JP2012064536A - コネクタ組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタ嵌合途中におけるケーブル用電気コネクタの嵌合力を増大させることなくコネクタ嵌合状態における外部導体同士の十分に安定した電気的導通状態を確保することを可能とするコネクタ組立体を提供する。
【解決手段】回路基板用コネクタ2の受入空間内46には、ケーブル用コネクタ1の外部導体30を上方および下方のそれぞれから支持する上側支持部64Aそして下側支持部62Aが設けられていて、該上側支持部64Aが該下側支持部62Aよりも前方に位置しており、該上側支持部64Aそして下側支持部62Aは、グランド端子60に形成されているとともに、下側支持部62Aが弾性変位可能であり、該弾性変位により上記外部導体30に対する上下方向での挟圧力を生じる。
【選択図】図9

Description

本発明は、ケーブルの前端に取り付けられるケーブル用電気コネクタと、回路基板上に配され該ケーブル用電気コネクタが接続される回路基板用電気コネクタとを有するコネクタ組立体に関する。
ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとのコネクタ組立体としては、例えば、特許文献1のコネクタ組立体が知られている。特許文献1では、ケーブル用電気コネクタは、ハウジング(絶縁体)と、同軸ケーブルの前端で露呈した芯線(中心導体)が結線され該ハウジングに保持される信号端子と、該信号端子を覆うようにして該ハウジングに取り付けられる外部導体とを有している。該外部導体の両側壁の外面には、回路基板用電気コネクタとの係止のために、その前部と後部に側方へ突出する係止突部が形成されている。
一方、相手コネクタたる回路基板用電気コネクタは、板状のハウジング(絶縁体)と、該ハウジングに保持される信号端子と、金属板を板厚方向で略U字形状に屈曲して作られ該ハウジングと一体成形された外部導体とを有している。該外部導体は、上記略U字形状が後方へ向けて開口した姿勢で、該外部導体の板面が上記ハウジングの板面に対して直角をなすように設けられていて、略U字形状部分に囲まれた空間である嵌合部に上記ケーブル用コネクタを上方から受け入れるようになっている。また、該外部導体の両側壁は、その板厚方向で弾性変形可能となっている。該側壁同士が対向する面には、その前部と後部で、上記ケーブル用電気コネクタの係止突部と対応する位置に、該係止突部と係合するための係止凹部が形成されている。
上記ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを嵌合させる際には、該ケーブル用電気コネクタの前端が前方へ向けて下方に傾斜した状態を維持して該ケーブル用電気コネクタを回路基板用電気コネクタの嵌合部内へ前方に向けて挿入した後、該前端を中心として該ケーブル用電気コネクタを下方へ回動させて上記嵌合部内へ嵌合させる。コネクタ嵌合状態において、上記ケーブル用電気コネクタの外部導体の係止突部と回路基板用電気コネクタの外部導体の係止凹部とが係合することにより、コネクタ嵌合状態が維持されるとともに、該外部導体同士が電気的に導通する。
特開2004−303554
上記特許文献1では、ケーブル用電気コネクタを挿入後に下方へ回動させるコネクタ嵌合途中において、ケーブル用電気コネクタの外部導体の係止突部は回路基板用電気コネクタの外部導体の両側壁と当接して該両側壁をその板厚方向で押し広げるように弾性変形させる。該両側壁の弾性変位量は、上記係止突部が上記係止凹部と係合する前で最大となる。そして、コネクタ嵌合が完了して、上記係止突部が上記係止凹部と係合すると、上記両側壁はその弾性変位量が減少するように互いに近づく方向へ変位する。
したがって、上記特許文献1では、上記係止突部と上記両側壁との接圧は、コネクタ嵌合途中では、上記両側壁の弾性変位量の増大にともなって増大して最大となり、コネクタ嵌合完了状態では、上記両側壁の弾性変位量が減少するので、上記コネクタ嵌合途中よりも低下する。
電気的導通状態を安定させるためには、ケーブル用電気コネクタの嵌合過程において、コネクタ嵌合完了時での上記係止突部と上記係止凹部との接圧が最大となっていることが好ましい。しかし、該特許文献1では、回路基板用電気コネクタの外部導体の係止凹部は弾性変位可能な両側壁に形成されているので、両側壁が大きく弾性変位しているとき、該係止凹部は上記係止突部と係合可能な位置にない。該係止突部と係止凹部とが係合するためには、両側壁は、上記コネクタ嵌合完了時にて、該係止突部と係止凹部とが係合可能な位置、すなわち両側壁の弾性変位量が最大値よりも減少した位置に戻っている必要がある。かかる位置では、両側壁の弾性変位量が減少している分、係止突部と係止凹部との接圧も小さくなる。つまり、特許文献1においては、係止突部で弾性変位を生じさせた後、同じ係止部で嵌合状態位置の維持を図っている。このような特許文献1にあっては、上記係止突部と係止凹部とを係合させることと、外部導体同士を最大の接圧で接触させることは、相反する関係となっており、両者を同一部位で同時に最大効果をもって達成することはできない。
また、コネクタ嵌合状態での外部導体同士の電気的導通状態のさらなる安定を得るべく、上記接圧の低下分を補うように、コネクタ嵌合状態での外部導体同士の接圧を大きくしようとすると、コネクタ嵌合途中にてケーブル用電気コネクタの嵌合力がさらに必要となり、該ケーブル用電気コネクタを嵌合しにくくなる。一方、コネクタ嵌合途中でのケーブル用電気コネクタの嵌合力を小さくしようとすると、コネクタ嵌合状態での外部導体同士の接圧がさらに小さくなり、電気的導通状態の安定を得にくくなる。
このような事情に鑑みて、本発明は、コネクタ嵌合途中におけるケーブル用電気コネクタの嵌合力を増大させることなくコネクタ嵌合状態における外部導体同士の十分に安定した電気的導通状態を確保することを可能とするコネクタ組立体を提供することを目的とする。
<第一発明>
本発明に係るコネクタ組立体は、同軸ケーブルの前端に取り付けられるケーブル用電気コネクタと、回路基板上に配され上記ケーブル用電気コネクタを同軸ケーブルの長手方向で受け入れた後に該ケーブル用電気コネクタが接続される回路基板用電気コネクタとを有している。
かかるコネクタ組立体において、本発明では、ケーブル用電気コネクタは、ケーブル側ハウジングと、該ケーブル側ハウジングに保持され上記同軸ケーブルの芯線に結線されるケーブル側信号端子と、該ケーブル側ハウジングに保持され該ケーブル側信号端子を覆うとともに同軸ケーブルのシールドに接続される外部導体とを備え、回路基板用電気コネクタは、上記ケーブル用電気コネクタを受け入れる受入空間が後部で上方に向けて開口して形成された基板側ハウジングと、該基板側ハウジングに保持される基板側信号端子およびグランド端子とを備え、上記回路基板用電気コネクタの受入空間内には、上記ケーブル用電気コネクタの外部導体を上方および下方のそれぞれから支持する上側支持部そして下側支持部が設けられていて、該上側支持部が該下側支持部よりも前方に位置しており、該上側支持部そして下側支持部は、該上側支持部そして下側支持部の少なくとも一方が上記グランド端子に形成されているとともに、該上側支持部そして下側支持部の少なくとも一方が弾性変位可能であり、該弾性変位により上記外部導体に対する上下方向での挟圧力を生じ、上記ケーブル用電気コネクタは、回路基板用電気コネクタとの接続の際、前端が前方へ向けて下方に傾斜した姿勢を維持して上記上側支持部と下側支持部との間に入り込むように挿入された後、上記前端を中心として下方へ向けて回動されて上記上側支持部および下側支持部によって上記外部導体が上下方向で接圧をもって支持されることを特徴としている。
本発明では、上側支持部および下側支持部は、少なくとも一方が弾性変位可能である。したがって、ケーブル用電気コネクタの挿入後、該ケーブル用電気コネクタを下方へ向けて回動させることにより、上側支持部および下側支持部の少なくとも一方が外部導体に押圧されて弾性変位するので、該上側支持部および下側支持部による上記外部導体に対する上下方向での挟圧力、すなわち該上側支持部および下側支持部と上記外部導体との接圧は増大する。
そして、該回動の完了時、すなわちコネクタ同士が嵌合接続された時点で、上側支持部と下側支持部のうち一方の弾性変位量が最大となった状態で他方が外部導体を支持する。すなわち、上方支持部と下側支持部は、一方が弾性変位をもたらし、他方でその状態を維持している。したがって、両者が別部位で同時に最大効果をもって達成されるので、コネクタ嵌合状態において、上記接圧が、従来のように回動中の接圧より小さくなることがない。この結果、上記外部導体が上側支持部および下側支持部と十分大きい接圧をもって接触するので、電気的導通状態が安定する。
また、上側支持部が該下側支持部よりも前方に位置しているので、傾斜して挿入されるケーブル用電気コネクタに対して、両支持部間に大きい空間が形成される。したがって、ケーブル用電気コネクタを両支持部間に入り込むように前方へ向けて挿入する際、ケーブル用電気コネクタが両支持部と干渉することを回避でき、コネクタ嵌合途中にて低い挿入力のもとでケーブル用電気コネクタを容易に前方へ挿入することができる。
回路基板用電気コネクタのグランド端子は、回路基板の面に平行で同軸ケーブルの径方向に互いに間隔をもって位置する対をなしており、該グランド端子の対に形成された上側支持部の対および下側支持部の対のうち少なくとも一方の対がケーブル用電気コネクタの外部導体を上記径方向で挟圧するように基板側ハウジングに保持されていることが好ましい。
コネクタ同士が嵌合接続された状態において、グランド端子の対に形成された上側支持部の対および下側支持部の対のうち少なくとも一方の対がケーブル用電気コネクタの外部導体をケーブルの径方向で挟圧することにより、該外部導体とグランド端子との接触を確実なものとすることができる。
回路基板用電気コネクタの上側支持部および下側支持部のうち少なくとも一方は、後方へのケーブル用電気コネクタの抜出を阻止するように該ケーブル用電気コネクタの外部導体と係止する係止部を有していて、上記外部導体は、前後方向で上記係止部と対応する位置に該係止部と係止する被係止部が形成されていることが好ましい。
このように、上記係止部と上記被係止部とが前後方向で係止することにより、後方へのケーブルの移動を規制して、該ケーブルの不用意な抜けを防止することができる。
回路基板用電気コネクタは、受入空間へのケーブル用電気コネクタの挿入を可能とする空間を形成する開位置と該ケーブル用電気コネクタを上方から覆う閉位置との間で可動な可動部材をさらに備えていることが好ましい。
閉位置にて可動部材がケーブル用電気コネクタを上方から覆うことにより、該可動部材によってケーブル用電気コネクタが保護されるとともに、該ケーブル用電気コネクタの不用意な上方への移動と、その結果としての該ケーブル用電気コネクタの外れをより確実に防止できる。
回路基板用電気コネクタの可動部材は、閉位置にてケーブル用電気コネクタの外部導体を覆う面に、後方への該ケーブル用電気コネクタの抜出を阻止するように該外部導体と係止する副係止部が形成されていて、上記外部導体は、前後方向で上記係止部と対応する位置に該副係止部と係止する副被係止部が形成されていることが好ましい。
係止部と被係止部との係止に加え、副係止部と副被係止部とが係止することにより、後方へのケーブルの移動に対する規制力が大きくなり、該ケーブルの不用意な抜けがさらに確実に防止される。
回路基板用電気コネクタは、回路基板の面に平行で同軸ケーブルの径方向に複数のケーブル用電気コネクタが配列された状態で、該複数のケーブル用電気コネクタと接続されることが好ましい。
これによって、複数のケーブル用電気コネクタを回路基板用電気コネクタと嵌合接続することができる。また、隣接するケーブル用電気コネクタ間に位置する基板側ハウジングの壁部を該隣接するケーブル用電気コネクタ間で共用することにより、同軸ケーブルの径方向、すなわちケーブル用電気コネクタの配列方向での上記基板側ハウジングひいては回路基板用電気コネクタの寸法を小さくすることができる。
<第二発明>
本発明に係るケーブル用電気コネクタは、上述したコネクタ組立体のためのコネクタである。
<第三発明>
本発明に係る回路基板用電気コネクタは、上述したコネクタ組立体のためのコネクタである。
以上のように、本発明では、コネクタ嵌合状態にて、上側支持部と下側支持部のうち一方の弾性変位量、換言すれば外部導体との接圧が最大となった状態で他方が外部導体を支持するようになっているので、コネクタ嵌合状態での上記接圧が従来のようにケーブル用電気コネクタの回動中の接圧よりも小さくなることがない。この結果、グランド端子に形成された上記上側支持部および下側支持部のうち少なくとも一方とケーブル用電気コネクタとの外部導体とを十分大きい接圧をもって接触させることにより、安定した電気的導通状態を確保できる。
また、既述したように、従来では、コネクタ嵌合状態での接圧がコネクタ嵌合途中の接圧より低下するので、その接圧の低下分を補おうとすると、コネクタ嵌合力が大きくなってしまうところ、本発明では、コネクタ嵌合状態での接圧が最大となっているので、接圧は低下していない。したがって、該接圧を補う必要がないので、嵌合力がさらに増大することもない。
また、上記上側支持部が該下側支持部よりも前方に位置していて、傾斜して挿入されるケーブル用電気コネクタに対して、両支持部間が大きく空いているので、ケーブル用電気コネクタを受入空間に前方へ向けて挿入する際に、該ケーブル用電気コネクタが両支持部と干渉することを回避できる。したがって、ケーブル用電気コネクタを低い挿入力のもとで容易に前方へ挿入することができる。
第一実施形態に係るケーブル用電気コネクタの斜視図であり、(A)は上方から見た状態を示しており、(B)は下方から見た状態を示している。 ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの挿入前の状態を示している。 図2に示されるケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す断面図であり、(A)は基板側信号端子の位置での断面を示し、(B)はグランド端子の位置での断面を示している。 ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの挿入後の状態を示している。 前後方向に対して平行な面での図4の縦断面図であり、(A)は基板側信号端子の位置での断面を示し、(B)はグランド端子の位置での断面を示している。 ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの嵌合後であって可動部材が開位置にある状態を示している。 前後方向に対して平行な面での図6の縦断面図であり、(A)は基板側信号端子の位置での断面を示し、(B)はグランド端子の位置での断面を示している。 ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの嵌合後であって可動部材が閉位置にある状態を示している。 前後方向に対して平行な面での図8の縦断面図であり、(A)は基板側信号端子の位置での断面を示し、(B)はグランド端子の位置での断面を示している。 前後方向に対して直角な面での図8の縦断面図であり、前後方向にて上側支持部の位置での断面を示している。 第二実施形態に係るケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの嵌合後であって可動部材が開位置にある状態を示している。 第三実施形態に係るケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの嵌合後であって可動部材が開位置にある状態を示している。
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施形態を説明する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態に係るケーブル用電気コネクタの斜視図であり、(A)は上方から見た状態を示しており、(B)は下方から見た状態を示している。図2は、ケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す斜視図であり、該ケーブル用電気コネクタの挿入前の状態を示している。同図では、該回路基板用電気コネクタと接続される複数のケーブル用電気コネクタのうち一つのみが示されている。図3は、図2に示されるケーブル用電気コネクタと回路基板用電気コネクタとを示す断面図であり、(A)は基板側信号端子の位置での断面を示し、(B)はグランド端子の位置での断面を示している。
本実施形態に係るコネクタ組立体は、同軸ケーブルCに取り付けられるケーブル用電気コネクタ1(以下、「ケーブル用コネクタ1」という)と、回路基板上に配され上記ケーブル用コネクタ1が接続される回路基板用電気コネクタ2(以下、「回路基板用コネクタ2」という)とを有している。
上記同軸ケーブルCは、図3(A)に見られるように、金属製の芯線C1と、該芯線C1を覆う合成樹脂製の誘電体C2と、該誘電体C2を周面で覆う金属編み線をなすシールド線C3と、該シールド線C3を外周で覆う合成樹脂製の外被C4とを有している。該同軸ケーブルCは、回路基板用コネクタ2へのケーブル用コネクタ1の挿入方向(軸線方向)での前端(図1ないし図3での右端)に該ケーブル用コネクタ1が取り付けられている。図3(A)によく見られるように、同軸ケーブルCは、その前端にて、外被C4の前端からシールド線C3が露出し、該シールド線C3より前方に誘電体C2が露出し、該誘電体C2の前端から芯線C1が露出している。
ケーブル用コネクタ1は、図1ないし図3に見られるように、合成樹脂製のケーブル側ハウジング10と、該ケーブル側ハウジング10に保持され上記同軸ケーブルCの芯線C1に結線されるケーブル側信号端子20と、ケーブル側ハウジング10に保持され該ケーブル側信号端子20を覆うとともに同軸ケーブルCのシールド線C3に接続される外部導体30とを有している。
ケーブル側ハウジング10は、前後方向に長く形成され、図1(A),(B)に見られるように、ケーブル用コネクタ1を前方から見たときに、略逆U字形状をなしており、図3(A)に見られるように、前後方向で同軸ケーブルCのシールド線C3の前端位置まで延びている。該ケーブル側ハウジング10は、図1(B)および図3(A)に見られるように、その略前半部でケーブル側信号端子20を覆っている。
ケーブル側信号端子20は、金属板を打ち抜いた後に屈曲して成形されている。図1(B)および図3(A)によく見られるように、該ケーブル側信号端子20は、ケーブル側ハウジング10の内面で支持される基部21と、該基部21から前方へ向けて延び後述の回路基板用コネクタ2の基板側信号端子50と接触するための弾性接触部22と、該基部21の後方に位置し同軸ケーブルCの芯線C1に結線される結線部23とを有している。
上記基部21は、前方から見て逆U字状に屈曲されており、ケーブル用コネクタ1を水平方向に延びた姿勢としたときに上下方向に対して直角な板面をもちケーブル側ハウジング10の内面に接する上板部21Aと、該上板部21Aの両側縁部から下方へ向けて延びる一対の側板部21Bとを有している。
弾性接触部22は、図1(B)および図3(A)に見られるように、上記基部21の一対の側板部21Bから前方へ向けて延びる一対の弾性片22Aから成っている。該一対の弾性片22Aは、ケーブル用コネクタ1の幅方向(図3(A)にて紙面に直角な方向)で板面同士が対向しており、該幅方向となる該弾性片22Aの板厚方向で弾性変位可能となっている。また、該一対の弾性片22Aは、前端寄り位置にて該弾性片22A同士間の幅が最も狭い部分を形成し、この部分で回路基板用コネクタ2の基板側信号端子50を挟圧するようになっている。
結線部23は、図1(B)および図3(A)に見られるように、基部21の上板部21Aの後端部と連結されていて、同軸ケーブルCの芯線C1に密着して該芯線C1を囲むように丸めて成形されており、該芯線C1と圧着結線されている。
外部導体30は、ケーブル側ハウジング10を覆うカバー部31と、該カバー部31の後方で同軸ケーブルCのシールド線C3を保持するシールド線保持部32と、該シールド線保持部32の後方で同軸ケーブルCの外被C4を保持する外被保持部33とを有している。該カバー部31とシールド線保持部32との間そして該シールド線保持部32と外被保持部33との間には、それぞれ切欠部が形成されている。
カバー部31は、図1(A),(B)に示されるように、前方から見て、上記ケーブル側ハウジング10と適合した略逆U字形状をなすとともに前後方向で該ケーブル側ハウジング10の範囲にわたって延び該ケーブル側ハウジング10の外面を覆っている。該カバー部31は、該ケーブル側ハウジング10を覆うことにより該ケーブル側信号端子20をも覆っている。
図1ないし図3に見られるように、上記カバー部31の前部および後部には、湾曲した上面を没入せしめて形成された前方凹部34および後方凹部35が設けられている。本実施形態では、該前方凹部34および後方凹部35は同形状をなし、上記カバー部31の上面に沿って湾曲しながらケーブル用コネクタ1の幅方向に延び、その展開形状は長方形をなしている。該前方凹部34および後方凹部35は、例えば、エンボス加工により形成することが可能である。
上記前方凹部34の前縁は、後述する回路基板用コネクタ2のグランド端子60の上側支持部64Aと前後方向で係止する被係止部34Aとして機能する。該前方凹部34の側縁は、上記上側支持部64Aによって上方から支持される被支持部34Bとして機能する。また、上記後方凹部35の前縁は、後述する回路基板用コネクタ2の可動部材80の副係止部85Aと前後方向で係止する副被係止部35Aとして機能する。
シールド線保持部32は、図3(B)に見られるように、前後方向にて同軸ケーブルCのシールド線C3の位置で該シールド線C3を密着して囲むように丸めて成形されていて、該シールド線C3を保持するとともに該シールド線C3と電気的に接続されている。外被保持部33は、図3(B)に見られるように、前後方向にて同軸ケーブルCの外被C4の位置で該外被C4を密着して囲むように丸めて成形されていて、該外被C4を保持している。このように、上記シールド線保持部32および外被保持部33が上記シールド線C3および外被C4をそれぞれ保持することにより、ケーブル用コネクタ1が同軸ケーブルCの前端に取り付けられている。
回路基板用コネクタ2は、回路基板上に配され複数のケーブル用コネクタ1と接続されるコネクタであり、図2に見られるように、合成樹脂製の基板側ハウジング40と、該基板側ハウジング40に配列保持される複数の金属製の基板側信号端子50、グランド端子60および固定金具70と、基板側ハウジング40に対して回動可能な合成樹脂製の可動部材80とを有している。
基板側ハウジング40は、略直方体外形をなし、図2および図3に見られるように、底壁41と、該底壁41の前部から上方へ向けて延びる前壁42、基板側ハウジング40の幅方向での両端位置にて底壁41から上方へ向けて延びる側壁43とを備えている。本実施形態では、上記基板側ハウジング40の幅方向は、回路基板(図示せず)に対して平行な面での同軸ケーブルの径方向と一致している。
上記基板側ハウジング40には、基板側信号端子50およびグランド端子60を保持するための端子保持溝44が該基板側ハウジング40の幅方向、すなわち端子配列方向に等間隔で前後方向に延びて形成されている。また、該基板側ハウジング40には、固定金具70を保持するための固定金具保持溝45が、端子配列方向で上記端子保持溝44の配列形成範囲外の両端位置に形成されている。
図3(A),(B)に示されているように、端子保持溝44は、基板側ハウジング40の底壁41と該底壁41から上方へ延びる前壁42にわたって延びていて、全体として略L字形状をなし、紙面に平行な方向に延びたスリット状に形成されており、前後方向(図3(A),(B)での左右方向)に貫通している。該端子保持溝44は、図2および図3(A),(B)によく見られるように、基板側ハウジング40の略後半部にて略上半部が、端子配列方向で端子配列範囲にわたって連通し上方に開放された開放空間が形成されており、該開放空間は、後方側からケーブル用コネクタ1を受け入れるための受入空間46をなしている。
本実施形態では、複数の端子保持溝44は、図2に見られるように、端子配列方向にて所定間隔をもって底壁41に設けられた隔壁47によって、ケーブル用コネクタ1と同数の複数の端子保持溝44群に分けられている。図示の例では三つの隔壁47により四つの群に分けられている。各群は、それぞれ一つのケーブル用コネクタ1と対応しており、三つの端子保持溝44が位置している。該三つの端子保持溝のうち、両端の端子保持溝44ではグランド端子60が保持され、中央の端子保持溝44では基板側信号端子50が保持される。
本実施形態では、上記隔壁47によって、隣接するケーブル用コネクタ1間で上記隔壁47を共用しているので、その分、端子配列方向での基板側ハウジング40ひいては回路基板用コネクタ2の寸法を小さくすることができる。
固定金具保持溝45は、図2に見られるように、端子保持溝44と平行に前後方向に延びたスリット状に形成されている。また、本実施形態では、側壁43の後部の下面に切欠部43Aが形成されていて、基板側ハウジング40への固定金具70を取り付けるときに、後述する該固定金具70の固定部72が該切欠部43Aに収められるようになっている。
基板側信号端子50は、図3(A)に示されるように、紙面に平行な板面をもつ金増部材として作られていて、端子保持溝44内の前方寄り位置(図3(A)にて右方寄り位置)で該端子保持溝44の上下方向全域にわたって延びる被保持部51と、該被保持部51の上部から後方(図3(A)にて左方)へ向かうにつれて下方へ延びてから端子保持溝44の溝底部近傍で後方へ向けて延びる弾性腕部52と、上記被保持部51の下部から前方かつ下方へ向けて基板側ハウジング40外でクランク状に延びる接続部53とを有している。
上記被保持部51は、該被保持部51の上縁および下縁が端子保持溝44内へ前方から圧入されることにより基板側信号端子50が該端子保持溝44内で保持される。上記弾性腕部52は、その後端部にて端子保持溝44から上方へ向けて受入空間46へ突出する接触部52Aを有している。後述するように、基板側信号端子50は、該接触部52Aでケーブル用コネクタ1のケーブル側信号端子20と弾性接触する。上記接続部53は、その下縁部が基板側ハウジング40の底壁41の下面よりも若干下方に位置しており、回路基板用コネクタ2が回路基板(図示せず)上に配置されたときに該回路基板の対応回路部と接触して、該対応回路部と半田接続可能となっている。
グランド端子60は、図3(B)に示されるように、基板側信号端子50と同様に、紙面に平行な板面をもつ金属部材として作られていて、上述した基板側信号端子50の被保持部51と同形状をなす被保持部61と、該被保持部61の上部から後方へ向けて延びる支持腕部64と、該被保持部61の上部から後方(図3(B)にて左方)へ向かうにつれて下方へ延びてから端子保持溝44の溝底部近傍で底壁41に沿って後方へ向けて延びる弾性腕部62と、上記基板側信号端子50の接続部53と同形状をなし基板側ハウジング40外へ延出する接続部63とを有している。
上記支持腕部64は、図3(B)に見られるように、上記被保持部61の上部から後方へ向けて延び略後半部が受入空間46内に位置している。該略後半部の後端部は、下方へ向けて屈曲されており、コネクタ嵌合状態にてケーブル用コネクタ1の外部導体30を上方から支持するための上側支持部64Aとして形成されている。該上側支持部64Aは、コネクタ嵌合状態にて前後方向で上記外部導体30の前方凹部34と対応する位置に設けられており、その下縁部で該前方凹部34の被支持部34Bを上方から支持するようになっている(図7(B),図9(B)参照)。また、該上側支持部64Aの前縁の下部は、後述するように、上記外部導体30の被係止部34Aと係止する係止部64A−1として機能する。
また、上記支持腕部64は、上記上側支持部64Aに隣接した前方位置で該上側支持部64Aの前縁と相俟って下方へ開口した凹部として回動支持部64Bが形成されており、該回動支持部64B内で、後述の可動部材80の軸部82が回動可能に支持されている。
上記弾性腕部62は、図3(B)に見られるように、後端部が基板側信号端子50の接触部52Aよりも後方に位置している。該弾性腕部62のうち底壁41とほぼ平行で該底壁41に沿って前後方向に延びる部分は、その後端側での上縁が端子保持溝44の上縁よりも上方へ突出するように位置しており、後述するように、コネクタ嵌合状態にてケーブル用コネクタ1の外部導体30を下方から支持するための下側支持部62Aとして機能する。
固定金具70は、図2に見られるように、金属板を打ち抜いた後に板厚方向に屈曲して作られており、固定金具保持溝45内へ圧入される被保持部71と、被保持部71に対して直角に屈曲され回路基板に半田で固定される板面をもつ固定部72とを有している。該固定金具70は、後方から上記固定金具保持溝45へ上記被保持部71が圧入されることにより基板側ハウジング40に取り付けられる。そして、上記固定部72は側壁43の下部の切欠部43A内に収められ、回路基板と半田接続され、その結果、回路基板用コネクタ2が回路基板に固定される。また、該固定金具70は、後述するように、可動部材80の両端部を下方から支持する。
可動部材80は、図2および図3に見られるような上下方向に延びる縦姿勢で受入空間46へのケーブル用コネクタ1の挿入を可能とする開位置と、前後方向に延びる横姿勢で該ケーブル用コネクタ1を上方から覆う閉位置(図8および図9参照)との間で回動可能となっている。
可動部材80は、図2および図3(B)に見られるように、開位置での略下半部に、端子配列方向でグランド端子60に対応した位置にて、グランド端子60の板厚寸法とほぼ同じ溝幅のスリット状をなす溝部81が前後そして下方に開口して形成されている。図2および図3(B)に示されているように、該溝部81はグランド端子60の支持腕部64の前方からの進入を許容している。図3(B)によく見られるように、開位置での可動部材80の下端寄り位置には、該可動部材80の回動中心として機能する軸部82が断面円形状をなして島状に形成されている。該軸部82は、グランド端子60の回動支持部64B内で回動可能に支持されている。
可動部材80は、図2によく見られるように、端子配列方向で基板側信号端子50、グランド端子60および固定金具70の配列範囲にわたる幅で形成されている。また、閉位置にてケーブル用コネクタ1の外部導体30を覆う可動部材80の面には、端子配列方向にて各ケーブル用コネクタ1と対応する位置に、上記外部導体30の上半部に適合する略半円筒状に没した湾曲凹部84が形成されている。該湾曲凹部84には、閉位置にて前後方向で上記外部導体30の後方凹部35に対応する位置に、該後方凹部35に適合した形状で突出する湾曲突部85が形成されていて、閉位置にて該湾曲突部85が後方凹部35内に進入可能となっている。また、図2における上記湾曲突部85の下縁、すなわち、閉位置における該湾曲突部85の前縁は、該閉位置にて上記後方凹部35の副被係止部35Aと係止する副係止部85Aとして機能する。
可動部材80は、図2に見られるように、端子配列方向での両端部は固定金具70と同位置にあり、開位置における該両端部の下端はカム部83として形成されていて、回動時に固定金具70の対応部分と摺接する。したがって、該可動部材80は、開位置と閉位置との間の回動途中で該カム部83のカム半径のピーク部分が上記固定金具70の対応部分を乗り越える必要があり、該カム部83によって、閉位置にある可動部材80が不用意に開位置へ戻るように回動することを防止している。
本実施形態では、図3(B)に見られるように、可動部材80は、グランド端子60の回動支持部64Bによって軸部82の上方への移動が規制され、また、上述のように固定金具70の上縁部によってカム部83が下方から支持されている。このようにして、可動部材80は上下両方向で規制されながら基板側ハウジング40に対して回動可能に取り付けられている。
このような構成の回路基板用コネクタ2は、以下のように、組み立てられる。まず、基板側ハウジング40の端子保持溝44へ基板側信号端子50およびグランド端子60を前方から圧入する。次に、可動部材80を開位置の姿勢で維持したまま該可動部材80の軸部82を前方へ向け移動した後、グランド端子60の回動支持部64B内に下方から進入させる。そして、固定金具70を固定金具保持溝45内へ後方から圧入することにより、上記回路基板用コネクタ2の組立てが完了する。
以下、ケーブル用コネクタ1の回路基板用コネクタ2への嵌合装着要領について説明する。まず、ケーブル用コネクタ1を同軸ケーブルCの前端に取り付けるとともに、回路基板用コネクタ2を回路基板上に固定する。そして、図2および図3(A),(B)に示されるように、回路基板用コネクタ2の可動部材80を開位置にもたらしてケーブル用コネクタ1の挿入可能状態とし、ケーブル用コネクタ1を、その前端が前方へ向けて下方に傾斜した姿勢で該回路基板用コネクタ2の後方かつ上方に位置させる。
次に、上記ケーブル用コネクタ1を、上述の傾斜した姿勢を維持したまま回路基板用コネクタ2のグランド端子60の上側支持部64Aと下側支持部62Aとの間に入り込むように前方へ向け挿入して、図4および図5(A),(B)に示される位置にもたらす。本実施形態では、グランド端子60の上側支持部64Aが下側支持部62Aの後端よりも前方に位置しているので、傾斜して挿入されるケーブル用コネクタ1に対して、両支持部への挿入開始時の間隔が間に大きく確保されている。したがって、ケーブル用コネクタ1を挿入する際、該ケーブル用コネクタ1が両支持部と干渉することを回避でき、低い挿入力のもとでの挿入が可能となる。該ケーブル用コネクタ1が挿入されると、図5(A)によく見られるように、回路基板用コネクタ2の基板側信号端子50の接触部52Aの一部がケーブル用コネクタ1のケーブル側信号端子20の弾性接触部22における一対の弾性片22A間に下方から進入を開始する。
次に、ケーブル用コネクタ1を、その前端を中心として下方へ向けて回動させて、傾斜位置から、図6および図7(A),(B)に示されるような、該ケーブル用コネクタ1が基板側ハウジング40の受入空間46内にて前後方向に延びる水平位置にもたらす。図7(A)に見られるように、ケーブル用コネクタ1の回動が完了した位置にて、上記基板側信号端子50の接触部52Aは上記一対の弾性片22A間へ完全に進入する。この結果、上記接触部52Aは上記一対の弾性片22Aによって挟圧されて、回路基板用コネクタ2とケーブル用コネクタ1とが電気的に導通する。
また、上記ケーブル用コネクタ1の上記水平位置に向けた回動途中において、該ケーブル用コネクタ1の外部導体30のカバー部31の下端部がグランド端子60の下側支持部62Aに上方から当接して導通するとともに該下側支持部62Aを下方へ弾性変位させる。そして、図7(B)に見られるように、回動が完了した状態において、該下側支持部62Aの下方への弾性変位量が最大となり、上記導通における所定の接圧を得る。
また、上記ケーブル用コネクタ1の上記水平位置へ向けた回動途中において、グランド端子60の上側支持部64Aは上記外部導体30の前方凹部34内に上方から進入し、回動が完了した状態において、図7(B)によく見られるように、上側支持部64Aの下端が上記前方凹部34の被支持部34Bを上方から支持する。したがって、ケーブル用コネクタ1は、その下部では上記下側支持部62Aと当接し、そして上部では該上側支持部64Aによって上方への移動が規制されるので、上側支持部64Aおよび下側支持部62Aによって上記外部導体30に対する上下方向での挟圧力が生じる。該外部導体30が上側支持部64Aによって上方から支持されることにより、上記下側支持部62Aの弾性変位量が十分得られている状態が維持されるので、上記グランド端子60と外部導体30とを十分な接圧をもって接触させることができ、両者の電気的導通状態を安定させることができる。
また、ケーブル用コネクタ1の回動が完了して上記水平位置にきた状態において、図7(B)に示されているように、上記上側支持部64Aの係止部64A−1が上記外部導体30の被係止部34Aと係止するので、ケーブル用コネクタ1の後方への移動が規制され、該ケーブル用コネクタ1の不用意な抜けを阻止することができる。
次に、可動部材80を回動させて、図8および図9(A),(B)に示されるような閉位置へもたらす。可動部材80が閉位置にもたらされると、図9(A)によく見られるように、該可動部材80の湾曲突部85がケーブル用コネクタ1の外部導体30の後方凹部35内に進入し、該湾曲突部85の副係止部85Aが該後方凹部35の副被係止部35Aと係止する。このように、本実施形態では、被係止部34Aがグランド端子60の上記係止部64A−1と係止するのに加えて、上記副係止部85Aが副被係止部35Aと係止することにより、ケーブル用コネクタ1の後方への移動ひいては不用意な抜けをさらに確実に阻止することができる。
このように、可動部材80を閉位置にもたらすことにより、該可動部材80によってケーブル用コネクタ1が保護されるとともに、該ケーブル用コネクタ1の不用意な上方への移動と、その結果としての該ケーブル用コネクタ1の外れを確実に防止できる。可動部材80が閉位置にもたらされた後においても、図9(B)に見られるように、下側支持部62Aが十分な弾性変位量をもって弾性変位している状態が確保されており、上記グランド端子60と外部導体30との十分な接圧をもった接触が維持されている(図10をも参照)。
図10は、前後方向に対して直角な面での図8の縦断面図であり、前後方向にて上側支持部64Aの位置での断面を示している。図10に見られるように、一つのケーブル用コネクタ1に対応する一対のグランド端子60の上側支持部64Aの対は、該ケーブル用コネクタ1の外部導体30によって端子配列方向(図10にて左右方向であってケーブルCの半径外方)に押されて、該上側支持部64Aの下部同士が該端子配列方向で互いに離れるように弾性変位している。換言すると、上記上側支持部64Aの対は、その反力としての復元力によって上記外部導体30を端子配列方向で挟圧している。したがって、上記外部導体30とグランド端子60の上側支持部64Aとの接触をより確実なものとすることができる。
また、本実施形態では、図10に見られるように、上記外部導体30に押されて端子配列方向に弾性変位した上記上側支持部64Aの下部は、可動部材80の溝部81の内壁面81Aに対して圧接されていて、該上側支持部64Aはそれ以上の弾性変位が規制されている。この結果、該上側支持部64Aが外部導体30を上側から支持した状態が確実に維持される。また、図9(B)に見られるような、該上側支持部64Aの係止部64A−1と外部導体30の被係止部34Aが前後方向で係止した状態も確実に維持される。
本実施形態では、上側支持部と下側支持部のうち下側支持部のみが弾性変位することとしたが、これに代えて、上側支持部のみが弾性変位することとしてもよく、両者が弾性変位することとしてもよい。
また、本実施形態では、回路基板用コネクタは、複数のケーブル用コネクタと接続されることとしたが、これに代えて、一つのケーブル用コネクタと接続されることとしてもよい。
<第二実施形態>
本実施形態は、上側支持部が回路基板用コネクタの基板側ハウジングに設けられている点で、上側支持部が回路基板用コネクタのグランド端子に設けられている第一実施形態と構成が異なっている。本実施形態は、上記上側支持部を除き、第一実施形態と構成が同じであるので、該第一実施形態と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るケーブル用コネクタ1と回路基板用コネクタ2とを示す斜視図であり、該ケーブル用コネクタ1の嵌合後であって可動部材80が開位置にある状態を示している。
図11に示されているように、本実施形態では、回路基板用コネクタ2の基板側ハウジング40の隔壁47の後端寄り位置で該隔壁47から上方へ延びる上側支持部48が設けられている。図11に見られるように、該上側支持部48が設けられている位置は、前後方向にてケーブル用コネクタ1の外部導体30の後方凹部35と同位置であり、後述するように、上記上側支持部48は該後方凹部35の被支持部を上方から支持するようになっている。
本実施形態では、一つの隔壁47からは二つの上側支持部48が背中合わせに延びていて、二つの隔壁47で互いに対向して対をなす上側支持部48、すなわち一つのケーブル用コネクタ1を挟んで位置する一対の上側支持部48によって該ケーブル用コネクタ1が支持される。該上側支持部48は、上記隔壁47の上面から上方に延びて端子配列方向に弾性変位可能となっており、対をなす該上側支持部48の上部には、端子配列方向で互いに近づくように突出する鉤状部48Aが形成されている。また、一対の鉤状部48Aの上面には、下方へ向かうにつれて互いに近づくように傾斜するテーパ面としての案内面48Bが形成されており、該案内面48Bによって、上記ケーブル用コネクタ1が下方へ案内される。
図11に見られるように、互いに隣接する二つのケーブル用コネクタ1同士間に位置する隔壁47には、上述したように該二つのケーブル用コネクタ1にそれぞれ対応して二つの上側支持部48が設けられている。該二つの上側支持部48は上方へ向かうにつれて互いに離れるように若干傾斜して延びていて、該二つの上側支持部48が互いに干渉することなく弾性変位できるようになっている。また、本実施形態では、ケーブル用コネクタ1の後方凹部35の側縁部は、上記上側支持部48によって上方から支持される被支持部として機能する。
本実施形態では、傾斜した姿勢で受入空間46内に挿入されたケーブル用コネクタ1が傾斜位置から下方へ向けて水平位置へ向け回動されると、まず、外部導体30のカバー部31の下端部が一対の上側支持部48の案内面48Bに当接する。回動が進行すると、上記カバー部31によって上記一対の上側支持部48が互いに離れる方向に押し広げられて弾性変位する。
ケーブル用コネクタ1が図11の位置に到達してコネクタ嵌合が完了すると、上記一対の上側支持部48が弾性変位量を減じるように、すなわち原形を回復するようにして互いに近づく方向へ変位して、上記鉤部48Aが上記後方凹部35内へ進入するとともに、該後方凹部35の側縁部、すなわち被支持部を上方から支持する。この結果、第一実施形態と同様に、グランド端子60の下側支持部62Aの弾性変位量が十分に得られた状態が維持される。また、上記鉤部48Aの前端面が上記後方凹部35の副被係止部35Aと係止することにより、該ケーブル用コネクタ1の後方への移動が規制され、該ケーブル用コネクタ1の抜けが防止される。
<第三実施形態>
本実施形態は、下側支持部が回路基板用コネクタの基板側ハウジングに設けられている点で、下側支持部が回路基板用コネクタのグランド端子に設けられている第一実施形態と構成が異なっている。本実施形態は、上記下側支持部を除き、第一実施形態と構成が同じであるので、該第一実施形態と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
図12は、本実施形態に係るケーブル用コネクタ1と回路基板用コネクタ2とを示す斜視図であり、該ケーブル用コネクタ1の嵌合後であって可動部材80が開位置にある状態を示している。
本実施形態では、図12に示されるように、下側支持部49が基板側ハウジング40の一部をなし、端子保持溝44内にて基板側信号端子50の接触部52Aを挟む位置で後方へ向けて延びる弾性片として設けられている。該下側支持部49は、上下方向に対してほぼ直角な板面を有しており、下方には該下側支持部49の弾性変位を許容する空間が形成されている。
本実施形態では、傾斜した姿勢で受入空間46内に挿入されたケーブル用コネクタ1が下方へ向けて回動されると、外部導体30のカバー部31の下端部が下側支持部49の上面に当接して該下側支持部49を下方へ弾性変位させる。そして、回動が完了すると、第一実施形態と同様に、上記下側支持部49の弾性変位量が十分に得られた状態での反力に抗してグランド端子60の上側支持部64Aが上記外部導体30の被支持部を上方から支持することにより、該外部導体30をグランド端子60に十分な接圧をもって接触させることができる。
1 ケーブル用コネクタ 50 基板側信号端子
2 回路基板用コネクタ 60 グランド端子
10 ケーブル側ハウジング 62A 下側支持部
20 ケーブル側信号端子 64A 上側支持部
30 外部導体 64A−1 係止部
34A 被係止部 80 可動部材
35A 副被係止部 85A 副係止部
40 基板側ハウジング C 同軸ケーブル
46 受入空間 C1 芯線
48 上側支持部 C3 シールド線
49 下側支持部

Claims (8)

  1. 同軸ケーブルの前端に取り付けられるケーブル用電気コネクタと、回路基板上に配され上記ケーブル用電気コネクタを同軸ケーブルの長手方向で受け入れた後に該ケーブル用電気コネクタが接続される回路基板用電気コネクタとを有するコネクタ組立体において、
    ケーブル用電気コネクタは、ケーブル側ハウジングと、該ケーブル側ハウジングに保持され上記同軸ケーブルの芯線に結線されるケーブル側信号端子と、該ケーブル側ハウジングに保持され該ケーブル側信号端子を覆うとともに同軸ケーブルのシールドに接続される外部導体とを備え、
    回路基板用電気コネクタは、上記ケーブル用電気コネクタを受け入れる受入空間が後部で上方に向けて開口して形成された基板側ハウジングと、該基板側ハウジングに保持される基板側信号端子およびグランド端子とを備え、
    上記回路基板用電気コネクタの受入空間内には、上記ケーブル用電気コネクタの外部導体を上方および下方のそれぞれから支持する上側支持部そして下側支持部が設けられていて、該上側支持部が該下側支持部よりも前方に位置しており、該上側支持部そして下側支持部は、該上側支持部そして下側支持部の少なくとも一方が上記グランド端子に形成されているとともに、該上側支持部そして下側支持部の少なくとも一方が弾性変位可能であり、該弾性変位により上記外部導体に対する上下方向での挟圧力を生じ、
    上記ケーブル用電気コネクタは、回路基板用電気コネクタとの接続の際、前端が前方へ向けて下方に傾斜した姿勢を維持して上記上側支持部と下側支持部との間に入り込むように挿入された後、上記前端を中心として下方へ向けて回動されて上記上側支持部および下側支持部によって上記外部導体が上下方向で接圧をもって支持されることを特徴とするコネクタ組立体。
  2. 回路基板用電気コネクタのグランド端子は、回路基板の面に平行で同軸ケーブルの径方向に互いに間隔をもって位置する対をなしており、該グランド端子の対に形成された上側支持部の対および下側支持部の対のうち少なくとも一方の対がケーブル用電気コネクタの外部導体を上記径方向で挟圧するように基板側ハウジングに保持されていることとする請求項1に記載のコネクタ組立体。
  3. 回路基板用電気コネクタの上側支持部および下側支持部のうち少なくとも一方は、後方へのケーブル用電気コネクタの抜出を阻止するように該ケーブル用電気コネクタの外部導体と係止する係止部を有していて、上記外部導体は、前後方向で上記係止部と対応する位置に該係止部と係止する被係止部が形成されていることとする請求項1または請求項2に記載のコネクタ組立体。
  4. 回路基板用電気コネクタは、受入空間へのケーブル用電気コネクタの挿入を可能とする空間を形成する開位置と該ケーブル用電気コネクタを上方から覆う閉位置との間で可動な可動部材をさらに備えていることとする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のコネクタ組立体。
  5. 回路基板用電気コネクタの可動部材は、閉位置にてケーブル用電気コネクタの外部導体を覆う面に、後方への該ケーブル用電気コネクタの抜出を阻止するように該外部導体と係止する副係止部が形成されていて、上記外部導体は、前後方向で上記係止部と対応する位置に該副係止部と係止する副被係止部が形成されていることとする請求項4に記載のコネクタ組立体。
  6. 回路基板用電気コネクタは、回路基板の面に平行で同軸ケーブルの径方向に複数のケーブル用電気コネクタが配列された状態で、該複数のケーブル用電気コネクタと接続されることとする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載のコネクタ組立体。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載のコネクタ組立体のためのケーブル用電気コネクタ。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載のコネクタ組立体のための回路基板用電気コネクタ。
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