JP2012061732A - ガスバリア性ハードコートフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ガスバリア性ハードコートフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性が良好で安定した品質が得られる安価な製造方法で、高いガスバリア性を有するハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】透明基材フィルムにハードコート層を施したハードコードフィルムの裏面に、別の透明基材フィルムに無機酸化物層を蒸着成膜法で膜厚5nm〜300nm施してなる水蒸気バリア性フィルムを複数枚積層すること、更には、前記水蒸気バリア性フィルムの上に、少なくとも一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解を原料とする保護層を設けてなるガスバリア性ハードコートフィルムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスバリア性、耐擦過性、透明性、密着性、寸法安定性に優れた光学フィルムに関するものである。
近年、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示媒体やタッチパネル、あるいは太陽電池用部材などに、光学フィルムが多く用いられている。これらの光学フィルムには、透明性を始め、耐擦過性、密着性、寸法安定性、さらには低コストが要求されている。特に、有機ELディスプレイや太陽電池などは、デバイス本体が水蒸気の浸入により機能の低下を受けやすく、そのために周辺に用いられる部材には、さらに高い防湿性が要求される。
例えば、耐擦過性と防湿性を兼ね備えたものとして、ハードコート層を有する透明基材フィルム上にITO薄膜層をスパッタ成膜法で成膜して防湿性を付与する提案がなされている(特許文献1)。しかしながら本提案では、スパッタ成膜法を用いるために、加工速度が遅いという問題がある。またさらに、スパッタ成膜速度が遅いことに起因して、基材フィルムに熱負荷がかかってしまうため、その対策として基材フィルムの厚みを、熱負けしない程度にする必要があり、その結果、1回のバッチで成膜できる数量が少なくなりコストアップにつながるという問題がある。
特開平11−288745号公報
本発明は、上記のような課題を鑑み、安価な製造方法で高い防湿性を有するガスバリア性ハードコートフィルムを作成することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、透明基材フィルムにハードコート層を施したハードコードフィルムの裏面に、別の透明基材フィルムに無機酸化物層を膜厚5nm〜300nm施してなる水蒸気バリア性フィルムを2枚以上積層してなることを特徴とするガスバリア性ハードコートフィルムである。
本発明の請求項2に係る発明は、前記水蒸気バリア性フィルムの上に、少なくとも一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解を原料とする保護層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性ハードコートフィルムである。
本発明の請求項3に係る発明は、透明基材フィルムにハードコート層を施したハードコードフィルムの裏面に、別の透明基材フィルムに無機酸化物層を膜厚5nm〜300nm施してなる水蒸気バリア性フィルムを2枚以上積層することを特徴とするガスバリア性ハードコートフィルムの製造方法である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記水蒸気バリア性フィルムの上に、少なくとも一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解を原料とする保護層を設けることを特徴とする請求項3に記載のガスバリア性ハードコートフィルムの製造方法である。
本発明のガスバリア性ハードコートフィルムおよびその製造方法は、生産性に優れた高速成膜によりガスバリア性を付与することで、高品位で安価なガスバリア性ハードコートフィルムを提供することができる。
本発明のガスバリア性ハードコートフィルムの断面図である。
本発明は、25μm以上のハードコート層を施したハードコートフィルムと、9μm以上の水蒸気バリア性フィルムを2枚以上積層してなるガスバリア性ハードコートフィルムである。
前記ガスバリア性ハードフィルムは、透明基材フィルムに無機酸化物層を高速成膜に優れた真空成膜法により施して、中程度の水蒸気バリア性を有した水蒸気バリア性フィルムを短時間で多量に効率よく加工し、その後、さらに高い水蒸気バリア性を得るために、前記水蒸気バリア性フィルムを2枚以上積層することで、目的の優れたガスバリア性を付与することが出来る。
前記透明基材フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、シクロオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられるが、より薄肉化できる点ではポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムが望ましい。
前記透明基材フィルムには、必要に応じてコロナ処理や易接着処理、プラズマ処理やイオンエッチング、フレーム処理などを施しても差し支えない。また、別途フィルム基材上に密着性のあるコーティング処理を施すこともできる。この場合工程は増えることになるが、耐久性を上げるために必要な場合もある。具体的にはアクリル樹脂やウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられ、硬化方式は熱硬化、紫外線硬化、EB硬化などが挙げられる。
前記無機酸化物層は、酸化アルミニウム(AlO)、酸化珪素(SiO)、インジウムとスズの複合酸化物(ITO)、が望ましく、その中でも、SiOやITOは透明性、防湿性とも他の金属酸化物より優れているためより好ましい。また若干窒素が入ったSiOyでもよい。また混合された材料でもよい。
前記無機酸化物層の形成方法としては抵抗加熱式真空蒸着法、EB(Electron
Beam)加熱式真空蒸着法、誘導加熱式真空蒸着法、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)などが挙げられる。特にEB加熱、誘導加熱式の真空蒸着法は高速加工できるという点で望ましい。
前記無機酸化物層の膜厚は、5nm以上300nm以下であることが好ましい。さらには、10nm以上80nm以下であることが好ましい。無機酸化物層の膜厚が5nm未満であると、十分なバリア性能を得ることができない。また、無機酸化物層膜厚が300nmより大きいと、収縮の増加によりクラックが発生し、防湿性が低下する。さらに、材料使用量の増加、膜形成時間の長時間化等に起因してコストが増加し、経済的観点からも好ましくない。
また、前記無機酸化物層上に少なくとも一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分
解物を原料とする保護層を積層することで、前記無機酸化物層への傷等が生じ難くなり、安定したガスバリア性が得られる。金属原子としては、Si、Al、Tiなどが望ましく、特にSiが望ましい。
本発明のハードコート層を付与する透明フィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、シクロオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。これらのフィルムには必要に応じて帯電防止剤や紫外線吸収剤、可塑剤、滑り剤といった添加剤が含まれていてもよい。また、表面がコロナ処理、フレーム処理、プラズマ処理、易接着処理等改質されたものでもよい。
本発明のハードコート層は、一般的なハードコート樹脂をウェットコーティングにより付与することができる。具体的には紫外線硬化アクリル樹脂や熱硬化・紫外線硬化シリコーン樹脂を用いることができる。
前記紫外線アクリル樹脂には、反応性アクリル基が分子内に1個以上持つ化合物ならばどれを用いても差し支えないが、3官能以上を持つアクリル樹脂が少なくとも含まれることが望ましい。アクリル樹脂としては例えばイソボニルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
また、多官能(メタ)アクリレートしてウレタン(メタ)アクリレートも使用することができる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては分子内にウレタン結合と(メタ)アクリレート構造を持つものであればどれを用いても差し支えなく、ジイソシアネートとジオールおよび水酸基含有(メタ)アクリレートから生成されるものを使用することができる。ジイソシアネートとしてはテトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3−ジメチル−4,4−ジフェニルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられ、ジオールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ポリエチレンオキサイドジオール、ポリプロピレンオキサイドジオール、ポリテトラメチレンオキサイドジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトンジオール、ポリエステルジール、ポリカーボネートジオール等を挙げることができる。また、水酸基を持ったアクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン変性物、2−ヒドロキシエチルアクリレートオリゴマー、2−ヒドロキシプロピルアクリレートオリゴマー、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を例として挙げることができる。
多官能アクリレートとしてはポリエステルアクリレートも用いることができる。ポリエステルアクリレートとしては、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させ容易に形成されるものを挙げることができる。
またエポキシアクリレートも使用することができる。エポキシアクリレートとしては、エポキシ樹脂のエポキシ基を開環しアクリル酸でアクリル化することにより得られるアクリレートであり、芳香環、脂環式のエポキシを用いたものがより好ましく用いられる。
さらに紫外線硬化にする場合、光重合開始剤が必要となる。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げられる。
また、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ− n−ブチルホスフィン等を混合して用いることができる。
これらの樹脂および光重合開始剤は溶媒に溶かし固形分を1〜80重量%、より好ましくは3〜60重量%に調整し基材上に塗工することができる。
前記ハードコート層には、ブロッキング防止や硬度付与、帯電防止性能付与、または屈折率調整のために無機あるいは有機化合物の微粒子を加えることができる。
シリコーンハードコートとしては、例えば無機シリカ系(ポリケイ酸も含む)、ポリオルガノシロキサン系、あるいはこれらの混合系などを挙げることができる。これらは、従来公知の様々な方法によって製造することができる。
例えば、一般式[1]
R1nSi(OR2)4-n …[1]
(式中のR1は非加水分解性基であって、アルキル基、置換アルキル基(置換基:ハロゲン原子、エポキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基など)、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基、R2は低級アルキル基であり、nは0又は1〜3の整数である。R1及びOR2がそれぞれ複数ある場合、複数のR1は同一でも異なっていてもよく、また複数のOR2は同一でも異なっていてもよい。)で表されるアルコキシシラン化合物を、塩酸や硫酸などの無機酸、シュウ酸や酢酸などの有機酸を用いて部分又は完全加水分解し、重縮合させる方法が好ましく用いられる。この場合、nが0の化合物、すなわちテトラアルコキシシランを完全加水分解すれば無機シリカ系のバインダーが得られるし、部分加水分解すれば、ポリオルガノシロキサン系バインダー又は無機シリカ系とポリオルガノシロキサン系との混合系バインダーが得られる。一方、nが1〜3の化合物では、非加水分解性基を有するので、部分又は完全加水分解により、ポリオルガノシロキサン系バインダーが得られる。この際、加水分解を均一に行うために、適当な有機溶媒を用いてもよい。
前記一般式[1]で表されるアルコキシシラン化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エ
チルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルメトキシシラン、トリビニルエトキシシランなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、この際、必要ならば、アルミニウム化合物、例えば塩化アルミニウムやトリアルコキシアルミニウムなどを適当量添加することができる。さらに、別の方法として、原料のケイ素化合物にメタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム又は水ガラス(ケイ酸ナトリウム混合物)を用い、塩酸、硫酸、硝酸などの酸又は塩化マグネシウム、硫酸カルシウムなどの金属化合物を作用させ、加水分解処理する方法を用いることができる。
ハードコートフィルム/水蒸気バリア性フィルム、および水蒸気バリア性フィルム/水蒸気バリア性フィルムを貼り合わせる接着層は透明であること以外は特に制限しないが、一般的にはアクリル系、ウレタン系接着剤をイソシアネート硬化剤で硬化させる方式が用いられる。しかしイソシアネートが発泡する可能性があるので、必要に応じエポキシ硬化系や紫外線硬化系の接着剤を用いることができる。また、ゴム系、シリコーン系の粘着剤のようなものを使用しても差し支えないが、少なくともラミネート強度が2N/15mm以上あることが実用上望ましい。熱硬化系の場合、貼り合わせ後にエージング処理することが望ましい。
ハードコート層、接着層の塗工方式としては公知の方法を用いることができる。具体的にはグラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター等である。
またガスバリア性フィルムを2枚以上貼り合わせでも差し支えない。ただし5枚以上になるとコストが高くなるので望ましくない。
本発明はハードコート層は表面に出る構成になるが、水蒸気バリア性フィルム側にさらに他の部材を貼り合わせもしくは加工しても差し支えない。例えば色調補正層や発光層、接着層、離形層、紫外線吸収層、電磁波シールド層などである。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。ガスバリア性付与ハードコートフィルムの評価は下記の方法で行った。
・水蒸気透過度…JIS−Z0208に準じ測定を行った。
・鉛筆硬度…JIS−K5400に準じ評価を行った。
・ハードコート密着性… フィルム表面を1mm角100点カット後,粘着セロハンテープ[ニチバン社製工業用24mm巾セロテープ(登録商標)]による剥離試験を行い、剥離の有無を確認した(剥離;× 剥離せず;○)・接着層のラミネート強度…フィルムを15mm巾に裁断し、引張り試験機を用いて、剥離強度を測定した。
以下に、本発明の具体的実施例を説明する。
<実施例1>
東洋紡社製、16μmPETフィルム(商品名 E5107)に真空蒸着法によりSiO
x層を50nm形成した。その上層にテトラエトキシシランの加水分解により得られた膜を0.1μm加工し、水蒸気バリア性フィルムを作成した。また、東洋紡社製 50μmPETフィルム(商品名 A4100)に、下記配合のハードコート層を乾燥膜厚6μmになるようにバーコート法により塗工した。次にメタルハライドランプにより積算光量400mJ/cmの条件下で紫外線を照射し硬化させてハードコートフィルムを作製した。
<配合>
PE−3A(3官能アクリレート 共栄社化学製) 20重量部
UA−306H(ウレタンアクリレート 共栄社化学製) 20重量部
Irgacure184(光重合開始剤 チバ・ジャパン製) 2重量部
酢酸エチル 60重量部
次に、前記水蒸気バリア性フィルム2枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層してガスバリアフィルムを作製し、前記ハードコートフィルムと該ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、40℃で5日間エージングを行こないガスバリア性ハードコートフィルムを得た。
<実施例2>
実施例1と同様の方法で前記水蒸気バリア性フィルムを作製した。次に、東洋紡社製50μmPETフィルム(商品名 A4100)にシリコーンハードコート剤SHC900(モメンティブ製)を乾燥時の膜厚が6μmになるように塗工し、メタルハライドランプにより積算光量400mJ/cmの条件下で紫外線を照射し硬化させた。前記水蒸気バリア性フィルム2枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層してガスバリアフィルムを作製し、その後、前記ハードコートフィルムと前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、40℃で5日間エージングを行こないガスバリア性ハードコートフィルムを得た。
<実施例3>
実施例1と同様の方法でハードコートフィルムおよび水蒸気バリア性フィルムを作製した。そして該水蒸気バリア性フィルム4枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、その後、該ハードコートフィルムと前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、40℃で5日間エージングを行こないガスバリア性ハードコートフィルムを得た。
<実施例4>
実施例1と同様の方法でハードコートフィルムおよび水蒸気バリア性フィルムを作製した。該ハードコートフィルムの上に、低屈折率層としてテトラエトキシシランの加水分解物に多孔質シリカ粒子を分散させた塗膜を加工し、波長550nmの反射率が1.5%になるように調整した。次に、該水蒸気バリア性フィルム2枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層してガスバリ性アフィルムを作製した。次に、該低屈折率層を施したハードコートフィルムと該ガスバリ性アフィルムとを前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、反射防止性を有するガスバリア性ハードコートフィルムを得た。
<実施例5>
東洋紡社製、16μmPETフィルム(商品名 E5107)に真空蒸着法によりSiOx層を50nm形成した。その上層にテトラエトキシシランの加水分解により得られた膜を0.1μm加工し、さらにその上層に真空蒸着法によりSiOx層を50nm加工し、テトラエトキシシランの加水分解により得られた膜を0.1μm加工し、水蒸気バリア性フィルムを作製した。次に、該水蒸気バリア性フィルム2枚をウレタン硬化剤を用いたポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層してガスバリア性フィルムを作
製した。次に、実施例1と同様の方法で作製したハードコートフィルムと前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、40℃で5日間エージングを行こなってガスバリア性ハードコートフィルムを得た。
<比較例1>
実施例1と同様の方法でハードコートフィルムと水蒸気バリア性フィルムを作製した。次に、該ハードコートフィルムと該水蒸気バリア性フィルム1枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、その後、40℃で5日間エージングを行こないサンプルを作製した。
<比較例2>
実施例1と同様の方法で水蒸気バリア性フィルムを作製した。次に、該水蒸気バリア性フィルム2枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層してガスバリア性フィルムを作製した。次に、該ガスバリア性フィルムとPETフィルム(東レ製 商品名 S10、厚み50μm)とを前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、その後、40℃で5日間エージングを行こないサンプルを作製した。
<比較例3>
実施例1と同様の方法でハードコートフィルムを作製した。次に、東洋紡社製、16μmPETフィルム(商品名 E5107)2枚を前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、さらに、該ハードコートフィルムを前記ポリエステル系接着剤(接着剤膜厚;5μm)を介して積層し、その後、40℃で5日間エージングを行こないサンプルを作製した。
上記実施例および比較例の層構成および実験結果を以下の表1に示す。
<比較結果>
以下に、実施例と比較例について説明する。
表1に示す如く、実施例1〜5の本発明品は、比較例1〜3の比較品に比べて、いずれも安価で生産性が高く、水蒸気バリア性、耐擦過性、密着性に良好な結果を示した。
10 ハードコートフィルム
11 ハードコート層
12 透明基材フィルム
20,40 接着層
30,50 水蒸気バリア性フィルム

Claims (4)

  1. 透明基材フィルムにハードコート層を施したハードコードフィルムの裏面に、別の透明基材フィルムに無機酸化物層を膜厚5nm〜300nm施してなる水蒸気バリア性フィルムを2枚以上積層してなることを特徴とするガスバリア性ハードコートフィルム。
  2. 前記水蒸気バリア性フィルムの上に、少なくとも一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解を原料とする保護層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性ハードコートフィルム。
  3. 透明基材フィルムにハードコート層を施したハードコードフィルムの裏面に、別の透明基材フィルムに無機酸化物層を膜厚5nm〜300nm施してなる水蒸気バリア性フィルムを2枚以上積層することを特徴とするガスバリア性ハードコートフィルムの製造方法。
  4. 前記水蒸気バリア性フィルムの上に、少なくとも一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解を原料とする保護層を設けることを特徴とする請求項3に記載のガスバリア性ハードコートフィルムの製造方法。
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