JP5277718B2 - 基地局装置及びデータ送信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基地局装置及びデータ送信方法に関するものである。
WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)のように移動端末が通信可能な無線通信システムにおいては、基地局が各地に多数設置される。各基地局がカバーするエリア(セル)内にある移動端末は、当該エリアをカバーする基地局との間で通信を行うことができる。
移動端末が移動することにより、移動端末の通信相手となる基地局は変更されるが、基地局が変更される際、移動端末は、同時に二つの基地局(サービング基地局とターゲット基地局)からの信号を受けることになる。
このため、移動端末の基地局間移動をスムーズに行うには、隣接する基地局間で、送信タイミングが揃っている基地局間同期が確保されている必要がある。
基地局間同期がとれていると、移動端末の基地局間移動の際、移動端末が同時に二つの基地局からの信号を受信でき、基地局間移動をスムーズに行える。
ここで、基地局間同期のための技術としては、例えば、特許文献1記載のものがある。
特開昭59−6642号公報
基地局間同期をとるには、特許文献1のように、各基地局装置が、GPS衛星からGPS信号を受信し、各基地局が共通の同期信号によって動作することが考えられる。
しかし、GPS信号を利用して同期をとる場合、各基地局が、GPS受信機を備える必要があり、大型化・コストアップを招く。また、室内等のGPS信号を受信できない環境に設置される基地局の場合、基地局間同期をとることが不可能になる。
そこで、隣接する他の基地局が送信した同期信号を受信して、隣接する当該他の基地局の送信タイミングを検出し、当該送信タイミングで同期をとることが考えられる。
この場合、移動端末との通信を行う周波数と同じ周波数を用いた無線通信で同期をとれるので、GPS信号を受信する場合のGPS受信機のように同期用の特別な受信系が必要ない。
このため、基地局の小型化・コストダウンを図ることができ、室内等に設置される小型の基地局として適したものとなる。
ここで、前述のWiMAXは、移動端末との間の無線通信に、送信と受信とを高速に切り替えるTDD(時分割複信)によってデュプレックス通信を実現する通信方式を採用する。
具体的には、図12に示すように、WiMAXでは、一つの基本フレームが、下りサブフレーム(基地局の信号送信時間)と上りサブフレーム(基地局の信号受信時間)とが時間方向に並べて配置されている。なお、下りサブフレームは、先頭にプリアンブル(Preamble)を備えている。
図12は、複数の基地局間で、送信タイミング及び受信タイミングが一致し、同期がとれている様子を示している。
このような基地局間同期をとる処理は、基地局の起動時に行われ、基地局間同期がとれてから、移動端末との間での通常の通信が行われる。
ところが、基地局が有しているクロック発生装置の精度の違いなどによっては、時間の経過等によって、同期にずれが生じる。つまり、基地局の起動時に他の基地局との同期をとっても、その後、移動端末(端末装置)との通信を行っていると、クロック発生装置の精度の違いなどによって、次第に同期ずれが発生する。
このため、本発明者は、端末装置にデータを送信すべき時間帯において、端末装置へのデータの送信を停止して、その停止中に同期を取り直すという着想を得た。
しかし、端末装置へのデータの送信を停止すると、その分、データ送信に遅延が生じ、スループットが低下するおそれがある。
そこで、本発明は、同期ずれ(同期誤差)修正のために端末装置へのデータ送信を停止した場合における遅延の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、端末装置にデータを送信すべき時間帯において、端末装置へのデータの送信を停止する停止手段と、前記停止手段によるデータ送信停止中に、他の基地局装置から送信された同期信号を取得する手段と、取得した同期信号に基づいて同期誤差を修正する修正手段と、前記停止手段によって送信停止となったデータを蓄積する蓄積手段と、端末装置へのデータ送信を再開した後に、前記蓄積手段によって蓄積されたデータを端末装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする基地局装置である。
上記本発明によれば、端末装置にデータを送信すべき時間帯において、端末装置へのデータの送信を停止しても、送信停止となったデータを蓄積しておくため、端末装置へのデータ送信を再開した後に、蓄積されたデータを端末装置へ送信することができる。したがって、端末装置にデータを送信すべき時間帯において端末装置へのデータの送信を停止しても、端末装置からみてデータの欠損が発生せず、欠損データの再送に伴う遅延発生を防止できる。
前記送信手段は、前記停止手段によって送信停止となって前記蓄積手段に蓄積されたデータと、端末装置へのデータ送信を再開した後において送信対象となったデータと、の送信優先度を比較し、優先度の高いデータを優先して送信するものであるのが好ましい。
前記送信優先度は、データのサービスクラスに基づくものであるのが好ましい。
前記送信手段は、端末装置へのデータ送信を再開した後において、前記蓄積手段に蓄積されたデータを、他のデータよりも優先して送信するのが好ましい。
端末装置からのデータ再送要求に応じて、データを端末装置へ再送する手段と、前記停止手段によって送信停止となったデータを前記蓄積手段が蓄積する蓄積モードと、前記停止手段によって送信停止となったデータを、前記蓄積手段によって蓄積せず、端末装置にとって欠損したデータとする欠損モードと、を切り替えるモード切替手段と、を更に備えるのが好ましい。
この場合、送信停止となったデータを蓄積せず、端末装置にとって欠落したデータとする方が有利な場合には、欠落モードに切り替えることができる。
前記切替手段は、端末装置へのデータ送信停止の頻度に基づいて、前記モードを切り替えるのが好ましい。データ送信停止の頻度は、蓄積モードと欠損モードのいずれが有利かを決定する上で大きな影響を与えるため、端末装置へのデータ送信停止の頻度に基づいて前記モードを切り替えることで、適切な切り替えが行える。
他の観点からみた本発明は、基地局装置におけるデータ送信方法であって、端末装置にデータを送信すべき時間帯において、他の基地局装置から送信された同期信号を取得するために、端末装置へのデータの送信を停止し、送信停止となったデータを蓄積し、端末装置へのデータ送信を再開した後に、前記蓄積手段によって蓄積されたデータを端末装置へ送信する、ことを特徴とするデータ送信方法である。
本発明によれば、同期ずれ(同期誤差)修正のために端末装置へのデータ送信を停止しても、遅延の発生を抑制することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、インターネットなどのTCP/IPネットワークNWをバックボーンネットワークとする移動体無線通信システムを示している。
この通信システムは、端末装置である移動端末(MS;Mobile Station)101,102,103に対する無線通信を行う基地局装置(BS;Base Station)1,2,3を複数備えている。複数(数千)の基地局1,2,3は、アクセス制御装置となるASN−GW(Access Service Network Gateway)105に接続されている。また、ASN−GW105は、HA(Home Agent)106を介して、インターネットなどの上位ネットワークNWに接続される。
したがって、インターネット等の上位ネットワークNW上のサーバ107,108から端末へ送信されるパケット(ダウンリンクのデータ)は、基地局装置1,2,3を経由して、端末装置101,102,103へ送信されることになる。
前記無線通信システムにおける基地局装置1,2,3と端末装置101,102,103との通信は、OSI参照モデルにおけるレイヤ2(データリンク層)に対応する規約に基づいて行われるものである。
この無線通信システムでは、例えば、広帯域無線通信を実現するために直交周波数分割多元接続(OFDMA)方式をサポートするIEEE802.16に規定される「WiMAX」(モバイルWiMAX)に準拠した方式が採用されている。
各基地局装置1,2,3は、それぞれの基地局装置1,2,3がカバーするエリア(セル)内にある端末装置101,102,103との間で通信が可能である。
図11に示したように、WiMAXでは、一つの基本フレームが、下りサブフレーム(基地局装置の信号送信時間)と上りサブフレーム(基地局装置の信号受信時間)とが時間方向に並べて配置されており、TDD(時分割複信)によって送信と受信の複信を行う通信システムとされている。
一つの基本フレームの長さは、5msecである。下りサブフレームは、基地局装置1,2,3が、自エリア内の端末装置101,102,103へ信号を送信する時間帯であり、上りサブフレームは、基地局装置1,2,3が、自エリア内の端末装置101,102,103からの信号を受信する時間帯である。
なお、下りサブフレームは、先頭に、既知信号であるプリアンブル(Preamble)を備えている。
図2に示すように、複数の基地局装置1,2,3には、少なくとも一つのマスタ基地局装置(マスタBS)1と、複数のスレーブ基地局装置(スレーブBS)2,3とが含まれている。
マスタ基地局装置1は、基地局間同期のためのタイミングを他の基地局装置が送信した信号(同期信号;プリアンブル)の受信波から検出して取得する必要がない基地局装置である。例えば、マスタ基地局装置1は、自装置が発生するクロックに基づいて自ら信号の送信タイミングを決定する自走マスタ基地局装置として構成することができる。なお、マスタ基地局装置1は、GPS受信機を備え、GPS信号を用いて信号の送信タイミングを決定するものであってもよい。
スレーブ基地局装置2,3は、基地局間同期のためのタイミングを、他の基地局装置が送信した信号(同期信号;プリアンブル)の受信波から検出して取得する基地局装置である。
図3は、スレーブ基地局装置2,3の構成を示している。図3では、基地局装置における受信部10と送信部20を中心とした構成を示している。受信部10は、受信信号を増幅するアンプ11、受信信号をA/D変換するA/D変換部12、及びデジタル信号に変換された受信信号を復調する復調部(DEM)13を備えている。
また、送信部20は、送信データをブロック化した送信パケットを蓄積するためのバッファ20、送信データを変調する変調部(MOD)21、送信信号をD/A変換するD/A変換部22、及び、送信信号を増幅するアンプ23を備えている。
前記変調部21は、バッファ20に蓄積されている送信データに対するOFDM(A)変調などを行い、下りサブフレーム(送信フレーム)の生成を行う。変調部21によって生成された下りサブフレーム(デジタル信号)は、D/A変換部22によってアナログ信号に変換され、端末装置に対して送信される。
基地局装置は、TDD(時分割複信)で端末装置との通信を行うため、アンテナ30との接続を、受信部10側と送信部20側とに切り替えるための切り替えスイッチ(SW)31を備えている。つまり、送信フレーム(下りサブフレーム)のタイミングでは、スイッチ31が送信部20側へ切り替えられ、受信フレーム(上りサブフレーム)のタイミングでは、スイッチ31が受信部10側へ切り替えられる。
なお、前記A/D変換部12及びD/A変換部22の動作クロックは、基準信号発生器40から与えられる。基準信号発生器40は、水晶振動子などのクロック発生装置を含み、所定周波数の動作クロックを発生する。なお、当然ながら、当該動作クロックは、前記フレームタイミングカウンタ40など、基地局装置における他のデジタル回路における動作クロックにもなる。
ここで、D/A変換部22の動作クロックの精度は、送信フレーム(下りサブフレーム)の時間長さの精度に影響する。したがって、基地局装置ごとに基準信号発生器の精度が異なると、基地局装置間の動作クロックに誤差が生じ、生成される送信フレームの時間長さが、基地局装置ごとに僅かに異なることになる。
送受信の切り替えは、フレームタイミングカウンタ32におけるカウンタ値に従って行われる。つまり、送信フレームの時間長さ、受信フレームの時間長さ、及びそれらのフレーム間の時間間隔は、規格によって予め決まっており、前記カウンタ値が所定の送受信切り替えタイミングに一致したら、切り替えスイッチ31によって送受信の切り替えが行われる。
他の基地局装置との同期ずれが生じた場合は、このフレームタイミングカウンタ32のカウンタ値を補正することで、同期ずれを修正できる。例えば、同期ずれ(同期誤差)がnカウンタ値分あると検出された場合、カウンタ32のカウンタ値をnほど正しい方向にずらすことで、送受信の切り替えタイミングを他の基地局装置と一致させることができる。
同期ずれ(同期誤差)の検出は、同期誤差検出部33によって行われる。同期誤差検出部33は、図4に示すようにして、受信信号(受信波)から同期信号(プリアンブル)を検出して、同期誤差(タイミングオフセット)を検出する。検出された同期誤差は、前記フレームタイミングカウンタ32に与えられ、同期ずれ(同期誤差)の修正が行われる。
他の基地局装置から送信された信号を用いて同期誤差を検出するため、受信部10は、受信信号を復調部13側又は同期誤差検出部33側に切り替えるための切り替えスイッチ14を備えている。この切り替えスイッチ14は、端末装置からの信号を受信可能な通信モードの間は、受信信号を復調部13側へ与え、通信モードが停止(休止)された同期モードでは、受信信号を同期誤差検出部33へ与える。
また、送信部20も、切り替えスイッチ24を有している。この切り替えスイッチ24は、端末装置へ信号を送信可能な通信モードの間は、送信信号をD/A変換部22へ与え、通信モードが休止された同期モードでは、送信信号をD/A変換部22へ与えないようにするものである。
さらに、送信部20は、スイッチ25を有している。このスイッチ25は、送信データ(パケット)を蓄積したバッファ(送信データ(パケット)蓄積部)26を、送信フレーム形成のために変調部25に与えるか否かを切り替えるためのものである。
受信部10及び送信部20のスイッチ14,24,25の切り替えは、周期制御部34によって行われる。周期制御部34は、通信モードを休止する周期(同期タイミング)を制御するためのものである。周期制御部34は、図5のフローチャートに従った処理を行う。なお、図5の処理については後述する。
また、周期制御部34は、通信モードを休止する周期を変更する機能を有している。つまり、周期制御部34は、通信モードを休止する周期を、例えば、あるときは5分とし、またあるときは6分とすることができる。つまり、周期制御部34は、通信モードを休止する周期(同期タイミング)の適応制御を行う。
通信モードを休止する周期(同期タイミングの間隔)の適応制御とは、同期ずれ(同期誤差)が大きくなりやすい状況では、通信モードを休止する周期等を短くして、頻繁に同期モードを実行するようにして同期誤差ずれが大きくならないようにし、同期ずれ(同期誤差)があまり生じない状況では、通信モードを停止(休止)する周期等を長くして、同期モードを実行する頻度を低くするものである。
本実施形態では、周期制御部34は、過去の同期誤差に基づいて、周期の変更を行う。このため、図3に示すように、基地局装置は、同期誤差の過去の履歴を記憶する同期誤差履歴記憶部35を備えている。
同期誤差履歴記憶部35は、過去の所定期間分の同期誤差(過去の1又は複数の同期誤差)を記憶することができる。
周期制御部34は、同期誤差の履歴情報に基づいて、同期誤差の過去の傾向を示す情報(統計量)を計算し、その情報(統計量)の大きさに合わせて、同期モードが実行される周期(頻度)を変更する。つまり、過去の同期誤差が大きければ、周期を短くし(頻度を高くし)、過去の同期誤差が小さければ、周期を長く(頻度を低く)する。
なお、同期誤差の過去の傾向を示す情報(統計量)は、過去の同期誤差の平均であってもよいし、過去の同期誤差の分散値、標準偏差、又は二乗平均値であってもよい。
なお、同期モードになる周期(間隔)の変更は、同期ずれに影響を与える他の情報に基づいてもよい。例えば、環境温度は、クロック周波数の精度に影響を与えるため、基地局装置に温度センサを具備させて温度情報を取得し、温度情報に基づいて同期モードの周期(間隔)を変更してもよい。具体的には、温度センサによって検出される温度の変化が大きければ、同期モードの周期(間隔)を小さくし、温度の変化が小さければ同期モードの周期(間隔)を大きくするように制御することができる。
また、同期精度は、マスタ基地局装置1からの段数にも影響を受けるため、マスタ基地局装置1からの段数に応じて、同期モードの周期を変更してもよい。ここで、マスタ基地局装置1からの段数とは、マスタ基地局装置1を第1段目とすると、図2に示すように、マスタ基地局装置1をソース基地局とするスレーブ基地局装置2が第2段目となり、第2段目の基地局装置2をソース基地局とするスレーブ基地局装置3が第3段目となる。マスタ基地局装置1からの段数が大きい基地局装置ほど、同期精度が下がるため、同期モードの周期を小さくし、段数が小さい基地局装置ほど、同期モードの周期を大きくすることができる。
なお、マスタ基地局装置1からの段数は、予め、各基地局装置に設定されていてもよいし、同期モードの際に、他の基地局装置(ソース基地局装置)の段数を取得し、当該段数に1を加えた値を自装置の段数としてもよい。他の基地局装置(ソース基地局装置)の段数を取得するには、例えば、WiMAXの場合、プリアンブルのパターンとして複数種類が規定されているため、これを利用することができる。具体的には、各段に、所定のプリアンブルパターンを予め割り当てておけば、同期処理を行う基地局装置は、プリアンブルパターンの識別によって、他の基地局装置(ソース基地局装置)の段数を把握することができる。
さて、図6は、マスタ基地局装置(マスタBS)1と、スレーブ基地局装置(スレーブBS)2との間の同期ずれ(タイミングオフセット)を示している。この同期ずれは、スレーブ基地局装置2が、自エリア内の端末装置と通信を行っている間に生じるものであり、同期ずれが生じる理由は下記のとおりである。
まず、スレーブ基地局装置2,3は、起動時において、他の基地局装置(マスタ基地局装置又は他のスレーブ基地局装置)のうち、一の基地局装置をソース基地局装置として選択し、当該ソース基地局装置が送信した信号(プリアンブル;既知信号;同期信号)の受信波(ソース受信波)を検出して、基地局間同期のためのタイミング(信号の送信タイミング)を取得する。
なお、基地局装置が起動したとき行われる基地局間同期のための処理を初期同期処理というものとする。初期同期処理は、前述のように起動時に実行され、より具体的には、基地局装置が起動してから、端末装置との通信が開始されるまでの間に行われる。また、この初期同期処理の具体的内容は、後述の「通信を停止した同期モード」における処理とほぼ同様である。
したがって、初期同期処理の後に、スレーブ基地局装置が端末装置との間で行う通信(通信モード)は、図12に示すように、ソース基地局装置(他の基地局装置)の送信タイミング及び受信タイミング(通信タイミング)とタイミングが一致したものとなる。
しかし、スレーブ基地局装置2のクロック発生器の精度が十分でなかったり、基地局装置間でクロック精度にばらつきがあったりすると、時間の経過によって、同期ずれが生じる。つまり、基地局装置が、端末装置との通信を行っていると、次第に、他の基地局装置の送受信タイミング(通信タイミング)とずれ(同期ずれ)が生じる。
すなわち、基地局装置が具備するクロック発生器のクロック周波数の誤差が、基地局装置間で存在するため、そのクロック周波数(基準信号)に基づいて生成される一つの送信フレーム(下りサブフレーム)の時間長さ(例えば、規格上は5msec)が、基地局装置間で僅かに異なることになる。一フレームの時間長さの誤差が僅かでも、端末装置へのフレームの送信が繰り返されると、前記誤差が蓄積して、比較的大きな同期ずれ(例えば、1μsec程度)となるおそれもある。
このように、初期同期処理にて基地局装置間の通信タイミングを揃えても、図6に示すように、端末装置との通信の間に、同期ずれが次第に大きくなる。
そこで、スレーブ基地局装置2,3は、所定のタイミングで、端末装置との通信(送信信号;下りサブフレーム)を休止(停止)し、同期ずれを解消するための同期モード(通信を休止した同期モード)になる。
図5は、基地局装置2,3が、端末装置との通信を行う(通常)通信モードから、他の基地局装置(マスタ基地局装置又はスレーブ基地局装置)からの信号を受信する同期モードに切り替わるためのフローチャートを示している。
図5に示すように、基地局装置2,3は、同期モードになるべき同期タイミングであるか否かの判定を行う(ステップS1)。同期タイミングは、例えば、同期モードになる周期(所定時間毎又は所定フレーム数毎)として設定されている。周期を時間で設定する場合、例えば、5分程度とすることができる。
端末装置との間で通信を行う通常通信モードであるときに、同期モードへ移行すべきタイミングになったと判定された場合(ステップS2)、基地局装置2,3は、同期モード(ステップS3)に移行する。同期モードが終了すると、再び通常通信モードに戻る(ステップS4)。
基地局装置2,3は、端末装置との間で通信を行いつつも、定期的又は必要に応じて随時、同期モードを実行することで、同期ずれが生じても、それを解消することができる。
基地局装置2,3が、同期モードになると、同期処理(通信を停止した同期処理)を行う。この同期処理の間は、端末装置との間の通信(下りサブフレームの送信)は停止(休止)され、本来、下りサブフレームとなる時間においても、信号を受信する状態となる。
同期処理(通信を休止した同期処理)では、まず、他の基地局装置2からの信号を受信する。本実施形態では、他の基地局装置2が送信した下りサブフレームDLの先頭にあるプリアンブルを基地局間同期のための同期信号として用いる。このため、基地局装置1は、他の基地局装置2が送信した下りサブフレームDLの先頭にあるプリアンブルのタイミングを検出する。
なお、同期信号としては、ミッドアンブル、パイロット信号などであってもよい。
基地局装置2,3は、プリアンブルタイミングを検出するため、自装置に隣接する他の基地局装置からの受信波をスキャニング(信号の受信)する機能を有している。
基地局装置2,3は、他の基地局装置1,2が使用する可能性のあるプリアンブルパターンを既知パターンとしてメモリに有している。基地局装置2,3は、これらの既知のプリアンブルパターンを用いて、プリアンブルのタイミング等を検出する。
ここで、プリアンブルは既知信号であるから、プリアンブルの信号波形も既知である。サンプリング後の受信信号をX(t)、プリアンブルの離散時間領域での信号をP(n)(n=0,・・・,N−1)とすると、図4(a)に示す受信波X(t)に対して、下記式に基づいて、時間方向にP(n)のスライディング相関をとる。
Figure 0005277718
そして、図4(b)に示すように、受信波X(t)と既知プリアンブルパターンP(n)の相関値がピークをとった位置を、プリアンブルのタイミングtとして検出することができる。
同期ずれの修正は、基地局装置2,3が、取得したプリアンブルタイミングtを、下りサブフレームの送信開始タイミングとなるように設定することで行われる。つまり、自装置2,3の送信タイミングと、検出されたプリアンブルタイミングtとの差が、同期ずれ(タイミングオフセット;同期誤差)として検出される。そして、自装置2,3の送信タイミング(フレームタイミング)を、検出された同期ずれに基づいて修正することで、自装置2,3の送信タイミングを、他の基地局装置1,2の送信タイミングに一致させることができる。換言すると、自装置の送信タイミング(フレームタイミング)を、検出された同期信号のタイミングを基準として、検出された同期誤差分ほど正しい方向にずらすことで同期を取り直すことができる。
なお、送信タイミングを他の基地局の送信タイミングと一致させれば、自然に、受信タイミングも一致する。すなわち、他の基地局との間でフレーム同期がとれた状態となる。
このように、端末装置との間で通信を行う通信モードを停止して、他の基地局装置からの同期信号を用いて同期をとるため、同期をとるための制御用チャネルがなくても、同期をとることができる。
以上の同期処理が終了すると、基地局装置2,3は、同期モードから通常通信モードに戻り、端末装置との間の通信が可能な状態となる。
さて、図7(a)は、マスタ基地局装置1のクロック周波数に対する、スレーブ基地局装置2のクロック周波数のオフセットを示している。図7(a)に示すように、スレーブ基地局装置2のクロック周波数は、時間の経過によって、マスタ基地局装置1のクロック周波数に対して、オフセットが大きくなる。このオフセットの変化の原因として環境温度の変化が挙げられる。
クロック周波数オフセットは、時間の経過によって、急激に変化するわけではなく、図7(a)に示すように、時間の変化に対してなだらかに変化する。したがって、周期制御部34は、前述のように、同期誤差の過去の傾向に基づいて周期を変更することで、適切な周期変更が行える。
図7(b)は、5分ごとに同期モードを実行した場合の、スレーブ基地局装置2における同期ずれ(タイミングオフセット)の変化の様子を示している。図7(b)において矢印で示すタイミングで同期モードが実行されると、タイミングオフセットがほぼ0となるが、同期モードと同期モードの間(通信モード中)では、タイミングオフセットが徐々に増加する。
図8に示すように、同期モードにある基地局装置2,3は、送信フレーム(下りサブフレーム)となるべき時間帯において、受信を行うため、当該時間帯で送信されるはずであったパケットが送信されないパケット損が生じるおそれがある。
具体的には、同期モードになると制御部34が、切り替えスイッチ24を制御して、変調された信号(送信フレーム;送信データ)が、D/A変換部22へ与えられないように、変調部21とD/A変換部22との間を切り離す。このため、変調部21が、毎送信フレームタイミングに合わせて送信フレームを生成すると、同期モードのタイミングでは、送信フレームが送信されなくなる。
この場合、送信されなかったフレームに対応する1又は複数のパケットについて、パケット損が発生する。
そこで、本実施形態では、制御部34は、同期モードの間においては、バッファ(送信バッファ)26から変調部21へデータ(パケット)が与えられないように、スイッチ25を制御する。
したがって、同期モードの間においては、バッファ26のデータ(パケット)が、送信停止となって送信のために取り出されることなく、バッファ26に蓄積されたままになる。この結果、同期モードの間においては、送信フレームも生成されないことになる。
このように、本実施形態では、移動端末MSへデータを送信すべき時間帯で、同期モードのために受信状態となっても、バッファ26でデータ(パケット)を蓄積して止めておき、データ(パケット)が、同期モードの間は、変調部21によって送信フレーム生成に使用されないようにする。
そして、同期モードから通信モードに復帰して、移動端末MSへのデータ送信が再開されると、バッファ26に蓄積されていたデータ(パケット)が、移動端末MSへ送信される。
ここで、図3においてスイッチ25を設けず、同期モード中においても、バッファ26のデータ(パケット)を変調部21に与えた場合を考える。ここでは、図9(a)に示すように、パケット番号順にパケットが送信されるものとする。また、図9(a)に示すように、パケット番号が「5」であるパケットに対応する送信フレームの送信タイミング、同期モードになるものとする。
この場合、パケット番号「5」のパケットに対応する送信フレームは、同期モードのため送信されない。しかし、バッファ26からみると、パケット番号「5」のパケットは既に送信されたものとみなされるため、通信モード再開後は、パケット番号「6」のパケットが送信対象となる。
この結果、基地局装置(BS)では、バケット番号1〜8のパケットが送信対象となっても、パケット番号「5」のパケットについては、実際には送信されないため、移動端末MSにおいて受信することができない。
この場合、基地局装置(BS)と移動端末(MS)との間では、ARQ(Automatic Repeat reQuest;自動再送要求)によって、欠損パケット(データ)の再送が行われる。なお、ARQには、GBN(Go Back N)型ARQと、SR(Selective Repeat)型ARQがある。GBN型は、受信側である移動端末MSが受信できなかったN番目のデータ(パケット)にさかのぼってデータを再送する方式であり、SR型は、GBN型は、受信側である移動端末MSが受信できなかったN番目のデータ(パケット)だけの再送要求をする方式である。
図9では、GBN型ARQを示した。すなわち、受信側である移動端末MSからは、定期的に「Go Back N Ack」が、基地局装置へ送信される。図9(a)では、移動端末MSが受信できなかったパケット番号が「5」であるため、N=5である「Go Back N Ack」が基地局装置へ送信される。すると、基地局装置は、パケット番号5のパケットから再び送信を行う。
上記ARQによって、同期モード実行に伴うパケット誤り(パケット欠損)を補償することができるが、遅延時間が発生する。この遅延時間は、GBN型ARQの場合、1回の同期モードの実行時間(1フレーム分の時間)よりも大きくなる。そして、遅延時間が長くなると、TCPスループット特性が劣化する。
一方、本実施形態では、通信モードの間は、パケット(データ)がバッファ26から送出されるが、同期モードの間は、パケット(データ)がバッファ26から送出されないように送信停止して蓄積し、通信モードが再開されてからバッファ26に蓄積されたデータを送信する。このため、図9(b)に示すように、通信モードを停止して同期モードを実行しても、受信側である移動端末MSからみるとパケット欠損が生じない。
したがって、移動端末MSから定期的に送信される「Go Back N Ack」にでは、再送不要の指示となり、図9(a)のように再送に伴う遅延は生じない。図9(b)の場合に発生する遅延は、高々、同期モードの実行時間分にすぎない。
このように、本実施形態では、送信バッファ26を設けておき、同期モード中は、仮にその時間帯が通信モードであれば本来送信されるべきであるが送信停止されたデータ(パケット)を蓄えておき、通信モードが再開されるとバッファ26のデータを送信するため、ARQによる再送実行による遅延の発生を抑制できる。
本実施形態では、同期モードが終了して、通信モードが再開すると、通信モードが再開した後の送信フレームで本来送信されるはずのパケット(データ)よりも、同期モード中に送信されるべきであった送信フレームに対応するパケット(データ)が優先して送信される。
具体的には、同期モード中に送信されるべきであったパケットの番号が「5」であり、通信モードが再開した時点で送信されるべきパケットの番号が「6」であったとする。この場合、通信モードが再開すると、まず、バッファ26に蓄積されていた番号「5」のパケットが送信され、その次に、番号「6」のパケットが送信される。
上記のように、通信モード再開後には、バッファ26に蓄積されていたパケットを優先して送信するのではなく、通信モードが再開した後の送信フレームで本来送信されるはずのパケット(データ)と、同期モード中に送信されるべきであった送信フレームに対応するパケット(データ)の優先度を比較して、優先度の高いパケット(データ)を優先して送信するようにしてもよい。
この場合、図3のバッファ26について、図10に示す構成を採用することができる。図10に示すバッファでは、同期モード中に送信対象となったパケット(データ)を蓄積する第1バッファ26aと、通信モード中に送信対象となったパケット(データ)を蓄積する第2バッファ26bを備えている。通信モード中は、優先度比較部26cが、これらのバッファ26a,26bに蓄積されているパケットの優先度を比較し、優先度の高いパケットを送出する。
ここでの優先度比較部26cは、リアルタイム性がより高いデータ(パケット)について、優先度が高いと判断する。このため、優先度比較部26cは、例えば、パケット(データ)のサービスクラスに基づいて、いずれのパケットを優先すべきか比較・判定する。
優先度比較部26cは、パケットのサービスクラスを識別するために、DSCP(Diff Service Code Point)による識別を行う。
具体的には、優先度比較部26cは、対象となるパケットがIPv4パケットであれば、ヘッダのTOS(Type Of Service)フィールド(8ビット)に含まれるDSCPフィールド(6ビット)を参照して、サービスクラス(トラフィックタイプ)を識別することができる。
また、対象となるパケットがIPv6であれば、ヘッダのTraffic classフィールド(8ビット)に含まれるDSCPフィールド(6ビット)を参照して、サービスクラス(トラフィックタイプ)を識別することができる。
例えば、モバイルWiMAXでは、サービスクラス(WiMAXでは「QoS(Quality of Service)クラス」ともいう)として、5つのクラスが定義されている。5つのクラスは、具体的には、UGS(Unsolicited Grant Service)、rtPS(Real-Time Polling Service)、ErtPS(Extended Real-Time Poling Service)、nrtPS(Non-Real-Time Polling Service)、BE(Best-Effort Service)である。
UGSは、送信権割り当てサービスであり、固定データ伝送レートがリアルタイムに要求されるVoIP(Voice over IP)などのリアルタイム系のアプリケーションに適用されるクラスである。
rtPSは、音楽又は映像のストリーミングなどのアプリケーションに適用されるクラスである。
ErtPSは、無音抑制付きVoIPなどのアプリケーションに適用されるクラスである。
nrtPSは、FTP(File Transfer Protocol)などのアプリケーションに適用されるクラスである。
BEは、伝送レート・伝送遅延など伝送を保証しないものであり、データ通信、ウェブブラウジングなどに適用されるクラスである。
上記のようにサービスクラスが定義されている場合、パケットがいずれのサービスクラスに属するかは、前述のように優先度比較部26cがパケットのDSCPフィールドを参照することで、判定できる。
本実施形態では、上記サービスクラスには、リアルタイム性の高さに応じて高い優先度が与えられる。つまり、UGSに最も高い優先度が与えられ、rtPS、ErtPS、nrtPS、BEの順で優先度が低くなる。
このようにリアルタイム性が要求されるものを優先して送信するようにすることで、リアルタイム性が損なわれることを防止できる。
つまり、リアルタイム性がさほど要求されない単なるデータ転送(BE)の場合、送信を後回しにして、多少の遅延が発生しても問題とならない。一方、VoIPのようにリアルタイム性が要求されるデータの場合、遅延の発生は音声の途切れなどの異常の原因となるため優先的に送信することで、異常の発生を防止できる。
さて、前記制御部34は、同期モード中において送信対象となるパケット(データ)を必ずバッファ26に蓄積するのではなく、バッファに蓄積しないように切替制御するように構成することができる。
この場合、同期モードの間は、データ(パケット)の取り扱いに関して、蓄積モードと欠損モードの2つのモードがあり、制御部24は、蓄積モードと欠損モードのいずれかを選択する。
ここで、蓄積モードは、同期モードのため送信停止となってバッファ26にデータ(パケット)を蓄積するモードである。欠損モードは、同期モードのため送信停止となったデータをバッファ26に蓄積せずに、移動端末MSからみて欠損したデータ(パケット)とするモードである。
本実施形態の制御部34は、同期モードとなる周期(頻度)に応じて、蓄積モードと欠損モードを切り替える。具体的には、同期モードとなる周期が、所定の閾値よりも短い(頻度が高い)場合には、蓄積モードとし、所定の閾値よりも長い(頻度が低い)場合には、欠損モードとする。
ここで、送信バッファ26は、大きさが有限であるため、バッファオーバフローが生じる可能性がある。つまり、バッファ26に蓄積すべきデータが多くなると、バッファ26に蓄積しきれず、バッファあふれ損が生じる。バッファあふれ損が生じると、基地局装置自体が送信データ(パケット)を失うことになるため、上位プロトコルでの再送がなされる(TCP層での再送)。つまり、上位ネットワークNW上のサーバ107,108などからデータの再送がなされる。この上位プロトコルでの再送は、比較的大きな遅延を発生させるため、できるだけ避けたいところである。
ところが、本実施形態では、同期モードのため送信停止となったデータ(パケット)をすべてバッファ26に蓄積するため、同期モード中は、通常の通信モードのときよりも、バッファあふれが生じやすい状態となる。つまり、同期モード中は、通信モードのときよりも、バッファあふれによる遅延が生じやすくなる。
ただし、同期モードの際に、送信停止となったデータ(パケット)をバッファ26に蓄積しなければ、ARQに伴う遅延が発生する。
特に、同期モードとなる頻度が高い場合に、バッファ26への蓄積をしなければ、ARQに伴う遅延も頻繁に発生することになり、全体として遅延量が大きくなる。
そこで、本実施形態では、制御部34は、同期モードとなる周期が、所定の閾値よりも短い(頻度が高い)場合には、蓄積モードとし、ARQに伴う遅延が頻繁に発生するのを防止する。
一方、同期モードとなる頻度が低い場合には、バッファ26への蓄積をしなくても、ARQに伴う遅延はたまにしか発生せず、ARQによる遅延量はさほど大きくない。それよりも、バッファあふれによる大きな遅延が発生する可能性を抑えた方が、全体として遅延量を抑えることができる。
そこで、本実施形態では、制御部24は、同期モードとなる周期が、所定の閾値よりも長い(頻度が低い)場合には、欠損モードとし、同期モード中のバッファあふれが生じる可能性を低下させる。
図11は、同期モードの間隔(頻度)と遅延時間の関係を示している。図11に示すように、ARQによって発生する遅延時間(バッファ蓄積しない場合)は、同期モードの間隔が大きくなるほど小さくなる。バッファあふれによる遅延時間(バッファ蓄積した場合)も、同期モードの間隔が大きくなるほど小さくなるものの、ARQによって発生する遅延時間よりも、小さくなる傾きが緩やかである。
したがって、両遅延時間特性の交点に相当する同期モード間隔を閾値とし、この閾値よりも同期モードの間隔が小さい(頻度が高い)場合には、蓄積モードによって、データをバッファ26に蓄積するようにして、ARQによって遅延時間が大きくなるのを回避することができる。つまり、この場合、発生する遅延時間は、バッファあふれによる遅延時間である。
一方、前記閾値よりも同期モードの間隔が大きい(頻度が低い)場合には、欠損モードによって、データをバッファ26に蓄積せず欠損させ、ARQによって移動端末MSに再送する。この場合、ARQによる遅延は発生するが、バッファあふれによる大きな遅延発生を回避することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
インターネットNWをバックボーンネットワークとする移動体無線通信システムを示す図である。 無線通信システムにおけるマスタ基地局装置とスレーブ基地局装置を示す図である。 基地局装置の機能ブロック図である。 プリアンブルのタイミングを検出するための説明図である。 通常通信モードと同期モードの切り替えを示すフローチャートである。 同期ずれ(タイミングオフセットが生じた)フレームを示す図である。 (a)はクロック周波数オフセットを示すグラフであり、図15(b)はタイミングオフセットを示すグラフである。 同期モードにおいてパケット損が生じる様子を示す図である。 (a)は同期モードにおいて発生したパケット欠損がARQによって再送されることを示す図であり、(b)は同期モードにおいてパケット損が生じないことを説明する図である。 パケットの優先度を比較して送出する機能を有するバッファのブロック図である。 同期モードの間隔と遅延時間の特性図である。 基地局間同期がとれているときのWiMAXフレームの状態を示す図である。
符号の説明
1 基地局装置
2 基地局装置
3 基地局装置
21 変調部
24 スイッチ
25 スイッチ
26 バッファ
32 フレームタイミングカウンタ
33 同期誤差検出部
34 周期制御部
35 同期誤差履歴記憶部

Claims (9)

  1. 端末装置にデータを送信すべき時間帯において他の基地局装置から送信された同期信号を取得して同期誤差を修正する同期モードを実行する手段と、
    同期モードの間において端末装置に送信すべきデータを蓄積する蓄積手段と、
    を備え、
    端末装置にデータを送信すべき時間帯であっても、同期モードの間は端末装置へのデータ送信を休止し、同期モードの間に前記蓄積手段に蓄積されたデータを、同期モードが終了して端末装置へのデータ送信を再開した後に、前記端末装置へ送信するよう構成されている
    ことを特徴とする基地局装置。
  2. 同期モードの間に前記蓄積手段に蓄積されたデータと、端末装置へのデータ送信を再開した後において送信対象となったデータと、の送信優先度を比較し、優先度の高いデータを優先して送信するよう構成されている
    請求項1記載の基地局装置。
  3. 同期モードの間に前記蓄積手段に蓄積されたデータを、端末装置へのデータ送信を再開した後において、他のデータよりも優先して送信するよう構成されている
    請求項1記載の基地局装置
  4. 端末装置にデータを送信すべき時間帯において、端末装置へのデータの送信を停止する停止手段と、
    前記停止手段によるデータ送信停止中に、他の基地局装置から送信された同期信号を取得する手段と、
    取得した同期信号に基づいて同期誤差を修正する修正手段と、
    前記停止手段によって送信停止となったデータを蓄積する蓄積手段と、
    端末装置へのデータ送信を再開した後に、前記蓄積手段によって蓄積されたデータを端末装置へ送信する送信手段と、
    端末装置からの欠損データ再送要求に応じて、欠損データを端末装置へ再送する手段と、
    前記停止手段によって送信停止となったデータを前記蓄積手段が蓄積する蓄積モードと、前記停止手段によって送信停止となったデータを、前記蓄積手段によって蓄積せず、端末装置にとって欠損したデータとする欠損モードと、を切り替えるモード切替手段と、
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  5. 前記切替手段は、端末装置へのデータ送信停止の頻度が、閾値よりも高い場合には、前記蓄積モードに切り替え、前記閾値よりも低い場合には、前記欠損モードに切り替える
    請求項記載の基地局装置。
  6. 前記送信手段は、前記停止手段によって送信停止となって前記蓄積手段に蓄積されたデータと、端末装置へのデータ送信を再開した後において送信対象となったデータと、の送信優先度を比較し、優先度の高いデータを優先して送信するものである請求項又は記載の基地局装置。
  7. 前記送信優先度は、データのサービスクラスに基づくものである請求項記載の基地局装置。
  8. 基地局装置におけるデータ送信方法であって、
    端末装置にデータを送信すべき時間帯において他の基地局装置から送信された同期信号を取得して同期誤差を修正する同期モードを実行し、
    同期モードの間において端末装置に送信すべきデータを蓄積し、
    端末装置にデータを送信すべき時間帯であっても、同期モードの間は端末装置へのデータ送信を休止し、同期モードの間に前記蓄積手段に蓄積されたデータを、同期モードが終了して端末装置へのデータ送信を再開した後に、前記端末装置へ送信する
    データ送信方法。
  9. 端末装置からの欠損データ再送要求に応じて、欠損データを端末装置へ再送する手段を備えた基地局装置におけるデータ送信方法であって、
    端末装置にデータを送信すべき時間帯において、他の基地局装置から送信された同期信号を取得するために、端末装置へのデータの送信を停止し、
    送信停止となったデータを蓄積し、
    端末装置へのデータ送信を再開した後に、蓄積されたデータを端末装置へ送信する、
    ことを含み、
    更に、
    送信停止となったデータを蓄積する蓄積モードと、送信停止となったデータを蓄積せず、端末装置にとって欠損したデータとする欠損モードと、を切り替える
    ことを含む
    データ送信方法。
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