JP2009159372A - マルチプロジェクタシステム及び画像調整方法 - Google Patents

マルチプロジェクタシステム及び画像調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のプロジェクタの投射画像を隣り合わせて表示させる場合に、隣り合った投射画像の境界を目立たなくさせるマルチプロジェクタシステム等を提供する。
【解決手段】複数の投射画像を表示するマルチプロジェクタシステムは、互いに隣り合う投射画像内の測定点における輝度及び色度が同一となるように少なくとも一方の投射画像の輝度及び色度を調整する補正量が最小となる並びで配置され、前記複数の投射画像を投射する複数のプロジェクタと、前記複数の投射画像のうち互いに隣り合う第1及び第2の投射画像により表示された画像を調整する制御を行う画像調整制御装置とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、マルチプロジェクタシステム及び画像調整方法に関する。
投射型の画像表示装置としてのプロジェクタを複数用いたマルチプロジェクタシステムは、各プロジェクタの投射画像を隣り合わせることにより大画面の画像を表示させたり、各投射画像に異なる画像を表示させることで一度に多くの情報を表示させたりできる画像表示システムとして利用されることが多い。プロジェクタシステムと同様に、このマルチプロジェクタシステムにおいても表示画像の高画質化の要求が高く、システムを構成する複数のプロジェクタの個々の性能ばらつきを調整することで高画質化を図ることが行われている。
例えば特許文献1には、マルチディスプレイ装置の自動調整システムが開示されている。この特許文献1には、複数個の投射型ディスプレイの前にカメラを配置し、各投射型ディスプレイの画像又は該画像を分割したブロックの中央点の輝度を測定し、測定結果に基づいて増幅率を制御して各投射型ディスプレイの投射画像の最大輝度等を揃える技術が開示されている。
また、例えば特許文献2には、複数のディスプレイ装置を有するマルチビジョンシステムのカラーキャリブレーション方法が開示されている。この特許文献2には、複数のディスプレイ装置のキャリブレーションに伴って生じる表示可能色の減少を抑制するために隣接するディスプレイ装置の表示色の差の総和が最小となる配置を採用する技術が開示されている。
特開平7−64522号公報 特開2000−59806号公報
しかしながら、特許文献1では、各投射型ディスプレイの画像又は該画像を分割したブロックの中央点の輝度の測定結果を利用しているため、画像又は該画像を分割したブロックの中心点から離れた画素の輝度が低下するという問題がある。この場合、隣り合った複数の投射画像により画像を表示させる場合、投射画像間の境界が目立ち画質を劣化させる。従って、たとえ特許文献2に開示されたようにディスプレイを配置した状態で、特許文献1の技術を採用したとしても、隣り合った投射画像それぞれに一画面内の輝度むら及び色むら補正が必要になり、処理及び構成が複雑になるという問題がある。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、複数のプロジェクタの投射画像を隣り合うように表示させる場合に、隣り合った投射画像の境界を簡素な構成で目立たなくさせることが可能なマルチプロジェクタシステム及び画像調整方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、複数の投射画像を表示するマルチプロジェクタシステムであって、互いに隣り合う投射画像内の測定点における輝度及び色度が同一となるように少なくとも一方の投射画像の輝度及び色度を調整する補正量が最小となる並びで配置され、前記複数の投射画像を投射する複数のプロジェクタと、前記複数の投射画像のうち互いに隣り合う第1及び第2の投射画像により表示された画像を調整する画像調整装置とを含み、前記画像調整装置は、前記第1の投射画像の境界部を含む該第1の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第1の測定点における画像情報及び前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第1の投射画像に最も近い境界領域内の第2の測定点における画像情報を取得する画像情報取得部と、前記第1及び第2の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の測定点における輝度及び色度が前記第2の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第1の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行う画質調整制御部とを含むマルチプロジェクタシステムに関係する。
本発明においては、互いに隣り合う2つの投射画像の境界領域内の測定点(測定画素)の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて2つの測定点における輝度及び色度が一致するように各プロジェクタにおける補正量が最小となる複数のプロジェクタの配置が決定される。その後、この配置で複数のプロジェクタが投射した複数の投射画像のうち、互いに隣り合う2つの投射画像の境界領域内の測定点の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて2つの測定点における輝度及び色度が一致するように、少なくとも一方のプロジェクタによる投射画像全体の輝度及び色度を調整する。本発明によれば、簡素な構成で、複雑な処理を行うことなく、マルチプロジェクタシステムにおける2つの投射画像の境界を目立たなくさせることができる。
また本発明に係るマルチプロジェクタシステムでは、前記画質調整制御部は、境界領域内の測定点における画像情報を所与の色空間の色座標に変換した後に、投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行うことができる。
本発明によれば、定義され、定量的に表現可能な画像情報をもとに2つの投射画像の輝度及び色度を調整するようにしたので、プロジェクタや画像情報を取得する測定手段の分光分布の違いに依存することなく、精度良く2つの投射画像の境界部を目立たなくすることが可能となる。
また本発明に係るマルチプロジェクタシステムでは、2つの投射画像がオーバーラップ領域を有する場合に、各境界領域内の測定点は、前記オーバーラップ領域を除外した領域内に設けられてもよい。
本発明によれば、隣り合う2つの投射画像のオーバーラップ領域が有する場合でも、精度良く、投射画像間の境界部を目立たせないように調整できるようになる。
また本発明に係るマルチプロジェクタシステムでは、前記第2の投射画像と第3のプロジェクタにより投射された第3の投射画像とが隣り合うように表示された画像を調整する場合、前記画像情報取得部は、前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第3の投射画像に最も近い境界領域内の第3の測定点における画像情報及び前記第3の投射画像の境界部を含む該第3の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第4の測定点における画像情報を取得し、前記画質調整制御部は、前記第3及び第4の測定点における画像情報に基づいて、前記第4の測定点における輝度及び色度が前記第3の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第3の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行うことができる。
本発明によれば、3以上の投射画像を隣り合わせて表示する場合でも、隣り合う2つの投射画像の境界領域の測定点の輝度及び色度が一致するように補正することを順次繰り返すようにしたので、簡素な構成及び処理で、3以上の投射画像を隣り合わせて表示した画像のそれぞれの境界部が目立たなくなり、画像の画質の劣化を防止できるようになる。
また本発明に係るマルチプロジェクタシステムでは、前記複数の投射画像を構成する各投射画像を測定して前記画像情報取得部に画像情報を取得させる画像測定部を含むことができる。
本発明によれば、画像測定部を用いて、両投射画像を精度良く測定でき、複数のプロジェクタの投射画像を隣り合うように表示させる場合に、隣り合った投射画像の境界を簡素な構成で目立たなくさせることが可能なマルチプロジェクタシステムを提供できるようになる。
また本発明は、互いに隣り合う複数の投射画像を表示するマルチプロジェクタシステムの画像調整方法であって、前記複数の投射画像を投射する複数のプロジェクタについて、互いに隣り合う投射画像内の測定点における輝度及び色度が同一となるように少なくとも一方の投射画像の輝度及び色度を調整する補正量が最小となる並び順を決定する並び順決定ステップと、前記並び順決定ステップで決定された並び順で前記複数のプロジェクタが配置された状態で、前記第1の投射画像の境界部を含む該第1の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第1の測定点における画像情報及び前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第1の投射画像に最も近い境界領域内の第2の測定点における画像情報を取得する画像情報取得ステップと、前記第1及び第2の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の測定点における輝度及び色度が前記第2の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第1の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行う画質調整制御ステップとを含む画像調整方法に関係する。
本発明においては、互いに隣り合う2つの投射画像の境界領域内の測定点(測定画素)の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて2つの測定点における輝度及び色度が一致するように各プロジェクタにおける補正量が最小となる複数のプロジェクタの配置が決定される。その後、この配置で複数のプロジェクタが投射した複数の投射画像のうち、互いに隣り合う2つの投射画像の境界領域内の測定点の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて2つの測定点における輝度及び色度が一致するように、少なくとも一方のプロジェクタによる投射画像全体の輝度及び色度を調整する。本発明によれば、簡素な構成で、複雑な処理を行うことなく、2つの投射画像の境界を目立たなくさせることができる。
また本発明に係る画像調整方法では、前記第2の投射画像と第3のプロジェクタにより投射された第3の投射画像とが隣り合うように表示された画像を調整する場合、前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第3の投射画像に最も近い境界領域内の第3の測定点における画像情報及び前記第3の投射画像の境界部を含む該第3の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第4の測定点における画像情報を取得するステップと、前記第3及び第4の測定点における画像情報に基づいて、前記第4の測定点における輝度及び色度が前記第3の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第3の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行うステップとを含むことができる。
本発明によれば、3以上の投射画像を隣り合わせて表示する場合でも、隣り合う2つの投射画像の境界領域の測定点の輝度及び色度が一致するように補正することを順次繰り返すようにしたので、簡素な構成及び処理で、3以上の投射画像を隣り合わせて表示した画像のそれぞれの境界部が目立たなくなり、画像の画質の劣化を防止できるようになる。
また本発明に係る画像調整方法では、境界領域内の測定点における画像情報を所与の色空間の色座標に変換した後に、投射画像全体の輝度及び色度を調整することができる。
本発明によれば、定義され、定量的に表現可能な画像情報をもとに2つの投射画像の輝度及び色度を調整するようにしたので、プロジェクタや画像情報を取得する測定手段の分光分布の違いに依存することなく、精度良く2つの投射画像の境界部を目立たなくすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
〔実施形態1〕
本発明に係る画像表示システムは、以下に示すように、投射型の画像表示装置としてのプロジェクタを複数用い、各プロジェクタによるスクリーンへの投射画像を隣り合わせることにより画像を表示するマルチプロジェクタシステムである。そして、隣り合う投射画像の境界部を目立たなくする画像調整処理において各プロジェクタによる補正量が最小となる並びで複数のプロジェクタが配置された状態で、各プロジェクタに画像調整処理用のパラメータが供給される。
図1に、本発明に係る実施形態1におけるマルチプロジェクタシステムの構成例を示す。
実施形態1におけるマルチプロジェクタシステム10は、第1〜第N(Nは2以上の整数)のプロジェクタPJ1〜PJNと、画像調整装置200と、画像測定部300とを含む。第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNは、スクリーンSCRに画像を投射して第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNを表示させる。そして、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNを構成する各プロジェクタによるスクリーンSCRへの投射画像が隣り合うように表示させることで、画像を表示する。
第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNを構成する各投射画像は、互いに隣の画像とその境界部が接するように表示されてもよいし、隣の画像と所与の間隔を置いて表示されてもよい。また、図1では、第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNが、水平方向(横方向、左右方向)に並んで表示されている例を示しているが、垂直方向(鉛直方向、上下方向)や斜め方向に並んで表示されてもよい。第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNは、それぞれ同様の構成を有してもよいが、互いに異なる構成であってもよい。但し、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNを構成する各プロジェクタは、画面全体の輝度及び色度を調整する機能を有する。
画像調整装置200は、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNにより投射された第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNの画像の輝度及び色度を調整する。そのため、画像調整装置200は、画像の輝度及び色度を調整するパラメータを算出して、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNの少なくとも1つに対して該パラメータを送信することができる。パラメータを受信したプロジェクタは、該パラメータに基づいて画面全体の輝度及び色度を調整する。第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNは、隣り合う投射画像の境界部を目立たなくする画像調整処理において各プロジェクタによる補正量が最小となる並びで複数のプロジェクタが配置されており、画像調整装置200からのパラメータにより画像信号が補正される量が最も小さい。
このような画像調整装置200は、画像測定部300による投射画像の測定結果を用いて、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNの並び順を決定する。そして、この並び順で第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNが配置された状態で、画像測定部300による投射画像の測定結果を用いてパラメータを算出する。
画像測定部300は、プロジェクタによるスクリーンSCRへの投射画像を測定し、その測定結果を画像情報として画像調整装置200に出力できる。画像測定部300は、マルチプロジェクタシステム10において1つだけ設けられていてもよいし、プロジェクタ毎に設けられていてもよい。
以上のようなマルチプロジェクタシステム10では、画像調整装置200において、互いに隣り合う2つの投射画像の境界領域内の測定点(測定画素)の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて2つの測定点における輝度及び色度が一致するように各プロジェクタにおける補正量が最小となる第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNの配置を決定する。その後、画像調整装置200において、決定された配置で第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNが投射した第1〜第Nの投射画像のうち、互いに隣り合う2つの投射画像の境界領域内の測定点(測定画素)の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて2つの測定点における輝度及び色度が一致するように、少なくとも一方のプロジェクタによる投射画像全体の輝度及び色度を調整する。こうすることで、各プロジェクタの処理の簡素化、低消費電力化を図ることができる。また、いわゆるグレイ軸をほぼ直線状にでき、精度良く階調を制御できるようになる。更に、簡素な構成で、複雑な処理を行うことなく、マルチプロジェクタシステムにおける2つの投射画像の境界を目立たなくさせることができる。即ち、1つの投射画面内の輝度むら・色むら補正処理を必ずしも行うことなく、複数の投射画像を隣り合わせて表示する場合の投射画像間の境界を目立たなくさせることができるようになる。
次に、マルチプロジェクタシステム10を構成する各装置について、詳細に説明する。
図2に、実施形態1におけるマルチプロジェクタシステム10の構成例のブロック図を示す。図2において、図1と同一の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図2では、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNの各プロジェクタの構成が同一であるものとし、画像調整装置200が各プロジェクタに画像データを供給するものとして説明する。
第1のプロジェクタPJ1は、画像表示部100、輝度色度調整部180、画像データ入力部190を含む。画像データ入力部190は、画像調整装置200からの画像データの受信インタフェース処理を行い、画像信号として出力する。この受信インタフェース処理としては、物理層の信号レベルの変換処理やプログレッシブ変換処理を含む。輝度色度調整部180は、画像調整装置200からのパラメータに基づいて、画像データ入力部190からの画像信号を補正し、補正後の画像信号を画像表示部100に出力する。画像表示部100は、輝度色度調整部180により調整(補正)された画像信号に基づいて光源からの光の変調率を異ならせて、変調後の光をスクリーンSCRに投射する。
図3に、図2の輝度色度調整部180の構成例のブロック図を示す。図3において、図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
輝度色度調整部180は、パラメータ記憶部182、信号変換部184を含む。パラメータ記憶部182は、画像調整装置200からのパラメータを記憶する。信号変換部184は、パラメータ記憶部182に記憶されたパラメータに基づいて、画像データ入力部190からの画像信号を補正し、補正後の画像信号を画像表示部100に出力する。
例えば、画像データで表現可能な全階調についてのパラメータをパラメータ記憶部182に記憶しておき、信号変換部184は、画像信号により指定される階調に対応したパラメータに基づいて、補正前の画像信号を補正することができる。或いは、例えば、画像データで表現可能な全階調のうち離散的にいくつかのパラメータをパラメータ記憶部182に記憶しておき、信号変換部184は、画像信号により指定される階調に対応したパラメータ又はパラメータ記憶部182に記憶されたパラメータを補間して得られたパラメータに基づいて、補正前の画像信号を補正することができる。
図4に、図2の画像表示部100の構成例を示す。図4では、第1のプロジェクタPJ1の画像表示部100が、いわゆる3板式の構成例を示しているが、本発明に係る画像表示部が、いわゆる3板式のものに限定されるものではない。図1又は図2の第2〜第NのプロジェクタPJ2〜PJNも図4と同様の構成の画像表示部を有することができる。
画像表示部100は、光源110、インテグレータレンズ112、114、偏光変換素子116、重畳レンズ118、R用ダイクロイックミラー120R、G用ダイクロイックミラー120G、反射ミラー122、R用フィールドレンズ124R、G用フィールドレンズ124G、光変調素子130、リレー光学系140、クロスダイクロイックプリズム(広義には光合成手段)160、投射レンズ170(広義には投射部)を含む。図4では、3板式であるため、光変調素子130として、R用液晶パネル130R(第1の光変調部)、G用液晶パネル130G(第2の光変調部)、B用液晶パネル130B(第3の光変調部)が採用される。R用液晶パネル130R、G用液晶パネル130G及びB用液晶パネル130Bとして用いられる液晶パネルは、透過型の液晶表示装置である。リレー光学系140は、リレーレンズ142、144、146、反射ミラー148、150を含む。
光源110は、例えば超高圧水銀ランプにより構成され、少なくともR成分の光、G成分の光、B成分の光を含む光を射出する。光源110は、例えば輝度色度調整部180又は第1のプロジェクタPJ1内の図示しない光源駆動部から光源制御信号により駆動制御される。インテグレータレンズ112は、光源110からの光を複数の部分光に分割するための複数の小レンズを有する。インテグレータレンズ114は、インテグレータレンズ112の複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する。重畳レンズ118は、インテグレータレンズ112の複数の小レンズから射出される部分光を重畳する。
また偏光変換素子116は、偏光分離膜とλ/2板とを有し、p偏光を透過させると共にs偏光を反射させ、p偏光をs偏光に変換する。この偏光変換素子116からのs偏光が、重畳レンズ118に照射される。
重畳レンズ118によって重畳された光は、R用ダイクロイックミラー120Rに入射される。R用ダイクロイックミラー120Rは、R成分の光を反射して、G成分及びB成分の光を透過させる機能を有する。R用ダイクロイックミラー120Rを透過した光は、G用ダイクロイックミラー120Gに照射され、R用ダイクロイックミラー120Rにより反射した光は反射ミラー122により反射されてR用フィールドレンズ124Rに導かれる。
G用ダイクロイックミラー120Gは、G成分の光を反射して、B成分の光を透過させる機能を有する。G用ダイクロイックミラー120Gを透過した光は、リレー光学系140に入射され、G用ダイクロイックミラー120Gにより反射した光はG用フィールドレンズ124Gに導かれる。
リレー光学系140では、G用ダイクロイックミラー120Gを透過したB成分の光の光路長と他のR成分及びG成分の光の光路長との違いをできるだけ小さくするために、リレーレンズ142、144、146を用いて光路長の違いを補正する。リレーレンズ142を透過した光は、反射ミラー148によりリレーレンズ144に導かれる。リレーレンズ144を透過した光は、反射ミラー150によりリレーレンズ146に導かれる。リレーレンズ146を透過した光は、B用液晶パネル130Bに照射される。
R用フィールドレンズ124Rに照射された光は、平行光に変換されてR用液晶パネル130Rに入射される。R用液晶パネル130Rは、光変調素子(光変調部)として機能し、R用画像信号に基づいて透過率(通過率、変調率)が変化するようになっている。従って、R用液晶パネル130Rに入射された光(第1の色成分の光)は、R用画像信号に基づいて変調され、変調後の光がクロスダイクロイックプリズム160に入射される。
G用フィールドレンズ124Gに照射された光は、平行光に変換されてG用液晶パネル130Gに入射される。G用液晶パネル130Gは、光変調素子(光変調部)として機能し、G用画像信号に基づいて透過率(通過率、変調率)が変化するようになっている。従って、G用液晶パネル130Gに入射された光(第2の色成分の光)は、G用画像信号に基づいて変調され、変調後の光がクロスダイクロイックプリズム160に入射される。
リレーレンズ142、144、146で平行光に変換された光が照射されるB用液晶パネル130Bは、光変調素子(光変調部)として機能し、B用画像信号に基づいて透過率(通過率、変調率)が変化するようになっている。従って、B用液晶パネル130Bに入射された光(第3の色成分の光)は、B用画像信号に基づいて変調され、変調後の光がクロスダイクロイックプリズム160に入射される。
R用液晶パネル130R、G用液晶パネル130G及びB用液晶パネル130Bは、輝度色度調整部180により調整された画像信号により、色成分毎に独立して変調率が制御される。
光合成手段としてのクロスダイクロイックプリズム160は、R用液晶パネル130R、G用液晶パネル130G及びB用液晶パネル130Bからの入射光を合成した合成光を出射光として出力する機能を有する。投射部としての投射レンズ170は、出力画像をスクリーンSCR上に拡大して結像させるレンズである。
以上のような構成により、第1のプロジェクタPJ1は、画像調整装置200からのパラメータを受けて、該パラメータに基づいて第1の投射画像IMG1の画面全体の輝度及び色度を調整することができる。
上記のような構成を有するプロジェクタにパラメータを出力する画像調整装置200は、図2に示すように、画像データ生成部210、測定データ解析部220(広義には画像情報取得部)、画質調整制御部(パラメータ算出部)230、配置決定部240を含む。
画像データ生成部210は、コンテンツ画像に対応した画像データを生成し、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNのそれぞれに画像データを出力する。この画像データ生成部210は、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNに対して同じ画像データを出力するようにしてもよいし、投射画像を隣り合わせて表示させたときに投射した画像が連結されるような画像データを各プロジェクタに出力するようにしてもよい。また、画像データ生成部210は、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNに対して、それぞれ異なる画像データを出力してもよい。このような画像データ生成部210の機能は、画像調整装置200の外部に設けられてもよいし、プロジェクタ毎に設けられてもよい。
測定データ解析部220は、画像測定部300によって測定された投射画像の測定結果を解析して、画像測定部300やプロジェクタの分光特性の違いに依存することなく定量的に表現できる補正(調整)基準値となる測定値を生成する。このため、測定データ解析部220は、画像測定部300による測定結果を所与の色空間の色座標に変換した測定値を生成する。より具体的には、測定データ解析部220は、画像測定部300による測定結果に対応したCIE表色系の値を測定値として出力する。このようなCIE表色系の値としては、XYZ表色系(CIE 1931 表色系)の値、X101010表色系(CIE 1964 表色系)の値、XYZ表色系での色度座標(x,y)、X101010表色系での色度座標(x10,y10)、CIELAB色空間(CIE 1976 L色空間)の明度や色座標、CIELUV色空間(CIE 1976 L色空間)の明度や色座標等がある。以下では、測定データ解析部220は、画像測定部300による測定結果に対応したXYZ表色系の値を出力するものとする。
画質調整制御部(パラメータ算出部)230は、測定データ解析部220からの測定値を用いて、各プロジェクタの輝度色度調整部の機能に対応したパラメータを算出して各プロジェクタの輝度及び色度を調整する制御を行う。例えば各プロジェクタの輝度色度調整部がRGBの各色成分毎に調整できる場合には、画質調整制御部230は、RGBの各色成分毎に画像信号を補正するためのパラメータを算出する。また、例えば各プロジェクタの輝度色度調整部が明度及び色差を調整できる場合には、画質調整制御部230は、CIELUV色空間の明度及び色座標(LUV)を補正するパラメータを算出する。以下では、画質調整制御部230が、CIELUV色空間の明度及び色座標(LUV)を補正するパラメータを算出するものとする。
配置決定部240は、測定データ解析部220からの測定値を用いて、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNのすべての並び順を決定する。即ち、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNにより投射される第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNによる表示画像の形状が決まっているので、配置決定部240は、その形状の画像を表示する第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNのすべての並び順について、測定データ解析部220からの測定値を用いて、隣り合う2つの投射画像の境界部を目立たなくする画像調整処理における補正量が最小となる並び順を決定する。この際、配置決定部240は、上記の画質調整制御部230の処理結果を流用するようにしてもよい。
画像測定部300の機能は、例えばデジタルカメラ、色彩計、測色器等により実現されるが、画像測定部300は、投射画像を構成する1画素分の輝度等の画像情報が測定できればよい。
図5に、実施形態1における画像調整装置200の処理例のフロー図を示す。画像調整装置200は、図示しない中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)及びメモリを有し、メモリに記憶されたプログラムを読み込んで実行したCPUにより、画像調整装置200の各部の機能を実現される。即ち、図5に示す処理方法を実現するためのプログラムが図示しないメモリに格納されており、CPUが該メモリに格納されたプログラムを読み出して該プログラムに対応した処理を実行することで、図5に示す処理をソフトウェア処理により実現できる。
図6(A)、図6(B)に、図5のステップS100、ステップS102の説明図を示す。図6(A)、図6(B)では、3つの投射画像A〜Cを模式的に示し、投射画像Aの測定点をA、A、投射画像Bの測定点をB、B、投射画像Cの測定点をC、Cとする。
図7に、図5のステップS104の説明図を示す。
まず、画像調整装置200では、図5に示すように、測定データ解析部220の機能により、第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNにより投射される第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGN内の測定点における画像情報を取得する(ステップS100)。なお、ステップS100では、各投射画像として同じ画像を表示させたときに測定された画像情報を取得する。測定点は、後述するステップS106における画像調整処理において用いられる測定点と同じ位置であってもよいし、異なる位置(例えば投射画像の中心画素)であってもよい。
続いて、画像調整装置200では、画質調整制御部230又は配置決定部240において、投射画像の全並び順に対応した補正量を算出する(ステップS102)。ステップS102における全並び順は、上記のように、第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNにより表示される画像の形状により決まる。
例えば投射画像A〜Cを水平方向に並べる場合、図6(A)、図6(B)のような並び順を含めて6通りの並び順がある(図7参照)。ステップS100では、図6(A)、図6(B)に示すように、投射画像Aの測定点A、A、投射画像Bの測定点B、B、投射画像Cの測定点C、Cの画像情報を取得する。そこで、ステップS102では、図6(A)の場合、隣り合う2つの投射画像A、Bの測定点A、Bの画像情報に基づいて、両測定点の輝度及び色度が一致するように、投射画像A、Bを投射するプロジェクタの補正量を算出する。同様に、図6(A)では、投射画像B、Cについて補正量を算出する。
また、図6(B)では、隣り合う2つの投射画像C、Bの測定点C、Bの画像情報に基づいて、両測定点の輝度及び色度が一致するように、投射画像C、Bを投射するプロジェクタの補正量を算出する。同様に、図6(B)では、投射画像A、Cについて補正量を算出する。
そして、配置決定部240において、並び順決定ステップとして、ステップS102で求められた複数の補正量のうち最小の補正量を選択し、該補正量に対応した投射画像の並び順を決定する(ステップS104)。これにより、ステップS104に対応した投射画像の並び順を実現する第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNの配置が決まる。
例えば、図6(A)、図6(B)に示す場合には、図7のように6通りの並び順があり、それぞれについて補正量を算出する。なお、図7では、投射画像A、Bについての補正量は、測定点A、Bに着目したときの補正量(両測定点における輝度及び色度を一致させるための補正量)であり、便宜的に[A−B]と表している。そして、投射画像A→B→Cとする場合には、補正量[A−B]、[B−C]の和として、例えば評価値α1が算出される。このように、投射画像A〜Cの他の並び順についても同様に評価値が算出される。そして、ステップS104では、これらの評価値のうち最小の値の投射画像A〜Cの並び順が選択される。
その後、画像調整装置200では、図5に示すように、ステップS104で決定された第1〜第NのプロジェクタPJ1〜PJNの配置で第1〜第Nの投射画像IMG1〜IMGNが表示された状態で、隣り合う2つの投射画像の境界部を目立たなくする画像調整処理が行われ(ステップS106)、一連の処理を終了する(エンド)。
以上のように、実施形態1によれば、簡素な処理で、2つの投射画像の境界部を目立たなくする画像調整処理における補正量が最小となるようにプロジェクタの配置を決定することができる。これにより、各プロジェクタの処理の簡素化、低消費電力化を図ることができる。また、いわゆるグレイ軸をほぼ直線状にでき、精度良く階調を制御できるようになる。
図8(A)、図8(B)に、実施形態1における効果の説明図を示す。図8(A)、図8(B)は、投射画像A、Bを水平方向に隣り合うように表示されている。
実施形態1では、図5〜図7に示すように各プロジェクタの配置を決定するため、投射画像Aの測定点A及び投射画像Bの測定点Bにより決まる補正量(図8(A))と、投射画像Bの測定点B及び投射画像Aの測定点Aにより決まる補正量(図8(B))とが異なる場合がある。しかしながら、実施形態1によれば、図8(A)、図8(B)に示す投射画像の並びも区別でき、精度良く投射画像の境界部を目立たなくする処理を行うことが可能となる。
なお、上記の実施形態では、投射画像が水平方向に並ぶ場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
図9に、実施形態1における投射画像の別の並び順を模式的に示す。図9は、投射画像A〜Eを、投射画像Bを中心に水平方向及び垂直方向に隣り合うように表示された例を示している。
この場合、各投射画像の測定点は、左右の2点のみならず上下の2点についても採用することが望ましい。例えば、投射画像B、Eの補正量を算出する場合は、投射画像Bの測定点Bと投射画像Eの測定点Eにおける画像情報が参照される。このようにすることで、水平方向及び垂直方向に隣り合う投射画像の境界を目立たなくする処理を精度良く行うことができるようになる。
以上のような画像調整装置200では、上記のように予め求められた補正量が最小となる複数の投射画像の配置状態で、更に、互いに隣り合う2つの投射画像の境界が目立たないように、2つの投射画像のうち少なくとも一方の輝度及び色度を調整する。以下では、互いに隣り合う2つの投射画像の境界が目立たないように調整する過程を説明することで、画像調整装置200の動作を説明する。
図10に、実施形態1におけるマルチプロジェクタシステム10の原理的な構成を示す。図10は、図1のマルチプロジェクタシステム10が2台のプロジェクタで構成した例を模式的に表しており、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明する。
図10に示すマルチプロジェクタシステムは、上記の画像調整装置200と、第1のプロジェクタPJ1と、第2のプロジェクタPJ2と、画像測定部300とを含むことができる。
従って、図10のマルチプロジェクタシステム10では、第1のプロジェクタPJ1が第1の投射画像IMG1を投射し、第2のプロジェクタPJ2が第2の投射画像IMG2を投射している。そして、画像測定部300としてのカメラが、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2を測定し、画像調整装置200が、画像測定部300の測定結果に基づいて第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2のうち少なくとも一方の投射画像の画面全体の輝度及び色度を調整している。
図11に、図10の画像調整装置200の処理例のフロー図を示す。
まず、画像情報取得ステップとして、画像調整装置200は、画像情報取得部としての測定データ解析部220により、画像測定部300からの測定データにより、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2における測定点P1、P2の画像情報を取得する(ステップS10)。
図12に、図10の第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2の測定点P1、P2の例を示す。図12では、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2を正面から見た例を示している。
即ち、ステップS10では、測定データ解析部220(画像情報取得部)の機能により、第1の投射画像IMG1の境界部ED10〜ED13を含む該第1の投射画像IMG1内の複数の境界領域AR10〜AR13のうち第2の投射画像IMG2に最も近い境界領域AR10内の第1の測定点P1における画像情報と、第2の投射画像IMG2の境界部ED20〜ED23を含む該第2の投射画像IMG2内の複数の境界領域AR20〜AR23のうち第1の投射画像IMG1に最も近い境界領域AR20内の第2の測定点P2における画像情報とを取得する。
より具体的には、第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2に、R成分以外のG成分及びB成分の階調値が0の画像を表示させた状態(図10のT1)で、第1及び第2の測定点P1、P2を測定し、測定データ解析部220において、XYZ表色系の値X、Y、Zのうち値Xを取り出す(図10のT2)。次に、第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2に、G成分以外のR成分及びB成分の階調値が0の画像を表示させた状態(図10のT1)で、第1及び第2の測定点P1、P2を測定し、測定データ解析部220において、XYZ表色系の値X、Y、Zのうち値Yを取り出す(図10のT2)。同様に、第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2に、B成分以外のR成分及びG成分の階調値が0の画像を表示させた状態(図10のT1)で、第1及び第2の測定点P1、P2を測定し、測定データ解析部220において、XYZ表色系の値X、Y、Zのうち値Zを取り出す(図10のT2)。このような処理を、RGBの色成分毎に、全階調のうちいくつかの階調で繰り返す。
図11のステップS10に続いて、画質調整制御ステップとして、画像調整装置200では、画質調整制御部230の機能により、測定データ解析部220からの画像情報を用いて、パラメータを算出し(ステップS12)、算出したパラメータを各プロジェクタに送信(図10のT3)して(ステップS14)、一連の処理を終了する(エンド)。
即ち、ステップS12では、画質調整制御部230は、第1及び第2の測定点P1、P2における画像情報に基づいて、第1の測定点P1における輝度及び色度が第2の測定点P2における輝度及び色度と一致するようにパラメータを算出することで、第1の投射画像IMG1全体の輝度及び色度を調整する制御を行う。
図13に、画質調整制御部230の処理内容の説明図を示す。図13は、画像信号のR成分の入力値に対するXYZ表色系の値Xの測定値が変化する様子の一例を表す。画像信号のG成分の入力値に対するXYZ表色系の値Yの測定値や、画像信号のB成分の入力値に対するXYZ表色系の値Zの測定値の変化も、図13と同様である。
図14に、画質調整制御部230における具体的な処理内容の説明図を示す。
図13に示すように、第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2の測定点における測定値がプロジェクタにより異なることがある。そこで、画質調整制御部230は、画像信号のR成分の入力値Rinが第2のプロジェクタPJ2の第2の測定点P2の測定値Xoutと一致する第1のプロジェクタPJ1のR成分の入力値Rin´を算出する。そして、画質調整制御部230は、第1のプロジェクタPJ1において、入力値がRinのときに入力値Rin´を出力するように補正するためのパラメータを求めて、該パラメータを第1のプロジェクタPJ1に出力する。同様に、G成分及びB成分についても、パラメータを求めて、第1のプロジェクタPJ1に出力する。
このパラメータは、例えば図14に示す変換式を変形することで、R成分の入力値Rin、G成分の入力値Gin、B成分の入力値Binに対応した、第1のプロジェクタPJ1による第1の投射画像IMG1のCIELUV色空間の明度及び色座標(L、U、V)として求められる。従って、この明度及び色座標を実現するための補正パラメータを第1のプロジェクタPJ1に出力すればよい。
なお、上記では第1のプロジェクタPJ1に対してのみパラメータを送信するものとして説明したが、両測定点の輝度及び色度を一致させるために第1及び第2のプロジェクタPJ1、PJ2の両方にパラメータを送信するようにしてもよい。
以上のように、境界領域内の測定点における画像情報を所与の色空間の色座標に変換した後に、画質調整制御部230は、投射画像全体の輝度及び色度を調整するパラメータを算出する。
なお、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2内の第1及び第2の測定点P1、P2は、それぞれ投射画像内の境界部に近いことが望ましく、本発明が、投射画像内の測定点の位置に限定されるものではない。投射画像内において設けられる境界領域内の測定点の位置であればよい。
図15に、実施形態1における境界領域の他の例を模式的に示す。図15において、図12と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図15では、投射画像内を、1ブロックを中心領域とする9ブロックの矩形領域に分割し、隣り合う投射画像と隣接する3ブロックを、測定点が設けられる境界領域とする。即ち、図15では、第1の投射画像IMG1の境界部ED10を含む3ブロックを境界領域とする領域内に第1の測定点P1が設けられ、第2の投射画像IMG2の境界部ED20を含む3ブロックを境界領域とする領域内に第2の測定点P2が設けられる。
図16に、実施形態1における境界領域の更に別の例を模式的に示す。図16において、図12と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図16では、投射画像内の画素が最も近い境界部毎に境界領域が分割して設けられている。即ち、図16では、第1の投射画像IMG1の境界部ED10に最も近い画素が存在する領域は、境界部ED10を斜辺とする直角二等辺三角形の形状をなす領域となる。同様に、第2の投射画像IMG2の境界部ED20に最も近い画素が存在する領域は、境界部ED20を斜辺とする直角二等辺三角形の形状をなす領域となる。第1及び第2の測定点P1、P2は、それぞれ境界部ED10、ED20を斜辺とする直角二等辺三角形の形状をなす境界領域内に設けられる。
なお、上記の実施形態では、隣り合う2つの投射画像が重複して表示されないことを前提に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、隣り合う2つの投射画像が重複して表示されてもよい。
図17に、隣り合う2つの投射画像が重複して表示される場合の第1及び第2の測定点P1、P2の位置の例を模式的に示す。図17において、図12と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図17では、隣り合う第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2のそれぞれの一部が重複して表示され、オーバーラップ領域OVPを有する状態で2つの投射画像が表示される。このとき、各境界領域内の測定点は、オーバーラップ領域OVPを除外した領域内(オーバーラップ領域OVP外)に設けられることが望ましい。こうすることで、隣り合う第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2のオーバーラップ領域が有する場合でも、精度良く、2つの投射画像の境界部を目立たせないように調整できるようになる。
以上のように、隣り合った2つの投射画像の境界領域の測定点の輝度及び色度が一致するように補正したので、簡素な構成及び処理で2つの投射画像の境界部が目立たなくなり、2つの投射画像を隣り合わせて表示させた画像の画質の劣化を防止できるようになる。
図10〜図17では、隣り合う2つの投射画像の輝度及び色度を調整する例について説明したが、3以上の投射画像が一方向に並ぶ場合には、上記の2つの投射画像の輝度及び色度の調整を繰り返せばよい。
図18に、実施形態1におけるマルチプロジェクタシステム10を3台のプロジェクタで構成した例を模式的に示す。図18において、図1又は図10と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明する。
図18のマルチプロジェクタシステムは、上記の画像調整装置200と、第1のプロジェクタPJ1と、第2のプロジェクタPJ2と、第3のプロジェクタPJ3と、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2の測定点における画像情報と、第2及び第3の投射画像IMG2、IMG3の測定点における画像情報とを測定する画像測定部300とを含むことができる。
図18では、図10又は図12の第2の投射画像IMG2に隣り合うように第3のプロジェクタPJ3による第3の投射画像IMG3が表示される。従って、図18に示すマルチプロジェクタシステムにおいては、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2について図10〜図17に示すように、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2の第1及び第2の測定点P1、P2の輝度及び色度が一致するように第1の投射画像IMG1の輝度及び色度が調整される。その後、第2及び第3の投射画像IMG2、IMG3について図10〜図17に示すように、第2及び第3の投射画像IMG2、IMG3の第3及び第4の測定点P3、P4の輝度及び色度が一致するように第3の投射画像IMG3の輝度及び色度が調整される。
図19に、図18の画像調整装置200の処理例のフロー図を示す。即ち、図19に示す処理方法を実現するためのプログラムが図示しないメモリに格納されており、CPUが該メモリに格納されたプログラムを読み出して該プログラムに対応した処理を実行することで、図19に示す処理をソフトウェア処理により実現できる。
まず、画像情報取得ステップとして、画像調整装置200は、画像情報取得部としての測定データ解析部220により、画像測定部300からの測定データにより、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2における測定点P1、P2の画像情報を取得する(ステップS20)。続いて、画質調整制御ステップとして、画像調整装置200は、画質調整制御部230において、第1のプロジェクタPJ1用のパラメータを算出する(ステップS22)。ステップS20における処理は、図11のステップS10における処理と同様である。ステップS22における処理は、図11のステップS12における処理と同様である。
次に、画像調整装置200は、画像情報取得部としての測定データ解析部220により、画像測定部300からの測定データにより、第2及び第3の投射画像IMG2、IMG3における測定点P3、P4の画像情報を取得する(ステップS24)。続いて、画像調整装置200は、画質調整制御部230において、第3のプロジェクタPJ3用のパラメータを算出する(ステップS26)。ステップS24における処理は、図11のステップS10における処理と同様である。ステップS26における処理は、図11のステップS12における処理と同様である。
即ち、第2の投射画像IMG2と第3のプロジェクタによる第3の投射画像IMG3とが隣り合うように表示された画像を調整する場合、画像情報取得部としての測定データ解析部220は、更に、第2の投射画像IMG2の境界部ED20〜ED23を含む該第2の投射画像IMG2内の複数の境界領域AR20〜AR23のうち第3の投射画像IMG3に最も近い境界領域AR22内の第3の測定点P3における画像情報と、第3の投射画像IMG3の境界部ED30〜ED33を含む該第3の投射画像IMG3内の複数の境界領域AR30〜AR33のうち第2の投射画像IMG2に最も近い境界領域AR30内の第4の測定点P4における画像情報とを取得する。そして、画質調整制御部230は、更に、第3及び第4の測定点P3、P4における画像情報に基づいて、第4の測定点P4における輝度及び色度が第3の測定点P3における輝度及び色度と一致するように第3の投射画像IMG3全体の輝度及び色度を調整するパラメータを算出する。
その後、画像調整装置200は、ステップS22、ステップS26で求めたパラメータを、それぞれ第1及び第3のプロジェクタPJ1、PJ3に送信し(ステップS28)、一連の処理を終了する(エンド)。
なお、図14において、ステップS20とステップS24を続け、その後にステップS22とステップS26を行ってもよい。
以上のように、3以上の投射画像を隣り合わせて表示する場合でも、隣り合う2つの投射画像の境界領域の測定点の輝度及び色度が一致するように補正することを順次繰り返すようにしたので、簡素な構成及び処理で、3以上の投射画像を隣り合わせて表示した画像のそれぞれの境界部が目立たなくなり、画像の画質の劣化を防止できるようになる。
〔実施形態2〕
実施形態1における画像調整装置200では、2つの投射画像全体の輝度及び色度を調整するのみであったが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態2における画像調整装置は、2つの投射画像全体の輝度及び色度を一致させやすくするために、画像測定部の測定結果に基づいて、又は該測定結果にかかわらず、明度が高いプロジェクタのゲイン調整を行った後に、実施形態1と同様の調整を行うことができる。
このような実施形態2における画像調整装置及び該画像調整装置を含むマルチプロジェクタシステムの構成は、実施形態1と同様であるため詳細な説明を省略する。実施形態2における画像調整装置が実施形態1における画像調整装置と異なる点は、その処理フローである。
図20に、実施形態2における画像調整装置の処理例のフロー図を示す。図20において、図19と同様の部分は同一符号を付し、適宜説明を省略する。図20に示す処理方法を実現するためのプログラムが図示しないメモリに格納されており、CPUが該メモリに格納されたプログラムを読み出して該プログラムに対応した処理を実行することで、図20に示す処理をソフトウェア処理により実現できる。
まず、実施形態2における画像調整装置は、画像測定部の測定結果に基づいて、又は該測定結果にかかわらず、同一画像表示条件下における各プロジェクタの明度の差が閾値範囲内となるように、各プロジェクタのゲイン調整を行う(ステップS30)。例えば画像調整装置は、ゲイン調整のためのパラメータを各プロジェクタに送信する。
その後、画像調整装置は、画像情報取得部としての測定データ解析部220により、画像測定部300からの測定データにより、第1及び第2の投射画像IMG1、IMG2における測定点P1、P2の画像情報を取得する(ステップS20)。続いて、画像調整装置は、画質調整制御部230において、第1のプロジェクタPJ1用のパラメータを算出する(ステップS22)。ステップS20における処理は、図11のステップS10における処理と同様である。ステップS22における処理は、図11のステップS12における処理と同様である。
次に、画像調整装置は、画像情報取得部としての測定データ解析部220により、画像測定部300からの測定データにより、第2及び第3の投射画像IMG2、IMG3における測定点P3、P4の画像情報を取得する(ステップS24)。続いて、画像調整装置は、画質調整制御部230において、第3のプロジェクタPJ3用のパラメータを算出する(ステップS26)。ステップS24における処理は、図11のステップS10における処理と同様である。ステップS26における処理は、図11のステップS12における処理と同様である。
その後、画像調整装置は、ステップS22、ステップS26で求めたパラメータを、それぞれ第1及び第3のプロジェクタPJ1、PJ3に送信し(ステップS28)、一連の処理を終了する(エンド)。
以上のように、実施形態2によれば、プロジェクタの性能ばらつきが大きい場合であっても、投射画像の境界部を目立たなくするように調整できるようになる。
〔変形例〕
なお、実施形態1又は実施形態2では、水平方向に並ぶ投射画像の輝度及び色度を調整する場合、中央の投射画像を基準に両側の投射画像の輝度及び色度を調整するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
図21に、実施形態1又は実施形態2の第1の変形例における投射画像の調整処理の説明図を示す。図21では、第1〜第3のプロジェクタPJ1〜PJ3によって投射された第1〜第3の投射画像IMG1〜IMG3のみを示している。
第1の変形例では、第1の投射画像IMG1内の測定点の輝度及び色度を基準に、第2の投射画像IMG2全体の輝度及び色度を調整している。その後、第2の投射画像IMG2内の測定点の調整後の輝度及び色度を基準に、第3の投射画像IMG3全体の輝度及び色度を調整している。
このような第1の変形例であっても、複数の投射画像を隣り合わせて表示する場合に、簡素な処理及び構成で、投射画像の境界部を目立たなくして画質の劣化を防止できるようになる。
図22に、実施形態1又は実施形態2の第2の変形例における投射画像の調整処理の説明図を示す。図22では、第1〜第4のプロジェクタPJ1〜PJ4によって投射された第1〜第4の投射画像IMG1〜IMG4が垂直方向に隣り合うように表示されている。
第2の変形例では、第2の投射画像IMG2内の測定点の輝度及び色度を基準に、第1及び第3の投射画像IMG1、IMG3全体の輝度及び色度を調整している。その後、第3の投射画像IMG3内の測定点の調整後の輝度及び色度を基準に、第4の投射画像IMG4全体の輝度及び色度を調整している。
このような第2の変形例であっても、複数の投射画像を隣り合わせて表示する場合に、簡素な処理及び構成で、投射画像の境界部を目立たなくして画質の劣化を防止できるようになる。
図23に、実施形態1又は実施形態2の第3の変形例における投射画像の調整処理の説明図を示す。図23では、第1〜第5のプロジェクタPJ1〜PJ5によって投射された第1〜第5の投射画像IMG1〜IMG5が第2の投射画像IMG2を中心に水平方向及び垂直方向に隣り合うように表示されている。
第3の変形例では、第2の投射画像IMG2内の測定点の輝度及び色度を基準に、第1及び第3の投射画像IMG1、IMG3全体の輝度及び色度を調整している。その後、第2の投射画像IMG2内の測定点の輝度及び色度を基準に、第4及び第5の投射画像IMG4、IMG5全体の輝度及び色度を調整している。
このような第3の変形例であっても、複数の投射画像を隣り合わせて表示する場合に、簡素な処理及び構成で、投射画像の境界部を目立たなくして画質の劣化を防止できるようになる。
以上、本発明に係る画像調整装置、画像表示システム及び画像調整方法を上記の各実施形態又はその変形例に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態又はその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記の各実施形態又はその変形例では、プロジェクタの外部に本発明に係る画像調整装置が設けられていたが、マルチプロジェクタシステムを構成する複数のプロジェクタのいずれかに、本発明に係る画像調整装置の機能を内蔵させてもよい。
(2)上記の各実施形態又はその変形例では、プロジェクタを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明に係る画像調整装置による調整対象として、液晶表示装置、やプラズマディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置等の画像表示を行う装置全般に適用できる。
(3)上記の各実施形態又はその変形例では、光変調素子(光変調部)としてライトバルブを用いるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。光変調素子(光変調部)として、例えばDLP(Digital Light Processing)(登録商標)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等を採用してもよい。
(4)上記の各実施形態又はその変形例において、本発明を、画像調整装置、画像表示システム及び画像調整方法として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明を実現するための画像調整方法の処理手順が記述されたプログラムや、該プログラムが記録された記録媒体であってもよい。
実施形態1におけるマルチプロジェクタシステムの構成例を示す図。 実施形態1におけるマルチプロジェクタシステムの構成例のブロック図。 図2の輝度色度調整部の構成例のブロック図。 図2の画像表示部の構成例を示す図。 実施形態1における画像調整装置の処理例のフロー図。 図6(A)、図6(B)は図5のステップS100、ステップS102の説明図。 図5のステップS104の説明図。 図8(A)、図8(B)は実施形態1における効果の説明図。 実施形態1における投射画像の別の並び順を模式的に示す図。 実施形態1におけるマルチプロジェクタシステムの原理的な構成を示す図。 図10の画像調整装置の処理例のフロー図。 図10の第1及び第2の投射画の測定点の例を示す図。 画質調整制御部の処理内容の説明図。 画質調整制御部における具体的な処理内容の説明図。 実施形態1における境界領域の他の例を模式的に示す図。 実施形態1における境界領域の更に別の例を模式的に示す図。 隣り合う2つの投射画像が重複して表示される場合の第1及び第2の測定点の位置の例を模式的に示す図。 実施形態1におけるマルチプロジェクタシステムを3台のプロジェクタで構成した例を模式的に示す図。 図18の画像調整装置の処理例のフロー図。 実施形態2における画像調整装置の処理例のフロー図。 実施形態1又は実施形態2の第1の変形例における投射画像の調整処理の説明図。 実施形態1又は実施形態2の第2の変形例における投射画像の調整処理の説明図。 実施形態1又は実施形態2の第3の変形例における投射画像の調整処理の説明図。
符号の説明
10…マルチプロジェクタシステム、 100…画像表示部、 180…輝度色度調整部、 182…パラメータ記憶部、 184…信号変換部、 190…画像データ入力部、
200…画像調整装置、 210…画像データ生成部、 220…測定データ解析部、
230…画質調整制御部、 240…配置決定部、 300…画像測定部、
AR10〜AR13,AR20〜AR23,AR30〜AR33…境界領域、
ED10〜ED13,ED20〜ED23,ED30〜ED33…境界部、
IMG1〜IMGN…第1〜第Nの投射画像、
PJ1〜PJN…第1〜第Nのプロジェクタ、 P1〜P4…第1〜第4の測定点

Claims (8)

  1. 複数の投射画像を表示するマルチプロジェクタシステムであって、
    互いに隣り合う投射画像内の測定点における輝度及び色度が同一となるように少なくとも一方の投射画像の輝度及び色度を調整する補正量が最小となる並びで配置され、前記複数の投射画像を投射する複数のプロジェクタと、
    前記複数の投射画像のうち互いに隣り合う第1及び第2の投射画像により表示された画像を調整する画像調整装置とを含み、
    前記画像調整装置は、
    前記第1の投射画像の境界部を含む該第1の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第1の測定点における画像情報及び前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第1の投射画像に最も近い境界領域内の第2の測定点における画像情報を取得する画像情報取得部と、
    前記第1及び第2の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の測定点における輝度及び色度が前記第2の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第1の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行う画質調整制御部とを含むことを特徴とするマルチプロジェクタシステム。
  2. 請求項1において、
    前記画質調整制御部は、境界領域内の測定点における画像情報を所与の色空間の色座標に変換した後に、投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行うことを特徴とするマルチプロジェクタシステム。
  3. 請求項1又は2において、
    2つの投射画像がオーバーラップ領域を有する場合に、
    各境界領域内の測定点は、前記オーバーラップ領域を除外した領域内に設けられることを特徴とするマルチプロジェクタシステム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記第2の投射画像と第3のプロジェクタにより投射された第3の投射画像とが隣り合うように表示された画像を調整する場合、
    前記画像情報取得部は、
    前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第3の投射画像に最も近い境界領域内の第3の測定点における画像情報及び前記第3の投射画像の境界部を含む該第3の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第4の測定点における画像情報を取得し、
    前記画質調整制御部は、
    前記第3及び第4の測定点における画像情報に基づいて、前記第4の測定点における輝度及び色度が前記第3の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第3の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行うことを特徴とするマルチプロジェクタシステム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記複数の投射画像を構成する各投射画像を測定して前記画像情報取得部に画像情報を取得させる画像測定部を含むことを特徴とするマルチプロジェクタシステム。
  6. 互いに隣り合う複数の投射画像を表示するマルチプロジェクタシステムの画像調整方法であって、
    前記複数の投射画像を投射する複数のプロジェクタについて、互いに隣り合う投射画像内の測定点における輝度及び色度が同一となるように少なくとも一方の投射画像の輝度及び色度を調整する補正量が最小となる並び順を決定する並び順決定ステップと、
    前記並び順決定ステップで決定された並び順で前記複数のプロジェクタが配置された状態で、前記第1の投射画像の境界部を含む該第1の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第1の測定点における画像情報及び前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第1の投射画像に最も近い境界領域内の第2の測定点における画像情報を取得する画像情報取得ステップと、
    前記第1及び第2の測定点における画像情報に基づいて、前記第1の測定点における輝度及び色度が前記第2の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第1の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行う画質調整制御ステップとを含むことを特徴とする画像調整方法。
  7. 請求項6において、
    前記第2の投射画像と第3のプロジェクタにより投射された第3の投射画像とが隣り合うように表示された画像を調整する場合、
    前記第2の投射画像の境界部を含む該第2の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第3の投射画像に最も近い境界領域内の第3の測定点における画像情報及び前記第3の投射画像の境界部を含む該第3の投射画像内の複数の境界領域のうち前記第2の投射画像に最も近い境界領域内の第4の測定点における画像情報を取得するステップと、
    前記第3及び第4の測定点における画像情報に基づいて、前記第4の測定点における輝度及び色度が前記第3の測定点における輝度及び色度と一致するように前記第3の投射画像全体の輝度及び色度を調整する制御を行うステップとを含むことを特徴とする画像調整方法。
  8. 請求項6又は7において、
    境界領域内の測定点における画像情報を所与の色空間の色座標に変換した後に、投射画像全体の輝度及び色度を調整することを特徴とする画像調整方法。
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