JP2012066156A - 使用済みとなった汚物処理用品の処分方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 人の体外に出た汚物を吸着した汚物処理用品を、安全かつ効率的に処分可能な使用済みとなった汚物処理用品の処分方法の提供。
【解決手段】 槽11で、紙おむつをグリセリンと植物油との混合液中で加熱しながら攪拌して洗浄し、洗浄した紙おむつを混合液の中から取り出し、次に、裁断機12により、槽11の混合液から取り出した紙おむつを裁断し、次に、槽13で、裁断機12から取り出した紙おむつを減圧環境下で加熱し、次に、分離機14、15により、槽13から取り出した紙おむつに付着している混合液を分離し、次に、分離機15を出た紙おむつをボイラ16で焼却する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人の体外に出た汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品の処分方法に関する。
医療現場、介護現場、家庭などにおいて、人の体外に出るし尿、血液、体液を処理しなければならないことがある。このような要求に応えるべく、液体を迅速に吸収する吸水材を表面材で覆った製品が提供されている。かかる製品として、例えば、紙おむつ、生理用ナプキン、医療現場などで血液や体液を吸着するために用いるパッドなどを挙げることができる。
液体を迅速に吸収する吸水材として、高分子吸水材が用いられている。このような高分子吸水材は、親水性樹脂の架橋体であり、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体が広く用いられている。
一般的な紙おむつは、以下に述べる構成を有する。
すなわち、紙おむつは、表面材、吸水材及び防水材によって構成されている。人の肌に接する側から外側にかけて、表面材、吸水材、防水材及び表面材が順番に層状に重なっている(例えば、特許文献1を参照)。
紙おむつの表面材は、ポリエステルやポリプロピレンの不織布によって形成されている。人の肌に接する側に位置する表面材は、し尿の中の液体を素早く吸水材に送り込み、し尿の中の固形物は表面材上に捕捉される。
紙おむつの吸水材は、吸収紙、綿状パルプ及び高分子吸水材の組み合わせによって構成されている。吸収紙、綿状パルプ及び高分子吸水材が、表面材を通過した液体を素早く吸収する。高分子吸水材は自重の50〜100倍の尿を吸収する。
紙おむつの防水材は防水性を持ったシートであり、し尿が紙おむつ外へ漏れ出ることを防止する。また、紙おむつの着脱の容易化を図るために、多くの紙おむつは、止着材として面ファスナーを備えている。この面ファスナーは、化学合成によってつくられた素材によって形成されている。
一般的な生理用ナプキンは、以下に述べる構成を有する。
生理用ナプキンは、表面材、吸水材、防漏材によって構成されている。人の肌に接する側から外側にかけて、表面材、吸水材、防漏材、表面材が順番に層状に重なっている(例えば、特許文献2を参照)。
生理用ナプキンの表面材は、極細繊維の不織布か、あるいは、薄くて孔が開いているフィルムによって形成されている。これらの不織布やフィルムは、化学合成によってつくられた素材によって形成されている。
生理用ナプキンの吸水材は、綿状パルプ、吸収紙、高分子吸水材の組み合わせにより構成されている。防漏材が吸水材を覆っており、吸収した経血がにじみ出ること防止する。また、生理用ナプキンは、下着に固定して装着時のずれを防止するために、接着面を備えている。この接着面は、化学合成によってつくられた素材によって形成されている。
医療現場などで用いる前記パッドは、プラスチック製の粘着テープを用いて固定されることが多い。そして、使用済みのパッドは、この粘着テープをくっつけたままの状態で廃棄される。
以下の説明において、人の体外に出るし尿、血液、体液のことを、総称して「汚物」ということとする。また、紙おむつ、生理用ナプキン、医療現場などで使用される前記パッドをはじめとして、人の体外に出る汚物を吸着するために用いる製品のことを、「汚物処理用品」ということとする。
特開2000−079140号公報 特開平07−184956号公報
使用済みの汚物処理用品は、廃棄物として焼却処分に付されることが多い。使用済みの汚物処理用品は、水分を多量に含んでいることが多いので、その焼却処分においては、焼却温度を高温にする必要がある。
使用済みの汚物処理用品の焼却処分を高温で行うためには、燃料として多量の重油が必要になる。燃料として多量の重油を消費するということは、重油の中に固定されていた炭素が二酸化炭素となって空気中に大量に放出されるということである。このようなことは、環境に与える負荷が大きく、地球温暖化の原因でもあるので、好ましくない。
使用済みの汚物処理用品を土中に埋設処分することも考えられる。しかし、使用済みとなった汚物処理用品は、化学合成によってつくられた素材を有しており、また、プラスチック製の粘着テープなどをくっつけたままの状態になっていることも多い。化学合成によってつくられた素材は土中で分解せず、そのまま残ってしまう。また、医療現場から出る使用済みの汚物処理用品には、病原菌により汚染されているというリスクも存在する。したがって、使用済みの汚物処理用品を処分する方法として、埋設処分が適切であるとは言えない。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、人の体外に出た汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品を、安全かつ効率的に処分可能な、使用済みの汚物処理用品の処分方法を提供することである。
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、人の体外に出た汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、植物油あるいは動物油と、グリセリンと、からなる混合液の中で汚物処理用品を加熱しながら攪拌して洗浄し、洗浄した汚物処理用品を混合液の中から取り出す第1の工程と、前記第1の工程を終えた汚物処理用品を裁断する第2の工程と、前記第2の工程を終えた汚物処理用品を、減圧環境下で加熱し、汚物処理用品に含まれている水分を蒸発させる第3の工程と、前記第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している混合液を分離する第4の工程と、前記第4の工程を終えた汚物処理用品をボイラで焼却する第5の工程と、を有する。
第1の工程において、植物油あるいは動物油と、グリセリンと、からなる混合液の中で使用済みの汚物処理用品を加熱しながら攪拌すると、汚物処理用品が吸着していた汚物が、混合液の中に移り、混合液による汚物処理用品の洗浄が行われる。汚物処理用品が吸着していた汚物が混合液の中に移ったら、汚物処理用品を混合液の中から取り出す。汚物処理用品が病原菌によって汚染されていたとしても、汚物処理用品は、第1の工程における加熱によって滅菌あるいは殺菌される。なお、汚物処理用品を混合液の中から取り出すにあたっては、例えば、混合液の中から汚物処理用品をすくいあげるなどしてもよいし、混合液をよそへ流して後に残った汚物処理用品を取り出してもよい。
第2の工程において、混合液の中から取り出した汚物処理用品を、裁断し、汚物処理用品の中の吸水材をむき出しにする。第2の工程を終えた汚物処理用品は混合液にまみれており、その表面に混合液が付着している。
第3の工程において、第2の工程を終えた汚物処理用品を減圧環境下で加熱する。汚物処理用品の中の吸水材が吸収していた水分は、蒸気となって蒸発する。汚物処理用品の中の吸水材は、むき出しの状態となっており、また、減圧環境下で水の沸点が低下しているので、吸水材が吸収していた水分は、蒸発しやすい。
第3の工程を終えた汚物処理用品において、汚物処理用品の中の吸水材が吸収していた水分は、殆んど蒸発してなくなっている。そして、第3の工程を終えた汚物処理用品は、水分の代わりに、混合液を含んでいる。
発明者が試行錯誤して得た知見によると、混合液にまみれている汚物処理用品の吸水材を減圧環境下で加熱すると、この吸水材に吸収されていた水分が蒸発し、吸水材に含まれていた水分が混合液に置き換わってしまう。
また、第3の工程における加熱によって、第2の工程を終えた汚物処理用品は、さらに滅菌あるいは殺菌される。
第3の工程を終えた汚物処理用品には、まだ、余分な混合液が付着している。第4の工程において、この余分な混合液は、汚物処理用品から分離される。したがって、第5の工程で焼却される混合液の量を減らすことができる。
第5の工程において、第4の工程を終えた汚物処理用品は、ボイラで焼却され、ボイラで蒸気が発生する際のエネルギー源として利用される。第4の工程を終えた汚物処理用品は、含水率が小さく、水の代わりに混合液を含有しているので、第4の工程を終えた汚物処理の焼却は容易である。
第5の工程のボイラで第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する際、第4の工程を終えた汚物処理用品に含まれる混合液の中の植物油あるいは動物油が燃焼する。植物油あるいは動物油が燃焼する分だけ、ボイラが燃料として消費する重油の量が減少し、重油から空気中に放出される炭素の量も減少する。
また、第5の工程のボイラで第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する際、第4の工程を終えた汚物処理用品に含まれる混合液の中のグリセリンが燃焼する。グリセリンが燃焼する分だけ、ボイラが燃料として消費する重油の量が減少する。混合液の中のグリセリンが、植物や海草、動物の油脂からつくらた天然グリセリンである場合、石油に由来する炭素の空気中への放出がさらに減少する。
請求項2の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第3の工程において、前記第2の工程を終えた汚物処理用品を、植物油あるいは動物油に浸し、この植物油あるいは動物油に浸した汚物処理用品を、減圧環境下で加熱する。
発明者は試行錯誤して以下の知見を得ている。汚物処理用品の吸水材を植物油あるいは動物油に浸し、この植物油あるいは動物油に浸した吸水材を減圧環境下で加熱する。この結果、吸水材に吸収されていた水分が蒸発し、吸水材に含まれていた水分が植物油あるいは動物油に置き換わってしまう。
第2の工程を終えた汚物処理用品は、混合液にまみれている。第2の工程を終えた汚物処理用品を、植物油あるいは動物油に浸し、この汚物処理用品を、減圧環境下で加熱すると、汚物処理用品の吸水材に含まれていた水分は、植物油あるいは動物油や汚物処理用品に付着していた混合液に置き換わる。
なお、第3の工程において、汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油は、第2の工程を終えた汚物処理用品に付着していた混合液と混ざり、混合液となる。この混合液の中の植物油あるいは動物油の割合は、第1の工程で汚物処理用品の洗浄に用いた混合液の中の植物油あるいは動物油の割合よりも大きい。したがって、第3の工程において、汚物処理用品は、植物油あるいは動物油の割合が大きな混合液の中に浸されることになる。
請求項3の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項2に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第3の工程で汚物処理用品を減圧環境下で加熱した後、汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油を、フィルタに通してから前記第1の工程に送り、汚物処理用品の洗浄に用いるとともに、このフィルタに捕獲された残渣物を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品と一緒に、前記第5の工程のボイラで焼却する。
第3の工程で汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油は、植物油あるいは動物油の割合が大きな混合液となり、フィルタを通ってから第1の工程へ送られる。したがって、第3の工程で汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油を無駄なく繰り返して利用することが可能である。
また、第3の工程で汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油を通したフィルタに捕獲された残渣物は、植物油あるいは動物油を含んでいる。したがって、この残渣物を第5の工程のボイラで焼却することは容易である。残渣物をボイラで焼却することにより、ボイラで燃料として消費される重油の量が減少する。
請求項4の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項3に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第3の工程で汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油を、フィルタに通してから、さらに、加熱して前記第1の工程に送る。
第3の工程で汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油は、植物油あるいは動物油の割合が大きな混合液となり、第1の工程に送られる前に加熱されて、滅菌あるいは殺菌される。また、第1の工程における加熱時間を短縮できる。
請求項5の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項4に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程に送る植物油あるいは動物油を加熱する熱源である。
第1の工程に送る植物油あるいは動物油を加熱する熱源として、第5の工程のボイラで焼却する汚物処理用品や燃料のエネルギーが、無駄なく有効に利用される。
請求項6の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程において、前記第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している混合液を、圧縮によって分離する。
第3の工程を終えた汚物処理用品を圧縮することによって、汚物処理用品に付着している混合液を搾り出して分離することができる。
第4の工程における汚物処理用品の圧縮を、スクリューフィーダを用いて行うことができる。この場合、スクリューフィーダのインペラの隣接する羽根同士の間隔が、スクリューフィーダの入側から出側に向けて徐々に小さくなるように、スクリューフィーダを構成する。汚物処理用品は、スクリューフィーダの出側に移動していく過程において、インペラの羽根によって徐々に圧縮され、余分な混合液が、汚物処理用品から絞り出される。第4の工程における汚物処理用品の圧縮をスクリューフィーダによって行えば、汚物処理用品の搬送と圧縮とを同時に行うことができる。
また、かかる構成のスクリューフィーダによって汚物処理用品を圧縮すると、汚物処理用品が発熱し、汚物処理用品の中に水分が残っていたとしても、その残っていた水分は蒸発してしまう。
請求項7の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程において、前記第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している混合液を、まず、重力又は遠心力によって分離し、次いで、圧縮によって分離することを特徴とする。
第4の工程において、第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している余分な混合液は、先ず、重力又は遠心力によって分離され、次いで、圧縮によって分離される。第3の工程を終えた汚物処理用品を直ちにそのまま圧縮して混合液を分離する場合に必要なエネルギーに比べて、汚物処理用品を圧縮するために必要なエネルギーが少なくてすむので、効率的である。また、第5の工程のボイラで汚物処理用品とともに燃焼する混合液の量が少なくなる。
第3の工程を終えた汚物処理用品をある程度の距離だけ搬送すれば、この搬送途中で、余分な混合液が、重力によって汚物処理用品から滴り落ちて分離される。第3の工程を終えた汚物処理用品をある程度の時間静置すれば、その間に、余分な混合液が、重力によって汚物処理用品から滴り落ちて分離される。また、第3の工程を終えた汚物処理用品を遠心分離機に入れ、遠心力によって余分な混合液を分離してもよい。
請求項8の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程で汚物処理用品から分離した混合液を、フィルタに通してから前記第1の工程に戻して、汚物処理用品の洗浄に再び用いるとともに、このフィルタに捕獲された残渣物を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品と一緒に、前記第5の工程のボイラで焼却する。
第4の工程で汚物処理用品から分離した混合液は、フィルタを通ってから第1の工程へ戻される。したがって、混合液、すなわち、植物油あるいは動物油やグリセリンを無駄なく繰り返して利用することが可能である。
また、第4の工程から第1の工程に戻す混合液を通したフィルタに捕獲された残渣物は、混合液を含んでいる。したがって、この残渣物を第5の工程のボイラで焼却することは容易である。残渣物をボイラで焼却することにより、ボイラが燃料として消費する重油の量が減少する。
請求項9の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項8に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程で汚物処理用品から分離した混合液を、フィルタに通してから、さらに、加熱して前記第1の工程に戻す。
第4の工程で汚物処理用品から分離した混合液は、第1の工程に戻される前に加熱されて、滅菌あるいは殺菌される。また、第1の工程における加熱時間を短縮できる。
請求項10の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項9に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程に戻す混合液を加熱する熱源である。
第1の工程に戻す混合液を加熱する熱源として、第5の工程のボイラで焼却する汚物処理用品や燃料のエネルギーが、無駄なく有効に利用される。
請求項11の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項10のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第3の工程で減圧環境をつくる際に吸引した空気と、前記第3の工程で汚物処理用品から蒸発した水分と、を、冷却して、蒸気を液化する第6の工程を有し、前記第6の工程での冷却によって液化しなかった空気を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラの燃焼室に送る。
第6の工程において、汚物処理用品の吸水材から蒸発した蒸気が、液化して水になる。この液化した水を第5の工程のボイラへの給水などに利用することができる。
第3の工程で減圧環境をつくる際に吸引した空気や、第3の工程で汚物処理用品の吸水材から発生する蒸気が、臭気を伴う成分を含んでいる場合がある。このような場合であっても、臭気を伴う成分は第5の工程のボイラの燃焼室に送られて燃焼し、分解してしまう。
請求項12の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項11のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程及び前記第3の工程での加熱の熱源である。
第1の工程及び第3の工程における加熱の熱源として、第5の工程のボイラで焼却する汚物処理用品、混合液、及び燃料のエネルギーが、無駄なく有効に利用される。
請求項13の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項12のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第1の工程で汚物処理用品の洗浄を終えた混合液を、減圧環境下で加熱し、混合液に含まれている水分と、混合液の中に入っている人の汚物に含まれている水分と、を、蒸発させる第7の工程と、前記第7の工程を終えた混合液の中から固形物を分離する第8の工程と、前記第8の工程で得られた固形物から、人の汚物と人の汚物以外の異物とを分別する第9の工程と、を有する。
第1の工程で汚物処理用品の洗浄を終えた混合液の中には、汚物処理用品が吸着していた人の汚物も含まれている。また、この混合液の中には、人の汚物を介して入ってきた水分が含まれている。
第7の工程において、第1の工程で汚物処理用品の洗浄を終えた混合液を、減圧環境下で加熱する。混合液に含まれる水分や、混合液の中の人の汚物に含まれる水分は、蒸気となって蒸発する。これらの水分は、減圧環境下で水の沸点が低下しているので、蒸発しやすい。
第7の工程を終えた混合液において、混合液に含まれていた水分は、殆んど蒸発してなくなっている。また、第7の工程を終えた混合液の中の人の汚物においても、この人の汚物の中に含まれていた水分は、殆んど蒸発してなくなっている。そして、第7の工程を終えた混合液の中の人の汚物は、水分の代わりに、混合液を含んでいる。
発明者は試行錯誤して以下の知見を得ている。人の汚物や水分を含む混合液を、減圧環境下で加熱すると、混合液の中の人の汚物に含まれていた水分が蒸発するとともに、人の汚物に含まれていた水分が混合液に置き換わってしまう。また、混合液に含まれていた水分も蒸発してしまう。
第1の工程で汚物処理用品の洗浄を終えた混合液は、第1の工程での加熱によって滅菌あるいは殺菌されており、第7の工程を終えた混合液は、第7の工程での加熱によってさらに滅菌あるいは殺菌されている。
第8の工程において、第7の工程を終えた混合液の中から、固形物を分離する。
第1の工程で汚物処理用品の洗浄を終えた混合液の中には、人の汚物のみならず、人の汚物以外の異物が、固形物として含まれていることがある。人の汚物以外の異物として、例えば、汚物処理用品を入れておいたポリ袋の切れ端、汚物処理用品にくっついていたプラスチック製の粘着テープ、紙おむつが有していた止着材として面ファスナー、第1の工程でとれてしまった汚物処理用品の部品などを挙げることができる。
第9の工程において、第8の工程で得られた固形物から、人の汚物と人の汚物以外の異物とが分別される。第8の工程で得られた固形物は、第1の工程及び第7の工程における加熱で滅菌あるいは殺菌されており、安全である。したがって、第9の工程で分別された人の汚物や人の汚物以外の異物も、滅菌あるいは殺菌されており、安全である。
また、第9の工程で分別された人の汚物は、土中で分解して土にかえってしまう。
請求項14の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第8の工程において、前記第7の工程を終えた混合液の中から固形物を取り出し、この取り出した固形物に付着している混合液を、圧縮によって分離する。
第8の工程で混合液の中から取り出した固形物には、余分な混合液が多量に付着している。第8の工程において、この余分な混合液は、固形物を圧縮することにより、固形物から分離される。
第8の工程における固形物の圧縮を、スクリューフィーダを用いて行うことができる。この場合、スクリューフィーダのインペラの隣接する羽根同士の間隔が、スクリューフィーダの入側から出側に向けて徐々に小さくなるように、スクリューフィーダを構成する。固形物は、スクリューフィーダの出側に移動していく過程において、インペラの羽根によって徐々に圧縮され、余分な混合液が固形物から絞り出される。第8の工程における固形物の圧縮をスクリューフィーダによって行えば、固形物の搬送と圧縮とを同時に行うことができる。
また、かかる構成のスクリューフィーダによって固形物を圧縮すると、固形物が発熱し、固形物の中に水分が残っていたとしても、その残っていた水分が蒸発する。
請求項15の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第8の工程において、前記第7の工程を終えた混合液の中から固形物を取り出し、この取り出した固形物に付着している混合液を、まず、重力又は遠心力によって分離し、次いで、圧縮によって分離する。
第8の工程で混合液の中から取り出した固形物に付着している余分な混合液は、先ず、重力又は遠心力によって分離され、次いで、圧縮によって分離される。混合液の中から取り出した固形物を直ちにそのまま圧縮して混合液を分離する場合に必要なエネルギーに比べて、汚物処理用品を圧縮するために必要なエネルギーが少なくてすむので、効率的である。
第8の工程で混合液の中から取り出した固形物を、ある程度の距離だけ搬送すれば、この搬送途中で、余分な混合液が、重力によって固形物から滴り落ちて分離される。第8の工程で混合液の中から取り出した固形物を静置すれば、その間に、余分な混合液が、重力によって固形物から滴り落ちて分離される。また、第8の工程で混合液の中から取り出した固形物を遠心分離機などに入れ、遠心力によって混合液を分離してもよい。
請求項16の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13から請求項15のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第9の工程において、前記第8の工程を終えた固形物から、人の汚物以外の異物を、風力によって吹き飛ばして分別する。
人の汚物以外の異物は、汚物処理用品を入れておいたポリ袋の切れ端や、汚物処理用品にくっついていたプラスチック製の粘着テープなどであるので、前記第8の工程を終えた固形物の中の人の汚物に比べると軽い。したがって、人の汚物以外の異物を風力によって吹き飛ばすことができ、人の汚物と人の汚物以外の異物とを容易に分別することができる。
請求項17の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13から請求項16のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第8の工程で固形物を分離した混合液を、フィルタに通してから前記第1の工程に戻して、汚物処理用品の洗浄に再び用いるとともに、このフィルタに捕獲された残渣物と、前記第9の工程で分別した異物と、を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品と一緒に、前記第5の工程のボイラで焼却する。
第8の工程で固形物を分離した混合液は、フィルタを通ってから第1の工程へ戻される。したがって、混合液、すなわち、植物油あるいは動物油やグリセリンを無駄なく繰り返して利用することができる。なお、第8の工程で固形物を分離した混合液とは、例えば、
第7の工程を終えた混合液の中から固形物を取り出した後に残った混合液や、第8の工程で固形物から分離された混合液である。
また、第8の工程で固形物を分離した混合液を通したフィルタに捕獲された残渣物は、混合液を含んでいる。したがって、この残渣物を第5の工程のボイラで焼却することは容易である。残渣物をボイラで焼却することにより、ボイラが燃料として消費する重油の量が減少する。
請求項18の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項17に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第8の工程で固形物を分離した混合液を、フィルタに通してから、さらに、加熱して前記第1の工程に戻す。
第8の工程で固形物を分離した混合液は、第1の工程に戻される前に加熱されて、滅菌あるいは殺菌される。また、第1の工程における加熱時間を短縮できる。
請求項19の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項18に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程に戻す混合液を加熱する熱源である。
第1の工程に戻す混合液を加熱する熱源として、ボイラで焼却される汚物処理用品、残渣物、混合液、及び燃料のエネルギーが、無駄なく有効に利用される。
請求項20の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13から請求項19のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第7の工程での加熱の熱源である。
第7の工程における加熱の熱源として、ボイラで焼却される汚物処理用品、残渣物、混合液、及び燃料のエネルギーが、無駄なく有効に利用される。
請求項21の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13から請求項20のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第7の工程で減圧環境をつくる際に吸引した空気と、前記第7の工程で混合液から蒸発した水分と、前記第7の工程で混合液の中に入っている人の汚物から蒸発した水分と、を、冷却して、蒸気を液化する第10の工程を有し、前記第10の工程での冷却によって液化しなかった空気を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラの燃焼室に送る。
第10の工程において、第7の工程で混合液から蒸発した蒸気や、第7の工程で混合液の中に入っている人の汚物から蒸発した蒸気が、液化して水になる。この液化した水を第5の工程のボイラへの給水などに利用することができる。
第7の工程で減圧環境をつくる際に吸引した空気や、第7の工程で混合液から蒸発した蒸気や、第7の工程で混合液の中に入っている人の汚物から蒸発した蒸気が、臭気を伴う成分を含んでいる場合がある。このような場合であっても、臭気を伴う成分は第5の工程のボイラの燃焼室に送られて燃焼し、分解してしまう。
請求項22の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13から請求項21のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第9の工程で分別した人の汚物に、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分と、ケイ酸カルシウムと、水と、を加えて、撹拌し、混合して、第1の混合物をつくり、この第1の混合物に濃硫酸を加えて第2の混合物をつくる第11の工程と、前記第11の工程でつくった第2の混合物を発酵させて肥料をつくる第12の工程と、を有する。
第11の工程において、第1の混合物に濃硫酸を加えると、濃硫酸が第1の混合物の中のケイ酸カルシウム(CaSiO3)と反応し、第1の混合物が固化して第2の混合物となる。
第2の混合物の中には、混合液に由来する植物油あるいは動物油やグリセリンが含まれている。これらの植物油あるいは動物油やグリセリンは、第12の工程において、菌による第2の混合物の発酵を促進する。
第12の工程で第2の混合物が発酵してできた肥料の中には、人の汚物に由来する様々な成分が含まれている。また、この肥料は、第11の工程で加えたケイ酸カルシウムに由来するケイ素とカルシウム、第11の工程で加えた濃硫酸に由来するイオウ、第11の工程で加えたリン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を含んでいる。第2の混合物が発酵してできた肥料が含有するこれらの成分は、植物が生長する上で有用な成分である。
なお、第11の工程において、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちのいずれの成分を加えるかということと、その加える成分の量とは、第12の工程でつくる肥料を施肥する土壌の性状に合わせて決定すればよい。
また、第9の工程で分別した人の汚物の中には、ナトリウムが含まれている。場合によっては、汚物処理用品の中の吸水材を構成する高分子吸水材に由来するナトリウムも含まれている。第9の工程で分別した人の汚物の中に含まれているナトリウムは、第11の工程で加えたケイ酸カルシウム及び濃硫酸と反応し、ケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)となって第2の混合物の中に存在している。そして、第12の工程でつくられた肥料の中においても、ケイ酸ナトリウムとして存在する。
第12の工程でつくられた肥料の中のケイ酸ナトリウムは、土壌の中においてゆっくりとしたスピードで徐々に分解していく。したがって、この肥料を介して、一挙に多量のナトリウムが、直接、土壌の中に入ってしまうことがなく、この肥料を施肥した土壌の中のナトリウムの濃度が低く保たれる。土壌の中の微量のナトリウムは、その土壌で生長する植物に対して好ましい影響を与える。なぜならば、微量のナトリウムは、植物の生長に不可欠の成分だからである。
請求項23の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項22に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第11の工程において、前記第9の工程で分別した人の汚物に加える水の少なくとも一部が、前記第6の工程で液化した水と、前記第10の工程で液化した水と、のうちのいずれか一方の水あるいは両方の水である。
第6の工程や第10の工程で得られる水を、肥料を製造する際に活用することができる。
請求項24の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項1から請求項23のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を、水によって冷却し、空気を遮断して保存し、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を冷却する水の少なくとも一部が、前記第6の工程で液化した水である。
第4の工程を終えた汚物処理用品を、第5の工程のボイラで焼却するまで保管しておかなければならない場合がある。第4の工程を終えた汚物処理用品は、混合液に由来する可燃性のグリセリンを含んでいる。第4の工程を終えた汚物処理用品を水で冷却し、空気を遮断することにより、第4の工程を終えた汚物処理用品を発火や引火の危険性なく安全に保管できる。
また、第6の工程で得られる水を、活用することができる。
請求項25の発明に係る使用済みの汚物処理用品の処分方法は、請求項13から請求項24のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を、水によって冷却し、空気を遮断して保存し、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を冷却する水の少なくとも一部が、前記第10の工程で液化した水である。
第4の工程を終えた汚物処理用品を、第5の工程のボイラで焼却するまで保管しておかなければならない場合がある。第4の工程を終えた汚物処理用品を水で冷却し、空気を遮断することにより、第4の工程を終えた汚物処理用品を発火や引火の危険性なく安全に保管できる。
また、第10の工程で得られる水を、活用することができる。
上記のような使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であるので、人の体外に出た汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品を、安全かつ効率的に処分可能である。
本発明を実施するための最良の形態を図1から図4を参照しつつ説明する。図1は、処理施設のうちの主に第1の工程から第6の工程に関連する部分の説明図、図2は、処理施設のうちの主に第7の工程から第10の工程に関連する部分の説明図、図3は、処理施設のうちの第11の工程と第12の工程に関連する部分の説明図、図4は、処理施設のボイラで発生する蒸気の流れを説明する説明図である。
図1から図4に示すように、使用済みとなった汚物処理用品の処理施設(以下の説明において、単に「処理施設」という。)は、開梱機10、槽11、裁断機12、槽13、分離機14、15、ボイラ16、タンク26、27、28、ポンプ20、コンデンサ21、タンク29、水処理設備22、フィルタ30、槽31、32、分離機33、分別機34、ポンプ38、コンデンサ39、撹拌機43、槽44、ドレン48、ポンプ49を有する。
図1に示すように、開梱機10、槽11、裁断機12、槽13、分離機14、15、ボイラ16が、順番に並んでいる。また、槽13、ポンプ20、コンデンサ21、タンク29、水処理設備22が、順番に並んでいる。
開梱機10は、刃(図示せず)を有し、物が入っているポリ袋を切り開いて、ポリ袋に入っている物を取り出し可能に構成されている。また、開梱機10は、ポリ袋を開けて中から物を取り出す際、作業員がポリ袋に入っている物に直接触れる必要がない構成となっている。
槽11は、配管81によって外側を取り巻かれており、配管81の一端はボイラ16の蒸気ドラム16Cに接続されており、配管81の他端はドレン48に接続されている(図4を参照)。槽11は、配管61を介してタンク26に接続され、配管62を介してタンク27に接続され、配管63を介してタンク28に接続されている。また、槽11の底部は、配管64を介して槽31に接続されている。槽11は、内部にインペラ11Aを有し、槽11内の物を撹拌可能に構成されている。
タンク26にはグリセリンが貯蔵されている。タンク26と槽11とを接続する配管61の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、タンク26のグリセリンを槽11に投入可能に構成されている。
タンク27には植物油が貯蔵されている。タンク27と槽11とを接続する配管62の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、タンク27の植物油を槽11に投入可能に構成されている。また、タンク27は、配管88を介して槽13に接続されている。配管88の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、タンク27の植物油を槽13に投入可能に構成されている。
タンク28にはグリセリンと植物油の混合液が貯蔵されている。タンク28と槽11とを接続する配管63の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、タンク28の混合液を槽11に投入可能に構成されている。また、タンク28は、配管82によって外側を取り巻かれており、配管82の一端はボイラ16の蒸気ドラム16Cに接続されており、配管82の他端はドレン48に接続されている(図4を参照)。
裁断機12は、内部に刃12Aを有し、裁断機12に投入した物を裁断可能に構成されている。
槽13は、密閉可能な容器であり、配管83によって外側を取り巻かれており、配管83の一端はボイラ16の蒸気ドラム16Cに接続されており、配管83の他端はドレン48に接続されている(図4を参照)。槽13の上部は、配管66を介してポンプ20の吸引側に接続されている。また、槽13には、配管88が接続されている。
槽13は、内部に網カゴ13Aを有し、槽13内の物を網カゴ13Aに入れて外に取り出し可能に構成されている。槽13の底部は、配管65を介してフィルタ30に接続されている。配管65の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、槽13内の液体をフィルタ30に送り出し可能に構成されている。
フィルタ30は、配管74を介してタンク28に接続されている。
分離機14は、内部にベルトコンベヤ14Aを有する。ベルトコンベヤ14Aのベルトはメッシュ状をなす。分離機14の底部は、配管67を介してフィルタ30に接続されている。配管67の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、分離機14の底部にたまった液体をフィルタ30に送り出し可能に構成されている。
分離機15は、内部にスクリューフィーダ15Aを有する。スクリューフィーダ15Aのインペラの隣接する羽根同士の間隔は、スクリューフィーダ15Aの入側から出側に向かって徐々に小さくなっており、スクリューフィーダ15Aが搬送する物を徐々に圧縮可能に構成されている。分離機15の底部は、配管68を介してフィルタ30に接続されている。配管68の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、分離機15の底部にたまった液体をフィルタ30に送り出し可能に構成されている。
ボイラ16は、燃焼室16A、水ドラム16B、蒸気ドラム16C、水管16Dを有する。水ドラム16Bと蒸気ドラム16Cとは水管16Dを介して互いに連通しており、水管16Dが燃焼室16A内を貫通している。燃焼室16Aは、配管69を介してタンク29の上部に接続されている。水ドラム16Bは、配管85を介してポンプ49の吐出側に接続され、蒸気ドラム16Cには、配管81、82、83、84の一端がそれぞれ接続されている(図4を参照)。
ポンプ20の吐出側は、配管70を介してコンデンサ21の一次側入口に接続されている。
コンデンサ21の一次側出口は、配管71を介してタンク29に接続されている。コンデンサ21の二次側を冷却水が流れており、コンデンサ21の二次側を出た冷却水は、冷却されて再びコンデンサ21の二次側に戻る構成となっている。
タンク29の上部は、配管69を介してボイラ16の燃焼室16Aに接続されている。配管69の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、タンク29内の空気を燃焼室16Aに送り出し可能に構成されている。タンク29の下部は、配管72を介して水処理設備22に接続されている。配管73が配管72の途中から分岐しており、タンク29の下部は、配管72、73を介して撹拌機43に接続されている。配管73が配管72から分岐する位置には、切り替え弁(図示略)が設置されている。また、配管72の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、配管73の上にも、ポンプ(図示せず)が設置されている。タンク29の液体を水処理設備22と撹拌機43のいずれか一方、あるいは、両方に送り出し可能に構成されている。
水処理設備22は、水のBOD(生物化学的酸素要求量)を河川に放流可能なレベルまで減少可能に構成された設備であり、従来ある水のBODを減少させるための設備と同様の構成を有する。
図2に示すように、槽11、31、32、分離機33、分別機34が順番に並んでいる。また、槽31、ポンプ38、コンデンサ39、タンク29が、順番に並んでいる。
槽31は、密閉可能な容器であり、配管84によって外側を取り巻かれており、配管84の一端はボイラ16の蒸気ドラム16Cに接続されており、配管84の他端はドレン48に接続されている(図4を参照)。槽31の上部は、配管64を介して槽11の底部に接続され、槽31の底部は、配管75を介して槽32の上部に接続されている。配管64の上にはポンプ(図示せず)が設置されており、槽A内の液体を槽31に送り出し可能に構成されている。また、槽31の上部は、配管76を介してポンプ38の吸引側に接続されている。
槽32は、内部に網カゴ32Aを有し、槽32内の物を網カゴ32Aに入れて外に取り出し可能に構成されている。網カゴ32Aの網目は、槽13の網カゴ13Aの網目よりも細かい。槽32の底部は、配管77を介してフィルタ30に接続されている。配管77の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、槽32の底部にたまった液体をフィルタ30に送り出し可能に構成されている。
分離機33は、内部にスクリューフィーダ33Aを有する。スクリューフィーダ33Aは、分離機15のスクリューフィーダ15Aと同様の構成を有する。分離機33の底部は、配管78を介してフィルタ30に接続されている。配管78の上には、ポンプ(図示せず)が設置されており、分離機33の底部にたまった液体をフィルタ30に送り出し可能に構成されている。
分別機34は、内部にファン34Aを有し、ファン34Aの風力によって、分別機34内の物の中から軽い物を吹き飛ばし、吹き飛ばされた物と吹き飛ばされなかった物とを分別可能に構成されている。
ポンプ38の吐出側は、配管79を介してコンデンサ39の一次側入口に接続されている。
コンデンサ39の一次側出口は、配管80を介してタンク29に接続されている。コンデンサ39の二次側を冷却水が流れており、コンデンサ39の二次側を出た冷却水は、冷却されて再びコンデンサ39の二次側に戻る構成となっている。
図3に示すように、撹拌機43と槽44が並んでいる。
撹拌機43は、内部にインペラ43Aを有し、撹拌機43内の物を撹拌可能に構成されている。
槽44は、中空の容器である。
図4に示すように、ポンプ49の吸引側は、配管86を介して水源50に接続されている。また、配管86の途中には、配管87の一端が接続されており、配管87の他端はドレン48に接続されている。配管86と配管87との接続箇所には切り替え弁(図示略)が設置されており、水源50とドレン48のいずれか一方、あるいは、両方をポンプ49の吸引側に接続可能に構成されている。
処理施設は、以上に説明した構成を有する、次に、この処理施設を用いて行う汚物処理用品の処理方法について説明する。
人の汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品が、ポリ袋に入れられて、処理施設に運び込まれている。今、この場合、人の汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品とは、人のし尿を吸着して使用済みとなった紙おむつである。ポリ袋に入っている紙おむつは、止着材として面ファスナーを有している。なお、ポリ袋に入っている汚物処理用品は、生理用ナプキンであってもよいし、医療現場などで使用された前記パッドであってもよい。
処理施設において使用済みの紙おむつを処理する際は、予め、作業員が、ボイラ16を運転しておく。この際、後述する第4の工程を終わった紙おむつの在庫がある場合には、作業員は、ボイラ16の燃料として重油とともに第4の工程を終わった紙おむつを燃焼室16Aで焼却する。第4の工程を終わった紙おむつの在庫がない場合には、作業員は、ボイラ16の燃料として重油を燃やす。
また、作業員は、ボイラ16の水ドラム16Bに、水源50の水をポンプ49によって給水する。ドレン48に水がある場合には、水ドラム16Bにドレン48の水をポンプ49によって給水することができる。
以上が準備工程である。
準備工程が完了したら、作業員は第1の工程を開始する。
第1の工程において、まず、作業員は、ポリ袋に入ったままの紙おむつを開梱機10に投入し、ポリ袋を切り開き、ポリ袋に入っている紙おむつを取り出す。そして、作業員は、ポリ袋から取り出した紙おむつを、槽11に投入する。作業員は、紙おむつを槽11に投入する作業を遠隔操作によって行い、紙おむつに直接触れない。
続いて、作業員は、槽11に、タンク26からグリセリンを投入するとともに、タンク27から植物油を投入する。槽11内で、グリセリンと植物油とが混ざり合って混合液となる。また、作業員は、ボイラ16の蒸気ドラム16Cで発生した蒸気を、配管81に流し、配管81を流れる蒸気の熱によって槽11内の加熱を行い、槽11内の温度を80〜100℃とする。槽11内の混合液の温度が80〜100℃になったら、作業員はインペラ11Aをまわし、混合液の中で紙おむつを加熱しながら撹拌する。
槽11内では、混合液による紙おむつの洗浄が行われ、紙おむつに付着していたり吸収されていたりした人の汚物(すなわち、人のし尿)が、紙おむつから離れて混合液の中に移る。
混合液の温度が80〜100℃となっているので、混合液の中の紙おむつや人の汚物は、加熱されて、殺菌又は滅菌される。同時に、槽11内の混合液自体も、加熱されて、殺菌又は滅菌される。
紙おむつに付着していたり吸収されていたりした人の汚物が、混合液の中に移ったら、作業員は、配管64に設置したポンプによって、槽11内の混合液を配管64から槽31に送る。槽11内の混合液を槽31に送ったら、作業員は、槽11から紙おむつを取り出す。作業員は、紙おむつを槽11から取り出す作業を遠隔操作で行い、紙おむつに直接触れない。
作業員が槽11から紙おむつを取り出したら、第1の工程が終わる。第1の工程が終わったら、作業員は、第2の工程を開始する。
第2の工程において、作業員は、槽11から取り出した紙おむつを遠隔操作によって裁断機12に投入し、裁断機12の刃12Aによって紙おむつを裁断し、紙おむつの中の吸水材をむき出しにする。そして、作業員は、裁断した紙おむつを遠隔操作によって裁断機12から取り出す。
作業員が裁断機12から紙おむつを取り出したら、第2の工程が終わる。第2の工程が終わったら、作業員は、第3の工程を開始する。
第3の工程において、まず、作業員は、裁断機12から取り出した紙おむつを遠隔操作によって槽13に投入する。また、作業員は、槽13にタンク27から植物油を投入する。槽13に投入する植物油の量は、槽13内の紙おむつが混合液の中に浸る程度である。槽13内において、槽13にタンク27から投入した植物油は、紙おむつに付着している混合液と混ざり合い、植物油の割合が高い混合液となる。
さらに、作業員は、ボイラ16の蒸気ドラム16Cで発生した蒸気を、配管83に流し、配管83を流れる蒸気の熱によって槽13内を100℃に加熱する。作業員は、槽13内の加熱と並行して、ポンプ20の運転を開始し、槽13内の空気をポンプ20によって吸引する。そして、槽13内を例えば0.09MPaまで減圧し、この状態を例えば10分間維持する。なお、槽13内の減圧に伴って、槽13内の温度が100℃以下に下がろうとするが、作業員は、槽13内の加熱を引き続き行い、槽13内の温度を100℃に維持する。
槽13内が減圧されて減圧環境になると、槽13内において、水の沸点が100℃よりも低くなる。槽13内で紙おむつは100℃に加熱されるので、紙おむつの吸水材に吸収されていた水分が蒸発し始める。紙おむつから発生した蒸気は、槽13内の空気とともにポンプ20によって吸引され、コンデンサ21の一次側入口に流れる。紙おむつは裁断されて吸水材が露出しているので、蒸気が紙おむつから蒸発しやすくなっている。
次いで、作業員は、槽13内の温度を100℃に保ったまま、槽13内の圧力をさらに0.01MPaまで減圧し、この状態を維持する。これにより、槽13内で紙おむつの吸水材に吸収されていた水分がさらに蒸発する。このときも、紙おむつから出る蒸気は、ポンプ20によって吸引され、コンデンサ21の一次側入口に流れる。
この結果、紙おむつは、ほとんど水分を含まない状態になる。そして、紙おむつがもともと含んでいた水分の大半は混合液に置き換わる。
槽13内において、紙おむつからの水分の蒸発が終わったら、作業員は、槽13内の圧力を大気圧に戻し、紙おむつを網カゴ13Aに入れて槽13から取り出す。紙おむつに付着している混合液の一部は、重力によって網カゴ13Aの網目を通って槽13内に滴り落ちる。
紙おむつを槽13から取り出したら、作業員は、槽13内に残った混合液を、配管65に設置したポンプによって、配管65を通してフィルタ30に送る。すなわち、第3の工程で紙おむつを浸すのに用いた植物油は混合液になってフィルタ30に送られる。
作業員が紙おむつを槽13から取り出したら、第3の工程が終わる。
槽13から取り出した紙おむつは、槽13内で100℃に加熱されているので、紙おむつに付着していた病原菌などは殺菌されている。したがって、第3の工程を終わった紙おむつに作業員が触れるようなことがあっても、安全である。
また、作業員は、第3の工程において、ポンプ20を用いて槽13内から蒸気と空気の吸引を開始することによって、第6の工程を開始することになる。
作業員は、ポンプ20の運転を開始する前に、コンデンサ21の二次側に冷却水を流しておく。槽13内の蒸気及び空気は、ポンプ20によって吸引され、コンデンサ21の一次側に流れて、コンデンサ21の二次側を流れる冷却水によって冷却される。コンデンサ21において、槽13内で発生した蒸気は液化し、凝縮水となる。この凝縮水と、ポンプ20が吸引した槽13内の空気とは、ポンプ20の吐出圧によって、タンク29内に流れる。
タンク29の上部には、ポンプ20によって吸引された槽13内の空気がたまる。タンク29の上部にたまった空気は、配管69に設置されたポンプによって、配管69を通ってボイラ16の燃焼室16Aに送られる。ポンプ20によって吸引された槽13内の空気が、臭気を伴う成分を含んでいたとしても、この成分は燃焼室16Aで燃焼し、分解してしまう。
タンク29の下部には、コンデンサ21で得られた凝縮水がたまる。タンク29の下部にたまった凝縮水の一部は、配管72に設置されたポンプによって、配管72を通って水処理設備22に送られる。また、タンク29の下部にたまった凝縮水の一部は、配管73に設置されたポンプによって、配管72及び配管73を通って撹拌機43に送られる。
水処理設備22において、タンク29から送られてきた凝縮水は、処理され、そのBODを下げられて処理水となる。その後、この処理水は、河川に放流される。
第6の工程は、槽13内で発生した蒸気をコンデンサ21によって凝縮水となし、タンク29内にため、タンク29の上部の空気をボイラ16の燃焼室16Aに送り、タンク29の下部の凝縮水を水処理設備22に送って処理水にするまでの工程からなっている。
第3の工程が終わったら、作業員は、第4の工程を開始する。
第4の工程において、まず、作業員は、槽13から取り出した紙おむつを、分離機14のベルトコンベヤ14Aにのせる。槽13から取り出した紙おむつには、余分な混合液が多量に付着している。ベルトコンベヤ14Aが紙おむつを搬送している間に、紙おむつに付着していた余分な混合液が、重力によってベルトコンベヤ14Aのベルトのメッシュの隙間を通って分離機14の底部に滴り落ち、紙おむつから分離される。
作業員は、紙おむつから分離機14の底部に滴り落ちた混合液を、配管67に設置されたポンプによって、配管67を通してフィルタ30に送る。
紙おむつが、ベルトコンベヤ14Aの出側まで搬送されたら、作業員は、この紙おむつを、分離機15のスクリューフィーダ15Aの入側に投入する。スクリューフィーダ15Aの入側に投入された紙おむつは、スクリューフィーダ15Aのインペラによってスクリューフィーダ15Aの出側に向かって徐々に圧縮されつつ搬送される。
分離機14を出た紙おむつに付着したまま残っている余分な混合液が、スクリューフィーダ15Aからの圧縮によって紙おむつから徐々に絞り出され、分離機15の底部に落下する。作業員は、分離機15の底部に落下した混合液を、配管68に設置されたポンプによって、配管68を通してフィルタ30に送る。
作業員は、スクリューフィーダ15Aの出側に達した紙おむつを分離機15の外に取り出す。
スクリューフィーダ15Aによって搬送される紙おむつは、スクリューフィーダ15Aからの圧縮によって押しつぶされて発熱し、紙おむつの中に水分が残っていたとしても、その残っていた水分が蒸発する。この結果、分離機15から取り出された紙おむつの中に含まれる水分は、きわめて僅かなものになる。
作業員が、紙おむつを分離機15から取り出したら、第4の工程が終わる。
第4の工程を終わった紙おむつを、直ちに、後述する第5の工程において焼却する場合、作業員は、第4の工程を終わった紙おむつを、そのまま、ボイラ16に送る。
第4の工程を終わった紙おむつを、保管しておく場合、作業員は、第4の工程を終わった紙おむつを、タンク29の凝縮水によって冷却し、空気を遮断して保管する。第4の工程を終わった紙おむつを冷却し、空気から遮断しておくことによって、第4の工程を終わった紙おむつが発火したり引火したりすることが防止される。
第4の工程が終わったら、作業員は、第5の工程を開始する。
第5の工程において、作業員は、第4の工程を終わった紙おむつをボイラ16の燃焼室16Aに投入し、燃料として燃焼室16A内で重油とともに焼却する。第4の工程を終わった紙おむつは、植物油とグリセリンとを含んでおり、水分をほとんど含んでいないので、この紙おむつを焼却することは容易である。
作業員が、燃焼室16Aで第4の工程を終わった紙おむつを焼却したら、第5の工程が終わる。
作業員は、第2の工程を開始する際、同時に、第7の工程を開始する。
第7の工程において、まず、作業員は、ボイラ16の蒸気ドラム16Cで発生した蒸気を、配管84に流し、配管84を流れる蒸気の熱によって槽31内を100℃に加熱する。それから、作業員は、ポンプ38の運転を開始し、槽31内の空気をポンプ38によって吸引する。そして、槽31内を例えば0.09MPaまで減圧し、この状態を例えば10分間維持する。なお、槽31内の減圧に伴って、槽31内の温度が100℃以下に下がろうとするが、作業員は、槽31内の加熱を引き続き行い、槽31内の温度を100℃に維持する。
槽31内が減圧されて減圧環境になると、槽31内において、水の沸点が100℃よりも低くなる。槽31内の混合液は100℃まで加熱されているので、混合液に含まれている水分や、混合液の中の人の汚物に含まれていた水分が、蒸発し始める。混合液や人の汚物から発生した蒸気は、槽31内の空気とともにポンプ38によって吸引され、コンデンサ39の一次側入口に流れる。
次いで、作業員は、槽31内の温度を100℃に保ったまま、槽31内の圧力をさらに0.01MPaまで減圧し、この状態を維持する。これにより、槽31内の混合液に含まれていた水分や、この混合液の中の人の汚物に含まれていた水分が、さらに蒸発する。このときも、槽31内で発生する蒸気は、ポンプ38によって吸引され、コンデンサ39の一次側入口に流れる。
この結果、槽31内の混合液や、この混合液の中の人の汚物は、ほとんど水分を含まない状態になる。そして、混合液の中の人の汚物が含んでいた水分は混合液に置き換わっている。
槽31内において、混合液や、その混合液の中の人の汚物からの水分の蒸発が終わったら、作業員は、槽31内の圧力を大気圧に戻し、第7の工程が終わる。第7の工程を終わった混合液や、その混合液の中の人の汚物は、槽31内で100℃に加熱されているので、混合液の中の人の汚物に付着していた病原菌などは殺菌されている。したがって、第7の工程を終わった混合液や、この混合液の中の人の汚物に作業員が触れるようなことがあっても、安全である。
作業員は、第7の工程において、ポンプ38を用いて槽31内から蒸気と空気の吸引を開始することによって、第10の工程を開始することになる。
作業員は、ポンプ38の運転を開始する前に、コンデンサ39の二次側に冷却水を流しておく。槽31内の蒸気及び空気は、ポンプ38によって吸引され、コンデンサ39の一次側に流れ、コンデンサ39の二次側を流れる冷却水によって冷却される。コンデンサ39において、槽31内で発生した蒸気は液化し、凝縮水となる。この凝縮水と、ポンプ38が吸引した槽31内の空気とは、ポンプ38の吐出圧によってタンク29内に流れる。
タンク29の上部には、ポンプ38によって吸引された槽31内の空気が、ポンプ20によって吸引された槽13内の空気と一緒になってたまる。そして、タンク29の上部にたまった槽31内の空気は、配管69に設置されたポンプによって、配管69を通ってボイラ16の燃焼室16Aに送られる。ポンプ38によって吸引された槽31内の空気が臭気を伴う成分を含んでいたとしても、この成分は燃焼室16Aで燃焼し、分解してしまう。
タンク29の下部には、コンデンサ39で得られた凝縮水が、コンデンサ21で得られた凝縮水と一緒になってたまる。コンデンサ39で得られた凝縮水の一部は、配管72に設置されたポンプによって、配管72から水処理設備22に送られ、そのBODを下げられて処理水となる。また、コンデンサ39で得られた凝縮水の一部は、配管73に設置されたポンプによって、配管72及び配管73を通って撹拌機43に送られる。
第10の工程は、槽31内の蒸気をコンデンサ39によって凝縮水となし、タンク29内にため、タンク29の上部にたまった槽31内の空気をボイラ16の燃焼室16Aに送り、タンク29の下部にたまった凝縮水を水処理設備22に送って処理水にするまでの工程からなっている。なお、第10の工程において、タンク29に凝縮水と槽31内の空気をためる以降の作業は、第6の工程において、タンク29に凝縮水と槽13内の空気をためる以降の作業と一緒に行われる。
第7の工程が終わったら、作業員は、第8の工程を開始する。
第8の工程において、まず、作業員は、第7の工程を終わった混合液を配管75から槽32に送り、網カゴ32Aの中に流し入れる。槽32の網カゴ32Aに、第7の工程を終わった混合液を流し入れたら、作業員は、網カゴ32Aを槽32の中から引き上げて取り出す。槽32の中から引き上げられた網カゴ32Aの中には、第7の工程を終わった混合液の中に入っていた固形物が入っており、槽32内には固形物を分離された混合液が残る。すなわち、固形物が、重力によって混合液から分離される。槽32から網カゴ32Aを取り出した後、作業員は、槽32内に残された混合液を、配管77に設置されたポンプによって、配管77を通してフィルタ30に送る。
次いで、作業員は、網カゴ32Aの中の固形物を、分離機33のスクリューフィーダ33Aの入側に投入する。スクリューフィーダ33Aの入側に投入された固形物は、スクリューフィーダ33Aのインペラによってスクリューフィーダ33Aの出側に向かって徐々に圧縮されつつ搬送される。
固形物に付着している混合液が、スクリューフィーダ33Aからの圧縮によって徐々に絞り出され、分離機33の底部に落下し、固形物から分離される。作業員は、分離機33の底部に落下してたまった混合液を、配管78に設置されたポンプによって、配管78を通してフィルタ30に送る。
作業員は、スクリューフィーダ33Aの出側に達した固形物を分離機33の外に取り出す。
スクリューフィーダ33Aによって搬送される固形物は、スクリューフィーダ33Aからの圧縮によって押しつぶされて発熱し、固形物の中に水分が残っていたとしても、その残っていた水分が蒸発する。この結果、分離機33から取り出された固形物の中に含まれる水分は、きわめて僅かなものになる。
作業員が、固形物を分離機33から取り出したら、第8の工程が終わる。第8の工程が終わったら、作業員は、第9の工程を開始する。
第9の工程において、まず、作業員は、第8の工程で取り出した固形物を分別機34に投入し、同時に、分別機34のファン34Aを稼動させる。ファン34Aが起こす風の風力によって、固形物の中に含まれている人の汚物以外の異物が吹き飛ばされ、人の汚物と人の汚物以外の異物とが分別される。ここで、固形物の中に含まれている人の汚物以外の異物とは、紙おむつが入っていたポリ袋の断片や、紙おむつの面ファスナーなど、人の汚物以外の物のことである。
第1の工程において、開梱機10がポリ袋を切り開く際、ポリ袋の断片が生じ、この断片が槽11の中に紙おむつと一緒に入ることがある。このポリ袋の断片が、槽11から混合液とともに槽31に送られて、異物となるのである。また、第1の工程において、紙おむつを混合液とともに撹拌する際、紙おむつにくっついていた面ファスナー等の部品がとれてしまい、とれてしまった面ファスナー等の部品が槽11から混合液とともに槽31に送られて、人の汚物以外の異物となるのである。
このような人の汚物以外の異物は、人の汚物よりも比重が軽いので、ファン34Aの風力によって人の汚物から容易に分別される。作業員は、分別した人の汚物以外の異物をボイラ16の燃焼室16Aに投入し、燃焼室16A内で焼却する。人の汚物以外の異物に含まれていた水分は、第7の工程と第8の工程において蒸発してしまっており、人の汚物以外の異物は水分をほとんど含んでいない。また、人の汚物以外の異物には植物油とグリセリンが付着している。このため、人の汚物以外の異物は容易に燃焼する。
槽13、分離機14、15、槽32、分離機33からフィルタ30に送られた混合液は、フィルタ30に通され、フィルタ30が混合液中の固形成分を残渣物として捕獲する。フィルタ30を通った混合液は、タンク28に送られる。
タンク28に混合液が入っている場合には、作業員は、ボイラ16の蒸気ドラム16Cで発生した蒸気を、配管82に流し、配管82を流れる蒸気の熱によってタンク28内の混合液を100℃に加熱する。そして、次に、第1の工程を再び行う際、作業員は、タンク26のグリセリンとタンク27の植物油を槽11に投入する代わりに、タンク28内の混合液を槽11に投入することができる。なお、タンク28内の混合液中の植物油の割合が大きすぎる場合、槽11に、タンク28内の混合液と、タンク26のグリセリンとを投入し、槽11内において、混合液中の植物油とグリセリンの割合を調整することができる。
作業員は、フィルタ30が捕獲した残渣物をボイラ16の燃焼室16Aに投入し、燃焼室16A内で焼却する。残渣物には植物油とグリセリンが付着しており、水分をほとんど含んでいないので、この残渣物は容易に燃焼する。
第9の工程で固形物から人の汚物と人の汚物以外の異物とをそれぞれ分別したら、第9の工程が終わる。第9の工程が終わったら、作業員は、第11の工程を開始する。
第11の工程において、まず、作業員は、第9の工程で分別した固形物を撹拌機43に投入する。そして、作業員は、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、ミネラル成分として、撹拌機43に投入し、さらに、ケイ酸カルシウムと、タンク29の凝縮水とを、撹拌機43に投入する。そして、作業員は、撹拌機43のインペラ43Aをまわし、撹拌機43内の物を撹拌し、混合して、第1の混合物をつくる。なお、ミネラル成分をいずれの成分とするか、及び、投入するミネラル成分の量をいかほどの量にするかは、後述する第12の工程でつくられる肥料を施肥する土壌の性状に応じて決定される。
第1の混合物ができたら、作業員は、濃硫酸を撹拌機43に投入し、第1の混合物と濃硫酸とを混ぜ合わせる。濃硫酸が、第1の混合物の中のケイ酸カルシウムと反応し、第1の混合物は固化して第2の混合物となる。第2の混合物ができたら、作業員は、第2の混合物を撹拌機43から取り出す。
作業員が、撹拌機43から第2の混合物を取り出したら、第11の工程が終わる。第11の工程が終わったら、作業員は、第12の工程を開始する。
第12の工程において、まず、作業員は、撹拌機43から取り出した第2の混合物を槽44に投入する。そして、作業員は、槽44内の第2の混合物を時々切り返し、第2の混合物の発酵を行う。第2の混合物は植物油及びグリセリンを含んでおり、これらの植物油及びグリセリンが第2の混合物の発酵を促進する。このため、第2の混合物は、短時間のうちに発酵して肥料となる。槽44内の第2の混合物が肥料になったら、第12の工程が終わる。そして、作業員は、できた肥料を槽44から取り出す。
第12の工程を終わって得られた肥料は、人の汚物に由来する様々な有機物を含んでいる。また、この肥料の中には、第11の工程で投入したミネラル成分、第11の工程で投入したケイ酸カルシウムに由来するケイ素とカルシウム、第11の工程で投入した濃硫酸に由来するイオウが入っている。第12の工程を終わって得られた肥料の中に入っているこれらの成分は、植物が生長していく上で有用な成分である。したがって、第12の工程を終わって得られた肥料を畑などに施肥することは、その土壌で生育する植物にとって好ましいことである。
本実施の形態では、第1の工程において、槽11内の温度を80〜100℃とし、槽11内の混合液の温度を80〜100℃としているが、槽11内の温度や槽11内の混合液の温度は80〜100℃に限定されないことは勿論である。第1の工程において、槽11内の温度や槽11内の混合液の温度は、グリセリンの発火点温度以下あるいは引火点温度以下であり、かつ、紙おむつに付着している可能性がある病原菌を殺すことができる温度以上であればよい。
本実施の形態では、第3の工程において、まず、槽13内を100℃とし、槽13内を0.09MPaまで減圧し、この状態を10分間維持し、その後、槽13内の温度を100℃に保ったまま、槽13内の圧力を0.01MPaまで減圧し、この状態を維持している。槽13内の温度や圧力と、槽13内の温度や圧力を維持する時間がこれらの値に限定されないことは勿論である。第3の工程において、槽13内の圧力は、大気圧以下であればよく、槽13内の温度は、その圧力における水の沸点よりも高い温度であって、グリセリンの発火点温度以下あるいは引火点温度以下であればよい。より好ましくは、槽13内の温度が、紙おむつに付着している可能性がある病原菌を殺すことができる温度以上であればよい。また、槽13内の温度と圧力を維持する時間は、槽13内の紙おむつの吸水材の中の水分が蒸気となって蒸発するのに十分な時間であればよい。
本実施の形態では、第7の工程において、まず、槽31内を100℃とし、槽31内を0.09MPaまで減圧し、この状態を10分間維持し、その後、槽31内の温度を100℃に保ったまま、槽31内の圧力を0.01MPaまで減圧し、この状態を維持している。槽31内の温度や圧力と、槽31内の温度や圧力を維持する時間がこれらの値に限定されないことは勿論である。第7の工程において、槽31内の圧力は、大気圧以下であればよく、槽31内の温度は、その圧力における水の沸点よりも高い温度であって、グリセリンの発火点温度以下あるいは引火点温度以下であればよい。より好ましくは、槽31内の温度が、紙おむつに付着している可能性がある病原菌を殺すことができる温度以上であればよい。また、槽31内の温度と圧力を維持する時間は、槽31内の混合液やこの混合液の中の人の汚物の中の水分が蒸気となって蒸発するのに十分な+時間であればよい。
本実施の形態では、タンク28内の混合液を100℃に加熱している。タンク28内の混合液を加熱する温度が100℃に限定されないことは勿論である。タンク28内の混合液は、第1の工程における槽11内の混合液の温度に応じて定めればよい。ただし、タンク28内の混合液は、グリセリンの発火点温度以下あるいは引火点温度以下であり、紙おむつに付着している可能性がある病原菌を殺すことができる温度以上であればよい。
本実施の形態では、タンク27に植物油が貯蔵されており、グリセリンと植物油とが混ざり合って混合液をなしている。代わりに、タンク27に動物油が貯蔵されており、グリセリンと動物油とが混ざり合って混合液をなしてもよいことは勿論である。
本実施の形態では、第1の工程で、槽11の混合液を槽31に送ってから、紙おむつを槽11から取り出している。代わりに、紙おむつを槽11から取り出してから、槽11の混合液を槽31に送ることも可能である。
本実施の形態では、第3の工程で、槽13の混合液をフィルタ30に送ってから、紙おむつを槽13から取り出している。代わりに、紙おむつを槽13から取り出してから、槽13の混合液をフィルタ30に送ることも可能である。
本実施の形態では、第8の工程で、まず、槽32から固形物が入った網カゴ32Aを取り出し、その後、槽32内に残された混合液をフィルタ30に送っている。代わりに、まず、槽32内の混合液をフィルタ30に送り、その後、槽32から固形物が入った網カゴ32Aを取り出すことも可能である。
本実施の形態では、配管81、82、83、84にボイラ16の蒸気を流している。この代りに、配管81、82、83、84にボイラ16の排気を流すことも可能である。
処理施設のうちの主に第1の工程から第6の工程に関連する部分の説明図である。 処理施設のうちの主に第7の工程から第10の工程に関連する部分の説明図である。 処理施設のうちの第11の工程と第12の工程に関連する部分の説明図である。 処理施設のボイラで発生する蒸気の流れを説明する説明図である。
符号の説明
10 開梱機
11、13、31、32、44 槽
11A、43A インペラ
12 裁断機
12A 刃
13A、32A 網カゴ
14、15、33 分離機
14A ベルトコンベヤ
15A、33A スクリューフィーダ
16 ボイラ
16A 燃焼室
16B 水ドラム
16C 蒸気ドラム
16D 水管
20、38、49 ポンプ
21、39 コンデンサ
22 水処理設備
26、27、28、29 タンク
30 フィルタ
34 分別機
34A ファン
43 撹拌機
48 ドレン
50 水源
61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88 配管

Claims (25)

  1. 人の体外に出た汚物を吸着して使用済みとなった汚物処理用品の処分方法であって、
    植物油あるいは動物油と、グリセリンと、からなる混合液の中で汚物処理用品を加熱しながら攪拌して洗浄し、洗浄した汚物処理用品を混合液の中から取り出す第1の工程と、
    前記第1の工程を終えた汚物処理用品を裁断する第2の工程と、
    前記第2の工程を終えた汚物処理用品を、減圧環境下で加熱し、汚物処理用品に含まれている水分を蒸発させる第3の工程と、
    前記第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している混合液を分離する第4の工程と、
    前記第4の工程を終えた汚物処理用品をボイラで焼却する第5の工程と、を有することを特徴とする使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  2. 前記第3の工程において、前記第2の工程を終えた汚物処理用品を、植物油あるいは動物油に浸し、この植物油あるいは動物油に浸した汚物処理用品を、減圧環境下で加熱することを特徴とする請求項1に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  3. 前記第3の工程で汚物処理用品を減圧環境下で加熱した後、汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油を、フィルタに通してから前記第1の工程に送り、汚物処理用品の洗浄に用いるとともに、このフィルタに捕獲された残渣物を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品と一緒に、前記第5の工程のボイラで焼却することを特徴とする請求項2に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  4. 前記第3の工程で汚物処理用品を浸した植物油あるいは動物油を、フィルタに通してから、さらに、加熱して前記第1の工程に送ることを特徴とする請求項3に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  5. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程に送る植物油あるいは動物油を加熱する熱源であることを特徴とする請求項4に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  6. 前記第4の工程において、前記第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している混合液を、圧縮によって分離することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  7. 前記第4の工程において、前記第3の工程を終えた汚物処理用品に付着している混合液を、まず、重力又は遠心力によって分離し、次いで、圧縮によって分離することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  8. 前記第4の工程で汚物処理用品から分離した混合液を、フィルタに通してから前記第1の工程に戻して、汚物処理用品の洗浄に再び用いるとともに、このフィルタに捕獲された残渣物を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品と一緒に、前記第5の工程のボイラで焼却することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  9. 前記第4の工程で汚物処理用品から分離した混合液を、フィルタに通してから、さらに、加熱して前記第1の工程に戻すことを特徴とする請求項8に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  10. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程に戻す混合液を加熱する熱源であることを特徴とする請求項9に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  11. 前記第3の工程で減圧環境をつくる際に吸引した空気と、前記第3の工程で汚物処理用品から蒸発した水分と、を、冷却して、蒸気を液化する第6の工程を有し、
    前記第6の工程での冷却によって液化しなかった空気を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラの燃焼室に送ることを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  12. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程及び前記第3の工程での加熱の熱源であることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  13. 前記第1の工程で汚物処理用品の洗浄を終えた混合液を、減圧環境下で加熱し、混合液に含まれている水分と、混合液の中に入っている人の汚物に含まれている水分と、を、蒸発させる第7の工程と、
    前記第7の工程を終えた混合液の中から固形物を分離する第8の工程と、
    前記第8の工程で得られた固形物から、人の汚物と人の汚物以外の異物とを分別する第9の工程と、を有することを特徴とする請求項1から請求項12のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  14. 前記第8の工程において、前記第7の工程を終えた混合液の中から固形物を取り出し、この取り出した固形物に付着している混合液を、圧縮によって分離することを特徴とする請求項13に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  15. 前記第8の工程において、前記第7の工程を終えた混合液の中から固形物を取り出し、この取り出した固形物に付着している混合液を、まず、重力又は遠心力によって分離し、次いで、圧縮によって分離することを特徴とする請求項13に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  16. 前記第9の工程において、前記第8の工程を終えた固形物から、人の汚物以外の異物を、風力によって吹き飛ばして分別することを特徴とする請求項13から請求項15のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  17. 前記第8の工程で固形物を分離した混合液を、フィルタに通してから前記第1の工程に戻して、汚物処理用品の洗浄に再び用いるとともに、このフィルタに捕獲された残渣物と、前記第9の工程で分別した異物と、を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品と一緒に、前記第5の工程のボイラで焼却することを特徴とする請求項13から請求項16のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  18. 前記第8の工程で固形物を分離した混合液を、フィルタに通してから、さらに、加熱して前記第1の工程に戻すことを特徴とする請求項17に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  19. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第1の工程に戻す混合液を加熱する熱源であることを特徴とする請求項18に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  20. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラから発生する蒸気及び排気のうちのいずれか一方が、又は、両方が、前記第7の工程での加熱の熱源であることを特徴とする請求項13から請求項19のうちのいずれかの請求項に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  21. 前記第7の工程で減圧環境をつくる際に吸引した空気と、前記第7の工程で混合液から蒸発した水分と、前記第7の工程で混合液の中に入っている人の汚物から蒸発した水分と、を、冷却して、蒸気を液化する第10の工程を有し、
    前記第10の工程での冷却によって液化しなかった空気を、前記第4の工程を終えた汚物処理用品を焼却する前記第5の工程のボイラの燃焼室に送ることを特徴とする請求項13から請求項20のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  22. 前記第9の工程で分別した人の汚物に、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分と、ケイ酸カルシウムと、水と、を加えて、撹拌し、混合して、第1の混合物をつくり、この第1の混合物に濃硫酸を加えて第2の混合物をつくる第11の工程と、
    前記第11の工程でつくった第2の混合物を発酵させて肥料をつくる第12の工程と、を有することを特徴とする請求項13から請求項21のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  23. 前記第11の工程において、前記第9の工程で分別した人の汚物に加える水の少なくとも一部が、前記第6の工程で液化した水と、前記第10の工程で液化した水と、のうちのいずれか一方の水あるいは両方の水であることを特徴とする請求項22に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  24. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を、水によって冷却し、空気を遮断して保存し、
    前記第4の工程を終えた汚物処理用品を冷却する水の少なくとも一部が、前記第6の工程で液化した水であることを特徴とする請求項1から請求項23のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
  25. 前記第4の工程を終えた汚物処理用品を、水によって冷却し、空気を遮断して保存し、
    前記第4の工程を終えた汚物処理用品を冷却する水の少なくとも一部が、前記第10の工程で液化した水であることを特徴とする請求項13から請求項24のうちのいずれかの請求項に記載に記載の使用済みとなった汚物処理用品の処分方法。
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