JP2012052040A - 水性インク - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体との密着性に優れ、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性に優れた画像が得られる水性インクを提供する。
【解決手段】水、色材、水溶性樹脂及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクにおいて、該水溶性有機溶剤として、下記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする水性インク。
【化1】
Figure 2012052040

【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性樹脂を含有する水性インクにおいて、インクの保存安定性(析出)を改良し、プリント物の光沢感を損なわず、耐擦性、ハジキ耐性を兼ね備えた高品位のプリント画像を提供することができる新規な水性インクに関するものである。
近年、環境問題に対する対応があらゆる分野で求められており、プリンタ、印刷機、マーカー、筆記具等に用いられる記録材料、インキング材料にも脱溶剤化、水性化が求められてきている。例えば、長期の耐候性が求められる屋外掲示物や曲面を有する物体への密着性が求められる印字物等、広い用途でポリ塩化ビニル製のシートのような非吸水性の記録媒体が使用されている分野では主に溶剤インクが使用されているが、ここにおいても水性化の要望がある。非吸水性の記録媒体に印刷する方法は複数あるが、版を作製する必要がなく、仕上がりまでの時間が短く、少量多品種の生産に適する方法として、インクジェット記録方法が知られている。
顔料、水溶性樹脂、溶解度パラメータで規定した有機溶剤、及び水を含有する加熱定着型の水性インクにおいては、非吸収あるいは吸収性の記録媒体上にプリントした時、斑の発生が抑制された水性インクが開示されており、詳細な説明には塩化ビニルに対する耐擦性向上剤として、ピロリドンが一例として挙げられ、更によいものとして、溶解度パラメータで規定した有機溶剤を提示している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、記録媒体への濡れ性や浸透性を促すために水溶性有機溶剤が添加され、定着や画像表面を保護する作用のため水溶性樹脂を含む水性インクにおいては、各作用を満たそうとすると、有機溶剤の使用量が増え、その影響により水溶性樹脂の使用量が制限されてしまう場合がある。特に、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒系では、水溶性樹脂を安定にインク中に存在させるためには、溶剤の種類の組み合わせや量に配慮が必要であり、水溶性樹脂の機能を十分に発現させるためには、水溶性有機溶剤量を相対的に多く配分する必要がある。しかしながら、多量の有機溶剤量を含む水性インクでは、水溶性樹脂が析出を起こし、あるいは、形成した画像の光沢性や記録媒体との密着性あるいは耐擦性の低下を招く結果となっている。
特開2008−260820号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、水溶性有機溶剤の添加量の自由度と、水溶性樹脂の使用量の自由度を拡げ、水溶性樹脂をインク中で析出することなく安定に存在させ、記録媒体との密着性が向上し、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性に優れた高品位のプリント画像を得ることができる水性インクを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.少なくとも、水、色材、水溶性樹脂及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクにおいて、該水溶性有機溶剤として、下記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする水性インク。
Figure 2012052040
〔式中、Rは炭素数が1から6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R及びRは、各々水素原子、または炭素数が1から4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。〕
2.前記水溶性樹脂が、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂及びポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする前記1に記載の水性インク。
3.前記水溶性樹脂が、アミン中和樹脂であることを特徴とする前記1または2に記載の水性インク。
4.前記水溶性樹脂が、下記に記載の特性を有する水溶性樹脂Aであることを特徴とする前記1に記載の水性インク。
水溶性樹脂A:酸価が50mgKOH/g以上、130mgKOH/g以下であり、ガラス転移温度(Tg)が30℃以上、100℃以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が2万以上、8万以下であり、モノマーとして少なくともメタクリル酸メチル、アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル、酸モノマーを含むモノマーとから合成される共重合樹脂であって、かつ前記メタクリル酸メチルとアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルとの総質量が、共重合樹脂を構成する全モノマー質量に対して80%以上、95%以下である。
本発明により、水溶性有機溶剤の使用量の自由度が拡大し、水溶性樹脂をインク中に安定に溶解させることができ、それに伴い水溶性樹脂の添加量も上げられ、記録媒体への密着性も良く、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性に優れた高品位のプリント画像を得ることができる水性インクを提供することができた。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくとも、水、色材、水溶性樹脂及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクにおいて、該水溶性有機溶剤として、前記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする水性インクにより、記録媒体との密着性に優れ、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性に優れた高品位の画像が得られる水性インクを実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
本発明の水性インクにおいては、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することにより、記録媒体への濡れと浸透の双方の機能を兼ね備えることができ、その結果、使用する水溶性有機溶剤の種類の選択と使用量に関する自由度が拡大し、水溶性樹脂を水性インク中で安定に溶解状態で存在させることができ、相対的な水溶性樹脂の添加量を高めることができたことにより、記録媒体との密着性に優れ、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性に優れた高品位の画像を得ることができたものである。
より詳しくは、水性インクについて、サイン用途に用いられる表面が樹脂製の記録媒体や、印刷本紙などの吸水性に乏しいコート紙に対しても、記録媒体との密着性に優れ、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性に優れた高品位の画像を形成することを目的に検討を重ねた。本発明でいう表面が樹脂製の記録媒体とは、具体的には、ポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などの樹脂プレートや塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチックフィルム、あるいはこれらプラスチックフィルムを紙などの基材表面に張り付けたものなどをいい、記録する表面が、水を浸透しにくい記録媒体である。
このような特性を備えた上記記録媒体に対して、水性インクに、前記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を添加することにより、記録媒体との密着性、光沢性、耐擦性及びハジキ耐性が改善された高品位の画像を形成することができることを見出したものである。
〔β−アルコキシプロピオンアミド類〕
はじめに、本発明の水性インクが含有する一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類について説明する。
本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類は、低表面張力の有機溶剤としての効果を有し、インクジェットインクの表面張力を低くして、プリント時のハジキによる白ぬけ防止に効果がある。さらに、前記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類は、記録媒体を構成する樹脂成分に対する溶解能力が高く、着弾したインク液滴が樹脂成分を含む記録媒体内部に浸透するようになるため、プリント後の乾燥が速まり、また、記録媒体の樹脂成分を、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類が溶解あるいは膨潤しているところに、色材や他のインク溶剤が記録媒体中に入り込んで記録媒体と一体化するため、形成した画像の接着性が高まり、記録媒体との密着性や耐擦性、ハジキ耐性が向上することになる。
更に、β−アルコキシプロピオンアミド類を使用することで、水溶性有機溶剤の添加量を従来よりも抑えることができ、その結果、水性インク中の総有機溶剤量を少なくし、逆に水の比率を高く設定することができることにより、水溶性樹脂の析出を防止し、高い光沢性を備えた画像を得ることができた。
また、付随的な効果としては、インクの浸透により乾燥性が高まるため、インクが記録媒体表面で留まることによって生じる液寄りやカラーブリードといったインクジェット方式による画像記録時に発生する画質低下も改善される。
前記一般式(1)において、Rは炭素数が1から6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R及びRは、各々水素原子、または炭素数が1から4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。
、R、Rとして、上記で規定する基を選択することにより、β−アルコキシプロピオンアミド類の樹脂成分の溶解、浸透能力を維持しつつ、かつ水との相溶性を高めることができる。
として好ましくは、メチル基、エチル基、n−ブチル基であり、好ましいRおよびRとしては、メチル基、エチル基である。
一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類の水性インクへの添加量としては、インク全質量に対し、0.1質量%以上、40質量%未満であることが好ましい。
本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類の具体的な製造方法は、例えば、特開2009−185079号公報や国際公開第2008/102615号などに記載されており、また、エクアミドという商品名で出光興産株式会社から市販されている。
〔その他の水溶性有機溶剤〕
次に、本発明の水性インクに適用可能な、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類以外の水溶性有機溶剤について説明する。
本発明においては、β−アルコキシプロピオンアミド類と共に、低表面張力の水溶性有機溶剤を添加することで、軟質塩化ビニルシートをはじめ種々の疎水性樹脂からなる記録媒体や、印刷本紙などの吸収が遅い紙支持体に対しても、インク混じりを抑え、高画質な印字画像を得ることができる。
特に、グリコールエーテル類もしくは1,2−アルカンジオール類を添加することは好ましく、具体的には下記の低表面張力の水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
また、1,2−アルカンジオール類としては、例えば、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール等が挙げられる。
また、塩化ビニルなどの記録媒体を溶解、軟化あるいは膨潤しうる溶剤を添加することも、画像の接着性や耐擦性がより向上する観点から好ましい。
このような溶剤としては、窒素、もしくはイオウ原子を含む環状溶剤、環状エステル溶剤、乳酸エステル、アルキレングリコールジエーテル、アルキレングリコールモノエーテルモノエステル及びジメチルスルフォキシドが挙げられる。
好ましい溶剤の具体例としては、環状アミド化合物、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、メチルカプロラクタム、2−アザシクロオクタノン等が挙げられ、イオウ原子を含有する環状溶剤の好ましい具体例としては、環状の5〜7員環が好ましく、例えば、スルフォラン等が挙げられる。
環状エステル溶剤の好ましい具体例としては、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンが、乳酸エステルとしては乳酸ブチル、乳酸エチルなどが挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルの好ましい具体例としては、ジエチレングリコールジエチルエーテル等があり、アルキレングリコールモノエーテルモノエステルの好ましい具体例としては、ジエチレングリコールモノエチルモノアセテートが挙げられる。
その他に、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、等が挙げられる。
〔色材〕
次に、本発明の水性インクが含有する色材について説明する。
本発明で適用可能な色材としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料や各種顔料、着色ポリマー/ワックスを含む分散染料、油溶性染料等が挙げられるが、その中でも、特に、顔料を使用することが画像耐久性の点で好ましい。
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できる。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
好ましい具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタ、レッドおよびバイオレット用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド114、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド148、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド222、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド258、C.I.ピグメントレッド282、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23等が挙げられる。
オレンジまたはイエローおよびブラウン用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー43、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー194、C.I.ピグメントイエロー199、C.I.ピグメントイエロー213、C.I.ピグメントブラウン22等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー29、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
ブラック用の顔料としてはカーボンブラックの他に、C.I.ピグメントブラック5、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
ホワイト用の顔料としては酸化チタンの他に、C.I.ピグメントホワイト6等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではない。
〔顔料分散体〕
上記の顔料は、水系インク中で安定な分散状態を保つために、各種の加工がされ、顔料分散体が調製される。
該分散体は、水系で安定に分散できるものであればよく、高分子の分散樹脂により分散した顔料分散体、水不溶性樹脂で被覆されたカプセル顔料、顔料表面を修飾し分散樹脂を用いなくても分散可能な自己分散顔料等から選択することができる。
高分子の分散樹脂により分散した顔料分散体を用いる場合、樹脂としては水溶性のものを用いることができる。水溶性樹脂として好ましく用いられるのは、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等のような水溶性樹脂である。
また顔料の分散樹脂として、前記共重合樹脂を用いて分散しても良い。
顔料の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
前記顔料分散体の粗粒分を除去し、顔料粒子の粒径分布を揃える観点から、遠心分離装置を使用すること又はフィルターを使用することも好ましい。
また、顔料として水不溶性樹脂で被覆されたカプセル顔料を用いても良い。水不溶性樹脂とは、弱酸性ないし弱塩基性の範囲の水に対して不溶な樹脂であり、好ましくは、pH4〜10の水溶液に対する溶解度が2%以下の樹脂である。
該水不溶性樹脂として、好ましくはアクリル系、スチレン−アクリル系、アクリロニトリル−アクリル系、酢酸ビニル系、酢酸ビニル−アクリル系、酢酸ビニル−塩化ビニル系、ポリウレタン系、シリコン−アクリル系、アクリルシリコン系、ポリエステル系、エポキシ系の各樹脂を挙げることができる。
前記分散樹脂または水不溶性樹脂の分子量として、好ましくは平均分子量で、3000から500000のものを用いることができ、更に好ましくは、7000〜200000のものを用いることができる。
該分散樹脂または水不溶性樹脂のTgは、好ましくは−30℃〜100℃程度のものを用いることができ、更に好ましくは−10℃〜80℃程度のものを用いることができる。
顔料と顔料を分散する樹脂の質量比率は、好ましくは顔料/樹脂比で100/150以上、100/30以下の範囲で選択することができる。特に画像耐久性と射出安定性やインク保存性が良好なのは100/100以上、100/40以下の範囲である。
水不溶性樹脂で被覆された顔料粒子の平均粒子径は、80ないし200nm程度がインク保存安定性、発色性の観点から好ましい。
顔料を水不溶性樹脂で被覆する方法としては、公知の種々の方法を用いることができるが、好ましくは、水不溶性樹脂をメチルエチルケトンなどの有機溶剤に溶解し、さらに塩基成分にて樹脂中の酸性基を部分的、もしくは完全に中和した後、顔料およびイオン交換水を添加、分散し、次いで有機溶剤を除去し、必要に応じて加水して調製する製造方法が好ましい。または、顔料を、重合性界面活性剤を用いて分散し、そこへモノマーを供給し、重合しながら被覆する方法も好ましい。
また、自己分散顔料としては、表面処理済みの市販品を用いることもでき、好ましい自己分散顔料として、例えば、CABO−JET200、CABO−JET300(キャボット社製)、ボンジェットCW1(オリエント化学工業(株)社製)等を挙げることができる。
〔水溶性樹脂〕
本発明の水性インクは、少なくとも水溶性樹脂を含有することを特徴とする。本発明で使用できる水溶性樹脂は、色材として顔料を用いる場合には、バインダーとして機能し、塩化ビニルなどの非吸収性記録媒体との接着性を有し、かつ塗膜の耐擦性や耐水性を向上させる機能がある。また、光沢が高く、光学濃度も高い画像を形成させる機能も必要とされ、このため、水溶性樹脂自体が塗膜中で高い透明性を持ち、顔料、あるいは顔料分散樹脂との相溶性があることも必要である。
本発明の水性インクに適用可能な水溶性樹脂として、特に制限はなく、アクリル系樹脂、ポリスチレン−アクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル−アクリル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等を挙げることができるが、その中でも、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂及びポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることが好ましく、特にアクリル系の共重合樹脂である水溶性樹脂が好ましい。
アクリル系の共重合樹脂は、周知のごとく、非常に多種類のモノマーから自由に選択、設計することができ、重合しやすく、また低コストで製造できるため、本発明に適している。特に、先に述べたように、水性インクへ添加する際に求められる多数の要求に答えるには、設計自由度の大きいアクリル系の共重合樹脂が適しており、その中でも、下記の各特性を備えた水溶性樹脂Aを用いることが特に好ましい。
(水溶性樹脂A)
〈水溶性樹脂Aの酸価〉
本発明に係る水溶性樹脂Aでは、酸価が50mgKOH/g以上、130mgKOH/g以下である。酸価が50mgKOH/g以上であれば樹脂の水溶性が高く、溶解しやすくなり、酸価が130mgKOH/g以下であれば、高い光沢性を得ることができる観点から好ましい。
[酸価の測定方法]
なお、本発明でいう水溶性樹脂の酸価は、下記の方法に従って求めることができる。
樹脂10gを300mlの三角フラスコに秤量し、エタノール:ベンゼン=1:2の混合溶媒約50ml加えて樹脂を溶解する。次いで、フェノールフタレイン指示薬を用い、あらかじめ標定された0.1mol/Lの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定し、滴定に用いた水酸化カリウムエタノール溶液の量から、下記計算式(1)に従って、酸価(mgKOH/g)を求めることができる。尚、樹脂の種類によって、エタノール:ベンゼン=1:2の混合溶媒約50mlに溶解しないものは、エタノール50ml、あるいは、エタノール/純水=1:1の混合溶媒約50mlのどちらか溶解する溶媒種を選択して、他は同じ操作にて滴定を行う。
計算式(1)
A=(B×f×5.611)/S
式中、Aは樹脂の酸価(mgKOH/g)、Bは滴定に用いた0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)、fは0.1mol/リットル水酸化カリウムエタノール溶液のファクター、Sは、樹脂の質量(g)、5.611は、水酸化カリウムの式量(56.11/10)である。
〈水溶性樹脂Aのガラス転移温度〉
本発明に係る水溶性樹脂Aでは、ガラス転移温度(Tg)が、30℃以上、100℃以下である。Tgが30℃以上であれば耐擦性が十分であり、またブロッキングの発生も抑制することができる。Tgが100℃以下であれば、所望の耐擦性を得ることができる。これは、乾燥後の皮膜が硬くなりすぎて脆くなるのを防止することができると考えている。
〈水溶性樹脂Aの重量平均分子量〉
本発明に係る水溶性樹脂Aは、重量平均分子量(Mw)が2万以上、8万以下である。重量平均分子量が2万以上であれば耐擦性が良好であり、8万以下であればインクのメンテナンス性が優れているためである。更に好ましい水溶性樹脂Aの重量平均分子量は2万5千以上、7万以下である。
〈水溶性樹脂Aのモノマー組成〉
本発明に係る水溶性樹脂Aは、モノマーとして少なくともメタクリル酸メチル、アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル、及び酸モノマーを含むモノマーから合成される共重合樹脂であって、かつメタクリル酸メチルとアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルとの総質量が、共重合樹脂を構成する全モノマー質量に対して80%以上、95%以下である。
(アミン中和樹脂)
本発明に係る水溶性樹脂としては、樹脂に含まれる酸成分の全部あるいは一部を塩基で中和して用いることができる。中和塩基としては、アルカリ金属含有塩基(例えば、NaOH、KOH等)、アミン類(例えば、アルカノールアミン、アルキルアミン等)又はアンモニアを用いることができるが、本発明においては、その中でも、水溶性樹脂が、アミン中和樹脂であることが好ましい。
中和塩基の添加量としては、該共重合樹脂に含まれる酸モノマーの量にもよるが、少なすぎると該共重合樹脂の中和による効果が得られず、多すぎると画像の耐水性や変色、臭気などの課題があるため、インク全質量の0.2質量%以上、2.0質量%以下含有することが好ましい。
本発明に係る水溶性樹脂は、水性インクの調製時、色材を分散する前に添加されてもよいし、分散した後で添加されても良いが、色材を分散した後で添加されることが好ましい。
水溶性樹脂は、水性インク中に、1質量%〜15質量%添加することが好ましい。更に好ましくは、3質量%から10質量%である。
本発明の水性インクにおいては、水溶性樹脂と共に、上記と同様の樹脂から構成される水系分散型ポリマー微粒子を併せて用いることができる。
〔その他の添加剤〕
本発明の水性インクには、その他、必要に応じて定着樹脂や界面活性剤、防カビ剤、防錆剤、消泡剤、粘度調整剤、浸透剤、pH調整剤、乾燥防止剤として尿素、チオ尿素、エチレン尿素等を添加することができ、特に界面活性剤を添加すると画像耐久性や画質がより向上するため好ましい。
〔界面活性剤〕
次に、本発明に適用可能な界面活性剤について説明する。
本発明のインクに使用することができる界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、シリコーン系やフッ素系の界面活性剤が挙げられ、特にシリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤が好ましい。界面活性剤は単独でも併用でも使用することができる。
シリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤を添加することで、塩化ビニルシートをはじめ種々の疎水性樹脂からなる記録媒体や、印刷本紙などの吸収が遅い記録媒体に対して、インク混じりをより抑えることができ、高画質な印字画像を得られる。該界面活性剤は、前記低表面張力の水溶性有機溶剤と併用することが特に好ましい。
シリコーン系の界面活性剤としては、好ましくはポリエーテル変性ポリシロキサン化合物があり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642やビッグケミー製のBYK345、BYK347、BYK348などが挙げられる。
フッ素系の界面活性剤は、通常の界面活性剤の疎水性基の炭素に結合した水素の代わりに、その一部または全部をフッ素で置換したものを意味する。この内、分子内にパーフルオロアルキル基を有するものが好ましい。
フッ素系の界面活性剤の内、ある種のものはDIC社からメガファック(Megafac)Fなる商品名で、旭硝子社からサーフロン(Surflon)なる商品名で、ミネソタ・マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社からフルオラッド(Fluorad)FCなる商品名で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモンフロール(Monflor)なる商品名で、イー・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社からゾニルス(Zonyls)なる商品名で、またファルベベルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowet)VPFなる商品名で、またネオス社からフタージェントなる商品名それぞれ市販されている。
界面活性剤の添加量としては、インク全質量に対して、0.1質量%以上、2.0質量%未満が好ましい。
インクの表面張力としては、15mN/m以上、35mN/m未満であれば表面エネルギーが通常の紙よりも低いコート紙や樹脂製の記録媒体によく濡れて白ぬけが発生することがないため好ましい。
〔防腐剤・防黴剤〕
インクの長期保存安定性を保つため、防腐剤、防黴剤をインク中に添加しても良い。防腐剤・防黴剤としては、芳香族ハロゲン化合物(例えば、Preventol CMK)、メチレンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(例えば、PROXEL GXL)などが挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の水性インクを用いた画像形成においては、より高画質で画像耐久性が高い画像を形成するため、及びより高速の画像形成条件にも対応できるようにするために、記録媒体を35℃以上、100℃未満の温度に加熱しながら印字することが好ましい。35℃以上であれば加熱の効果が十分に発揮され、100℃以下では、記録媒体が変形して波打ちするなどの影響を排除することができる。
また、加熱しながら印字した後、プリントを55℃以上、100℃未満でさらに加熱乾燥することを併用することは、インクの乾燥を促進し、画像耐久性を高めるためいっそう好ましい。
〔水性インクの適用分野〕
本発明の水性インクは、ペイント、水性塗料、紙塗工剤、フィルム用コ−ティング材、等から記録材料にまで広く用いることのできる水性インクであり、特に、筆記具、マーカー、マーキングペン、等から、各種印刷機、インクジェットプリンタ、強誘電体プリンタ等に用いられるインク記録材料として好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《インクの調製》
〔シアン顔料分散体の調製〕
顔料分散剤としてフローレンTG−750W(固形分40%、エボニックデグサ社製)20部を、イオン交換水65部に加えた。この溶液に、C.I.ピグメントブルー15:3を15部添加し、プレミックスした後、0.5mmジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、顔料固形分が15%のシアン顔料分散体を得た。
〔インクC−1の調製〕
β−ヒドロキシプロピオンアミド類である3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(以下、A−1と称す)の5部と、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(DPGPE)の5部と、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DPGME)の10部を、イオン交換水20部に添加し、ここへ水溶性樹脂として、ジョンクリルJDX−6500(BASF社製アクリル樹脂 固形分29.5%)の17部を加えて攪拌し、イオン交換水で全量が80部となるように調整した。
次いで、ここへ上記調製したシアン顔料分散体の20部を加えて攪拌した後、0.8μmのフィルターによりろ過して、シアンインクC−1を得た。
〔インクC−2〜C−12の調製〕
上記インクC−1の調製において、β−アルコキシプロピオンアミド類の種類(含む未添加)、有機溶剤の種類と含有量、水溶性樹脂の含有量を、表1に記載の様に変更した以外は同様にして、インクC−2〜C−12を調製した。
なお、表1に略称で記載したβ−アルコキシプロピオンアミド類、有機溶剤、水溶性樹脂、および界面活性剤の具体的な化合物は、以下の通りである。
〈*1:β−アルコキシプロピオンアミド類〉
A−1:3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−2:3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
〈有機溶剤1、2、3〉
HDO:1,2−ヘキサンジオール
DPGME:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
DPGPE:ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル
NMP:N−メチル−2−ピロリジノン
2−PDN:2−ピロリジノン
〈水溶性樹脂〉
JDX:ジョンクリルJDX−6500(BASF社製アクリル樹脂)
〈界面活性剤〉
F−100:フタージェント 100 (ネオス社製)
Figure 2012052040
《インクの評価》
上記により調製した各インクについて、下記の方法に従って評価を行った。なお、各インクについてプレート法で測定した表面張力は、すべて15〜35mN/mの範囲、インクの粘度はすべて5〜19mPa・sの範囲であった。
〔析出耐性の評価〕
上記調製した各インクを、直径5cmのシャーレに7.0g入れた後、25℃の環境下で72時間放置し、その間の水溶性樹脂の析出の有無を顕微鏡観察し、下記の基準に従って、インクの析出耐性を評価した。
○:72時間放置した後でも、析出の発生は認められない
△:24時間以上、72時間未満の間に、僅かな析出の発生が認められる
×:放置24時間未満で、析出の発生が認められる
上記評価ランクにおいて、○であれば実用上好ましいと判断した。
〔光沢の評価〕
記録媒体として軟質塩化ビニルシートであるMD5(メタマーク社製)を用い、ワイヤーバーでインク付量が約16g/mになるように塗布して乾燥させ、20°光沢度を測定した。光沢度の測定は、日本電色工業株式会社製の変角光沢度計(VGS−1001DP)を用い、20度光沢度を測定し、下記の基準に従って光沢を評価した。
◎:20度光沢度が、100%以上である
○:20度光沢度が、85%以上、100%未満である
△:20度光沢度が、70%以上、85%未満である
×:20度光沢度が、70%未満である
上記評価ランクにおいて、◎および○が実用上好ましいと判断した。
〔耐擦性の評価〕
上記光沢の評価で作成した画像を、乾いた木綿(カナキン3号)で200gの加重をかけて擦り、下記基準に従って耐擦性を評価した。
◎:30回以上擦っても画像は変化しない
○:11回以上、29回以下の範囲で擦った段階で、多少の傷が残るが画像濃度には影響しない
△:5回以上、10回以下の範囲で擦る間に、画像濃度が低下する
×:4回以下で擦る間に、画像濃度が低下する
上記評価ランクにおいて、◎および○が実用上好ましいと判断した。
以上により得られた各評価結果を、表2に示す。
Figure 2012052040
表2に記載の結果より明らかなように、本発明の水性インクは、比較例に対し、析出耐性、光沢、耐擦性の全ての特性において優れていることが分かる。
実施例2
《インクの調製》
実施例1で調製したインクC−2、C−6、C−10において、それぞれで用いた水溶性樹脂JDXを、表3に記載の各水溶性樹脂に変更した以外は同様にして、インクC−13〜C−15、C−16〜C−18、C−19〜C−21を調製した。
Figure 2012052040
なお、表3に略称で記載した各水溶性樹脂の詳細は、以下の通りである。
(水溶性樹脂)
JDX:ジョンクリルJDX−6500(BASF社製、アクリル樹脂)
K300:コーフロックK−300(昭和高分子株式会社製、ポリアミド樹脂)
GOH:ゴーセノール(日本合成化学社製、ポリビニルアルコール樹脂)
EL:エラストロン(第一工業製薬社製、ウレタン樹脂)
《インクの評価》
実施例1に記載のインクの評価において、評価に使用する記録媒体をコート紙の特菱アート両面N(三菱製紙社製)に変更した以外は同様にして、析出耐性、光沢及び耐擦性の評価を行い、得られた結果を表4に示す。
Figure 2012052040
表4に記載の結果より明らかなように、各種の水溶性樹脂を含有した本発明のインクは、比較例に対し、析出性、光沢及び耐擦性の全ての特性において優れていることが分かる。
実施例3
《インクの調製》
実施例1で調製したインクC−2において、水溶性樹脂JDXを、下記の方法で調製した水溶性樹脂P−1、P−2にそれぞれ変更した以外は同様にして、インクC−22、C−23を、同様にして実施例1で調製したインクC−6において、水溶性樹脂JDXを、下記の方法で調製した水溶性樹脂P−1、P−2にそれぞれ変更した以外は同様にしてC−24、C−25を調製した。
(水溶性樹脂P−1の合成:アミン中和樹脂)
滴下ロート、窒素導入官、還流冷却官、温度計及び攪拌装置を備えたフラスコにメチルエチルケトン50gを加え、窒素バブリングしながら、75℃に加温した。
そこへ、モノマー(メタクリル酸9質量部、メタクリル酸メチル78質量部、アクリル酸n−ブチル6.5質量部及びアクリル酸2−エチルヘキシル6.5質量部)と、メチルエチルケトン50g、開始剤(AIBN:2,2′−アゾビスイソブチロニトリル)500mgの混合物を滴下ロートより3時間かけ滴下した。滴下後さらに6時間、加熱還流した。放冷後、減圧下加熱しメチルエチルケトンを留去し共重合樹脂を得た。
イオン交換水450mlに対して、モノマーとして添加したアクリル酸の1.05倍モル相当のジメチルアミノエタノールを溶解した液に上記重合物残渣を溶解した。
イオン交換水で調整し、固形分が20%の疎水モノマーを重合成分として有する水溶性樹脂P−1の水溶液を得た。
(水溶性樹脂P−2の合成:水溶性樹脂A)
滴下ロート、還流管、窒素導入管、温度計および攪拌装置を備えたフラスコに2−プロパノールを186部入れて窒素バブリングしながら加熱還流した。そこへメタクリル酸メチル76部とアクリル酸2−エチルヘキシル13部、メタクリル酸11部の混合液に開始剤(AIBN)0.5部を溶解させたモノマー溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下した。滴下後さらに5時間加熱還流を続けた後に放冷し、減圧下で2−プロパノールを留去して共重合樹脂である水溶性樹脂P−2を得た。水溶性樹脂P−2の20部にイオン交換水67.8部、中和塩基としてN,N−ジメチルアミノエタノール12.2部を加え、70℃にて加熱攪拌して樹脂を溶解し、樹脂固形分が20%の水溶性樹脂P−2の水溶液を得た。なお、N,N−ジメチルアミノエタノールの量は、水溶性樹脂P−2の酸基の化学当量数に対して1.05倍の化学当量数相当となる量である。
Figure 2012052040
《インクの評価》
実施例1に記載のインクの評価と同様にして、析出耐性、光沢及び耐擦性の評価と、下記の方法に従って画像ハジキ耐性の評価を行った。
(画像ハジキ耐性の評価)
記録媒体として軟質塩化ビニルシートであるMD5(メタマーク社製)に、ワイヤーバーでインク付量が約11g/mになるように塗布して乾燥させ、塗布面を目視、およびマイクロスコープでハジキの有無を観察し、下記の基準に従って画像ハジキ耐性を評価した。
◎:マイクロスコープでもハジキの発生は全く認められない
○:目視では認識できないが、マイクロスコープで観察すると小さなハジキの発生が僅かに認められる
△:目視でハジキの発生が僅かに認められる
×:目視で、画像の全般にハジキの発生が認められる
上記評価ランクにおいて、◎および○が実用上好ましいと判断した。
以上により得られた結果を、表6に示す。
Figure 2012052040
表6に記載の結果より明らかなように、本発明のインクは、析出耐性、光沢、耐擦性及び画像ハジキ耐性の全ての特性を満たしていることが分かる。
実施例4
〔吐出安定性の評価〕
実施例1〜3で調製した各インクを、インクジェットプリンタに装填し、吐出安定性の評価を行った。ピエゾ型インクジェットヘッド(720 dpi、液適量16pl 本発明でいうdpiとは2.54cmあたりのトッド数を表す)を備えたプリント装置を用い、1つのヘッドにインクを導入し、A4サイズで連続して10枚のベタ画像を作成した後、25℃、55%RHの環境下で60分間放置した後、再度画像の作成を行い、得られたベタ画像の画質を目視観察し、下記の基準に従って吐出安定性を評価した。
◎:画像欠陥の発生は全く認められず、均一な画像である
○:画像の書き出し部(2mm以下)にごくわずかにかすれの発生が認められる
△:インクの射出不良に起因する画像欠陥(スジ故障)の発生が僅かに認められる
×:インクの射出不良に起因する強い画像欠陥(スジ故障)の発生が認められる
上記評価ランクにおいて、◎および○が実用上好ましいと判断した。
以上により得られた結果を、表7に示す。
Figure 2012052040
表7に記載の結果より明らかなように、本発明のインクは、インクジェットプリンタでも安定した吐出性能が得られることが分かる。

Claims (4)

  1. 少なくとも、水、色材、水溶性樹脂及び水溶性有機溶剤を含有する水性インクにおいて、該水溶性有機溶剤として、下記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする水性インク。
    Figure 2012052040
    〔式中、Rは炭素数が1から6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R及びRは、各々水素原子、または炭素数が1から4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。〕
  2. 前記水溶性樹脂が、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂及びポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の水性インク。
  3. 前記水溶性樹脂が、アミン中和樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の水性インク。
  4. 前記水溶性樹脂が、下記に記載の特性を有する水溶性樹脂Aであることを特徴とする請求項1に記載の水性インク。
    水溶性樹脂A:酸価が50mgKOH/g以上、130mgKOH/g以下であり、ガラス転移温度(Tg)が30℃以上、100℃以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が2万以上、8万以下であり、モノマーとして少なくともメタクリル酸メチル、アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル、酸モノマーを含むモノマーとから合成される共重合樹脂であって、かつ前記メタクリル酸メチルとアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルとの総質量が、共重合樹脂を構成する全モノマー質量に対して80%以上、95%以下である。
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