JP2012047959A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生を抑制した電子写真感光体を提供する。
【解決手段】感光体の最表面層を、特定構造のスチリル系の電荷輸送材料と、特定の構造単位含んで構成されるポリカーボネート2元共重合樹脂と、特定構造のフェノール系化合物と、特定構造のジアミン系化合物と、を含んで構成させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関するものである。
従来の電子写真方式の画像形成装置においては、帯電、露光、現像、転写のプロセスを通じて電子写真感光体の表面上に形成したトナー像を被転写体に転写させる。
例えば、特許文献1、2には表面層中にフッ素系樹脂粒子を分散することにより、感光体の表面層の表面エネルギーを低減する方法や、特許文献3には、表面層に導電性金属粒体又はフッ素系樹脂を含有させる方法が提案されている。
また、特許文献4では、接触型の帯電部材へ、直流電圧のみの印加により電子写真感光体表面を帯電せしめることで、電子写真感光体の表面の削れ量を抑制できることが提案されている。
特開昭63−221355号公報 特開平6−337536号公報 特開平6−250460号公報 特開2005−107366号公報
本発明の課題は、下記特定の化合物を含んで構成させた最表面層を有さない場合に比べ、中間階調画像において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生を抑制した電子写真感光体を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
導電性基体と、前記導電性基体上に配された感光層と、を少なくとも有し、
最表面層が、少なくとも、下記一般式(1)で表される電荷輸送材料と、下記一般式(2)で表される構造単位及び下記一般式(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂と、下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物と、を含む電子写真感光体。
(一般式(1)中、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、炭素数1以上20以下のアルコキシ基、又は、置換もしくは未置換の炭素数6以上30以下のアリール基を表し、隣接する2つの置換基同士が結合して炭化水素環構造を形成してもよい。n及びmはそれぞれ独立して0、1又は2を表す。)
(一般式(2)中、R及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を表す。)
(一般式(3)中、R及びR10は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を表す。Xは、−CR1112−(但し、R11及びR12は、各々独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基のいずれかを表す。)、炭素数5以上11以下の1,1−シクロアルキレン基、炭素数2以上10以下のα,ω−アルキレン基、−O−、−S−、−SO−、又は−SO−を表す。)
(一般式(4)中、R21、R22、及びR23は、各々独立に、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。)
(一般式(5)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R33は、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R34は、水素原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、又は、芳香族基を表す。R35は、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R36及びR37は、各々独立に、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。)
請求項2に係る発明は、
前記最表面層の厚みが、25μm以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は2に記載の電子写真感光体と、
直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
を少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
請求項4に係る発明は、
トナー像の被転写体への転写後かつ電子写真感光体の帯電前に、前記電子写真感光体における電荷を除電するための除電手段を有さない、請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
請求項5に係る発明は、
請求項1又は2に記載の電子写真感光体と、
直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記被転写体に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項6に係る発明は、
前記トナー像の前記被転写体への転写後かつ前記電子写真感光体の帯電前に、前記電子写真感光体における電荷を除電するための除電手段を有さない、請求項5に記載の画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、上記特定の化合物を含んで構成させた最表面層を有さない場合に比べ、中間階調画像において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
請求項2に係る発明によれば、中間階調画像において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥が発生し易い、上記範囲の厚みを持つ最表面層を適用しても、上記特定の化合物を含んで構成させた最表面層を有さない場合に比べ、当該筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
請求項3、5に係る発明によれば、上記特定の化合物を含んで構成させた電荷輸送層を有さない電子写真感光体を提供した場合に比べ、中間階調画像において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
請求項4、6に係る発明によれば、中間階調画像において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥が発生し易い、除電手段を有さない構成であっても、上記特定の化合物を含んで構成させた電荷輸送層を有さない電子写真感光体を提供した場合に比べ、中間階調画像において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 他の本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
[電子写真感光体]
本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性基体と、導電性基体上に設けられた感光層と、を有する。そして、当該感光体の最表面層は、少なくとも、下記一般式(1)で表される電荷輸送材料と、下記一般式(2)で表される構造単位及び下記一般式(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂と、下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物と、を含んで構成される。
なお、最表面層とは、導電性基体から最も遠い側に配置される層を意味し、感光層が電荷発生層及び電荷輸送層をこの順で有する機能分離型感光層の場合、当該電荷発生層が最表面層に相当し、感光層が単層型感光層の場合、当該単層型感光層が最表面層に相当する。
ここで、従来、電子写真感光体の最表面層の磨耗量(削れ量)を低減する目的で、直流電圧の印加により、電子写真感光体への帯電を行う接触型の帯電手段が採用されている。この接触型の帯電手段は、装置の電源やハーネス(電源供給・信号通信等を目的とした複数の電線を束にしたもの)の構成を簡略化が実現されることから、装置全体のコストを低減されるため、近年、盛んに採用されるようになってきている。
しかしながら、この接触型の帯電手段を採用すると、異常放電が生じ易いと考えられることから、中間階調画像(所謂、ハーフトーン画像)において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥が生じ易くなることがわかってきた。
特に、この現象は、電子写真感光体の最表面層が厚い場合や、除電手段を採用しない場合に、顕著に生じることもわかってきた。
そこで、本実施形態に係る電子写真感光体では、上記構成とすることで、中間階調画像(所謂、ハーフトーン画像)において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
一般式(1)で表される電荷輸送材料と、一般式(2)及び(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂とは、これらを混合して最表面層を構成することで、ポリカーボネート樹脂の分子間インターラクションを形成し、層の強度を向上する機能を有しているものと考えられる。
一方、帯電不良が電子写真感光体の表面や最表面層中の酸化状態にあるラジカルが帯電均一性を妨害するため生じるものと推測されるが、一般式(4)及び(5)で表される化合物とを併用すると、当該化合物は、それらラジカルを消去させる機能を有していると考えられる。加えて、当該化合物は、電子写真感光体の最表面層中の電荷の偏り(電荷トラップ)を形成するため比較的残留電位を高めるが、異常放電が生じても、それらの電荷の偏り(電荷トラップ)が表面の異常帯電部で放電(リーク)し帯電の均一化させる方向に働く機能を有するものと考えられる。
しかしながら、本実施形態では、理由は定かではないが、このような各機能を有する上記各材料を組み合わせて、最表面層を構成すると、中間階調画像(所謂、ハーフトーン画像)において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
また、本実施形態に係る電子写真感光体では、その最表面層が例えば25μm(望ましくは、18μm以上40μm以下、より望ましくは24μm以上30μm以下)と言った厚さを有する場合であっても、中間階調画像(所謂、ハーフトーン画像)において、電子写真感光体軸方向の筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
そして、直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段を備えたプロセスカートリッジ、画像形成装置に、本実施形態係る電子写真感光体を搭載することで、上記筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
加えて、特に、当該筋状の画像欠陥が発生し易い除電手段(トナー像の前記被転写体への転写後かつ前記電子写真感光体の帯電前に、前記電子写真感光体における電荷を除電するための除電手段)を有さないプロセスカートリッジ、画像形成装置であっても、本実施形態係る電子写真感光体を搭載することで、上記筋状の画像欠陥の発生が抑制される。
以下、本実施形態に係る電子写真感光体の詳細について説明する。
図1は、本実施形態に係る電子写真用感光体を示す概略断面図である。図2は、他の本実施形態に係る電子写真用感光体を示す概略断面図である。
図1に示す電子写真感光体10Aは、例えば、いわゆる機能分離型感光体(又は積層型感光体)であり、導電性基体4上に下引き層1が設けられ、その上に電荷発生層2、及び電荷輸送層3が順次形成された構造を有するものである。電子写真感光体10Aにおいては、電荷発生層2及び電荷輸送層3により感光層が構成されている。
そして、図1に示す電子写真感光体10Aにおいては、電荷輸送層3が導電性基体4から最も遠い側に配置される最表面層となっている。
図2に示す電子写真感光体10Bは、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一の層(単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層))に含有するものである。
具体的には、図2に示す電子写真感光体10Bにおいては、導電性基体4上に下引き層1が設けられ、その上に単層型感光層6が形成された構造を有するものである。
そして、図2に示す電子写真感光体10Bにおいては、単層型感光層6が導電性基体4から最も遠い側に配置される最表面層となっている。
なお、図1乃至図2に示す電子写真感光体において、下引き層1は設けてもよいし、設けなくてもよい。
以下、電子写真感光体における各要素について説明する。以下、符号を省略して説明する。
まず、導電性基体について説明する。なお、「導電性」とは、例えば体積抵抗率が1013Ω・cm以下を意味する。
導電性基体としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、薄膜(例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)等の膜)を設けたプラスチックフィルム等、導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、導電性付与剤を塗布又は含浸させたプラスチックフィルム等が挙げられる。導電性基体の形状は円筒状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性基体として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
次に、下引き層について説明する。
下引き層は、導電性基体表面における光反射の防止、導電性基体から感光層への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。
下引き層は、例えば、結着樹脂と、必要に応じてその他添加物とを含んで構成される。
下引き層に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが望ましく用いられる。
下引き層には、シリコン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物等の金属化合物等を含有してもよい。
金属化合物と結着樹脂との比率は、特に制限されず、所望する電子写真感光体特性を得られる範囲で設定されることがよい。
下引き層には、表面粗さ調整のために下引き層中に樹脂粒子を添加してもよい。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂粒子等が挙げられる。なお、表面粗さ調整のために下引き層を形成後、その表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等が用いられる。
ここで、下引き層の構成として特に好適には、結着樹脂と導電性粒子とを少なくとも含有する構成である。なお、導電性とは、例えば体積抵抗率が10Ω・cm未満を意味する。
導電性粒子としては、例えば、金属粒子(アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの粒子)、導電性金属酸化物粒子(酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの粒子)、導電性物質粒子(カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末の粒子)等が挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物粒子が好適である。導電性粒子は、2種以上混合して用いてもよい。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、より望ましくは40質量%以上80質量%以下である。
下引き層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた下引き層形成用塗布液が使用される。また、下引き層形成用塗布液中に粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。ここで、高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
下引き層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
下引き層の膜厚は、15μm以上が望ましく、20μm以上50μm以下がより望ましい。
ここで、図示は省略するが、下引き層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。中間層に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などが挙げられる。これらの化合物は、単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いてもよい。中でも、ジルコニウム、又はシリコンを含有する有機金属化合物がよい。
中間層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた中間層形成用塗布液が使用される。 中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
中間層の厚みは、例えば、0.1μm以上3μm以下の膜厚範囲に設定することがよい。また、この中間層を下引き層として使用してもよい。
次に、電荷発生層について説明する。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂中とを含んで構成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられ、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が挙げられる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。また、これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層を構成する結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷発生層の形成の際には、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液が使用される。
電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電荷発生材料)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷発生層形成用塗布液を下引き層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、望ましくは0.01μm以上5μm以下、より望ましくは0.05μm以上2.0μm以下の範囲に設定される。
次に、電荷輸送層について説明する。
電荷輸送層は、例えば、下記一般式(1)で表される電荷輸送材料と、下記一般式(2)で表される構造単位及び下記一般式(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂と、下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物と、を含んで構成される。
電荷輸送材料について説明する。
電荷輸送材料は、下記一般式(1)で表される電荷輸送材料である。
一般式(1)中、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、炭素数1以上20以下のアルコキシ基、又は、置換もしくは未置換の炭素数6以上30以下のアリール基を表し、隣接する2つの置換基同士が結合して炭化水素環構造を形成してもよい。
n及びmはそれぞれ独立して0、1又は2を表す。
一般式(1)において、R、R、R、R、R、及びRが表すハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、これらの中でもフッ素、塩素が望ましい。
一般式(1)において、R、R、R、R、R、及びRが表すアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖が挙げられ、これらの中でもメチル基、エチル基、イソプロピル基等比較的低分子量のものが望ましい。
一般式(1)において、R、R、R、R、R、及びRが表すアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられ、これらの中でもメトキシ基が望ましい。
一般式(1)において、R、R、R、R、R、及びRが表すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ビフェニリル基などが挙げられ、これらの中でもフェニル基、ナフチル基が望ましい。
なお、R、R、R、R、R、及びRが表す上記各置換基は、さらに置換基を有していてもよく、当該置換基としては、上記例示したハロゲン原子やアルコキシ基、アルキル基、アリール基などが挙げられる。
一般式(1)において、R、R、R、R、R、及びRの隣接する二つの置換基同士が連結した炭化水素環構造における、当該置換基同士を連結する基としては、単結合、2,2’−メチレン基、2,2’−エチレン基、2,2’−ビニレン基などが挙げられ、これらの中でも単結合、2,2’−メチレン基が望ましい。
一般式(1)において、R、R、R、R、R、及びRとしては、上記の中でも水素原子、又はメチル基が望ましい。
以下に、一般式(1)で表される電荷輸送材料の具体例を示すが、これに限定されるわけではない。
一般式(1)で表される電荷輸送材料の含有量は、例えば、最表面層(電荷輸送層)の固形分全量に対して5質量%以上45質量%以下がよく、望ましくは10質量%以上40質量%以下である。
一般式(1)で表される電荷輸送材料以外にも、他の電荷輸送材料を併用してもよい。
他の電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、及び上記した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの他の電荷輸送材料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、電荷輸送材料とポリカーボネート樹脂に対する相溶性向上の観点から、一般式(1)で表される電荷輸送材料と他の結着樹脂とを併用することがよい。その場合、一般式(1)で表される電荷輸送材料と他の結着樹脂との配合比(質量比)は、例えば、1:5乃至5:1がよい。
ポリカーボネート樹脂について説明する。
ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(2)で表される構造単位(繰り返し単位)及び下記一般式(3)で表される構造単位(繰り返し単位)を含んで構成されるポリカーボネート樹脂(以下、特定のポリカーボネート樹脂と称する)である。
一般式(2)中、R及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を表す。
一般式(3)中、R及びR10は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を表す。
Xは、−CR1112−(但し、R11及びR12は、各々独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基のいずれかを表す。)、炭素数5以上11以下の1,1−シクロアルキレン基、炭素数2以上10以下のα,ω−アルキレン基、−O−、−S−、−SO−、又は−SO−を表す。
一般式(2)及び一般式(3)において、R、R、R、及びR10は、各々独立に、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基が望ましく、さらに、水素原子、メチル基がより望ましい。
また、一般式(2)において、Xは、−CR1112−、炭素数5以上11以下の1,1−シクロアルキレン基が好ましく、−CR1112−がより望ましい。また前記−CR1112−中のR11及びR12は、各々独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基又は炭素数6以上12以下のアリール基が好ましく、その中でもメチル基又はフェニル基がより好ましい。
特定のポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量としては、例えば20,000以上80,000以下の範囲がよい。
なお、粘度平均分子量の測定方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。具体的には、例えば、樹脂1gをメチレンクロライド100cmに均一溶解し、25℃の測定環境下でウベローデ粘度計で、その比粘度ηspを測定し、ηsp/c=〔η〕+0.45〔η〕cの関係式(ただしcは濃度(g/cm)より極限粘度〔η〕(cm/g)をもとめ、H.Schnellによって与えられている式、〔η〕=1.23×10−4Mv0.83の関係式より粘度平均分子量Mvをもとめる一点測定法が用いられる。
特定のポリカーボネート樹脂は、例えば、下記一般式(2A)で表される4,4′−ジヒドロキシビフェニル化合物及び下記一般式(3A)で表されるビスフェノール化合物を原料として用い、ホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物との重縮合又はビスアリールカーボネートとのエステル交換反応等の方法によって得られる。
一般式(2A)及び(3A)中、R、R、R及びR10は、一般式(2)及び(3)中のものと同様である。
ここで、一般式(2A)で表される4,4′−ジヒドロキシビフェニル化合物として具体的には、例えば、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−2,2′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジシクロヘキシルビフェニル、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジフェニルビフェニル等が挙げられる。
一方、一般式(3A)で表されるビスフェノール化合物として具体的には、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)イソブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−1−フェニルメタン、1,1−ビス(2−tert−アミル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。これらビスフェノール化合物は、1種単独で用いてもよいし、複数併用してもよい。
特定のポリカーボネート樹脂は、一般式(2)で表される構造単位の含有割合が、一般式(2)及び(3)で表される構造単位の合計に対するモル比で、例えば0.05以上0.9以下がよく、望ましくは0.1以上0.5以下、より望ましくは0.15以上0.4以下である。
この一般式(2)で表される構造単位のモル比が0.05未満であると、長期保管及び使用により、接触型の帯電手段との接触に起因して電子感光体にヒビ割れや機能障害が生じ易く、画像不良を発生してしまうことがある。一方、このモル比が0.9を超えると、ポリカーボネート樹脂の一部に結晶化が起こり易くなることがある。
特定のポリカーボネート樹脂は、一般式(2)及び(3)で表される構造単位以外の他の構造単位(他の繰り返し単位)を含んで構成されていてもよい。その場合、他の構造単位(繰り返し単位)は、特定ポリカーボネート樹脂を構成する構造単位(繰り返し単位)全体に対するモル比で、例えば0.03以下であることがよい。
特定のポリカーボネート樹脂の具体例としては、例えば、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、具体例中、m、nは共重合比を示す。
なお、機能を損ねない範囲で、特定のポリカーボネート樹脂以外の他の結着樹脂を併用してもよい。当該他の結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、及びポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。これらの他の結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
ここで、特定のポリカーボネート樹脂は、最表面層(電荷輸送層)の固形分全量に対して例えば10質量%以上90質量%以下であることよく、望ましくは30質量%以上90質量%以下であり、望ましくは50質量%以上90質量%以下である。
また。電荷輸送材料と上記結着樹脂(特定のポリカーボネート樹脂+他の結着樹脂)との配合比(質量比)は10:1乃至1:5が望ましい。
一般式(4)及び(5)で表される化合物について説明する。
一般式(4)中、R21、R22、及びR23は、各々独立に、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。
一般式(4)において、R21、R22が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基が挙げられ、特にt−ブチル基などかさ高いアルキル基が望ましい。

一般式(4)において、R23が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基が挙げられ、メチル基やエチル基等が望ましい。
23が表すアルキル基としては、例えば、メチル基が特に望ましい。
一般式(5)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数1以上20以下のアルキル基を表し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基を表す。
33は、水素原子、又は炭素数1以上20以下のアルキル基を表し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基を表す。
34は、水素原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、又は芳香族基を表し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基、又は、フェニル基、ナフチル基等の芳香族基を表す。
35は、水素原子、又は炭素数1以上20以下のアルキル基を表し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基を表す。
36及びR37は、各々独立に、炭素数1以上20以下のアルキル基を表し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖のものや、イソプロピル基、t−ブチル基などの分岐鎖のアルキル基を表す。
一般式(5)において、R31及びR32が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基が好適に挙げられ、エチル基が望ましい。
一般式(5)において、R33が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が好適に挙げられ、メチル基が望ましい。
一般式(5)において、R34が表す芳香族基としては、フェニル基が望ましい。
一般式(5)において、R34が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基が好適に挙げられ、メチル基が望ましい。
一般式(5)において、R35が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基が好適に挙げられ、メチル基が望ましい。
一般式(5)において、R36及びR37が表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基が好適に挙げられ、エチル基が望ましい。
一般式(4)及び(5)で表される化合物として具体的には、例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン等が挙げられ、より具体的には、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−P−クレゾール、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、P,P’−ジアミノジフェニルメタン、N−フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、P,P’−ジメトキシジフェニルアミン、N,N’―ジフェニル−P−フェニレンジアミン、N,N’―ジ(β−ナフチル)−P−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−P−フェニレンジアミン等が挙げられる。
ここで、一般式(4)で表される化合物は、最表面層(電荷輸送層)の固形分全量に対して例えば0.1質量%以上10質量%以下であることよく、望ましくは1質量%以上8質量%以下であり、望ましくは1質量%以上5質量%以下である。
一方、一般式(5)で表される化合物は、最表面層(電荷輸送層)の固形分全量に対して例えば0.1質量%以上10質量%以下であることよく、望ましくは0.5質量%以上5質量%以下であり、望ましくは1質量%以上3質量%以下である。
その他添加物について説明する。
電荷輸送層には、フッ素樹脂粒子を含んでいてもよい。
フッ素樹脂粒子としては、例えば、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体の粒子の中から1種又は2種以上を選択するのが望ましい。これらの中も、フッ素樹脂粒子としては、特に、4フッ化エチレン樹脂粒子、フッ化ビニリデン樹脂粒子が望ましい。
フッ素樹脂粒子の一次粒径は、0.05μm以上1μm以下であることがよく、望ましくは0.1μm以上0.5μm以下であることがよい。
なお、この一次粒子は、電子写真感光体の最表面層から試料片を得て、これをSEM(走査型電子顕微鏡)により例えば倍率5000倍以上で観察し、一次粒子状態のフッ素樹脂粒子の最大径を測定し、これを50個の粒子について行った平均値とする。なお、SEMとして日本電子製JSM-6700Fを使用し、加速電圧5kVの二次電子画像を観察する。
フッ素樹脂粒子は、分散剤としてフッ素系グラフトポリマーを併用することがよい。この分散剤の量は、特に規定するものではないが、フッ素樹脂粒子に対して0.1質量%以上10質量%以下であることがよい。
フッ素樹脂粒子の含有量は、電荷輸送層(最表面層)の固形分全量に対して2質量%以上15質量%以下であることが望ましく、より望ましくは4質量%以上12質量%以下であり、さらに望ましくは6質量%以上10質量%以下である。
また、電荷輸送層には、必要に応じて、さらにフッ素変性シリコーンオイルを含んでもよい。このフッ素変性シリコーンオイルは、例えば、オルガノポリシロキサンの置換基の一部又は全部がフルオロアルキル基(例えば炭素数1以上10以下のフルオロアルキル基)で置換されたフッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。
フッ素変性シリコーンオイルの含有量は、例えば、0.1ppm以上1000ppm以下の範囲がよく、望ましくは0.5ppm以上500ppm以下の範囲である。
電荷輸送層は、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液を用いて形成される。 電荷輸送層形成用塗布液中に粒子(例えばフッ素樹脂粒子)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
なお、電荷輸送層形成用塗布液中に例えばフッ素樹脂粒子を分散させる場合、つまり電荷輸送層にフッ素樹脂粒子を含ませる場合、フッ素樹脂粒子の分散安定剤として、フッ素系界面活性剤やフッ素系グラフトポリマーを併用することがよい。フッ素系グラフトポリマーとしては、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、スチレン化合物等からなるマクロモノマー及びパーフルオロアルキルエチルメタクリレートよりグラフト重合された樹脂が挙げられる。
フッ素系界面活性剤やフッ素系グラフトポリマーの含有量は、例えば、フッ素樹脂粒子に対して1質量%以上5質量%以下であることがよい。
電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いられる。
電荷輸送層の膜厚は、上述のように25μm以上であることがよいが、例えば5μm以上25μm未満であってもよい。
次に、単層型感光層について説明する。
単層型感光層は、例えば、電荷発生材料と、一般式(1)で表される電荷輸送材料と、一般式(2)で表される構造単位及び下記一般式(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂と、一般式(4)で表される化合物と、一般式(5)で表される化合物と、を含んで構成される。
単層型感光層中の電荷発生材料の含有量は、10質量%以上85質量%以下程度、望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。
単層型感光層の膜厚は、上述のように25μm以上であることがよいが、例えば5μm以上25μm未満であってもよい。
なお、上記感光層を構成する各層中には、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を含んでもよい。例えば、酸化防止剤としては、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等が挙げられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が挙げられる。
また、感光層を構成する各層には、少なくとも1種の電子受容性物質を含んでもよい。電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等が挙げられる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に望ましい。
なお、電子写真感光体は、感光層上に別途保護層を設けた形態であってもよく、本形態の場合、当該保護層が最表面層に相当し、一般式(1)で表される電荷輸送材料と、一般式(2)で表される構造単位及び下記一般式(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂と、一般式(4)で表される化合物と、一般式(5)で表される化合物と、を含んで構成される。
[画像形成装置等]
図3は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図3に示すように、例えば、矢印aで示すように、時計回り方向に回転する電子写真感光体10と、電子写真感光体10の上方に、電子写真感光体10に相対して設けられ、電子写真感光体10の表面を帯電させる帯電装置20(帯電手段の一例)と、帯電装置20により帯電した電子写真感光体10の表面に露光して、静電潜像を形成する露光装置30(静電潜像形成手段の一例)と、露光装置30により形成された静電潜像に現像剤に含まれるトナーを付着させて電子写真感光体10の表面にトナー像を形成する現像装置40(現像手段の一例)と、電子写真感光体10に接触しつつ矢印bで示す方向に走行するとともに、電子写真感光体10の表面に形成されたトナー像を転写するベルト状の中間転写体50と、電子写真感光体10の表面をクリーニングするクリーニング装置70(クリーニング手段の一例)とを備える。
帯電装置20、露光装置30、現像装置40、中間転写体50、潤滑剤供給装置60及びクリーニング装置70は、電子写真感光体10を囲む円周上に、時計周り方向に配設されている。なお、本実施形態では、クリーニング装置70内部に、潤滑剤供給装置60が配置された形態を説明するが、これに限られるわけではなく、クリーニング装置70とは別途、潤滑剤供給装置60を配置した形態であってもよい。
中間転写体50は、内側から、支持ローラ50A、50B、背面ローラ50C、及び駆動ローラ50Dによって張力を付与されつつ保持されるとともに、駆動ローラ50Dの回転に伴い矢印bの方向に駆動される。中間転写体50の内側における電子写真感光体10に相対する位置には、中間転写体50をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて中間転写体50の外側の面に電子写真感光体10上のトナーを吸着させる一次転写装置51が設けられている。中間転写体50の下方における外側には、記録紙P(記録媒体の一例)をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて、中間転写体50に形成されたトナー像を記録紙P上に転写する二次転写装置52が背面ローラ50Cに対向して設けられている。なお、これら、電子写真感光体10に形成されたトナー像を記録紙Pへ転写するための部材が転写手段の一例に相当する。
中間転写体50の下方には、さらに、二次転写装置52に記録紙Pを供給する記録紙供給装置53と、二次転写装置52においてトナー像が形成された記録紙Pを搬送しつつ、トナー像を定着させる定着装置80とが設けられている。
記録紙供給装置53は、1対の搬送ローラ53Aと、搬送ローラ53Aで搬送される記録紙Pを二次転写装置52に向かって誘導する誘導板53Bと、を備える。一方、定着装置80は、二次転写装置52によってトナー像が転写された記録紙Pを加熱・押圧することにより、トナー像の定着を行う1対の熱ローラである定着ローラ81と、定着ローラ81に向かって記録紙Pを搬送する搬送コンベア82とを有する。
記録紙Pは、記録紙供給装置53と二次転写装置52と定着装置80とにより、矢印cで示す方向に搬送される。
中間転写体50には、さらに、二次転写装置52において記録紙Pにトナー像を転写した後に中間転写体50に残ったトナーを除去するクリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング装置54が設けられている。
以下、本実施形態に係る画像形成装置101における主な構成部材の詳細について説明する。
(帯電装置)
帯電装置20は、電子写真感光体10と接触させ、直流電圧の印加により、電子写真感光体10の表面を帯電する接触型の帯電装置である。
帯電装置20は、例えば、ローラ状、ブラシ状、フィルム状等の種々の公知の形態の帯電部材で構成されるが、特にローラ状の帯電部材がよい。ローラ状の帯電部材については電子写真感光体10に対し、例えば、250mgf以上600mgf以下の圧力で接触配置させることがよい。
帯電装置20は、要求される電子感光体10の帯電電位に応じて、例えば、正または負の50V以上2000V以下(望ましくは100V以上1500V以下)の直流電圧を印加し、電子写真感光体10を帯電することがよい。印加する電圧は、交流電圧を重畳してもよいが、電子写真感光体10の表面の磨耗量(削れ量)を抑制する観点から、直流電圧のみがよい。
帯電装置20を構成するローラ状の帯電部材は、帯電部材として有効な電気抵抗(10Ω以上10Ω以下)に調整された材料で構成された部材であり、例えば、シャフトとシャフト外周面に配設された単層又は複数層の弾性層と、から構成されているものが挙げられる。
これら弾性層は、例えば、主材料(例えば、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴムやポリオレフィン、ポリスチレン、塩化ビニル等からなるエラストマー)に、導電性付与剤(例えば導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等)配合して構成される。
弾性層は、樹脂(ナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーン等)を塗料化し、そこに導電付与剤(例えば導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等)を適量配合し、得られた塗料をデイッピング、スプレー、ロールコート等の任意の手法により層状に形成したもので構成してもよい。
帯電装置20は、電子写真感光体10に従動させつつ、電子写真感光体10の同じ周速度で回転させて帯電を行ってもよいし、別途、駆動手段により回転駆動させ、電子写真感光体10とは異なる周速度で回転させて帯電を行ってもよい。
(露光装置)
露光装置30としては、例えば、電子写真感光体10表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体10の分光感度領域にあるものがよい。半導体レーザーの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外がよい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。また、露光装置30としては、例えばカラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
(現像装置)
現像装置40は、例えば、現像領域で電子写真感光体10に対向して配置されており、例えば、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を収容する現像容器41(現像装置本体)と、補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47と、を有している。現像容器41は、現像容器本体41Aとその上端を塞ぐ現像容器カバー41Bとを有している。
現像容器本体41Aは、例えば、その内側に、現像ロール42を収容する現像ロール室42Aを有しており、現像ロール室42Aに隣接して、第1攪拌室43Aと第1攪拌室43Aに隣接する第2攪拌室44Aとを有している。また、現像ロール室42A内には、例えば、現像容器カバー41Bが現像容器本体41Aに装着された時に現像ロール42表面の現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材45が設けられている。
第1攪拌室43Aと第2攪拌室44Aとの間は例えば仕切り壁41Cにより仕切られており、図示しないが、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aは仕切り壁41Cの長手方向(現像装置長手方向)両端部に開口部が設けられて通じており、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aによって循環攪拌室(43A+44A)を構成している。
そして、現像ロール室42Aには、電子写真感光体10と対向するように現像ロール42が配置されている。現像ロール42は、図示しないが磁性を有する磁性ロール(固定磁石)の外側にスリーブを設けたものである。第1攪拌室43Aの現像剤は磁性ロールの磁力によって現像ロール42の表面上に吸着されて、現像領域に搬送される。また、現像ロール42はそのロール軸が現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。ここで、現像ロール42と電子写真感光体10とは、同方向に回転し、対向部において、現像ロール42の表面上に吸着された現像剤は、電子写真感光体10の進行方向とは逆方向から現像領域に搬送するようにしている。
また、現像ロール42のスリーブには、不図示のバイアス電源が接続され、現像バイアスが印加されるようになっている(本実施形態では、現像領域に交番電界が印加されるように、直流成分(AC)に交流成分(DC)を重畳したバイアスを印加)。
第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aには現像剤を攪拌しながら搬送する第1攪拌部材43(攪拌・搬送部材)及び第2攪拌部材44(攪拌・搬送部材)が配置されている。第1攪拌部材43は、現像ロール42の軸方向に伸びる第1回転軸と、回転軸の外周に螺旋状に固定された攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。また、第2攪拌部材44も、同様に、第2回転軸及び攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。なお、攪拌部材は現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。そして、第1攪拌部材43及び第2攪拌部材44は、その回転によって、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aの中の現像剤は互いに逆方向に搬送されるように配設されている。
そして、第2攪拌室44Aの長手方向一端側には、補給用トナー及び補給用キャリアを含む補給用現像剤を第2攪拌室44Aへ供給するための補給搬送路46の一端が連結されており、補給搬送路46の他端には、補給用現像剤を収容している補給用現像剤収納容器47が連結されている。
このように現像装置40は、補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47から補給搬送路46を経て補給用現像剤を現像装置40(第2攪拌室44A)へ供給する。
ここで、現像装置40に使用される現像剤について説明する。
現像剤は、トナーとキャリアを含む二成分系現像剤が採用される。
まず、トナーについて説明する。
トナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、及び必要に応じて離型剤等の他の添加剤を含むトナー粒子と、必要に応じて外添剤と、を含んで構成される。
トナー粒子は、平均形状係数(形状係数=(ML/A)×(π/4)×100で表される形状係数の個数平均、ここでMLは粒子の最大長を表し、Aは粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく、105以上145以下であることがより望ましく、110以上140以下であることがさらに望ましい。さらに、トナーとしては、体積平均粒子径が3μm以上12μm以下であることが望ましく、3.5μm以上10μm以下であることがより望ましく、4μm以上9μm以下であることがさらに望ましい。
トナー粒子は、特に製造方法により限定されるものではないが、例えば、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を加えて混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により製造されるトナー粒子が使用される。
また上記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法が使用される。なお、トナーの製造方法としては、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が望ましく、乳化重合凝集法が特に望ましい。
そして、トナーは、上記トナー粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサー又はVブレンダー等で混合することによって製造される。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
一方、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉又はそれ等の表面に樹脂を被覆したものが使用される。また、キャリアとトナーとの混合割合は、特に制限はなく、周知の範囲で設定される。
(転写装置)
一次転写装置51、及び二次転写装置52としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
なお、一次転写装置51は、トナー像に対して、トナーとは逆極性の電圧を印加して、トナー像を中間転写体50に転写してもよい。
中間転写体50としては、導電剤を含んだポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等のベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外に円筒状のものが用いられる。
(クリーニング装置)
クリーニング装置70は、例えば、筐体71と、筐体71から突出するように配設されるクリーニングブレード72と、クリーニングブレード72の電子写真感光体10回転方向下流側に配置される潤滑剤供給装置60と、を含んで構成されている。
潤滑剤供給装置60は、例えば、クリーニング装置70の内部であって、クリーニングブレード72よりも電子写真感光体10の回転方向上流側に設けられている。
潤滑剤供給装置60としては、例えば、電子写真感光体10と接触して配置される回転ブラシ61と、回転ブラシ61に接触して配置される固形状の潤滑剤62と、で構成されている。潤滑剤供給装置60では、固形状の潤滑剤62と接触した状態で回転ブラシ61を回転させることで、回転ブラシ61に潤滑剤62が付着すると共に、その付着した潤滑剤62が電子写真感光体10の表面に供給され、当該潤滑剤62の皮膜が形成される。
なお、潤滑剤供給装置60は、上記形態に限られず、例えば、回転ブラシ61に代わりにゴムローラを採用した形態であってもよい。
また、潤滑剤62としては、例えば、金属石鹸及びワックスなどが挙げられる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置101の動作について説明する。まず、電子写真感光体10が矢印aで示される方向に沿って回転すると同時に、帯電装置20により負に帯電する。
帯電装置20によって表面が負に帯電した電子写真感光体10は、露光装置30により露光され、表面に潜像が形成される。
電子写真感光体10における潜像の形成された部分が現像装置40に近づくと、現像装置40(現像ロール42)により、潜像にトナーが付着し、トナー像が形成される。
トナー像が形成された電子写真感光体10が矢印aに方向にさらに回転すると、トナー像は中間転写体50の外側の面に転写する。
トナー像が中間転写体50に転写されたら、記録紙供給装置53により、二次転写装置52に記録紙Pが供給され、中間転写体50に転写されたトナー像が二次転写装置52により、記録紙P上に転写される。これにより、記録紙Pにトナー像が形成される。
画像が形成された記録紙Pは、定着装置80でトナー像が定着される。
ここで、トナー像が中間転写体50に転写された後、電子写真感光体10は、転写後、潤滑剤供給装置60により潤滑剤62が電子写真感光体10の表面へ供給されて、当該電子写真感光体10の表面に潤滑剤62の皮膜が形成される。その後、クリーニング装置70のクリーニングブレード72により、表面に残ったトナーや放電生成物が除去される。そして、クリーニング装置70において、転写残のトナーや放電生成物が除去された電子写真感光体10は、帯電装置20により、再び帯電せられ、露光装置30において露光されて潜像が形成される。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、例えば、図4に示すように、筐体11内に、電子写真感光体10、帯電装置20、現像装置40、潤滑剤供給装置60、及びクリーニング装置70を一体に収容させたプロセスカートリッジ101Aを備えた形態であってもよい。このプロセスカートリッジ101Aは、複数の部材を一体的に収容し、画像形成装置101に脱着させるものである。なお、図4に示す画像形成装置101では、現像装置40には、補給用現像剤収納容器47を設けない形態が示されている。
プロセスカートリッジ101Aの構成は、これに限られず、例えば、少なくとも、電子写真感光体10と帯電装置20を備えてえればよく、その他、例えば、露光装置30、現像装置40、一次転写装置51、及びクリーニング装置70から選択される少なくとも一つを備えていてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限れず、周知の構成、例えば、電子写真感光体10に形成したトナー像を直接、記録紙Pに転写する方式を採用してもよいし、タンデム方式の画像形成装置を採用してもよい。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。なお、特に断りのない限り、「部」はすべて「質量部」を意味する。
(実施例1)
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ社製、比表面積値:15m/g)100質量部をメタノール500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤として、KBM603(信越化学社製)1.25質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、メタノールを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
表面処理を施した酸化亜鉛粒子60質量部と、アリザリン0.6質量部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュール3173、住友バイエルンウレタン社製)13.5質量部と、ブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)15質量部とを、メチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間の分散を行い分散液を得た。得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部と、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)4.0質量部とを添加し、下引層塗布用液を得た。
この塗布液を、浸漬塗布法にて直径30mmのアルミニウム基材上に塗布し、180℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ25μmの下引層を得た。
次に、電荷発生材料として、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶15重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10重量部およびn−ブチルアルコール300重量部からなる混合物を、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散して電荷発生層用の塗布液を得た。この電荷発生層用塗布液を前記下引層上に浸漬塗布し、乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を得た。
次に、4フッ化エチレン樹脂粒子(平均粒径:0.2μm)0.6質量部およびフッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(重量平均分子量:30,000)0.015質量部とを、テトラヒドロフラン4質量部、トルエン1質量部とともに20℃の液温に保ち、48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た。
次に、一般式(1)で表される電荷輸送材料として、下記例示化合物1−1で表される電荷輸送材料1質量部、他の電荷輸送材料として、下記化合物1−Bで表される電荷輸送材料3質量部、一般式(2)及び(3)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂(結着樹脂)として、下記例示化合物2−2で表されるポリカーボネート樹脂(m:n=0.2:0.8)6質量部、一般式(4)で表される化合物として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.1質量部、一般式(5)で表される化合物として、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−フェニルメタン0.1質量部を混合して、テトラヒドロフラン24質量部及びトルエン11質量部に溶解し、混合液を得た。
次に、得られた混合液を、上記4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を加えて攪拌混合した縣濁液を、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興行株式会社製)を用いて、500kgf/cm2まで昇圧しての分散処理を6回繰り返した液に、フッ素変性シリコーンオイル(商品名:FL−100 信越シリコーン社製)を5ppm添加し、十分に撹拌して電荷輸送層形成用塗布液を得た。
この電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層上に塗布して135℃で30分間乾燥し、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
(実施例2〜12)
電荷輸送層の組成であって、一般式(1)で表される電荷輸送材料、他の電荷輸送材料、一般式(2)及び(3)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂、一般式(4)で表される化合物、一般式(5)で表される化合物の種類及び配合量、電荷輸送層の膜厚、を表1〜表3に従って、変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を得た。
(比較例1〜8)
電荷輸送層の組成であって、一般式(1)で表される電荷輸送材料、他の電荷輸送材料、一般式(2)及び(3)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂、一般式(4)で表される化合物、一般式(5)で表される化合物の種類及び配合量、電荷輸送層の膜厚、を表1〜表3に従って、変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を得た。
(評価)
各例で得られた電子写真感光体を28℃、85%RHで一晩保管した後、28℃、85%RHの環境下において、DocuPrint C1100(富士ゼロックス社製:除電装置有:感光体帯電方式=帯電ロールを800gf(7.85N)で感光体に接触させ、−400Vの直流電圧印加により帯電する方式)に組み込み、ハーフトーン画像(中間階調画像:画像濃度20%)を印刷し、感光体軸方向の筋状の画像欠陥について下記評価基準で判定した。
その後、28℃、85%RHの環境下において。除電装置を取り外したDocuPrint C1100改造機に組み込み、同様にしてハーフトーン画像(中間階調画像:画像濃度20%)を印刷し、感光体軸方向の筋状の画像欠陥について下記評価基準で判定した。
−評価基準−
A:まったく発生していないレベル
B:Cよりもうすく発生(ほとんど気づかないが、よく見ると発生しているレベル)
C:Dよりもうすく発生
D:はっきり発生しているが、全面には発生せず一部で発生
E:はっきり、全面に発生
なお、表1及び表2中、Meはメチル基、t-Buはt-ブチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を示す。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べて、感光体軸方向の筋状の画像欠陥が抑制されることがわかる。
また、本実施例では、比較例に比べ、除電装置を有さない装置に搭載しても、感光体軸方向の筋状の画像欠陥が抑制されることがわかる。
1 下引き層、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 導電性基体、6 単層型感光層、10 電子写真感光体、10A 電子写真感光体、10B 電子写真感光体、20 帯電装置、30 露光装置、40 現像装置、41 現像容器、41A 現像容器本体、41B 現像容器カバー、41C 壁、42 現像ロール、42A 現像ロール室、43 攪拌部材、43A 攪拌室、44 攪拌部材、44A 攪拌室、45 層厚規制部材、46 補給搬送路、47 補給用現像剤収納容器、50 中間転写体、50A 支持ローラ、50B 支持ローラ、50C 背面ローラ、50D 駆動ローラ、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 記録紙供給装置、53A 搬送ローラ、53B 誘導板、54 中間転写体クリーニング装置、70 クリーニング装置、71 筐体、72 クリーニングブレード、80 定着装置、81 定着ローラ、82 搬送コンベア、101 画像形成装置、101A プロセスカートリッジ

Claims (6)

  1. 導電性基体と、前記導電性基体上に配された感光層と、を少なくとも有し、
    最表面層が、少なくとも、下記一般式(1)で表される電荷輸送材料と、下記一般式(2)で表される構造単位及び下記一般式(3)で表される構造単位を含んで構成されるポリカーボネート樹脂と、下記一般式(4)で表される化合物と、下記一般式(5)で表される化合物と、を含む電子写真感光体。

    (一般式(1)中、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、炭素数1以上20以下のアルコキシ基、又は、置換もしくは未置換の炭素数6以上30以下のアリール基を表し、隣接する2つの置換基同士が結合して炭化水素環構造を形成してもよい。n及びmはそれぞれ独立して0、1又は2を表す。)
    (一般式(2)中、R及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を表す。)
    (一般式(3)中、R及びR10は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基を表す。Xは、−CR1112−(但し、R11及びR12は、各々独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は炭素数6以上12以下のアリール基のいずれかを表す。)、炭素数5以上11以下の1,1−シクロアルキレン基、炭素数2以上10以下のα,ω−アルキレン基、−O−、−S−、−SO−、又は−SO−を表す。)
    (一般式(4)中、R21、R22、及びR23は、各々独立に、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。)
    (一般式(5)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R33は、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R34は、水素原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、又は、芳香族基を表す。R35は、水素原子、又は、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。R36及びR37は、各々独立に、炭素数1以上20以下のアルキル基を表す。)
  2. 前記最表面層の厚みが、25μm以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 請求項1又は2に記載の電子写真感光体と、
    直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
    を少なくとも備え、
    画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
  4. トナー像の被転写体への転写後かつ電子写真感光体の帯電前に、前記電子写真感光体における電荷を除電するための除電手段を有さない、請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
  5. 請求項1又は2に記載の電子写真感光体と、
    直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
    帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記被転写体に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
    を備えた画像形成装置。
  6. 前記トナー像の前記被転写体への転写後かつ前記電子写真感光体の帯電前に、前記電子写真感光体における電荷を除電するための除電手段を有さない、請求項5に記載の画像形成装置。
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