JP2012051457A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置は、エンジン3と、発電機5,6と、バッテリ8と、駆動機10,11と、ダイレクト配電制御手段(図2)と、車両ずり下がり対応制御手段(図7)と、を備える。ダイレクト配電制御手段(図2)は、発電機5,6が発電した実発電電力を過不足なく駆動機10,11の駆動電力として消費するように、駆動要求に応じて発電電力を制御する。車両ずり下がり対応制御手段(図7)は、ダイレクト配電による発電制御中、駆動トルク指令値の符号が反転せずに駆動回転数の符号が反転したとき、駆動機10,11を回生させる制御を行うとともに、発電機5,6を力行させる制御を行う。
【選択図】図7
Description
前記発電機は、前記エンジンにより駆動され、車両駆動用の電力を生成する。
前記バッテリは、前記発電機による発電電力を充電により蓄える。
前記駆動機は、前記バッテリの放電による駆動電力により駆動する。
前記ダイレクト配電制御手段は、前記発電機が発電した実発電電力を過不足なく前記駆動機の駆動電力として消費するように、駆動要求に応じて発電電力を制御する。
前記車両ずり下がり対応制御手段は、前記ダイレクト配電による発電制御中、駆動トルク指令値の符号が反転せずに駆動回転数の符号が反転したとき、前記駆動機を回生させる制御を行うとともに、前記発電機を力行させる制御を行う。
すなわち、車両ずり下がり判定時、発電機の制御として、エンジンの応答遅れ影響により発電状態がしばらく継続する「放電指令」を出力する制御を行うのではなく、発電機によりエンジンを駆動することを意味する「力行」に入る制御を行うようにした。このため、車両のずり下がり判定されると、エンジンの応答遅れにかかわらず、発電機は直ちにバッテリ電力を消費する力行を開始する。したがって、車両のずり下がりを抑制するため、例えば、フルで駆動機の回生を行なった場合であっても、バッテリ電力の収支が成り立ち、バッテリの過充電が防止される。
この結果、登坂シーンで車両がずり下がる際、バッテリの過充電を防止しつつ、回生による車両のずり下がりを抑制することができる。
図1は、実施例1の制御装置が適用されたシリーズハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)の全体システムを示すシステム構成図である。以下、図1に基づき全体構成を説明する。
エンジントルク指令値(TE*)は、燃費等を考慮して予め設定したエンジン・発電機の回転数とエンジントルクの関係を示す図5のエンジン運転点マップを用いて、要求発電電力(PG*)に応じて算出する。ここで、要求発電電力(PG*)が0kW以下である場合は、発電機5,6を力行動作させて電力を放電することになる。このため、エンジン3の燃料噴射をカットした上、要求発電(放電)電力(PG*)に対応するフリクショントルクを図5より算出し、エンジントルク指令値(TE*)に設定する。このように算出したエンジントルク指令値(TE*)を、エンジンコントローラ2へ送信する。
なお、ステップS203における発電機5,6への発電機トルク指令値(TG*)、または、発電機回転数指令値(NG*)の算出処理については、後で詳しく説明する。
このようにして算出した駆動モータトルク指令値(TD*)を、駆動機コントローラ9に送信し、発電電力を余すことなく駆動機10,11で使用しつつ所望の加速を実現する。
まず、図7に示すフローチャートに従い、発電機トルク指令値(TG*)の演算方法について説明する。
この発電機5,6への力行指令値は、発電機トルク指令値(TG*)にてトルク制御する場合(実施例1)と、発電機回転数指令値(NG*)にて回転数制御する場合(実施例2)と、エンジントルクが正である間は発電機5,6の回生を止め、エンジントルクがゼロになってからトルク制御する場合(実施例3)とがある。詳しくは後で説明する。
TG0=PG*÷ωG …(1)
ステップS802では、発電機トルク指令値の候補値(TG0)の下限をリミットするために、エンジントルク応答まで考慮したエンジントルク推定値(TE0)を算出する。これは、ステップS203の先頭で算出したエンジントルク指令値(TE*)から、下式に従いエンジントルク推定値(TE0)を算出する。
TEO={1/(τ2s+1)}TE* …(2)
ここで、式(2)のτ2はエンジンの燃料カット時のトルク応答の時定数を表す。
TG*={(τ3s+1)/(ατ3s+1)}・TG1 …(3)
ここで、式(3)のτ3は発電機5,6のトルク応答の時定数を表し、αは0〜1の範囲内の値を示す。
まず、「比較例制御における課題について」の説明を行う。続いて、実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を、「車両ずり下がり対応制御作用」、「車両ずり下がり対応制御による効果確認作用」に分けて説明する。
比較例1は、発電電力指令値が変化した時、発電機の回転数指令値にエンジン応答分だけの遅れを持たせることで、発電電力の応答をエンジン出力の応答に一致させた例とする(特開平8−65813号公報参照)。
これにより、発電機回転数指令値が増加した場合、いち早く所望の回転数にするため発電機を力行させる電力をバッテリから出力しなければならないという状態を抑制することができる。また、発電機回転数指令値が減少した場合も同様に、いち早く所望の回転数になるよう発電機を回生させる電力をバッテリへ充電しなければならないという状態を抑制することができる。この結果、例えば、極低温時でバッテリの入出力電力が極めて制限されているような状態では、バッテリの入出力電力を極力減らすことができる。また、極低温ではなく常温での走行状態においても、バッテリへの不必要な入出力電力を抑えることで、バッテリの内部抵抗によるエネルギーロスを軽減することができる。
これは、極低温時などでバッテリの入出力電力が制限されている状態において、アクセル開度や車速より決まる要求駆動出力を発電電力で賄うように発電制御を行うが、駆動機にて要求駆動出力をそのまま出力してしまうと、エンジン出力の内、エンジン回転数を上昇させるために使用する出力分だけ発電電力が減ってしまい、この分だけバッテリからの電力持ち出しが必要となり、バッテリの劣化や故障につながってしまう。このため、実際に発電されている電力を検知し、駆動出力をその電力値で制限することにより、バッテリへの過度な入出力電力の発生を回避することができ、バッテリの劣化や故障を抑制することができる。
この際、車両が前進する方向に駆動トルクを要求しているにもかかわらず、駆動モータ回転数(車速)が反転することにより、駆動モータは回生状態になることで車両のずり下がりを抑制しようとする。このため、ダイレクト配電制御を継続するには、駆動モータが回生する電力のうち、バッテリ入出力可能電力を超える分を発電機で放電する必要があるため、発電機に対して発電指令(発電電力指令値が正)から放電指令(発電電力指令値が負)に切り替えるのが一般的である。
この結果、駆動機で消費されない電力は、バッテリへ入力されることになり、過充電によるバッテリの劣化などにつながってしまう。
バッテリ8への充放電が制限されている発電走行時、図2のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS205→ステップS206へと進む流れを、所定の制御周期毎に繰り返す。この処理により、発電機5,6による実発電電力を駆動機10,11で消費するダイレクト配電制御が行われる。
すなわち、車両ずり下がり判定時、発電機5,6の制御として、エンジンの応答遅れ影響により発電状態がしばらく継続する「放電指令」を出力する制御を行うのではなく、発電機5,6によりエンジン3を駆動することを意味する「力行」に入る制御を行うようにした。このため、車両のずり下がり判定されると、エンジンの応答遅れにかかわらず、発電機5,6は直ちにバッテリ電力を消費する力行を開始する。したがって、車両のずり下がりを抑制するため、例えば、フルで駆動機10,11の回生を行なった場合であっても、バッテリ電力の収支が成り立ち、バッテリ8の過充電が防止される。
このため、登坂シーンで車両がずり下がる際、バッテリ8の過充電を防止しつつ、回生による車両のずり下がりが抑制される。
すなわち、発電機5,6でどれだけ放電したいかを表す要求発電電力(PG*)に対し、実際の発電機回転速度ωGで割った値の大きさを持つトルク指令値で発電機5,6を力行動作させることになる。
このため、車両ずり下がり判定時、発電機5,6による力行動作により、所望の電力を確実に放電させることができる。
すなわち、発電機トルク指令値TG1の大きさを、エンジントルク推定値(TE0)よりも小さな値に設定すると、発電機5,6が発電状態になってしまうか、エンジン回転数の低下を招き、有効に放電をすることができない。
これに対し、発電機トルク指令値TG1の大きさを、エンジントルク推定値(TE0)よりも大きな値に設定することで、エンジントルクの応答遅れが補償され、車両ずり下がり判定時、発電機5,6による力行動作により、確実に放電させることができる。
すなわち、発電機5,6の応答遅れを補償する位相進み補償を施すことで、発電機5,6の応答をさらに速くすることができる。
このため、車両ずり下がり判定時、発電モータ5と発電インバータ6の応答遅れによるバッテリ8への過充電を回避することができる。
実施例1の制御結果を図10に示す。図10は、極低温でバッテリの入出力が制限されたダイレクト配電制御中での登坂中、勾配が急な傾斜に変化した際、車速が減速し、車両がずり下がった場合に実施例1の制御を行ったときの車速・駆動トルク・発電/放電電力・バッテリ入出力電力の特性を示すタイムチャートである。
この結果、駆動機10,11は、前進トルクを維持することができている上に、バッテリ8への入出力を0kWのまま維持することができている。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
前記エンジン3により駆動され、車両駆動用の電力を生成する発電機(発電モータ5、発電インバータ6)と、
前記発電機(発電モータ5、発電インバータ6)による発電電力を充電により蓄えるバッテリ8と、
前記バッテリ8の放電による駆動電力により駆動する駆動機(駆動インバータ10、駆動モータ11)と、
前記発電機(発電モータ5、発電インバータ6)が発電した実発電電力を過不足なく前記駆動機(駆動インバータ10、駆動モータ11)の駆動電力として消費するように、駆動要求に応じて発電電力を制御するダイレクト配電制御手段(図2)と、
前記ダイレクト配電による発電制御中、駆動トルク指令値の符号が反転せずに駆動回転数の符号が反転したとき、前記駆動機(駆動インバータ10、駆動モータ11)を回生させる制御を行うとともに、前記発電機(発電モータ5、発電インバータ6)を力行させる制御を行う車両ずり下がり対応制御手段(図7)と、
を備える。
このため、登坂シーンで車両がずり下がる際、バッテリ8の過充電を防止しつつ、回生による車両のずり下がりを抑制することができる。
このため、(2)の効果に加え、車両ずり下がり判定時、発電機5,6による力行動作により、所望の電力を確実に放電させることができる。
このため、(2)の効果に加え、エンジントルクの応答遅れが補償され、車両ずり下がり判定時、発電機5,6による力行動作により、確実に放電させることができる。
このため、(2)または(3)の効果に加え、車両ずり下がり判定時、発電機(発電モータ5、発電インバータ6)の応答遅れによるバッテリ8への過充電を回避することができる。
全体構成は、実施例1の図1と同等であるため、図示ならびに説明を省略する。また、システムコントローラ1の動作についても、発電指令値演算処理以外は実施例1と同等であり、同等の演算処理の説明は省略する。
このエンジン回転数増加量(ΔNE)は、以下のような考えに基づいて算出する。
まず、発電機5,6への発電指令が力行指令に移行した際、エンジン3の燃料噴射をカットさせるが、応答遅れのためエンジントルクが残ってしまう。この時、力行指令に移ったと同時に発電機トルクをフリー(0Nm)にした場合、応答遅れで残っているエンジントルクによりエンジン回転数が上昇する。この上昇した回転数よりも高い回転数を目標値として発電機5,6で回転数制御を行えば、回転数を上昇させるために力行させる必要があり、確実に発電機5,6で放電させることができることになる。
NG*=NG1+ΔNE …(4)
の式により算出する。
まず、発電指令から放電指令に変化したと同時に発電機トルクをフリー(0Nm)にした場合、発電機トルクの応答がエンジントルクの応答よりも著しく速いと仮定すると、エンジントルクの変化量(ΔTE)は、式(2)より下記の様に表せる。
ΔTE=TE*−TE0={-(τ2s)/(τ2s+1)}・TE* …(5)
式(5)はエンジントルクの応答遅れ分のトルクを表しており、この応答遅れトルクの正トルクが残ることによりエンジン回転数が上昇することになる。この上昇回転数であるエンジン回転数変化量(NE')は、トルクΔTEに対する回転数の運動方程式から、エンジン3のピストン、クランクシャフト、発電機ロータ等の慣性モーメントをJとすると、以下のようになる。
NE'=(1/Js)・ΔTE=(1/Js){-(τ2s)TE*/(τ2s+1)}=(-τ2/J)(1/τ2s+1)TE* …(6)
この式(6)で得られるエンジン回転数変化量(NE')は、発電指令から放電指令に変わった際、最初はエンジントルクの応答遅れにより、回転数が上昇することになり、その後エンジントルクがフリクショントルクとなることにより回転数が減少していくことになる。
ここで、発電機の回転数指令値を式(6)で定まる回転数(NE')よりも小さくした場合、発電機にて回転数を押さえ込むことにより、回転エネルギーを回生することになるため発電状態が継続されることになる。一方、発電機回転数指令値を式(6)の値(NE')よりも大きく設定した場合は、発電機で回転を上昇させることになるため、回転エネルギーを生み出すために発電機は力行することになり電力を放電することができる。
つまり、確実に放電させるためには、発電機の回転数指令値を上記の式(6)よりも高い回転数に設定する必要がある。以下では、式(6)よりも高い回転数を設定するための方法について説明する。
NE"={(βτ4s+1)/(τ4s+1)}NE' …(7)
ここで、式(7)で用いる位相進み補償の係数βは1以上の値に設定する。また、位相進み補償の時定数τ4は、適合等により設定する。この値NE''は、NE'の値が上昇している際には、位相進み補償の効果で確実にNE'の値よりも大きな値になり、NE''を用いることでNE'の上昇時に確実な放電指令となる回転数指令値を算出することができる。
NE'''={1/(τ5s+1)}NE' (ただし、NE'の減少時のみ有効) …(8)
ここで、遅れフィルターの時定数τ5は適合等により設定する。この値NE'''は、NE'の値が減少している際には、NE'の減少時のみの遅れフィルターにより確実にNE'の値よりも大きな値になり、NE'''を用いることでNE'の減少時に確実な放電指令となる回転数指令値を算出することができる。
ΔNE=max(0,NE',NE'',NE''') …(9)
このようにエンジン回転数増加量ΔNEを設定することで、確実な発電機5,6による放電を促す発電機回転数指令値(NG*)を算出することができるようになる。
車両ずり下がり判定時、基本発電機回転数指令値(NG0)が1制御サンプル前の基本発電機回転数指令値(NG0_z)より大きいときは、図11のフローチャートにおいて、ステップS901→ステップS902→ステップS903→ステップS904→ステップS906→ENDへと進む流れにより、発電機回転数指令値(NG*)が算出される。
一方、基本発電機回転数指令値(NG0)が1制御サンプル前の基本発電機回転数指令値(NG0_z)以下のときは、図11のフローチャートにおいて、ステップS901→ステップS902→ステップS903→ステップS905→ステップS906→ENDへと進む流れにより、発電機回転数指令値(NG*)が算出される。
時刻t1で発電指令から放電指令に切り替わり、エンジントルク指令が放電指令に応じたフリクショントルク指令となる。その際、エンジントルク推定値(TE0)は、所定の応答遅れ時定数τ2に従い立ち下がる。この応答遅れによるエンジントルク残差により、式(6)により得られるエンジン回転数変化量(NE')は一度上昇し、トルクが負に変わったところからNE'は減少に転じる。このNE’の動きに対して、式(7)で得られる位相進み補償を施した値NE''は、NE'が上昇している領域ではNE'より大きな値となり、NE'の値が減少している領域ではNE'''がNE'より大きな値となり、結果的にエンジン回転数増加量ΔNEを、エンジン回転数変化量NE'より常に大きな値とすることができる。また、回転数指令値の増加量であるΔNEの最終的な定常値は0rpmに収束されることになり、所望の放電指令に落ち着くことになる。
すなわち、発電機トルクをフリーにした時に、燃料カットに伴うエンジントルクの応答遅れにより上昇するエンジン回転数に対し、発電機回転数指令値(NG*)を、これよりも低い回転数に設定すると、発電機5,6が回転数を押さえ込むことにより発電状態となってしまう。
これに対し、発電機トルクをフリーにした時に、燃料カットに伴うエンジントルクの応答遅れにより上昇するエンジン回転数に対し、発電機回転数指令値(NG*)を高い回転数に設定することで、エンジントルクの応答遅れが補償される。
このため、車両ずり下がり判定時、エンジン回転数を上げるために発電機5,6が力行する状態をつくり、確実に放電することができる。
したがって、エンジン回転数の動きをより正確に推定でき、確実に放電できる上、その後の放電処理を効果的に行える。
したがって、発電機回転数指令値(NG*)が増加する際は、高回転側に設定することで確実に放電させることができ、発電機回転数指令値(NG*)が減少する際は、あえて低回転側にすることなく高回転側に設定することで確実に発電機5,6を力行させ、放電させることができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
このため、上記(1)の効果に加え、車両ずり下がり判定時、エンジン回転数を上げるために発電機5,6が力行する状態をつくり、確実に放電することができる。
このため、(5)の効果に加え、エンジン回転数の動きをより正確に推定でき、確実に放電できる上、その後の放電処理を効果的に行うことができる。
このため、(5)または(6)の効果に加え、発電機回転数指令値(NG*)が増加する際は、高回転側に設定することで確実に放電させることができ、発電機回転数指令値(NG*)が減少する際は、あえて低回転側にすることなく高回転側に設定することで確実に発電機5,6を力行させ、放電させることができる。
全体構成は、実施例1の図1と同等であるため、図示ならびに説明を省略する。また、システムコントローラ1の動作についても、発電指令値演算処理以外は実施例1と同等であり、同等の演算処理の説明は省略する。
TG*=PG*÷ωG …(10)
の式にて設定する。
車両ずり下がり判定時、エンジントルク推定値(TE0)の符号が正のときは、図14のフローチャートにおいて、ステップS1401→ステップS1402→ステップS1403→ENDへと進む流れにより、発電機トルク指令値(TG*)が、TG*=0Nmとされる。
一方、エンジントルク推定値(TE0)の符号が負(ゼロを含む)のときは、図14のフローチャートにおいて、ステップS1401→ステップS1402→ステップS1404→ENDへと進む流れにより、発電機トルク指令値(TG*)が、TG*=PG*÷ωGとされる。
したがって、車両ずり下がり判定時であって、発電機5,6をトルク制御により力行動作させるとき、不要な発電によるバッテリ8への過充電を回避することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記の効果を得ることができる。
このため、上記(1)の効果に加え、車両ずり下がり判定時であって、発電機5,6をトルク制御により力行動作させるとき、不要な発電によるバッテリ8への過充電を回避することができる。
2:エンジンコントローラ
3:エンジン
4:発電機コントローラ
5:発電モータ
6:発電インバータ
7:バッテリコントローラ
8:バッテリ
9:駆動機コントローラ
10:駆動インバータ
11:駆動モータ
12:減速機
13:駆動輪
Claims (8)
- エンジンと、
前記エンジンにより駆動され、車両駆動用の電力を生成する発電機と、
前記発電機による発電電力を充電により蓄えるバッテリと、
前記バッテリの放電による駆動電力により駆動する駆動機と、
前記発電機が発電した実発電電力を過不足なく前記駆動機の駆動電力として消費するように、駆動要求に応じて発電電力を制御するダイレクト配電制御手段と、
前記ダイレクト配電による発電制御中、駆動トルク指令値の符号が反転せずに駆動回転数の符号が反転したとき、前記駆動機を回生させる制御を行うとともに、前記発電機を力行させる制御を行う車両ずり下がり対応制御手段と、
を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、前記発電機により前記エンジンを駆動させる力行動作において、目標放電電力を発電機回転速度で割った値を目標トルクとするトルク制御を行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、前記発電機へ指令するトルク指令値の大きさを、燃料カット時のエンジンフリクションとエンジントルクの応答性を考慮したエンジントルク推定値よりも大きな値に設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項2または請求項3に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、発電機トルク指令値に、発電機トルクの応答遅れを補償する位相進み補償を施すことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、前記発電機により前記エンジンを駆動させる力行動作を前記発電機の回転数制御で行い、前記発電機の回転数指令値を、発電指令から力行指令に切り替わった時に、発電機トルクをフリーにした場合に生ずるエンジントルクの応答遅れによって上昇するエンジン回転数よりも大きな値とすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項5に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、エンジントルクの応答遅れにより上昇するエンジン回転数の計算に、エンジントルク指令値に燃料カット時のフリクションを考慮した値を用いることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項5または請求項6に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、前記発電機回転数指令値を、発電指令から力行指令に切り替わる際にエンジン回転数指令値が大きくなる場合、切り替え後のエンジン回転数指令値に、エンジントルクの応答遅れにより上昇するエンジン回転数を加えた値とし、発電指令から力行指令に切り替わる際にエンジン回転数指令値が小さくなる場合、切り替え前のエンジン回転数指令値に、エンジントルクの応答遅れにより上昇するエンジン回転数を加えた値とすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記車両ずり下がり対応制御手段は、前記ダイレクト配電による発電制御中、駆動トルク指令値の符号が反転せずに駆動回転数の符号が反転したとき、エンジントルクの値が正である間、前記発電機の回生をやめることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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