JP2009044488A - プロジェクタおよび映像信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レジストレーションずれ補正に伴う副作用の発生を抑制しつつ、画像の劣化を抑えることができるようにする。
【解決手段】レジストレーションずれ補正に伴う副作用対策として各色信号の周波数特性を補正する副作用対策処理部(周波数特性補正部)1と、補正データDFに基づいて、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出する移動量算出部2と、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理を1画素未満の大きさの精度で行うレジずれ補正処理部4と、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とから、レジずれ補正処理部4での信号処理対象となる色信号を生成して出力する信号生成部3とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】レジストレーションずれ補正に伴う副作用対策として各色信号の周波数特性を補正する副作用対策処理部(周波数特性補正部)1と、補正データDFに基づいて、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出する移動量算出部2と、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理を1画素未満の大きさの精度で行うレジずれ補正処理部4と、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とから、レジずれ補正処理部4での信号処理対象となる色信号を生成して出力する信号生成部3とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば3板式の液晶プロジェクタ等に適用され、特に信号処理によるレジストレーションずれの補正機能を有するプロジェクタおよびプロジェクタにおける映像信号処理方法に関する。
従来より、例えば3板式の液晶プロジェクタ101においては、図5に示したようなレジストレーションずれが発生する問題が知られている。3板式の液晶プロジェクタ101は、赤色用、緑色用、および青色用の例えば透過型の液晶表示パネル102R,102G,102Bを備えている。3板式の液晶プロジェクタ101では、図示しない光源から出射された各色の照明光のそれぞれを、各色の液晶表示パネル102R,102G,102Bによって、各色に対応する色信号に基づいて変調して各色ごとの映像光LR,LG,LBを生成する。そして、それら各色ごとの映像光LR,LG,LBを図示しない投影光学系によってスクリーン103上に投影することでカラー画像を表示する。
3板式のプロジェクタ101では、理想的には、スクリーン上103において、各色の映像光LR、LG、LBによる赤色、緑色、および青色の映像104R,104G,104Bが正しく重なり合って表示されている必要がある。しかしながら実際には、各色の映像104R,104G,104Bが正しく重なり合わず、各色の映像間に位置ずれ生じる場合がある。このような各色の映像ずれは、レジストレーションずれと呼ばれている。このレジストレーションずれを補正する方法としては、例えば製造時に、光学系や液晶表示パネルの取り付け位置等を機械的に調整する方法がある。例えば図5において、緑色の映像104Gに対して青色の映像104Bが水平方向または垂直方向にレジストレーションずれしている場合には、レジストレーションずれの分だけ、青色用の液晶表示パネル102Bの取り付け位置を水平方向または垂直方向に移動させることで、そのレジストレーションずれを補正することができる。また、緑色の映像104Gに対して青色の映像104Bが斜めに傾いてレジストレーションずれしている場合には、レジストレーションずれの分だけ、青色用の透過型液晶表示パネル102Bの取り付け位置を回転させることで、そのレジストレーションずれを補正することができる。
しかしながら、光学系や表示パネルの取り付け位置等を機械的に調整する方法では、調整作業に時間を要すると共に、精度良くレジストレーションずれを補正するのが困難であるという問題がある。また作業に熟練を要する問題もある。一方、機械的な調整ではなく、信号処理によりレジストレーションずれを電気的に補正する方法が開発されている。特許文献1には、メモリを介して表示デバイスを駆動するようにし、このメモリへの書き込みアドレスを制御することにより、電気的にレジストレーションずれを調整する方法が提案されている。
ここで、特許文献1に記載の方法では、整数画素単位(1画素単位の精度)でしかレジストレーションずれを補正できない問題がある。また、水平方向または垂直方向へのレジストレーションずれしか補正できない問題がある。そこで、画素の補間演算処理を用いて1画素未満の精度でレジストレーションずれを補正する方法が考えられている。しかしながら、1画素未満の精度での補正処理を行うと、後述するように、表示デバイスの特性等により色むらといった画像の変質が伴う副作用が生じる問題がある。その副作用対策としてローパスフィルタ等によって副作用の原因の排除を行うことが考えられるが、この場合、レジストレーションずれ補正に伴う副作用は抑えられるものの、画像全体の劣化が確実に起こってしまう。
以下、この副作用についてより具体的に説明する。それに先だって、まず、図6(A)〜(F)を参照して、1画素単位でのレジストレーションずれの補正処理について説明する。なお、ここでいう1画素とは、各色の最小単位の画素(1サブピクセル)のことをいう。図6(A)〜(F)において、横軸は画素位置、縦軸は輝度を表す。以下では、説明を簡略化するため、水平方向のレジストレーションずれを例に説明する。図6(A)は、元画像に基づく理想的な表示状態を模式的に示しており、R,G,Bの各色の画素位置にずれはない。これに対して図6(B)は、1画素分のレジストレーションずれが生じた例を示している。図6(B)では、緑色を基準色としたとき、それに対して青色の画素が右方向に1画素分、赤色の画素が左方向に1画素分、レジストレーションずれが生じている。このレジストレーションずれを補正するためには、画像を投影する前にあらかじめ各色信号に対して図6(B)のレジストレーションずれ量とは逆方向に画素の位相を移動させるような補正処理を施してやれば良い。図6(D)は、元画像に対して、そのレジストレーションずれの補正処理を行った状態を模式的に示している。この補正処理は、緑色を基準色として、青色および赤色の色信号の各画素ごとに行われる。この補正処理後の信号に基づいて各色の表示デバイスを駆動し、スクリーン上に投影すると、結果として図6(E)に示したようにレジストレーションずれのない、元画像と同等の表示がなされる。
なお、一部の液晶表示デバイスの場合、1on1offと呼ばれる、大きい値と小さい値とが1画素単位で交互に繰り返されるような信号のとき、大きい値の信号が実際の値より暗く表示されるディスクリートと呼ばれる現象が発生する。これは通常なら陰極と陽極の間の方向に電界が発生するはずが、左右の輝度差が大きいため画像間の印加電圧の差が大きくなり、横方向に電界が傾けられてしまうために発生する現象である。このようなディスクリート現象が発生した場合、例えば図6(B)の表示は実際の見え方としては、図6(C)のように輝度が落ちた状態となる。同様に、例えば図6(E)の表示は実際の見え方としては、図6(F)のように輝度が落ちた状態となる。なお、図6(E)のように1画素単位でのレジストレーションずれの補正処理を行った場合において、ディスクリート現象が発生したとしても、図6(F)のように各色につき同等に輝度が落ちるので色むらは生じない。
次に、図7(A)〜(F)を参照して、1画素未満のずれ量を有する場合のレジストレーションずれの補正処理について説明する。図7(A)は、図6(A)と同様に元画像に基づく理想的な表示状態を模式的に示しており、R,G,Bの各色の画素位置にずれはない。これに対して図7(B)は、0.5画素分のレジストレーションずれが生じた例を示している。図7(B)では、緑色を基準色としたとき、それに対して青色の画素が右方向に0.5画素分、赤色の画素が左方向に0.5画素分、レジストレーションずれが生じている。このレジストレーションずれを補正するためには、画像を投影する前にあらかじめ各色信号に対して図7(B)のレジストレーションずれ量とは逆方向に画素の位相を移動させるような補正処理を施してやれば良い。この場合の補正処理は、1画素単位でのレジストレーションずれの補正処理とは異なり、画素の補間演算処理を用いることで、周辺画素に重み付けをして輝度を分散させ、擬似的に画素をレジストレーションずれ量分、移動させるような処理を行う。図7(D)は、元画像に対して、その画素の補間演算処理を用いて、レジストレーションずれの補正処理を行った状態を模式的に示している。この補正処理は、緑色を基準色として、青色および赤色の色信号の各画素ごとに行われる。この補正処理後の信号に基づいて各色の表示デバイスを駆動し、スクリーン上に投影すると、結果として図7(E)に示したようにレジストレーションずれの抑制された、擬似的に元画像に近い表示がなされる。
ここで、図7(B)のように0.5画素分のレジストレーションずれが生じている状態において、上述のディスクリート現象が発生した場合、図7(B)の表示は実際の見え方としては、図7(C)のように全体的に輝度が落ちた状態となる。一方、図7(E)のように0.5画素分のレジストレーションずれの補正処理を行って表示した場合において、ディスクリート現象が発生すると、図7(E)の表示は実際の見え方としては、図7(F)のような状態となる。図7(E)の状態では、緑色を基準色としているので、緑色については画素値(輝度)の変化は無いが、青色および赤色については、輝度の高かった部分が周囲に分散され、全体としては擬似的に元画像に近い表示がなされるものの、1画素単位で見ると部分的に元画像に対して輝度が低い部分が生じている。このような状態において、ディスクリート現象が発生すると、図7(F)に示したように、基準色の緑色のみがディスクリート現象により輝度が落ちた状態となり、レジストレーションずれの補正処理がなされた青色および赤色についてはディスクリート現象の影響を受けないという状態が生じ得る。この場合、各色について一様に輝度が落ちた場合とは異なり、緑色のみの輝度が落ちた状態となるので、色むらが発生する原因となる。この色むらが、レジストレーションずれ補正に伴う副作用である。
このように、1画素未満のずれ量を補正する処理では、ある1画素の輝度をその周囲の複数画素に分散して表示するため、本来はディスクリート現象に影響されるような入力信号であったものが、ディスクリート現象に影響されない信号に置き換わってしまう可能性がある。その結果、表示色間の輝度のバランスが崩れることにより、画面の箇所によっては本来の色とは異なる見え方をしてしまうのである。特に、ディスクリート現象は画像の高周波領域で生じやすいので、画像の高周波領域で元画像とは異なる色がついたような見え方をしてしまう。こうした表示デバイス依存の副作用の対策として、入力信号にローパスフィルタを掛けることで高域成分をあらかじめなくしてしまい、ディスクリート現象の発生自体を抑える手法がとられる。
図8は、そのレジストレーションずれ補正に伴う副作用対策のなされた画像処理回路の構成例を示している。この画像処理回路200は、副作用対策処理部(周波数特性補正部)201と、移動量算出部202と、レジずれ補正処理部203とを備えている。この画像処理回路200には、入力信号S1として、R,G,Bの各色信号が入力される。副作用対策処理部201は、各色信号に対して上述のディスクリート現象の発生を抑えるために周波数特性を補正する処理、具体的にはローパスフィルタによるフィルタ処理を行う。移動量算出部202には、例えばスクリーン上の表示状態に基づいて計測されたレジストレーションずれ量を示す補正データDFが入力される。移動量算出部202は、その補正データDFに基づいて、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出する。レジずれ補正処理部203には、副作用対策処理部201から出力された各色信号と、移動量算出部202から出力された各画素ごとのレジストレーションずれ量を示すデータとが入力される。レジずれ補正処理部203では、レジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策のなされた各色信号に対して各画素ごとにレジストレーションずれを補正する信号処理を行い、出力信号S2として出力する。この出力信号S2に基づいて表示デバイスが駆動される。
しかしながら、このような副作用対策処理部201を設けて、フィルタ処理を行うと、画像全体がぼやけ、画像の鮮鋭度が失われてしまう。レジストレーションずれの補正処理による副作用を抑えることができても、新たな画質劣化を引き起こしてしまうのである。極端なケースでは、結果として画面のわずか一部の領域にしかレジストレーションずれの補正処理をしない場合であっても、画面全体の画質劣化は免れない。一方、画像全体の劣化を抑えるために、入力信号から副作用の発生しやすい領域を検出し、検出された領域のみに対策処理を施す措置も考えられる。例えば、ディスクリート現象による副作用の場合、高域検出フィルタを掛けることで高域部分を抜き出し、検出された領域のみにローパスフィルタを掛けることが考えられる。このように、入力信号に依存した因子で副作用対策のオン/オフ制御もしくは強弱を決定することが考えられるが、レジストレーションずれ量自体を考慮していないため、画質劣化の対策としては不十分である。例えば図6(F)および図7(F)の結果を見ても分かるように、レジストレーションずれの補正処理による副作用が発生するのは、レジストレーションずれ量として、小数点画素のずれ(1画素未満のずれ)がある場合であり、必要最低限の副作用対策は、そのようなずれ量がある部分にのみ行えばよい。しかしながら、従来では、そのようなレジストレーションずれ量を考慮した副作用対策はなされていない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、レジストレーションずれ補正に伴う副作用の発生を抑制しつつ、画像の劣化を抑えることができるようにしたプロジェクタおよび映像信号処理方法を提供することにある。
本発明のプロジェクタは、複数色の照明光のそれぞれを、各色に対応する色信号に基づいて変調して各色ごとの映像光を生成すると共に、各色ごとの映像光をスクリーン上に投影してカラー画像を表示するプロジェクタであって、複数色のうちの1つを基準色としたときのスクリーン上における基準色に対する他の色についてのレジストレーションずれ量を示す補正データに基づいて、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出する移動量算出部と、各色信号の周波数特性を補正する周波数特性補正部と、移動量算出部で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理を1画素未満の大きさの精度で行うレジずれ補正処理部と、移動量算出部で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とから、レジずれ補正処理部での信号処理対象となる色信号を生成して出力する信号生成部と、レジずれ補正処理部で補正された後の各色信号に基づいて各色ごとに照明光を変調する表示デバイスとを備えたものである。
本発明の映像信号処理方法は、複数色の照明光のそれぞれを、各色に対応する色信号に基づいて変調して各色ごとの映像光を生成すると共に、各色ごとの映像光をスクリーン上に投影してカラー画像を表示するプロジェクタにおける映像信号処理方法であって、複数色のうちの1つを基準色としたときのスクリーン上における基準色に対する他の色についてのレジストレーションずれ量を示す補正データに基づいて、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出するステップと、各色信号の周波数特性を補正するステップと、算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理を1画素未満の大きさの精度で行うステップと、算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性を補正するステップによって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とから、レジストレーションずれを補正する信号処理の対象となる色信号を生成して出力するステップとを含むものである。
本発明のプロジェクタまたは映像信号処理方法では、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量が1画素未満の大きさの精度で算出され、その算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理が1画素未満の大きさの精度で行われる。レジストレーションずれを補正する信号処理は、単純に、周波数特性が補正された後の色信号に対して行われるのではなく、算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性が補正される前の各色信号と周波数特性が補正された後の各色信号とから生成された色信号に対して行われる。
レジストレーションずれを補正する信号処理の対象となる色信号を生成する第1の手法としては、算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを選択的に切り替えて出力する方法がある。
また、第2の手法としては、算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを各色ごとに合成し、その合成した信号を出力する方法がある。
この第2の手法の場合、周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを単純に選択的に切り替えて出力する第1の手法に場合に比べて、信号の不連続性を抑制することができる。
この第2の手法の場合、周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを単純に選択的に切り替えて出力する第1の手法に場合に比べて、信号の不連続性を抑制することができる。
本発明のプロジェクタまたは映像信号処理方法によれば、レジストレーションずれを補正する信号処理を、レジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性が補正される前の各色信号と周波数特性が補正された後の各色信号とから生成された色信号に対して行うようにしたので、単に入力信号にのみに基づいて副作用対策のための周波数特性補正処理を行う場合に比べて、レジストレーションずれ補正に伴う副作用の発生を抑制しつつ、画像の劣化を抑えることができる。
特に、算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを各色ごとに合成し、その合成した信号を、レジストレーションずれを補正する信号処理の対象となる色信号として出力するようにした場合には、例えば周波数特性補正部によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを単純に選択的に切り替えて出力する場合に比べて、信号の不連続性を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
[第1の実施の形態]
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタの一構成例を示している。
このプロジェクタ11は、3板式のリアプロジェクタであり、照明光を発する光源12と、照明光を変調する表示デバイス13と、信号入力部15と、画像処理部16と、補正データメモリ17と、信号出力部18とを備えている。光源12と表示デバイス13との間には、光源12からの照明光を赤色、緑色、および青色の各色光に分離する、図示しないダイクロイックプリズム等の分離光学系が設けられている。分離光学系により分離された各色光が表示デバイス13に入射するようになっている。また、表示デバイス13とスクリーン14との間には図示しない投影光学系が設けられている。
このプロジェクタ11は、3板式のリアプロジェクタであり、照明光を発する光源12と、照明光を変調する表示デバイス13と、信号入力部15と、画像処理部16と、補正データメモリ17と、信号出力部18とを備えている。光源12と表示デバイス13との間には、光源12からの照明光を赤色、緑色、および青色の各色光に分離する、図示しないダイクロイックプリズム等の分離光学系が設けられている。分離光学系により分離された各色光が表示デバイス13に入射するようになっている。また、表示デバイス13とスクリーン14との間には図示しない投影光学系が設けられている。
表示デバイス13は、赤色用、緑色用、および青色用の表示パネル13R,13G,13Bを有している。表示パネル13R,13G,13Bは、例えば透過型の液晶表示パネルで構成され、入射された赤色、緑色、および青色の照明光を各色の駆動用の色信号SR,SG,SBに基づいて変調し、赤色、緑色、および青色の映像光LR,LG,LBをそれぞれ生成するようになっている。それら各色ごとの映像光LR,LG,LBが、図示しない投影光学系によってスクリーン14上に投影されることでカラー画像を表示するようになっている。なお表示デバイス13としては、液晶表示パネル以外にも、DMD(Digital Micromirror Device)等、プロジェクタに適用可能な種々の表示デバイスを広く適用することができる。
信号入力部15は、テレビジョンチューナー、ビデオテープレコーダ等の映像機器からの映像信号を入力信号S1として画像処理部16に入力するものである。画像処理部16は、補正データメモリ17に格納された補正データDFを基準にして入力信号S1に対してレジストレーションずれを補正する処理等を行い、その補正処理後の色信号を出力信号S2として出力するようになっている。信号出力部18は、この画像処理部16からの出力信号S2に基づく各色の駆動用の色信号SR,SG,SBを出力して各色用の表示パネル13R,13G,13Bを駆動するようになっている。
補正データメモリ17は、例えば工場出荷時において計測することにより得られた、レジストレーションずれ補正用の補正データDFを格納している。この補正データDFは、例えば図3に示したような計測システムによって得られたものである。
図3の計測システムは、計測対象となるプロジェクタ11と、このプロジェクタ11のレジストレーションずれ量を測定するレジストレーション測定装置21とを備えている。レジストレーション測定装置21は、撮像装置22と、解析装置23とを有している。
この計測システムにおいて、プロジェクタ11は、プロジェクタ本体10の各部の位置(表示パネル13R,13G,13Bの取り付け位置、光学系の位置等)が粗調整されて接着剤により固定された後、所定のテスト信号STが入力され、このテスト信号STの映像をスクリーン14に表示する。なお、テスト信号STは、例えばドットパターンのビデオ信号である。またここでは、テスト信号STに対してレジストレーションずれの補正処理がなされていない状態で映像表示を行う。このスクリーン14上の表示をレジストレーション測定装置21の撮像装置22で撮像する。そして、その撮像結果を解析装置23で解析することによりレジストレーションずれ量を検出し、そのデータを補正データDFとしてプロジェクタ11に出力する。補正データDFは、プロジェクタ11の補正データメモリ17に格納される。
ここで、解析装置23で解析されるレジストレーションずれ量の具体的内容を説明する。なお、ここでは、スクリーン14上に形成される緑色の映像光による映像を基準にして、この緑色の映像に対する赤色、および青色の映像のレジストレーションずれ量を検出する場合を例に説明する。解析装置23は、それぞれ赤色、緑色、および青色について、スクリーン14上の各ドットの表示位置を検出する。またその検出結果から、赤色の任意の2つのドットを結ぶ直線と、対応する緑色の2つのドットを結ぶ直線との成す角度を検出する。解析装置23は、スクリーン14上の複数箇所で、この角度を検出する処理を繰り返し、平均値化することにより、緑色の映像に対して赤色の映像を回転させて補正可能な回転のレジストレーションずれ量Dθを回転角度で検出する。また同様にして緑色の映像に対して青色の映像を回転させて補正可能な回転のレジストレーションずれ量Dθを回転角度で検出する。また赤色の任意の2つのドットを結ぶ直線と、対応する緑色の2つのドットを結ぶ直線との長さの比率を検出する。解析装置23は、スクリーン14上の複数箇所で、この比率を検出する処理を繰り返し、平均値化することにより、緑色の映像に対する赤色の映像の投影倍率の可変により補正可能な投影倍率のレジストレーションずれ量DZを、緑色の映像に対する倍率で検出する。また同様にして緑色の映像に対する青色の映像の投影倍率の可変により補正可能な投影倍率のレジストレーションずれ量DZを、緑色の映像に対する倍率で検出する。なおここでこの投影倍率の可変により補正可能なレジストレーションずれ量は、倍率色収差によるレジストレーションずれ量である。また赤色および青色のドット表示位置を、これら回転のレジストレーションずれ量Dθ、投影倍率のレジストレーションずれ量DZにより補正した後、緑色のドットに対する赤色および青色のドットのレジストレーションずれ量を赤色、および青色ごとに平均値化し、赤色、および青色の映像を平行移動して補正可能な平行移動のレジストレーションずれ量DXYを検出する。
解析装置23は、例えば以上のような平行移動のレジストレーションずれ量DXY、回転のレジストレーションずれ量Dθ、および投影倍率のレジストレーションずれ量DZを、補正データDFとしてプロジェクタ11に出力する。プロジェクタ11はその補正データDFを補正データメモリ17に格納する。なおこれら平行移動のレジストレーションずれ量DXY、回転のレジストレーションずれ量Dθ、投影倍率のレジストレーションずれ量DZを、事前に設定されたスクリーン14上の所定位置についてだけ検出するようにしてもよい。
図1は、画像処理部16の構成例を示している。画像処理部16は、副作用対策処理部(周波数特性補正部)1と、移動量算出部2と、信号生成部(信号選択部)3と、レジずれ補正処理部4とを有している。この画像処理部16の構成は、図8の構成例に対して、副作用対策処理部1とレジずれ補正処理部4との間に信号生成部3が設けられている点が異なっており、実質的にその他の構成は同様である。なお、以下では入力信号S1がR,G,Bの色信号であるものとして説明するが、入力信号S1が輝度信号および色差信号によるビデオ信号であった場合には、そのビデオ信号をR,G,Bの色信号に変換する変換回路を設け、その変換回路を介してR,G,Bの色信号を入力すれば良い。
移動量算出部2には、上述した補正データメモリ17に格納されている、例えばスクリーン14上の表示状態に基づいて計測されたレジストレーションずれ量を示す補正データDFが入力されるようになっている。移動量算出部2は、その補正データDFに基づいて、基準色に対する他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出するようになっている。移動量算出部2は、算出した各画素ごとのレジストレーションずれ量を示すデータP(i,j)を、信号生成部3と、レジずれ補正処理部4とに出力するようになっている。例えば、レジストレーションずれが各色の映像の平行移動のみによるものの場合、平行移動のレジストレーションずれ量DXYを各画素の平行移動のレジストレーションずれ量に設定すれば、各画素のレジストレーションずれ量を求めることができる。すなわちこの場合、平行移動のレジストレーションずれ量DXYを(sx,sy)とすると、点(i,j)における画素の平行移動のレジストレーションずれ量PXY(i,j)は、PXY(i,j)=(sx,sy)で表される。なおこの場合には画面上の任意の点で緑色のドットと赤色のドット(および青色のドット)の位置を計測し、その差分を計算する。これを何点かで測定して平均を取ったものが平行移動量sx、syとなる。
副作用対策処理部1には、入力信号S1としてR,G,Bの各色信号が入力される。副作用対策処理部1は、レジストレーションずれの補正処理による副作用対策の信号処理を行うものである。具体的には上述の図7(F)を用いて説明したようなディスクリート現象の発生を抑えるために、各色信号に対して周波数特性を補正する処理、例えばローパスフィルタによって高域成分を抑えるフィルタ処理を行うようになっている。
信号生成部3には、副作用対策処理部1から出力された副作用対策処理のなされた各色信号と、入力信号S1(副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号)と、移動量算出部2から出力された各画素ごとのレジストレーションずれ量を示すデータP(i,j)とが入力される。信号生成部3は、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とから、後段のレジずれ補正処理部4での信号処理対象となる色信号を生成して出力するようになっている。本実施の形態における信号生成部3は、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを選択的に切り替えて出力するようになっている。より具体的には、信号生成部3は、レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍である場合には、周波数特性補正部1によって補正される前の各色信号を出力し、レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍にならない場合(1画素未満のずれ量を含む場合)には、副作用対策処理部1によって補正された後の各色信号を出力するようになっている。
レジずれ補正処理部4には、信号生成部3から出力された各色信号と、移動量算出部2から出力された各画素ごとのレジストレーションずれ量を示すデータP(i,J)とが入力される。レジずれ補正処理部4は、レジストレーションずれ量に基づいて、信号生成部3から出力された各色信号に対して各画素ごとにレジストレーションずれを補正する信号処理を行い、出力信号S2として出力するようになっている。
次に、以上のように構成されたプロジェクタ11の動作を説明する。なお、以下の説明は本実施の形態における映像信号処理方法の説明を兼ねている。
このプロジェクタ11(図2)では、光源12から出射された各色の照明光のそれぞれを、各色の表示パネル2R,2G,2Bによって、各色の駆動用の色信号SR,SG,SBに基づいて変調して各色ごとの映像光LR,LG,LBを生成する。そして、それら各色ごとの映像光LR,LG,LBを図示しない投影光学系によってスクリーン14上に投影することでカラー画像を表示する。理想的には、スクリーン上14において、各色の映像光LR、LG、LBによる赤色、緑色、および青色の映像が正しく重なり合って表示されている必要がある。しかしながら実際には、各色の映像が正しく重なり合わず、レジストレーションずれが生じる。このプロジェクタ11では、画像処理部16において入力信号S1を電気的にレジストレーション調整している。これにより、従来の機械的な調整作業を省略することができ、従来に比べて簡易にレジストレーション調整することができる。
画像処理部16では、緑色の映像に対して赤色および青色の映像が正しく重なり合うようにレジストレーションずれ補正の信号処理を行うことが好ましい。緑色は、赤色および青色に比べて、最も画像劣化等を人間が知覚しやすい色である。一方、補間演算処理を伴ったレジストレーションずれ補正の信号処理を行う場合、少なからず画質劣化が生ずる。緑色の映像に対して赤色および青色の映像が正しく重なり合うように、赤色の色信号および青色の色信号について、レジストレーションずれ補正の信号処理をすることで、知覚的な画質劣化を極力回避することができる。またさらに、赤色、緑色、および青色の各色信号のすべてにレジストレーションずれ補正の信号処理を行う場合に比べて全体構成を簡略化することができる。
画像処理部16において、レジずれ補正処理部4(図1)では、移動量算出部31で算出されたレジストレーションずれ量を補正するように、具体的には、赤色および青色の色信号について、レジストレーションずれ量の分だけ逆方向に移動した箇所を中心とした複数画素の補間演算処理により、緑色に対して赤色および青色のレジストレーションずれを補正する処理を行う。なお、補間演算処理には、0次ホールド、線形補間、キュービック補間、Lanczos補間等、種々の補間演算処理を広く適用することができる。なお、この補間演算処理は、図7(B)に示したような小数点画素のずれ(1画素未満のずれ)がある場合に必要となるものであり、図6(B)に示したような整数画素分のずれである場合には補間演算処理を行う必要はない(単なる画素値の置換処理で済む)。一方、例えば図6(F)および図7(F)の結果を見ても分かるように、レジストレーションずれの補正処理による副作用が発生するのは、レジストレーションずれ量として、小数点画素のずれがある場合であり、必要最低限の副作用対策は、そのようなずれ量がある部分にのみ行えばよい。
このため、本実施の形態では、画像処理部16に信号生成部3を設けて、レジストレーションずれ量に応じて副作用対策処理のオン/オフ制御をしている。すなわち、信号生成部3において、レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍(0,1.0,−2.0など;位相が0)である場合には、周波数特性補正部1によって補正される前の各色信号を出力し、レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍にならない場合(0.5,1.67,−2.1など;位相が0以外)には、副作用対策処理部1によって補正された後の各色信号を出力する。これにより、レジずれ補正処理部4には、1画素未満のずれ量を含む場合にのみ、副作用対策処理部1によって副作用対策のなされた信号が入力される。これにより、本来ならば不要である副作用対策の弊害を最小限にとどめることができる。
以上説明したように、本実施の形態のプロジェクタおよび映像信号処理方法によれば、レジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを選択的に切り替えて出力し、その出力信号に対してレジストレーションずれの補正処理を行うようにしたので、単に入力信号にのみ依存した副作用対策を行う場合に比べて、レジストレーションずれ補正に伴う副作用の発生を抑制しつつ、画像の劣化を抑えることができる。
[第2の実施の形態]
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、上記第1の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクタにおける画像処理部16Aの構成例を示している。本実施の形態に係るプロジェクタは、上記第1の実施の形態における画像処理部16(図1)の構成に対して、信号生成部(信号選択部)3に代えて信号生成部(信号合成部)3Aを備えたものである。
図1の構成における信号生成部3では、レジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを単純に2値的に切り替えて出力するようにしたが、このような2値的な切り替えを行うと、副作用対策処理がなされた部分となされていない部分との境界に不連続性が現れ、画像の不自然さが目立ってしまうことも考えられる。本実施の形態における信号生成部3Aは、この不連続性を緩和し、段階的に信号が切り替わるようにするため、移動量算出部2で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号と補正された後の各色信号とを各色ごとに合成し、その合成した信号を出力するようになっている。信号生成部3Aによる合成は、レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍に近いほど、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号の割合が多くなるようにして行う。
信号生成部3Aは、具体的には例えば以下のような演算式を用いた合成処理を行う。
小数単位移動量 d=xmod1.0(xは移動量)
位相 phase = d if d≦0.5
1.0−d else
ゲイン gain = 2*p
Out=Org*(1.0−gain)+Eff*gain
ここで、Orgは副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号を示す。Effは副作用対策処理部1によって補正された後の各色信号を示す。Outは、信号生成部3Aから出力される各色信号を示す。「*」は乗算記号を示す。
小数単位移動量 d=xmod1.0(xは移動量)
位相 phase = d if d≦0.5
1.0−d else
ゲイン gain = 2*p
Out=Org*(1.0−gain)+Eff*gain
ここで、Orgは副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号を示す。Effは副作用対策処理部1によって補正された後の各色信号を示す。Outは、信号生成部3Aから出力される各色信号を示す。「*」は乗算記号を示す。
上記演算式における小数単位移動量dとは、レジストレーションずれ量の小数点部分を示す。すなわち、例えばずれ量が2.5であれば、小数単位移動量d=0.5となる。このような演算式により、小数単位移動量dが0の場合(ずれ量が1画素の大きさの整数倍ぶある場合)は、副作用対策処理部1によって補正される前の各色信号がそのまま出力される。すなわち、その場合は、
d=0であり、gain=2*0=0なので、
Out=Org
d=0であり、gain=2*0=0なので、
Out=Org
最も副作用の発生する可能性のある小数単位移動量dが0.5の場合は、副作用対策済みの信号がそのまま出力される。すなわち、その場合は、
d=0.5であり、gain=2*0.5=1.0なので、
Out=Eff
d=0.5であり、gain=2*0.5=1.0なので、
Out=Eff
その他、小数単位移動量dが0.3の場合や0.8の場合等では、上記演算式においてOrgとEffとが合成された出力信号Outが得られる。すなわち、上記演算式により、小数単位移動量dが0以上0.5以下(1未満0.5以上も同じ)の範囲で段階的に副作用対策処理のなされた信号に切り替わることになる。これにより、2値的な切り替え処理を行う場合に比べて、信号の不連続性を抑制することができる。
[その他の実施の形態]
[その他の実施の形態]
本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その他の変形実施が可能である。
例えば、上記第1の実施の形態では、補正データメモリ17に格納される補正データDFを工場出荷時に設定する場合を例に説明したが、補正データDFをユーザの操作により任意に更新可能に構成しても良い。この場合、例えば、図示しない操作部を介してユーザからの指示により動作モードを切り替え可能な構成としておく。また、調整用のドットパターンの画像をあらかじめ記憶しておく。そして、調整モードに切り替えたときに、調整用のドットパターンの画像信号を入力信号S1として表示する。またこのドットパターンを表示した状態で、ユーザの操作に応じて補正データメモリ17に格納した補正データDFの更新を受け付ける。これにより、必要に応じて補正データDFを更新することができるので、経時変化によるレジストレーションずれの補正にも対応可能となる。
例えば、上記第1の実施の形態では、補正データメモリ17に格納される補正データDFを工場出荷時に設定する場合を例に説明したが、補正データDFをユーザの操作により任意に更新可能に構成しても良い。この場合、例えば、図示しない操作部を介してユーザからの指示により動作モードを切り替え可能な構成としておく。また、調整用のドットパターンの画像をあらかじめ記憶しておく。そして、調整モードに切り替えたときに、調整用のドットパターンの画像信号を入力信号S1として表示する。またこのドットパターンを表示した状態で、ユーザの操作に応じて補正データメモリ17に格納した補正データDFの更新を受け付ける。これにより、必要に応じて補正データDFを更新することができるので、経時変化によるレジストレーションずれの補正にも対応可能となる。
また、例えば上記各実施の形態では、3板式のリアプロジェクタを例に説明したが、本発明はこれに限らず、複数色の表示デバイスにより映像光を生成してスクリーン14に投影する種々のプロジェクタに広く適用することができる。
1…副作用対策処理部(周波数特性補正部)、2…移動量算出部、3…信号生成部(信号選択部)、3A…信号生成部(信号合成部)、4…レジずれ補正処理部、13…表示デバイス、13R…赤色用表示パネル、13G…緑色用表示パネル、13B…青色用表示パネル、14…スクリーン、15…画像入力部、16,16A…画像処理部、17…補正データメモリ、18…信号出力部、31…移動量算出部、37…副作用対策処理部(周波数特性補正部)、38…レジずれ補正処理部、S1…入力信号、ST…テスト信号、DF…補正データ、S2…出力信号。
Claims (6)
- 複数色の照明光のそれぞれを、各色に対応する色信号に基づいて変調して各色ごとの映像光を生成すると共に、前記各色ごとの映像光をスクリーン上に投影してカラー画像を表示するプロジェクタであって、
前記複数色のうちの1つを基準色としたときの前記スクリーン上における前記基準色に対する他の色についてのレジストレーションずれ量を示す補正データに基づいて、前記基準色に対する前記他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出する移動量算出部と、
前記各色信号の周波数特性を補正する周波数特性補正部と、
前記移動量算出部で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、前記他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理を1画素未満の大きさの精度で行うレジずれ補正処理部と、
前記移動量算出部で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、前記周波数特性補正部によって補正される前の前記各色信号と補正された後の前記各色信号とから、前記レジずれ補正処理部での信号処理対象となる色信号を生成して出力する信号生成部と、
前記レジずれ補正処理部で補正された後の各色信号に基づいて各色ごとに照明光を変調する表示デバイスと
を備えたことを特徴とするプロジェクタ。 - 前記信号生成部は、
前記移動量算出部で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、前記周波数特性補正部によって補正される前の前記各色信号と補正された後の前記各色信号とを選択的に切り替えて出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記信号生成部は、前記レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍である場合には、前記周波数特性補正部によって補正される前の前記各色信号を出力し、前記レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍にならない場合には、前記周波数特性補正部によって補正された後の前記各色信号を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクタ。 - 前記信号生成部は、
前記移動量算出部で算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、前記周波数特性補正部によって補正される前の前記各色信号と補正された後の前記各色信号とを各色ごとに合成し、その合成した信号を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記信号生成部は、前記レジストレーションずれ量が1画素の大きさの整数倍に近いほど、前記周波数特性補正部によって補正される前の前記各色信号の割合が多くなるように信号を合成する
ことを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ。 - 複数色の照明光のそれぞれを、各色に対応する色信号に基づいて変調して各色ごとの映像光を生成すると共に、前記各色ごとの映像光をスクリーン上に投影してカラー画像を表示するプロジェクタにおける映像信号処理方法であって、
前記複数色のうちの1つを基準色としたときの前記スクリーン上における前記基準色に対する他の色についてのレジストレーションずれ量を示す補正データに基づいて、前記基準色に対する前記他の色の各画素ごとのレジストレーションずれ量を1画素未満の大きさの精度で算出するステップと、
前記各色信号の周波数特性を補正するステップと、
前記算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、前記他の色の色信号の各画素ごとに、レジストレーションずれを補正する信号処理を1画素未満の大きさの精度で行うステップと、
前記算出されたレジストレーションずれ量に基づいて、前記周波数特性を補正するステップによって補正される前の前記各色信号と補正された後の前記各色信号とから、前記レジストレーションずれを補正する信号処理の対象となる色信号を生成して出力するステップと
を含むことを特徴とする映像信号処理方法。
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-
2007
- 2007-08-09 JP JP2007207619A patent/JP2009044488A/ja active Pending
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