JP2012059541A - リチウム電池 - Google Patents

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進啓 太田
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Abstract

【課題】Liデンドライトの成長を充分に抑制して、短絡不良の発生が充分に抑制され、充放電サイクル特性に優れたリチウム電池を提供する。
【解決手段】正極と負極および電解液を備えたリチウム電池であって、負極は、電解液と対向する面が固体電解質でコートされたリチウム金属からなり、電解液に超原子価ヨウ素化合物が添加されているリチウム電池。超原子価ヨウ素化合物が、ヨードベンゼンジアセテート、またはジフェニルヨードニウムアイオダイドであるリチウム電池。固体電解質が、リチウム、リン、イオウ、酸素を含有する硫化物であるリチウム電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面がリチウムイオン(Li)伝導性の固体電解質(SE)膜でコートされたリチウム(Li)負極を備えたリチウム電池に関する。
リチウム電池は、小型軽量でありながらエネルギー密度が高いため、携帯電話やノート型パソコン等の携帯用小型電子機器の電源として広く用いられており、近年の携帯用小型電子機器の性能の向上に伴って、さらなる電池特性の向上が強く望まれている。
そこで、Li金属を負極に用いることが行われているが、Li金属は充放電時に電池内に含まれる有機電解液と反応して、負極上にLi金属のデンドライト(Liデンドライト)を形成する恐れがある。そして、このLiデンドライトが成長して、セパレータを貫通すると、正極との内部短絡が発生して、充放電サイクル特性が低下する。具体的には、所定サイクル数経過後の短絡歩留まり率(短絡不良が発生しなかった割合)や電池容量維持率が低下する。
そこで、このようなLiデンドライトの成長を抑制するため、Li金属膜上に、リチウム(Li)、リン(P)、イオウ(S)、酸素(O)を含有するSE膜が設けられた負極部材を用いたリチウム電池が提案されている(例えば特許文献1)。
特許第3716833号公報
しかしながら、このようなリチウム電池であっても、未だ、充分にLiデンドライトの成長が抑制できているとは言えず、短絡不良の発生を充分に抑制することができ、充放電サイクル特性に優れたリチウム電池の開発が望まれていた。
本発明者は、最初に、上記のような負極部材が用いられているにも拘わらず、Liデンドライトの成長を充分に抑制することができていない原因を突き止めるために、種々の実験と検討を行った。その結果、SE膜には、クラックやピンホール等の欠陥があり、この欠陥が存在することによりLiデンドライトの成長が引き起こされていることが分かった。
即ち、このようなSE膜の欠陥部では、Li金属が露出しているため、前記したように、Li金属が電解液と反応し、欠陥を起点としたLiデンドライト成長が引き起こされていることが分かった。
そこで、本発明者は、この欠陥を起点としたLiデンドライト成長を抑制する方法につき、検討を行い、Li金属と電解液との反応において、電子伝導度(Li伝導度)のない生成物を形成させた場合、この欠陥を被覆することができ、Liデンドライト成長を抑制することができると考えた。
そして、さらに種々の実験と検討を行った結果、ヨウ素の価数が本来の1価よりも大きな超原子価ヨウ素化合物が添加された電解液であれば、Li金属と電解液との反応において、電子伝導度のない生成物が形成されて、欠陥部が被覆されるため、Liデンドライト成長を効果的に抑制できることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づくものであり、
正極と負極および電解液を備えたリチウム電池であって、
前記負極は、前記電解液と対向する面が固体電解質でコートされたリチウム金属からなり、
前記電解液に超原子価ヨウ素化合物が添加されている
ことを特徴とする。
前記したように、超原子価ヨウ素化合物は、ヨウ素の価数が本来の1価よりも大きいため、Li金属との反応性に富んでいる。このため、欠陥部に露出したLi金属の表面で、素早く電子伝導度のない反応生成物を形成して、欠陥部を被覆することができ、Liデンドライト成長を効果的に抑制することができる。この結果、短絡不良の発生を充分に抑制することができ、充放電サイクル特性に優れたリチウム電池を提供することができる。
そして、超原子価ヨウ素化合物は、塩素(Cl)や臭素(Br)など他の超原子価ハロゲン化合物に比べて安定性に優れており、アルカリと反応しやすく、また、安価であるため好ましい。
超原子価ヨウ素化合物の電解液に対する添加量としては、SE膜の欠陥の量に応じて設定すればよいが、多すぎると、電解液の特性に悪影響を及ぼす恐れがある。50〜1000ppmの添加量であれば、一般的に、電解液の特性が損なわれることがなく好ましい。
そして、前記リチウム電池は、
前記超原子価ヨウ素化合物が、ヨードベンゼンジアセテートであることを特徴とする。
ヨードベンゼンジアセテート(Iodobenzene Diacetate)が電解液に添加されたリチウム電池は、短絡不良の発生を顕著に抑制することができると共に、優れた充放電サイクル特性を示すため好ましい。
具体的には、以下の反応式により、Li金属の表面にCHCOOLiの電気絶縁性被膜が生成されて、Liデンドライトの成長が抑制される。
Figure 2012059541
また、前記リチウム電池は、
前記超原子価ヨウ素化合物が、ジフェニルヨードニウムアイオダイドであることを特徴とする。
ジフェニルヨードニウムアイオダイド(Diphenyliodonium Iodide)が電解液に添加されたリチウム電池も、短絡不良の発生を顕著に抑制することができると共に、優れた充放電サイクル特性を示すため好ましい。
具体的には、以下の反応式により、Li金属の表面にLiIの電気絶縁性被膜が生成されて、Liデンドライトの成長が抑制される。
Figure 2012059541
なお、上記したヨードベンゼンジアセテートやジフェニルヨードニウムアイオダイドは、単独での添加に限定されず、前記した他の超原子価ヨウ素化合物と共に添加しても良い。
さらに、前記のリチウム電池は、
前記固体電解質が、硫化物であることを特徴とする。
負極であるLi金属の表面をコートしてSE膜を形成する固体電解質としては、超原子価ヨウ素化合物と反応しない化合物である限り限定されないが、硫化物、特に、Li、P、S、OからなるLi−P−S−Oや、LiSとPとからなるLi−P−Sなどの硫化物は、L輸率と、Li伝導度が共に高いため、固体電解質として好ましい。
さらに、前記のリチウム電池は、
前記硫化物が、リチウム、リン、イオウ、酸素を含有し、下記の式で表され、
aLi・bP・cS・dO
(Li;リチウム、P;リン、S;イオウ、O;酸素)
各元素の組成範囲が、
0.20≦a≦0.45
0.10≦b≦0.20
0.35≦c≦0.60
0.03≦d≦0.13
(a+b+c+d=1)
であることを特徴とする。
上記の組成を有する硫化物は、電子伝導が10−8S/cm以下と充分に低く、また、イオン伝導性が10−4S/cm以上と高いため、固体電解質として好ましい。
本発明によれば、Liデンドライトの成長を充分に抑制して、短絡不良の発生が充分に抑制され、充放電サイクル特性に優れたリチウム電池を提供することができる。
本発明の実施の形態のリチウム電池の断面構造を模式的に示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)の一部を拡大した部分拡大図である。 本発明に用いられる超原子価ヨウ素化合物の分子構造の例を示す図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
1.リチウム電池の全体構成
最初に、本実施の形態におけるリチウム電池の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態のリチウム電池の断面構造を模式的に示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)の一部を拡大した部分拡大図である。
図1(a)に示すように、リチウム電池1は、正極集電体11、正極12、セパレータ13、固体電解質(SE)膜14でセパレータ13側がコートされたLi金属15からなる負極、負極集電体16の順に積層された構成を有しており、セパレータ13には超原子価ヨウ素化合物が添加された電解液が含浸されている。
また、図1(b)に示すように、SE膜14の欠陥部17に露出したLi金属15の表面は、電気絶縁性被膜18によって被覆されている。
リチウム電池は、例えば、正極12と負極を別途作製し、セパレータ13を介して積層した後に電解液を含浸することにより形成される。また、電気絶縁性被膜18は、リチウム電池を組み立て後、電解液に添加された超原子価ヨウ素化合物とLi金属15との反応により生成される。
2.各構成部材
次に、各構成部材について説明する。
(1)正極集電体
正極集電体11は、所定の厚さを有する金属製の薄板であり、具体的には、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、これらの合金、ステンレスから選択される1種が好ましく用いられる。
(2)正極
正極12は、活物質を含むものであり、リチウム二次電池の場合、活物質には、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、オリビン型鉄リン酸リチウム(LiFePO)またはLiNi0.5Mn0.5若しくはこれらの混合物が好ましく用いられる。
正極12は、正極集電体11の表面に形成される。正極12の形成には、粉末状の活物質と導電助剤の混合物を例えばバインダーにポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いて固めて形成する粉末法、及びPVD法やCVD法等の気相法、例えば、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザアブレーション法が好ましく用いられる。
(3)セパレータ
セパレータ13には、ポリプロピレン(PP)製の多孔性樹脂膜が好ましく用いられる。
(4)負極
負極は、負極集電体16の表面に、Li金属15、SE膜14をこの順に積層することにより作製される。SE膜14としては、Li伝導度およびLi輸率が高いLi、P、S、OからなるLi−P−S−Oや、LiSとPとからなるLi−P−Sの非晶質膜で構成することが好ましい。
Li金属15およびSE膜14の積層構造を作製する方法としては、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザアブレーション法等の気相法が好ましく用いられる。
(5)負極集電体
負極集電体16には、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、及びこれらの合金から選択される1種の金属膜が好ましく用いられる。なお、負極集電体16には、正極集電体層11と同様に、例えば圧延により作製された金属箔を用いることができる。また、PVD法やCVD法により作製することができる。
(6)電解液
(a)電解液
リチウム二次電池の場合、電解液としては、例えばプロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)等の溶媒を含む混合溶媒に、約1モル%の6フッ化リン酸リチウム(LiPF)などの電解質を溶解させた電解液が、好ましく用いられる。
(b)超原子価ヨウ素化合物
電解液には、前記したように、超原子価ヨウ素化合物が添加されている。電解液に含まれる超原子価ヨウ素化合物の濃度は、SEでコートされずに露出しているLi金属を被覆するために充分な電気絶縁性被膜を生成させることができ、電解液の特性を損なわない濃度、具体的には50〜1000ppmに好ましく設定される。
超原子価ヨウ素化合物としては、図2および以下の(1)〜(30)に示す超原子価ヨウ素化合物が挙げられる。
(1)(Perfluoro−n−octyl)phenyliodonium Trifluoromethanesulfonate
(2)(Perfluorohexyl)phenyliodonium Trifluoromethanesulfonate
(3)(Perfluoroisopropyl)phenyliodonium Trifluoromethanesulfonate
(4)(Perfluoropropyl)phenyliodonium Trifluoromethanesulfonate
(5)1−(tert−Butylperoxy)−1,2−benziodoxol−3(1H)−one
(6)1−Trifluoromethyl−3,3−dimethyl−1,2−benziodoxole
(7)2−Iodosobenzoic Acid
(8)4−Isopropyl−4‘−methyldiphenyliodonium Tetrakis(pentafluorolphenyl)borate
(9)Bis(2,4,6−trimethylpyridine)iodonium Hexafluorophosphate
(10)Dess−Martin Periodinane
(11)Diphenyliodonium Bromide
(12)Diphenyliodonium Chloride
(13)Diphenyliodonium Hexafluoroarsenate
(14)Diphenyliodonium Hexafluorophosphate
(15)Diphenyliodonium Iodide
(16)Diphenyliodonium Nitrate
(17)Diphenyliodonium Perchlorate
(18)Diphenyliodonium Trifluoromethanesulfonate
(19)Diphenyliodonium−2−carboxylate Monohydrate
(20)Ethnyl(phenyl)iodonium Tetrafluoroborate
(21)Iodobenzene Diacetate
(22)Iodomesitylene Diacetate
(23)Iodosobenzene
(24)Phenyl[2−(trimethylsilyl)phenyl]iodonium Trifluoromethanesulfonate
(25)Poly[4−(diacetoxyiodo)styrene]
(26)Trimethylsilylethynyl(phenyl)iodonium Tetrafluoroborate
(27)[Bis(trifluoroacetoxy)iodo]benzene
(28)[Bis(trifluoroacetoxy)iodo]pentafluorobenzene
(29)[Hydroxy(methanesulfonyloxy)iodo]benzene
(30)[Hydroxy(tosyloxy)iodo]benzene
1.リチウム二次電池の作製
(実施例1)
実施例1は、超原子価ヨウ素化合物として、ヨードベンゼンジアセテートを用いた例である。
(1)負極の作製
(a)Li金属膜の成膜
厚さが10μmの圧延銅箔を基材(負極集電体)として使用し、その上に蒸着法を用いてLi金属膜を形成した。具体的には、Li金属片をW(タングステン)ボートに入れ、蒸着装置内を真空引きし、Wボートを加熱してLiを成膜した。触針式段差計によりLi金属膜の膜厚を測定した結果、膜厚は5μmであった。
(b)SE膜の成膜
Li金属膜上に、レーザアブレーション法により、厚さ0.5μmのLi−P−S−O組成のSE膜を成膜した。
具体的には、露点が−80℃のアルゴンガスが充填されているグローブボックス内で、硫化リチウム(LiS)、五硫化リン(P)、五酸化リン(P)を混合し、さらに混合粉末を金型に入れて加圧してペレット状のターゲットを作製した。その後、大気に暴露しない様にして、ターゲットをグローブボックス内より成膜装置内に移して設置し、レーザ光をターゲット上に集光して原料を気化させて基材(Li金属膜)上に成膜した。基材は特に加熱しなかった。
成膜後、ファイ社製ESCA5400MCを使用し、X線光電子分光分析法(XPS)により、膜組成の分析を行った結果、リチウム(Li)−リン(P)−イオウ(S)−酸素(O)組成は、Li;45原子%、P;10原子%、S;42原子%、O;3原子%であった。
成膜後の試料を基材ごと破断し、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、固体電解質の膜厚は0.5μmであった。
基材上に形成した無機固体電解質膜上に金櫛形電極を形成し、複素インピーダンス法にて無機固体電解質膜のイオン伝導度を室温から170℃まで温度を変えて測定した。170℃アニール後のイオン伝導特性は、25℃でのイオン伝導度が5.0×10−4S/cm、活性化エネルギーが35kJ/モルとなった。
成膜の手法としては、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法で行っても同じ結果を得る事ができた。
その後、15mm径に打ち抜いて負極とした。
(2)正極の作製
正極は、活物質となるLiCoO粒子、電子伝導性を付与する炭素粒子、及びポリフッ化ビニリデンを有機溶媒と共に混合し、アルミニウム箔上に塗布して作製した。正極の厚みは100μmで、3mA・h(ミリアンペア・時)/cm(平方センチメートル)の容量密度で、正極の直径は15mmであり、総容量は5.3mA・hであった。
(3)リチウム二次電池の組み込み
露点−80℃以下のアルゴンガス雰囲気下、負極、セパレータ(多孔質ポリマーフィルム)、及び正極を、コイン型セル内にて設置し、さらにエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの混合溶液に電解塩として1モル%のLiPFを溶解させ、さらにヨードベンゼンジアセテートを500ppmを添加した有機電解液を滴下して、リチウム二次電池を作製した。
(実施例2)
実施例2は、超原子価ヨウ素化合物として、ジフェニルヨードニウムアイオダイドを用いた例であり、ジフェニルヨードニウムアイオダイドを500ppm溶解させて電解液を調整したこと以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
(比較例)
電解液に、超原子価ヨウ素化合物を添加しなかったこと以外は、実施例1と同じ方法でリチウム二次電池を作製した。
2.リチウム二次電池の特性評価
(1)評価方法
実施例1、2及び比較例のリチウム二次電池を、それぞれ100個(n=100)用意し、特性評価を行った。具体的には、2.7mAの定電流条件で、充電4.2V、放電3.0Vの間で充放電サイクル試験を行い、500サイクル後において短絡しなかった電池の数量比率(短絡歩留%)、及び500サイクル後の容量維持率(%)を調べた。
(2)評価結果
評価結果を表1に示す。なお、表1において容量維持率は、500サイクル後において短絡しなかったリチウム二次電池の平均値である。
Figure 2012059541
表1に示すように、実施例1、2のリチウム二次電池は、短絡歩留100%、容積量維持率90%以上で、比較例における短絡歩留88%、容積量維持率50%に比べて、大きく上回っており、優れた特性を有していることが確認できた。これは、SE膜の欠陥部17に露出したLi金属の表面に電気絶縁性被膜が形成されることにより、Liデンドライトの成長が抑制されたためであると考えられる。
また、実施例2では、実施例1に比べ高い容量維持率を示しており、超原子価ヨウ素化合物として、ジフェニルヨードニウムアイオダイドを用いたリチウム二次電池(実施例2)の方が、ヨードベンゼンジアセテートを用いたリチウム二次電池(実施例1)よりも優れた特性が得られることが分かった。
以上説明したように、本実施の形態によれば、短絡不良および容量低下が抑制され、優れた特性を有するLi二次電池を提供することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1 リチウム電池
11 正極集電体
12 正極
13 セパレータ
14 SE膜
15 Li金属
16 負極集電体
17 欠陥部
18 電気絶縁性被膜

Claims (5)

  1. 正極と負極および電解液を備えたリチウム電池であって、
    前記負極は、前記電解液と対向する面が固体電解質でコートされたリチウム金属からなり、
    前記電解液に超原子価ヨウ素化合物が添加されている
    ことを特徴とするリチウム電池。
  2. 前記超原子価ヨウ素化合物が、ヨードベンゼンジアセテートであることを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池。
  3. 前記超原子価ヨウ素化合物が、ジフェニルヨードニウムアイオダイドであることを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池。
  4. 前記固体電解質が、硫化物であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のリチウム電池。
  5. 前記硫化物が、リチウム、リン、イオウ、酸素を含有し、下記の式で表され、
    aLi・bP・cS・dO
    (Li;リチウム、P;リン、S;イオウ、O;酸素)
    各元素の組成範囲が、
    0.20≦a≦0.45
    0.10≦b≦0.20
    0.35≦c≦0.60
    0.03≦d≦0.13
    (a+b+c+d=1)
    であることを特徴とする請求項4に記載のリチウム電池。
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