JP2012057630A - 真空ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉室と真空ポンプとを接続する吸込み流路の開閉又は流量制御を行なうバルブ機構を設けることによって、真空ポンプの吸込部を閉鎖可能にする。
【解決手段】ケーシング5内を吸込み流路3に連通した第1室7と吸込み流路と隔離された第2室8とに仕切る仕切り壁6と、仕切り壁を貫通するピストンロッド9と、ピストンロッドの一端に設けられ第1室に収容された弁体10と、ピストンロッドの他端に設けられ第2室に収容されたピストン11と、弁体10を真空ポンプ2の吸込み口を閉鎖する方向に付勢する弾性体13と、ケーシング内面に形成された弁座21とからなり、ピストン11によって第2室8を第1空間14と第2空間15に分離され、真空ポンプの作動時第2空間15を真空ポンプの吸込部24と連通させて吸込み流路3を開放し、真空ポンプの停止時第2空間15を大気又は真空ポンプの吐出域と連通させて吸込み流路3を閉鎖するバルブ機構を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、密閉室を真空状態とする真空ポンプ装置に関する。
従来、密閉室内の気体を排気して真空状態を得るために用いられる真空排気装置の一構成例が特許文献1(実開平4−119373号公報)に開示されている。この装置は、排気配管を並列に配列した複数の分岐配管で構成し、該分岐配管に複数台の真空ポンプとバルブとを介設してなるものである。そして、排気運転の初期においては,該複数のバルブを操作して真空ポンプを並列配置とすることにより、排気速度を高め、減圧があるレベルまで達した後は、バルブ操作により真空ポンプを直列配置とすることにより、目標とする到達圧力を得られるようにしている。
また本出願人は、先に複数台設けられた真空ポンプの運転制御方法及び装置を提案している(特許文献2)。以下図7及び図8に基づいてこの装置の概要を説明する。図7において、3台の真空ポンプP、P、Pによって真空タンク01を真空状態にする構成を示す。真空ポンプP、P、PはそれぞれモータM、M、Mによって駆動される。真空タンク01と真空ポンプP、P、Pとの間にはそれぞれ電磁開閉弁V、V、Vが設けられている。真空ポンプP、P、Pはそれぞれスクロール式、またはベーン式等の回転式の容積形ポンプで構成されている。
モータM、M、Mは電源03から電力が供給されて運転される。そして各モータへの供給電流が電流検出手段05によって検出される。真空ポンプP、P、Pは、制御手段07によって作動、停止が制御されており、制御手段07には、電流検出手段05からの電流値に基づいて所定の電流範囲内に収束したときに目標負圧(真空)前の予め設定した負圧判断点Sに到達したと判断するとともに、負圧判断点Sに達してから所定時間経過して真空状態に到達したと判断する真空到達判断手段09と、該真空到達判断手段09によって負圧判断点Sまたは真空状態に達したと判断したときに作動ポンプ数を低減する作動ポンプ制御手段011とが設けられている。
スクロール式、またはベーン式等の回転式の容積形ポンプにおいては、真空ポンプの動力(電流値)特性は、図8に示すような電流値カーブを有し、一定電流値に収束する平坦な直線状態の部分と電流値が大きく変化する山形部分とからなる。
真空タンク01内を真空にする作動開始直後は、高い圧力を圧縮して排気を行うために動力(電流値)を必要とするが、負圧が進むにつれて排気する空気がなくなり仕事をしなくなるため、動力を必要とせず、10Pa〜10Pa以下ではほぼ一定値に収束する。
そこで、真空到達判断手段09はこのような真空ポンプの動力(電流値)特性を用いて、負圧が進み真空(目標負圧)近くになると電流値が一定に収束することから、測定電流がこの一定値Pを基準に測定値の変動(ばらつき)を考慮して±αの範囲内に入った時点を検出して、この点を真空前の予め設定した負圧判断点Sとして、この点Sに到達しかつ一定時間、たとえば数分間維持されていた場合には、負圧判断点Sから真空(目標負圧)に到達したものと判断する。
また、一定値Pは、真空ポンプP、P、Pの運転時間が長くなるにつれて低下するように下方にオフセットされる。すなわち、運転開始時にはPであったものを、運転時間の係数kを掛けてkPとして0.9P、0.8P等と低下させていくように設定されている。
すなわち、真空ポンプの使用時間が長くなるにつれて、回転、摺動部材の当たりが馴染むことによって真空ポンプの負荷が低下していくため、負圧判断点Sへの到達を判断する所定の電流範囲を運転時間の経過とともに低下させていくことによって、運転時間を考慮したことにより正確な真空到達を判断することができる。
真空ポンプP、P、Pを駆動するモータM、M、Mに流れる電流値を検出して目標負圧(真空)前の予め設定した負圧判断点S、または真空状態に達したと判断するため、真空タンク内の圧力を検出する真空センサを設置する必要がないため、設備コストの増加を抑えることができる。特に真空タンクや真空室の環境によっては防塵、防水を施した専用のセンサを設置しなければならない場合には、コスト効果は大きいものである。
また、目標負圧(真空)前の予め設定した負圧判断点Sに到達したときには、排気する空気量が減るため余分なポンプを作動しなくても真空に到達できるし、また真空に達していれば余分なポンプを作動しなくても真空を維持できるので、複数台の真空ポンプのうち作動ポンプの台数を低減することで、電力消費を削減でき、さらに不要なポンプの運転を停止するためポンプのメンテナンス時間をのばすことができ、さらにインバータ等の回転数制御機器を使用せずポンプの作動、停止で制御するため、インバータによる周辺機器への電子ノイズによる悪影響も生じない。
実開平4−119373号公報 特願2006−247398号の明細書及び図面(非公開)
真空ポンプを用いてタンク、容器等の密閉室を真空状態とする場合、停電時、又は真空ポンプの運転終了時等に密閉室内に気体が逆流しないように、密閉室と真空ポンプを接続する吸込み流路を閉じるバルブ機構を設ける必要がある。特に特許文献1又は特許文献2に開示されたように、複数台の真空ポンプを用い、各真空ポンプの作動、停止を個別に制御しながら密閉室を排気する場合は、各真空ポンプの停止時、又は各真空ポンプを切換え作動させ、排気運転の終盤には一部の真空ポンプを休止させて省エネを図る必要がある。また、その他必要時に真空ポンプの吸込み口を閉鎖するバルブ機構を設ける必要がある。
しかし従来のバルブ機構は、特許文献2で開示されたように、電磁弁を用いた場合、大流量の排気の流量制御を行うため、口径及びコイル等の大型化を招き、バルブ機構が大型化し、設備費が高価になるという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、密閉室と真空ポンプとを接続する吸込み流路の開閉又は流量制御を行なうバルブ機構を設けることによって、真空ポンプの吸込部を閉鎖可能にするとともに、該バルブ機構を小型化し、かつ他の動力源を必要としないバルブ機構を実現することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の真空ポンプ装置は、
密閉室を吸込み流路を介して真空状態にする真空ポンプ装置において、
該吸込み流路に介設されたケーシングと、
該ケーシング内の空間を該吸込み流路に連通した第1室と該吸込み流路と隔離された第2室とに仕切る仕切り壁と、
該仕切り壁を貫通するピストンロッド、該ピストンロッドの一端に取り付けられ該第1室に収容された弁体、及び該ピストンロッドの他端に設けられ該第2室に収容されたピストンからなる摺動体と、
該仕切り壁と該弁体との間に挿入され該弁体を真空ポンプの吸込み口を閉鎖する方向に付勢する弾性体と、該弾性体によって付勢された弁体に対向して前記第1室の内面に形成されるとともに前記真空ポンプの吸込み口に接続する開口に形成された弁座と、からなり、
該ピストンによって分離された該第2室の2つの空間のうち該仕切り壁と該ピストンとに囲まれた第1空間を大気と連通した大気圧空間とし、
該真空ポンプの作動時には該第2室の他方の第2空間を該真空ポンプの吸込域と連通させることにより該吸込み流路を開放し、該真空ポンプの停止時には該第2空間を大気又は該真空ポンプの吐出域と連通させることにより、該吸込み流路を閉鎖するように構成したバルブ機構を備えたものである。
本発明の真空ポンプ装置において、前記構成を有するバルブ機構を備えたことによって、真空ポンプの停止と同期して真空ポンプの吸込部を閉鎖できるので、一旦真空状態とした密閉室に排気した気体が逆流するおそれがなくなる。また、このバルブ機構は、大気や真空ポンプの吸込域又は吐出域の圧力を利用してバルブ機構の開閉を行うので、他の駆動装置を必要としない。従って、運転時の動力費を低減可能であるとともに、小型化が可能である。
本発明の真空ポンプ装置において、バルブ機構の弁体の駆動機構を次のように構成してもよい。即ち、第2空間に大気導入管を設けるとともに、該大気導入管に、3方電磁弁を介して前記真空ポンプの吸込部とを連通する連通路を設け、 該真空ポンプの作動時に前記大気導入管を遮蔽し、該真空ポンプの停止時に該大気導入管を開放するように構成する。
このように、3方電磁弁を設けることにより、第2空間の負圧又は大気圧への切り替えを確実かつ迅速に行うことができる。
さらに、前記構成に加えて、密閉室内の圧力を検出するセンサを設け、該圧力が真空到達圧力となったときに該センサの検出信号を受けて真空ポンプを停止させるとともに、該真空ポンプの停止に同期して3方電磁弁を作動させ大気導入管を開放させるコントローラを設けるようにするとよい。
これによって、密閉室内の圧力が真空到達圧力になった時点で、真空ポンプの停止及び3方電磁弁の作動を確実に行なうことができる。また真空ポンプを停止させる真空到達圧力値の設定値を変更することにより、密閉室内の圧力状態に対応した運転を行なうことができる。
本発明によれば、真空ポンプの吸込み流路に前記構成を有するバルブ機構を設けているので、真空ポンプの停止時に該バルブ機構で吸込み流路を閉鎖することによって、密閉室の排気運転完了時等に一旦真空状態とした密閉室に排気した気体が逆流するおそれがなくなる。
また、該バルブ機構は、大気や真空ポンプの吸込域又は吐出域の圧力を利用して吸込み流路の開閉を行うので、他の駆動装置を必要としない。従って、運転時の動力費を低減可能であるとともに、バルブ機構の小型化が可能になる。
本発明の第1実施形態を示す全体構成図であり、(a)はバルブ機構の開放時を示し、(b)はバルブ機構の閉鎖時を示す。 前記第1実施形態の運転状態を時系列で示す線図である。 本発明の第2実施形態を示す全体構成図である。 前記第2実施形態の運転状態を時系列で示す線図である。 本発明の第3実施形態を示す全体構成図である。 前記第3実施形態の運転状態を時系列で示す線図である。 先願(非公開)の真空排気装置の全体構成図である。 先願(非公開)の真空排気装置の真空ポンプの動力(電流値)特性図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
次に本発明をスクロール型圧縮機に適用した第1実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1は本実施形態を示す全体構成図であり、(a)はバルブ機構の開放時を示し、(b)はバルブ機構の閉鎖時を示す。図2は本実施形態の運転状態を時系列で示す線図である。図1において、内部気体を排気され真空状態とされるべき密閉容器1と真空ポンプ2とは排気時に吸込み流路3で接続される。吸込み流路3にはバルブ機構4が介設されている。以下バルブ機構4の構成を説明する。
バルブ機構4は、吸込み流路3に介設された中空円筒形状のケーシング5の内部が中央に設けられた仕切り壁6によって、吸込み流路3に連通した第1室7と吸込み流路3から隔離された第2室8とに分割されている。仕切り壁6の中央に穿設された貫通孔にピストンロッド9が挿入され、ピストン9の一端には第1室7内に収容された弁体10が取り付けられ、ピストン9の他端には第1室8の内部で摺動するピストン11が取り付けられている。ピストンロッド9、弁体10及びピストン11は一体に構成され、ケーシング5の内部を摺動する摺動体12を構成する。
仕切り壁6と弁体10との間にはピストンロッド9の周囲を取り巻くようにコイルバネ13が装着されている。また第2室8はピストン11によって第1空間14と第2空間15とに分離されている。第1空間14には、第1空間14を外気と連通させる開口16が設けられている。第2空間15には3方電磁弁19が介設された大気導入管18が設けられ、真空ポンプ2の吸込部24と3方電磁弁19とを接続する連通管17が設けられている。弁体10に対向する第1室7の内面には弁体10が当接したときのシール性能を良くするための弁座21が設けられている。
また、真空ポンプ2には、吸込み流路3に連なる吸込部24と、吐出管25及び真空ポンプ2を起動又は停止させるオンオフスイッチ26が設けられている。密閉室1には密閉室内の圧力を検出するための圧力計22が設けられ、圧力計22が設定された真空到達圧力を検出したときに、該検出信号をコントローラ23に入力する。そして、コントローラ23からオンオフスイッチ26に真空ポンプ2を停止させる操作信号を送信するとともに、コントローラ23から3方電磁弁19を閉から開とする操作信号を送る。
かかる構成の本実施形態において、オンオフスイッチ26を操作して真空ポンプ2を起動する。3方電磁弁19は、真空ポンプ2の入力電源と同期通電されるが、真空ポンプ2の作動中は大気導入管18を閉鎖し、連通管17と第2空間15を連通させている。また、真空ポンプ2の作動前はバルブ機構4により吸込み流路3は閉鎖されている。
真空ポンプ2が作動を開始すると、真空ポンプ2の吸込部24が負圧になり、それと同時に、吸込部24と連通管17を介して連通している第2空間15も負圧となる。一方、第1空間14は開口16で外気と連通しているので、常に大気圧状態となっている。従って、第1空間14の圧力P3(大気圧)>第2空間15の圧力P4(負圧)であるため、この圧力差により摺動体12は密閉室1から離れる方向の力を受け、図1(a)の矢印a方向に移動する。この動作で吸込み流路3が開放され、密閉室1内の気体が真空ポンプ2によって排気される。
密閉室1内の排気が進み、設定された真空到達圧力となると、圧力計22がそれを検出し、その検出信号をコントローラ23に送る。コントローラ23は該検出信号を受けて、真空ポンプ2を停止させるとともに、3方電磁弁19を操作して、大気導入管18を開放する。この動作により第2空間15に外気が導入され、第2空間15が大気圧となる。第2空間15が大気圧になると、(第1空間14の圧力P3)=(第2空間15の圧力P4)となり、第2空間14と第2空間15との間で差圧はなくなる。この状態で弁体10に対してコイルバネ12の弾性力が弁体10を弁座21に近づける方向に働く。これによって、弁体10が図1(b)の矢印b方向に移動して弁座21に当接し、吸込み流路3を閉鎖する。
このようにして、図2に示すように真空ポンプ2及びバルブ機構4を操作して、排気運転を行なう。なお、本実施形態では、停電時など異常事態が発生した場合でも、バルブ機構4により吸込み流路3を閉鎖することができる。即ち、3方電磁弁19に通電しないときは大気導入管18を大気に開放するようにし、3方電磁弁19に通電したときは連通管17を第2空間15に連通させるようにすることによってこれを可能とする。
本実施形態によれば、密閉室1と真空ポンプ2の吸込部24とを接続する吸込み流路3にバルブ機構4を介設したことにより、バルブ機構4により、真空ポンプ2の作動又は停止と同期して吸込み流路3を開放又は閉鎖することができる。従って、排気運転完了後や停電時等の異常発生時に吸込み流路3を閉鎖できるので、一旦排気した気体が密閉室1に逆流することを防止できる。
また、大気圧又は真空ポンプ2の吸込み圧を利用してバルブ機構4の開閉を行っているので、他の駆動源を必要としない。即ち、別途圧縮機を用いて圧縮空気等を製造する必要がないので、動力費を節減できる。従来は,特許文献2に開示されているように、電磁弁を用いて大口径の吸込み流路3を流れる大流量の気体の流量制御を行なっているため、大型の電磁弁が必要であった。これに対し、本実施形態では、小口径の大気導入管18を開閉させるための電磁弁しか必要としないため、小型の電磁弁だけで済む。従って、設備費を大幅に節減することができる。
なお、本実施形態の変形例として、大気導入管18の代わりに、第2空間15を3方電磁弁19を介して真空ポンプ2の吐出域又は中間圧力域に連通する連通管を設けるようにしてもよい。かかる構成とした場合は、真空ポンプ2を停止させる時、第2空間15に真空ポンプ2の吐出圧力又は中間圧力を導入することができる。該吐出圧力は大気圧より高い「大気圧+α」の圧力を有するため、第2空間15を該吐出域に連通させた場合は、第2空間15に大気圧より高い圧力を付与することができる。それによって弁体10の閉鎖動作を速めることができ、吸込み流路3の閉鎖を迅速に行なうことができるとともに、弁体10の閉鎖保持力を高めることができる。
一方、第2空間15を真空ポンプ2の中間圧力域に連通させた場合は、第2空間15に大気圧よりやや低い「大気圧−α」の圧力を付与することができる。この場合は、弁体10の閉鎖動作を緩やかにすることができ、吸込み流路3の閉鎖動作を緩慢にすることができる。
また、圧力計22により密閉容器1の真空到達圧力を検出して真空ポンプ2を停止させる場合に、オンオフスイッチ26を操作して真空ポンプを停止させ、同時にコントローラ23により3方電磁弁19を操作するようにしてもよい。
また、本実施形態のバルブ機構4の開閉機構は、複数台の真空ポンプを用い、各真空ポンプの作動、停止を個別に制御しながら密閉室を排気する真空排気装置に適用してもよい。
(実施形態2)
次に本発明の第2実施形態を図3及び図4に基づいて説明する。本実施形態は、密閉容器に吸込み流路を介して複数台の真空ポンプを接続し、該複数台の真空ポンプを用いて該密閉容器を真空状態にする真空排気装置に本発明を適用した実施形態である。図3は本実施形態を示す全体構成図であり、図4は本実施形態の運転状態を時系列で示す線図である。
図3において、本実施形態は、密閉容器1に接続された吸込み流路3を2系統の分岐流路3a及び3bに分岐させている。分岐流路3aはバルブ機構4aを介して真空ポンプAに接続され、分岐流路3bはバルブ機構4bを介して真空ポンプBに接続されている。なお、本実施形態では、真空ポンプAの装置系と真空ポンプBの装置系で同一部位又は機器には同一番号を付すとともに、真空ポンプAの装置系では番号の後にaを付し、真空ポンプBの装置系では番号の後にbを付して区別している。ただし、真空ポンプA及びBの2系統の装置の同一の部位又は機器に共通する記述を行なうときは、a又はbを省いて番号のみで表示することとする。
本実施形態のバルブ機構4は、ポンプ吸込部24と第2空間15とを連通する連通管31を設けている。また第2空間15に設けられた大気導入管18に2方電磁弁32を設けている。その他の構成は前記第1実施形態と同一であり、前記第1実施形態と同一の部位又は機器には前記第1実施形態と同一の番号を付している。そして、同一の部位又は機器の説明を省略する。
本実施形態において、真空ポンプA又はBの作動又は停止、及びバルブ機構4の作動は、前記第1実施形態と同様に行なう。即ち、オンオフスイッチ26で真空ポンプA又はBを起動させる。このとき2方電磁弁32は、真空ポンプ2の入力電源と同期通電されるが、真空ポンプ2の作動中は大気導入管18を閉鎖し、連通管31と第2空間15とを連通している。また、真空ポンプ2の作動前はバルブ機構4により吸込み流路3は閉鎖されている。
真空ポンプA又はBの運転時において大気導入管18は閉鎖されているので、第2空間15の圧力P4は連通管31で連通しているポンプ吸込部24の圧力P1と同一の負圧状態をなす。一方、第1空間14の圧力P3は大気圧であるので、ピストン11の両側空間で差圧を形成する。これによって、ピストン11及び弁体10は矢印a方向の力を受け、バルブ機構4は吸込み流路3を開放する。密閉容器1が設定された真空到達圧力に達した時は、それを圧力計22で検出し、該検出信号をコントローラ23に送る。コントローラ23では該検出信号を受信して、真空ポンプA又はBを停止させるとともに、2方電磁弁32を操作して、大気導入管18を開放する。なお、真空ポンプA又はBの停止は手動でオンオフスイッチ26を操作してもよい。
大気導入管18が開放されることにより、第2空間15が大気圧となるので、ピストン11の両側空間で等圧となり、ピストン11はコイルバネ13の弾性力により真空ポンプ側に、矢印b方向に移動し、吸込み流路3を閉鎖する。このようにして、図4に示すように真空ポンプA又はB及びバルブ機構4a及び4bを操作して、排気運転を行なう。
本実施形態によれば、真空ポンプA又はBの吸込み流路3a又は3bにバルブ機構4a又は4bを介設したことにより、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、前記第1実施形態と同様の手段で、停電時など異常事態が発生した場合でも、バルブ機構4により吸込み流路3を閉鎖することができる。
また吸込み流路3に2台の真空ポンプA及びBを接続し、これら真空ポンプの運転を制御しながら密閉室1の排気を行なう場合、各真空ポンプの停止に連動して該真空ポンプに接続された分岐流路を閉鎖できるので、一方の真空ポンプが停止し、他方の真空ポンプが運転している時に、運転中の真空ポンプの分岐流路に停止中の真空ポンプ内の気体が逆流することがない。従って、2台の真空ポンプの作動を制御することによって、密閉室1の排気を迅速に行なうことができる。また、真空ポンプA又はBのうち片側のみの運転が可能になり、省エネを図ることができる。
(実施形態3)
次に本発明の第3実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。本実施形態は、前記第2実施形態と同様に、複数台の真空ポンプを用いて真空容器の排気運転を行なう場合の実施形態である。図5は本実施形態を示す全体構成図であり、図6は本実施形態の運転状態を時系列で示す線図である。
図5及び図6において、本実施形態は、前記第2実施形態と比べて、連通管31を設ける代わりに、大気導通管18に3方電磁弁41を設け、真空ポンプAの吸込部24aと別な真空ポンプBの装置系の3方電磁弁41bとを接続する連通管42aを設けるとともに、真空ポンプBの吸込部24bと3方電磁弁41aとを接続する連通管42bを設けた点が異なる。その他の構成は同一であるため、同一の部位又は機器には第2実施形態と同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
本実施形態において、真空ポンプA若しくはBの起動若しくは停止、又はバルブ機構4の開閉操作は、前記第1実施形態又は第2実施形態と同一である。そして、図6に示すように、真空ポンプA又はB及びバルブ機構4a及び4bを操作して、排気運転を行なう。
本実施形態においては、前記第2実施形態と共通の作用効果を得ることができるほか、大気導入管18に他の装置系の真空ポンプの吸込部24と連通させることにより、他の装置系の真空ポンプの負圧を利用して、バルブ機構4の開閉動作を行うことができる。従って、自前の装置系の真空ポンプの運転状況の制約を受けずに、バルブ機構4の開閉操作を行なうことができるという長所がある。
本発明によれば、真空ポンプの吸込部に真空ポンプの吸い込み圧を利用して開閉可能なバルブ機構を設けることにより、真空ポンプの停止時に真空容器への気体の逆流を防止することができる。そして特に複数台の真空ポンプを用いた密閉室の排気運転に好適である。
1 密閉容器(密閉室)
2、A、B 真空ポンプ
3、3a、3b 吸込み流路
4、4a、4b バルブ機構
5、5a、5b ケーシング
6、6a、6b 仕切り壁
7、7a、7b 第1室
8、8a、8b 第2室
9、9a、9b ピストンロッド
10、10a、10b 弁体
11、11a、11b ピストン
12、12a、12b 摺動体
13、13a、13b 弾性体
14、14a、14b 第1空間
15、15a、15b 第2空間
16、16a、16b 開口
17、17a、17b、31a、31b、42a、42b 連通管(連通路)
18、18a、18b 大気導入管
19、41a、41b 3方電磁弁
32a、32b 2方電磁弁
22 圧力計
23 コントローラ

Claims (3)

  1. 密閉室を吸込み流路を介して真空状態にする真空ポンプ装置において、
    該吸込み流路に介設されたケーシングと、
    該ケーシング内の空間を該吸込み流路に連通した第1室と該吸込み流路と隔離された第2室とに仕切る仕切り壁と、
    該仕切り壁を貫通するピストンロッド、該ピストンロッドの一端に取り付けられ該第1室に収容された弁体、及び該ピストンロッドの他端に設けられ該第2室に収容されたピストンからなる摺動体と、
    該仕切り壁と該弁体との間に挿入され該弁体を真空ポンプの吸込み口を閉鎖する方向に付勢する弾性体と、該弾性体によって付勢された弁体に対向して前記第1室の内面に形成されるとともに前記真空ポンプの吸込み口に接続する開口に形成された弁座と、からなり、
    該ピストンによって分離された該第2室の2つの空間のうち該仕切り壁と該ピストンとに囲まれた第1空間を大気と連通した大気圧空間とし、
    該真空ポンプの作動時には該第2室の他方の第2空間を該真空ポンプの吸込部と連通させることにより該吸込み流路を開放し、該真空ポンプの停止時には該第2空間を大気又は該真空ポンプの吐出域と連通させることにより、該吸込み流路を閉鎖するように構成したバルブ機構を備えたことを特徴とする真空ポンプ装置。
  2. 前記第2空間に大気導入管を設けるとともに、該大気導入管に、3方電磁弁を介して前記真空ポンプの吸込部とを連通する連通路を設け、
    該真空ポンプの作動時に前記大気導入管を遮蔽し、該真空ポンプの停止時に該大気導入管を開放するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ装置。
  3. 前記密閉室内の圧力を検出するセンサを設け、該圧力が真空到達圧力となったときに該センサの検出信号を受け真空ポンプを停止させるとともに、該真空ポンプの停止に同期して前記電磁弁を作動させ前記大気導入管を開放させるコントローラを設けたことを特徴とする請求項2に記載の真空ポンプ装置。
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