JP2012050142A - 移動通信システム、基地局装置、移動局装置、処理装置および通信方法 - Google Patents

移動通信システム、基地局装置、移動局装置、処理装置および通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】周波数帯域及び時間帯域を有効に利用することができる移動通信システム、基地局装置、移動局装置、処理装置および通信方法を提供する。
【解決手段】複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムであって、前記基地局装置は、前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、移動通信システム、基地局装置、移動局装置、処理装置および通信方法に関し、より詳細には、同一の無線アクセス技術における同一の無線周波数が割り当てられたセル間、異なる無線周波数が割り当てられたセル間、又は異なる無線アクセス技術におけるセル間で無線通信を行うための移動通信システム、基地局装置、移動局装置、処理装置および通信方法に関する。
同一の無線アクセス技術RAT(Radio Access Technology)のセルラ移動通信システムでは、サービスエリアに多数の基地局装置を分散配置して、これらの基地局装置によりセルと呼ばれる無線エリアをそれぞれ形成し、移動局装置を当該移動局装置が存在するセルの基地局装置に無線チャネルを介して接続することにより無線通信を可能にしている。
また、移動局装置が通信中に他のセルへ移動した場合には、ハンドオーバ(HO:Hand Over)を行うことにより異なるセルに亘って通信を継続できるようにしている。
ハンドオーバには、同一の無線周波数が割り当てられたセル間を移動局装置が移動する際に行われる同一周波数間のハンドオーバであるIntra−Freq−HO(Intra-Frequency-Handover)と、異なる無線周波数が割り当てられたセル間を移動局装置が移動する際に行われる異なる周波数間のハンドオーバであるInter−Freq−HO(Inter-Frequency-Handover)がある。
また、異なる無線アクセス技術により構成されているセルラ移動通信システムでは、異なる無線アクセス技術を使用するセル間を移動局装置が移動する際に行われる異なる無線アクセス技術を使用するセル間を移動局装置が移動する際に行われる異なる無線アクセス技術間のハンドオーバであるInter−RAT−HO(Inter-RAT-Handover)がある。
これと対称にあるのが同一の無線アクセス技術のセル間のハンドオーバであるIntra−RAT−HO(Intra-RAT-Handover)である。
図12は、移動局装置が移動する際のハンドオーバの処理について説明するための図である。二次元平面上に、基地局装置BS1、BS2、BS3、BS4が、それぞれ設置されている。基地局装置BS1、BS2、BS3、BS4は、それぞれ周波数f1、f2、f1、f3を使用して、移動局装置との間で無線通信を行う。また、基地局装置BS1、BS2、BS3、BS4は、それぞれ無線アクセス技術RAT1、RAT1、RAT1、RAT2を利用して、移動局装置との間で無線通信を行う。
基地局装置BS1、BS2、BS3、BS4は、無線通信可能な範囲であるセルc1、c2、c3、c4内に位置する移動局装置MS1、MS2、MS4、MS6、移動局装置MS4、MS5、移動局装置MS2、MS3、移動局装置MS6、MS7との間でそれぞれ無線通信を行うことができる。
セルc1とセルc2との間を移動している移動局装置MS4は、Intra−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)によるハンドオーバを行う。また、セルc1とセルc3との間を移動している移動局装置MS2は、Intra−RAT−HO(かつ、Intra−Freq−HO)によるハンドオーバを行う。また、セルc1とセルc4との間を移動している移動局装置MS6は、Inter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)によるハンドオーバを行う。
従来、例えば3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規定されているW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)の無線アクセス技術が第三世代セルラ移動通信方式として標準化され、順次サービスが開始されている(非特許文献1参照)。W−CDMA方式では、Intra−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)や、Inter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行う際に異なる周波数を使用する基地局装置の監視又は測定を行うための機能としてコンプレストモード(Compressed Mode)が規定されている。
図13の(a)は、W−CDMAの個別チャネル(DPCH:Dedicated Physical Channel)にてコンプレストモードが適用されて、異周波数を使用する基地局装置の監視又は測定が行われている場合について説明するための図である。
基地局装置は、図13の(a)のような伝送中断時間であるギャップ(Gap)区間を設定して、当該ギャップ区間で個別チャネルでのデータの送信を停止させる。一方、移動局装置は、このギャップ区間内の時間を利用して周波数を切り替えて異周波数を使用する基地局装置の監視を行う。
また、3GPPでは、W−CDMAの無線インタフェースを拡張した最大伝送速度14.4Mbps程度の高速パケット伝送を下りリンク(Downlink)において実現するHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)が標準化されている(非特許文献2参照)。コンプレストモードが本来適用される個別チャネルとは別の独立したチャネルとして、下りリンクでは、共用制御チャネル(HS−SCCH:High Speed-Downlink Shared Control Channel)、共用データチャネル(HS−PDSCH:High Speed-Physical Downlink Shared Channel)が追加定義されている。また、上りリンク(UpLink)では、個別制御チャネル(HS−DPCCH:High Speed Dedicated Physical Control Channel)が追加定義されている。
HSDPAでは、適応変調技術AMCS(Adaptive Modulation and Coding Scheme)が採用されている。AMCSとは、高速パケットデータ伝送を効率的に行うために、各移動局装置の伝播路状況である下り受信品質指標CQI(Channel Quality Indication)に応じて、共用データチャネルのデータ変調多値数、誤り訂正方式、誤り訂正の符号化率、時間・周波数軸の符号拡散率(SF:Spreading Factor)、マルチコード多重数など無線伝送パラメータを切り替える方式である。また、ハイブリッド自動再送(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)を採用している。移動局装置では、受信した通達確認情報であるACK/NACK(Acknowledgement / Negative Acknowledgement)、及び受信品質指標が個別制御チャネルを通じて基地局装置へフィードバックする。
図13の(b)、(c)は、基地局装置から移動局装置に送信されるパケット信号の一例を示す図である。図13の(b)は、基地局装置から移動局装置に送信される共用制御チャネルの一例を示す図である。また、図13の(c)は、基地局装置から移動局装置に送信される共用データチャネルの一例を示す図である。
HSDPAにおいても、移動局装置側では、異周波数を使用する基地局装置の監視又は測定が行われる場合には基地局装置との間でデータ伝送ができなくなるため、ギャップ区間に相当する共用データチャネルの区間に自移動局装置宛てのパケットデータの割り当てが行われない。基地局装置側では、ギャップ区間が生成されるのに先立ち、共用制御チャネルを用いて共用データチャネルのデータの割り当ての停止を移動局装置側へ指示する。
この指示を受けた移動局装置は、ギャップ区間を生成し、異周波数を使用する基地局装置の監視又は測定を行う。
すなわち、基地局装置は、図13の(a)に示すように、ある移動局装置宛ての連続データに対して、データの圧縮などによりギャップを生成し、図13の(b)、(c)では、前記移動局装置宛てのパケット制御信号およびパケットデータをギャップ区間に割り当てないことによりギャップを生成する。
なお、W−CDMA、HSDPAの無線インタフェースを用いた移動通信システムは、一般にUTRA(Universal Terrestrial Radio Access)と呼ばれる。
さらに、第三世代無線アクセス技術の進化(EUTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)及び第三世代無線アクセス技術のアクセスネットワークの進化(EUTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)が検討されている。
EUTRAの下りリンクとして、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)方式が提案されている。EUTRA技術として、OFDMA方式にAMCS技術が適用されている(非特許文献3、非特許文献4参照)。EUTRAでは、下りリンク無線フレームの構成、無線チャネルのマッピング方法が提案されている(非特許文献4参照)。
EUTRA/EUTRANのIntra−RAT−HO(かつ、Intra−Freq−HO)や、Inter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行う際に、異なる周波数を使用する基地局装置の監視又は測定のギャップ区間の制御方法として、CQI瞬時値(Instantaneous CQI Value)がCQI平均値を下回ったときに、自立的に移動局装置のためのギャップを生成する制御方法(Autonomous Gap Control Method)が提案されている(非特許文献5のFig.1参照)。
図14の(a)、(b)は、従来から提案されていたギャップ区間の制御方法の一例を説明するための図である。移動局装置は共通パイロットチャネルを受信し、一定のCQI測定間隔CQI_IntervalでCQI瞬時値を測定し、基地局装置に報告する。同時に移動局装置は一定の周期(システムパラメータ)でCQI瞬時値を平均し、CQI平均値(Mean CQI)を算出する。移動局装置は、測定したCQI平均値を、システムパラメータのCQI閾値と比較する。そして、CQI平均値がCQI閾値以下である場合、異なる周波数基地局装置の監視又は測定のための測定モード(Measurement Mode)に設定する。
移動局装置では、測定モードにおいて、測定したCQI瞬時値がCQI平均値以下である場合、接続している基地局装置が使用している周波数での該基地局装置からの受信を停止し、ギャップ区間を生成する。基地局装置では、CQI瞬時値の報告を受け、移動局装置と同様に該当移動局装置のCQI平均値を算出する。算出したCQI平均値は、システムパラメータのCQI閾値と比較される。そして、CQI平均値がCQI閾値より大きい場合には、通常モードに設定し、CQI閾値以下である場合には、異なる周波数を使用する基地局装置の監視又は測定のための測定モードに設定する。測定モードにおいて、測定したCQI瞬時値がCQI平均値以下である場合、接続している該当移動局装置宛てのパケットデータ送信を停止し、ギャップ区間を生成する。
図14の(a)に示したように、移動局装置は、異なる周波数あるいは基地局装置の監視又は測定が完了した後に、ギャップ区間を終了し、CQI瞬時値の測定及び基地局装置への報告を再開する。その後も、同様な処理を繰り返す。図14の(b)は、複数のギャップg1〜g6が連続して生成される様子を示している。
EUTRA/EUTRANに対応した次世代の移動局装置は、異なる無線アクセス技術を用いる複数の移動通信システムに対応することが要求されている。例えば、UTRA、GSM(Global System for Mobile Communications)(登録商標)、また、3GPPの規定外の無線アクセス技術を用いる移動通信システムに対応することが要求されている。これらの移動通信システムは異なるフレーム長、フレーム構造からなり、また、移動局装置の受信品質の測定手段、手順が異なる。そのため、EUTRA/EUTRAN移動通信システムの基地局装置管理下の移動局装置が、Inter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行う際の異なる無線アクセス技術の基地局装置の監視又は測定に必要な最低限のギャップの長さが異なるため、各無線アクセス技術に最適なギャップの長さを設定できないことがある。よって、最低限必要なギャップの長さよりも長いギャップを設定した場合には、使用されないギャップ区間が生じ、周波数帯域及び時間帯域を有効に利用することができないという問題があった。
立川 敬二、"W-CDMA移動通信方式"、ISBN4-621-04894-5 3GPP TR(Technical Report)25.858、及び3GPPのHSDPA仕様関連資料(http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/25-series.htm) 3GPP TR(Technical Report)25.913,V2.1.0(2005-05),Requirements for evolved Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)and Universal Terrestrial Radio Access Network(UTRAN).(http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/25913.htm) 3GPP TR(Technical Report)25.814,V1.0.1(2005-11),Physical Layer Aspects for Evolved UTRA.(http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/25814.htm NTT DoCoMo,Inc."Measurement for LTE Intra-and Inter-RAT Mobility",3GPP TSG RAN WG2 Meeting #50,Sophia Antipolis,France,9-13 January,2006
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数帯域及び時間帯域を有効に利用することができる移動通信システム、基地局装置、移動局装置、処理装置および通信方法を提供することにある。
(1) 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の第1の態様による移動通信システムは、複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムであって、前記基地局装置は、前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定する。
(2) なお、本発明の第1の態様による移動通信システムにおいて、前記期間中は、前記移動局装置と前記基地局装置は一時的に通信しないようにしても良い。
(3) また、本発明の第2の態様による通信方法は、複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される基地局装置における通信方法であって、前記基地局装置は、前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定する。
(4) なお、本発明の第2の態様による通信方法において、前記期間中は、前記移動局装置と前記基地局装置は一時的に通信しないようにしても良い。
(5) なお、上記(3)又は(4)の通信方法を、処理装置で使用しても良い。
(6) また、本発明の第3の態様による基地局装置は、複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される基地局装置であって、前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定する。
(7) なお、本発明の第3の態様による基地局装置において、前記期間中は、前記移動局装置と一時的に通信しないようにしても良い。
(8) また、本発明の第4の態様による通信方法は、複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される移動局装置における通信方法であって、前記移動局装置は、周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定する。
(9) なお、本発明の第4の態様による通信方法において、前記期間中は、前記移動局装置と前記基地局装置は一時的に通信しないようにしても良い。
(10) なお、上記(8)又は(9)の通信方法を、処理装置で使用しても良い。
(11) また、本発明の第5の態様による移動局装置は、複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される移動局装置であって、周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定する。
(12) なお、本発明の第5の態様による移動局装置において、前記期間中は、前記基地局装置と一時的に通信しないようにしても良い。
本発明では、移動局装置の監視対象無線アクセス技術の種類に応じてその移動局装置のためのギャップの長さを基地局装置が設定するようにした。
これにより、基地局装置は、移動局装置の監視対象無線アクセス技術の種類に応じてギャップの長さを設定することが可能となり、冗長なギャップ区間が設定されることを回避することができ、効率良く無線リソースを使用することができる。
3GPPに基づくEUTRAの下りリンク無線フレーム構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による移動局装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるフィードバック間隔設定部34(図2)の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態における無線アクセス技術、ギャップの長さの関係を表わす表である。 本発明の第1の実施形態における無線アクセス技術、使用周波数帯域、ギャップの長さの関係を表わす表である。 本発明の第1の実施形態の基地局装置が設定するギャップの長さについて説明するための図である。 本発明の第1の実施形態による基地局装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるリソース割り当て間隔設定部43(図6)の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による移動局装置のフィードバック間隔選択部14の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態による基地局装置のリソース割り当て間隔選択部24の処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態によるリソース割り当て間隔を説明する図である。 本発明の第2の実施形態の変形例による基地局装置のリソース割り当て間隔選択部24の処理を示すフローチャートである。 移動局装置が移動する際のハンドオーバの処理について説明するための図である。 基地局装置から移動局装置に送信される個別チャネルの一例を示す図等である。 従来から使用されていたギャップ区間の制御方法の一例を説明するための図である。
(第1の実施形態)
始めに、本発明の第1の実施形態による移動通信システムについて説明する。
図1は、3GPPに基づくEUTRAの下りリンク無線フレーム構成の一例を示す図である。この図において、横軸は時間であり、縦軸は周波数である。下りリンク無線フレームは、複数のサブキャリアの塊であり、周波数帯域幅Bchと時間帯域幅TTI(Transmission Timing Interval)で定まる2次元の複数無線リソースブロック(RB:Resource Block)により構成されている。BWは下りリンクの周波数帯域幅であり、Bchはリソースブロックの周波数帯域幅であり、Bscはサブキャリアの周波数帯域幅であり、TsはOFDMシンボル長である。
図1に示したように、共通パイロットチャネル(CPICH:Common Pilot Channel)は、各TTIの先頭にマッピングされ、報知チャネル(BCH:Broadcast Channel)と同期チャネル(SCH:Synchronization Channel)は、各無線フレームの先頭にマッピングされている。各リソースブロックの残りの一部はトラフィックチャネル(TCH:Traffic Channel)として使用し、AMCSを用いて各移動局装置に宛ててマッピングされる。
移動局装置は、初めて電源が投入される場合に、基地局装置から同期チャネルを受信し、キャリアオフセット、OFDMシンボルタイミング、無線フレームタイミング、TTIタイミング、セル番号グループ(Cell Group Index)/セル番号(Cell Index)(例えば、スクランブルコード番号グループ/スクランブルコード番号)などの同定を行う。その後、報知チャネルにより基地局装置の固有情報などのシステム報知情報を受信し、位置登録を経て、待ち受けモードに入り、下りリンクのページングインジケータチャネル(PICH:Paging Indicator Channel)などを通じて、無線接続手順を経て、基地局装置と接続し、アクティブモードに入る。そして、移動局装置は、CQI瞬時値を測定し、基地局装置に対してそのCQI瞬時値をフィードバックする。待ち受けモードは、移動局装置が基地局装置との間で、パケットデータ通信を行っていない状態をいう。また、アクティブモードは、移動局装置が基地局装置との間で、パケットデータ通信中の状態をいう。ページングインジケータチャネル及びページングチャネルの代わりに、下り共用制御チャネル(SCCH:Shared Control Channel)を使用してもよい。
基地局装置は、各移動局装置のCQI瞬時値を受信し、下りトラフィックチャネルの各リソースブロックにパケットデータの割り当てを行う。前記パケットデータの割り当てを、パケットデータのスケジューリング、リソース割り当て、リソースブロックの割り当てと呼称することもあるが、すべて同じ意味である。
パケットデータの割り当ての一例として、伝播路の時間的変動の小さいユーザに対しては、伝播路状況の良いチャネルのリソースブロックを割り当てることによりマルチユーザダイバーシチ効果を出すLocalized割り当てや、伝播路の時間的変動の大きいユーザに対しては広帯域のチャネルのリソースブロック(またはそのブロックの中のサブキャリア)にパケットデータを分散させて割り当てることにより周波数ダイバーシチ効果を出すDistributed割り当てなどが用いられる。
また、パケットデータのスケジューリングの方法としては、RR(Round Robin)法、MaxCIR(Maximum Carrier to Interference Ratio)法、PF(Proportional Fairness)法の3つのアルゴリズムが主に知られている。
RR法は、各移動局装置(ユーザ)の下りリンクCQIの状態に関わらず、下りトラフィックチャネルのリソースブロックの割り当てを均等に行う方法である。公平性を最優先した方法で、スケジューリングの効果は小さく、セル全体の平均スループットは他の方式と比べて最も小さい。
MaxCIR法は、各移動局装置のCQI瞬時値が最大の移動局装置に対して、下りトラフィックチャネルのリソースブロックの割り当てを行う方法である。CQI瞬時値の高い移動局装置に対して、スケジューリングの効果は大きく、非常に高いスループットが得られ、セル全体の下りリンク平均スループットも増大する。しかし、CQI瞬時値の低い移動局装置に対しては、ほとんどリソースブロックが割り当てられず、非常に低いスループットとなり、移動局装置間の不公平性が高い。
PF法は、各移動局装置のCQI瞬時値とCQI平均値との比に基づいて、CQI瞬時値がCQI平均値より大きい移動局装置にトラフィックチャネルのリソースブロックの割り当てを行う方法である。各移動局装置に対するリソースブロックの割り当て時間をほぼ公平にした上で、CQIが良好なユーザから優先的にリソースブロックの割り当てを実現する。ただし、RR法ほどではないが、ある程度セル全体の平均スループットが減少する。
本実施形態は、アクティブモードにおける移動局装置の測定モードでのCQI瞬時値の測定間隔(移動局装置におけるCQI瞬時値のフィードバック間隔)を変更する。それに伴い、基地局装置のCQI瞬時値のフィードバック用の上りリンクリソース割り当て間隔、又は下りリンクリソースの割り当て間隔を変更する。
異なる移動通信システムに対してInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行う移動局装置が複数存在する移動通信システムを想定する。このような状況では、例えば、ある移動局装置はUTRAの監視、及び測定を行い、ある移動局装置はGSM(登録商標)の監視、及び測定を行う。この際、UTRA、GSM(登録商標)、また3GPPの規定外の無線アクセス技術を用いる移動通信システムは異なるフレーム長、フレーム構造が仕様として規定されており、それに伴い受信品質の測定手段、手順が異なるため、測定に最低限必要な時間が異なる。そこで、本実施形態では、移動局装置がInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)の対象とする移動通信システムの種類に応じて、アクティブモードにおける移動局装置の測定モードでの移動局装置におけるCQI瞬時値の測定間隔(フィードバック間隔)、基地局装置における移動局装置のCQI瞬時値のフィードバック用の上りリンクリソース割り当て間隔、又は下りリンクリソース割り当て間隔を変更する。
図2は、本発明の第1の実施形態による移動局装置の構成を示すブロック図である。移動局装置は、通信部30、タイマ31、制御部32、CQI瞬時値測定部33、フィードバック間隔設定部34を具備する。
通信部30は、無線通信により、CQI瞬時値測定部33で測定するCQI瞬時値を、制御部32を通して基地局装置へ送信したり、基地局装置とパケットデータの送受信をしたり、パケットデータをCQI瞬時値測定部33及び制御部32に出力したりする。
CQI瞬時値測定部33は、通信部30から入力されたパケットデータを基に所定の時刻におけるCQI瞬時値を測定し、測定したCQI瞬時値をフィードバック間隔設定部34及び制御部32に出力する。
タイマ31は、制御部32より指示された時間を計時し、結果を制御部32に出力する。制御部32は、移動局装置の各部の動作を制御したり、制御情報を各部に出力したりする。
フィードバック間隔設定部34は、CQI瞬時値測定部33より入力されたCQI瞬時値と制御部32より入力されたハンドオーバのための監視及び測定を行う無線アクセス技術の情報を基にCQI瞬時値を基地局装置へ送信する間隔を設定し、間隔を制御部32に出力する。移動局装置は、フィードバック間隔設定部34で設定された間隔を、制御部32を通してタイマ31で計時して、制御部32より入力されたCQI瞬時値を基地局装置へ送信する。
図3は、本発明の第1の実施形態によるフィードバック間隔設定部34(図2)の構成を示すブロック図である。フィードバック間隔設定部34は、平均CQI導出部11、メモリ12、モード判定部13(第1のモード決定部)、フィードバック間隔選択部14(ギャップ設定部)を具備する。
平均CQI導出部11は、移動局装置におけるCQI瞬時値に基づいて、CQI平均値を導出する。メモリ12は、一定期間の間に測定された複数のCQI瞬時値(あるいはその平均値)を記憶保持する。
モード判定部13は、平均CQI導出部11で導出されたCQI平均値と、CQI閾値とから通常モードと測定モードとの切り替えの判定を行う。なお、CQI閾値は基地局装置から予め通知されたり、システムパラメータとして予め設定されたりする。
フィードバック間隔選択部14は、モード判定部13の判定結果と、移動局装置の監視対象無線アクセス技術の種類又は前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせの種類とから構成される監視移動通信システム情報に応じてCQI瞬時値のフィードバック間隔であるギャップの長さを選択し出力する。無線アクセス技術には、例えば、UTRA、GSM(登録商標)、非3GPPなどがある。
図4Aは、本発明の第1の実施形態における無線アクセス技術、ギャップの長さの関係を表わす表である。本実施形態では、移動局装置の監視対象無線アクセス技術に応じて、ギャップの長さを決定する。
例えば、移動局装置の監視対象無線アクセス技術がUTRAである場合には、基地局装置から移動局装置に対するリンクリソースの割り当てを停止して、時間の長さがT10のギャップを生成する。GSM(登録商標)、非3GPPシステムである場合には、時間の長さがT20、T30のギャップをそれぞれ生成する。なお、図4Aに示す関係ではなく、以下の図4Bに示す関係を利用してギャップの長さを決定してもよい。
図4Bは、本発明の第1の実施形態における無線アクセス技術、使用周波数帯域、ギャップの長さの関係を表わす表である。本実施形態では、移動局装置の監視対象無線アクセス技術と無線通信の使用周波数帯域との組み合わせに応じて、ギャップの長さを決定する。
例えば、移動局装置の監視対象無線アクセス技術がUTRAである場合であって、使用周波数帯域がf1MHz帯域であるときには、基地局装置から移動局装置に対するリンクリソースの割り当てを停止して、時間の長さがT10のギャップを生成する。また、使用周波数帯域がf2MHz帯域であるときには、時間の長さがT10のギャップを生成する。
また、移動局装置の監視対象無線アクセス技術がGSM(登録商標)である場合であって、使用周波数帯域がf3MHz帯域であるときには、基地局装置から移動局装置に対するリンクリソースの割り当てを停止して、時間の長さがT20のギャップを生成する。また、使用周波数帯域がf4MHz帯域であるときには、時間の長さがT21のギャップを生成する。
また、移動局装置の監視対象無線アクセス技術が非3GPPシステムである場合であって、使用周波数帯域がf5GHz帯域であるときには、基地局装置から移動局装置に対するリンクリソースの割り当てを停止して、時間の長さがT30のギャップを生成する。また、使用周波数帯域がf6GHz帯域であるときには、時間の長さがT31のギャップを生成する。
図5の(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態の基地局装置が設定するギャップの長さについて説明するための図である。基地局装置は、移動局装置の監視対象無線アクセス技術がGSM(登録商標)である場合には、GSM(登録商標)を利用する基地局装置を監視するために最適なギャップの長さT20を設定して、移動局装置との間で無線通信を行なう(図5の(a)参照)。
また、基地局装置は、移動局装置の監視対象無線アクセス技術がUTRAである場合には、UTRAを利用する基地局装置を監視するために最適なギャップの長さT10を設定して、移動局装置との間で無線通信を行なう(図5の(b)参照)。
また、基地局装置は、移動局装置の監視対象無線アクセス技術が非3GPPシステムである場合には、非3GPPシステムを利用する基地局装置を監視するために最適なギャップの長さT30を設定して、移動局装置との間で無線通信を行なう(図5の(c)参照)。
なお、図5の(a)〜(c)では、T20<T10<T30である場合を示している。
平均CQI導出部11では、パケットデータの下りリンクの共通パイロットチャネルに含まれるパイロット信号を基に検出されたCQI瞬時値と、メモリ12に記憶保持された過去の一定期間の間に測定されたCQI瞬時値とを平均することによりCQI平均値を導出し、導出したCQI平均値をモード判定部13に出力する。新たなCQI瞬時値はメモリ12に記憶保持されるとともに、一定期間を経過したCQI瞬時値はメモリ12から消去される。
モード判定部13では、平均CQI導出部11から入力されたCQI平均値と、通常モードと測定モードとの切り替えを行うCQI閾値との比較を行い、フィードバック間隔選択部14に判定したモード情報を出力する。
フィードバック間隔選択部14は、通常モード時のフィードバック間隔、測定モード時の各種類の無線アクセス技術又は無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせに対する複数のフィードバック間隔を予め記憶しており、モード判定部13から入力されたモード情報、制御部32(図2)より入力された監視対象無線アクセス技術又は監視対象無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせの情報が含まれる監視移動通信システム情報を基にフィードバック間隔を選択して出力する。
図6は、本発明の第1の実施形態による基地局装置の構成を示すブロック図である。基地局装置は、通信部40、タイマ41、制御部42、リソース割り当て間隔設定部43を具備する。
通信部40は、無線通信により、移動局装置におけるCQI瞬時値測定部33(図2)で測定されたCQI瞬時値を受信したり、移動局装置とパケットデータの送受信をしたり、パケットデータを制御部42に出力したりする。
タイマ41は、制御部42より指示された時間を計時し、その計時結果を制御部42に出力する。制御部42は、基地局装置の各部の動作を制御したり、制御情報を各部に出力したりする。
リソース割り当て間隔設定部43は、移動局装置より通知されたCQI瞬時値と監視対象無線アクセス技術又は監視対象無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせの情報が含まれる監視移動通信システム情報を基に無線リソースの割り当てを行う間隔を設定し、間隔を制御部42に出力する。
基地局装置は、リソース割り当て間隔設定部43で設定された間隔を、制御部42を通してタイマ41で計時して、アップリンクの無線リソースを移動局装置に割り当て、CQI瞬時値を移動局装置から受信する。
図7は、本発明の第1の実施形態によるリソース割り当て間隔設定部43(図6)の構成を示すブロック図である。リソース割り当て間隔設定部43は、平均CQI導出部21、メモリ22、モード判定部23(第2のモード決定部)、リソース割り当て間隔選択部24(ギャップ設定部)を移動局装置の数(UE(User Equipment)1、UE2、・・・、UEn)だけ具備する。
平均CQI導出部21は、移動局装置から通知されるCQI瞬時値に基づいて、CQI平均値を導出する。メモリ22は、一定期間の間に測定された複数のCQI瞬時値(あるいはその平均値)を記憶保持する。
モード判定部23は、平均CQI導出部21で導出されたCQI平均値と、CQI閾値とから通常モードと測定モードとの切り替えの判定を行う。なお、CQI閾値は予め設定されている。リソース割り当て間隔選択部24は、モード判定部23の判定結果と、移動局装置より通知された監視対象無線アクセス技術又は監視対象無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせの情報から、CQI瞬時値のフィードバックのための移動局装置への上りリンクのリソース割り当て間隔を選択し出力する。
移動局装置毎に設けられた平均CQI導出部21では、移動局装置からフィードバックされたCQI瞬時値と、メモリ22に記憶保持された過去の一定期間の間に測定されたCQI瞬時値とを平均することによりCQI平均値を導出し、導出したCQI平均値をモード判定部23に出力する。新たなCQI瞬時値はメモリ22に記憶保持されるとともに、一定期間を経過したCQI瞬時値(平均値算出に寄与しない一定時間を経過したCQI瞬時値)はメモリ22から消去される。
モード判定部23では、平均CQI導出部21から入力されたCQI平均値と、通常モードと測定モードとの切り替えを行うCQI閾値との比較を行い、リソース割り当て間隔選択部24に判定したモード情報を出力する。
リソース割り当て間隔選択部24は通常モード時のリソース割り当て間隔、測定モード時の各種類の無線アクセス技術又は無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせに対する複数のリソース割り当て間隔を予め格納しており、モード判定部23から入力されたモード情報、制御部42(図6)を通して移動局装置より通知された監視対象無線アクセス技術又は監視対象無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせの情報を基に、上りリンクのCQI瞬時値のフィードバックに使用するリソース割り当て間隔を選択して出力する。
図8は、本発明の第1の実施形態による移動局装置のフィードバック間隔選択部14の処理を示すフローチャートである。ここでは、Inter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)の測定モードの場合について説明する。また、異なる無線アクセス技術として、移動局装置がUTRA、GSM(登録商標)、非3GPPシステムのいずれかを使用する場合について説明する。また、各無線アクセス技術を用いた無線通信に使用する使用周波数帯域が1種類の場合について説明する。
始めに、平均CQI導出部11は、CQI報告タイマをリセットする(ステップS10)。そして、移動局装置の現在のモードが、通常モードであるか、測定モードであるかについてモード判定部13が判定する(ステップS11)。通常モードにある場合には、タイマの値がT0(通常モードCQI報告間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS12)。ステップS12でタイマの値がT0以上である場合には、ステップS17へ進む。一方、ステップS12でタイマの値がT0よりも小さい場合には、ステップS11へ進む。
ステップS11において測定モードにある場合には、監視対象無線アクセス技術の種類がUTRAであるか、GSM(登録商標)であるか、非3GPPシステムであるかについて判定する(ステップS13)。
ステップS13において監視対象無線アクセス技術の種類がUTRAである場合には、タイマの値がT10(UTRA測定モードCQI報告間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS14)。ステップS14でタイマの値がT10以上である場合には、ステップS17へ進む。一方、ステップS14でタイマの値がT10よりも小さい場合には、ステップS11へ進む。
ステップS13において監視対象無線アクセス技術の種類がGSM(登録商標)である場合には、タイマの値がT20以上であるか否かについて判定する(ステップS15)。ステップS15でタイマの値がT20(GSM(登録商標)測定モードCQI報告間隔)以上である場合には、ステップS17へ進む。一方、ステップS15でタイマの値がT20よりも小さい場合には、ステップS11へ進む。
ステップS13において監視対象無線アクセス技術の種類が非3GPPシステムである場合には、タイマの値がT30(非3GPPシステム測定モードCQI報告間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS16)。ステップS16でタイマの値がT30以上である場合には、ステップS17へ進む。一方、ステップS16でタイマの値がT30よりも小さい場合には、ステップS11へ進む。
そして、各モードにおけるCQI報告間隔に基づいてCQI瞬時値をCQI瞬時値測定部33が計測し(ステップS17)、そのCQI瞬時値の情報を通信部30が基地局装置に対してフィードバックすることにより報告する(ステップS18)。そして、平均CQI導出部11は、ステップS17で計測して導出したCQI瞬時値と、メモリ12に記憶保持されているCQI瞬時値とを用いて、CQI平均値を計算する(ステップS19)。
次に、モード判定部13は、CQI平均値がCQI閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS20)。ステップS20においてCQI平均値がCQI閾値以上である場合には、移動局装置を通常モードに設定する(ステップS21)。一方、ステップS20においてCQI平均値がCQI閾値よりも小さい場合には、移動局装置を測定モードに設定する(ステップS22)。なお、ステップS14、ステップS15、ステップS16において、Noと判断した場合にステップS11に進むのではなく、ステップS13に進むという処理にすることもできる。
図8で説明したように、本実施形態による移動局装置では、ステップS13、ステップS14〜S16においてフィードバック間隔選択部14が、監視対象無線アクセス技術の種類に応じて又は前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と無線通信の使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて測定モードCQI報告間隔T10、T20、T30(ギャップの長さ)を設定する。なお、ギャップとは、移動局装置が無線通信を行う基地局装置の監視を行うために、基地局装置から移動局装置へのリンクリソースの割り当てを停止する時間である。このギャップの時間帯に、移動局装置は周辺の無線通信を行う基地局装置を監視する。
このように、移動局装置では、無線アクセス技術の種類に応じて又は前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と無線通信の使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて移動局装置のためのギャップの長さを設定するようにしたので、無線アクセス技術の種類に応じて又は前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と無線通信の使用周波数帯域との組み合わせの種類に最適なギャップの長さを設定することができる。
図9は、本発明の第1の実施形態による基地局装置のリソース割り当て間隔選択部24の処理を示すフローチャートである。ここでは、Inter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)の測定モードの場合について説明する。また、異なる無線アクセス技術として、基地局装置がUTRA、GSM(登録商標)、非3GPPシステムのいずれかを使用する場合について説明する。また、各無線アクセス技術を用いた無線通信に使用する使用周波数帯域が1種類の場合について説明する。
始めに、平均CQI導出部21は、CQIフィードバックタイマをリセットする(ステップS100)。そして、移動局装置に対する基地局装置の現在のモードが、通常モードであるか、測定モードであるかについてモード判定部23が判定する(ステップS101)。ステップS101で通常モードにある場合には、タイマの値がT0(通常モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS102)。ステップS102でタイマの値がT0以上である場合には、ステップS107へ進む。一方、ステップS102でタイマの値がT0よりも小さい場合には、ステップS101へ進む。
ステップS101において測定モードにある場合には、移動局装置が監視及び測定を行う監視対象無線アクセス技術の種類がUTRAであるか、GSM(登録商標)であるか、非3GPPシステムであるかについて判定する(ステップS103)。ステップS103において監視対象無線アクセス技術がUTRAである場合には、タイマの値がT10(UTRA測定モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS104)。ステップS104でタイマの値がT10以上である場合には、ステップS107へ進む。一方、ステップS104でタイマの値がT10よりも小さい場合には、ステップS101へ進む。
ステップS103において監視対象無線アクセス技術の種類がGSM(登録商標)である場合には、タイマの値がT20以上であるか否かについて判定する(ステップS105)。ステップS105でタイマの値がT20(GSM(登録商標)測定モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔)以上である場合には、ステップS107へ進む。一方、ステップS105でタイマの値がT20よりも小さい場合には、ステップS101へ進む。
ステップS103において監視対象無線アクセス技術の種類が非3GPPシステムである場合には、タイマの値がT30(非3GPPシステム測定モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS106)。ステップS106でタイマの値がT30以上である場合には、ステップS107へ進む。一方、ステップS106でタイマの値がT30よりも小さい場合には、ステップS101へ進む。
そして、各モードにおけるCQIフィードバック用リソース割り当て間隔に基づいてCQI瞬時値フィードバックのための上りリンクリソースを移動局装置に対して割り当て(ステップS107)、移動局装置からフィードバックされたCQI瞬時値を取得する(ステップS108)。そして、平均CQI導出部21は、ステップS108で取得したCQI瞬時値と、メモリ22に記憶保持されているCQI瞬時値とを用いて、CQI平均値を計算するとともに、前記CQI瞬時値をメモリ22に記憶保持させ、一定期間を経過したCQI瞬時値はメモリ22から消去する(ステップS109)。
次に、モード判定部23は、CQI平均値がCQI閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS110)。ステップS110でCQI平均値がCQI閾値以上である場合には、基地局装置を通常モードに設定する(ステップS111)。一方、ステップS110でCQI平均値がCQI閾値よりも小さい場合には、基地局装置を測定モードに設定する(ステップS112)。なお、ステップS104、ステップS105、ステップS106において、Noと判断した場合にステップS101に進むのではなく、ステップS103に進むという処理にすることもできる。
図9で説明したように、本実施形態による基地局装置では、ステップS103、ステップS104〜S106においてリソース割り当て間隔選択部24が、移動局装置の監視対象無線アクセス技術の種類に応じて前記移動局装置のための測定モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔T10、T20、T30(ギャップの長さ)を設定する。
上述したように、本発明の第1の実施形態による移動通信システムでは、図9のステップS103、ステップS104〜S106において基地局装置のリソース割り当て間隔選択部24が、移動局装置の監視対象無線アクセス技術の種類に応じて前記移動局装置のための測定モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔T10、T20、T30(ギャップの長さ)を設定する。これにより、移動局装置の監視対象無線アクセス技術の種類に応じて、適切なギャップの長さを基地局装置が設定することができるため、移動局装置と基地局装置の間の無線通信においてリンクリソースの利用に無駄が生じることを防ぐことができる。
また、本発明の第1の実施形態による移動通信システムでは、図8のステップS20において移動局装置のモード判定部13が、周辺の基地局装置の監視を行うことができる測定モードとするか周辺の基地局装置の監視を行わない通常モードとするかを決定し、図9のステップS110において基地局装置のモード判定部23が、移動局装置からフィードバックされるCQI瞬時値に基づいて、移動局装置が測定モードと前記通常モードのいずれのモードにあるかを決定する。ここで、周辺の基地局装置とは、自移動局装置が無線通信を行っている基地局装置以外の基地局装置をいう。
なお、上述した本発明の第1の実施形態で用いられる移動局装置と基地局装置はCQI瞬時値を移動局装置から基地局装置へフィードバックして共有することによりCQI瞬時値の測定間隔を制御している。つまり、移動局装置と基地局装置の両方において通常モードか測定モードかの判断を行っている。しかしながら、このような形態に限定されるものではなく、移動局装置のみにモード判定部13を備え、その結果を基地局装置に通知し、基地局装置は通知されたモード情報を基に移動局装置のモード状況を把握してもよい。つまり、図8のステップS20において移動局装置のモード判定部13が、周辺の基地局装置の監視を行うことができる測定モードとするか周辺の基地局装置の監視を行わない通常モードとするかを決定し、基地局装置のリソース割り当て間隔選択部24が移動局装置からフィードバックされるモード判定部13の決定結果に基づいて測定モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔を設定するようにしてもよい。
また、基地局装置のみにモード判定部23を備え、その結果を移動局装置に通知及び指示し、移動局装置は通知、指示されたモード情報を基にモードを設定したりしてもよい。
なお、基地局装置が、周辺基地局装置が使用する無線アクセス技術又は無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との組み合わせに関する情報を移動局装置に対して報知送信して、移動局装置がInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行う移動通信システムを予め絞り込むようにすることもできる。移動局装置は対応する無線アクセス技術が周辺にないことを予め認識し、前記無線アクセス技術の不必要な監視、測定を行わないようにすることにより、消費電力の低減が図られる。例えば、基地局装置は周辺にUTRAのみが存在することをセル内の移動局装置に通知し、GSM(登録商標)に対応している移動局装置は不必要な監視、測定を行わないようにすることができる。
なお、上述した本発明の第1の実施形態では、基地局装置のリソース割り当て間隔設定部43を移動局装置の数だけ備えると記載しているが、これに限定されるものではない。
各部を複数の移動局装置の処理に対して共有し、処理タイミングを移動局装置間でずらして処理を行う構成とすることもできる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、一つの移動局装置が複数の異なる移動通信システムにInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行うことができる機能を備えている場合に、移動局装置が複数ある中からどの種類の無線アクセス技術の監視、測定を行うかを基地局装置は前記移動局装置から通知されることなく、CQI瞬時値のフィードバックのための上りリンクリソース割り当て間隔、又は、下りリンクリソース割り当て間隔を、同時に複数設定する。本発明の第2の実施形態による基地局装置の構成は第1の実施形態(図6、図7)と同様であり、処理のみが異なる。
図10は、第2の実施形態の基地局装置におけるリソース割り当て間隔の説明図である。基地局装置は、移動局装置からフィードバックされたCQI瞬時値がCQI平均値より小さいことを導出し、移動局装置がInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)のために他の無線アクセス技術の監視、測定を開始すると判定する。次に、基地局装置は複数の異なる無線アクセス技術にInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行うことができる機能を備えている移動局装置に対して、フィードバックのための上りリンクリソースを異なる間隔で複数割り当てる。ここでは、GSM(登録商標)用とUTRA用の2つの無線アクセス技術の監視用の上りリンクリソースを割り当てる場合を示し、GSM(登録商標)の方がUTRAより監視、測定に最低限必要な時間が短いとする。そして、移動局装置はGSM(登録商標)の監視及び測定を行った場合にはGSM(登録商標)用上りリンクリソースを用いてCQI瞬時値を基地局装置にフィードバックし、UTRAの監視及び測定を行った場合にはUTRA用の上りリンクリソースを用いてCQI瞬時値を基地局装置にフィードバックする。
なお、複数の上りリンクリソースを割り当てることに関して、実際には複数の上りリンクリソースを割り当てる時間は異なり、ギャップ区間は上りリンクリソースを割り当てないことから、上述で複数の上りリンクリソースを割り当てると言う意味は、言い換えれば測定モードと判定した際に実際にフレームを構築するのではなく、割り当てる予定であるということを意味している。割り当てる予定のタイミングに基地局装置は他の移動局装置のことも考慮しつつ、全周波数帯域のリソース割り当てを行う。その際に、CQI瞬時値のフィードバック用の上りリンクリソースを割り当てる。
上述の実施形態により、移動局装置が複数の異なる無線アクセス技術にInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行うことができる機能を備えている場合において、移動局装置が複数ある中からどの種類の無線アクセス技術の監視、測定を行うかを基地局装置に通知することなく、適切なタイミングでCQI瞬時値をフィードバックすることができる。
なお、第2の実施形態の変形例として、基地局装置は同時に設定した複数の上りリンクリソース割り当て間隔において、短いギャップで移動局装置よりCQI瞬時値を受信した際は前記短いギャップより長く設定したギャップをリセットし、短いギャップで移動局装置よりCQI瞬時値を受信しなかった際は前記短いギャップより長く設定したギャップを継続して設定し、つまり割り当てたギャップをリセットせずに継続して割り当てるようにしてもよい。
図10を参照して説明を行う。基地局装置は移動局装置よりGSM(登録商標)用のギャップの長さT20でCQI瞬時値を受信した際は割り当てたUTRA用のギャップの長さT10をリセットし、再度他の移動局装置も含めてリソース割り当てを行い、移動局装置よりGSM(登録商標)用のギャップの長さT20でCQI瞬時値を受信しなかった際は割り当てたUTRA用のギャップの長さT10を継続して設定し、移動局装置よりUTRA用のギャップの長さT10でCQI瞬時値を受信する。
図11は、本発明の第2の実施形態の変形例による基地局装置のリソース割り当て間隔選択部24の処理を示すフローチャートである。
始めに、平均CQI導出部21は、CQIフィードバックタイマをリセットする(ステップS200)。そして、移動局装置に対する基地局装置の現在のモードが、通常モードであるか、測定モードであるかについてモード判定部23が判定する(ステップS201)。ステップS201で通常モードにある場合には、タイマの値がT0(通常モードCQIフィードバック用リソース割り当て間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS202)。ステップS202でタイマの値がT0以上である場合には、ステップS203へ進む。一方、ステップS202でタイマの値がT0よりも小さい場合には、ステップS201へ進む。
ステップS201において測定モードにある場合には、測定モードの開始タイミングであるかについて判定する(ステップS204)。ステップS204において測定モードの開始タイミングである場合には、移動局装置の最も測定間隔の短い候補監視対象無線アクセス技術の測定間隔をタイマの比較時間TXにリソース割り当て間隔設定部43が設定する(ステップS205)。これにより、移動局装置が現在通信中の基地局装置の無線アクセス技術の種類とは異なる複数の無線アクセス技術に対応している場合に、移動局装置におけるCQI瞬時値(受信品質指標)のフィードバックのためのギャップの長さを同時に複数設定する。具体的には、同時に設定した複数のギャップの長さのうち、短いギャップで基地局装置が移動局装置よりCQI瞬時値を受信した際は短いギャップより長く設定したギャップの長さをリセットし、短いギャップで基地局装置が移動局装置よりCQI瞬時値を受信しなかった際は短いギャップより長く設定したギャップの長さを継続して設定する。
ステップS204において測定モードの開始タイミングでない場合には、ステップS206へ進む。
ステップS206において、タイマの値がTX(監視無線アクセス技術に応じて異なる値、リソース割り当て間隔)以上であるか否かについて判定する(ステップS206)。
ステップS206でタイマの値がTX以上である場合には、ステップS203へ進む。一方、ステップS206でタイマの値がTXよりも小さい場合には、ステップS201へ進む。そして、各モードにおけるCQIフィードバック用リソース割り当て間隔に基づいてCQI瞬時値フィードバックのための上りリンクリソースを移動局装置に対して割り当てる(ステップS203)。
次に、移動局装置からCQI瞬時値を取得したか否かについて判定する(ステップS207)。ステップS207においてCQI瞬時値を取得した場合は、ステップS208へ進む。一方、ステップS207においてCQI瞬時値を取得しなかった場合は、移動局装置の候補監視対象無線アクセス技術を更新し(ステップS209)、更新した候補監視対象無線アクセス技術用の測定間隔に対応してタイマの比較時間TXを更新し(ステップS210)、ステップS206へ進む。ステップS208において平均CQI導出部21は、ステップS207で取得したCQI瞬時値と、メモリ22に記憶保持されているCQI瞬時値とを用いて、CQI平均値を計算するとともに、前記CQI瞬時値をメモリ22に記憶保持させ、一定期間を経過したCQI瞬時値はメモリ22から消去する。
次に、モード判定部23は、CQI平均値がCQI閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS211)。ステップS211でCQI平均値がCQI閾値以上である場合には、基地局装置を通常モードに設定する(ステップS212)。一方、ステップS211でCQI平均値がCQI閾値よりも小さい場合には、基地局装置を測定モードに設定する(ステップS213)。
本発明の第2の実施形態及びその変形例を使用することにより、移動局装置が複数の異なる無線アクセス技術にInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行うことができる機能を備えている場合において、移動局装置が複数ある中からどの種類の無線アクセス技術の監視、測定を行うかを基地局装置に通知することなく、適切なタイミングでCQI瞬時値をフィードバックすることができるとともに、冗長なリソースの割り当てを回避するため他の移動局装置へのリソース利用効率を向上させることができる。
なお、上記第2の実施形態では、移動局装置が複数の異なる無線アクセス技術に対するギャップを設定する場合について説明したが、第1の実施形態と同様に、無線アクセス技術と無線通信に使用する使用周波数帯域との複数の異なる組み合わせに対するギャップを設定する場合についても適用できる。
また、基地局装置が、周辺基地局装置が使用する無線アクセス技術に関する情報を移動局装置に対して報知送信して、移動局装置がInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行う移動通信システムの無線アクセス技術を予め絞り込む形態とすることもできる。絞り込むことにより、基地局装置は絞り込んだ無線アクセス技術を移動局装置が監視、測定する場合のギャップのみを設定するだけでよくなり、冗長なリソースの割り当てを回避することができる。また、特定の無線アクセス技術が周辺には存在しないということを移動局装置が認識し、前記無線アクセス技術の監視、測定を行わないようにすることができ、消費電力の低減が図られる。
例えば、基地局装置が周辺にはUTRA、非3GPPの無線アクセス技術が存在することを自セル内の移動局装置に対して通知し、移動局装置はInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)の候補としてUTRA又は非3GPPに絞り込む。つまり、複数の異なる無線アクセス技術を用いた移動通信システムにInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を行うことができる機能を備えている移動局装置において、例えばGSM(登録商標)へのInter−RAT−HO(かつ、Inter−Freq−HO)を制限し、GSM(登録商標)の監視、測定を行わないようにする。
上述した本発明の第2の実施形態及びその変形例により、基地局装置は移動局装置が無線アクセス技術の監視、測定を行うためのギャップを生成するために、CQI瞬時値のフィードバックのための上りリンクリソース割り当て間隔、又は、下りリンクリソース割り当て間隔を、同時に複数設定する際に、GSM(登録商標)用の間隔を設定することを除外することができ、冗長なリソースの割り当てを回避することができる。
なお、本実施形態において測定モードにおける移動局装置のCQI瞬時値のフィードバック間隔、基地局装置の上りリンクリソース割り当て間隔、又は下りリンクリソース割り当て間隔に関する処理はAutonomous Gap Control Methodにより実際にギャップを生成する際の移動局装置のCQI瞬時値のフィードバック間隔、基地局装置の上りリンクリソース割り当て間隔、又は下りリンクリソース割り当て間隔の設定を主な目的としている。つまり、移動局装置の監視移動通信システムに応じて適切なギャップを生成することを目的としている。よって、測定モードにおいてもギャップを生成しない区間の移動局装置のCQI瞬時値のフィードバック間隔、基地局装置の上りリンクリソース割り当て間隔、又は下りリンクリソース割り当て間隔についてはギャップを生成する際と同様の値、通常モードと同様の値、又はそれら以外の値を設定してもよい。
本実施形態による基地局装置及び移動局装置で動作するプログラムは、本実施形態に関わるCQI瞬時値測定間隔の変更を行うように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。
また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本実施形態による基地局装置及び移動局装置の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
また、本実施形態による無線通信システムはFDD(Frequency Division Duplex)のシステムを想定しているが、TDD(Time Division Duplex)のシステムに適用することも可能である。TDDの場合、上りと下りで同一周波数を用いるため、CQI瞬時値をフィードバックすることなく、基地局装置と移動局装置とで、伝搬路状況を共有することも可能である。
また、本実施形態では、CQI瞬時値のフィードバック間隔という用語を使用したが、この間隔には一つのCQIを測定する時間と、測定したCQIをフィードバックする間隔の2つの要素が含まれる。例えば、通常モードで4TTI毎にフィードバック用のCQI瞬時値を測定してフィードバックしている状態において、測定モードで通常モードの処理と関連を持たせて、4TTI間隔で測定したCQI瞬時値を一つ飛ばしで、8TTI間隔でCQI瞬時値をフィードバックする形態や、測定モードで通常モードの処理と関連を持たせずに、7TTI間隔で測定したCQI瞬時値をフィードバックする形態が含まれる。
上述した実施形態では、これらの要素の少なくともどちらかを測定モードで切り替える。
なお、通常モードにおける測定間隔は一つの値に固定されるものではなく、移動通信システムの運用状況によって適応的に変更してもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
BS1、BS2、BS3、BS4 基地局装置、
MS1、MS2、MS4、MS6 移動局装置、
11 平均CQI導出部、
12 メモリ、
13 モード判定部、
14 フィードバック間隔選択部、
21 平均CQI導出部、
22 メモリ、
23 モード判定部、
24 リソース割り当て間隔選択部、
30 通信部、
31 タイマ、
32 制御部、
33 CQI瞬時値測定部、
34 フィードバック間隔設定部、
40 通信部、
41 タイマ、
42 制御部、
43 リソース割り当て間隔設定部

Claims (12)

  1. 複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムであって、
    前記基地局装置は、前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定することを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記期間中は、前記移動局装置と前記基地局装置は一時的に通信しないことを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される基地局装置における通信方法であって、
    前記基地局装置は、前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定することを特徴とする通信方法。
  4. 前記期間中は、前記移動局装置と前記基地局装置は一時的に通信しないことを特徴とする請求項3に記載の通信方法。
  5. 上記請求項3又は請求項4の通信方法を使用することを特徴とする処理装置。
  6. 複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される基地局装置であって、
    前記移動局装置が自局以外の周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、前記移動局装置の監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定することを特徴とする基地局装置。
  7. 前記期間中は、前記移動局装置と一時的に通信しないことを特徴とする請求項6に記載の基地局装置。
  8. 複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される移動局装置における通信方法であって、
    前記移動局装置は、周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定することを特徴とする通信方法。
  9. 前記期間中は、前記移動局装置と前記基地局装置は一時的に通信しないことを特徴とする請求項8に記載の通信方法。
  10. 上記請求項8又は請求項9の通信方法を使用することを特徴とする処理装置。
  11. 複数の移動局装置と複数の基地局装置とを備える移動通信システムに適用される移動局装置であって、
    周辺基地局装置の監視、または測定を行うための期間の長さを、監視対象無線アクセス技術と使用周波数帯域との組み合わせの種類に応じて設定することを特徴とする移動局装置。
  12. 前記期間中は、前記基地局装置と一時的に通信しないことを特徴とする請求項11に記載の移動局装置。
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