JP2012055958A - 溶接治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりして溶接する際に用いられる溶接治具を提供する。
【解決手段】隣り合う電磁石13,13と、各電磁石13,13に吸引される挟持板15,15とを組み合わせた治具単位1を構成し、電磁石13,13は、位置固定したベース5から延びる柱状フレーム11に取り付け、通電させた電磁石13の吸着面131,131に吸引させた挟持板15,15と前記電磁石13の吸着面131とにより各板状ワークW1, W2を挟持させ、隣り合う板状ワークW1,W2を特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、板状ワークW1の縁部を板状ワークW2の縁部に沿わせる溶接治具である。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接により接合する隣り合う板状ワークを特定の位置関係に保持する溶接治具に関する。
溶接により接合する隣り合う板状ワークを特定の位置関係に保持する溶接治具は、板状ワーク相互又は各板状ワークをベース等に挟持して位置固定するクランプが用いられる。しかし、隣り合う板状ワークの位置関係を正確かつ安定に保持する場合、専用の溶接治具が用いられる。特許文献1が開示する直角溶接治具は、板状ワークの角部にアングル材を立設させて溶接する際に用いられる溶接治具であり、板状ワークとアングル材との位置関係を正確かつ安定に保持するため、板状ワーク(直角状の被溶接部材)の角部を支持する台座と、前記台座に立設させた支持棒と、前記支持棒に摺動してアングル材を嵌挿支持する支持部材とから構成し、アングル材を嵌挿支持する支持部材のアングル材挿入孔を、底板が板状ワークを支持する位置に形成している(特許文献1・[請求項1])。
特許文献1が開示する溶接治具(直角溶接治具)は、台座の表面に少なくとも2本の支持棒を設け、支持部材が摺動する軌道を正確かつ安定させる(特許文献1・[請求項3][0022])。アングル材は、支持部材に対してボルト等の固定手段で固定し、アングル材を安定して位置固定させる。(特許文献1・[請求項4][0017][0022])。このほか、台座に形成された直角の切欠面に板状ワークを吸着する磁石を設け、板状ワークを安定に位置固定させる(特許文献1・[請求項5][0016][0022])。このように全体構成や細部構成を特定することにより、特許文献1が開示する溶接治具は、板状ワーク及びアングル材の位置関係を正確かつ安定に保持する効果を得る(特許文献1・[0022])。
特開平09-295189号公報
特許文献1が開示する溶接治具(直角溶接治具)は、板状ワーク及びアングル材がいずれも角部を有しており、両者の角部を揃えることで位置関係を正確かつ安定に保持する。これに対し、例えば隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面又は縁部に溶接する場合、特許文献1が開示する溶接治具を利用できない。しかし、特許文献1を参考に、アングル材を角部で分割された隣り合う板状ワークと捉え、支持部材を複数設け、各板状ワークを支持部材に固定手段で固定する溶接治具とすれば、隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせて溶接したりできると考えられる。
しかし、支持部材に対してボルトを締め付けて板状ワークを固定しようとすれば、ボルト毎に締付作業が必要で、板状ワークが大きいと締付作業が煩わしく、また時間が掛かってしまう。また、ボルトの締付だけで板状ワークを安定して保持できるか疑問がある。例えば隣り合う板状ワークが同じ板材の一部を折り曲げて直角に引き起こした場合、各板状ワークにスプリングバックが働き、ボルトの締付で安定して保持できると考えにくい。更に、3枚以上の板状ワークを特定の位置関係に保持して溶接する場合、各板状ワークを同時に異なる位置関係で保持しなければならないことも少なくなく、特許文献1が開示する溶接治具を参考にしても、そうした溶接治具が直ちに導かれない。そこで、隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせて溶接したりする際に用いられる溶接治具を開発するため、検討した。
検討の結果開発したものが、隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせて溶接したりする際に用いられる溶接治具であって、隣り合う電磁石と、各電磁石に吸引される挟持板とを組み合わせた治具単位を構成し、電磁石は、位置固定したベースから延びるフレームに、通電により磁力を発生させる吸着面を溶接部位の反対側からそれぞれが保持する板状ワークの法線方向に向けて取り付け、通電させた電磁石の吸着面に吸引させた挟持板と前記電磁石の吸着面とにより各板状ワークを挟持させ、隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりする溶接治具である。
溶接部位は、他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりした一方の板状ワークの縁部を加熱、溶融する部位で、通常、一方の板状ワークの縁部に倣って延在する。フレームは、電磁石を固定する柱体で、位置固定されたベースから溶接部位の延在方向に揃えて延ばす。電磁石は、フレームの延在方向に直交する方向に隣り合わせで前記フレームに固定する。このとき、通電により磁力を発生させる吸着面を溶接部位の反対側からそれぞれが保持する板状ワークの法線方向に向ける。例えば隣り合う板状ワークが直交し、それぞれの縁部を沿わせた溶接部位を溶接する場合、板状ワークの縁部を沿わせた断面凸側(板状ワークの開度が270度の側)から溶接するので、フレームに固定した隣り合う電磁石を断面凹側(板状ワークの開度が90度の側)からそれぞれ板状ワークに宛てがい、断面凸側から挟持板を宛てがう。この場合、各電磁石の吸着面は挟持板を吸引させる側を270度で開いている。
本発明の溶接治具は、電磁石と挟持板とを組み合わせた治具単位において、フレームに固定した隣り合う電磁石の各吸着面と、前記吸着面に磁力により吸引される挟持板とに板状ワークを挟持させることにより、電磁石の吸着面に従った特定の位置関係に板状ワークを正確かつ安定に保持させ、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりして、挟持板を宛てがう側から溶接部位を溶接させる。具体的に、フレームが位置固定されたベースから溶接部位の延在方向に延び、電磁石が前記フレームの延在方向に直交する方向に隣り合わせで、保持する板状ワークの法線方向にそれぞれの吸着面を向けている治具単位は、吸着面と挟持板とに挟持する板状ワークを、フレームに沿って延び、吸着面に合わせてフレームの延在方向に直交する面内で交差させる位置関係に保持する。
ここで、治具単位は、吸着面の間隔を空けて隣り合う電磁石をフレームに固定させ、前記吸着面の間のフレームから保持した板状ワークが形成する溶接部位の裏側に向けて冷却ガスを噴射するガスノズルを突出させるとよい。冷却ガスは、不活性ガス(アシストガス、ヘリウム、アルゴン、窒素等)が好ましい。突出吸着面の間隔を空けるとは、吸着面が交差又は接触することなく、互いの縁部が物理的に離れていることを意味し、吸着面それぞれが板状ワークに接面し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりしたとき、板状ワーク、吸着面の側面、そしてフレームに囲まれた空間を形成する。
冷却ガスは、常温であっても、板状ワークが形成する溶接部位の裏側より相対的に温度の低いため、前記溶接部位の裏側を冷却して、溶接作業中の板状ワークの熱変形、特に吸着面を宛てがった側の熱変形を抑制する。これにより、溶接作業中、吸着面及び挟持板の板状ワークに対する密着度が低下することを防止する。電磁石の吸着面に発生する磁力は、板状ワークに対する密着度が低下すると急激に低下する。これから、冷却ガスによる冷却は、磁力を利用して吸着面及び挟持板により板状ワークを挟持する本発明において、吸着面及び挟持板の板状ワークに対する密着度を維持する点で有効である。このほか、冷却ガスを不活性ガスにすれば、板状ワークの酸化を防止する働きも得られる。
基準となる板状ワークに対し、2枚の板状ワークをそれぞれ特定の位置関係に保持し、前記2枚の板状ワークそれぞれの縁部を基準となる板状ワークの平面に突き当てたり、基準となる板状ワークの縁部に沿わせたりして溶接する場合、ベースから複数のフレームを延ばして、複数の治具単位を構成する。このとき、複数の治具単位は、いずれかを基準として他の基準単位の位置関係を調整自在にするとよい。すなわち、治具単位は、ベースにフレームを固定させた固定治具単位と、前記固定治具単位から延びるレールにフレームを移動自在に支持させた移動治具単位との2基であり、固定治具単位及び移動治具単位は、電磁石の吸着面の一方を同一仮想面に揃えた構成にする。
固定治具単位及び移動治具単位は、それぞれのフレームに固定した隣り合う電磁石の吸着面のうち一方を同一仮想面に揃えることにより、前記両吸着面に基準となる板状ワークを架け渡して保持する。ここで、電磁石の吸着面を同一仮想面に揃えるとは、固定治具単位及び移動治具単位のフレームに固定した隣り合う電磁石の吸着面のうちのそれぞれ一つの向きを揃える、すなわち挟持板を吸引させる側がいずれも架け渡す板状ワークの法線方向に向いており、かつそれぞれが同じ仮想面に含まれることを意味する。
固定治具単位は、基準となる板状ワークの一方の溶接部位に沿って、前記溶接部位の反対側から電磁石の吸着面を宛てがい、挟持板を吸引して前記基準となる板状ワークの一方の溶接部位近傍を保持する。移動治具単位は、基準となる板状ワークの一方の溶接部位から離れた他方の溶接部位までレールに沿って移動し、固定治具単位に対する距離を調節する。このとき、固定治具単位及び移動治具単位の距離が変わっても、固定治具単位及び移動治具単位の吸着面は、同一仮想面に揃えられているので、前記吸着面に架け渡して基準となる板状ワークを正確かつ安定に保持できる。
また、治具単位は、ベースにフレームを固定させた固定治具単位と、前記固定治具単位から2方向に延びる2本の交差レールそれぞれにフレームを移動自在に支持させた単移動治具単位と、前記交差レールの一方に平行な下段レールに、前記交差レールの他方に平行な上段レールを移動自在に支持させ、更に前記上段レールにフレームを移動自在に支持させた双移動治具単位との4基であり、固定治具単位、2基の単移動治具単位及び双移動治具単位は、隣り合う治具単位が有する電磁石の吸着面を同一仮想面に平行又は揃えた構成にすると、平面視四角形に4つの板状ワークを溶接できる。
固定治具単位及び単移動治具単位は、上述した固定治具単位及び移動治具単位と同様であり、双移動治具単位は2基の単移動治具単位を固定治具単位とみなして、それぞれに対して距離を調整する。このため、距離の調整を終えるまで、単移動治具単位が有する電磁石の吸着面と双移動治具単位が有する電磁石の吸着面とは平行な異なる仮想面に含まれるが、前記距離の調整を終えれば、隣り合う治具単位が有する電磁石の吸着面を同一仮想面に揃え、前記両吸着面に板状ワークを架け渡して保持できる。このように、隣り合う治具単位が有する電磁石の吸着面を同一仮想面に平行又は揃えるとは、単移動治具単位と双移動治具単位との距離の調整前において、一方の吸着面が含まれる仮想面と他方の吸着面が平行で、前記距離の調整後において、両吸着面が同じ仮想面に含まれることをそれぞれ意味する。
固定治具単位は、2つの板状ワークに対して溶接部位の反対側から電磁石の吸着面を宛てがい、挟持板を吸引して前記2つの板状ワークそれぞれを保持する。単移動治具単位は、前記2つの板状ワークの溶接部位から離れた他方の溶接部位までレールに沿って移動し、固定治具単位に対する距離を調節する。このとき、固定治具単位及び単移動治具単位の距離が変わっても、固定治具単位及び単移動治具単位の吸着面は、同一仮想面に揃えられているので、前記吸着面に架け渡して基準となる板状ワークを保持できる。
そして、双移動治具単位は、固定治具単位及び単移動治具単位に掛け渡した板状ワークに溶接する板状ワークの溶接部位の間隔に合わせて下段レールに沿って上段レールを移動させ、かつ上段レールに沿ってフレームを移動させて、2基の単移動治具単位に対する距離をそれぞれ調節する。このとき、単移動治具単位及び双移動治具単位の吸着面は、平行な仮想面にそれぞれ揃えられているので、距離の調整を終えると両者の吸着面が同じ仮想面に含まれることになり、前記吸着面に架け渡して板状ワークを保持できる。
本発明の溶接治具は、電磁石の吸引を利用して吸着面と挟持板とにより板状ワークを挟持して位置保持することから、電磁石の通電及び遮断の切り換えのみで板状ワークの挟持及び解放を切り換えることができ、板状ワークの位置固定に掛かる労力や時間を節約できる。しかも、吸着面と挟持板とによる板状ワークの挟持は強力なので、溶接作業中、板状ワークが位置ズレする等の虞がなく、例えば隣り合う板状ワークが同じ板材の一部を折り曲げて直角に引き起こした場合でも、スプリングバックに抗して、板状ワークの正確な位置関係を保持できる。また、吸着面と面一な補助面を追加し、前記吸着面及び補助面相当の大きな挟持板を用いることで、板状ワークを広い範囲で挟持して、板状ワークの安定した位置関係を保持できる。
吸着面の間のフレームから突出させたガスノズルは、溶接部位の反対側である板状ワークの内側に形成される空間に冷却ガスを吹き込み、板状ワークを冷却して熱変形を抑制し、板状ワークに対する吸着面及び挟持板の密着度を維持する。これにより、上述した板状ワークの正確かつ安定した位置関係の保持が担保される。更に、冷却ガスが不活性ガスであると、板状ワークの酸化を防止することもできる。ガスノズルは、治具単位に位置固定されており、吸着面及び挟持板で板状ワークを挟むと溶接部位の反対側に向くため、別段位置合わせすることなく、冷却ガスを吹き込むことができる。
固定治具単位及び移動治具単位を組み合わせた溶接治具や、固定治具単位、単移動治具単位及び双移動治具単位を組み合わせた溶接治具は、多数の板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定して保持させて溶接できるようにする。移動治具単位、単移動治具単位又は双移動治具単位のレールは、固定治具単位又は単移動治具単位に対する距離の調整に際し、各治具単位の吸着面の位置関係をずらすことなく、一方向の距離のみを正しく調整できるようにする。また、複数の治具単位を組み合わせた溶接治具は、一度に多数の板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定して保持することにより、溶接作業を効率的に実施できるようにする。例えば、治具単位が4基あれば、同じ板材の一部を折り曲げて直角に引き起こした4枚の板状ワークを平面視四角形に溶接し、前記板状ワークすべてに繋がる底面に対して4枚の側面を有する箱体が容易に作り出せる。
4基の治具単位から構成される溶接治具の一例を表す平面図である。 本例の溶接治具の正面図である。 本例の溶接治具の右側面図である。 本例の溶接治具の背面図である。 左前固定治具単位に板状ワークを保持させた状態を表す部分拡大平面図である。 左奥単移動治具単位及び右奥双移動治具単位を前方に移動させた状態を表す平面図である。 左奥単移動治具単位及び右奥双移動治具単位を前方に移動させ、かつ右前単移動治具単位及び右奥双移動治具単位を左方に移動させた状態を表す平面図である。 固定治具単位及び移動治具単位から構成される溶接治具の別例を表す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本例の溶接治具は、図1〜図4に見られるように、位置固定された左前固定治具単位1、左右方向に移動自在な右前単移動治具単位2、前後方向に移動自在な左奥単位同治具単位3、そして前後方向及び左右方向に移動自在な右奥双移動治具単位4から構成される。本発明の溶接治具は、電磁石への通電又は遮断を制御したり、ガスノズルへの冷却ガスの供給又は遮断を制御したりする制御装置やそれぞれの電力供給源及びガス供給源を用いる。これら制御装置や電力供給源及びガス供給源は、本発明の溶接治具に当然用いられるものとして、各図は溶接治具のみを図示し、前記制御装置や電力供給源及びガス供給源は図示していない。
左前固定治具単位1は、ベース1を構成する左右上段固定フレーム53の左端上面に固定ブラケット111を固定し、前記固定ブラケット111の上面側に立設する柱状フレーム11の前面側及び左側面側に接面板12,12を取り付け、前記接面板12と吸着面131とが面一になるように電磁石13,13をそれぞれの接面板12,12に埋め込み、そして接面板12,12の間の柱状フレーム11からガスノズル14を左斜め前方へ突出させている。接面板12は、アルミ又はアルミ合金やステンレスを用いる。挟持板15は、吸着面131より大きく、接面板13より小さな長方形の鉄板である。各図において、便宜上、電磁石13の給電線、ガスノズル14のガス供給パイプやボルト又はネジ等は図示を省略している。
本例の左前固定治具単位1は、接面板12に電磁石13を埋め込み、吸着面131の周囲に余白を設けることにより、挟持板15を押し付ける平面が増やし、板状ワークを安定して挟持できるようにしている。接面板12は、電磁石13の通電を切って磁力の消失させたときに磁化しないように、非磁性体であるアルミ又はアルミ合金やステンレスを用いている。挟持板15は、強磁性体である単なる鉄板でもよく、特に把っ手等を設けなくてもよい。挟持板15は、電磁石13の通電を切って磁力を消失させたら、電磁石13に吸引されなくなり、容易に板状ワークから離れるからである。これらの仕様は、後述する右前単移動治具単位2、左奥単位同治具単位3及び右奥双移動治具単位4のほか、別例における固定治具単位6及び移動治具単位7も同様である。
柱状フレーム11は、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、前記溝に係合させたナットに対し、固定ブラケット111の上面側に固定した取付ブラケットをネジ止めし、そして接面板12や電磁石13をネジ止めして位置固定する。左右上段固定フレーム53は、左側上面交差レール511を上面に設けた前後下段左フレーム51と、同じく右側上面下段レール521を上面に設けた前後下段右フレーム52とのそれぞれ前端上面に架設され、固定ブラケット111右側から右端に向けて左右方向に延在する前側上面交差レール531を上面に、同じく左右方向に延在する前側正面交差レール532を前面に設けている。
前後下段左フレーム51、前後下段右フレーム52、左右上段固定フレーム53、そして後述する左右上段移動フレーム54は、前記柱状フレーム11同様、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、各溝に係合させたナットに対し、左側上面交差レール511、右側上面下段レール521、前側上面交差レール531、前側正面交差レール532、後側上面上段レール541又は後側背面上段レール542をそれぞれネジ止めしている。これらの仕様は、後述する別例の溶接治具における左右固定フレーム81も同様である。
右前単移動治具単位2は、ベース1を構成する左右上段固定フレーム53の前側上面交差レール531及び前側正面交差レール532に沿って摺動自在なスライダ212,212に移動ブラケット211を取り付け、前記移動ブラケット211の上面側に立設する柱状フレーム21の前面側及び右側面側に接面板22,22を取り付け、前記接面板22と吸着面231とが面一になるように電磁石23,23をそれぞれの接面板22,22に埋め込み、そして接面板22,22の間の柱状フレーム21からガスノズル24を右斜め前方へ突出させている。
接面板22は、アルミ又はアルミ合金やステンレスを用いる。挟持板25は、吸着面231より大きく、接面板23より小さな長方形の鉄板である。移動ブラケット211は、前側上面交差レール531に摩擦部材(ゴムブロック等)を押し付けたり、離したりする固定レバー26を軸着している。これにより、前側上面交差レール531上における右前単移動治具単位2の位置が特定できたら、前記摩擦部材を前側上面交差レール531に押し付けて、前記右前単移動治具単位2を位置固定する。各図において、便宜上、電磁石23の給電線、ガスノズル24のガス供給パイプやボルト又はネジ等は図示を省略している。
柱状フレーム21は、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、前記溝に係合させたナットに対し、移動ブラケット211に固定した取付ブラケットをネジ止めし、そして接面板22や電磁石23をネジ止めして位置固定する。移動ブラケット211は、左右上段固定フレーム53の上面に設けられた前側上面交差レール531と、前面に設けられた前側正面交差レール532とそれぞれに摺動させたスライダ212に架け渡された断面L字部材である。こうして、移動ブラケット211を2本の前側上面交差レール531及び前側正面交差レール532に従わせて、右前単移動治具単位2の正確な左右方向の移動を実現する。
左奥単位同治具単位3は、ベース1の前後方向に平行移動する左右上段移動フレーム54の左端上面に固定ブラケット311を固定し、前記固定ブラケット311の上面側に立設する柱状フレーム31の敗面側及び左側面側に接面板32,32を取り付け、前記接面板32と吸着面331とが面一になるように電磁石33,33をそれぞれの接面板32,32に埋め込み、そして接面板32,32の間の柱状フレーム31からガスノズル34を左斜め後方へ突出させて構成している。
接面板32は、アルミ又はアルミ合金やステンレスを用いる。挟持板35は、吸着面331より大きく、接面板33より小さな長方形の鉄板である。左右上段移動フレーム54は、前後下段左フレーム51の上面に設けた左側上面交差レール511に摩擦部材(ゴムブロック等)を押し付けたり、離したりする固定レバー36を軸着している。これにより、左側上面交差レール511上における左右上段移動フレーム54の位置、すなわち左奥単位同治具単位3の位置が特定できたら、前記摩擦部材を左側上面交差レール511に押し付けて、前記左右上段移動フレーム54、すなわち左奥単位同治具単位3を位置固定する。各図において、便宜上、電磁石33の給電線、ガスノズル34のガス供給パイプやボルト又はネジ等は図示を省略している。
柱状フレーム31は、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、前記溝に係合させたナットに対し、固定ブラケット311の上面側に固定した取付ブラケットをネジ止めし、そして接面板32や電磁石33をネジ止めして位置固定する。左右上段移動フレーム54は、前後下段左フレーム51の上面に設けた左側上面交差レール511に摺動させたスライダ312と、同じく前後下段右フレーム52の上面に設けた右側上面下段レール521に摺動させた下段スライダ412とに架け渡され、2本の左側上面交差レール511及び右側上面下段レール521に従わせることにより、正確な前後方向の平行移動を実現する。また、左右上段移動フレーム54は、固定ブラケット311右側から右端に向けて左右方向に延在する後側上面上段レール541を上面に、同じく左右方向に延在する後側背面上段レール542を背面に設けている。
右奥双移動治具単位4は、ベース1の前後方向に平行移動する左右上段移動フレーム54の後側上面上段レール541及び後側背面上段レール542に沿って摺動自在な上段スライダ413,413に移動ブラケット411を取り付け、前記移動ブラケット411の上面側に立設する柱状フレーム41の背面側及び右側面側に接面板42,42を取り付け、前記接面板42と吸着面431とが面一になるように電磁石43,43をそれぞれの接面板42,42に埋め込み、そして接面板42,42の間の柱状フレーム41からガスノズル44を右斜め後方へ突出させて構成している。
接面板42は、アルミ又はアルミ合金やステンレスを用いる。挟持板45は、吸着面431より大きく、接面板43より小さな長方形の鉄板である。移動ブラケット411は、後側上面上段レール541に摩擦部材(ゴムブロック等)を押し付けたり、離したりする固定レバー46を軸着している。これにより、後側上面上段レール541上における右奥双移動治具単位4の位置が特定できたら、前記摩擦部材を後側上面上段レール541に押し付けて、前記右奥双移動治具単位4を位置固定する。各図において、便宜上、電磁石43の給電線、ガスノズル44のガス供給パイプやボルト又はネジ等は図示を省略している。
柱状フレーム41は、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、前記溝に係合させたナットに対し、移動ブラケット411に固定した取付ブラケットをネジ止めし、そして接面板42や電磁石43をネジ止めして位置固定する。移動ブラケット411は、左右上段移動フレーム54の上面に設けられた後側上面上段レール541と、背面に設けられた後側背面上段レール542とそれぞれに摺動させた上段スライダ413に架け渡された断面L字部材である。こうして、移動ブラケット411を2本の後側上面上段レール541及び後側背面上段レール542に従わせることにより、右奥双移動治具単位4の正確な左右方向の移動を実現する。
左前固定治具単位1は、柱状フレーム11の側面と平行に、接面板12や電磁石13の吸着面131を仮想的な前面及び左側面に揃え、水平面内で直交させている。右前単移動治具単位2は、柱状フレーム21の側面と平行に、接面板22や電磁石23の吸着面231を仮想的な前面及び右側面に揃え、水平面内で直交させている。本例の溶接治具は、左前固定治具単位1に設定された仮想的な前面と、右前単移動治具単位2に設定された仮想的な前面とを一致させている。これにより、前面側の接面板12や電磁石13の吸着面131と前面側の接面板22や電磁石23の吸着面231とは、右前単移動治具単位2が左右に移動しても、必ず同じ仮想的な前面に揃えられ、容易に板状ワークW1を架け渡し、位置固定できる(後掲図5参照)。
同様に、左奥単位同治具単位3は、柱状フレーム31の側面と平行に、接面板32や電磁石33の吸着面331を仮想的な背面及び左側面に揃え、水平面内で直交させている。本例の溶接治具は、左前固定治具単位1に設定された仮想的な左側面と、左奥単位同治具単位3に設定された仮想的な左側面とを一致させている。これにより、左側面側の接面板12や電磁石13の吸着面131と左側面側の接面板32や電磁石33の吸着面331とは、左奥単位同治具単位3が前後に移動しても、必ず同じ仮想的な左側面に揃えられ、容易に板状ワークW2を架け渡し、位置固定できる(後掲図5参照)。
右奥双移動治具単位4は、柱状フレーム41の側面と平行に、接面板42や電磁石43の吸着面431を仮想的な背面及び右側面に揃え、水平面内で直交させている。本例の溶接治具は、左奥単位同治具単位3に設定された仮想的な背面と、右奥双移動治具単位4に設定された仮想的な背面とを一致させ、左奥単位同治具単位3及び右奥双移動治具単位4を一体に左右上段移動フレーム54に従って前後に移動させる。これにより、背面側の接面板32や電磁石33の吸着面131と背面側の接面板42や電磁石43の吸着面431とは、右奥双移動治具単位4が左右に移動しても、必ず同じ仮想的な背面に揃えられる。
また、本例の溶接治具は、右前単移動治具単位2に設定された仮想的な右側面と、右奥双移動治具単位4に設定された仮想的な右側面とを平行にしている。これにより、右側面側の接面板22や電磁石23の吸着面231と右側面側の接面板42や電磁石43の吸着面431とは、右前単移動治具単位2及び右奥双移動治具単位4の左右位置を一致させれば、同じ仮想的な右側面に揃えられる。
隣り合う板状ワークW1,W2は、図5に見られるように、例えば左前固定治具単位1が有する前面側の接面板12と挟持板15と挟まれると共に、左側面側の接面板12と挟持板15と挟まれて、直交関係に正確かつ安定に保持される。本例は、前面側の板状ワークW1の左縁部を、左側面側の板状ワークW2の前端部に揃えて平面に突き当て、前記板状ワークW1の左端部に沿って前面側から溶接する。これから、板状ワークW1,W2が形成する溶接部位は、前記板状ワークW1の左端部に沿った鉛直線となる。
こうして板状ワークW2の平面に板状ワークW1の左端部を突き当てた場合、板状ワークW1,W2、接面板12,12の端縁、そして柱状フレーム11に囲まれた閉鎖空間Sが構成される。ガスノズル14は、板状ワークW1,W2が形成する溶接部位の裏側に向けて、前記閉鎖空間Sに冷却ガスG(不活性ガス)を噴射する。本例のガスノズル14は、柱状フレーム11の上方に設けられており、噴射された冷却ガスGの大部分は下降しながら、閉鎖空間Sに充満する。これにより、溶接部位の裏側を冷却して、吸着面を宛てがった板状ワークW1,W2の熱変形を抑制する。また、冷却ガスGが不活性ガスであれば、板状ワークW1,W2の酸化を防止する。
前面側の板状ワークW1は、位置固定された左前固定治具単位1の接面板12に左端内側を接面させ、接面板12に埋め込まれた電磁石13の吸着面131に吸引される挟持板15を左端外側に押し当てられて、前記接面板12及び挟持板15に挟持される。前面側の板状ワークW1は、固定レバー26により摩擦部材を前側上面交差レール531に押し付けて左右方向に位置固定された右前単移動治具単位2に架け渡され、右端を前面側の接面板22及び挟持板25に挟持される。こうして、前面側の板状ワークW1は、左右両端をそれぞれ左前固定治具単位1及び右前単移動治具単位2に挟持され、安定して位置固定される。
左側面側の板状ワークW2は、位置固定された左前固定治具単位1の接面板22に前端内側を接面させ、接面板22に埋め込まれた電磁石23の吸着面231に吸引される挟持板25を左端外側に押し当てられて、前記接面板22及び挟持板25に挟持される。左側面側の板状ワークW2は、固定レバー36により摩擦部材を左側上面交差レール511に押し付けて前後方向に位置固定された左右上段移動フレーム54に設けられた左奥単位同治具単位3に架け渡され、後端を前面側の接面板32及び挟持板35に挟持される。こうして、左側面側の板状ワークW2は、前後両端をそれぞれ左前固定治具単位1及び左奥単位同治具単位3に挟持され、安定して位置固定される。
右奥双移動治具単位4は、上述した左右上段移動フレーム54の位置固定により、前後方向の位置が特定される。そして、固定レバー46により摩擦部材を後側上面上段レール541に押し付けて左右方向の位置が特定される。こうして前後方向及び左右方向に位置固定された右奥双移動治具単位4は、左奥単位同治具単位3との間で背面側の板状ワークが架け渡され、また右前単移動治具単位2との間で右側面側の板状ワークが架け渡される。具体的な治具単位の距離及び位置関係の調整は、例えば次の手順でもよい。
例えば図6に見られるように、まず左右上段移動フレーム54を前後に移動させ(図6中は前方への移動)、目的位置に達した段階で、固定レバー36を操作して摩擦部材を左側上面交差レール511に押し付けて左右上段移動フレーム54を位置固定し、左奥単位同治具単位3及び右奥双移動治具単位4の前後方向の位置を特定する。左奥単位同治具単位3及び右奥双移動治具単位4は、左右上段移動フレーム54に従って一体に前後方向に移動するため、背面側の接面板32及び接面板42がずれる虞はない。
そして、図7に見られるように、右前単移動治具単位2及び右奥双移動治具単位4をそれぞれ左右方向に移動させ(図7中は左方向への移動)、それぞれが目的位置に達した段階で、固定レバー26を操作して摩擦部材を前側上面交差レール531に押し付け、また固定レバー46を操作して摩擦部材を後側上面上段レール541に押し付けてそれぞれを位置固定し、右前単移動治具単位2及び右奥双移動治具単位4の左右方向の位置を特定すれば、距離及び位置関係の調整は終了する。本例の溶接冶具は、接面板12,22,32,42が幅70mm、高さ200mmで、正面側にある接面板12の左側縁と接面板22の右側縁の幅や、左側面側にある接面板12の前側縁と接面板32の後側縁の幅がいずれも200mm〜500mmの範囲で調整できる。
本発明の溶接治具は、特に同じ板材の一部を折り曲げて直角に引き起こして構成される板状ワークに働くスプリングバックを防止しながら隣り合う板状ワークを溶接する溶接作業に好適な溶接治具として用いられる。この場合、板状ワーク相互は、引き起こしの基礎となる底板を介して相互の位置関係が特定されているので、各板状ワークに倣って各治具単位の位置関係を特定すれば、上記調整は容易である。そして、本発明の溶接治具は、磁力を利用して接面板12,22,32,42と挟持板15,25,35,45とにより、各板状ワークをしっかりと挟持するため、前記スプリングバックを確実に防止する。
本例の溶接治具において、左前固定治具単位1及び右前単移動治具単位2のみを用いれば、2基の治具単位からなる溶接治具として利用できる。しかし、図8に見られるように、テーブルに固定されたベース8から水平に突出する固定治具単位6及び移動治具単位7から構成される別例の溶接治具とすることもできる。ベース8は、テーブルの上面に固定される取付プレート82の前面に左右固定フレーム81を設けて構成される。正確には、テーブル(図示略)の端からる固定治具単位6及び移動治具単位7が水平に突出する位置で上面にベース8が固定され、固定治具単位6及び移動治具単位7がテーブルの端から突出する格好になる。
固定治具単位6は、左右固定フレーム81の左端前面に固定ブラケット611を固定し、前記固定ブラケット611の前面側から垂下する柱状フレーム61の前面側及び左側面側に接面板62,62を取り付け、前記接面板62と吸着面631とが面一になるように電磁石63,63をそれぞれの接面板62,62に埋め込み、そして接面板62,62の間の柱状フレーム61からガスノズル64を左斜め前方へ突出させて構成している。接面板62は、アルミ又はアルミ合金やステンレスを用いる。挟持板65は、吸着面631より大きく、接面板63より小さな長方形の鉄板である。各図において、便宜上、電磁石63の給電線、ガスノズル64のガス供給パイプやボルト又はネジ等は図示を省略している。
柱状フレーム61は、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、同様の構造材である左右固定フレーム81の溝に係合させたナットに対し、固定ブラケット611をネジ止めして垂下する。また、柱状フレーム61は、溝に係合させたナットに対し、接面板62や電磁石63をネジ止めして位置固定する。左右固定フレーム81は、固定ブラケット611右側から右端に向けて左右方向に延在する上面レール831を上面に、同じく左右方向に延在する前面レール832を前面に設けている。固定ブラケット611は、スペーサを介装して固定フレーム81に固定している。スペーサは、固定治具単位6の前面側の接面板62と、スライダ(図示略)を有する移動治具単位7の前面側の接面板72とを、同じ仮想的な垂直面に揃えるために用いられる。
移動治具単位7は、左右固定フレーム81の上面レール831及び前面レール832に沿って摺動自在なスライダ(図示略)に移動ブラケット711を取り付け、前記移動ブラケット211の前面側から垂下する柱状フレーム71の前面側及び右側面側に接面板72,72を取り付け、前記接面板72と吸着面731とが面一になるように電磁石73,73をそれぞれの接面板72,72に埋め込み、そして接面板72,72の間の柱状フレーム71からガスノズル74を右斜め前方へ突出させて構成している。
接面板72は、アルミ又はアルミ合金やステンレスを用いる。挟持板75は、吸着面731より大きく、接面板73より小さな長方形の鉄板である。移動ブラケット711は、前面レール832に摩擦部材(ゴムブロック等)を押し付けたり、離したりする固定レバー76を軸着している。これにより、前面レール832上における移動治具単位7の位置が特定できたら、前記摩擦部材を前面レール832に押し付けて、前記移動治具単位7を位置固定する。柱状フレーム71は、側面に延在方向の溝を設けた構造材で、溝に係合させたナットに対し、接面板72や電磁石73をネジ止めして位置固定する。各図において、便宜上、電磁石73の給電線、ガスノズル74のガス供給パイプやボルト又はネジ等は図示を省略している。
1 左前固定治具単位
13 電磁石
131 吸着面
14 ガスノズル
15 挟持板
2 右前単移動治具単位
212 スライダ
23 電磁石
231 吸着面
24 ガスノズル
25 挟持板
3 左奥単移動治具単位
312 スライダ
33 電磁石
331 吸着面
34 ガスノズル
35 挟持板
4 右奥双移動治具単位
412 下段スライダ
413 上段スライダ
43 電磁石
431 吸着面
44 ガスノズル
45 挟持板
5 ベース
511 左側上面交差レール
521 右側上面下段レール
531 前側上面交差レール
532 前側正面交差レール
541 後側上面上段レール
542 後側背面上段レール
6 固定治具単位
7 移動治具単位
8 ベース
W1 板状ワーク
W2 板状ワーク
G 冷却ガス
S 閉鎖空間

Claims (4)

  1. 隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりして溶接する際に用いられる溶接治具であって、
    隣り合う電磁石と、各電磁石に吸引される挟持板とを組み合わせた治具単位を構成し、
    電磁石は、位置固定したベースから延びるフレームに、通電により磁力を発生させる吸着面を溶接部位の反対側からそれぞれが保持する板状ワークの法線方向に向けて取り付け、
    通電させた電磁石の吸着面に吸引させた挟持板と前記電磁石の吸着面とにより各板状ワークを挟持させ、隣り合う板状ワークを特定の位置関係に正確かつ安定に保持し、一方の板状ワークの縁部を他方の板状ワークの平面に突き当てたり、他方の板状ワークの縁部に沿わせたりすることを特徴とする溶接治具。
  2. 治具単位は、吸着面の間隔を空けて隣り合う電磁石をフレームに固定させ、前記吸着面の間のフレームから保持した板状ワークが形成する溶接部位の裏側に向けて冷却ガスを噴射するガスノズルを突出させた請求項1記載の溶接治具。
  3. 治具単位は、ベースにフレームを固定させた固定治具単位と、前記固定治具単位から延びるレールにフレームを移動自在に支持させた移動治具単位との2基であり、
    固定治具単位及び移動治具単位は、電磁石の吸着面の一方を同一仮想面に揃えた請求項1又は2いずれか記載の溶接治具。
  4. 治具単位は、ベースにフレームを固定させた固定治具単位と、前記固定治具単位から2方向に延びる2本の交差レールそれぞれにフレームを移動自在に支持させた単移動治具単位と、前記交差レールの一方に平行な下段レールに、前記交差レールの他方に平行な上段レールを移動自在に支持させ、更に前記上段レールにフレームを移動自在に支持させた双移動治具単位との4基であり、
    固定治具単位、2基の単移動治具単位及び双移動治具単位は、隣り合う治具単位が有する電磁石の吸着面を同一仮想面に平行又は揃えた請求項1又は2いずれか記載の溶接治具。
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