ムをその代表例に挙げることができる。これらのゲル化
剤は、その1種又は2種以上を混じて適宜に使用すれば
よい。本発明では、これら冷却ゲル化性のゲル化剤は、
上記の陽イオンと反応してゲル化する性質を有するゲル
化剤と共に加熱して溶解させてから使用する。
【0020】なお、LMペクチン、ジェランガム、アル
ギン酸塩は、「陽イオンと反応してゲル化する性質を有
しかつ冷却ゲル化性のゲル化剤」であるが、その他の
「冷却ゲル化性のゲル化剤」(ゼラチン、寒天、各種の
ガム類等)を併用する方が、冷却によるゲル化が迅速か
つ確実に進行するので、好ましい結果が得られる。
【0021】また、本発明においては、陽イオンとし
て、「カルシウムイオン」を用いるのが好ましい。カル
シウムイオンは、塩化カルシウム溶液、乳酸カルシウム
溶液、クエン酸カルシウム溶液等の溶液状のものを使用
するのが好ましい。
【0022】本発明において、陽イオンと反応してゲル
化する性質を有するゲル化剤を添加して水混練物として
使用するたんぱく粉としては、小麦粉、大豆粉、そば
粉、でんぷん粉、肉粉等の、加熱ゲル化性を有する任意
の粉末原料を使用して差し支えないが、やはり、小麦粉
を主材とする水混練物が使用しやすいので、好ましい。
【0023】本発明では、陽イオンと反応してゲル化す
る性質を有するゲル化剤と冷却ゲル化性のゲル化剤とを
加熱して溶解させる工程又は陽イオンと反応してゲル化
する性質を有するゲル化剤を添加したたんぱく粉の水混
練物を加熱して凝固させる工程においては、陽イオンな
いし陽イオンを含む溶液と接触させないように十分に注
意しなければならない。これらの工程において、ゲル化
剤が陽イオンと接触すると、その工程でゲル形成反応が
開始され、十分な反応時間を取ることなく希弱なゲルが
形成されるからである。
【0024】上記の工程において形成されたゲル化物
は、必要に応じて適宜の大きさに成形する。例えば、ゲ
ル化物をミルク飲料等に添加するときには、ダイス状に
カットするのが好ましいし、麺類の場合は、麺様に細く
カットするのが好ましい。
【0025】したがって、本発明においては、ゲル化剤
を冷却してゲル化させた後又はたんぱく粉の水混練物を
加熱してゲル化させた後で、陽イオンを含む溶液に浸漬
してゲル化反応を進行させる。浸漬する時間は、ゲル化
物の種類や溶液中の陽イオン濃度によっても異なるが、
ゲル化反応を十分におこなうわせるのに必要にして十分
な時間だけ浸漬すればよく、概ね1〜20時間、好まし
くは12時間程度浸漬する方がよい。
【0026】本発明に係る耐熱性ゲル化食品の製造方法
のメカニズムについて説明すると、ペクチン、ジェラン
ガム、アルギン酸塩等の陽イオンと反応するゲル化剤
は、もともと耐熱性にすぐれているが、通常の使用方法
では十分な耐熱性を発揮できない。すなわち、従来のこ
れらゲル化剤の使用法では、溶液又はゾルの状態で陽イ
オンとの反応を起こさせるので、物理的な刺激や反応速
度の関係でゲル生成中のネットワークを壊しているもの
と考えられる。これに対して、本発明では、これらゲル
化剤を陽イオンと反応させるときには、ゼラチンや寒天
等の冷却ゲル化性のゲル化剤や小麦粉等のたんぱく粉に
よってゲル組織を形成されていて、これらのゲル化剤
は、この組織を介して陽イオンと緩慢に反応するので、
ゲル化剤のネットワーク形成が非常に均一にかつ安定的
におこなわれ、したがって、ゲル化剤が有する耐熱性を
十分に引き出すことができるものと考えられる。
【0027】うどんやマカロニのような麺類の場合は、
ゼリー類における冷却ゲル化性のゲル化剤の役割を果た
すのが、小麦粉、大豆粉、そば粉等のたんぱく粉であ
る。すなわち、麺を捏ねたち、打つたりするときは、た
んぱく粉中のグルテンが麺を保形したり、繋いだりする
が、これらのたんぱく粉のゲル化物が加熱の際にペクチ
ンやジェランガム等のゲル化剤が変形ににくいように組
織を保つ役割をする。
【0028】本発明によって得られるゲル化食品の代表
例としては、各種のゼリー類、ようかんやかまぼこ等の
練りもの、マカロニやうどんやそばやスパゲッティ等の
麺類を挙げることができる。これらのゲル化食品は、耐
熱性を増強することによってレトルト殺菌が可能となる
ため、その使用範囲を著しく拡げることができる。例え
ば、ゼリー類は、ダイス状、粒状、果実状等に成形した
ものをミルク飲料に添加して風味を増すことができる
し、シラップ液と共に容器に充填・密封して加熱殺菌す
ることができる。また、麺類は、だし汁や調味液と共に
缶詰にして「麺の缶詰」を製することができる。
【0029】
【実施例1】<耐熱性ゼリーの製法−その1>清水にL
Mペクチン0.9%と寒天0.6%を加えて加熱溶解さ
せ、ゲル化剤溶液を作る。このとき、カルシウムイオン
含有溶液と接触しないように注意する必要がある。次い
で、このゲル化剤溶液を冷却して、ダイスカットするた
めに必要な固さまでゲル化(ゼリー化)させる。適当な
大きさにダイスカットしたゼリーを0.4%乳酸カルシ
ウム溶液に1時間〜12時間程度浸漬する。このように
して製したダイス状のゼリーは、耐熱性が増強されてい
るので、例えば、適宜のシラップ液を添加した耐熱性容
器に充填して密封し、容器のままレトルト殺菌をおこな
い、保存性を有する「容器詰ゼリー」に仕上げることが
できる。
【0030】
【実施例2】<耐熱性ゼリーの製法−その2>清水にL
Mペクチン0.9%、ローカストビーンガム0.3%、
キサンタンガム0.3%及び砂糖15%を添加して加熱
溶解させ、ゲル化剤溶液を作る。このとき、カルシウム
イオン含有溶液と接触しないように注意する必要があ
る。次いで、このゲル化剤溶液を冷却して、ダイスカッ
トするために必要な固さまでゲル化(ゼリー化)させ
る。適当な大きさにダイスカットしたゼリーを0.4%
乳酸カルシウム溶液に1時間〜12時間程度浸漬する。
このようにして製したダイス状のゼリーは、耐熱性が増
強されているので、例えば、このダイス状ゼリーを適宜
のミルク飲料に添加して耐熱性容器に充填し、密封し
て、容器のままレトルト殺菌をおこない、保存性のある
「容器詰ゼリー入りミルク飲料」に仕上げることができ
る。
【0031】
【実施例3】<伸びないうどんの製法>LMペクチンの
10%溶液を小麦粉に対して10%添加し、十分に混練
し圧延して麺塊を製する。このとき、カルシウムイオン
含有溶液と接触しないように注意する必要がある。この
麺塊を、うどん作りの常法にしたがい、適宜の麺状にカ
ットし、乳酸カルシウムを0.5%添加した90〜10
0℃の熱湯中に投入して5分間茹でる。このようにして
製したうどん麺は、耐熱性が増強されている上、時間が
経過しても伸びにくい。よって、例えば、このうどん麺
を適宜の調味液を添加した耐熱性容器に充填し、密封し
て、容器のままレトルト殺菌をおこない、保存性のある
「容器詰うどん」に仕上げることができる。
【0032】
【発明の効果】以上、詳細に説明するとおり、本発明
は、ゲル状物としての組織が形成されるまでは陽イオン
とゲル化剤との接触を絶ち、ゲル組織が形成された後で
その組織を介して陽イオンとゲル化剤とを反応させるこ
とにしたので、ゲル化反応を緩慢に進めることができ、
従来の製法に比べて、十分にゲル化をおこなうことがで
きる。したがって、本発明では、ゲル化剤のネットワー
クを均一にかつ安定的に形成することができ、従来法に
比べて、はるかに耐熱性のすぐれたゲル化食品を製造す
ることができる。本発明によって得られるゲル化食品
は、耐熱性がすぐれているので、耐熱性ゲル化食品の用
途を拡大することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B034 LC05 LK18X LP20 4B041 LC03 LD01 LD02 LH06 LH07 LH10 LH16 LK35 LP16 LP25 4B046 LA02 LB04 LC04 LG18 LP42

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオンと反応してゲル化する性質を有す
    るゲル化剤と冷却ゲル化性のゲル化剤とを、陽イオンと
    反応させることなく加熱して溶解させ、次いで冷却して
    ゲル化させ、得られたゲル化物を必要に応じて適宜の大
    きさに成形し、陽イオンを含む溶液に浸漬してさらにゲ
    ル化を進行させることを特徴とする耐熱性ゲル化食品の
    製造方法。
  2. 【請求項2】陽イオンと反応してゲル化する性質を有す
    るゲル化剤を添加したたんぱく粉の水混練物を、陽イオ
    ンと反応させることなく加熱してゲル化させ、得られた
    ゲル化物を必要に応じて適宜の大きさに成形し、陽イオ
    ンを含む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させること
    を特徴とする耐熱性ゲル化食品の製造方法。
  3. 【請求項3】カルシウムイオンと反応してゲル化する性
    質を有するゲル化剤と冷却ゲル化性のゲル化剤とを、カ
    ルシウムイオンと反応させることなく加熱して溶解さ
    せ、次いで冷却してゲル化させ、得られたゲル化物を必
    要に応じて適宜の大きさに成形し、カルシウムイオンを
    含む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させることを特
    徴とする耐熱性ゲル化食品の製造方法。
  4. 【請求項4】カルシウムイオンと反応してゲル化する性
    質を有するゲル化剤を添加した小麦粉を主材とする水混
    練物を、カルシウムイオンと反応させることなく加熱し
    てゲル化させ、得られたゲル化物を必要に応じて適宜の
    大きさに成形し、カルシウムイオンを含む溶液に浸漬し
    てさらにゲル化を進行させることを特徴とする耐熱性ゲ
    ル化食品の製造方法。
  5. 【請求項5】LMペクチン、ジェランガム、アルギン酸
    塩から選ばれた1種以上のゲル化剤とゼラチン、寒天、
    キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアガムから
    選ばれた1種以上のゲル化剤とを、カルシウムイオンと
    反応させることなく加熱して溶解させ、次いで冷却して
    ゲル化させ、得られたゲル化物を必要に応じて適宜の大
    きさに成形し、カルシウムイオンを含む溶液に浸漬して
    さらにゲル化を進行させることを特徴とする耐熱性ゲル
    化食品の製造方法。
  6. 【請求項6】LMペクチン、ジェランガム、アルギン酸
    塩から選ばれた1種以上のゲル化剤を添加した小麦粉を
    主材とする水混練物を、カルシウムイオンと反応させる
    ことなく加熱してゲル化させ、得られたゲル化物を必要
    に応じて適宜の大きさに成形し、カルシウムイオンを含
    む溶液に浸漬してさらにゲル化を進行させることを特徴
    とする耐熱性ゲル化食品の製造方法。
  7. 【請求項7】得られる耐熱性ゲル化食品が、ゼリー類で
    ある請求項1から6のいずれかに記載の耐熱性ゲル化食
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】得られる耐熱性ゲル化食品が、ようかん、
    かまぼこ等の練りものである請求項1から6のいずれか
    に記載の耐熱性ゲル状食品の製造方法。
  9. 【請求項9】得られる耐熱性ゲル化食品が、マカロニ、
    うどん等の麺類である請求項1から6のいずれかに記載
    の耐熱性ゲル状食品の製造方法。
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