JP2012060517A - 画像処理装置、画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 キーストーン補正に係る画素位置補正を行っても、画質の良好な画像を得ることを可能にするための技術を提供すること。
【解決手段】 CPU101は入力画像に対して、入力画像のサイズを拡大する射影変換行列の逆行列を用いた逆射影変換を行うことで逆射影画像を生成する。入力画像上の着目画素位置が逆射影変換により逆射影画像上の着目逆射影画素位置に変換された場合、着目画素位置の周辺の画素間の距離に対する、着目逆射影画素位置の周辺の画素間の距離、の比率を求める。入力画像のナイキスト周波数とこの比率との積を遮断周波数とするローパスフィルタのフィルタ係数群を計算する。入力画像において着目画素位置を含む画素列中のそれぞれの画素の画素値に対してローパスフィルタ係数群のそれぞれを乗じた結果を合計した合計値を、フィルタ処理済み画像における着目画素位置の画素値として求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は画像処理技術に関し、特に、フロントプロジェクタ等におけるキーストーン歪みを補正するためのキーストーン補正処理技術に関する。
液晶プロジェクタがスクリーンに画像を投影する際に起こる画像の台形歪みを電子的に補正するものとしては、電子台形歪み補正処理技術が従来から知られている(特許文献1)。
電子台形歪み補正処理技術では、台形歪みを相殺して元の画像の形状として投影されるように、画像の形状を変形させる。そしてその後に補間・再標本化処理を行うことにより、変形後の形状に応じた画像を生成する。
特開2009−44488号公報
電子台形歪み補正処理技術は、形状を変形する際に画像が縮小される。画像の縮小に伴い、画像の空間周波数成分のうち、高周波成分が折り返し雑音となり、モアレなどの画質劣化が起こる。
これを低減させるため、フィルタ処理が行なわれる。しかしながら、従来技術では、形状変形処理前において、画像中の画素の位置に依存せずに所定の遮断周波数を持つフィルタを用いて、フィルタ処理を行なっていた。
形状変形後には隣接画素間の距離が変わり、フィルタ処理における遮断周波数が変わるため、形状変形後に画像の様々な領域で、フィルタ処理の遮断周波数と、形状変形後の画像の再標本化におけるナイキスト周波数と、が一致していなかった。このため、従来技術では、画像が過度にボケたり、モアレが残存したりして、画質が損なわれるという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、キーストーン補正に係る画素位置補正を行っても、画質の良好な画像を得ることを可能にするための技術を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。即ち、入力画像に対して、該入力画像のサイズを拡大する射影変換行列の逆行列を用いた逆射影変換を行うことで逆射影画像を生成する手段と、前記入力画像上の着目画素位置が前記逆射影変換により前記逆射影画像上の着目逆射影画素位置に変換された場合、前記着目画素位置の周辺の画素間の距離に対する、前記着目逆射影画素位置の周辺の画素間の距離、の比率を求める第1の計算手段と、前記入力画像のナイキスト周波数と前記比率との積を遮断周波数とするローパスフィルタのフィルタ係数群を計算する第2の計算手段と、前記入力画像において前記着目画素位置を含む画素列中のそれぞれの画素の画素値に対して前記フィルタ係数群のそれぞれを乗じた結果を合計した合計値を、フィルタ処理済み画像における前記着目画素位置の画素値として求めるフィルタ手段とを備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、キーストーン補正に係る画素位置補正を行っても、画質の良好な画像を得ることができる。
コンピュータ100のハードウェア構成例を示すブロック図。 従来と本実施形態とで、キーストーン補正処理との違いについて説明する図。 コンピュータ100が行う処理のフローチャート。 射影変換の模式図。 ステップS303における処理のフローチャート。 ステップS506における処理を説明する図。 ステップS507における処理のフローチャート。 ステップS704における処理を説明する図。 ステップS304における処理のフローチャート。 ステップS907における処理を説明する図。 プロジェクタ装置1101のハードウェア構成例を示すブロック図。 ビデオ処理部1115内の機能構成例を示す図。
以下、添付図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明を具体的に実施した場合の一例を示すもので、特許請求の範囲に記載の構成の具体的な実施例の1つである。
[第1の実施形態]
先ず、画像処理装置として機能するコンピュータ100のハードウェア構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。なお、図1に示した構成は、以下の説明で主に用いる構成のみを示したものであり、これ以外の構成を加えても良いし、場合によっては、幾つかの構成を省いても良い。
CPU101は、ROM102やRAM103に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いてコンピュータ100全体の動作制御を行うと共に、コンピュータ100が行うものとして後述する各処理を実行する。
ROM102には、コンピュータ100の設定データやブートプログラムなどが格納されている。RAM103は、入力装置105やネットワークI/F104を介して取得したコンピュータプログラムやデータ、外部記憶装置107からロードされたコンピュータプログラムやデータを一時的に記憶するためのエリアを有する。更に、RAM103は、CPU101が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM103は、各種のエリアを適宜提供することができる。
ネットワークI/F104は、LANやインターネット等のネットワーク(優先、無線は問わない)を介して外部機器とのデータ通信を行う為のものである。入力装置105は、マウスやキーボードなど、ユーザが各種の指示を入力するために操作するポインティングデバイスであり、ユーザがこの入力装置105を操作することで、各種の指示をCPU101に対して入力することができる。なお、この入力装置105は、被写体の静止画像や動画像を撮像する撮像部としても良く、この場合、コンピュータ100は、ディジタルカメラやビデオカメラとなる。
出力装置106は、液晶画面やCRTにより構成されており、CPU101による処理結果を画像や文字などでもって表示することができる。外部記憶装置107は、ハードディスクドライブ装置などの、大容量情報記憶装置である。この外部記憶装置107には、OS(オペレーティングシステム)や、コンピュータ100が行うものとして後述する各処理をCPU101に実行させるためのコンピュータプログラムやデータ、そして既知の情報として後述する様々な情報が保存されている。外部記憶装置107に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU101による制御に従って適宜RAM103にロードされ、CPU101による処理対象となる。上記の各部はバス108に接続されている。
次に、従来のキーストーン補正処理と、本実施形態に係るキーストーン補正処理と、の違いについて、図2を用いて説明する。図2の(a)〜(j)では、キーストーン補正処理の対象となる入力画像中のある領域(着目領域)における画像信号の周波数特性を表しており、それぞれ横軸は周波数、縦軸は周波数スペクトルのパワー、を示している。
入力画像に対してキーストーン補正処理を行うと、キーストーン補正処理済みの画像における画素間距離が、入力画像における画素間距離よりも小さくなる。この小さくなる度合いを以下では「縮小率」と呼称する。しかも、この縮小率は、入力画像中の画素位置毎に異なる。
図2(a)、(c)、(e)、(g)、(i)には、着目領域を入力画像の表示解像度に対して80%縮小して表示させる場合を示している。図2(b)、(d)、(f)、(h)、(j)には、着目領域を入力画像の表示解像度に対して50%縮小して表示させる場合を示している。また、以下では、ωNは、入力画像の画像信号のナイキスト周波数を表しており、ωsは、入力画像の画像信号の標本化周波数を表している。ここで、ナイキストの標本化定理により、標本化周波数ωsとナイキスト周波数ωNとの関係はωs=2×ωNである。
従来、図2(a)に示すような周波数特性を有する着目領域、即ち、縮小率80%となる領域に対して遮断周波数ωc0のフィルタ処理を行うと、図2(c)に示す如く、遮断周波数ωc0からナイキスト周波数ωNまでの間の周波数帯域が遮断される。同様に、従来では図2(b)に示すような周波数特性を有する着目領域、即ち、縮小率50%となる領域に対して遮断周波数ωc0のフィルタ処理を行うと、図2(d)に示す如く、遮断周波数ωc0からナイキスト周波数ωNまでの間の周波数帯域が遮断される。ここで、何れの場合もωc0=0.8×ωNとする。
図2(e)には、射影変換処理を行なった後に補間・再標本化処理を行なうことで、入力画像の表示解像度に対して80%縮小して表示させた際の周波数特性を示している。射影変換後の画素間の距離は、射影変換前の画素間の距離の80%になるため、射影変換後の各周波数は射影変換前の1.25倍になる。ωs_in1は、射影変換により80%に縮小された画像領域における画像信号の標本化周波数を表しており、ωs_in1=1.25×ωsである。ωN_in1は、射影変換により80%に縮小された画像領域における画像信号のナイキスト周波数を表しておりωN_in1=1.25×ωNである。ωc0_in1は、射影変換により80%に縮小された画像領域においてωc0を換算して得た周波数を表しておりωc0_in1=1.25×ωc0=ωNである。ωc0_in1=ωNとなっていることから、フィルタ処理における遮断周波数は補間・再標本化処理後に最適となっている。
これに対し、図2(f)には、射影変換処理を行なった後に補間・再標本化処理を行なうことで、入力画像の表示解像度に対して50%縮小して表示させた際の周波数特性を示している。射影変換後の画素間の距離は、射影変換前の画素間の距離の50%になるため、射影変換後の各周波数特性は射影変換前の2倍になる。ωs_in2は、射影変換により50%に縮小された画像領域における画像信号の標本化周波数を表しており、ωs_in2=2×ωsである。ωN_in2は、射影変換により50%に縮小された画像領域における画像信号のナイキスト周波数を表しておりωN_in2=2×ωNである。ωc0_in2は、射影変換により50%に縮小された画像領域においてωc0を換算して得た周波数を表しておりωc0_in2=2×ωc0≠ωNである。ωc0_in2≠ωNとなっていることから、フィルタ処理における遮断周波数は補間・再標本化処理後に最適となっていない。これでは、補間・再標本化処理後に出力される画像には、ωNより周波数帯域が高い折り返し周波数成分として含まれてしまい、モアレなどにより画質が低下する。
図示していないが、ωc0=0.5×ωNを満たす遮断周波数ωc0のフィルタ処理を行うと、50%の縮小処理に対しては、ωc0_in2=2×ωc0=ωNとなり、入力画像に対して遮断周波数ωc0が最適な遮断周波数の設定となる。また、80%の縮小処理に対しては、ωc0_in2=2×ωc0≠ωNとなり、入力画像に対して遮断周波数ωc0が最適な遮断周波数の設定とならず、補間・再標本化処理後に出力される画像には、ωNより周波数帯域が低い周波数成分が遮断される。このため、ボケにより画質が低下する。
従来技術では遮断周波数ωc0を固定して用いているため、画像内の各画素位置で縮小率が変わってしまうと、画素位置によっては最適なフィルタ処理を行うことはできない。このため、ボケやモアレがキーストーン補正処理後の画像内に起こり、画質を低下させていた。
然るに、本実施形態では、ある画素位置に対する遮断周波数を、この画素位置における縮小率に合わせて変更する。図2(a)に示すような周波数特性を有する着目領域、即ち、縮小率80%となる領域に対して遮断周波数ωc1のフィルタ処理を行うと、図2(g)に示す如く、遮断周波数ωc1からナイキスト周波数ωNまでの間の周波数帯域が遮断される。本実施形態ではこの場合における遮断周波数ωc1をωc1=0.8×ωNと設定する。同様に、図2(b)に示すような周波数特性を有する着目領域、即ち、縮小率50%となる領域に対して遮断周波数ωc2のフィルタ処理を行うと、図2(h)に示す如く、遮断周波数ωc2からナイキスト周波数ωNまでの間の周波数帯域が遮断される。本実施形態ではこの場合における遮断周波数ωc2をωc2=0.5×ωNと設定する。即ち、本実施形態では、縮小率R(0<R<100)%となる領域に対するフィルタ処理での遮断周波数ωをω=R/100×ωNと設定する。
図2(i)には、射影変換処理を行なった後に補間・再標本化処理を行なうことで、入力画像の表示解像度に対して80%縮小して表示させた際の周波数特性を示している。射影変換後の画素間の距離は、射影変換前の画素間の距離の80%になるため、射影変換後の各周波数は射影変換前の1.25倍になる。ωc1_in1は、射影変換により80%に縮小された画像領域においてωc0を換算して得た周波数を表しておりωc1_in1=1.25×ωc0=ωNである。ωc0_in1=ωNとなっていることから、フィルタ処理における遮断周波数は補間・再標本化処理後に最適となっている。
図2(j)には、射影変換処理を行なった後に補間・再標本化処理を行なうことで、入力画像の表示解像度に対して50%縮小して表示させた際の周波数特性を示している。射影変換後の画素間の距離は、射影変換前の画素間の距離の50%になるため、射影変換後の各周波数は射影変換前の2倍になる。ωc2_in2は、射影変換により50%に縮小された画像領域においてωc0を換算して得た周波数を表しておりωc2_in2=2×ωc0=ωNである。ωc2_in2=ωNとなっていることから、フィルタ処理における遮断周波数は補間・再標本化処理後に最適となっている。
このように、画像領域の縮小率が異なっても、その縮小率に応じて遮断周波数を設定しているため、最適なフィルタ処理が実現できることがわかる。このように、本実施形態の特徴の1つは、画素位置毎にその縮小率に応じた遮断周波数を設定してフィルタ処理を行うことにあり、これにより、画像全域において最適なフィルタ処理を実現し、ボケやモアレがないキーストーン補正処理を行なうことができる。
次に、コンピュータ100が行う処理について、同処理のフローチャートを示す図3を用いて説明する。なお、図3のフローチャートに従った処理をCPU101に実行させるためのコンピュータプログラムやデータは、外部記憶装置107に保存されている。然るに、CPU101は、このコンピュータプログラムやデータを外部記憶装置107からRAM103にロードし、ロードしたコンピュータプログラムやデータを用いて処理を実行することで、図3のフローチャートに従った処理を行うことになる。即ち、図3のフローチャートに従った各ステップにおける処理の主体は何れもCPU101である。
先ず、ステップS302では、射影変換前の四角形の4つ頂点座標と、射影変換後の四角形の4つ頂点座標と、を取得する。本ステップでは、外部記憶装置107に保存しておいたそれぞれの頂点座標をRAM103にロードしても良いし、入力装置105を用いてユーザが入力した頂点座標をRAM103に取得しても良い。そして本ステップでは更に、この8つの頂点座標を用いて、後述する射影変換パラメータを計算する。本ステップにおける処理について、図4に図示される射影変換の模式図を用いて説明する。
射影変換とは、図4に示すように、平面P上の点を、投影中心Oに関して別の平面Q上の点に投影写像することである。具体的には、平面P上の点の座標を(x、y)、平面Q上の点の座標を(X、Y)とすると、前者の点から後者の点への射影変換は以下の式で表すことができる。
Figure 2012060517
この式は同次座標を用いて以下のように表すことができる。
Figure 2012060517
然るに、前者の点を後者の点に変換する為の射影変換パラメータは、以下の式で表されるMとする。
Figure 2012060517
図4における四角形ABCDから四角形ABEFへ射影変換する場合など、2つの四角形における合計8つの頂点の座標が取得できる場合は、非特許文献1に記載されている技術を用いることより、射影変換パラメータMを解くことができる。
然るに、本実施形態では、射影変換前の点から射影変換後の点への変換を可能にする射影変換パラメータを取得できるのであれば、どのような取得形態を採用しても良い。また、以下の説明では、射影変換前の座標系を平面Pとし、射影変換後の座標系を平面Qとする。
図4において、四角形ABCDは、平面P上に位置する写像前の画像を表している。四角形ABEFは、この画像を平面Q上に射影変換することで得られる画像を表している。四角形ABGHは、四角形ABCDと相似の形状を有する、平面Q上の四角形である(ABCD∽ABGH)。四角形ABIJは、四角形ABGHで表される画像を平面P上に射影変換した画像を表している。
なお、本実施形態では、四角形ABEFにおける頂点A、頂点B、頂点E、頂点F、四角形ABGHにおける頂点A、頂点B、頂点G、頂点Hは、任意の座標位置に設定してよいものとする。
また、ステップS302では、射影変換パラメータMが表す射影変換(平面P→平面Qへの射影変換)とは逆の射影変換(平面Q→平面Pへの射影変換)を表す逆射影変換パラメータM−1を求める。
−1はMの逆行列である。然るに、射影変換パラメータMと逆射影変換パラメータM−1との関係は以下の式に示される関係となる。
Figure 2012060517
なお、平面Qから平面Pへの射影変換は、式1における入力(x、y)と出力(X、Y)とを置換した以下の式を用いても可能である。
Figure 2012060517
この式は、同次座標を用いて以下のように表すことができる。
Figure 2012060517
なお、逆射影変換パラメータM−1は、以下の式で表されるものとなる。
Figure 2012060517
ステップS303では、射影変換を行う元となる入力画像を外部記憶装置107等からRAM103にロードし、この入力画像に対して、ローパスフィルタ処理を行う。ステップS303における処理について、同処理の詳細を示す図5のフローチャートを用いて説明する。
ステップS502では、RAM103に入力画像を取得する。この取得形態については特に限定するものではなく、外部記憶装置107からRAM103にロードしても良いし、ネットワークI/F104を介して外部の装置からRAM103にダウンロードしても良い。
ステップS503では、上記ステップS302で求めた逆射影変換パラメータM−1をRAM103に取得する。ステップS504では、平面Q上に入力画像を配置した場合に、この入力画像上の画素位置(=平面Q上の座標位置)を示す変数X、Yを更新する。変数X、Yのそれぞれの初期値は0であり、本ステップでは、変数Xの値がx_max(入力画像の表示解像度におけるX方向(入力画像の一辺に沿った方向)の画素数)に達していない限りは変数Xの値を1つインクリメントし、処理はステップS505に進む。一方、変数Xの値がx_maxに達した場合には、変数Xの値を0に初期化し、変数Yの値を1つインクリメントし、処理はステップS505に進む。また、変数Yの値がy_max(入力画像の表示解像度におけるY方向の画素数)に達した場合には、図5のフローチャートに従った処理は終了する。
ステップS505では、逆射影変換パラメータM−1を用いて以下の式に従った計算を行うことで、平面Q上の座標位置(X、Y)に対して逆射影変換を行い、平面P上の、対応する座標位置(x、y)を求める。
Figure 2012060517
なお、本ステップでは以降の処理の為に、平面Q上の座標位置(X、Y)の周辺座標位置に対しても同様の逆射影変換を行い、平面P上の、対応する座標位置を求めておく。具体的には、平面Q上の座標位置(X+1、Y)、(X、Y+1)に対しても、逆射影変換パラメータM−1を用いた上記逆射影変換を行い、平面P上の、対応する座標位置(x、y)を求める。なお、平面Q上の座標位置(X−1、Y)、(X、Y−1)については既に対応する座標位置(x、y)は求まっているので、あえてここで再度求める必要はない。
ステップS506では、平面P上の座標位置(x、y)の周辺の画素間の距離に対する、平面Q上の座標位置(X、Y)の周辺の画素間の距離、の比率を、平面Q上の座標位置(X、Y)における縮小率として求める(第1の計算)。ステップS506における処理について、平面P上の座標位置(x、y)の周辺の画素群と、平面Q上の座標位置(X、Y)の周辺の画素群と、を示す図6を用いて説明する。
図6の上部には、Q平面上に格子状に並んだ画素(入力画像を構成する各画素)の画素位置が示されている。X方向の画素位置間の距離をx_pitch、Y方向の画素位置間の距離をy_pitchとする。ここでは計算を簡単にするために、x_pitch=y_pitch=1とする。
図6の下部には、Q平面上に格子状に並んだ画素の画素位置をP平面上に逆射影変換したことで得られるそれぞれの画素位置が示されている。P平面上における画素位置間の距離は、Q平面上における画素位置間の距離よりも小さくなっている。
このような場合、平面Q上の座標位置(X、Y)におけるX方向の縮小率xo0_0、Y方向の縮小率yo0_0を、以下の式を計算することで求める。
Figure 2012060517
Figure 2012060517
ここで、(x−1、y)は、(x、y)の左隣の座標位置を示しており、(x、y)は、(x、y)の右隣の座標位置を示している。また、(x、y−1)は、(x、y)の上隣の座標位置を示しており、(x、y)は、(x、y)の下隣の座標位置を示している。
なお、式9,10の代わりに、以下の式11,12を用いて、X方向の縮小率xo0_0、Y方向の縮小率yo0_0を計算しても良い。
Figure 2012060517
Figure 2012060517
何れの式を用いるにせよ、次のようにして縮小率を求めることができるのであれば、如何なる計算を行っても良い。入力画像に、予め設定された射影変換行列(入力画像のサイズを拡大する射影変換)の逆行列を用いた逆射影変換を行うことで逆射影画像を生成した場合に、入力画像上の着目画素位置が逆射影変換により逆射影画像上の着目逆射影画素位置に変換されたとする。このとき、着目画素位置の周辺の画素間の距離に対する、着目逆射影画素位置の周辺の画素間の距離、の比率を縮小率として求める処理である。
ステップS507では、座標位置(X、Y)に対して求めた縮小率を用いて、座標位置(X、Y)に対するフィルタ係数を求める。ステップS507における処理について、同処理の詳細を示す図7のフローチャートを用いて説明する。
ステップS702では、上記ステップS506で座標位置(X、Y)に対して求めた縮小率xox_yをRAM103に取得する。ステップS703では、この縮小率xox_yを用いて以下の式を計算することで、この座標位置(X、Y)に対するフィルタの遮断周波数ωc_Y_Xを求める。
Figure 2012060517
即ち、この式に基づく計算では、入力画像のナイキスト周波数ωNと、縮小率xox_yと、の積を遮断周波数ωc_Y_Xとして求めている(第2の計算)。そしてステップS704では、この求めたωc_Y_Xを遮断周波数とするローパスフィルタのフィルタ係数群を計算する。ステップS704における処理について、図8を用いて説明する。
図8(a)には、周波数空間上において、遮断周波数ωc_Y_Xを用いて定義した方形波を示している。画像信号の区間長をNとし、本実施形態ではN=500としている。周波数空間における画像信号の標本化周波数ωsはN、画像信号のナイキスト周波数ωNはN/2に相当する。また、フィルタの遮断周波数ωc_Y_XはN×xox_y/2に相当する。本実施形態では、xox_y=0.8、ωN=250、ωc_X_Y=200とする。
フィルタ係数の算出では先ず、周波数空間上で以下の式で表される関数(方形波)を算出する。ここで、kは周波数空間上における空間周波数である。
Figure 2012060517
次に、このrect(k)関数を逆フーリエ級数展開することで、実空間上のsin c(n)関数に変換する。ここで、nは実空間上における画素位置を示す。このsin c(n)関数の値をフィルタ係数として用いる。
実空間における関数xnは、以下の式15に示す離散フーリエ級数展開により周波数空間における関数Xkに変換される。
Figure 2012060517
また、関数Xkは、以下の式16に示す離散逆フーリエ級数展開により関数xnに変換される。
Figure 2012060517
本実施形態では、以下の式17に示す離散逆フーリエ級数展開を用いて、rect(k)関数を実空間上のsin c(n)関数に変換する。
Figure 2012060517
なお、本実施形態では、rect(k)関数の虚数部は、全て0とする。このため、式17で示す離散逆フーリエ級数展開を用いたsin c(n)関数の算出は、以下の式18で示す離散逆コサイン級数展開を用いても算出することができる。
Figure 2012060517
図8(b)は、図8(a)に示されるrect(k)関数を、式18によりsin c(n)関数に変換する例を示している。横軸が実空間上の画素の座標であり縦軸はsin c(n)関数の振幅であり、sin c(n)関数の区間0≦n≦25を図示している。
sin c(n)関数について、コンパクト・サポートでない(非0の値が有限区間に限定されていない)ため、本実施形態では、フィルタの区間の範囲値をpとする。pは自然数であり1≦p≦Nである。また、フィルタの範囲nは−p≦n≦pとなる。pと設定したときに、フィルタ係数の総和が1になるようにフィルタ係数を正規化する。フィルタ係数filter_coefは、以下の式19により正規化される。
Figure 2012060517
そしてステップS705では、このようにして算出したフィルタ係数filter_coefをRAM103に出力する。ステップS507の処理は、filter_coefの区間が定まっていれば、x方向の縮小率xox_yの値により一意にfilter_coefの値が決まる。そこで、各縮小率に対して、対応するフィルタ係数filter_coefを登録したルックアップテーブル予め作成しておく。そしてステップS507では、このルックアップテーブルから、座標位置(X、Y)の縮小率xox_yに対応するフィルタ係数filter_coefnを取得しても良い。
図5に戻って、次に、ステップS508では、入力画像において画素位置(X、Y)を含む画素列を、フィルタ処理対象の画素列として設定する。フィルタ係数filter_coefの範囲nが−p≦n≦pのとき、入力画像において画素位置(X、Y)を含む(2P+1)個の画素列を、フィルタ処理対象の画素列として設定する。即ち、画素位置(X、Y)の右側に並ぶp個の画素列と、画素位置(X、Y)における画素と、画素位置(X、Y)の左側に並ぶp個の画素列と、から成る(2P+1)個の画素列を、フィルタ処理対象とする。もちろん、画素列の設定方法はこれに限るものではない。
ここで、設定した画素列中の左からn番目の画素の画素値lpf_inputは、以下の式を満たす。
Figure 2012060517
ここで、PIXEL(X−p+n,Y)は、入力画像中の画素位置(X−p+n,Y)における画素値を示している。そしてステップS509では、以下の式を計算することで、この設定した画素列に対するローパスフィルタ処理を行い、このローパスフィルタ処理結果output1を、フィルタ処理済み画像における画素位置(X、Y)の画素値として求める。
Figure 2012060517
この式に従った処理は、入力画像において着目画素位置を含む画素列中のそれぞれの画素の画素値に対して、ローパスフィルタのフィルタ係数群のそれぞれを乗じた結果の合計値を、フィルタ処理済み画像における着目画素位置の画素値として求める処理である。
然るにステップS510では、ステップS509で求めたoutput1を、フィルタ処理済み画像における画素位置(X、Y)の画素値として、RAM103に格納する。そして処理をステップS504に戻す。
そしてこのようにして、全ての画素位置について上記処理(ステップS505〜S510の処理)を行うことで、フィルタ処理済み画像を構成する各画素の画素値を確定させることができる。
なお、以上の説明では、X方向について求めた縮小率を用いたX軸上の1次元のフィルタ処理について説明したが、続いてY方向の縮小率を用いたY軸上の1次元のフィルタ処理を行なうことで、XY平面における2次元のフィルタ処理を行うことが可能である。即ち、本実施形態の本質は、フィルタ処理の次元について限定を加えるものではない。
図3に戻って、次に、ステップS304では、上記の処理により画素値が確定したフィルタ処理済み画像に対して画素補間処理を行う。ステップS304における処理について、同処理の詳細を示す図9のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS902では、先の処理で求めたフィルタ処理済み画像をRAM103に取得する。ステップS903では、上記ステップS302で求めた射影変換パラメータMをRAM103に取得する。
ステップS904では、平面P上にフィルタ処理済み画像を配置した場合に、このフィルタ処理済み画像上の画素位置(=平面P上の座標位置)を示す変数x、yを更新する。この変数x、yのそれぞれの初期値は0であり、本ステップでは、変数xの値がx_max(フィルタ処理済み画像の表示解像度におけるX方向の画素数)に達していない限りは変数xの値を1つインクリメントし、処理はステップS905に進む。一方、変数xの値がx_maxに達した場合には、変数xの値を0に初期化し、変数yの値を1つインクリメントし、処理はステップS905に進む。また、変数yの値がy_max(フィルタ処理済み画像の表示解像度におけるY方向の画素数)に達した場合には、図9のフローチャートに従った処理は終了する。
ステップS905では、射影変換パラメータMを用いて以下の式に従った計算を行うことで、平面P上の座標位置(x、y)に対して射影変換を行い、平面Q上の、対応する座標位置(X、Y)を求める。
Figure 2012060517
ステップS906では、ステップS905で射影変換した画素位置(X、Y)が、平面Q上の四角形ABGH(図4)内にあるかどうかを判断する。本実施形態では、四角形ABGHは四角形ABCDと合同であるため、ステップS906では、0<X<x_max及び0<Y<y_maxという条件が満たされているか否かを判断すれば良い。
この判断の結果、この条件が満たされていれば、処理はステップS907に進み、満たされていない場合には、処理はステップS904に戻る。ステップS907では、出力用画像における画素位置(X、Y)における画素値を決定するために用いる画素群を設定する。ステップS907における処理について、図10を用いて説明する。
図10には、平面P上に写像されている「A:入力画像(フィルタ処理済み画像)」と、平面Q上に写像されている「B:補間・再標本化画像(出力用画像)」が示されている。「B:補間・再標本化画像」を構成する各画素のうち画素位置(X、Y)に位置している「D:補間・再標本化で生成される画素」は、これから画素値を決定するための画素である。この画素値を補間・再標本化により決定するために、画素位置(X、Y)の周辺に位置する「C:補間・再標本化で利用する画素」を選択する。
本実施形態では、以下の説明で用いる変数m、nはそれぞれ、0≦m≦3、0≦n≦3を満たすものとする。そして本実施形態では、出力用画像における画素位置(X、Y)における画素値を決定するために、フィルタ処理済み画像内で参照する画素群を以下の式により決定する。
Figure 2012060517
ここで、X int=floor(X,1)、Y int=floor(Y,1)であり、q=floor(p,1)は、pの小数部を切り捨てた整数値qを返す関数である。また、PIXEL(X int−1+m、Y int−1+n)は、フィルタ処理済み画像中の画素位置(X int−1+m、Y int−1+n)における画素値を示している。
ステップS908では、画素値int p_inputmnに対する重み値int p_coefmnを、以下の式に基づいて求める。
Figure 2012060517
ここで、dx=X−X int、dy=Y−Y intであり、q=abs(p)は、pの絶対値qを返す関数である。また、r=f(p,q)は2次元補間関数であり、2次元バイキュービック補間関数、2次元バイリニア関数、2次元Lanczos補間関数などが適応可能である。2次元バイキュービック補間関数を適応する場合、r=f(p,q)は以下の式で表される。
Figure 2012060517
但し、g(x)は1次元バイキュービック補間関数であり、以下の式に基づく。
Figure 2012060517
ここで、aは補間処理係数であり、−2.0≦a≦0.0を満たすのが一般的である。ステップS909では、ステップS907で設定した画素群中の各画素の画素値に対して、対応する重み値int p_coefmnを乗じた後、それぞれの乗算結果を合計した合計値を、出力用画像における画素位置(X、Y)の画素値とする。この処理は以下の式に従って行う。
Figure 2012060517
然るにステップS910では、ステップS909で求めたoutput2を、出力用画像における画素位置(X、Y)の画素値として、RAM103に格納する。そして処理をステップS904に戻す。
以上の説明により、本実施形態によれば、着目画素に対するフィルタ係数を、逆射影変換による画素間の縮小率に応じて制御することができるため、キーストーン補正処理において適切な画像処理を行うことができる。
[第2の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態で説明したコンピュータ100と同様の処理を行うプロジェクタ装置について説明する。本実施形態に係るプロジェクタ装置1101のハードウェア構成例について、図11のブロック図を用いて説明する。
放送波はアンテナ1102、1103、1104を介して受信部1105に入力され、受信部1105によりオーディオ信号やビデオ信号に復号される。I/F部1123は、チャンネル選択や、ボリューム調整、画質補正などの各種入出力制御信号のインタフェースを司っている。
信号処理部1112内のオーディオ処理部1113は、受信部1105からのオーディオ信号に対して適切な処理を行い、オーディオ駆動部1116に出力する。信号処理部1112内のビデオ処理部1115は、受信部1105からのビデオ信号に対して後述する各処理を行い、ビデオ駆動部1117に出力する。
オーディオ駆動部1116は、オーディオ処理部1113からのオーディオ信号に基づく音をスピーカ1135に出力させる。ビデオ駆動部1117は、ビデオ処理部1115からのビデオ信号に基づく映像をパネル1136に表示させる。
CPU1130は、ROM1131やRAM1132に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いてプロジェクタ装置1101全体の動作制御を行う。ROM1131には、本装置の設定データや、CPU1130が各種の動作制御を行うために用いるコンピュータプログラムやデータが格納されている。RAM1132は、各種のエリアを適宜提供する。CPU1130、ROM1131、RAM1132、信号処理部1112のそれぞれは、共通のバス1129に接続されている。
ビデオ処理部1115内の機能構成例について、図12のブロック図を用いて説明する。図12に示す一部若しくは全部は、ハードウェアで構成しても良いし、ソフトウェアで構成しても良い。
射影変換パラメータ生成部1201内の射影変換パラメータ算出部1207は、上記の8つの頂点座標を受け取り、これを用いて第1の実施形態と同様にして上記射影変換パラメータを求める処理を行う。射影変換パラメータ生成部1201内の逆射影変換パラメータ算出部1208は、上記の射影変換パラメータを用いて第1の実施形態と同様にして上記逆射影変換パラメータを求める処理を行う。
X方向フィルタ部1202は、入力画像中の各画素位置に応じたフィルタ係数を用いて各画素に対するフィルタ処理を行うことで、X方向にローパスフィルタ処理を行った画像を生成する。
逆射影変換後座標算出部1209は、逆射影変換パラメータM−1を用いて上記の式8に従った計算を行うことで、平面Q上の座標位置(X、Y)に対して逆射影変換を行い、平面P上の、対応する座標位置(x、y)を求める。
X方向画素縮小率算出部1210は、第1の実施形態と同様にして、X方向の縮小率xo0_0を計算する。もちろん、本実施形態においても、X方向の縮小率xo0_0の求め方については1つに限定するものはなく、様々な方法が考え得る。
X方向フィルタ係数算出部1211は、縮小率xo0_0から、第1の実施形態と同様にしてフィルタ係数を求める。X方向縮小率メモリアドレス変換部1212は、縮小率毎に対応するフィルタ係数が登録されているルックアップテーブルから、X方向画素縮小率算出部1210が計算した縮小率xo0_0に対応するフィルタ係数を読み出すためのアドレスを生成する。このルックアップテーブルは、メモリ1214内に格納されている。
LUTアクセス部1213は、メモリ1214に格納されている上記ルックアップテーブルにおいて、X方向縮小率メモリアドレス変換部1212が生成したアドレスにアクセスし、このアドレスに登録されているフィルタ係数を読み出す。
なお、フィルタ係数を取得するための方法はこれに限るものではなく、第1の実施形態と同様にして、図7のフローチャートに従った処理を行うことでフィルタ係数群を算出しても良い。
X方向画素重畳部1215は、第1の実施形態と同様にして、フィルタ処理対象の画素列を設定し、設定した画素列に対してLUTアクセス部1213が取得したフィルタ係数群を用いたフィルタ処理を行う。そしてX方向画素重畳部1215は、このような処理によって生成したフィルタ処理済み画像をフレームメモリ1203に格納する。なお、メモリ1214,フレームメモリ1203は何れもRAM1132内に設けられたものであっても良いし、別個に設けられたメモリであっても良い。
Y方向フィルタ部1204は、フレームメモリ1203に格納されたフィルタ処理済み画像中の各画素位置に応じたフィルタ係数を用いて各画素に対するフィルタ処理を行うことで、Y方向にローパスフィルタ処理を行った画像を生成する。
逆射影変換後座標算出部1216は、逆射影変換パラメータM−1を用いて上記の式8に従った計算を行うことで、平面Q上の座標位置(X、Y)に対して逆射影変換を行い、平面P上の、対応する座標位置(x、y)を求める。
Y方向画素縮小率算出部1217は、第1の実施形態と同様にしてY方向の縮小率yo0_0を計算する。もちろん、本実施形態においても、Y方向の縮小率yo0_0の求め方については1つに限定するものはなく、様々な方法が考え得る。
Y方向フィルタ係数算出部1218は、縮小率yo0_0から、X方向フィルタ係数算出部1211と同様にしてフィルタ係数を求める。Y方向縮小率メモリアドレス変換部1219は、縮小率毎に対応するフィルタ係数が登録されているルックアップテーブルから、Y方向画素縮小率算出部1217が計算した縮小率yo0_0に対応するフィルタ係数を読み出すためのアドレスを生成する。このルックアップテーブルは、メモリ1221内に格納されている。
LUTアクセス部1220は、メモリ1221に格納されている上記ルックアップテーブルにおいて、Y方向縮小率メモリアドレス変換部1219が生成したアドレスにアクセスし、このアドレスに登録されているフィルタ係数を読み出す。
なお、フィルタ係数を取得するための方法はこれに限るものではなく、第1の実施形態と同様にして、図7のフローチャートに従った処理を行うことでフィルタ係数群を算出しても良い。
Y方向画素重畳部1222は、フレームメモリ1203に格納されているフィルタ処理済み画像においてフィルタ処理対象の画素列をX方向画素重畳部1215と同様にして設定する。そしてY方向画素重畳部1222は、設定した画素列に対してLUTアクセス部1220が取得したフィルタ係数群を用いたフィルタ処理を、X方向画素重畳部1215と同様にして行う。このフィルタ処理は、以下の式に従って行われる。
Figure 2012060517
そしてY方向画素重畳部1222は、このような処理によって生成したフィルタ処理済み画像をフレームメモリ1205に格納する。なお、メモリ1221,フレームメモリ1205は何れもRAM1132内に設けられたものであっても良いし、別個に設けられたメモリであっても良い。
補間・再標本化部1206は、画素値が確定したフレームメモリ1205内のフィルタ処理済み画像に対して、図9のフローチャートを用いて説明した画素補間処理を行う。射影変換後座標算出部1223は、射影変換パラメータMを用いて平面P上の座標位置(x、y)に対して射影変換を行い、平面Q上の、対応する座標位置(X、Y)を求める。
補間フィルタ係数算出部1224は、フレームメモリ1205内に格納されているフィルタ処理済み画像を構成する画素群のうち補間・再標本化に用いる画素配列を、第1の実施形態と同様にして設定する。更に補間フィルタ係数算出部1224は、設定した画素配列に対する重み値を、第1の実施形態と同様にして求める。補間フィルタ係数算出部1224が行うこの処理は、上記ステップS906〜S908の処理に相当する。
画素補間部1225は、補間フィルタ係数算出部1224が設定した画素列中の各画素の画素値に対して、対応する重み値を乗じた後、それぞれの乗算結果を合計した合計値を、出力用画像における画素位置(X、Y)の画素値とする。そしてこのようにして生成される出力用画像は、本装置の外部に送出される。
以上の説明により、本実施形態によれば、着目画素に対するフィルタ係数を、逆射影変換による画素間の縮小率に応じて制御することができるため、キーストーン補正処理において適切な画像処理を行うことができる。
更に、本実施形態によれば、この縮小率をメモリアドレスとして、メモリに展開されている各縮小率に応じたフィルタ係数を読み込むことにより、画像処理速度を大幅に向上させることが可能である。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (5)

  1. 入力画像に対して、該入力画像のサイズを拡大する射影変換行列の逆行列を用いた逆射影変換を行うことで逆射影画像を生成する手段と、
    前記入力画像上の着目画素位置が前記逆射影変換により前記逆射影画像上の着目逆射影画素位置に変換された場合、前記着目画素位置の周辺の画素間の距離に対する、前記着目逆射影画素位置の周辺の画素間の距離、の比率を求める第1の計算手段と、
    前記入力画像のナイキスト周波数と前記比率との積を遮断周波数とするローパスフィルタのフィルタ係数群を計算する第2の計算手段と、
    前記入力画像において前記着目画素位置を含む画素列中のそれぞれの画素の画素値に対して前記フィルタ係数群のそれぞれを乗じた結果を合計した合計値を、フィルタ処理済み画像における前記着目画素位置の画素値として求めるフィルタ手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 更に、
    前記フィルタ処理済み画像における着目画素の周辺の画素の画素値を用いた補間処理を行うことで得られる画素値を、出力用画像における該着目画素の画素値として設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の計算手段は、前記着目画素位置の周辺において前記入力画像の一辺に沿った方向の画素間の距離に対する、前記着目逆射影画素位置の周辺において前記方向の画素間の距離、の比率を求め、
    前記フィルタ手段は、前記入力画像において前記着目画素位置を含み且つ前記方向に並んでいる画素列中のそれぞれの画素の画素値に対して前記フィルタ係数群のそれぞれを乗じた結果を合計した合計値を、フィルタ処理済み画像における前記着目画素位置の画素値として求める
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 画像処理装置が行う画像処理方法であって、
    前記画像処理装置が有する生成手段が、入力画像に対して、該入力画像のサイズを拡大する射影変換行列の逆行列を用いた逆射影変換を行うことで逆射影画像を生成する工程と、
    前記画像処理装置が有する第1の計算手段が、前記入力画像上の着目画素位置が前記逆射影変換により前記逆射影画像上の着目逆射影画素位置に変換された場合、前記着目画素位置の周辺の画素間の距離に対する、前記着目逆射影画素位置の周辺の画素間の距離、の比率を求める第1の計算工程と、
    前記画像処理装置が有する第2の計算手段が、前記入力画像のナイキスト周波数と前記比率との積を遮断周波数とするローパスフィルタのフィルタ係数群を計算する第2の計算工程と、
    前記画像処理装置が有するフィルタ手段が、前記入力画像において前記着目画素位置を含む画素列中のそれぞれの画素の画素値に対して前記フィルタ係数群のそれぞれを乗じた結果を合計した合計値を、フィルタ処理済み画像における前記着目画素位置の画素値として求めるフィルタ工程と
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  5. コンピュータを、請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置が有する各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
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