JP2012051071A - 円盤状基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨機により円盤状基板の研磨を行う際に、一方の面が優先的に研磨される現象を抑制し、両面の研磨量の差をより小さくすることができる円盤状基板の製造方法を提供する。
【解決手段】表面に測定溝103,104が形成された測定基板100をガラス基板の両面を同時に研磨する研磨機に配置し、研磨機に配置された測定基板100の両面を同時に研磨し、研磨後の測定基板100に残された測定溝103,104の深さを測定し、研磨機によるガラス基板の両面の研磨条件を調整することを特徴とする円盤状基板の製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば磁気記録媒体用ガラス基板などの円盤状基板の製造方法に関する。
近年、記録メディアとしての需要の高まりを受け、磁気ディスク等の情報記録媒体の製造が活発化している。ここで磁気ディスク用の基板として用いられる円盤状基板としては、アルミ基板とガラス基板とが広く用いられている。このアルミ基板は加工性も高く安価である点に特長があり、一方のガラス基板は強度、表面の平滑性、平坦性に優れている点に特長がある。特に最近ではディスク基板の小型化と高密度化の要求が著しく高くなり、基板の表面の粗さが小さく高密度化を図ることが可能なガラス基板の注目度が高まっている。
特許文献1には、情報記録媒体用ガラス基板は、ガラス素板が形状加工により円盤状に形成された後、化学強化処理により化学強化され、次に洗浄処理により洗浄された後、ラップ研磨加工等が施され、そしてラップ研磨加工等では、ガラス素板の表側の主表面と、裏側の主表面とで同じ研磨量となるように一対の定盤を用いてガラス素板の表面を研磨する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法が開示されている。
また特許文献2には、記録ディスクに用いられる主表面の微少うねりが0.6nm以下のガラス基板の製造方法であって、円板状の形状を有し、互いの厚さが異なり、かつその差が2μm以下である複数のガラス基板を準備するガラス基板準備工程と、複数のガラス基板を上下から一括して研磨パッドで挟圧し、片側の主表面に対する設定研磨量が9μm以上になるように複数のガラス基板を同時に研磨するガラス基板研磨工程と、を含むことが開示されている。
特開2006−324006号公報 特開2009−279696号公報
ここで研磨装置によりガラス基板等の円盤状基板の研磨を行う際には、通常円盤状基板は、その両面が研磨される。ところが、一方の面が優先的に研磨され、一方の面と他方の面との研磨量に差が生じることがあった。
本発明は、研磨装置により円盤状基板の研磨を行う際に、一方の面が優先的に研磨される現象を抑制し、両面の研磨量の差をより小さくすることができる円盤状基板の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の円盤状基板の製造方法は、表面に測定溝が形成された測定基板を、円盤状基板の両面を同時に研磨する研磨装置に配置し、研磨装置に配置された測定基板の両面を同時に研磨し、研磨後の測定基板に残された測定溝の深さを測定し、研磨装置による円盤状基板の両面の研磨条件を調整することを特徴とする。
ここで、円盤状基板は両面に圧縮応力層が形成され、研磨条件の調整は、圧縮応力層を取り除くように調整されることが好ましい。
また測定溝は、測定基板の両面に形成されていてもよく、この場合、研磨条件の調整は、測定溝の深さを測定することにより算出される測定基板の両面における研磨量の差を抑制するように調整されることが好ましい。
更に測定溝は測定基板の第1表面に形成されていてもよく、この場合、研磨装置の両面のうちの第1面を研磨する側に第1の測定基板の第1表面を対峙させて第1の測定基板を研磨装置に配置し、研磨装置の両面のうちの第1面とは反対側の第2面を研磨する側に第2の測定基板の第1表面を対峙させて第2の測定基板を研磨装置に配置することが好ましい。そして研磨条件の調整は、第1の測定基板の測定溝の深さおよび第2の測定基板の測定溝の深さを測定することにより算出される研磨装置の第1面における研磨量と第2面における研磨量との差を抑制するように調整されることが好ましい。
更に円盤状基板の研磨は、円盤状基板の粗研磨を行なう前段研磨工程と円盤状基板の精密研磨を行なう後段研磨工程により行い、前段研磨工程では、表面に測定溝が形成されない測定基板を用いて研磨条件の調整を行ない、後段研磨工程では、表面に測定溝が形成された測定基板を用いて研磨条件の調整を行なうことが好ましい。
本発明によれば、研磨装置により円盤状基板の研磨を行う際に、一方の面が優先的に研磨される現象を抑制し、両面の研磨量の差をより小さくすることができる円盤状基板の製造方法等を提供できる。
(a)〜(c)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 (d)〜(g)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 (h)〜(j)は、本実施の形態が適用される円盤状基板(ディスク基板)の製造工程を示した図である。 研削機の構造を説明した図である。 保持具を更に詳しく説明した図である。 内周研磨工程において使用するブラシの一例を示した図である。 (a)は、研磨機の研磨条件の調整を行なうために使用する測定基板の第1の例について説明した斜視図である。(b)は、(a)に示した測定基板のVb−Vb断面図である。 図5(a)〜(b)に示した測定基板を使用して研磨機の研磨条件の調整を行なう手順を説明したフローチャートである。 (a)は、研磨機の研磨条件の調整を行なうために使用する測定基板の第2の例について説明した斜視図である。(b)は、(a)に示した測定基板のVIIb−VIIb断面図である。 図7(a)〜(b)に示した測定基板を使用して研磨機の研磨条件の調整を行なう手順を説明したフローチャートである。 ガラス基板の両面における研磨量の差を測定する他の例を説明した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1−1(a)〜(c)、図1−2(d)〜(g)、図1−3(h)〜(j)は、本実施の形態が適用される円盤状基板の製造工程を示した図である。
(1次ラップ工程)
図1−1(a)は1次ラップ工程を示している。この工程でまず、研削機(研削装置、ラッピングマシン)40により1回目の研削(ラッピング)を行い、円盤状基板の一例としてのガラス基板(ワーク)10の表面11を平滑に研削する。
ここで図2は、研削機40の構造を説明した図である。
図2に示した研削機40は、ガラス基板10を載置する下定盤21aと、ガラス基板10を上部から押えつけ研削を行うために必要な圧力を加えるための上定盤21bとを備えている。
ここで、下定盤21aの外周部には歯部42が設けられ、下定盤21aの中央部には太陽歯車44が設けられている。さらに下定盤21aには、研削が行われる際にガラス基板10を位置決めする円盤状の保持具(キャリア)30が設置されている。
保持具30は、図2に示す研削機40では、5個設置されている。保持具30の外周部には歯部32が備えられ、下定盤21aの歯部42および太陽歯車44の双方に噛合している。また下定盤21aおよび上定盤21bには、これらを回転させるための回転軸46a,46bがそれぞれ中心部に設置されている。
この1次ラップ工程においては、まず研削機40の下定盤21aに保持具30を利用してガラス基板10の載置を行う。
図3は、保持具30を更に詳しく説明した図である。図3に示した保持具30には、上述の通り、外周部に歯部32が備えられている。また、研削を行う際にガラス基板10が内部に載置される円形形状の孔部34が複数開けられている。この孔部34の直径は、ガラス基板10の直径よりわずかに大きく開けられる。このようにすることで、研削を行う際にガラス基板10の外周端の一部に余分な応力がかかるのを抑制することができるため、ガラス基板10の外周端が損傷しにくくなる。本実施の形態において、孔部34の直径はガラス基板10の直径より、例えば、約1mm大きくなっている。また孔部34は、ほぼ等間隔で並んでおり、本実施の形態の場合、孔部34は、例えば、35個開けられている。
保持具30の材料としては、例えば、アラミド繊維やガラス繊維を混入することで強化されたエポキシ樹脂を使用することができる。また保持具30の厚さは、本工程において、研削を行う際に、上定盤21bに接触し、研削を阻害しないために、本工程におけるガラス基板10の仕上げ厚さより薄く作成されている。例えば、ガラス基板10の仕上げ厚さが1mmであるとすると、保持具30の厚さは、それより0.2mm〜0.6mm薄くなっている。
保持具30の孔部34にガラス基板10を載置した後は、上定盤21bをガラス基板10に接触するまで移動させ、研削機40を稼働させる。
この際の研削機40の動作を図2を用いて説明する。研削機40を稼働する際には、図の上方の回転軸46bを一方向に回転させ、上定盤21bを、同様な一方向に回転させる。また、図の下方の回転軸46aを、回転軸46bの回転とは逆方向に回転させ、下定盤21aを回転軸46aと同様な方向に回転させる。これにより下定盤21aの歯部42も回転軸46aと同様な方向に回転する。また中央部の太陽歯車44も、回転軸46aと同様な方向に回転する。
このように上定盤21b、下定盤21a、太陽歯車44を回転させることにより、これらの歯車に噛み合う保持具30は自転運動と、公転運動が組み合わされたいわゆる遊星運動を行う。同様に、保持具30にはめ込まれたガラス基板10も遊星運動を行う。このようにすることによりガラス基板10の研削をより精度よく、また迅速に行うことができる。
本実施の形態において、研削は、研削剤を用いて行うことができる。研削剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミナやダイヤモンドからなる研削剤をスラリー化して使用することができる。または、上定盤21bや下定盤21aにこれらの研削剤が分散して含んだ砥石を使用してもよい。
(内外周研削工程)
図1−1(b)は内外周研削工程を示している。この工程では、ガラス基板10の開孔12の内周面および外周13の外周面の荒削りである研削を行う。また本実施の形態では、内周面と外周面の研削を同時に行う。具体的には、ガラス基板10の中心に設けられた開孔12を内周砥石22によって研削し、ガラス基板10の外周13を外周砥石23によって研削する。このとき、内周砥石22と外周砥石23でガラス基板10の内周面と外周面を挟み込んで同時加工する。これにより内径と外径の同心度を確保し易くすることができる。
本実施の形態において、内周砥石22および外周砥石23は、波状の表面を有している。そのため、ガラス基板10の開孔12の内周面および外周13の外周面を研削することができるだけでなく、開孔12および外周13における縁部の面取りを併せて行うことが可能となる。
(内周研磨工程)
図1−1(c)は内周研磨工程を示している。この工程では、図1−1(b)に示した内外周研削工程において、荒削りである研削を行ったガラス基板10の開孔12の内周面を更に平滑にする研磨を行う。
具体的には、まずガラス基板10を積層し、図示しないホルダにセットする。そして、このホルダにセットされたガラス基板10の開孔12の中心にブラシ24を挿入する。そして研磨液をガラス基板10の開孔12に流し込みながら、ブラシ24を高速で回転させることで、ガラス基板10の内周面を研磨する。本実施の形態では、研磨に際してブラシ24を使用しているので、ガラス基板10の内周面を研磨すると共に、上述した内外周研削工程において行った開孔12の縁部の面取りした部分も同様に研磨することができる。なお研磨液としては、例えば酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを用いることができる。
図4は、内周研磨工程において使用するブラシ24の一例を示した図である。このブラシ24は、毛先が螺旋状に配列して形成されるブラシ部241と、このブラシ部241の両端部に連続して形成され、一端と他端とを形成する軸242とを備えている。ガラス基板10の開孔12として例えば0.85インチ等の小径ディスクの内周面を研磨するような場合は、ブラシ24の芯を細くする必要がある。その場合、本実施の形態では、例えば、複数本のワイヤ(材質:例えば、軟鋼線材(SWRM)、硬鋼線材(SWRH)、ステンレス線材(SUSW)、黄銅線(BSW)など、加工性、剛性などから適宜選定できる)の間に、ブラシの毛(材質:例えばナイロン(デュポン社の商品名))を挟み込み、この毛が挟み込まれたワイヤをねじることで、ブラシ部241を形成している。このワイヤをねじってブラシ部241を形成することで、ブラシ部241に形成されるブラシ毛先を螺旋状とすることができ、挿入されているガラス基板10の開孔12にて、研磨液を軸方向に流すことが可能となる。そのため研磨液の搬送を良好に行うことができる。
(2次ラップ工程)
図1−2(d)は2次ラップ工程を示している。この工程では、図1−1(a)に示した1次ラップ工程において、研削を行ったガラス基板10の表面11を再度研削を行うことにより更に平滑に研削する。
2次ラップ工程において、研削を行う装置としては、図1−1(a)に示した研削機40を使用することができる。また研削の方法、条件等は、図1−1(a)で説明した場合と同様に行うことができる。なお本実施の形態において、1次ラップ工程および2次ラップ工程は、ガラス基板10を研削する研削工程として把握することができる。
(外周研磨工程)
図1−2(e)は外周研磨工程を示している。この工程では、図1−1(b)に示した内外周研削工程において、荒削りである研削を行ったガラス基板10の外周13の外周面を更に平滑にする研磨を行う。
具体的には、まずガラス基板10の開孔12の部分に治具25を通して積層させ、ガラス基板10を治具25にセットする。そして研磨液をガラス基板10の外周13の箇所に流し込みながら、ブラシ26を積層したガラス基板10に接触させ、高速で回転させる。これにより、ガラス基板10の外周面を研磨することができる。本実施の形態では、研磨に際してブラシ26を使用しているので、ガラス基板10の外周面を研磨すると共に、上述した内外周研削工程において行った外周13の縁部の面取りした部分も同様に研磨することができる。なお研磨液としては、内周研磨工程の場合と同様に、例えば酸化セリウム砥粒を水に分散してスラリー化したものを用いることができる。
(強化層形成工程)
図1−2(f)は強化層形成工程を示している。この工程では、ガラス基板10の表面を強化するためにガラス基板10の表面に強化層(圧縮応力層)を形成する。強化層は、ガラス基板10表面のナトリウムイオン等のアルカリ金属イオンを、それよりイオン半径の大きなカリウムイオン等のアルカリ金属イオンによってイオン置換することで、形成することができる。つまり、このようなイオン交換を行なうと、イオン半径の違いによって生じる歪みにより、ガラス基板10の表面に圧縮応力が発生し、そのためガラス基板10の表面が強化される。
本実施の形態では、このようなイオン交換を、加熱された強化処理液にガラス基板10を浸漬することにより行なう。強化処理液としては、例えば、カリウムイオンを含む溶融塩やカリウムイオンとナトリウムイオンをふくむ溶融塩等を使用することができる。より具体的には、カリウムやナトリウムの硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩やこれらの混合溶融塩等を使用する。
なお本実施の形態で、強化する必要があるのは、ガラス基板10の開孔12の内周面および外周13の外周面である。他の表面である主表面等に強化層が存在すると、強化層を設けることにより生じる応力が、ガラス基板10の両面間で均等にならず、ガラス基板10に反りが生じることがある。そのため、ガラス基板10の両面間で応力のバランスをとる観点から、後述する研磨工程においてガラス基板10の開孔12の内周面および外周13の外周面以外に形成された強化層を除去することが必要となる。
(1次ポリッシュ工程)
図1−2(g)は1次ポリッシュ工程を示している。この工程では、図1−2(d)に示した2次ラップ工程において、研削を行ったガラス基板10の表面11を、研磨機(研磨装置、ポリッシングマシン)50を用いて研磨(ポリッシング)を行うことで研磨し、更に平滑度を上げていく。この研磨機50は、上述した研削機40とほぼ同様な構成を有する。即ち、ガラス基板10を載置する下定盤21aと、ガラス基板10を上部から押えつけ研磨を行うために必要な圧力を加えるための上定盤21bとを備えている。そして研磨機50の下定盤21aに保持具30を利用してガラス基板10を載置し、上定盤21b、下定盤21a、および太陽歯車44を回転させ、ガラス基板10の研磨を行なう。ただし、下記に示すように研磨に使用する材料等が一部異なる。
本実施の形態において、研磨を行うに際し、例えばウレタンにより形成された硬質研磨布を用い、酸化セリウム砥粒等を水に分散してスラリー化した研磨液を使用して行なうことができる。
(2次ポリッシュ工程)
図1−3(h)は2次ポリッシュ工程を示している。この工程では、図1−2(f)に示した1次ポリッシュ工程において、研磨を行ったガラス基板10の表面11を、精密研磨を行うことで更に研磨し、表面11の最終的な仕上げを行う。
本実施の形態において、この研磨を行うに際し、例えばスエード状の軟質研磨布を用い、酸化セリウム砥粒若しくはコロイダルシリカ等を水等の分散媒に分散してスラリー化した研磨液を使用して行なうことができる。なお本実施の形態において、1次ポリッシュ工程および2次ポリッシュ工程は、研磨機50を用いてガラス基板の研磨を行なう研磨工程として把握することができる。また上述したように、この2次ポリッシュ工程までに強化層形成工程で形成した強化層を除去する必要がある。
(最終洗浄・検査工程)
図1−3(i)は最終洗浄・検査工程を示している。最終洗浄では、上述した一連の工程において、使用した研磨剤等の汚れの除去を行う。洗浄には超音波を併用した洗剤(薬品)による化学的洗浄などの方法を用いることができる。
また、検査工程においては、例えばレーザを用いた光学式検査器により、ガラス基板10の表面の傷やひずみの有無等の検査が行われる。
(梱包工程)
図1−3(j)は梱包工程を示している。梱包工程では、上記の検査工程において予め定められた品質基準に合格したガラス基板10の梱包が行なわれ、ガラス基板10の梱包体90となる。そして梱包体90は、磁気記録媒体(磁気ディスク)を製造する箇所まで輸送される。この梱包は、輸送の際にガラス基板10への塵埃等の異物の付着や表面の状態変化を抑制するために行なわれる。
ここで研磨工程において、研磨機50は、ガラス基板10の両面を同時に研磨する。ところが、研磨を行なう際に、一方の面と他方の面との研磨量に差が生じることがある。即ち、一方の面が他方の面よりもより優先的に研磨が行なわれることにより、一方の面の取り代は大きいが、他方の面の取り代は小さくなる場合がある。
この現象は、強化層を設ける場合に特に問題となる。即ち、上述したとおり、研磨工程では、ガラス基板10の反りを抑制する観点から強化層を除去する必要がある。しかしながら研磨を行なう際に、一方の面と他方の面との研磨量に差が生じると、他方の面に設けられた強化層が一部除去されず残存する場合が生じる。この場合、ガラス基板10の一方の面と他方の面との間で応力のバランスが崩れ、ガラス基板10に反りが生じやすくなる。
このようなガラス基板10の一方の面と他方の面との研磨量に差が生じる現象は、研磨機50の研磨条件の調整を行なうことで抑制することができる。そのため研磨機50の研磨条件の調整を適切に行なうことが必要となる。また特に強化層を設ける場合は、研磨条件の調整は、強化層を取り除くように調整されることが好ましい。
本実施の形態では、上記の問題を解決するために下記の手法により研磨機50の研磨条件の調整を行なう。
図5(a)は、研磨機50の研磨条件の調整を行なうために使用する測定基板100の第1の例について説明した斜視図である。また図5(b)は、図5(a)に示した測定基板100のVb−Vb断面図である。
図5(a)〜(b)に示した測定基板100は、ガラス基板10と同一の材料および同一の形状で形成されている。即ち、測定基板100は、ガラス基板10に使用するガラス材料と同一のガラス材料からなり、形状が円盤状である。そして中心部に開孔12を有する。ただし、ガラス基板10とは異なり、測定基板100の両面には、測定溝103,104が形成されている。
測定基板100は、ガラス基板10に食刻(エッチング)を行ない、測定溝103,104を形成することで製造することができる。
ここで測定溝103は、測定基板100の第1表面101に形成される。測定溝103の幅(W)は、断面形状が例えば、長方形状であり、幅(W)を200μm、長さ(L)を1mm、深さ(H)を7μmとすることができる。なお深さ(H)については、研磨量に応じて適宜変更することが好ましい。また測定溝103が形成される位置は、特に限定されることはないが、本実施の形態では、測定基板100の開孔12とガラス基板100の最外周部である外周13の中間箇所に形成する。
測定溝104は、測定基板100の第1表面101とは反対側の第2表面102に形成される。測定溝104の幅(W)、長さ(L)、深さ(H)は、測定溝103と同様にして形成することができる。測定溝104が形成される位置は、測定基板100の開孔12と外周13の中間箇所に形成するのは測定溝103と同様であるが、測定溝103とは、円周方向に沿ってずらして形成することが好ましい。同一の箇所に形成しない方が、後述する測定溝103,104の深さの測定の際に、測定がより容易となる。
図6は、図5(a)〜(b)に示した測定基板100を使用して研磨機50の研磨条件の調整を行なう手順を説明したフローチャートである。
以下、図5(a)〜(b)および図6を使用して研磨機50の研磨条件の調整を行なう手順の概略について説明を行なう。
まず表面に測定溝103,104が形成された測定基板100を研磨機50に配置する(ステップ101)。本実施の形態では、保持具30(図3参照)の孔部34(図3参照)に測定基板100を配置する。またこの際に、測定基板100を配置した箇所以外の残りの箇所には、ガラス基板10を配置する。次に研磨機50に配置された測定基板100の両面を同時に研磨する(ステップ102)。そして研磨後の測定基板100に残された測定溝103,104の深さを測定する(ステップ103)。測定溝103,104の深さは、例えば表面粗さ計を使用することで測定することができる。更に測定された測定溝103,104の深さから測定基板100の両面における研磨量の差を算出する(ステップ104)。そして算出された測定基板100の両面における研磨量の差を基にして、この研磨量の差を抑制するように研磨機50の研磨条件を調整する(ステップ105)。調整を行なう研磨条件は、例えば、研磨する際にガラス基板10に付与する研磨の圧力の変更や、下定盤21aや上定盤21bの回転数の変更などである。
これにより実際にガラス基板10を研磨機50で研磨した際と同様の条件で、測定基板100の研磨を行なうことができる。そして、研磨後の研磨溝103,104の深さを測定することで容易に測定基板100の両面における研磨量の差が測定できる。この際、測定基板100はガラス基板10と同様の材料および同様の形状で作製されているため、測定基板100とガラス基板10とは同様にして研磨されるものとみなすことができる。結局、測定基板100の研磨溝103,104の深さを測定することで容易にガラス基板10の両面における研磨量の差が測定できることになる。
以上述べた測定基板100では、その両面に測定溝が形成されていたがこれに限られるものではない。
図7(a)は、研磨機50の研磨条件の調整を行なうために使用する測定基板100の第2の例について説明した斜視図である。また図7(b)は、図7(a)に示した測定基板100のVIIb−VIIb断面図である。
図7(a)〜(b)に示した測定基板100は、図5(a)〜(b)に示した測定基板100と同様にガラス基板10と同一の材料および同一の形状で形成されている。ただし、図5(a)〜(b)に示した測定基板100とは異なり、図7(a)〜(b)に示した測定基板100は、その片面だけに、測定溝が形成されている。即ち、図7(a)〜(b)の場合は、測定基板100の第1表面101に測定溝103は形成されるが、第2表面102に測定溝104は形成されない。なおこの測定溝103の断面形状や、幅(W)、長さ(L)、深さ(H)は、図5(a)〜(b)に示した測定基板100の場合と同様である。
図8は、図7(a)〜(b)に示した測定基板100を使用して研磨機50の研磨条件の調整を行なう手順を説明したフローチャートである。
以下、図7(a)〜(b)および図8を使用して研磨機50の研磨条件の調整を行なう手順の概略について説明を行なう。なお本実施の形態では、図7(a)〜(b)に示した測定基板100を2枚使用する。そして説明の便宜上、この2枚の測定基板100を第1の測定基板100aおよび第2の測定基板100bと言うことにする。
まず研磨機50の両面のうちの第1面を研磨する側(例えば、上定盤21b側)に第1の測定基板100aの第1表面101を対峙させて第1の測定基板100aを研磨機50に配置する(ステップ201)。次に研磨機50の両面のうちの第1面とは反対側の第2面を研磨する側(例えば、下定盤21a側)に第2の測定基板100bの第1表面101を対峙させて第2の測定基板100bを研磨機50に配置する(ステップ202)。つまり測定基板100a,100bは、その第1表面101が互いに逆向きになるように配置される。本実施の形態では、保持具30(図3参照)の孔部34(図3参照)に測定基板100a,100bを配置する。またこの際に、測定基板100a,100bを配置した箇所以外の残りの箇所には、ガラス基板10を配置する。次に研磨機50に配置された測定基板100a,100bの両面を同時に研磨する(ステップ203)。そして研磨後の測定基板100a,100bに残された測定溝103の深さを測定する(ステップ204)。更に測定された測定溝103の深さから研磨機50の第1面における研磨量と第2面における研磨量との差を算出する(ステップ205)。そして算出された研磨機50の第1面における研磨量と第2面における研磨量との差を基にして、この研磨量の差を抑制するように研磨機50の研磨条件を調整する(ステップ206)。
このようにすることで、測定基板100の片面だけに、測定溝が形成されている場合でも2枚の測定基板100を使用することで、ガラス基板10の両面における研磨量の差が測定できる。
なお上述した手法による研磨機50の研磨条件の調整は、1次ポリッシュ工程で行なうより2次ポリッシュ工程で行なう方がより有効である。
即ち、1次ポリッシュ工程における研磨量は、例えば、30μmである。一方、2次ポリッシュ工程における研磨量は、例えば、4μmである。この場合、1次ポリッシュ工程では研磨量が大きいため他の方法でもガラス基板10の両面における研磨量の差を測定することができる。
図9は、ガラス基板10の両面における研磨量の差を測定する他の例を説明した図である。
図9では、ガラス基板10の外周13付近を図示している。ここで、外周13において面10cは、上述した内外周研削工程において面取りされた部分である。ここで点線で示した部分は、1次ポリッシュ工程前のガラス基板10の断面を示している。また実線で示した部分は、1次ポリッシュ工程後のガラス基板10の断面を示している。
ここで、面取りされた部分である面10cの形状からガラス基板10の第1表面10aおよび第2表面10bにおける研磨量の差を測定することができる。即ち、図9において、ガラス基板10の第1表面10aと面10c、およびガラス基板10の第2表面10bと面10cとが交差する部分を基準として、ガラス基板10の第1表面10aと第2表面10bの研磨量が算出できる。第1表面10aの研磨量を算出する場合を例に採り、更に具体的に説明すると、まず1次ポリッシュ工程前のガラス基板10の第1表面10aから見た面10cの幅は、「a」である。また1次ポリッシュ工程後のガラス基板10の第1表面10aから見た面10cの幅は、「b」である。そしてこの差を採ることで、1次ポリッシュ工程で研磨された面10cの第1表面10aから見た幅「c」が求まる(c=a−b)。第1表面10aと面10cとの角度は予めわかっているため、「c」の値から第1表面10aの研磨量が算出できる。そして同様の方法で第2表面10bの研磨量を算出することで、ガラス基板10の両面における研磨量の差を算出することができる。なおこの方法では、測定基板としてガラス基板10をそのまま用いることができる。
一方、2次ポリッシュ工程では、上述の通り、研磨量が非常に小さいため、図9で示した方法では、ガラス基板10の両面における研磨量の差を正確に算出するのが困難である。そのため図5〜図8で上述した手法がより有効となる。即ち、1次ポリッシュ工程では、表面に測定溝が形成されない測定基板を用いて研磨機50の研磨条件の調整を行ない、2次ポリッシュ工程では、表面に測定溝が形成された測定基板100を用いて研磨機50の研磨条件の調整を行なうことができる。
10…ガラス基板、50…研磨機、100…測定基板、101…第1表面、102…第2表面、103,104…測定溝

Claims (7)

  1. 表面に測定溝が形成された測定基板を、円盤状基板の両面を同時に研磨する研磨装置に配置し、
    前記研磨装置に配置された前記測定基板の両面を同時に研磨し、
    研磨後の前記測定基板に残された前記測定溝の深さを測定し、前記研磨装置による前記円盤状基板の両面の研磨条件を調整することを特徴とする円盤状基板の製造方法。
  2. 前記円盤状基板は両面に圧縮応力層が形成され、
    前記研磨条件の調整は、前記圧縮応力層を取り除くように調整されることを特徴とする請求項1に記載の円盤状基板の製造方法。
  3. 前記測定溝は、前記測定基板の両面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の円盤状基板の製造方法。
  4. 前記研磨条件の調整は、前記測定溝の深さを測定することにより算出される前記測定基板の両面における研磨量の差を抑制するように調整されることを特徴とする請求項3に記載の円盤状基板の製造方法。
  5. 前記測定溝は前記測定基板の第1表面に形成され、
    前記研磨装置の前記両面のうちの第1面を研磨する側に第1の測定基板の前記第1表面を対峙させて当該第1の測定基板を当該研磨装置に配置し、
    前記研磨装置の前記両面のうちの前記第1面とは反対側の第2面を研磨する側に第2の測定基板の前記第1表面を対峙させて当該第2の測定基板を当該研磨装置に配置することを特徴とする請求項1または2に記載の円盤状基板の製造方法。
  6. 前記研磨条件の調整は、前記第1の測定基板の測定溝の深さおよび前記第2の測定基板の測定溝の深さを測定することにより算出される前記研磨装置の第1面における研磨量と第2面における研磨量との差を抑制するように調整されることを特徴とする請求項5に記載の円盤状基板の製造方法。
  7. 前記円盤状基板の研磨は、当該円盤状基板の粗研磨を行なう前段研磨工程と当該円盤状基板の精密研磨を行なう後段研磨工程により行い、
    前記前段研磨工程では、表面に前記測定溝が形成されない測定基板を用いて研磨条件の調整を行ない、
    前記後段研磨工程では、表面に前記測定溝が形成された前記測定基板を用いて前記研磨条件の調整を行なうことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の円盤状基板の製造方法。
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