JP2012047754A - 電子部品ハンドリング装置用のインサートおよび電子部品ハンドリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単位面積あたりの被試験電子部品の同時測定数の増加によりスループットの向上または装置の小型化が図られ、しかも、被試験電子部品の位置ずれに起因するコンタクトミスの発生を抑制し得る電子部品ハンドリング装置用のインサートを提供する。
【解決手段】インサート516は、被試験電子部品を収納する電子部品収納部519を有する複数のコア部518と、複数のコア部518をそれぞれ独立して遊動可能に保持する保持部517とを備える。
【選択図】図10
【解決手段】インサート516は、被試験電子部品を収納する電子部品収納部519を有する複数のコア部518と、複数のコア部518をそれぞれ独立して遊動可能に保持する保持部517とを備える。
【選択図】図10
Description
本発明は、電子部品ハンドリング装置で用いられるインサートおよびプッシャ、テストヘッドで用いられるソケットガイドならびに電子部品ハンドリング装置に関するものである。
ICデバイス等の電子部品の製造課程では、最終的に製造された電子部品の試験をするための試験装置が必要である。試験装置では、ICデバイスが収納されるテストトレイが用意されており、テストトレイには、インサートと呼ばれるICデバイスの搭載具が取り付けられる。従来のインサートは、図13(a)に示されるように、その中央部にICデバイスを収納するための電子部品収納部Aを備えているとともに、一方の端部に形成された位置決め用の基準孔Bと、他方の端部に形成された位置決め用のガイド孔Cとを備えている。テストトレイでは、このようなインサートが例えば32個装着され、各インサートにICデバイスを収納できるようになっている。
試験装置では、テストトレイに取り付けられたインサートにICデバイスを収納し、ハンドラと称される電子部品ハンドリング装置によって当該テストトレイをテストヘッド上方に搬送する。その後、テストトレイに装着された状態のインサートをテストヘッド上のソケットガイドに位置決めし、この状態でインサートに収納された各ICデバイスをテストヘッド上のソケットにプッシャで押圧する。すると、ICデバイスの接続端子とソケットの接続端子とが電気的に接触する状態になり、試験用メイン装置(テスタ)で試験が行われる。試験が終了すると、各ICデバイスは、電子部品ハンドリング装置によってテストヘッドから搬出されて、試験結果に応じたトレイに載せ替えられ、良品や不良品などの各カテゴリへと仕分けられる。
ところで、近年、一つのテストトレイに装着するインサートの数を32個、64個、さらには128個と増加させることによってより多くの被試験ICデバイスを同時に試験できるようにし、これによりスループットを向上させることが行われている。ところが、一つのテストトレイに装着するインサートの数を増加させると、テストトレイおよび電子部品ハンドリング装置が大型化する。装置が大型になると、装置の取り扱いが難しくなったり、設置スペースの確保が難しくなって設置場所が制限されるおそれがある。
また、ICデバイス収納部を複数有するインサートを用いることでテストトレイにおける単位面積あたりのICデバイスの搬入数を増加させ、これにより同時に試験できる被試験ICデバイスの数を増加させてスループットを向上させることが考えられる。具体的には、図13(b)に示されるように、インサート中央部の電子部品収納部Aの数を2つにするという方法である。ところが、この場合には、どうしても各インサートの大きさが大型になる。ICデバイスの試験では、ICデバイスに熱ストレス(加熱または冷却)を与えた状態で行う試験があるが、この試験においては、インサートが大型であるほど熱膨張や熱収縮に起因してより大きな寸法変化が生ずる。大きな寸法変化が生ずると、インサートに収納されたICデバイスのソケットに対する位置ずれが生じやすくなり、位置ずれに起因したコンタクトミスが発生しやすくなる。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、単位面積あたりの被試験電子部品の同時測定数の増加によりスループットの向上または装置の小型化が図られ、しかも、被試験電子部品の位置ずれに起因するコンタクトミスの発生を抑制し得る電子部品ハンドリング装置用のインサートを提供すること、および当該インサートが用いられた電子部品ハンドリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、被試験電子部品を収納し、その状態でテストヘッドのコンタクト部に装着されるハンドラのインサートであって、被試験電子部品を収納する電子部品収納部を有する複数のコア部と、前記複数のコア部をそれぞれ独立して遊動可能に保持する保持部とを備えたことを特徴とするインサートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、複数の電子部品収納部を相互に近づけて形成することができ、単位面積あたりの被試験電子部品の同時測定数を増加させることができるため、スループットの向上または装置の小型化を図ることができる。また、上記発明(発明1)によれば、各コア部は、保持部に遊動可能に保持されているため、インサートが熱膨張や熱収縮したとしても、各コア部を微小移動させながらその位置を適宜規定することにより、電子部品収納部の位置ずれを最小限に留めることができる。
上記発明(発明1)において、前記各コア部には、テストヘッドのコンタクト部側に設けられた個別位置決め嵌合部と嵌合する位置に、個別位置決め嵌合部が設けられていることが好ましい(発明2)。かかる発明(発明2)によれば、各コア部をテストヘッドのコンタクト部に確実に位置決めすることができるため、被試験電子部品の位置ずれに起因するコンタクトミスの発生を抑制することができる。
上記発明(発明1,2)において、テストヘッドのコンタクト部に固定されたソケットガイドまたはソケットのガイド嵌合部に嵌合する位置に、ガイド嵌合部が形成されていることが好ましい(発明3)。かかる発明(発明3)によれば、保持部、ひいては各コア部をテストヘッドのコンタクト部に確実に位置決めすることができるため、被試験電子部品の位置ずれに起因するコンタクトミスの発生を抑制することができる。
上記発明(発明1〜3)において、前記各コア部は、電子部品を位置決めする電子部品ガイド部を有するソケットガイドまたはソケットの当該電子部品ガイド部と干渉しない構造となっていてもよい(発明4)。ソケットガイドまたはソケットに電子部品ガイド部を設けることにより、インサートに熱膨張や熱収縮が生じたとしても、電子部品を電子部品ガイド部によりガイドして確実にソケットの端子にコンタクトさせることができるが、上記発明(発明4)によれば、かかる構成を可能ならしめることができる。
上記発明(発明1〜4)において、前記インサートは、テストトレイに遊動可能に取り付けられることが好ましい(発明5)。かかる発明(発明5)によれば、テストトレイに取り付けられたインサートは、最初の段階で多少位置がずれていたとしても、ソケットガイドに強制的に嵌合されて位置決め保持され得る。
第2に本発明は、複数の被試験電子部品をインサートに収納してテストヘッドのコンタクト部に搬送し電気的に接続させて試験を行う電子部品ハンドリング装置であって、前記インサート(発明1〜5)を備えたことを特徴とする電子部品ハンドリング装置を提供する(発明6)。
上記発明(発明6)においては、被試験電子部品を収納した複数の前記インサートを所定の温度に加熱又は冷却した状態を維持するテストチャンバと、前記インサートに収納された被試験電子部品をテストヘッドのコンタクト部に押圧する複数のプッシャと、前記複数のプッシャが前記複数のインサートに収納された被試験電子部品を一括して押圧し得るように、前記複数のプッシャを保持し駆動する駆動装置とを備えていることが好ましい(発明7)。
本発明の電子部品ハンドリング装置用インサート、プッシャ、テストヘッド用のソケットガイドおよび上記インサートが用いられた電子部品ハンドリング装置によれば、単位面積あたりの被試験電子部品の同時測定数を増加させてスループットの向上または装置の小型化を図ることができ、しかも、被試験電子部品の位置ずれに起因するコンタクトミスの発生が抑制される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の一実施形態に係る電子部品ハンドリング装置(以下「ハンドラ」という。)を含むICデバイス試験装置の全体側面図、図2は同実施形態に係るハンドラの斜視図、図3は同実施形態に係るハンドラのテストチャンバ内の要部断面図、図4は、ハンドラで用いられるテストトレイを示す分解斜視図、図5は同実施形態に係るハンドラにおけるソケット付近の構造を示す分解斜視図、図6は同実施形態に係るハンドラにおけるプッシャの部分断面図である。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の一実施形態に係る電子部品ハンドリング装置(以下「ハンドラ」という。)を含むICデバイス試験装置の全体側面図、図2は同実施形態に係るハンドラの斜視図、図3は同実施形態に係るハンドラのテストチャンバ内の要部断面図、図4は、ハンドラで用いられるテストトレイを示す分解斜視図、図5は同実施形態に係るハンドラにおけるソケット付近の構造を示す分解斜視図、図6は同実施形態に係るハンドラにおけるプッシャの部分断面図である。
まず、本発明の実施形態に係るハンドラを備えたICデバイス試験装置の全体構成について説明する。
図1に示すように、ICデバイス試験装置10は、ハンドラ1と、テストヘッド5と、試験用メイン装置6とを有する。ハンドラ1は、試験すべきICデバイス(電子部品の一例)をテストヘッド5に設けたソケットに順次搬送し、試験が終了したICデバイスをテスト結果に従って分類して所定のトレイに格納するという動作を実行する。
テストヘッド5に設けたソケットは、ケーブル7を通じて試験用メイン装置6に電気的に接続してあり、ソケットに脱着可能に装着されたICデバイスをケーブル7を通じて試験用メイン装置6に接続し、試験用メイン装置6からの試験用電気信号によりICデバイスをテストする。
ハンドラ1の下部には、主としてハンドラ1を制御する制御装置が内蔵してあるが、一部に空間部分8が設けてある。この空間部分8に、テストヘッド5が交換自在に配置してあり、ハンドラ1に形成した貫通孔を通してICデバイスをテストヘッド5上のソケットに装着することが可能になっている。
このハンドラ1は、試験すべき電子部品であるICデバイスを、常温よりも高い温度状態(高温)または低い温度状態(低温)で試験するための装置である。そして、ハンドラ1は、図2に示すように、恒温槽101とテストチャンバ102と除熱槽103とで構成されるチャンバ100を有する。図1に示すテストヘッド5の上部は、図3に示すようにテストチャンバ102の内部に挿入され、そこでICデバイス2の試験が行われるようになっている。
図2に示すように、本実施形態のハンドラ1は、これから試験を行うICデバイスを格納し、また試験済のICデバイスを分類して格納するIC格納部200と、IC格納部200から送られる被試験ICデバイスをチャンバ部100に送り込むローダ部300と、テストヘッドを含むチャンバ部100と、チャンバ部100で試験が行われた試験済のICを取り出して分類するアンローダ部400とから構成されている。
ハンドラ1にセットされる前のICデバイスは、図示しないカスタマトレイ内に多数収納してあり、その状態で、図2に示すハンドラ1のIC収納部200へ供給される。ICデバイスは、ここで、カスタマトレイからハンドラ1内での搬送に用いられる後述のテストトレイTST(図4参照)に載せ替えられる。ハンドラ1の内部では、図3に示すように、ICデバイスは、テストトレイTSTに載せられた状態で移動し、高温または低温の温度ストレスが与えられ、適切に動作するか否か試験(検査)され、当該試験結果に応じて分類される。
以下、ハンドラ1の内部について、個別に詳細に説明する。
第1に、IC格納部200に関連する部分について説明する。
図2に示すように、IC格納部200には、試験前のICデバイスを格納する試験前ICストッカ201と、試験の結果に応じて分類されたICデバイスを格納する試験済ICストッカ202とが設けてある。
第1に、IC格納部200に関連する部分について説明する。
図2に示すように、IC格納部200には、試験前のICデバイスを格納する試験前ICストッカ201と、試験の結果に応じて分類されたICデバイスを格納する試験済ICストッカ202とが設けてある。
これらの試験前ICストッカ201および試験済ICストッカ202は、枠状のトレイ支持枠203と、このトレイ支持枠203の下部から侵入して上部に向かって昇降可能とするエレベータ204とを具備している。トレイ支持枠203には、カスタマトレイが複数積み重ねられて支持され、この積み重ねられたカスタマトレイのみがエレベータ204によって上下に移動される。
図2に示す試験前ICストッカ201には、これから試験が行われるICデバイスが収納されたカスタマトレイが積層されて保持してある。また、試験済ICストッカ202には、試験を終えて分類されたICデバイスが収納されたカスタマトレイが積層されて保持してある。
第2に、ローダ部300に関連する部分について説明する。
試験前ICストッカ201に格納してあるカスタマトレイは、図2に示すように、IC格納部200と装置基板105との間に設けられたトレイ移送アーム205によって、装置基板105の下側からローダ部300の窓部306に運ばれる。そして、このローダ部300において、カスタマトレイに積み込まれた被試験ICデバイスを、X−Y搬送装置304によって一旦プリサイサ(preciser)305に移送し、ここで被試験ICデバイスの相互の位置を修正した後、さらにこのプリサイサ305に移送された被試験ICデバイスを再びX−Y搬送装置304を用いて、ローダ部300に停止しているテストトレイTSTに積み替える。
試験前ICストッカ201に格納してあるカスタマトレイは、図2に示すように、IC格納部200と装置基板105との間に設けられたトレイ移送アーム205によって、装置基板105の下側からローダ部300の窓部306に運ばれる。そして、このローダ部300において、カスタマトレイに積み込まれた被試験ICデバイスを、X−Y搬送装置304によって一旦プリサイサ(preciser)305に移送し、ここで被試験ICデバイスの相互の位置を修正した後、さらにこのプリサイサ305に移送された被試験ICデバイスを再びX−Y搬送装置304を用いて、ローダ部300に停止しているテストトレイTSTに積み替える。
カスタマトレイからテストトレイTSTにへと被試験ICデバイスを積み替えるX−Y搬送装置304は、図2に示すように、装置基板105の上部に架設された2本のレール301と、この2本のレール301によってテストトレイTSTとカスタマトレイとの間を往復する(この方向をY方向とする)ことができる可動アーム302と、この可動アーム302によって支持され、可動アーム302に沿ってX方向に移動できる可動ヘッド303とを備えている。
このX−Y搬送装置304の可動ヘッド303には、吸着ヘッドが下向に装着されており、この吸着ヘッドによって、カスタマトレイから被試験ICデバイスを吸着し、その被試験ICデバイスをテストトレイTSTに積み替える。
第3に、チャンバ100に関連する部分について説明する。
上述したテストトレイTSTにはローダ部300にて被試験ICデバイスが積み込まれる。その後、テストトレイTSTはチャンバ100に送り込まれ、ここでテストトレイTSTに搭載された状態の各被試験ICデバイスはテストされる。
上述したテストトレイTSTにはローダ部300にて被試験ICデバイスが積み込まれる。その後、テストトレイTSTはチャンバ100に送り込まれ、ここでテストトレイTSTに搭載された状態の各被試験ICデバイスはテストされる。
図2に示すように、チャンバ100は、テストトレイTSTに積み込まれた被試験ICデバイスに目的とする高温または低温の熱ストレスを与える恒温槽101と、この恒温槽101で熱ストレスが与えられた状態にある被試験ICデバイスがテストヘッド上のソケットに装着されるテストチャンバ102と、テストチャンバ102で試験された被試験ICデバイスから、与えられた熱ストレスを除去する除熱槽103とで構成されている。
除熱槽103では、恒温槽101で高温を印加した場合は、被試験ICデバイスを送風により冷却して室温に戻し、また恒温槽101で低温を印加した場合は、被試験ICデバイスを温風またはヒータ等で加熱して結露が生じない程度の温度まで戻す。そして、この除熱された被試験ICデバイスをアンローダ部400に搬出する。
図3に示すように、テストチャンバ102の下部には、テストヘッド5が配置されている。ICデバイス2が収納されたテストトレイTSTは、このテストヘッド5の上に運ばれる。テストヘッド5では、テストトレイTSTに収納された全てのICデバイス2を順次テストヘッド5に電気的に接触させ、テストトレイTST内の全てのICデバイス2について試験を行う。そして、試験が終了すると、テストトレイTSTは、除熱槽103で除熱され、ICデバイス2の温度を室温に戻したのち、図2に示すアンローダ部400に排出される。
また、図2に示すように、恒温槽101と除熱槽103の上部には、装置基板105からテストトレイTSTを送り込むための入口用開口部と、装置基板105へテストトレイTSTを送り出すための出口用開口部とがそれぞれ形成してある。装置基板105には、これら開口部からテストトレイTSTを出し入れするためのテストトレイ搬送装置108が装着してある。これら搬送装置108は、例えば回転ローラなどで構成してある。この装置基板105上に設けられたテストトレイ搬送装置108によって、除熱槽103から排出されたテストトレイTSTは、アンローダ部400に搬送される。
図4に示されるように、テストトレイTSTは、矩形フレーム12を有し、フレーム12内には複数の桟(さん)13が平行かつ等間隔に設けてある。これら桟13の両側と、これら桟13と平行なフレーム12の辺12aの内側とには、それぞれ複数の取付け片14が長手方向に等間隔に突出して形成してある。これら桟13の間、および桟13と辺12aとの間に設けられた複数の取付け片14の内の向かい合う2つの取付け片14によって、各インサート収納部15が構成されている。
各インサート収納部15には、それぞれ1個のインサート16が収納されるようになっており、このインサート16は、取付け用孔21においてファスナ17を用いて2つの取付け片14にフローティング状態で取り付けられている。本実施形態において、インサート16は、1つのテストトレイTSTに4×16個取り付けられるようになっている。このインサート16に被試験ICデバイス2を収納することで、テストトレイTSTに被試験ICデバイス2を積み込むことができるようになる。
図5に示すように、インサート16は、その中央部に、後述するソケットガイド41の基準ブッシュ411aが挿入される円形の基準孔20aを備えている。基準孔20aの両側には、平面視略矩形のIC収納部19が1つずつ形成されている。つまり、2つあるIC収納部19は基準孔20aを挟む位置に配置されている。そして、基準孔20aの位置は、より正確には両IC収納部19の中間位置である。
また、インサート16の両端中央部には、温度ストレス下でもソケットガイド41のガイドブッシュ411bが挿入されるように、熱膨張・熱収縮を考慮して小判形の長孔からなるガイド孔20bが形成されている。各ガイド孔20bは、図5に示すように、インサート16の長手方向が長径となるように小判形に形成されている。ガイド孔20bをこのような形状にしておくと、熱膨張や熱収縮によってインサート16に寸法変化が生じたとしても、ガイド孔20bにソケットガイド41のガイドブッシュ411bや、図6に示すプッシャ30のガイドピン35bを挿入させることができ、基準孔20aを基準としつつ、当該基準孔20aとガイド孔20bによってインサート16とプッシャ30およびソケット40とを嵌合することができる。
そして、各ガイド孔20bに隣接する位置には、インサート16をテストトレイTSTに取り付けるときに用いられる取付け用孔21が形成されている。
上記のように、1つのインサート16にIC収納部19を2つ形成すると、基準孔20aなどの位置決め手段を設けるスペースを複数のIC収納部19で共用できるので、テストトレイTSTにおける単位面積あたりのICデバイス2の収納数が増加する。例えば、図7(a)に示すテストトレイは、IC収納部19を2つ有する本実施形態のインサート16が装着されるテストトレイであり、図7(b)に示すテストトレイは、IC収納部を1つだけ有する従来のインサート16が装着されるテストトレイである。いずれのテストトレイとも、装着できるインサートの数は64個(=4行×16列)と同じであるが、搬送できるICデバイスの数はIC収納部19を2つ有するインサートが装着される前者のテストトレイの方が2倍の128個となる。他方、各インサートの占有面積を比較すると、縦寸法は前者のテストトレイの方が114mm大きい(従来比で1.39倍で済む)が、幅寸法はほぼ等しい。したがって、本実施形態のテストトレイTSTによれば、ICデバイス2を高密度で搭載することができる。このように、テストトレイTSTにおける単位面積あたりのICデバイス2の収納数が増加する結果、スループットが向上することとなり、試験効率が向上する。
図5に示すように、テストヘッド5の上にはソケットボード50が配置されており、その上には、複数のソケット40が2つずつ隣接するようにして固定されている。各ソケット40は接続端子であるプローブピン44を有する。プローブピン44は図外のスプリングによって上方に向けてバネ付勢されている。そして、プローブピン44の数およびピッチは、試験対象であるICデバイス2の接続端子の数およびピッチに対応している。
また、ソケットボード50の上にはソケットガイド41が固定されている。ソケットガイド41は、その中央部に、インサート16の基準孔20aに挿入される基準ブッシュ411aを有する。そして、基準ブッシュ411aの両側には、ソケット40のプローブピン44を上側に露出させる窓孔410が1つずつ形成されている。つまり、ソケットガイド41は1つのインサート16におけるIC収納部19の数に対応する数の窓孔410を有しており、2つある窓孔410は基準ブッシュ411aを挟む位置に配置されている。また、基準ブッシュ411aの位置は、より正確には2つある窓孔410の中間位置である。
ソケットガイド41の両端中央部には、それぞれ、インサート16のガイド孔20bに挿入されるガイドブッシュ411bが設けられており、各ガイドブッシュ411bに隣接する位置には、後述するプッシャ30の下方移動限界を規定するストッパ部412が2つずつ、都合4つ形成されている。
ここで、インサート16の基準孔20aは、ソケットガイド41の基準ブッシュ411aとの嵌合において、両者間でがたつきが無いように形成される。一方、インサート16の2つの小判形のガイド孔20bは、ソケットガイド41のガイドブッシュ411bとの嵌合において、インサート16の長手方向についてはガイドブッシュ411bとの間に隙間が存在するように、インサート16の短手方向についてはガイドブッシュ411bとの間でがたつきが生じない程度の孔幅で形成される。
テストヘッド5の上方には、試験対象であるICデバイス2をソケット40に押し付けるプッシャ30が設けられている。図6に示すように、プッシャ30は、板状のプッシャベース31と、プッシャベース31の上に設けられた上部ブロック32とを備えており、プッシャベース31の下面中央部には、下方に延びる基準ピン35aが設けられている。この基準ピン35aはインサート16の基準孔20aに挿入されるものである。そして、基準ピン35aの両側には、押圧子33が1つずつ形成されている。このように、プッシャ30は1つのインサート16におけるIC収納部19の数に対応する数の押圧子33を有しており、2つある押圧子33は基準ピン35aを挟む位置に配置されている。基準ピン35aの位置は、より正確には2つある押圧子33の中間位置である。
また、プッシャベース31の下面の両端中央部には、それぞれ、下方に延びるガイドピン35bが設けられている。このガイドピン35bは、インサート16のガイド孔20bに挿入されるものであり、各ガイドピン35bに隣接する位置には、プッシャ30の下降移動の限界位置を規定するストッパピン36が2つずつ、都合4つ形成されている。
このプッシャ30は、図3に示すように、上部ブロック32の上端周縁部がマッチプレート60の開口周縁部に係合することにより、マッチプレート60に保持される。このマッチプレート60は、テストヘッド5の上部に位置するように、かつプッシャ30とソケット40との間にテストトレイTSTが挿入可能となるように駆動プレート72に支持されている。かかるマッチプレート60に保持されたプッシャ30は、テストヘッド5方向および駆動プレート72方向、すなわちZ軸方向に移動自在となっている。
そして、駆動プレート72の下面には、プッシャ30の上部ブロック32の上面を押圧可能なように、押圧部74が固定されている。駆動プレート72には駆動軸78が固定してあり、駆動軸78にはモータ等の駆動源(図示せず)が連結してあり、駆動軸78をZ軸方向に沿って上下移動させることができるようになっている。
なお、チャンバ100において、テストトレイTSTは、図3における紙面直交方向(X軸)から、プッシャ30とソケット40との間に搬送されるものである。チャンバ100内部でのテストトレイTSTの搬送手段としては、搬送用ローラなどが用いられる。テストトレイTSTの搬送移動に際しては、Z軸駆動装置70の駆動プレートは、Z軸方向に沿って上昇しており、プッシャ30とソケット40との間には、テストトレイTSTが挿入される十分な隙間が形成してある。
また、本実施形態では、上述したように構成されたチャンバ100において、図3に示すように、テストチャンバ102を構成する密閉されたケーシング80の内部に、温度調節用送風装置90が装着してある。温度調節用送風装置90は、ファン92と、熱交換部94とを有し、ファン92によりケーシング内部の空気を吸い込み、熱交換部94を通してケーシング80の内部に吐き出して循環させることで、ケーシング80の内部を、所定の温度条件(高温または低温)にする。
第4に、アンローダ部400に関連する部分について説明する。
図2に示すアンローダ部400にも、ローダ部300に設けられたX−Y搬送装置304と同一構造のX−Y搬送装置404,404が設けられ、このX−Y搬送装置404,404によって、アンローダ部400に運び出されたテストトレイTSTから試験済のICデバイスがカスタマトレイに積み替えられる。
図2に示すアンローダ部400にも、ローダ部300に設けられたX−Y搬送装置304と同一構造のX−Y搬送装置404,404が設けられ、このX−Y搬送装置404,404によって、アンローダ部400に運び出されたテストトレイTSTから試験済のICデバイスがカスタマトレイに積み替えられる。
アンローダ部400の装置基板105には、当該アンローダ部400へ運ばれたカスタマトレイが装置基板105の上面に臨むように配置される一対の窓部406,406が二対開設してある。
それぞれの窓部406の下側には、カスタマトレイを昇降させるためのエレベータ204が設けられており、ここでは試験済の被試験ICデバイスが積み替えられて満杯になったカスタマトレイを載せて下降し、この満杯トレイをトレイ移送アーム205に受け渡す。
次に、以上説明したICデバイス試験装置10において、ICデバイス2を試験する方法について説明する。
ICデバイス2は、テストトレイTSTに搭載された状態、すなわち、図5に示すインサート16のIC収納部19に落とし込まれた状態で、恒温槽101にて所定の設定温度に加熱され、その後、図3に示すテストチャンバ102内に搬送されてくる。
テストチャンバ102に搬入されたテストトレイTSTがテストヘッド5上で停止すると、Z軸駆動装置70が駆動し、駆動プレート72に固定された押圧部74がプッシャ30を下降移動させる。すると、プッシャ30の基準ピン35aがインサート16の基準孔20aおよびソケットガイド41の基準ブッシュ411aに挿入されるとともにプッシャ30の2本のガイドピン35bが対応するインサート16のガイド孔20bおよびソケットガイド41のガイドブッシュ411bに挿入される。それと同時に、インサート16の基準孔20aにソケットガイド41の基準ブッシュ411aが挿入されるとともにインサート16のガイド孔20bにソケットガイド41のガイドブッシュ411bが挿入される。ソケットガイド41はソケット40に対して位置決めされたものであるので、ここで説明した動作の結果、プッシャ30、インサート16およびソケット40が相互に位置決めされる。
そして、プッシャ30の押圧子33は、ICデバイス2のパッケージ本体をソケット40側に押し付け、その結果、ICデバイス2の外部端子がソケット40のプローブピン44に接続される。
ここで、インサート16に収納されたICデバイス2は、チャンバ部100にて加熱(冷却)されるので、インサート16は熱膨張(熱収縮)によって寸法変化する。しかし、本実施形態のインサート16のように、2つのIC収納部19のいずれもが基準孔20aに隣接する位置に形成されているものでは、仮に寸法変化が生じたとしても、IC収納部19の位置ずれが最小限に抑制される。この結果、ICデバイス2の接続端子とソケット40のプローブピン44とを接続できる位置関係が確保されるので、IC収納部19の数を増やしたにも拘らず、位置ずれに起因するコンタクトミスが発生しやすくなる、ということがない。他方、図13(b)に示されるように、インサートの中央部に電子部品収納部Aを2つ並べて形成したインサートでは事情が異なる。このインサートでは、基準孔Bに近い位置(距離x)の電子部品収納部Aと、基準孔Bから離れた位置(距離y)の電子部品収納部Aとが存在する。この場合、基準孔Bから離れた電子部品収納部Aでは、熱膨張や熱収縮に起因してより大きな位置ずれが発生するので、位置ずれに起因するコンタクトミスが発生しやすくなる。
また、インサート16の2つの小判形のガイド孔20bの長手方向は、ソケットガイド41のガイドブッシュ411bとの間に隙間が存在するように形成されているため、両者間で熱膨張の違いが生じてもガイド孔20bとガイドブッシュ411bとは嵌合することができる。一方、小判形のガイド孔20bの短手方向は、ガイドブッシュ411bとの間でがたつきが生じない程度の孔幅で形成されているため、インサート16は2つのガイド孔20bによって係止され、インサート16の基準孔20aを中心とする回転方向の位置ずれが解消できる。この結果、ICデバイス2の外部端子と、対応するプローブピン44との回転方向の位置ずれに伴うコンタクトミスが低減される。
さらに、インサート16は、テストトレイTSTに対してフローティング状態で取り付けられているので、インサート16は微小に遊動可能となっている。この結果、テストトレイTST上に存在する多数のインサート16は、各々対応するソケットガイド41の基準ブッシュ411aに強制的に嵌合されて位置決め保持される。したがって、基準ブッシュ411aに隣接配置された2つのIC収納部19も、各々対応するソケット40に適正に位置決めされた状態になる。これによれば、テストチャンバ102の設定温度(例えば−30℃〜+120℃)の変更等に伴って生じるソケットボード50群の全体寸法が変動しても、インサート16とソケットガイド41とは互いに嵌合され、2つのIC収納部19に収納される各々のICデバイス2は、対応するソケット40のプローブピン44に的確にコンタクトすることができる。
上記の状態で、試験用メイン装置6からテストヘッド5のプローブピン44を介して被試験ICデバイス2に対して試験用電気信号を供給する。ICデバイス2から出力される応答信号は、テストヘッド5を通じて試験用メイン装置6に送られ、これによりICデバイス2の良否判定が行われる。
ICデバイス2の試験が終了したら、Z軸駆動装置70が駆動し、マッチプレート60(プッシャ30)を上昇させる。そして、X−Y搬送装置404は、テストトレイTSTに搭載された試験済みのICデバイス2を搬送し、試験結果に従ってカスタマトレイに格納する。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係るインサートに関して説明する。
図10は本発明の第2の実施形態に係るインサート、プッシャ、ソケットおよびソケットガイドの斜視図、図11は同実施形態に係るインサートの斜視図である。
次に、本発明の第2の実施形態に係るインサートに関して説明する。
図10は本発明の第2の実施形態に係るインサート、プッシャ、ソケットおよびソケットガイドの斜視図、図11は同実施形態に係るインサートの斜視図である。
図10および図11に示すように、本実施形態に係るインサート516は、4個のインサートコア518(本発明のコア部に該当)と、それら4個のインサートコア518を遊動可能に保持するトレイインサート517(本発明の保持部に該当)とを備えてなる。
図10に示すように、各インサートコア518は、1つのIC収納部519を有するとともに、IC収納部519に収納したICデバイスを揺動可能なラッチ部材531によって保持または解放するラッチ機構を有する。各IC収納部519の底板部には、後述するソケット540に設けられた2本の個別位置決めピン550に嵌合し得る2つの個別位置決め孔551が形成されている。なお、本実施形態のインサートコア518は、SOPタイプのICデバイスに対応した形状となっているが、これに限定されるものではない。
また、各インサートコア518には、2本のシャフト532が摺動可能に貫通しており、それらシャフト532はトレイインサート517に対して遊びのある状態で取り付けられる。かかる構造により、各インサートコア518は、微小に遊動可能にトレイインサート517に係止される。ただし、インサートコア518の遊動機構は、上記構造に限定されるものではない。
トレイインサート517の両端中央部には、円形のガイド孔520が形成されている。このトレイインサート517は、上記実施形態におけるインサート16と同様にして、図4に示すテストトレイTSTに遊動可能に取り付けられる。
テストヘッドのソケットボード上には、複数のソケット540が4つずつ隣接するようにして固定されている。図10に示すように、各ソケット540は、ICデバイスの外部端子に対応する接続端子441を有するとともに、上記インサートコア518に形成された個別位置決め孔551に挿入される個別位置決めピン550を2本ずつ備えている。
ソケット540の周囲には、ソケットガイド541が固定されている。本実施形態におけるソケットガイド541は、開口している2つの窓孔を備えており、各窓孔から2個ずつのソケット540が露出している。そして、ソケットガイド541の長手方向の両端中央部には、上記トレイインサート517のガイド孔520に挿入されるガイドブッシュ542が設けられている。
被試験ICデバイスをソケット540に押し付けるためのプッシャのプッシャベース600は、4つのソケット540に対応する位置に4つの押圧子633を備えている。この押圧子633は、所望により、個別に遊動可能なようにそれぞれフローティング状態でプッシャベース600に取り付けられてもよい。これにより、熱膨張や熱収縮が生じたとしても、確実に被試験ICデバイスを押圧することが可能となる。また、プッシャベース600の下面の両端中央部には、トレイインサート517のガイド孔520に挿入されるガイドピン635が設けられている。
試験時には、トレイインサート517のガイド孔520にソケットガイド541のガイドブッシュ542が挿入され、プッシャベース600に設けられたガイドピン635がソケットガイド541のガイドブッシュ542に挿入され、それぞれの部材が嵌合した状態となる。このときプッシャは、ガイドピン635がソケットガイド541のガイドブッシュ542に挿入されることにより、概略の位置決めがされる。
ここで、トレイインサート517のガイド孔520は、各部材の温度変化に伴う熱膨張を考慮してソケットガイド541のガイドブッシュ542との間に僅かに隙間が存在するような大きさで形成されている。したがって、上記嵌合時に、トレイインサート517とソケットガイド541とは概略の位置決めがされた状態となる。
一方で、4つのインサートコア518と、それらに対向する4つのソケット540とは、インサートコア518の個別位置決め孔551と、ソケット540の個別位置決めピン550との嵌合によって、インサートコア518が微小移動されてソケット540に対して位置決めされる結果、各ICデバイスの外部端子とソケット540の接続端子441とを確実にコンタクトさせることができる。したがって、温度変化に伴って各部材に熱膨張が発生したとしても、良好なコンタクトを実現することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、第1の実施形態に係るインサート16において基準孔20aを挟む一方側のIC収納部19の数は、必ずしも1つである必要はなく、図8(a),(b)に示されるように、2つでもよい。この場合には、より高密度でICデバイスをテストトレイに搭載することができる。また、位置ずれの許容量の大きなICデバイスの場合には、基準孔20aを挟む一方側のIC収納部19の数は、図8(c)に示されるように3つでもよい。さらに、図8(d)に示されるように、インサート16の基準孔20aに隣接する位置に、さらに別のIC収納部190を形成してもよい。この場合には、さらに高密度でICデバイスをテストトレイに搭載することができる。
インサートのIC収納部の形成パターンに関するこのようなバリエーションの考え方は、ソケットガイドに窓孔を形成する場合や、プッシャに押圧子を設ける場合にも適用できる。すなわち、ソケットガイドにおいて基準ブッシュを挟む一方側の窓孔の数は、2つまたは3つであってもよく、ソケットガイドの基準ブッシュに隣接する位置に、さらに別の窓孔を形成してもよい。そして、プッシャにおいて基準ピンを挟む一方側の押圧子の数も、2つまたは3つであってもよく、プッシャの基準ピンに隣接する位置に、さらに別の押圧子を設けてもよい。
また、インサート16とソケットガイド41との位置決めにおいては、インサート16のガイド孔20bおよびソケットガイド41のガイドブッシュ411をそれぞれ1つとしてもよく、かかる構造によってもインサート16とソケットガイド41との位置決めが実用的に可能である。この場合には、インサート16の一方のガイド孔20bおよびソケットガイド41の一方のガイドブッシュ411bを省略でき、より一層小型化が図れる結果、更に高密度でICデバイス2をテストトレイに搭載でき、しかもより安価にそれを実現することができる。
また、第1の実施形態では、インサート16の基準孔20aの形状は円形としたが(図5参照)、インサート16の短手方向に関しては、ガイド孔20bにてソケットガイド41のガイドブッシュ411bにより係止されるため、インサート16の基準孔20aは、少なくともインサート16の長手方向の位置を位置決めすれば足りる。したがって、インサート16の基準孔20aは、所望により、インサート16の長手方向については基準ブッシュ411aとの間でがたつきが生じない孔幅となっており、インサート16の短手方向については基準ブッシュ411aとの間に隙間が存在するような、小判状の長孔としてもよい。この場合には、より容易にインサート16を嵌脱することができる。
また、インサート16とソケットガイド41とは、図9に示すような構造で嵌合させてもよい。図9に示す例では、ソケットガイド41には、平面視において2つのガイドブッシュ411bの中心を通過する中心線上の両端部位に、側面視逆三角形状の凹状のガイド凹溝418a,418bを形成する。そして、インサート16には、ソケットガイド41のガイド凹溝418a,418bに対応する位置に、逆三角形状の凸状のガイド凸部28a,28bを形成する。
上記構造によれば、インサート16とソケットガイド41とは、それらの嵌合時に、インサート16のガイド凸部28a,28bとソケットガイド41のガイド凹溝418a,418bとが係合し、両者により案内されながら嵌合される。これにより、インサート16とソケットガイド41との両者間で熱膨張率の差異があっても、両者の位置決めは影響を受け難く、インサートの基準孔20aを中心とする回転方向の位置ずれが解消できる。この結果、ICデバイス2の外部端子と対応するプローブピン44の回転方向の位置ずれによるコンタクトミスが低減できる。
上記の場合、インサート16のガイド孔20bは、小判形ではなく、ソケットガイド41のガイドブッシュ411bの径よりも若干大きな径の円形とすることができる。
さらに、第2の実施形態に係るインサート516は、4個のインサートコア518を備えるものであるが、これに限定されるものではなく、例えば、2個、6個、8個等のように、少なくとも2個のインサートコア518を備えるものであればよく、それにより本発明の目的を達成することができる。
また、第2の実施形態に係るインサート516のインサートコア518では、IC収納部519の底板部に個別位置決め孔551を形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、各インサートコア518の角部底面側に凹状の穴を形成してもよい。この場合には、BGAタイプ等のICデバイスにも対応することができる。なお、この場合には、個別位置決めピン550はソケットガイド541に設けられることとなる。
さらに、図12に示すように、ソケット40には、ソケット40に装着されるICデバイスの角部に対応する位置に、当該ICデバイスの角部に係合してICデバイスを位置決めするデバイスガイド部401が設けられていてもよい。本実施形態では、このデバイスガイド部401は、ICデバイスの角部の形状に対応する凹部を有する突起形状となっている。このようなデバイスガイド部401をソケット40に設けることにより、インサート16に熱膨張や熱収縮が生じたとしても、ICデバイスをデバイスガイド部401によりガイドして確実にソケット40のプローブピン44にコンタクトさせることができる。
ソケット40に上記のようなデバイスガイド部401を設けた場合、インサート16のIC収納部19には、デバイスガイド部401と干渉しないように、図12に示すように逃げ部191を形成する必要がある。本実施形態では、この逃げ部191は、インサート16の底部に形成された穴とその穴に続いているテーパ状の切り欠きからなっている。
なお、図12では、デバイスガイド部401はソケット40に設けたが、これに限定されるものではなく、ソケットガイドに設けることもできる。また、インサートコア518を有するインサート516の場合には、逃げ部はインサートコア518のIC収納部519に形成する。
本発明の電子部品ハンドリング装置用インサートおよび上記インサートが用いられた電子部品ハンドリング装置は、スループットの向上または装置の小型化を図るとともに、コンタクトミス発生を抑制するために有用である。
1…ハンドラ(電子部品ハンドリング装置)
10…ICデバイス(電子部品)試験装置
16…インサート
19…IC(電子部品)収納部
20a…基準孔
20b…ガイド孔
30…プッシャ
33…押圧子
35a…基準ピン
35b…ガイドピン
40…ソケット
41…ソケットガイド
窓孔…410
411a…基準ブッシュ
411b…ガイドブッシュ
10…ICデバイス(電子部品)試験装置
16…インサート
19…IC(電子部品)収納部
20a…基準孔
20b…ガイド孔
30…プッシャ
33…押圧子
35a…基準ピン
35b…ガイドピン
40…ソケット
41…ソケットガイド
窓孔…410
411a…基準ブッシュ
411b…ガイドブッシュ
Claims (7)
- 被試験電子部品を収納し、その状態でテストヘッドのコンタクト部に装着されるハンドラのインサートであって、
被試験電子部品を収納する電子部品収納部を有する複数のコア部と、
前記複数のコア部をそれぞれ独立して遊動可能に保持する保持部と
を備えたことを特徴とするインサート。 - 前記各コア部には、テストヘッドのコンタクト部側に設けられた個別位置決め嵌合部と嵌合する位置に、個別位置決め嵌合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインサート。
- 前記保持部には、テストヘッドのコンタクト部に固定されたソケットガイドまたはソケットのガイド嵌合部に嵌合する位置に、ガイド嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインサート。
- 前記各コア部は、電子部品を位置決めする電子部品ガイド部を有するソケットガイドまたはソケットの当該電子部品ガイド部と干渉しない構造となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインサート。
- 前記インサートは、テストトレイに遊動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインサート。
- 複数の被試験電子部品をインサートに収納してテストヘッドのコンタクト部に搬送し電気的に接続させて試験を行う電子部品ハンドリング装置であって、
請求項1〜5のいずれかに記載のインサートを備えたことを特徴とする電子部品ハンドリング装置。 - 被試験電子部品を収納した複数の前記インサートを所定の温度に加熱又は冷却した状態を維持するテストチャンバと、
前記インサートに収納された被試験電子部品をテストヘッドのコンタクト部に押圧する複数のプッシャと、
前記複数のプッシャが前記複数のインサートに収納された被試験電子部品を一括して押圧し得るように、前記複数のプッシャを保持し駆動する駆動装置と
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の電子部品ハンドリング装置。
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Citations (2)
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JP2001033519A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-09 | Advantest Corp | 電子部品試験装置用インサート |
JP2005037394A (ja) * | 2003-07-14 | 2005-02-10 | Samsung Electronics Co Ltd | 半導体デバイステスト装置及び半導体デバイステスト方法 |
-
2011
- 2011-10-25 JP JP2011234266A patent/JP2012047754A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (2)
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