JP2012047291A - チェックバルブ - Google Patents

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JP2012047291A JP2010190792A JP2010190792A JP2012047291A JP 2012047291 A JP2012047291 A JP 2012047291A JP 2010190792 A JP2010190792 A JP 2010190792A JP 2010190792 A JP2010190792 A JP 2010190792A JP 2012047291 A JP2012047291 A JP 2012047291A
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Williamson Sy
ウィリアムソン スィ
Hiroshi Mori
泰士 森
Keiji Nakagawa
啓二 中川
Minoru Takasaki
稔 高崎
Sadao Kawashima
貞夫 河島
Shigeru Araki
茂 荒木
Takeshi Ishimasa
猛 石政
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Abstract

【課題】弁体と、弁座面と、前記弁体を前記弁座面に向けて付勢する圧縮ばねとを備えるチェックバルブであって、前記圧縮ばねは、前記弁体の前記弁座面に対する全閉位置と全開位置との間で曲げ変形を起こす、チェックバルブが提供される。
【解決手段】流入ポート4と弁座面5を有するハウジング3および弁体6を有するチャックバルブ100において、圧縮コイルばね109を支持するばね受け部材110a,110cを案内部材7の周囲に間隔をおいて配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、弁体を弁座面に向けて付勢する圧縮ばねを備えたチェックバルブに関し、特に、圧縮ばねが、弁体の弁座面に対する全閉位置と全開位置との間で曲げ変形を起こすようになされた、チェックバルブに関する。本発明のチェックバルブは、例えば、車両の真空式ブレーキブースター等に好適に使用される。
従来、例えば車両の真空式ブレーキブースターにおいて負圧室に負圧を維持するために、チェックバルブが使用されている。真空式ブレーキブースターでは、車両のエンジン(又は真空ポンプ)によって負圧室に負圧が導入されるが、エンジンの作動が停止すると負圧が供給されないため、エンジン側と負圧室との間でチェックバルブを閉じることによって負圧室の負圧を維持している。これは、近年見られるアイドリングストップ車の普及により、特に重要な機能である。このようなチェックバルブは、主にバルブ両側の差圧により作動される。具体的には、ブースター側とエンジン側との差圧が所定の圧力値(開弁圧力)を超えると開弁し、ブースター側とエンジン側との差圧が所定の圧力値(閉弁圧力)を下回ると、閉弁するようになされている。しかし、差圧のみによるバルブ作動では、十分な応答性を得ることは難しい。そこで、チェックバルブの応答性を改善するために、従来から、チェックバルブの弁体にばねを取り付け、弁体を弁座面に向けて付勢するようにしている。
図5乃至図8は、車両の真空式ブレーキブースターの負圧維持のために使用される、チェックバルブの従来例を示す図である。図5(A)、(B)は、それぞれ、従来のチェックバルブ1の縦断面図であり、(A)はバルブ全閉時の状態を示し、(B)はバルブ全開時の状態を示す。図6は、図5(A)の部分拡大図であり、図7は、図5(A)のX−X線に沿った横断面図である。
チェックバルブ1は、ブレーキブースターの負圧室(図示せず)とエンジンの吸気通路(図示せず)との間に設けられ、ブレーキブースター側(図5の上方)からエンジン側(図5の下方)へ向かう空気の流入のみを許容し、エンジン側からブレーキブースター側への空気の逆流を防止するものである。
具体的には、チェックバルブ1は、空気通路2を画定するハウジング3を備え、ブレーキブースター側のハウジング3端部に形成される流入ポート4の周囲に、平坦な弁座面5が形成されている。流入ポート4は、弁体6により開閉される。図5乃至図8に示す例では、弁体6はポペット弁であり、図6に示すように、弁頭6aと、弁頭6aを支持する弁棒6bを備えている。弁棒6bは、実質的に円筒状の案内部材7の内側面によって、ハウジング3内を摺動可能に支持される。弁体6における、弁座面5に対向する面には、シール部材8としてのO−リングが取り付けられ、バルブ全閉時の弁体6の弁座面5に対するシールを確実にしている。
チェックバルブ1には、弁体6を弁座面5に向けて付勢する圧縮コイルばね9が設けられている。コイルばね9は、弁体6と複数のばね受け部材10との間に支持されている。図7に示すように、ばね受け部材10の各々は、実質的に板状の部材であり、空気の流入を妨げることのないように案内部材7の周囲に間隔をおいて配置されている。本例では、各ばね受け部材10の間に形成される空間によって流出ポート12が形成されている。図6に示すように、コイルばね9の長さ方向第1端9aが、弁体6の弁頭6aに形成された第1支持面16に支持され、コイルばね9の長さ方向第2端9bが、各ばね受け部材10に形成された第2支持面17に支持される。従来のチェックバルブ1では、コイルばね9の長手方向両端9a、9bを支持する第1支持面16と第2支持面17との間の距離Dは、コイルばね9が周囲方向に関して均一な長さ方向寸法Dを有するように、コイルばね9の周囲方向に関して一定(換言すれば、コイルばね9の周囲方向に亘って全体に均一)である。
図5(A)に示すチェックバルブ1の全閉時、弁体6は、コイルばね9により押圧され、シール部材8を介して所定の圧力で弁座面5をシールしている。吸気通路側に負圧が発生し、ブレーキブースター側(図5上方)とエンジン側(図5下方)との圧力差が所定の値(開弁圧力)を超えると、弁体6が弁座面5から離間する方向に変位する。これにより、図5(B)中矢印Aで示すように空気がブレーキブースターの負圧室からチェックバルブ1の流入ポート4へ流入し、空気通路2を通って流出ポート12から吸気通路側へ排出される。具体的には、弁体6上のシール部材8が弁座面5から離間すると、流入ポート4からの空気が、弁頭6aとハウジング3の内側壁面との間を通って空気通路2に流入し、さらに、ばね受け部材10の間に形成される空間を通って流出ポート12から流出する。図5(B)は、弁体6がチェックバルブ1の全開位置にある、換言すれば、コイルばね9が最大限に圧縮された状態を示している。エンジンが停止され、吸気通路側から負圧が供給されなくなると、ブレーキブースター側とエンジン側との圧力差が減少する。所定の圧力差(閉弁圧力)に達すると、弁体6が移動して弁座面5が再びシールされ、ブレーキブースターの負圧室内の負圧が維持される。
上記のように、チェックバルブの弁体を弁座面に向けて付勢するためには、通常、圧縮コイルばねが用いられる。圧縮コイルばねは、通常、一定のばね定数を有する線形のばね特性を示すか、ばねが収縮するに従ってばね定数が増大する非線形のばね特性を示す。
図8は、従来のチェックバルブ1に取り付けられた状態における、圧縮コイルばね9の長さ方向に加わる圧縮荷重(換言すれば、ばね力)とコイルばね9の収縮量との関係を示すばね特性図である。図8に示す例では、コイルばね9は、チェックバルブ1の全閉位置から全開位置まで、一定のばね定数で収縮量に比例してばね力が増大する。しかし、上記したように、従来のチェックバルブ1では、このような線形のばね特性を示すコイルばね9に限らず、圧縮されるにつれてばね定数が大きくなる非線形のばね特性を示すコイルばねが用いられる場合もある。図8に示すように、ばね9が最大限に収縮するバルブ全開時のばね力は、開弁直後のばね力に比べて著しく大きくなる。
さらに、チェックバルブ1は、開弁圧力に達するまでの間、弁体6と弁座面5の間のシールを維持する機能が求められる。従って、閉弁時にもシール力として一定のばね力が生じており、上記ばね特性では、バルブ全開時のばね力は、一層大きいものになる。
バルブ全開時のばね力が大きすぎると、ブースター内の負圧が十分でないとき(負圧室内に大量の空気が残っているとき)でも弁体6が閉位置へ向けて移動することがあり、この時、弁体6は、空気の流れによる力とコイルばね9の復元力が釣り合う位置(平衡位置)を求めて高速の往復運動(フラッタリング)をする。従って、ブースターの負圧室内の空気が完全に排出されるまでチェックバルブ1の全開位置を維持することが難しい。ばね力が大きい程、コイルばね9の振動も大きいため、フラッタリングも激しくなる。また、フラッタリングは、著しい騒音の問題も引き起こす。
一方、弁体6を所定の閉弁圧力で全開位置から全閉位置へ戻す際に大きなばね力は必要ない。このため、フラッタリングを低減するようにばね定数の小さいコイルばねが選択されるが、単にばね定数の小さいばねを使用すると、バルブ全閉時のシール力が小さくなり、開弁圧力付近でのバルブ作動が不安定になる。
圧縮ばねを用いたチェックバルブが、特開2005−265009号及び特開平11−6574号等に記載されている。特開2005−265009号は、弁体に円筒コイルばねを取り付けた、車両の燃料通路に配置されるチェックバルブを記載している。円筒コイルばねは、弁体の外径よりも外径寸法を大きくされたテ−パ部を有しており、これにより、燃料の圧力を受ける受圧部を形成し、弁体が確実に開位置に移動するようにしている。特開平11−6574号は、車両のブレーキ補助動力源となる真空ポンプの吸入口側に設けられるチェックバルブを記載している。弁体には円錐コイルばねが取り付けられ、弁体を弁座面に向けて付勢するとともに、弁体の横方向のずれを低減している。また、弁体を流体通路中の小経路内に案内することにより、弁体の径方向の微振動を抑制している。
しかし、上記公報のいずれも、チェックバルブのフラッタリングを効果的に低減するための手段を記載していない。
特開2005−265009号 特開平11−6574号
本発明の目的は、フラッタリングの虞がなく、閉弁時のシール性を損なわず且つ耐久性に優れるチェックバルブを提供することである。
請求項1の発明によれば、弁体と、弁座面と、前記弁体を前記弁座面に向けて付勢する圧縮ばねとを備えるチェックバルブであって、前記圧縮ばねは、前記弁体の前記弁座面に対する全閉位置と全開位置との間で曲げ変形を起こす、チェックバルブが提供される。この構成によれば、圧縮ばねは、弁体の弁座面に対する全開位置と全閉位置との間で曲げ変形を起こすので、ばね特性を開弁後に変化させて、バルブ全開時のばね力を小さくすることができる。従って、従来技術に比べ、閉弁時のシール力を損なうことなく、フラッタリングを著しく低減することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載のチェックバルブであって、ばね受け部材を備えており、前記圧縮ばねは、前記圧縮ばねの周囲方向に関して不均一な長さ寸法を有するように前記弁体と前記ばね受け部材の間で支持されている、チェックバルブが提供される。この構成によれば、弁体とばね受け部材の間に支持された圧縮ばねは、圧縮ばねの周囲方向に関して不均一な長さ方向寸法を有するので、弁体が全閉位置から全開位置まで移動する間に、圧縮ばねに曲げ変形を生じさせることができる。従って、ばね特性を開弁後に変化させて、バルブ全開時のばね力を小さくすることができる。これにより、従来技術に比べ、閉弁時のシール力を損なうことなく、フラッタリングを著しく低減することができる。
請求項3の発明によれば、請求項2に記載のチェックバルブであって、前記弁体と前記ばね受け部材は、それぞれ、前記圧縮ばねを支持する第1支持面と第2支持面を有しており、前記第1支持面と前記第2支持面との間の距離は、前記圧縮ばねの周囲方向に関して不均一である、チェックバルブが提供される。この構成によれば、弁体の第1支持面とばね受け部材の第2支持面との間の距離は、圧縮ばねの周囲方向に関して不均一であるので、チェックバルブに取り付けられた圧縮ばねの長さ方向寸法を、圧縮ばねの周囲方向に関して不均一に設定することができる。これにより、弁体が全閉位置から全開位置まで移動する間に、圧縮ばねに曲げ変形を生じさせ、ばね特性を開弁後に変化させて、バルブ全開時のばね力を小さくすることができる。これにより、従来技術に比べ、閉弁時のシール力を損なうことなく、フラッタリングを著しく低減することができる。
請求項4の発明によれば、請求項2に記載のチェックバルブであって、複数のばね受け部材を備えており、前記弁体と前記複数のばね受け部材の各々は、それぞれ、前記圧縮ばねを支持する第1支持面と第2支持面を有しており、前記複数のばね受け部材のうち、少なくとも一つのばね受け部材の前記第2支持面と前記第1支持面との間の距離が、他のばね受け部材の前記第2支持面と前記第1支持面との間の距離と異なっている、チェックバルブが提供される。この構成によれば、複数のばね受け部材のうち、少なくとも一つのばね受け部材の第2支持面と第1支持面との間の距離が、他のばね受け部材の第2支持面と第1支持面との間の距離と異なっているので、チェックバルブに取り付けられた圧縮ばねの長さ方向寸法を、圧縮ばねの周囲方向に関して不均一に設定することができる。これにより、弁体が全閉位置から全開位置まで移動する間に、圧縮ばねに曲げ変形を生じさせ、ばね特性を開弁後に変化させて、バルブ全開時のばね力を小さくすることができる。これにより、従来技術に比べ、閉弁時のシール力を損なうことなく、フラッタリングを著しく低減することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のチェックバルブにおいて、前記圧縮ばねはコイルばねである。この構成によれば、圧縮ばねはコイルばねであるため、圧縮時の変位が大きく、チェックバルブ内の空気の通路を容易に確保することができる。
本発明によれば、フラッタリングの虞がなく且つ良好なシール性及び耐久性を有し、特に、車両の真空式ブレーキブースター等に好適に使用される、チェックバルブを提供することができる。
本発明の一実施形態によるチェックバルブを示す縦断面図であり、(A)は、チェックバルブの全閉位置、(B)は全開位置を示す。 図1(A)の部分拡大図である。 図1(A)のX−X線に沿った横断面図である。 本発明の一実施形態によるチェックバルブにおけるばね特性を示す図である。 従来例によるチェックバルブを示す縦断面図であり、(A)は、チェックバルブの全閉位置、(B)は全開位置を示す。 図5(A)の部分拡大図である。 図5(A)のX−X線に沿った横断面図である。 従来例によるチェックバルブにおけるばね特性を示す図である。
以下、図1乃至図4に参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による、チェックバルブ100を示す縦断面図であり、(A)は、チェックバルブ100の全閉位置、(B)は全開位置を示す。図2は、図1(A)の部分拡大図であり、図3は、図1(A)のX−X線に沿った横断面図である。尚、本実施形態では、前述した図5乃至図8に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その詳しい説明を省略するものとする。
図1乃至図3中、110a〜110dは、本発明の一実施形態に用いられるばね受け部材を示す。ばね受け部材110a〜110dは、上記従来技術と同様に複数個(本実施形態では4つ)設けられている。図3に示すように、各ばね受け部材110a〜110dは、実質的に板状の部材であり、流入ポート4から流出ポート12への空気の流れを妨げることのないように、案内部材7の周囲に間隔をおいて配置されている。図2に示すように、圧縮コイルばね109の長さ方向第1端109aが、弁体6の弁頭6aに形成された第1支持面16に支持され、コイルばね109の長さ方向第2端109bが、各ばね受け部材110a〜110dに形成された第2支持面117a〜117dに支持される。
本実施形態のチェックバルブ100では、コイルばね109の長手方向両端109a、109bを支持する第1支持面16と第2支持面117a〜117dとの間の距離は、コイルばね109の周囲方向に関して不均一であるように設定されている。これにより、本実施形態では、コイルばね109は、コイルばね109の周囲方向に関して不均一な長さ寸法を有している。具体的には、図2に示すように、複数のばね受け部材110a〜110dのうち、ばね受け部材110cの第2支持面117cと弁体6の第1支持面16との間の距離D2は、他のばね受け部材110a、110b、110dの第2支持面117a、117b、117d(図2では、ばね受け部材110aの第2支持面117aのみを示す)と第1支持面16との間の距離D1よりも大きく設定されている。これにより、コイルばね109は、コイルばね109の周囲方向に沿って変化する長さ寸法を有することになる。尚、本実施形態において、コイルばね109は、チェックバルブ100に取り付けられたときの長さ寸法がコイルばね109の周囲方向に関して不均一であることを除いて、図5乃至図8に示す従来技術に用いられるコイルばね9と実質的に同一である。
このように、取り付け後のコイルばね109の長さ寸法を不均一に設定することによって、弁体6がバルブの全閉位置から全開位置に移動する間に、コイルばね109に、例えば図1(B)に示すような曲げ変形を生じさせることができる。本実施形態では、図1(B)に示すように、コイルばね109の長さ寸法が大きく設定された、第1支持面16と第2支持面117cとの間(図2の距離D2に対応する部分)で最も大きな曲げ変形(換言すれば座屈)が生じる。このような曲げ変形は、コイルばね109の周囲方向に関して少なくとも部分的に生じていればよい。これにより、後述するようなコイルばね109のばね特性の変化を生じさせることができる。図1(B)では、曲げ変形は、コイルばね109の周囲方向に関して部分的に生じるように示されている。しかし、上記したような、コイルばね109の不均一な長さ寸法による曲げ変形は、コイルばね109の全周に亘って生じていてもよい。
図4は、本実施形態のチェックバルブ100に取り付けられた状態における、圧縮コイルばね109の長さ方向に加わる圧縮荷重(換言すれば、ばね力)とコイルばね109の収縮量との関係の一例を示すばね特性図である。尚、図4に示すコイルばね109の収縮量は、図1(A)に示す全閉位置からのコイルばね109の収縮量(換言すれば、コイルばね109の長さ方向第1端109aの変位量)を意味する。
上記従来例では、所定の開弁圧力に達した後、コイルばね9のばね力は、バルブの全閉位置から全開位置まで一定のばね定数でばねの収縮量に比例して増大する。従って、図8に示されるように、コイルばね9が最大限に収縮するバルブ全開時のばね力は、開弁直後のばね力に比べて著しく大きくなる。
一方、図4に示すように、本実施形態におけるコイルばね109では、バルブ全閉位置と全開位置との間(例えば図4に示す中開位置)でコイルばね109に曲げ変形が生じる。このため、全開位置に達する前にばね力はいったん大きく減少し、その後は、開弁直後よりも小さなばね定数で緩やかに増加する。従って、従来技術と比較して、バルブ全開時のばね力を著しく小さくすることができる。このように、弁体6が全閉位置から全開位置へ移動する間にばね特性を変化させることができるので、全閉時の弁体6の弁座面5に対するシール力を低下させることなく、全開位置でのコイルばね109のばね力の増加を抑制することができる。このように、本発明によれば、コイルばね109自体は従来の材質、形状のものを使用してフラッタリングを効果的に低減することができる。従って、ブレーキブースターの負圧室内の空気が完全に排出されるまで、バルブの全開位置を確実に維持することができ、且つ、騒音の問題を解消することができる。尚、コイルばね109の曲げ変形が生じる際の弁体6の位置は、図4に示す位置に限られず、全閉位置と全開位置の間のいずれの位置であってもよい。
また、本実施形態のように、弁体6の往復運動によって開閉されるチェックバルブ100では、通常、コイルばね109は伸縮しながら回転する。このため、図1(B)に示すように、コイルばね109の周囲方向で大きさの異なる曲げ変形が生じても、コイルばね109に掛かる負荷は回転により均等化される。従って、コイルばね109の耐久性を損なうことなく、フラッタリングを低減することができる。
さらに、本実施形態のチェックバルブ100では、圧縮コイルばね109として、従来よりも大きなばね定数を有するコイルばねを使用し、シール部材8として、耐久性に優れる硬質ゴムを使用することができる。従来のようにフラッタリングが生じるチェックバルブ1では、全開時のばね力を抑制するため、ばね定数の小さいばねが使用されるが、この場合、小さい力で弁座面5をシールできるように軟質ゴム製のシール部材8が使用される。一方、本発明のチェックバルブ100では、開弁後にばね特性を変化させることができるため、圧縮コイルばね109として、従来のコイルばね9よりも大きなばね定数の圧縮コイルばねを使用することができる。この場合、閉弁時のシール力が大きくなるため、シール部材8に軟質ゴムを用いる必要がなく、軟質ゴムに比べて耐久性に優れる硬質ゴムを使用することができる。尚、コイルばね109の長さ寸法を不均一にすることによるシール力への影響は、全閉時のコイルばね109の長さ寸法を十分に大きくすることによって、無視できる程度に小さくなる。
本発明に用いられる圧縮ばねとしては、上記したような圧縮コイルばねが好ましい。圧縮ばねとして、例えばドーム状板ばね等を用いてもよいが、圧縮時の変位が小さく、また、コイルばねのような素線間の空間が無いため、空気の通路を形成することが難しい。コイルばねは、圧縮時の変位が大きく、また、素線間の空間を介して空気の通路を容易に確保することができる。
尚、上記実施形態では、4つのばね受け部材110a〜110dが設けられているが、本発明において、ばね受け部材の数は特に制限されず、また、複数のばね受け部材のうち、少なくとも1つのばね受け部材の第2支持面と第1支持面16との間の距離が、他のばね受け部材の第2支持面と第1支持面16との間の距離と異なっていれば良い。上記実施形態では、ばね受け部材110a〜110dのうち、ばね受け部材110cの第2支持面117cのみが第1支持面16に対して大きい距離D2を有し、他のばね受け部材110a、110b、110dの第2支持面117a、117b、117dは、D2より小さい互いに同一の距離D1(D1 < D2)を有している(換言すれば、図2に示される第2支持面117cの高さ方向位置(弁体6の摺動方向に関する第2支持面117cの位置)が、第2支持面117a、117b、117dの高さ方向位置(弁体6の摺動方向に関する第2支持面117a、117b、117dの位置)よりも低い位置にある)。しかし、複数のばね受け部材110a〜110dが、それぞれ、第1支持面16に対して互いに異なる距離D1〜D4(例えば、D1<D2<D3<D4)を有していても良い。また、十分な空気通路を確保できる限り、単一のばね受け部材を設け、その第2支持面と第1支持面16との間の距離が圧縮ばね109の周囲方向に関して不均一になるように、第2支持面に凹凸又は傾斜面を設けることもできる。圧縮ばね109の長さ寸法を、圧縮ばね109の周囲方向に関して不均一にすることが出来る限り、本発明におけるばね受け部材の構成は、特に制限されない。
また、上記実施形態では、ばね受け部材110a〜110dの第2支持面117a〜117dの位置を調整することによって、圧縮ばね109の長さ寸法を圧縮ばね109の周囲方向に関して不均一にしている。しかし、第2支持面117a〜117dを互いに同一の高さ方向位置に形成し、弁体6の第1支持面16に凹凸又は傾斜面を設けることによって、圧縮ばね109の長さ寸法を不均一にしてもよい。
しかし、上記した以外にも、弁体6の弁座面5に対する全閉位置と全開位置との間で圧縮ばね109に曲げ変形を生じさせることができる構成は全て、本発明の範囲に含まれる。
尚、本発明は、車両の真空式ブレーキブースターに限らず、圧縮ばねを用いたチェックバルブを含む種々の装置に適用することができる。
本発明は、チェックバルブに広く適用することができ、特に、車両の真空式ブレーキブースターに好適に使用することができる。
1、100 チェックバルブ
2 空気通路
3 ハウジング
4 流入ポート
5 弁座面
6 弁体
6a 弁頭
6b 弁棒
16 第1支持面
17、117a〜117d 第2支持面
7 案内部材
12 流出ポート
8 シール部材
9、109 圧縮コイルばね
9a、9b、109a、109b ばね端部
10、110a〜110d ばね受け部材
A 空気の流れ方向
D、D1、D2 ばねの長さ方向寸法(第1、第2支持面間の距離)

Claims (5)

  1. 弁体と、弁座面と、前記弁体を前記弁座面に向けて付勢する圧縮ばねとを備えるチェックバルブであって、
    前記圧縮ばねは、前記弁体の前記弁座面に対する全閉位置と全開位置との間で曲げ変形を起こす、チェックバルブ。
  2. 請求項1に記載のチェックバルブであって、
    ばね受け部材を備えており、
    前記圧縮ばねは、前記圧縮ばねの周囲方向に関して不均一な長さ寸法を有するように前記弁体と前記ばね受け部材の間で支持されている、チェックバルブ。
  3. 請求項2に記載のチェックバルブであって、
    前記弁体と前記ばね受け部材は、それぞれ、前記圧縮ばねを支持する第1支持面と第2支持面を有しており、
    前記第1支持面と前記第2支持面との間の距離は、前記圧縮ばねの周囲方向に関して不均一である、チェックバルブ。
  4. 請求項2に記載のチェックバルブであって、
    複数のばね受け部材を備えており、前記弁体と前記複数のばね受け部材の各々は、それぞれ、前記圧縮ばねを支持する第1支持面と第2支持面を有しており、
    前記複数のばね受け部材のうち少なくとも一つのばね受け部材の前記第2支持面と前記第1支持面との間の距離が、他のばね受け部材の前記第2支持面と前記第1支持面との間の距離と異なっている、チェックバルブ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のチェックバルブであって、前記圧縮ばねはコイルばねである、チェックバルブ。
JP2010190792A 2010-08-27 2010-08-27 チェックバルブ Pending JP2012047291A (ja)

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