JP2012051045A - 産業用ロボットの回転関節用配線装置 - Google Patents

産業用ロボットの回転関節用配線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロボットの高速動作に良好に追随しつつ主配線の断線についての事前検出ができ、しかも断線原因の解明に有効に寄与できるようにする。
【解決手段】主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は、FPCから構成されている。断線事前検出用配線14−3は主配線14−1、14−2と厚み方向で並ぶように設けられ、主配線14−1、14−2よりも僅かに早く断線するように設定されている。さらにこの断線事前検出用配線14−3は反転部Tでの位置が主配線14−1、14−2より外側としている。この結果、主配線14−1、14−2に発生したマイクロクラックが該断線事前検出用配線14−3に拡大された形態で現出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業用ロボットの回転関節によって結合された2部材間での配線に用いられる産業用ロボットの回転関節用配線装置に関する。
産業用ロボットでは回転型関節部分に、電源送信用あるいは信号送受用の回転関節用配線装置を備えており、最近、この回転関節用配線装置として、車のハンドル部分に使用される配線装置である比較的薄型のスパイラルケーブル装置(特許文献1)を転用して回転関節用配線装置の小型化を図ることが行われている。この場合、当該車両用のスパイラルケーブル装置では本来フレキシブルフラットケーブル(以下FFCという)を用いているため、高速動作性に乏しく、これを柔軟性が高くしかも薄肉なフレキシブルプリント配線板(以下FPCという)に代えることで、産業用ロボット用の回転関節用配線装置として高速回転追随性を持たせるようにし、もって、高速動作性が得られるロボットを実現できた。
ここで、上述のFPCを用いた産業用ロボットの回転関節用配線装置について本発明者が考えた概略構成を参考例として図14〜図16示す。この図14〜図16に示す回転関節用配線装置101は回転関節部分の一方の部材(一方のアーム)102と他方の部材(他方のアーム)103とからなる関節に組み込まれている。この回転関節用配線装置101は、配線ケース104内に帯状の長尺なFPCからなる主配線105a、105bを収容してなる。なお、この主配線105a、105bのうちの一方は電源供給用配線であり、他方は信号送受用配線であるが、一つの主配線が電源供給用配線及び信号送受用配線を含む構成としても良いし、主配線としては電源供給用配線のみであっても、あるいは信号送受用配線のみであっても良い。
回転関節用配線装置101は中空円形状の配線ケース104を備えており、この配線ケース104は、円筒状の筐体106と、これと相対回転が可能なリール107とから構成され、内部に環状の案内部108を有する。
前記配線ケース104内には、前記案内部108の周方向に沿って移動可能に収容された摺動補助器109が設けられている。この摺動補助器109には複数のローラ110が回転自在に支持されている。前記配線ケース104の筐体106は前記他方の部材103に連結され、前記リール107は前記一方の部材102に連結されている。
そして前記主配線105a、105bは、帯状の柔軟な絶縁樹脂製の板本体に電源供給用あるいは信号送受用の導電線を形成して構成されている。そしてこの主配線105a、105bを、厚み方向で合わせた状態で前記複数のローラ110のうちの一つのローラ110で巻き方向をほぼ円弧状に反転させた反転部が途中に形成された状態で前記案内部108内に収容されている。そして、これら主配線105a、105bの一端部105ai、105biが前記リール107の相対回転中心部を通して一方の部材102内部へ導出され、他端部105at、105btが前記筐体106に連結された後に前記他方の部材103内部へと導出されている。なお、上記反転部は符号Tを付している。
上記構成において、図15の状態から、他方の部材103が一方の部材102に対して相対回転し、これに伴い、筐体106がリール107に対して矢印Lで示す方向に相対回転すると、主配線105a、105bは、摺動補助器109の外側部分においては、筐体106の内面から離れて摺動補助器109に巻き付き、且つ、反転部Tで摺動補助器109を引っ張るようになって当該摺動補助器109を矢印L方向に回転させるようになる。
一方、他方の部材103が一方の部材102に対して相対回転し、これに伴い、筐体106がリール107に対して図16に矢印Mで示す方向に相対回転すると、主配線105a、105bは、摺動補助器109の内側ではリール107が中心部に有する芯部材107aに巻き付けられ、摺動補助器109の外側では当該摺動補助器109から巻き戻されるように動作する。
ところで、上述のFPCからなる主配線105a、105bを用いた回転関節用配線装置101では、高速回転追随性には優れているものの、強度がFFCの場合よりも若干劣る。このため、常に高速動作により繰り返し曲げ動作がなされている状況では、上記主配線105a、105bにおいてFPCのプリント配線で構成される導電線にマイクロクラックが発生してFFCの場合よりも早期に断線を起こすおそれがある。
この場合、突然に断線が起こってからでは対処に時間がかかったり、急に生産が止まってしまうため、予め断線(マイクロクラック)が起こりそうな状況を予検知できるようにすることが肝要である。そうかといって、断線発生予検知がかなり早期のうちになされてしまうと、FPCをまだまだ実使用上問題なく使用できる状態であるにもかかわらず、無駄にロボットの稼働が停止されたり、無駄に主配線105a、105bの交換あるいは補修・点検をしてしまうといった問題が出る。
そこで、主配線105a、105bにおける電力供給線や信号線といった導電線の断線を、当該断線が起きる直前に検出できるようにすることを考えた。
つまり、図17に示すように、上記主配線105a、105bと同じ材質でほぼ同じ大きさのFPCにより断線事前検出用配線111を、これら主配線105a、105bと重ね合わせた状態に設けることを考えた。この場合、断線事前検出用配線111と前記主配線105a、105bとはほぼ同じ動作をするから、劣化度合いもほぼ同じとなる。従って、断線事前検出用配線111の導電線の幅寸法を主配線105a、105bの導電線より僅かに小さくしたり導電線厚みを僅かに薄くするなどの設計をすれば、主配線105a、105bの導電線に断線が発生する直前で当該断線事前検出用配線111の導電線に断線が発生するから、この方式は断線事前検知に有効である。
このように、FPC製の主配線105a、105bに加えて同じくFPC製の断線事前検出用配線111を設けて主配線105a、105bの断線直前検出ができることで、ロボットが不意に稼働停止となる不具合を防止できるものであるが、さらなるロボットの稼働時間の延長や稼働率の向上を図るためには、断線そのものの発生時期を遅らせる、あるいは発生頻度を減少させる必要があり、そのためには断線そのものの発生原因を調査可能として断線の改善につなげることが要求される。
ここで、断線の原因は、FPCの導電線に前述したように複数のマイクロクラックが発生し、そのマイクロクラックが大きくなって断線に至ると考えられている。とはいうものの、その断線の原因については未だ未解明の部分が多く、上記マイクロクラックの発生原因も、主配線の材質にあるのか、あるいはロボットの構成にあるのか、不明であることが多く、この点でも断線原因の解明に有効な対策あるいは構成が要望されている。
特開2006−82686号公報
上述したように、産業用ロボットの回転関節用配線装置においては、電源供給線又は信号線などの主配線をフレキシブルプリント配線板から構成し且つ断線事前検出のために同じくフレキシブルプリント配線板からなる断線事前検出用配線を用いる構成とすれば、産業用ロボットの高速動作を可能にしつつ主配線の断線も事前に検出できることが判ったが、さらに、当該産業用ロボットの稼働時間延長などのために断線原因の解明に有効な対策が要求される。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、主配線及び断線事前検出用配線としてフレキシブルプリント配線板を使用することで、ロボットの高速動作に良好に追随しつつ主配線の断線についての事前検出ができ、しかも、断線原因の解明に有効に寄与できる産業用ロボットの回転関節用配線装置を提供することにある。
本発明は次の点に着目してなされている。本発明者は、断線事前検出用配線111を前掲の図17に加え、図18、図19で示すように、主配線105a、105bに対して、並べ方を違えて配設してみた。この場合、前記図17では、断線事前検出用配線111をその反転部が主配線105a、105bの反転部に対して最内側となるように配置し、図18では、断線事前検出用配線111をその反転部が主配線105a及び主配線105bの各反転部の間となるように配置し、図19では断線事前検出用配線111をその反転部が主配線105a、105bの反転部に対して最外側となるように配置した。そして、断線事前検出用配線111の導電線の両端部を断線検出回路(これは単にテスターなどでも良い)に接続し、産業用ロボットを実際に連続稼働して断線テストを行った。
そして、各配置構成の場合において、勿論ながら断線事前検出用配線111が先に断線するが、この断線した時点で、各配線111、105a、105bの状態を観察してみた。すると、図18〜図19のいずれの場合でも、各配線の反転部でマイクロクラックの発生が確認された。
さらに、検証すると、図17〜図19のいずれの配置形態においても、最内側の配線では、図20(a)に示すように、マイクロクラック(符号mで示す)の発生領域が狭く、これに対して中間の配線、最外側の配線ではその順に広く(図20(b)、(c)参照)、さらにマイクロクラックの模様の大きさについても、これら図20(a)〜(c)に示すように、最内側の配線に比べて最外側の配線のほうが大きい(若干拡大された形態となっている)ことが判った。つまり、同材質でほぼ同じ大きさのFPCからなる配線を複数並べた場合、反転部での半径がやや大きい最外側での配線では、前記半径が大きい分だけ動作範囲が拡大し、マイクロクラックが拡大された形態で当該最外側の配線の導電線に現出する。なお、この図20(a)〜(c)において、符号Faはフレキシブルプリント配線板本体、Fbは導電線を示す。
上述から分かるように、断線原因の解明のためにマイクロクラックのデータを収集し解析するには、断線事前検出用配線111を最外側に配置すれば、この断線事前検出用配線111に現出するマイクロクラックが、その内側に位置する主配線のマイクロクラックより拡大されている分だけ、より細かい部分も顕著に見ることが可能となり、断線の原因解明に極めて有利であることが判った。
このような調査に基づいてなされた請求項1の発明の産業用ロボットの回転関節用配線装置は、ロボットの関節部分の一方の部材に連結される円形状の筐体及び当該筐体と相対回転可能で前記ロボットの前記一方の部材と相対回転する他方の部材に連結される円形状のリールとを組み合わせてなり内部に環状の案内部を形成した中空円形状の配線ケースと、前記案内部内に該案内部の周方向に沿って移動可能に収容されると共に、周方向に複数のローラが回転可能に配置された摺動補助器と、柔軟な絶縁樹脂製の板本体に電源供給用又は信号送受用の主導電線を形成した帯状のフレキシブルプリント配線板から構成され、前記複数のローラのうちの一つのローラで巻き方向をほぼ円弧状に反転させた反転部が途中に形成された状態で前記案内部内に収容され、一端部が前記リールの相対回転中心部に連結され、他端部が前記筐体に連結された主配線と、前記主配線の板本体と同じ材質及び同じ形状の検査用板本体に、前記電源供給用又は信号送受用の主導電線と同材質及び該主導電線より細い形状の検査用導電線を形成した帯状のフレキシブルプリント配線板から構成され、前記主配線の前記反転部の最外側に円弧状の反転部を有して当該主配線と厚み方向に並設されて前記案内部内に収容され、一端部が前記リールの相対回転中心部に連結され、他端部が前記筐体に連結された断線事前検出用配線とを備えたことを特徴とする。
この構成においては、産業用ロボットの高速動作に伴い、主配線及び断線事前検出用配線がそれぞれの反転部で繰り返し曲げられる。装置内主配線及び断線検出用配線としてフレキシブルプリント配線板を使用することで、ロボットの高速動作に良好に追随する。
そして産業用ロボットの稼働時間が長いと、各配線の疲労が進み、ついには、主導電線より細い検査用導電線を備えた断線事前検出用配線が先に断線することとなる。ここで、断線事前検出用配線は、主配線に対して最外側に位置するから、これの内側の主配線よりも、マイクロクラックが拡大して現出し、断線の原因解析のためのデータ収集・解析が容易となり、断線原因の解明に有効に寄与できる。なお、上記主導電線に対して検査用導電線を細くする理由は、断線事前検出用配線が主配線より先に断線するようにするためであり、主導電線の太さに対する検査用導電線の太さの差は、実験などにより適宜決定されるものである。この場合、断線事前検出用配線の断線タイミングを主配線の断線時期より僅かに早くするには、両導電線の太さの差を極めて僅かな差(検査用導電線が僅かに細い)とすると良い。
請求項2の産業用ロボットの回転関節用配線装置は、前記検査用導電線を、前記主配線の前記導電線と幅方向で同位置となるようにしたところに特徴を有する。このようにすれば、検査用導電線と主導電線との劣化条件をさらに同じとすることができ、断線事前検出用配線から収集するデータに主配線の劣化状況を適切に反映させることができる。
本発明の第1実施形態を示すもので、回転関節構造と共に示す回転関節用配線装置の横断面図 外カバーを取り外して図1のA−A線の矢印方向から見た取付枠の側面図 回転関節用配線装置の分解斜視図 図8の断面線H−Hに沿う断面図 図8の断面線I−Iに沿う断面図 重ねられた複数枚のFPC板の部分斜視図 回転関節用配線装置単体の横断面図 回転関節用配線装置単体の縦断面図 図8とは異なる状態で示す回転関節用配線装置単体の縦断面図 (a)〜(c)はFPC板の製造過程を時系列的に示す平面図 図10(a)の切断線R−Rに沿う断面図、図10(b)の切断線S−Sに沿う断面図、図10(c)の切断線T−Tに沿う断面図 産業用ロボットの斜視図 (a)は最内側の主配線でのマイクロクラック発生状況を示す図、(b)は中間の主配線でのマイクロクラック発生状況を示す図、(c)は最外側の断線事前検出用配線でのマイクロクラック発生状況を示す図 参考例を示す図1相当図 図8相当図 図9相当図 断線事前検出用配線を最内側に用いた参考例を示す図8相当図 断線事前検出用配線を中間に用いた参考例を示す図8相当図 断線事前検出用配線を最外側に用いた参考例を示す図8相当図 マイクロクラックの発生状況を示す参考例であり、(a)は最内側の配線でのマイクロクラック発生状況を示す図、(b)は中間の配線でのマイクロクラック発生状況を示す図、(c)は最外側の配線でのマイクロクラック発生状況を示す図
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図13に基づいて説明する。図12に示す産業用ロボット1は、例えば6軸の垂直多関節型のものとして構成され、床に設置されるベース2と、このベース2に水平方向に旋回可能に支持されたショルダ部3と、このショルダ部3に上下方向に旋回可能に支持された下アーム4と、この下アーム4に上下方向に旋回可能に支持された後上アーム5と、この後上アーム5に捻り回転可能に支持された前上アーム6と、この前上アーム6に上下方向に旋回可能に支持された手首7と、この手首7に捻り回転可能に支持されたフランジ8とを備えている。そして、アーム先端であるフランジ8には、ハンドなどのエンドエフェクト(図示せず)が取り付けられるようになっている。
エンドエフェクタとしては、ハンドの他に、視覚検査装置のカメラなどが考えられる。視覚検査装置とは、ワークの所望の検査ポイントをカメラで撮影してその撮影画像情報をロボットコントローラに送信し、ロボットコントローラが受信した撮影画像信号をディスプレイに表示するというもので、ディスプレイに表示された撮影画像を目で見て組立や加工などの良否を検査するものである。
上記のショルダ部3はベース2に、下アーム4はショルダ部3に、後上アーム5は下アーム4に、前上アーム6は後上アーム5に、手首7は前上アーム6に、フランジ8は手首7に、それぞれ回転関節によって回転可能に支持されている。図1は、これら各部の回転関節構造のうち、手首7の前上アーム6に対する回転関節構造を示している。この図1において、前上アーム6は、アーム基枠9を複数の外カバー10により覆って構成されている。この前上アーム6のアーム基枠9の先端部分には、軸穴9aが形成されている。これに対し、手首7側には筒状の軸部7aが突設されている。この軸部7aは、前上アーム6のアーム基枠9の軸穴9aに嵌合され、クロスローラベアリング11により相対回転可能に支持されている。手首7はこのような回転関節構造によって前上アーム6に上下方向に旋回可能に支持されているが、ショルダ部3、下アーム4、後上アーム5、前上アーム6、フランジ8といった他のロボット要素の回転関節も同様の構造である。
上記の旋回可能或は捻り回転可能なロボット要素であるショルダ部3、下アーム4、後上アーム5、前上アーム6、手首7、フランジ8は、それぞれアクチュエータ、例えばサーボモータ(図示せず)を駆動源としている。これらのサーボモータに電源を供給したり、或は、ロボットコントローラからサーボモータの駆動回路に制御信号を送信したり、サーボモータのロータリエンコーダからロボットコントローラに回転検知信号を送信したりするために、ベース2から先端の手首7に至るまでのロボット内部には、ケーブル(図示せず)が通されている。
フランジ8に取り付けられるエンドエフェクタがハンドであれば、当該ハンドのアクチュエータであるサーボモータに電源を供給したり、ハンドのサーボモータとロボットコントローラとの間で制御信号や回転検知信号を送受したりするためのケーブルがロボット内部に通される。エンドエフェクタが視覚検査装置のカメラである場合には、カメラに電源を供給したり、カメラの撮影画像信号をロボットコントローラに送信したりするためのケーブルがロボット内部に通される。
このロボット内部にケーブルを通す配線のうち、回転関節部分を通す配線には、図1〜図3、図7に示す回転関節用配線装置12が用いられる。この図1〜図3、図7の回転関節用配線装置12は一方の部材に相当する前上アーム6と他方の部材に相当する手首7の回転関節のものであるが、他の回転関節に用いられる配線装置も同様の構成のものである。回転関節用配線装置12は、配線ケース13内に帯状の長尺な配線14を収容してなる。
回転関節用配線装置12の配線ケース13は、透明プラスチック製の両面が開放された円筒状の筐体15と、中心部に円形の芯部材16を一体に有した透明プラスチック製の第1の円板17と、同じく透明プラスチック製の第2の円板18とから構成されている。
第1の円板17および第2の円板18は、筐体15の両側の開放面を塞ぐためのもので、第1の円板17は、筐体15の内側に嵌合する円形嵌合突部17aを有し、第2の円板18は、筐体15の外側に嵌合する環状嵌合リブ18aを有している。第2の円板18は、第1の円板17の芯部材16に図7に示すねじ19によって固定されて第1の円板17と一体化される。この一体化された第1の円板17と第2の円板18とは、中心に芯部材16を有したリール20を構成する。
第1の円板17と第2の円板18を一体化してリール20を構成する際、円形嵌合突部17aを筐体15の内側に嵌合すると共に環状嵌合リブ18aを筐体15の外側に嵌合するようにして、第1の円板17と第2の円板18との間に筐体15を挟むように配する。このとき、筐体15と第1の円板17、第2の円板18との間には若干の隙間が形成されるようになっており、これにより、筐体15とリール20とが相対回転可能に組み立てられ、配線ケース13として構成される。
配線ケース13の中心部に位置する芯部材16には、円弧状の保持溝16aが形成されており、この保持溝16a内に止め具21が嵌着されている。一方、筐体15には、その内周面から外周面に向かって円弧を描くようにしてスリット15aが形成されている。また、筐体15には、スリット15aから一方向に向かって反対側にまで延びる深溝15bが形成されており、この深溝15bの先端部は、外周側の側面部が筐体15の外周面において外方に開放されていると共に、底面部も筐体15の端面において外方に開放されている。
第1の円板17の内面(配線ケース13の内面を構成する側の面)には、芯部材16と同心に大小径の異なる2本の環状リブ17b,17cが形成されており、この2本の環状リブ17b,17cに挟まれた環状の溝状部分を案内部22としている。また、第1の円板17の内面には、芯部材16から放射状に延びる放射状リブ17dが複数本形成されている。なお、放射状リブ17dは、案内部22内には形成されていない。
配線ケース13内には、摺動補助器23が配設されている。摺動補助器23は、有端環状に形成されたプラスチック製の回転板24を基台としている。この回転板24の表裏両面のうち、一方の面には、突部24aが突設されている。また、回転板24の他方の面には、複数本の支持軸24bが回転板24の円弧に沿って一列に整列した状態で立設されており、この支持軸24bにローラ25が回転自在に支持されている。このとき、ローラ25の外径寸法を回転板24の幅寸法よりも大きくしておくことにより、ローラ25が回転板24の内外両周縁から外方に出っ張るようにしている。
更に、回転板24の支持軸24bが立設された面の一端近くには、他端に向く側の面を円弧凹面26aとした保護柱26が立設されている。この保護柱26は、その幅が回転板24の幅よりも狭く、例えば回転板24の幅の半分程度に定められて回転板24の外周縁側に偏った位置に設けられている。ここで、回転板24の両端のうち、保護柱26が立設された一端とは反対側の他端にはローラ25が位置し、当該ローラ25は回転板24の他端よりも外方に出っ張っている。
このように回転板24に複数個のローラ25を配列してなる摺動補助器23は、図7に拡大して示すように、回転板24の突部24aを第1の円板17の案内部22にスライド可能に嵌合するようにして配線ケース13内に収容されている。そして、回転板24の突部24aが案内部22にスライド可能に嵌合されることにより、摺動補助器23は、芯部材16の周りで当該芯部材16を中心に回転運動可能になっている。
配線14は、図3〜図6にも示すように、主配線14−1、14−2と、断線事前検出用配線14−3とを厚み方向で並設した構成であり、配線ケース13内に収容されている。前記主配線14−1は例えば電源供給用の主配線であり、又、前記主配線14−2は信号送受用の主配線である。又、断線事前検出用配線14−3は、後述するが、主配線14−1、14−2よりも僅かに早く断線するように構成されている。これら主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は一枚のフレキシブルプリント配線板から構成されている。
これら主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3の製造方法について説明すると、図10(a)及び図11(a)に示すように、例えば2本の電源供給用の主導電線27−1と、同じく2本の信号送受用の主導電線27−2と、同じく2本の検査用導電線27−3とを平行に形成したプラスチックフィルム、例えばポリイミドフィルム28aに、絶縁被覆のためのプラスチックフィルム(絶縁樹脂)、例えばポリイミドフィルム28bを接着剤29により接着してなる基本構成を有している。このとき、主配線14−1、14−2相当の領域14−1´、14−2´と、断線事前検出用配線14−3相当の領域14−3´とが形成される。
ここで前記ポリイミドフィルム28a、28b及び接着材29は板本体30を構成している。
次に図10(b)及び図11(b)に示すように、配線14における一端部近くから、上記主配線14−1、14−2相当の領域14−1´、14−2´と、断線事前検出用配線14−3相当の領域14−3´との各境界に切れ目14h、14hを入れ、これにより夫々帯状で同一幅の主配線14−1、14−2と、断線事前検出用配線14−3とが形成される。なお、一方の主配線14−1の板本体を板本体30−1と称し、他方の主配14−2の板本体を板本体30−2と称し、断線事前検出用配線14−3の板本体を板本体30−3と称する。
そして、図10(c)及び図11(c)で示すように、帯状の主配線14−1及び断線事前検出用配線14−3の一端部を折って、これら主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3を重ねた状態にする。
ここで、前記断線事前検出用配線14−3は主配線14−1、14−2より僅かに早く断線するように設定されている。例えば、上記図11(c)及び図4に示すように、主配線14−1、14−2の各板本体30−1、板本体30−2と断線事前検出用配線14−3の板本体30−3とを同一厚みで且つ同一幅とし、さらに、主配線14−1、14−2の主導電線27−1、27−2の厚み寸法と、断線事前検出用配線14−3の検査用導電線27−3の厚み寸法とは同一としており、これに対して、断線事前検出用配線14−3の検査用導電線27−3の幅寸法Ha´(図4参照)を、主配線14−1、14−2の主導電線27−1、27−2の幅寸法Ha(図4参照)に対して、僅かに短く設定されている。
上述のように主導電線27−1、27−2及び検査用導電線27−3の厚みを同一とし、検査用導電線27−3の幅寸法を主導電線27−1、27−2の幅寸法より小さくすることにより断線事前検出用配線14−3を主配線14−1、14−2より先に断線させる方式は、同一の厚みの導電線をプラスチックフィルムに複数同時にプリントすることに好適するFPCの製造方法に合致するものである。
ただし、断線事前検出用配線14−3が早めに断線するやり方については、検査用導電線27−3の厚みを主導電線27−1、27−2の厚みより薄くすることを除外するものではない。つまり、上記主導電線27−1、27−2の太さに対して検査用導電線27−3を僅かに細くすることで、断線事前検出用配線14−3の断線タイミングが主配線14−1、14−2の断線時期より僅かに早くなるように設定すると良い。そして、検査用導電線27−3の太さ(細さ)は、断線事前検出用配線14−3の断線タイミングが最適となるように、実験などにより自ずと最適な太さに設定されるものである。
そして、本実施形態では、主配線14−1は、手首7やフランジ8のアクチュエータ(駆動源)であるサーボモータに電源を供給するためであり、又、主配線14−2は上記サーボモータとロボットコントローラとの間で、あるいはエンドエフェクタとロボットコントローラとの間で信号を送受するためのものとして用いられている。
主配線14−1、14−2と、断線事前検出用配線14−3とでは、図3に示すように、端部側の長さが異なり、主配線14−1、14−2のほうが、断線事前検出用配線14−3よりも長尺となっている。そして、これら主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は、一端部近くの部分14iでほぼ90°に折曲され、また、断線事前検出用配線14−3は他端部近くの部分14jでもほぼ90°に折曲され、さらに主配線14−1、14−2の他端部近くの部分14kもほぼ90°に折曲されている。
前記主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3の一端部である前記折曲部分14iは、リール20の相対回転中心部である芯部材16に連結され、又、断線事前検出用配線14−3の他端部である前記折曲部分14j、主配線14−1、14−2の他端部である前記折曲部分14kは筐体15に連結されている。
具体的には、前記主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3の前記折曲部分14iについては、芯部材16に嵌着された止め具21の差し込み溝21a内に挿入保持されている。一方、断線事前検出用配線14−3の前記折曲部分14jはスリット15a内に挿入され、主配線14−1、14−2の前記折曲部分14kは、当該スリット15aに連続する深溝15b内にその全体にわたって挿入され、スリット15aの外周側の開放口および深溝15bの先端部の外周側の開放口を塞ぐようにして筐体15に固定された押え具31および32によって夫々押えられている。
このようにして両端部が芯部材16および筐体15に連結された配線14は、図8にも示すように、配線ケース13内において、途中部分が摺動補助器23の両端間の開口部に通され、そして、摺動補助器23の内側に位置する部分が芯部材16の外周に所要回数巻かれ、摺動補助器23の外側に位置する部分が摺動補助器23の内側での巻き方向と逆の巻き方向になるよう所要回数巻かれている。このように摺動補助器23の内外両側において巻き方向が異なる配線14は、摺動補助器23の両端間の開口部分において円弧状に反転された状態になっている。そして、この円弧状に反転された部分T(以下、反転部Tという。)の内側には、前述した回転板24の他端に設けられたローラ25が位置している。
そして、前記配線14は、上記反転部Tにおいて、その反転外側から内側へ順に前記断線事前検出用配線14−3、他方の主配線14−2、一方の主配線14−1が位置して反転している。
配線14は、図3に示すように、両端部に互いに逆方向に直角に延びる延長部14a,14b,14cを有している。この配線14の延長部14a,14b,14cのうち、芯部材16に連結された一端部の延長部14aの先端部には、主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3の各一端部に接続された接続端子33が取着されている。また、筐体15に連結された配線14の他端部のうち、スリット15aに保持された断線事前検出用配線14−3の他端部の延長部14bには、検査用導電線27−3の他端部に接続された接続端子34が取着され、深溝15bに保持された主配線14−1、14−2の他端部の延長部14cには、これら主配線14−1、14−2の主導電線27−1、27−2の他端部に接続された接続端子35が取着されている。
そして、芯部材16に保持された配線14の延長部14aは、第2の円板18にその外周から中心部にかけて直線状に形成されたスリット18bを通して配線ケース13の外方へ導出されている。また、筐体15のスリット15aに保持された延長部14bは、スリット15aのうち第1の円板17による閉鎖から除かれた部分を通して配線ケース13の外方へと導出され、他の延長部14cは、当該深溝15bの先端部の底面部側(第1の円板17側)の開放口から配線ケース13の外方へと導出されている。
ここで、主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は、配線ケース13内に位置する部分については接着されておらず、つまり、これら主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は互いに摺動可能になっている。この配線14における主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3の非接着部分の長さは、図8にも示すように、摺動補助器23の開放部分でU字状の反転部Tにおいて内側に主配線14−1から外側に位置する断線事前検出用配線14−3まで、夫々が離れて互いの間に隙間が形成されるようにするために、反転部Tにおいて外側に位置するものほど長く定められている。
なお、前記2本の検査用導電線27−3の各両端は図示しない検査回路に接続されており、いずれかの検査用導電線27−3が切れると、この検査回路によって検査用導電線27−3の切断が検知され、そして、図示しない報知器により報知されるようになっている。
次に上記構成の作用を説明する。まず、手首7が前上アーム6に対して相対回転せず、停止している状態では、筐体15とリール20との間に相対回転はないため、配線14は、配線ケース13内への収容前の状態、つまり真っ直ぐの状態に戻ろうとして、図9に示すように、摺動補助器23の内側の部分では当該摺動補助器23に接するようになり、摺動補助器23の外側の部分では筐体15の内周面に接するようになる。また、配線14の反転部Tでは、やはり真っ直ぐの状態に戻ろうとするために、反転部Tのうち摺動補助器23の内側の部分では、当該摺動補助器23から離れて芯部材16に接する状態となる。
この状態から、手首7が前上アーム6に対して相対回転し、これに伴い、筐体15がリール20に対して図8に矢印Lで示す方向に相対回転すると、当該筐体15の相対回転方向が、配線14のうち摺動補助器23の外側にある部分についての反転部Tから他端側(筐体15への連結端部側)に向かう方向と同じであるため、配線14のうち摺動補助器23の外側にある部分が矢印L方向に引っ張られるようになる。すると、配線14は、摺動補助器23の外側部分においては、筐体15の内面から離れて摺動補助器23に巻き付き、且つ、反転部Tで摺動補助器23を引っ張るようになって当該摺動補助器23を矢印L方向に回転させるようになる。
このとき、摺動補助器23は筐体15の回転数のほぼ半分の回転数で回転することから、配線14は、摺動補助器23の内側にある部分が芯部材16から巻き戻されながら次第に摺動補助器23の外側に繰り出されるようになってローラ25から次第に離れるようになり、摺動補助器23の外側にある部分は内側から繰り出された部分を摺動補助器23に巻き付けながら、つまりローラ25に接触して該ローラ25を回転させながら筐体15と一体的に矢印L方向に回転してゆく。
このように、筐体15が矢印L方向に相対回転する場合には、配線14は、摺動補助器23の内側では芯部材16から巻き戻され、摺動補助器23の外側では当該摺動補助器23に巻き付くように動作するのである。
一方、手首7が前上アーム6に対して相対回転し、これに伴い、筐体15がリール20に対して図9に矢印Mで示す方向に相対回転すると、当該筐体15の相対回転方向が、配線14のうち摺動補助器23の外側にある部分の反転部Tから他端側に向かう方向とは反対の方向であるため、配線14のうち摺動補助器23の外側にある部分が筐体15により押されるようになる。
これにより、配線14のうち摺動補助器23の外側にある部分(断線事前検出用配線14−3)が緩んで当該摺動補助器23から離れ、筐体15の内面に接した状態となって当該筐体15と一体的に矢印M方向に回転するようになる。この回転により、配線14のうち摺動補助器23の外側にある部分が停止している摺動補助器23から巻き戻されるようになると共に、反転部Tが摺動補助器23の一端側のローラ25から離れて他端側の保護柱26に当接するようになる。このとき、反転部Tが接する保護柱26の側面は円弧凹面26aとなっているから、反転部Tが保護柱26から外れることなく、当該保護柱26を効率良く押すことができる。
保護柱26が反転部T(この場合、断線事前検出用配線14−3の反転部)から押圧力を受けると、摺動補助器23が矢印M方向に回転するようになる。このときの摺動補助器23の回転数は筐体15の回転数のほぼ半分となることから、配線14は、摺動補助器23の外側では当該摺動補助器23からの巻き戻しが継続されて当該巻き戻された部分が摺動補助器23の内側に押入れられるようになり、そして、摺動補助器23の内側では外側から入れられてくる部分が摺動補助器23のローラ25に接触して該ローラ25を回転させながら芯部材16の周りに巻かれてゆくようになる。
このように、筐体15が矢印M方向に相対回転する場合には、配線14は、摺動補助器23の内側では芯部材16に巻き付けられ、摺動補助器23の外側では当該摺動補助器23から巻き戻されるように動作するのである。
又、このように、筐体15がリール20に対して図9に矢印Mで示す方向、矢印L方向へ相対回転する際においては、上述したように、主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は、ほぼ同様に動作する。
このような実施形態において、産業用ロボット1の高速動作に伴い、主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3がそれぞれの反転部Tで繰り返し曲げられるが、前記主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3としてフレキシブルプリント配線板を使用することで、ロボットの高速動作に良好に追随する。
そして当該ロボット1の稼働時間が長いと、各配線14−1、14−2、14−3の疲労が進み、ついには断線事前検出用配線14−3が先に断線することとなる。
ここで、断線事前検出用配線14−3は、主配線14−1、14−2に対して最外側に位置するから、これの内側の主配線14−1、14−2よりも、マイクロクラックが図13に示すように拡大して現出する。この図13(a)は最内側の主配線14−1を示し、同図(b)は中間の主配線14−2を示し、同図(c)は最外側の断線事前検出用配線14−3を示す。なお、マイクロクラックは符号mで示している。
この図13から分かるように、最外側の断線事前検出用配線14−3では、マイクロクラックmが広範囲で且つ大きく現出しており、断線の原因解析のためのデータ収集・解析が容易となり、断線原因の解明に有効に寄与できる。
又、本実施形態によれば、前記断線事前検出用配線14−3の検査用導電線27−3を、前記主配線14−1、14−2の前記主導電線27−1、27−2と幅方向で同位置となるようにしたから、検査用導電線27−3と主導電線14−1、14−2との劣化条件をさらに同じとすることができ、断線事前検出用配線14−3から収集するデータに主配線14−1、14−2の劣化状況を適切に反映させることができる。
又、主配線14−1、14−2及び断線事前検出用配線14−3は帯状をなして厚み方向で並ぶ形態であり、且つ断線事前検出用配線14−3の一枚を追加する程度で済むため、装置全体の構造を現行構成から変更せずに済む。
又、断線事前検出用配線14−3の製造工程も主配線14−1、14−2と同じ製造工程で済むため、全体の製造工程も殆ど変更せずに済む。
ここで、断線事前検出用配線を主配線の最外側に位置させる構成として、断線事前検出用配線を平面的にみて単に主配線の横に並べて最外側に配置する構成も考えられるが、この構成では、平面的にみたとき断線事前検出用配線が最外側となるのみであって、断線事前検出用配線及び主配線の各導電線におけるマイクロクラック発生状況は同じである。これに対して本発明では、主配線及び断線事前検出用配線が共に厚み方向で並設され且つ途中部が反転し、この反転部での最外側に断線事前検出用配線を位置させる構成としており、これにより主配線に発生するマイクロクラックを、当該断線事前検出用配線で拡大現出させるようにしており、前出の構成とは全く別異であって、本発明は前出構成には無い独自の効果を得る。
図面中、1は産業用ロボット、6は前上アーム、7は手首、9はアーム基枠、10は外カバー、12は回転関節用配線装置、13は配線ケース、14はフレキシブルプリント配線板、14−1は主配線、14−2は主フレキシブルプリント配線板、14−3は断線事前検出用配線、15は筐体、16は芯部材、17は第1の円板、18は第2の円板、20はリール、22は案内部、23は摺動補助器、24は回転板、25はローラ、26は保護柱を示す。

Claims (2)

  1. ロボットの関節部分の一方の部材に連結される円形状の筐体及び当該筐体と相対回転可能で前記ロボットの前記一方の部材と相対回転する他方の部材に連結される円形状のリールとを組み合わせてなり内部に環状の案内部を形成した中空円形状の配線ケースと、
    前記案内部内に該案内部の周方向に沿って移動可能に収容されると共に、周方向に複数のローラが回転可能に配置された摺動補助器と、
    柔軟な絶縁樹脂製の板本体に電源供給用又は信号送受用の主導電線を形成した帯状のフレキシブルプリント配線板から構成され、前記複数のローラのうちの一つのローラで巻き方向をほぼ円弧状に反転させた反転部が途中に形成された状態で前記案内部内に収容され、一端部が前記リールの相対回転中心部に連結され、他端部が前記筐体に連結された主配線と、
    前記主配線の板本体と同じ材質及び同じ形状の検査用板本体に、前記電源供給用又は信号送受用の主導電線と同材質及び該主導電線より細い形状の検査用導電線を形成した帯状のフレキシブルプリント配線板から構成され、前記主配線の前記反転部の最外側に円弧状の反転部を有して当該主配線と厚み方向に並設されて前記案内部内に収容され、一端部が前記リールの相対回転中心部に連結され、他端部が前記筐体に連結された断線事前検出用配線と
    を備えたことを特徴とする産業用ロボットの回転関節用配線装置。
  2. 前記検査用導電線は、前記主配線の前記導電線と幅方向で同位置となることを特徴とする請求項1に記載の産業用ロボットの回転関節用配線装置。
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