JP2012067633A - クライオポンプシステム及びその制御方法 - Google Patents

クライオポンプシステム及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012067633A
JP2012067633A JP2010211282A JP2010211282A JP2012067633A JP 2012067633 A JP2012067633 A JP 2012067633A JP 2010211282 A JP2010211282 A JP 2010211282A JP 2010211282 A JP2010211282 A JP 2010211282A JP 2012067633 A JP2012067633 A JP 2012067633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
control
unit
cryopump
control output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010211282A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5545858B2 (ja
Inventor
Masamichi Ando
正道 安東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2010211282A priority Critical patent/JP5545858B2/ja
Priority to CN201110275525.2A priority patent/CN102410173B/zh
Priority to KR1020110093161A priority patent/KR101280987B1/ko
Priority to TW100133456A priority patent/TWI530617B/zh
Priority to US13/137,896 priority patent/US9938968B2/en
Publication of JP2012067633A publication Critical patent/JP2012067633A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5545858B2 publication Critical patent/JP5545858B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B37/00Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00
    • F04B37/06Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means
    • F04B37/08Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means by condensing or freezing, e.g. cryogenic pumps
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D8/00Cold traps; Cold baffles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B49/00Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00
    • F04B49/06Control using electricity
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B49/00Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00
    • F04B49/06Control using electricity
    • F04B49/065Control using electricity and making use of computers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/025Compressor control by controlling speed
    • F25B2600/0253Compressor control by controlling speed with variable speed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/027Compressor control by controlling pressure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】クライオポンプシステムの複数の圧縮機間でより均等に負荷を分担する。
【解決手段】クライオポンプシステム1000は、複数のクライオポンプ10と、複数のクライオポンプ10に作動気体を供給するために、各々が制御出力に従って並列に運転される複数の圧縮機ユニット102、104と、複数の圧縮機ユニット102、104の各々に対する制御出力を決定するクライオポンプコントローラ100と、を備え、クライオポンプコントローラ100は、少なくとも1つの圧縮機ユニット102、104について制御出力を決定するために使用される設定値を、各圧縮機ユニット102、104の運転状態を平準化するよう調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のクライオポンプをもつクライオポンプシステム及びその制御方法に関する。
大きな容積を真空排気するために、1つの容積に複数のクライオポンプが適用されることがある。また、複数の真空チャンバを有する真空処理装置の各真空チャンバを真空排気するために、真空処理装置に複数のクライオポンプが搭載されることがある。台数が少なければ複数のクライオポンプに作動気体を循環させるために1つの共通の圧縮機が設けられる。より多くのクライオポンプをもつ大規模な真空排気システムであれば複数の圧縮機が設けられることもある。同様に、多数の極低温機器例えば極低温冷凍機をもつ極低温システムも複数の圧縮機を含み得る(例えば特許文献1、2を参照)。
特開2004−3792号公報 特開2009−275579号公報
複数の圧縮機をもつシステムにおいていずれかの圧縮機が他の圧縮機よりも高頻度にまたは高負荷で運転される傾向がある場合にはその圧縮機の損耗が他の圧縮機に比べて進み、結果としてそのシステムのメンテナンス作業の頻度を高めるおそれがある。それに応じてシステムのダウンタイムも大きくなるといった不都合が生じうる。
本発明の目的の1つは、複数の極低温機器例えばクライオポンプに対し複数の圧縮機を適用する場合に、複数の圧縮機間でより均等に負荷を分担することを可能とすることにある。
本発明のある態様のクライオポンプシステムは、複数のクライオポンプと、前記複数のクライオポンプに作動気体を供給するために、各々が制御出力に従って並列に運転される複数の圧縮機ユニットと、前記複数の圧縮機ユニットの各々に対する制御出力を決定する制御部と、を備える。前記制御部は、少なくとも1つの圧縮機ユニットについて前記制御出力を決定するために使用される設定値を、各圧縮機ユニットの運転状態を平準化するよう調整してもよい。
本発明の別の態様は、複数のクライオポンプに作動気体を供給するために並列に運転される複数の圧縮機の制御方法である。この方法は、前記複数の圧縮機の各々に対する制御出力を決定するステップと、少なくとも1つの圧縮機について前記制御出力を決定するために使用される設定値を調整することにより各圧縮機の運転状態を平準化するステップと、を備える。
本発明によれば、複数の圧縮機間でより均等に負荷を分担することができる。
本発明の一実施形態に係るクライオポンプシステムの全体構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るクライオポンプを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮機ユニットを模式的に示す図である。 本実施形態に係るクライオポンプシステムに関する制御ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る差圧一定制御の制御フローを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る設定値調整処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る調整処理で使用される調整テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態に係る調整処理の結果の一例を説明するための図である。
まず、以下に説明する本発明に係る実施形態の概要を説明する。本発明に係る一実施形態よれば、複数の圧縮機が並列に設けられているクライオポンプシステムが提供される。一実施例においては少なくとも2台の圧縮機が独立に制御され同時に運転される。それぞれの圧縮機について設定されている設定値がある頻度で、各圧縮機の運転状態を平準化するよう調整される。これにより、時間の経過とともに拡大し得る各圧縮機の運転状態の乖離を抑え、均等に負荷を分担することができる。運転状態の乖離は例えば各圧縮機の個体差に起因する。例えば、圧縮機本体またはそれに付随して設けられているセンサやその他の機器類の個体差、あるいは各圧縮機とクライオポンプとを接続する配管系の長さや取り回しの違いに起因すると考えられる。
一実施形態においては、共通の負荷から作動気体を回収し供給するための作動気体循環装置が提供される。共通の負荷は作動気体の供給先であり、複数の極低温機器を含んでもよい。極低温機器は、冷凍サイクルにより寒冷を発生させる極低温冷凍機であってもよい。極低温機器は、極低温冷凍機により冷却されるクライオパネルを備えるクライオポンプであってもよい。作動気体循環装置は、共通の負荷に各々が並列に接続されかつ各々が制御出力に従って運転される複数の圧縮機ユニットと、複数の圧縮機ユニットの各々に対する制御出力を決定する制御部と、を備えてもよい。制御部は、少なくとも1つの圧縮機ユニットについて制御出力を決定するために使用される設定値を調整することにより各圧縮機ユニットの運転状態を平準化してもよい。
制御部は、単一のコントローラで構成されていてもよいし、各々が同一のまたは異なる機能を奏する複数のコントローラを含んでもよい。例えば、制御部は、各圧縮機ユニットに設けられ、各圧縮機ユニットの制御出力を決定する圧縮機コントローラと、クライオポンプシステムを統括するクライオポンプコントローラと、を備えてもよい。この場合、設定値の調整は、圧縮機コントローラが実行してもよいし、クライオポンプコントローラが実行してもよい。
運転状態の乖離が許容範囲にある場合には設定値は調整されなくてもよい。つまり設定値は一定に保たれてもよい。例えば負荷に対して圧縮機の台数または能力に余裕がある場合には、設定値の調整を要することなく、すなわち圧縮機の並列配置自体によって運転状態の平準化が達せられることも期待される。よって、個々の機器に対して複数の圧縮機が並列の作動気体供給源または排出先となるシステム構成自体に利点があるとも言える。
よって、一実施形態に係る極低温システムは、複数の極低温機器と、複数の極低温機器に作動気体を給排するために、互いに並列に配置されている複数の圧縮機ユニットと、複数の極低温機器に作動気体を給排するために複数の極低温機器と複数の圧縮機ユニットとを接続する配管系と、を備えてもよい。この配管系は、複数の極低温機器と複数の圧縮機ユニットとの間の作動気体の流通を集約する共通ラインを含んでもよい。共通ラインは、複数の圧縮機ユニットの各々から送出される作動気体を集約して複数の極低温機器に供給するための供給ラインを備えてもよい。共通ラインは、複数の極低温機器から排出される作動気体を集約して複数の圧縮機ユニットへと戻すための戻りラインを備えてもよい。
配管系は、複数の圧縮機ユニットの各々に付随する供給用の個別配管及び戻り用の個別配管を含んでもよい。それぞれの個別配管によって複数の圧縮機ユニットの各々が共通ラインに接続されてもよい。その接続部はマニホールドであってもよい。同様に、配管系は、複数の極低温機器の各々に付随する個別配管を含んでもよく、それぞれの個別配管によって複数の極低温機器の各々が共通ラインに接続されてもよい。
一実施例においては、制御部は、複数の圧縮機ユニットのうちいずれかの圧縮機ユニットの制御出力と当該圧縮機ユニットとは別の圧縮機ユニットの制御出力との差を小さくするように、当該圧縮機ユニット及び別の圧縮機ユニットの少なくとも一方について設定値を調整してもよい。このように制御出力の差を小さくすることで、運転状態の平準化を実現してもよい。制御部は、各圧縮機ユニットに関連する測定値を各圧縮機ユニットについて設定されている目標値に近づけるように各圧縮機ユニットの制御出力を決定してもよい。制御出力は例えば、圧縮機ユニットの圧縮機本体を動作させるための圧縮機モータの運転周波数であってもよい。
好ましい一実施例においては、各圧縮機ユニットにおける吸入側と吐出側との差圧を目標差圧に一致させるよう各圧縮機ユニットへの制御出力が決定される差圧一定制御が実行されてもよい。差圧一定制御は例えば、圧縮機本体を動作させる圧縮機モータの運転周波数を制御出力として実行される。また、好ましい一実施例においては差圧一定制御とともに、各クライオポンプのクライオパネルを目標温度に冷却するよう各クライオポンプの冷凍機の運転周波数が制御される温調制御が実行されてもよい。差圧一定制御及び温調制御は後述のように省エネルギー性に寄与する。一実施例においては少なくとも差圧一定制御の実行中に少なくとも1つの圧縮機ユニットの目標差圧が調整されてもよい。差圧一定制御中の運転状態の平準化を実現することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るクライオポンプシステム1000の全体構成を模式的に示す図である。クライオポンプシステム1000は、真空装置300の真空排気をするために使用される。真空装置300は真空環境で物体に処理をする真空処理装置であり、例えばイオン注入装置やスパッタリング装置等の半導体製造工程で用いられる装置である。
クライオポンプシステム1000は、複数台のクライオポンプ10を含む。これらのクライオポンプ10は、真空装置300の1つまたは複数の真空チャンバ(図示せず)に取り付けられて、真空チャンバ内部の真空度を所望のプロセスに要求されるレベルにまで高めるために使用される。クライオポンプ10はクライオポンプコントローラ(以下ではCPコントローラとも称する)100が決定した制御出力に従って運転される。例えば10−5Pa乃至10−8Pa程度の高い真空度が真空チャンバに実現される。図示の例ではクライオポンプシステム1000に11台のクライオポンプ10が含まれる。複数のクライオポンプ10はいずれも同一の排気性能をもつクライオポンプであってもよいし、異なる排気性能をもつクライオポンプであってもよい。
クライオポンプシステム1000は、CPコントローラ100を備える。CPコントローラ100は、クライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104を制御する。CPコントローラ100は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備える。また、CPコントローラ100は、真空装置300を制御するためのホストコントローラ(図示せず)とも通信可能に構成されている。真空装置300のホストコントローラはクライオポンプシステム1000を含む真空装置300の各構成要素を統括する上位のコントローラであるとも言える。
CPコントローラ100は、クライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104とは別体に構成されている。CPコントローラ100は、クライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104と互いに通信可能に接続されている。クライオポンプ10はそれぞれ、CPコントローラ100と通信する入出力を処理するためのIOモジュール50(図4参照)を備える。CPコントローラ100と各IOモジュール50とが制御通信線で接続される。図1ではクライオポンプ10とCPコントローラ100との制御通信線、及び圧縮機ユニット102、104とCPコントローラ100との制御通信線を破線で示す。なおCPコントローラ100は、いずれかのクライオポンプ10または圧縮機ユニット102、104と一体に構成されていてもよい。
クライオポンプシステム1000は、第1圧縮機ユニット102及び第2圧縮機ユニット104を少なくとも含む複数の圧縮機ユニットを備える。圧縮機ユニットはクライオポンプ10を含む閉じた流体回路に作動気体を循環させるために設けられている。圧縮機ユニットはクライオポンプ10から作動気体を回収し圧縮して再度クライオポンプ10へと送出する。圧縮機ユニットは真空装置300から離れて、または真空装置300の近傍に設置されている。圧縮機ユニットは圧縮機コントローラ168(図4参照)が決定した制御出力に従って運転される。あるいはCPコントローラ100が決定した制御出力に従って運転される。
以下では代表例として2台の圧縮機ユニット102、104をもつクライオポンプシステム1000を説明するが、本発明はこれに限られない。これら圧縮機ユニット102、104と同様にして3台以上の圧縮機ユニットが複数のクライオポンプ10に並列に接続されているクライオポンプシステム1000を構成してもよい。なお図1に示すクライオポンプシステム1000はクライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104をそれぞれ複数備えているが、クライオポンプ10または圧縮機ユニット102、104を1台としてもよい。
本実施例においては複数の圧縮機ユニットはいずれも同一の圧縮機ユニットである。端的に言えば、複数の圧縮機ユニットは同じ製品に属する。つまり複数の圧縮機ユニットは、装置のもつ個体差を除いて実質的に同一性能をもつとみなされる。他の一実施例においては複数の圧縮機ユニットは異なる圧縮機ユニットを含んでもよい。
複数のクライオポンプ10と複数の圧縮機ユニット102、104とは作動気体配管系106によって接続される。配管系106は、複数のクライオポンプ10と複数の圧縮機ユニット102、104とを互いに並列に接続し、複数のクライオポンプ10と複数の圧縮機ユニット102、104との間で作動気体を流通させるよう構成されている。配管系106によって、1台のクライオポンプ10に複数の圧縮機ユニットの各々が並列に接続され、1台の圧縮機ユニットに複数のクライオポンプ10の各々が並列に接続されている。
配管系106は、内部配管108と外部配管110とを含んで構成される。内部配管108は真空装置300の内部に形成されており、内部供給ライン112及び内部戻りライン114を含む。外部配管110は真空装置300の外部に設置されており、外部供給ライン120及び外部戻りライン122を含む。外部配管110は真空装置300と複数の圧縮機ユニット102、104とを接続する。
内部供給ライン112は各クライオポンプ10の気体供給口42に接続され(図2参照)、内部戻りライン114は各クライオポンプ10の気体排出口44に接続される(図2参照)。また、内部供給ライン112は真空装置300の気体供給ポート116で外部配管110の外部供給ライン120の一端に接続され、内部戻りライン114は真空装置300の気体排出ポート118で外部配管110の外部戻りライン122の一端に接続される。
外部供給ライン120の他端は第1マニホールド124に接続され、外部戻りライン122の他端は第2マニホールド126に接続されている。第1マニホールド124には、第1圧縮機ユニット102の第1吐出配管128及び第2圧縮機ユニット104の第2吐出配管130の一端が接続されている。第1吐出配管128及び第2吐出配管130の他端はそれぞれ、対応する各圧縮機ユニット102、104の吐出ポート148に接続されている(図3参照)。第2マニホールド126には、第1圧縮機ユニット102の第1吸入配管132及び第2圧縮機ユニット104の第2吸入配管134の一端が接続されている。第1吸入配管132及び第2吸入配管134の他端はそれぞれ、対応する各圧縮機ユニット102、104の吸入ポート146に接続されている(図3参照)。
このようにして、複数の圧縮機ユニット102、104の各々から送出される作動気体を集約して複数のクライオポンプ10に供給するための共通の供給ラインが内部供給ライン112及び外部供給ライン120により構成されている。また、複数のクライオポンプ10から排出される作動気体を集約して複数の圧縮機ユニット102、104へと戻すための共通の戻りラインが内部戻りライン114及び外部戻りライン122により構成されている。また、複数の圧縮機ユニットの各々は、各圧縮機ユニットに付随する個別配管を通じて共通ラインに接続されている。個別配管と共通ラインとの接続部には個別配管を合流させるためのマニホールドが設けられている。第1マニホールド124が供給側で個別配管を合流させ、第2マニホールド126が回収側で個別配管を合流させている。
図示の例では、真空装置300は1つの気体供給ポート116及び1つの気体排出ポート118を備えているが、これに限られない。真空装置300は複数の気体供給ポート116及び複数の気体排出ポート118を備えてもよい。この場合、複数の圧縮機ユニットの個別配管がそれぞれ対応する気体供給ポート及び気体排出ポートに接続されてもよい。
また、外部配管110が各クライオポンプ10の気体供給口42及び気体排出口44に直接接続されるよう配管系106が構成されていてもよい。この場合、外部供給ライン120及び外部戻りライン122のそれぞれのクライオポンプ10側の末端にもマニホールドが設けられ、各クライオポンプ10へと共通ラインが分岐されていてもよい。
なお、各圧縮機ユニット102、104の吐出配管128、130及び吸入配管132、134にはそれぞれ、規定のガス流れ方向(図においては矢印の方向)とは逆方向の流れを規制するためのチェック弁が設けられていてもよい(図示せず)。同様に、供給ライン112、120、戻りライン114、122にもチェック弁が設けられていてもよい。
クライオポンプシステム1000が使用される場所(例えば半導体製造工場)における各種装置のレイアウトによっては、上述の共通ラインは(図示とは異なり)相当の長さとなることもある。作動気体を共通ラインに集約することにより、複数の圧縮機の各々を別個に真空装置に接続する場合よりもトータルの配管長を短くすることができる。また、作動気体の供給対象(例えばクライオポンプシステム1000においては個々のクライオポンプ10)ごとに複数の圧縮機が接続される配管構成をとるので、冗長性もある。複数の圧縮機を個々の対象(例えばクライオポンプ)に並列に配置し運転することで、複数の圧縮機への負荷が分担されている。
図2は、本発明の一実施形態に係るクライオポンプ10を模式的に示す断面図である。クライオポンプ10は、第1の冷却温度レベルに冷却される第1のクライオパネルと、第1の冷却温度レベルよりも低温の第2の冷却温度レベルに冷却される第2のクライオパネルと、を備える。第1のクライオパネルには、第1の冷却温度レベルにおいて蒸気圧が低い気体が凝縮により捕捉されて排気される。例えば基準蒸気圧(例えば10−8Pa)よりも蒸気圧が低い気体が排気される。第2のクライオパネルには、第2の冷却温度レベルにおいて蒸気圧が低い気体が凝縮により捕捉されて排気される。第2のクライオパネルには、蒸気圧が高いために第2の温度レベルにおいても凝縮しない非凝縮性気体を捕捉するために表面に吸着領域が形成される。吸着領域は例えばパネル表面に吸着剤を設けることにより形成される。非凝縮性気体は、第2の温度レベルに冷却された吸着領域に吸着されて排気される。
図2に示されるクライオポンプ10は、冷凍機12とパネル構造体14と熱シールド16とを備える。冷凍機12は、作動気体を吸入して内部で膨張させて吐出する熱サイクルによって寒冷を発生する。パネル構造体14は複数のクライオパネルを含み、これらのパネルは冷凍機12により冷却される。パネル表面には気体を凝縮または吸着により捕捉して排気するための極低温面が形成される。クライオパネルの表面(例えば裏面)には通常、気体を吸着するための活性炭などの吸着剤が設けられる。熱シールド16は、パネル構造体14を周囲の輻射熱から保護するために設けられている。
クライオポンプ10は、いわゆる縦型のクライオポンプである。縦型のクライオポンプとは、熱シールド16の軸方向に沿って冷凍機12が挿入されて配置されているクライオポンプである。なお、本発明はいわゆる横型のクライオポンプにも同様に適用することができる。横型のクライオポンプとは、熱シールド16の軸方向に交差する方向(通常は直交方向)に冷凍機の第2段の冷却ステージが挿入され配置されているクライオポンプである。なお、図1には横型のクライオポンプ10が模式的に示されている。
冷凍機12は、ギフォード・マクマホン式冷凍機(いわゆるGM冷凍機)である。また冷凍機12は2段式の冷凍機であり、第1段シリンダ18、第2段シリンダ20、第1冷却ステージ22、第2冷却ステージ24、及び冷凍機モータ26を有する。第1段シリンダ18と第2段シリンダ20とは直列に接続されており、互いに連結される第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサ(図示せず)がそれぞれ内蔵されている。第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサの内部には蓄冷材が組み込まれている。なお、冷凍機12は2段GM冷凍機以外の冷凍機であってもよく、例えば単段GM冷凍機を用いてもよいし、パルスチューブ冷凍機やソルベイ冷凍機を用いてもよい。
冷凍機12は、作動気体の吸入と吐出を周期的に繰り返すために作動気体の流路を周期的に切り替える流路切替機構を含む。流路切替機構は例えばバルブ部とバルブ部を駆動する駆動部とを含む。バルブ部は例えばロータリーバルブであり、駆動部はロータリーバルブを回転させるためのモータである。モータは、例えばACモータまたはDCモータであってもよい。また流路切替機構はリニアモータにより駆動される直動式の機構であってもよい。
第1段シリンダ18の一端に冷凍機モータ26が設けられている。冷凍機モータ26は、第1段シリンダ18の端部に形成されているモータ用ハウジング27の内部に設けられている。冷凍機モータ26は、第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサのそれぞれが第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20の内部を往復動可能とするように第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサに接続される。また、冷凍機モータ26は、モータ用ハウジング27の内部に設けられている可動バルブ(図示せず)を正逆回転可能とするように当該バルブに接続される。
第1冷却ステージ22は、第1段シリンダ18の第2段シリンダ20側の端部すなわち第1段シリンダ18と第2段シリンダ20との連結部に設けられている。また、第2冷却ステージ24は第2段シリンダ20の末端に設けられている。第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24はそれぞれ第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20に例えばろう付けで固定される。
モータ用ハウジング27の外側に設けられている気体供給口42及び気体排出口44を通じて冷凍機12は圧縮機ユニット102または104に接続される。クライオポンプ10と圧縮機ユニット102、104との接続関係については図1を参照して説明したとおりである。
冷凍機12は、圧縮機ユニット102、104から供給される高圧の作動気体(例えばヘリウム等)を内部で膨張させて第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24に寒冷を発生させる。圧縮機ユニット102、104は、冷凍機12で膨張した作動気体を回収し再び加圧して冷凍機12に供給する。
具体的には、まず圧縮機ユニット102、104から冷凍機12に高圧の作動気体が供給される。このとき、冷凍機モータ26は、気体供給口42と冷凍機12の内部空間とを連通する状態にモータ用ハウジング27内部の可動バルブを駆動する。冷凍機12の内部空間が高圧の作動気体で満たされると、冷凍機モータ26により可動バルブが切り替えられて冷凍機12の内部空間が気体排出口44に連通される。これにより作動気体は膨張して圧縮機ユニット102、104へと回収される。可動バルブの動作に同期して、第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサのそれぞれが第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20の内部を往復動する。このような熱サイクルを繰り返すことで冷凍機12は第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24に寒冷を発生させる。
第2冷却ステージ24は第1冷却ステージ22よりも低温に冷却される。第2冷却ステージ24は例えば10K乃至20K程度に冷却され、第1冷却ステージ22は例えば80K乃至100K程度に冷却される。第1冷却ステージ22には第1冷却ステージ22の温度を測定するための第1温度センサ23が取り付けられており、第2冷却ステージ24には第2冷却ステージ24の温度を測定するための第2温度センサ25が取り付けられている。
冷凍機12の第1冷却ステージ22には熱シールド16が熱的に接続された状態で固定され、冷凍機12の第2冷却ステージ24にはパネル構造体14が熱的に接続された状態で固定されている。このため、熱シールド16は第1冷却ステージ22と同程度の温度に冷却され、パネル構造体14は第2冷却ステージ24と同程度の温度に冷却される。熱シールド16は一端に開口部31を有する円筒状の形状に形成されている。開口部31は熱シールド16の筒状側面の端部内面により画定される。
一方、熱シールド16の開口部31とは反対側つまりポンプ底部側の他端には閉塞部28が形成されている。閉塞部28は、熱シールド16の円筒状側面のポンプ底部側端部において径方向内側に向けて延びるフランジ部により形成される。図2に示されるクライオポンプ10は縦型のクライオポンプであるので、このフランジ部が冷凍機12の第1冷却ステージ22に取り付けられている。これにより、熱シールド16内部に円柱状の内部空間30が形成される。冷凍機12は熱シールド16の中心軸に沿って内部空間30に突出しており、第2冷却ステージ24は内部空間30に挿入された状態となっている。
なお、横型のクライオポンプの場合には、閉塞部28は通常完全に閉塞されている。冷凍機12は、熱シールド16の側面に形成されている冷凍機取付用の開口部から熱シールド16の中心軸に直交する方向に沿って内部空間30に突出して配置される。冷凍機12の第1冷却ステージ22は熱シールド16の冷凍機取付用開口部に取り付けられ、冷凍機12の第2冷却ステージ24は内部空間30に配置される。第2冷却ステージ24にはパネル構造体14が取り付けられる。よって、パネル構造体14は熱シールド16の内部空間30に配置される。パネル構造体14は、適当な形状のパネル取付部材を介して第2冷却ステージ24に取り付けられてもよい。
また熱シールド16の開口部31にはバッフル32が設けられている。バッフル32は、パネル構造体14とは熱シールド16の中心軸方向に間隔をおいて設けられている。バッフル32は、熱シールド16の開口部31側の端部に取り付けられており、熱シールド16と同程度の温度に冷却される。バッフル32は、真空チャンバ80側から見たときに例えば同心円状に形成されていてもよいし、あるいは格子状等他の形状に形成されていてもよい。なお、バッフル32と真空チャンバ80との間にはゲートバルブ(図示せず)が設けられている。このゲートバルブは例えばクライオポンプ10を再生するときに閉とされ、クライオポンプ10により真空チャンバ80を排気するときに開とされる。真空チャンバ80は例えば図1に示す真空装置300に設けられている。
熱シールド16、バッフル32、パネル構造体14、及び冷凍機12の第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24は、ポンプケース34の内部に収容されている。ポンプケース34は径の異なる2つの円筒を直列に接続して形成されている。ポンプケース34の大径の円筒側端部は開放され、真空チャンバ80との接続用のフランジ部36が径方向外側へと延びて形成されている。またポンプケース34の小径の円筒側端部は冷凍機12のモータ用ハウジング27に固定されている。クライオポンプ10はポンプケース34のフランジ部36を介して真空チャンバ80の排気用開口に気密に固定され、真空チャンバ80の内部空間と一体の気密空間が形成される。ポンプケース34及び熱シールド16はともに円筒状に形成されており、同軸に配設されている。ポンプケース34の内径が熱シールド16の外径を若干上回っているので、熱シールド16はポンプケース34の内面との間に若干の間隔をもって配置される。
クライオポンプ10の作動に際しては、まずその作動前に他の適当な粗引きポンプを用いて真空チャンバ80内部を1Pa〜10Pa程度にまで粗引きする。その後クライオポンプ10を作動させる。冷凍機12の駆動により第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24が冷却され、これらに熱的に接続されている熱シールド16、バッフル32、パネル構造体14も冷却される。
冷却されたバッフル32は、真空チャンバ80からクライオポンプ10内部へ向かって飛来する気体分子を冷却し、その冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えば水分など)を表面に凝縮させて排気する。バッフル32の冷却温度では蒸気圧が充分に低くならない気体はバッフル32を通過して熱シールド16内部へと進入する。進入した気体分子のうちパネル構造体14の冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えばアルゴンなど)は、パネル構造体14の表面に凝縮されて排気される。その冷却温度でも蒸気圧が充分に低くならない気体(例えば水素など)は、パネル構造体14の表面に接着され冷却されている吸着剤により吸着されて排気される。このようにしてクライオポンプ10は真空チャンバ80内部の真空度を所望のレベルに到達させることができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る第1圧縮機ユニット102を模式的に示す図である。本実施例においては第2圧縮機ユニット104も第1圧縮機ユニット102と同様の構成をもつ。圧縮機ユニット102は、気体を昇圧する圧縮機本体140、外部から供給された低圧気体を圧縮機本体140へと供給するための低圧配管142、及び、圧縮機本体140により圧縮された高圧気体を外部に送出するための高圧配管144を含んで構成される。
図1に示すように、低圧気体は第1吸入配管132を通じて第1圧縮機ユニット102に供給される。第1圧縮機ユニット102は吸入ポート146にてクライオポンプ10からの戻りガスを受け入れ、低圧配管142へと作動気体は送られる。吸入ポート146は、低圧配管142の末端において第1圧縮機ユニット102の筐体に設けられている。低圧配管142は吸入ポート146と圧縮機本体140の吸入口とを接続する。
低圧配管142は中途に、戻りガスに含まれる脈動を除去するための容積としてのストレージタンク150を備える。ストレージタンク150は吸入ポート146と、後述するバイパス機構152への分岐との間に設けられている。ストレージタンク150で脈動が除去された作動気体は、低圧配管142を通じて圧縮機本体140に供給される。ストレージタンク150の内部には、気体から不要な微粒子等を取り除くためのフィルタが設けられていてもよい。ストレージタンク150と吸入ポート146との間には、外部から作動気体を補充するための受入ポート及び配管が接続されていてもよい。
圧縮機本体140は、例えばスクロール方式或いはロータリ式のポンプであり、吸入されたガスを昇圧する機能を奏するものである。圧縮機本体140は、昇圧された作動気体を高圧配管144に送り出す。圧縮機本体140はオイルを用いて冷却を行う構成とされており、オイルを循環させるオイル冷却配管が圧縮機本体140に付随して設けられている。このため、昇圧された作動気体はこのオイルが若干混入した状態で高圧配管144に送り出される。
よって、高圧配管144にはその中途にオイルセパレータ154が設けられている。オイルセパレータ154にて作動気体から分離されたオイルは低圧配管142へと戻され、低圧配管142を通じて圧縮機本体140に戻されてもよい。オイルセパレータ154には過度の高圧を解放するためのリリーフ弁が設けられていてもよい。
圧縮機本体140とオイルセパレータ154とを接続する高圧配管144の中途に、圧縮機本体140から送出された高圧作動気体を冷却するための熱交換器が設けられていてもよい(図示せず)。熱交換器は例えば冷却水により作動気体を冷却する。またこの冷却水は圧縮機本体140を冷却するオイルを冷却するためにも利用されてもよい。高圧配管144において熱交換器の上流及び下流の少なくとも一方に作動気体の温度を測定する温度センサが設けられていてもよい。
オイルセパレータ154を経由した作動気体は、高圧配管144を通じてアドソーバ156に送られる。アドソーバ156は、例えばストレージタンク150内のフィルタやオイルセパレータ154等の流路上の汚染物質除去手段により取り切れていない汚染成分を作動気体から取り除くために設けられている。アドソーバ156は、例えば気化しているオイル成分を吸着により除去する。
吐出ポート148が高圧配管144の末端において第1圧縮機ユニット102の筐体に設けられている。すなわち高圧配管144は圧縮機本体140と吐出ポート148とを接続し、その中途にオイルセパレータ154及びアドソーバ156が設けられている。アドソーバ156を経由した作動気体は吐出ポート148を通じてクライオポンプ10へと送出される。
第1圧縮機ユニット102は、低圧配管142と高圧配管144とをつなぐバイパス配管158を有するバイパス機構152を備える。図示の実施例では、バイパス配管158は、ストレージタンク150と圧縮機本体140との間において低圧配管142から分岐している。また、バイパス配管158は、オイルセパレータ154とアドソーバ156との間において高圧配管144から分岐している。
バイパス機構152は、クライオポンプ10へと送出されずに高圧配管144から低圧配管142へと迂回する作動気体流量を制御するための制御弁を備える。図示の実施例においては、バイパス配管158の中途に第1制御弁160及び第2制御弁162が並列に設けられている。第1制御弁160及び第2制御弁162は例えば常閉型または常開型のソレノイドバルブである。本実施例においては第2制御弁162がバイパス配管158の流量制御弁として使用される。以下では第2制御弁162をリリーフ弁162とも呼ぶ。
第1圧縮機ユニット102は、クライオポンプ10からの戻りガスの圧力を測定するための第1圧力センサ164と、クライオポンプ10への送出ガスの圧力を測定するための第2圧力センサ166と、を備える。第1圧縮機ユニット102の動作中は送出ガスのほうが戻りガスよりも高圧であるから、以下では第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166をそれぞれ、低圧センサ及び高圧センサと呼ぶこともある。
第1圧力センサ164は低圧配管142の圧力を測定し、第2圧力センサ166は高圧配管144の圧力を測定するよう設けられている。第1圧力センサ164は例えばストレージタンク150に設置されており、ストレージタンク150において脈動が除去された戻りガスの圧力を測定する。第1圧力センサ164は低圧配管142の任意の位置に設けられていてもよい。第2圧力センサ166はオイルセパレータ154とアドソーバ156との間に設けられている。第2圧力センサ166は高圧配管144の任意の位置に設けられていてもよい。
なお、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166は、第1圧縮機ユニット102の外部に設けられていてもよく、例えば第1吸入配管132及び第1吐出配管128に設けられていてもよい。また、バイパス機構152も第1圧縮機ユニット102の外部に設けられていてもよく、例えば第1吸入配管132と第1吐出配管128とをバイパス配管158が接続していてもよい。
図4は、本実施形態に係るクライオポンプシステム1000に関する制御ブロック図である。図4は、本発明の一実施形態に関連するクライオポンプシステム1000の主要部分を示している。複数のクライオポンプ10のうち1つについて内部の詳細を示し、他のクライオポンプ10については同様であるので図示を省略する。同様に、第1圧縮機ユニット102について詳細を示し、第2圧縮機ユニット104はそれと同様であるので内部の図示を省略する。
CPコントローラ100は上述のように、各クライオポンプ10のIOモジュール50に通信可能に接続されている。IOモジュール50は、冷凍機インバータ52及び信号処理部54を含む。冷凍機インバータ52は外部電源例えば商用電源から供給される規定の電圧及び周波数の電力を調整し冷凍機モータ26に供給する。冷凍機モータ26に供給されるべき電圧及び周波数はCPコントローラ100により制御される。
CPコントローラ100はセンサ出力信号に基づいて制御出力を決定する。信号処理部54は、CPコントローラ100から送信された制御出力を冷凍機インバータ52へと中継する。例えば、信号処理部54はCPコントローラ100からの制御信号を冷凍機インバータ52で処理可能な信号に変換して冷凍機インバータ52に送信する。制御信号は冷凍機モータ26の運転周波数を表す信号を含む。また、信号処理部54は、クライオポンプ10の各種センサの出力をCPコントローラ100へと中継する。例えば、信号処理部54はセンサ出力信号をCPコントローラ100で処理可能な信号に変換してCPコントローラ100に送信する。
IOモジュール50の信号処理部54には、第1温度センサ23及び第2温度センサ25を含む各種センサが接続されている。上述のように第1温度センサ23は冷凍機12の第1冷却ステージ22の温度を測定し、第2温度センサ25は冷凍機12の第2冷却ステージ24の温度を測定する。第1温度センサ23及び第2温度センサ25はそれぞれ、第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24の温度を周期的に測定し、測定温度を示す信号を出力する。第1温度センサ23及び第2温度センサ25の測定値は、所定時間おきにCPコントローラ100へと入力され、CPコントローラ100の所定の記憶領域に格納保持される。
CPコントローラ100は、クライオパネルの温度に基づいて冷凍機12を制御する。CPコントローラ100は、クライオパネルの実温度が目標温度に追従するように冷凍機12に運転指令を与える。例えば、CPコントローラ100は、第1段のクライオパネルの目標温度と第1温度センサ23の測定温度との偏差を最小化するようにフィードバック制御により冷凍機モータ26の運転周波数を制御する。冷凍機モータ26の運転周波数に応じて冷凍機12の熱サイクルの周波数が定まる。第1段のクライオパネルの目標温度は例えば、真空チャンバ80で行われるプロセスに応じて仕様として定められる。この場合、冷凍機12の第2冷却ステージ24及びパネル構造体14は、冷凍機12の仕様及び外部からの熱負荷によって定まる温度に冷却される。
第1温度センサ23の測定温度が目標温度よりも高温である場合には、CPコントローラ100は、冷凍機モータ26の運転周波数を増加するようIOモジュール50に指令値を出力する。モータ運転周波数の増加に連動して冷凍機12における熱サイクルの周波数も増加され、冷凍機12の第1冷却ステージ22は目標温度に向けて冷却される。逆に第1温度センサ23の測定温度が目標温度よりも低温である場合には、冷凍機モータ26の運転周波数は減少されて冷凍機12の第1冷却ステージ22は目標温度に向けて昇温される。
通常は、第1冷却ステージ22の目標温度は一定値に設定される。よって、CPコントローラ100は、クライオポンプ10への熱負荷が増加したときに冷凍機モータ26の運転周波数を増加するように指令値を出力し、クライオポンプ10への熱負荷が減少したときに冷凍機モータ26の運転周波数を減少するように指令値を出力する。なお、目標温度は適宜変動させてもよく、例えば、目標とする雰囲気圧力を排気対象容積に実現するようにクライオパネルの目標温度を逐次設定するようにしてもよい。またCPコントローラ100は、第2段のクライオパネルの実温度を目標温度に一致させるように冷凍機モータ26の運転周波数を制御してもよい。
典型的なクライオポンプにおいては、熱サイクルの周波数は常に一定とされている。常温からポンプ動作温度への急冷却を可能とするように比較的大きい周波数で運転するよう設定され、外部からの熱負荷が小さい場合にはヒータにより加熱することでクライオパネルの温度を調整する。よって、消費電力が大きくなる。これに対して本実施形態においては、クライオポンプ10への熱負荷に応じて熱サイクル周波数を制御するため、省エネルギー性に優れるクライオポンプを実現することができる。また、ヒータを必ずしも設ける必要がなくなることも消費電力の低減に寄与する。
CPコントローラ100は、圧縮機コントローラ168に通信可能に接続されている。本発明の一実施形態に係るクライオポンプシステム1000の制御部は、CPコントローラ100及び圧縮機コントローラ168を含む複数のコントローラで構成されている。他の一実施例においては、クライオポンプシステム1000の制御部は単一のCPコントローラ100によって構成されていてもよく、圧縮機ユニット102、104には圧縮機コントローラ168に代えてIOモジュールを設けてもよい。この場合IOモジュールはCPコントローラ100と圧縮機ユニット102、104の各構成要素との間で制御信号を中継する。
圧縮機コントローラ168は、CPコントローラ100からの制御信号に基づいて、またはCPコントローラ100から独立して、第1圧縮機ユニット102を制御する。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、CPコントローラ100から各種の設定値を表す信号を受信し、その設定値を使用して第1圧縮機ユニット102を制御する。圧縮機コントローラ168はセンサ出力信号に基づいて制御出力を決定する。圧縮機コントローラ168は、CPコントローラ100と同様に、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備える。
また、圧縮機コントローラ168は、第1圧縮機ユニット102の運転状態を表す信号をCPコントローラ100に送信する。運転状態を表す信号は例えば、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166の測定圧力、リリーフ弁162の開度または制御電流、圧縮機モータ172の運転周波数などを含む。
第1圧縮機ユニット102は、圧縮機インバータ170及び圧縮機モータ172を含む。圧縮機モータ172は、圧縮機本体140を動作させ運転周波数が可変であるモータであり、圧縮機本体140に設けられている。冷凍機モータ26と同様に圧縮機モータ172として各種のモータを採用することができる。圧縮機コントローラ168は、圧縮機インバータ170を制御する。圧縮機インバータ170は外部電源例えば商用電源から供給される規定の電圧及び周波数の電力を調整し圧縮機モータ172に供給する。圧縮機モータ172に供給されるべき電圧及び周波数は圧縮機コントローラ168により決定される。
圧縮機コントローラ168には、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166を含む各種センサが接続されている。上述のように第1圧力センサ164は圧縮機本体140吸入側の圧力を周期的に測定し、第2圧力センサ166は圧縮機本体140の吐出側の圧力を周期的に測定する。第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166の測定値は、所定時間おきに圧縮機コントローラ168へと入力され、圧縮機コントローラ168の所定の記憶領域に格納保持される。
圧縮機コントローラ168には、上述のリリーフ弁162が接続されている。リリーフ弁162を駆動するためのリリーフ弁ドライバ174がリリーフ弁162に付随して設けられており、リリーフ弁ドライバ174が圧縮機コントローラ168に接続されている。圧縮機コントローラ168はリリーフ弁162の開度を決定し、その開度を表す制御信号をリリーフ弁ドライバ174に与える。リリーフ弁ドライバ174は、リリーフ弁162をその開度に制御する。こうしてバイパス機構152の作動気体流量が制御される。リリーフ弁ドライバ174は、圧縮機コントローラ168に組み込まれていてもよい。
圧縮機コントローラ168は、圧縮機ユニット102の出入口間の差圧(以下では圧縮機差圧ということもある)を目標差圧に維持するように圧縮機本体140を制御する。例えば、圧縮機コントローラ168は、圧縮機ユニット102の出入口間の差圧を一定値とするようにフィードバック制御を実行する。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166の測定値から圧縮機差圧を求める。圧縮機コントローラ168は、圧縮機差圧を目標値に一致させるように圧縮機モータ172の運転周波数を決定する。圧縮機コントローラ168は、その運転周波数を実現するよう圧縮機インバータ170を制御する。
このような差圧一定制御により、更なる消費電力の低減が実現される。クライオポンプ10及び冷凍機12への熱負荷が小さい場合には、上述のクライオパネル温調制御により冷凍機12での熱サイクル周波数は小さくなる。そうすると、冷凍機12で必要とされる作動気体流量は小さくなるから、圧縮機ユニット102の出入口間差圧は拡大しようとする。しかし、本実施形態では圧縮機差圧を一定にするように圧縮機モータ172の運転周波数が制御される。この場合、差圧を目標値へと縮小するよう圧縮機モータ172の運転周波数は小さくなる。したがって、典型的なクライオポンプのように常に一定の運転周波数で圧縮機を運転する場合に比べて、消費電力を低減することができる。
一方、クライオポンプ10への熱負荷が大きくなったときには、圧縮機差圧を一定にするよう圧縮機モータ172の運転周波数が増加される。このため、冷凍機12への作動気体流量を十分に確保することができるので、熱負荷の増加に起因するクライオパネル温度の目標温度からの乖離を最小限に抑えることができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る差圧一定制御の制御フローを説明するための図である。図5には一実施例に係る制御フローの概要が示されている。制御出力として圧縮機モータ172の運転周波数とリリーフ弁162の開度とを組み合わせて差圧一定制御が実行される。他の一実施例においては、圧縮機モータ172の運転周波数及びリリーフ弁162の開度の一方を制御出力として差圧一定制御が実行されてもよい。
図5に示される制御処理は、クライオポンプ10の運転中に所定の周期で圧縮機コントローラ168により繰り返し実行される。この処理は、各圧縮機ユニット102、104それぞれの圧縮機コントローラ168において他の圧縮機ユニット102、104から独立して実行される。図5においては圧縮機コントローラ168における演算処理を示す部分を破線で区画し、圧縮機ユニット102、104のハードウェアの動作を示す部分を一点鎖線で区画している。
図5に示されるように、圧縮機コントローラ168には目標差圧が予め設定され入力されている。目標差圧は例えばCPコントローラ100において設定され、圧縮機コントローラ168に与えられる。第1圧力センサ164により吸入側の測定圧PLが測定され、第2圧力センサ166により吐出側の測定圧PHが測定され、各センサから圧縮機コントローラ168に与えられる。通常の動作時には第1圧力センサ164の測定圧PLのほうが第2圧力センサ166の測定圧PHよりも低圧である。
圧縮機コントローラ168は、吐出側測定圧PHから吸入側測定圧PLを減じて測定差圧ΔPを求め、さらに設定差圧ΔPから測定差圧ΔPを減じて差圧偏差eを求める。圧縮機コントローラ168は、例えばPID演算を含む所定の制御出力演算処理により差圧偏差eから制御出力Dを算出する。
圧縮機コントローラ168は、圧縮機インバータ170に与える制御出力D1とリリーフ弁162に与える制御出力D2とに制御出力Dを配分する出力配分処理を行う。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、制御出力Dが所定のしきい値より小さい場合に制御出力Dの大半をリリーフ弁制御出力D2に割り当ててもよい。例えば制御出力Dのうち、圧縮機の運転に必要な最小限の制御出力をインバータ制御出力D1に割り当てて、残りの全ての制御出力をリリーフ弁制御出力D2に割り当ててもよい。また、制御出力Dがそのしきい値以上である場合に制御出力Dをすべてインバータ制御出力D1に割り当ててもよい(すなわちD=D1)。
このようにすれば、必要とされる制御出力が比較的小さい場合にはリリーフ弁の制御により高圧側から低圧側に圧が逃がされて圧縮機差圧が所望の値に調整される。その一方、必要とされる制御出力が比較的大きい場合にはインバータ制御により圧縮機の運転が調整されて必要な運転状態が実現される。なお、インバータ制御とリリーフ弁制御とをあるしきい値で切り替える代わりに、制御出力Dがしきい値を含む中間範囲にある場合に、あるいは制御出力Dの全範囲にわたって、制御出力Dをインバータ制御出力D1とリリーフ弁制御出力D2とに分配するようにしてもよい。
圧縮機コントローラ168は、圧縮機インバータ170に与える指令値Eをインバータ制御出力D1から演算し、リリーフ弁ドライバ174に与える指令値Rをリリーフ弁制御出力D2から演算する。インバータ指令値Eは圧縮機インバータ170に与えられ、その指令に従って圧縮機本体140すなわち圧縮機モータ172の運転周波数が制御される。また、リリーフ弁指令値Rはリリーフ弁ドライバ174に与えられ、その指令に従ってリリーフ弁162の開度が制御される。圧縮機本体140及びリリーフ弁162の動作状態、及び関連する配管やタンク等の特性によって作動気体であるヘリウムの圧力が決まる。こうして決まったヘリウム圧力が第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166により測定される。
このようにして、各圧縮機ユニット102、104においては各々の圧縮機コントローラ168によって独立に差圧一定制御が実行される。圧縮機コントローラ168は、差圧偏差eを最小化する(好ましくはゼロにする)ようフィードバック制御を実行する。圧縮機コントローラ168は、圧縮機の運転周波数を操作量とするインバータ制御モードと、リリーフ弁開度を操作量とするリリーフ弁制御モードとを切り替えて、または併用してフィードバック制御を行う。
一実施例においては、設定目標差圧は、後述する設定値調整を除いて一定に保たれる。また、目標差圧以外の設定値が調整されてもよい。例えば制御出力を演算するPID演算に使用されるゲインや、制御出力配分処理における配分比率や上述のしきい値など、制御出力を決定するために使用される任意の設定値が調整されてもよい。なお、いずれの制御モードで設定値調整がなされてもよいが、少なくともインバータ制御モードにおいて設定値調整をすることが好ましい。
図5に示す偏差eは差圧の偏差には限られない。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、吐出側測定圧PHと設定圧との偏差から制御出力を演算する吐出圧制御を実行してもよい。この場合、設定圧は、圧縮機の吐出側圧力の上限値であってもよい。圧縮機コントローラ168は、吐出側測定圧PHがこの上限値を上回ったときに吐出側測定圧PHとの偏差から制御出力を演算してもよい。上限値は例えばクライオポンプ10の排気能力を保証する圧縮機の最高吐出圧に基づき適宜経験的または実験的に設定してもよい。このようにすれば、吐出圧の過度の上昇を抑え、安全性をより高めることが可能となる。
また、一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、吸入側測定圧PLと設定圧との偏差から制御出力を演算する吸入圧制御を実行してもよい。この場合、設定圧は、圧縮機の吸入側圧力の下限値であってもよい。圧縮機コントローラ168は、吸入側測定圧PLがこの下限値を下回ったときに吸入側測定圧PLとの偏差から制御出力を演算してもよい。下限値は例えばクライオポンプ10の排気能力を保証する圧縮機の最低吸入圧に基づき適宜経験的または実験的に設定してもよい。このようにすれば、吸入圧の低下に伴う作動気体流量の低下に起因する圧縮機本体の過度の温度上昇を抑えることが可能となる。圧縮機コントローラ168は、測定圧に基づいて上述の差圧一定制御、吐出圧制御、及び吸入圧制御を選択して実行してもよい。後述の設定値調整は、いずれの制御が選択されているときに実行されてもよい。
ところで、図1に示すように複数台の圧縮機ユニットを並列にクライオポンプシステム1000に適用した場合には、各圧縮機ユニットは共通の負荷(すなわち複数のクライオポンプ10)を均等に分担することになる。よって、各圧縮機ユニットの運転状態は概ね同様となることが期待される。
しかし、実際には、各圧縮機ユニットの運転周波数が時間とともに乖離する現象が発生することを本発明者は見出した。2台の圧縮機をクライオポンプシステム1000においてある時間継続して並列に運転したときに一方の圧縮機の運転周波数が他方の圧縮機よりも常に高くなる傾向をもつことが観察された。例えば運転開始当初はともに50Hzの運転周波数であったにもかかわらず、その後一方が30Hzの運転に落ち着き他方が70Hxの高負荷運転となった。一方の圧縮機が継続的に高い負荷にさらされることとなり、システム全体の長寿命化に不利となりうる。
この乖離は圧縮機の個体差に起因すると考えられる。個体差は、圧縮機本体またはそれに付随して設けられているセンサやその他の機器類の個体差を含む。あるいは、各圧縮機とクライオポンプとを接続する個別的な配管の物理的な違い、例えば長さや取り回しの違いに起因すると考えられる。
そこで、本発明の一実施形態においては、圧縮機ユニットの個体差を補償するよう制御上の設定を変更する。これにより、複数の圧縮機ユニットの運転状態を平準化することができ、特定の圧縮機が集中的に運転されることを避け各々の圧縮機で適切に負荷を分担することができる。圧縮機ユニットの接続先である装置の性能に実質的に何ら影響を及ぼさない程度の設定の微調整によって、個体差に起因する運転状態の乖離を十分に抑制することが可能であることが実験的に確認されている。
図6は、本発明の一実施形態に係る設定値調整処理を説明するためのフローチャートである。図6に示される処理は、複数台の圧縮機ユニットが同時に運転されているときに所定の周期でCPコントローラ100により繰り返し実行される。CPコントローラ100は、各圧縮機ユニットの圧縮機コントローラ168の制御出力を監視する上位コントローラとして機能する。CPコントローラ100は、相対的に大きい制御出力の圧縮機ユニットが存在する場合に、いずれかの圧縮機ユニットに関連する設定値を微調整し、各圧縮機ユニットの制御出力が結果として等しくなるようにしている。
なお、運転されている圧縮機ユニットが1台のみとなったときは調整処理は中止され、再び複数台の運転が開始されたときに調整処理が再開される。また、差圧一定制御が実行されているときに調整処理が行われることが好ましい。この調整処理は、圧縮機ユニットの接続先の装置の状態にかかわらず実行されてもよい。例えば、クライオポンプ10が通常の排気運転中であるか再生運転中であるかにかかわらず実行されてもよい。
図6に示すように、CPコントローラ100は、判定時間が経過したか否かを判定する(S10)。この判定時間は、複数の圧縮機ユニット間で運転状態がある程度乖離するのに要する時間として実験的にまたは経験的に適宜設定することができる。例えば1時間である。前回の処理からの経過時間が判定時間を超えていない場合には(S10のN)、CPコントローラ100は処理を終了する。
前回の処理からの経過時間が判定時間に達している場合には(S10のY)、CPコントローラ100は、複数の圧縮機ユニット間で制御出力の乖離が大きくなっているか否かを判定する(S12)。例えば、2台の圧縮機ユニットが同時に運転されている状態においては、CPコントローラ100は、それら2台の圧縮機ユニットの制御出力の差がしきい値を超えるか否かを判定する。このしきい値は、2台の圧縮機ユニットに許容できる制御出力差として適宜設定することができる。制御出力は例えば、圧縮機インバータ170への制御出力または圧縮機モータ172の運転周波数であってもよい。制御出力はリリーフ弁ドライバ174への制御出力またはリリーフ弁162の制御電流であってもよい。
3台以上の圧縮機ユニットが同時に運転されている状態においては、例えば最大の制御出力の圧縮機ユニットと最小の制御出力の圧縮機ユニットとの制御出力の差がしきい値を超えるか否かを判定してもよい。あるいは、最大の制御出力の圧縮機ユニットの制御出力と、各圧縮機ユニットの制御出力の平均値との差がしきい値を超えるか否かを判定してもよい。すなわち、CPコントローラ100は、相対的に高負荷の運転状態にある圧縮機ユニットが存在するか否かを判定するためのいかなる判定基準を用いてもよい。
複数の圧縮機ユニット間で制御出力の乖離が小さいと判定された場合には(S12のN)、CPコントローラ100は本調整処理を終了する。一方、複数の圧縮機ユニット間で制御出力の乖離が大きいと判定された場合には(S12のY)、CPコントローラ100は、設定値の調整処理を実行する(S14)。一実施例においては、差圧一定制御の目標差圧ΔPを調整する(図5参照)。調整処理により設定値を変更したら、CPコントローラ100は本調整処理を終了する。
一実施例においては、CPコントローラ100は、図7に示す調整テーブルに従って調整処理を実行する。CPコントローラ100は、圧縮機コントローラ168の例えばメモリに保持されている設定値を調整テーブルに従って更新する。図7は、本発明の一実施形態に係る調整処理で使用される調整テーブルを示す図である。図7に示すテーブルは2台の圧縮機ユニットが同時に運転されている状態において使用される調整テーブルの一例である。図7に示すテーブルに記載される記号Aは1台目の圧縮機ユニットを示し、記号Bは2台目の圧縮機ユニットを示す。図7に示すテーブルの左欄は、(i)2台の圧縮機ユニットの設定目標差圧が等しい場合の調整法を示す。テーブルの中央欄は、(ii)一方の圧縮機ユニットAのほうが設定目標差圧が大きい場合を示し、テーブルの右欄は、(iii)他方の圧縮機ユニットBのほうが設定目標差圧が大きい場合を示す。
いずれの場合においても2台の圧縮機ユニットA、Bの制御出力の一例としての運転周波数の差が所定値(図7においては10Hz)より小さい場合には、目標差圧ΔPを変更せず一定に維持する。運転周波数の差が小さければ運転状態の乖離がないと評価できるので、調整の必要もないからである。
運転周波数の差が所定値(図7においては10Hz)以上の場合を説明する。(i)2台の圧縮機ユニットの設定目標差圧が等しい場合には、一方の圧縮機ユニットAのほうが運転周波数が小さいときは他方の圧縮機ユニットBの目標差圧ΔPを0.01MPa小さくする。目標差圧ΔPは例えば約1.5MPaである。逆に、一方の圧縮機ユニットAのほうが運転周波数が大きいときはその圧縮機ユニットAの目標差圧ΔPを0.01MPa小さくする。
すなわち、2台の圧縮機ユニットの設定目標差圧が等しい場合には、運転周波数の大きいほうの目標差圧をわずかに小さくしている。目標差圧を小さくすることにより圧縮機モータの運転周波数を結果として小さくすることができる。よって、2台の圧縮機ユニットの運転状態を近づけることができる。なお、運転周波数の小さいほうの目標差圧をわずかに大きくすることにより、2台の圧縮機ユニットの運転状態を近づけることも可能である。
(ii)圧縮機ユニットAのほうが設定目標差圧が大きい場合には、その圧縮機ユニットAの目標差圧は維持し、他方の圧縮機ユニットBの目標差圧を調整する。具体的には、圧縮機ユニットAのほうが運転周波数が小さいときは圧縮機ユニットBの目標差圧ΔPを0.01MPa小さくする。逆に、圧縮機ユニットAのほうが運転周波数が大きいときは圧縮機ユニットBの目標差圧ΔPを0.01MPa大きくする。
(iii)圧縮機ユニットBのほうが設定目標差圧が大きい場合にも、(ii)と同様に、その圧縮機ユニットBの目標差圧は維持し、圧縮機ユニットAの目標差圧を調整する。具体的には、圧縮機ユニットAのほうが運転周波数が小さいときは圧縮機ユニットAの目標差圧ΔPを0.01MPa大きくする。逆に、圧縮機ユニットAのほうが運転周波数が大きいときは圧縮機ユニットAの目標差圧ΔPを0.01MPa小さくする。
このようにして、複数の圧縮機ユニットのうち相対的に小さい目標差圧が設定されている圧縮機ユニットの目標差圧が調整される。CPコントローラ100は、相対的に小さい目標差圧が設定されている圧縮機ユニットと他の圧縮機ユニットとの運転周波数の差を小さくするようその圧縮機ユニットの目標差圧を調整する。なお相対的に大きい目標差圧が設定されている圧縮機ユニットの目標差圧を調整して他の圧縮機ユニットとの運転周波数の差を小さくすることも可能である。
3台以上の圧縮機ユニットが同時に運転されている状態においては、例えば最大の制御出力の圧縮機ユニットと最小の制御出力の圧縮機ユニットとに対して図7に示す調整テーブルを適用してもよい。
1回の調整処理における設定値の調整量は、圧縮機の接続先であるクライオポンプ10の排気性能の変化が許容範囲内であることが保証される調整量であることが好ましい。すなわち、1回の調整量は、冷凍機12の冷凍能力の変化が許容範囲内であることが保証される最大調整量よりも小さいことが好ましい。好ましくは、冷凍機12またはクライオポンプ10への性能に影響しないことが保証される調整量とされる。このようにすれば、冷凍機12またはクライオポンプ10への性能に実質的に影響を及ぼすことなく圧縮機の調整をすることができる。一実施例においては、設定値の調整量はその設定値の多くとも10%以内、好ましくは5%以内、より好ましくは1%以内の大きさである。上述の約1.5MPaの目標差圧に対する0.01MPaの調整量は、クライオポンプ性能に影響を与えない調整量の一例である。
また、複数回の調整処理による合計の調整量に制限が設けられていてもよい。例えば、合計の調整量に上限値または下限値を設けることにより、または設定値に調整許容範囲を設定することにより、調整範囲が制限されていてもよい。一実施例においては、設定値の調整許容範囲は、設定値の当初の値を基準として多くとも10%以内、好ましくは5%以内、より好ましくは2%以内の範囲である。
図8は、本発明の一実施形態に係る調整処理の結果の一例を説明するための図である。図示されるように、本発明の一実施形態に係る制御を開始してから判定時間である1時間が経過したときに、一方の圧縮機Aは60Hzの運転周波数で運転され、他方の圧縮機Bは40Hzで運転されている。運転状態に乖離があると判定され、図7に示す調整テーブルに従って圧縮機Bの目標差圧が0.01MPaだけ大きくされる。その結果として、次の調整タイミングにおいては2台の圧縮機の運転周波数がともに50Hzに収束し、運転状態が平準化されている。
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、複数台の圧縮機ユニットを差圧一定制御で並列運転しているときに、それらの制御出力を監視し、最大調整量の範囲内で目標差圧を微調整し、各圧縮機ユニットの制御出力が結果として等しくなるようにしている。最大調整量は、圧縮機の作動気体供給対象である装置の性能に与える影響が実質的にないか十分に小さいとみなされる調整量である。このようにして、複数台の圧縮機ユニットの個体差に起因する運転状態の乖離を抑制し、システム全体としての長寿命化を図ることができる。
10 クライオポンプ、 12 冷凍機、 14 パネル構造体、 16 熱シールド、 22 第1冷却ステージ、 23 第1温度センサ、 24 第2冷却ステージ、 25 第2温度センサ、 26 冷凍機モータ、 28 閉塞部、 31 開口部、 32 バッフル、 100 CPコントローラ、 102 第1圧縮機ユニット、 104 第2圧縮機ユニット、 140 圧縮機本体、 164 第1圧力センサ、 166 第2圧力センサ、 168 圧縮機コントローラ、 172 圧縮機モータ、 1000 クライオポンプシステム。

Claims (8)

  1. 複数のクライオポンプと、
    前記複数のクライオポンプに作動気体を供給するために、各々が制御出力に従って並列に運転される複数の圧縮機ユニットと、
    前記複数の圧縮機ユニットの各々に対する制御出力を決定する制御部と、を備え、
    前記制御部は、少なくとも1つの圧縮機ユニットについて前記制御出力を決定するために使用される設定値を、各圧縮機ユニットの運転状態を平準化するよう調整することを特徴とするクライオポンプシステム。
  2. 前記複数の圧縮機ユニットの各々は、圧縮機本体と、該圧縮機本体を動作させ運転周波数が可変である圧縮機モータと、を備え、前記運転周波数は前記制御部により決定され、
    前記制御部は、前記複数の圧縮機ユニットのうちいずれかの圧縮機ユニットの運転周波数と当該圧縮機ユニットとは別の圧縮機ユニットの運転周波数との差を小さくするように、当該圧縮機ユニット及び前記別の圧縮機ユニットの少なくとも一方について前記設定値を調整することを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプシステム。
  3. 前記制御部は各圧縮機ユニットに関連する測定値を各圧縮機ユニットについて設定されている目標値に近づけるよう前記制御出力を決定し、前記設定値は前記目標値であることを特徴とする請求項1または2に記載のクライオポンプシステム。
  4. 前記制御部は、各圧縮機ユニットにおける吸入側と吐出側との差圧を目標差圧に一致させるよう各圧縮機ユニットへの制御出力を決定する差圧一定制御を実行可能であり、該差圧一定制御を実行しているときに前記少なくとも1つの圧縮機ユニットの目標差圧を調整することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のクライオポンプシステム。
  5. 前記制御部は、調整による前記複数のクライオポンプの排気性能の変化が許容範囲内であることが保証される調整量により、前記少なくとも1つの圧縮機ユニットの設定値を調整することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のクライオポンプシステム。
  6. 前記複数のクライオポンプと前記複数の圧縮機ユニットとを接続し、前記複数のクライオポンプと前記複数の圧縮機ユニットとの間の作動気体の給排を集約する共通ラインと、 前記複数の圧縮機ユニットの各々を前記共通ラインに接続する複数の個別配管と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のクライオポンプシステム。
  7. 複数のクライオポンプに作動気体を供給するために並列に運転される複数の圧縮機の制御方法であって、
    前記複数の圧縮機の各々に対する制御出力を決定するステップと、
    少なくとも1つの圧縮機について前記制御出力を決定するために使用される設定値を調整することにより各圧縮機の運転状態を平準化するステップと、を備えることを特徴とする方法。
  8. 複数のクライオポンプと、
    前記複数のクライオポンプに作動気体を供給するために、各々が制御出力に従って並列に運転される複数の圧縮機ユニットと、
    前記複数の圧縮機ユニットの各々に対する制御出力を決定する制御部と、を備えることを特徴とするクライオポンプシステム。
JP2010211282A 2010-09-21 2010-09-21 クライオポンプシステム及びその制御方法 Active JP5545858B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010211282A JP5545858B2 (ja) 2010-09-21 2010-09-21 クライオポンプシステム及びその制御方法
CN201110275525.2A CN102410173B (zh) 2010-09-21 2011-09-16 低温泵系统及其控制方法
KR1020110093161A KR101280987B1 (ko) 2010-09-21 2011-09-16 크라이오펌프 시스템 및 그 제어방법
TW100133456A TWI530617B (zh) 2010-09-21 2011-09-16 Cryogenic pump system and its control method
US13/137,896 US9938968B2 (en) 2010-09-21 2011-09-21 Cryopump system and method for controlling the cryopump system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010211282A JP5545858B2 (ja) 2010-09-21 2010-09-21 クライオポンプシステム及びその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012067633A true JP2012067633A (ja) 2012-04-05
JP5545858B2 JP5545858B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=45816490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010211282A Active JP5545858B2 (ja) 2010-09-21 2010-09-21 クライオポンプシステム及びその制御方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9938968B2 (ja)
JP (1) JP5545858B2 (ja)
KR (1) KR101280987B1 (ja)
CN (1) CN102410173B (ja)
TW (1) TWI530617B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014025625A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Ulvac Japan Ltd 減圧システム
WO2019172144A1 (ja) * 2018-03-07 2019-09-12 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機および極低温冷凍機の配管システム
JP2019183828A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 キヤノントッキ株式会社 真空装置、真空システム、デバイス製造装置、デバイス製造システム、及びデバイスの製造方法
WO2020013031A1 (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステムおよびクライオポンプシステムの運転方法
KR20230071991A (ko) 2021-11-17 2023-05-24 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 크라이오펌프시스템 및 크라이오펌프시스템의 운전방법

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201212800D0 (en) * 2012-07-19 2012-09-05 Oxford Instr Nanotechnology Tools Ltd Cryogenic cooloing apparatus and method
JP5966870B2 (ja) * 2012-11-09 2016-08-10 オムロン株式会社 ライン制御装置、その制御方法、およびプログラム
KR102036310B1 (ko) * 2013-09-30 2019-10-25 한국전력공사 액체질소 순환을 위한 순환펌프 하우징 구조체
JP2015098844A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム、及びクライオポンプシステムの運転方法
JP6410589B2 (ja) * 2014-12-17 2018-10-24 住友重機械工業株式会社 クライオポンプ、クライオポンプの制御方法、及び冷凍機
US11149992B2 (en) * 2015-12-18 2021-10-19 Sumitomo (Shi) Cryogenic Of America, Inc. Dual helium compressors
KR101741708B1 (ko) * 2016-07-13 2017-05-30 한국알박크라이오(주) 컴프레서 장치 및 그 제어 방법
KR101949426B1 (ko) 2017-05-23 2019-02-18 한국알박크라이오(주) 크라이오 펌프를 위한 컴프레서 장치 및 그 제어 방법
CN107490126A (zh) * 2017-07-26 2017-12-19 珠海格力电器股份有限公司 多压缩机系统的频率调节方法和装置
CN111293192A (zh) * 2020-02-25 2020-06-16 东方日升(常州)新能源有限公司 制备太阳能电池tco膜时控制真空腔体水蒸气的方法
JP7369071B2 (ja) * 2020-03-18 2023-10-25 住友重機械工業株式会社 クライオポンプおよびクライオポンプの制御方法
JP7554648B2 (ja) * 2020-11-25 2024-09-20 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステムおよびその監視方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5279351A (en) * 1975-12-26 1977-07-04 Hitachi Ltd Control circuit of refrigerating system
JP2007502928A (ja) * 2003-08-20 2007-02-15 ライボルト ヴァキューム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 真空装置
WO2009028450A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Canon Anelva Technix Corporation クライオポンプシステム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4502842A (en) * 1983-02-02 1985-03-05 Colt Industries Operating Corp. Multiple compressor controller and method
US7127901B2 (en) * 2001-07-20 2006-10-31 Brooks Automation, Inc. Helium management control system
JP4445187B2 (ja) 2002-04-18 2010-04-07 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機
US7409833B2 (en) * 2005-03-10 2008-08-12 Sunpower, Inc. Dual mode compressor with automatic compression ratio adjustment for adapting to multiple operating conditions
US20080078189A1 (en) * 2006-09-28 2008-04-03 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Communication network system
US7854596B2 (en) * 2007-01-24 2010-12-21 Johnson Controls Technology Company System and method of operation of multiple screw compressors with continuously variable speed to provide noise cancellation
JP4686572B2 (ja) 2008-05-14 2011-05-25 住友重機械工業株式会社 クライオポンプ、真空排気システム、及びその診断方法
KR101143800B1 (ko) 2008-09-30 2012-05-11 캐논 아네르바 가부시키가이샤 진공 배기 시스템, 기판 처리 장치, 전자 디바이스의 제조 방법, 진공 배기 시스템의 운전 방법

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5279351A (en) * 1975-12-26 1977-07-04 Hitachi Ltd Control circuit of refrigerating system
JP2007502928A (ja) * 2003-08-20 2007-02-15 ライボルト ヴァキューム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 真空装置
WO2009028450A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Canon Anelva Technix Corporation クライオポンプシステム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014025625A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Ulvac Japan Ltd 減圧システム
WO2019172144A1 (ja) * 2018-03-07 2019-09-12 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機および極低温冷凍機の配管システム
JP2019158160A (ja) * 2018-03-07 2019-09-19 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機および極低温冷凍機の配管システム
US11262105B2 (en) 2018-03-07 2022-03-01 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Cryocooler and cryocooler pipe system
JP2019183828A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 キヤノントッキ株式会社 真空装置、真空システム、デバイス製造装置、デバイス製造システム、及びデバイスの製造方法
JP7012002B2 (ja) 2018-04-17 2022-01-27 キヤノントッキ株式会社 デバイス製造装置、及びデバイス製造システム
WO2020013031A1 (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステムおよびクライオポンプシステムの運転方法
JP2020007986A (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 住友重機械工業株式会社 クライオポンプシステム
KR20230071991A (ko) 2021-11-17 2023-05-24 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 크라이오펌프시스템 및 크라이오펌프시스템의 운전방법

Also Published As

Publication number Publication date
US20120067065A1 (en) 2012-03-22
CN102410173B (zh) 2015-03-25
KR20120030945A (ko) 2012-03-29
TWI530617B (zh) 2016-04-21
JP5545858B2 (ja) 2014-07-09
TW201233902A (en) 2012-08-16
US9938968B2 (en) 2018-04-10
KR101280987B1 (ko) 2013-07-08
CN102410173A (zh) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5545858B2 (ja) クライオポンプシステム及びその制御方法
JP5738174B2 (ja) クライオポンプシステム、極低温システム、圧縮機ユニットの制御装置及びその制御方法
WO2018147179A1 (ja) 極低温冷凍機のための圧縮機ユニット、及びクライオポンプシステム
JP5868224B2 (ja) クライオポンプシステム、クライオポンプシステムの運転方法、及び圧縮機ユニット
JP6053551B2 (ja) クライオポンプ、及びクライオポンプの運転方法
TWI600832B (zh) Cryogenic pump, cryogenic pump control method and freezer
KR101456598B1 (ko) 가변용량형 크라이오 펌프시스템
TWI727363B (zh) 低溫泵系統
KR20180119069A (ko) 크라이오 펌프 시스템의 운전 제어 장치 및 방법
WO2019163762A1 (ja) クライオポンプ
JP2017214936A (ja) クライオポンプシステム、及びクライオポンプシステムの運転方法
KR20230071991A (ko) 크라이오펌프시스템 및 크라이오펌프시스템의 운전방법
JP2019173756A (ja) クライオポンプシステム、クライオポンプシステムの運転方法、冷凍機システム、および冷凍機システムの運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5545858

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150