JP2023182173A - 緩衝器 - Google Patents

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Masanori Ishikawa
大人 加藤
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脩史 原田
Shuji Harada
幹郎 山下
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Abstract

【課題】本発明の目的は、制御バルブ内のメインバルブを構成する弁体の着座期間中の加速度を低減することで、メインバルブを起因とする異音の発生を抑制することにある。【解決手段】本発明の緩衝器100は、メインボディ11に保持されたメイン弁体14およびメイン弁座11aを含むメインバルブ18と、メインバルブ18の背面側に配置されるメイン背圧室6の圧力を制御してメインバルブ18を開閉するパイロットバルブと、メイン弁座11aへのメイン弁体14の着座開始から着座完了までの着座期間中に、メイン弁体14をメイン弁座11aに徐々に着座させる漸次着座構造12aと、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、メインバルブとパイロットバルブとを備えた緩衝器に関する。
特許文献1には、弾性変形可能な弾性体(第1の弾性体)からなる円環状に形成された弁座を備えた緩衝器が記載されている(段落0031参照)。この緩衝器は、弁体の応答遅れが生じた場合であっても、閉弁状態から急激に油圧が上昇した場合に弁座がその油圧によって撓むことによりオイルの流れを許容し、減衰力がオーバーシュートしたり、弁体の自励振動によって弁開度が変動して減衰力が不安定になったりすることを抑制する(段落0052参照)。
特開2016-194322号公報
特許文献1における、上述した弁座および弁体は、制御バルブ内のパイロットバルブを構成する弁座および弁体であり、特許文献1には、制御バルブ内の主流の流量を制御するメインバルブを構成する弁体の着座期間中の加速度を低減することについては配慮がない。
本発明の目的は、制御バルブ内のメインバルブを構成する弁体の着座期間中の加速度を低減することで、メインバルブを起因とする異音の発生を抑制することにある。
上記目的を達成するために、本発明の緩衝器は、
メインボディに保持されたメイン弁体およびメイン弁座を含むメインバルブと、
前記メインバルブの背面側に配置されるメイン背圧室の圧力を制御して前記メインバルブを開閉するパイロットバルブと、
前記メイン弁座への前記メイン弁体の着座開始から着座完了までの着座期間中に、前記メイン弁体を前記メイン弁座に徐々に着座させる漸次着座構造と、
を備える。
本発明によれば、メインバルブを構成する弁体の着座期間中の加速度を低減することで、パイロットバルブの上流側と接続されたメインバルブの背圧室の急激な圧力上昇や圧力振動を抑制でき、これを起因とするコトコト音の発生を抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係る緩衝器の概略構成を示す断面図である。 本発明の前提となる制御バルブの概略構成を示す断面図である。 本発明の第1実施例に係るメインバルブの概略構成を示す断面図である。 本発明の第2実施例に係るメインバルブの概略構成を示す断面図である。 第2実施例の変更例を示す斜視図である。 本発明の第3実施例に係るメインバルブの概略構成を示す断面図である。 本発明の第4実施例に係るメインバルブの概略構成を示す断面図である。 本発明の第5実施例に係るメインバルブの概略構成を示す断面図である。 本発明の第6実施例に係る制御バルブの概略構成を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る緩衝器の実施形態について説明する。図面の説明において同一の要素には同一符号を付し、その重複説明は省略する。
図1を用いて、本発明に係る緩衝器について説明する。図1は、本発明の一実施例に係る緩衝器100の概略構成を示す断面図である。
緩衝器100は、自動車が段差を乗り越えてタイヤが下がるとき、ロッド110はケース115から引き抜かれる方向(図中上方向)に動作する。これを伸び側の動作と呼ぶ。伸び側の動作では、ロッド110に接続されたピストン111も図中上方向に移動するため、ピストン上室102の作動油が加圧される。したがって作動油は、連絡口103を通って接続流路104に排出され、制御バルブ113に導かれる。制御バルブ113では、コントローラ(図示せず)からの指示値に応じて制御バルブ113の開度が調整されることで作動油の通過時に生ずる圧力損失が調整され、緩衝器としての減衰力が調整される。制御バルブ113から流出する作動油はリザーバー室105に排出され、第2逆止弁114を通過してピストン下室101に導かれる。
このとき、ピストン上室102で減少する体積よりも、ピストン下室101で増加する体積が大きいが、リザーバー室105にはガスが封入されているため、移動する作動油の不足分がガスの膨張によって補われる。
緩衝器100は、自動車が段差を乗り上げるなどしてタイヤが持ち上がるとき、ロッド110がケース115内に押し込まれる。これを縮み側の動作と呼ぶ。縮み側の動作では、ピストン下室101内の作動油の圧力が上昇するので、ピストン下室101内の作動油は第1逆止弁112を通過してピストン上室102に流入する。このときピストン上室102で増加する体積よりも、ピストン下室101で減少する体積が大きいので、余剰の作動油が連絡口103を通って接続流路104に排出され、制御バルブ113に導かれる。上述の伸び側と同様に、制御バルブ113において通過する作動油は、圧力損失が調整され、リザーバー室105に排出される。このとき、リザーバー室105の圧力はピストン下室101の圧力よりも低いために、リザーバー室105の作動油は第2逆止弁114を通過できないので、リザーバー室105内における作動油の増加分はリザーバー室105内に存在するガスの圧縮によって吸収される。
図2を用いて、本発明の前提となる制御バルブ113’について説明する。図2は、本発明の前提となる制御バルブ113’の概略構成を示す断面図である。本発明の前提となる制御バルブ113’には後述する本発明が適用され、実施例1~6の制御バルブ113が構成される。以下の説明では、
本発明の前提となる制御バルブ113’は、緩衝器100の減衰力を生じさせるための油圧回路の一部に組み込まれるものである。対象とする緩衝器は伸縮時に作動油が流動するが、本実施例では、伸び側、縮み側ともに作動油の流動方向が同一方向になるものを対象としているため、制御バルブ113’も内部の作動油の流動方向が一方向になるものを対象としている。図示した制御バルブ113’は略円筒形であり、一部の流路や構造を除き軸対称の形状となっている。以下の説明では、円筒形の中心軸に沿う方向D1を軸方向と呼び、軸方向D1に垂直な方向D2を径方向と呼ぶ。
制御バルブ113’が減衰力を発生するための仕組みを以下に示す。
制御バルブ入口1から流入する作動油は二手に分かれ、一つはメイン導入路2を経由してメイン上流室3に供給される。もう一方は、パイロットピン15の一部で構成される導入オリフィス15aを通過し、減圧されてパイロット上流室4に供給される。
パイロットバルブ19は、パイロットボディ16の一部であるパイロット弁座16aとパイロット弁体17とで構成される。パイロットバルブ19はパイロット弁体17の上部に設置されたソレノイドやバネなど(図示せず)によって開閉力が制御される。パイロットバルブ19を通過した作動油はパイロット下流室7を経由して、出口であるメイン下流室8に導かれる。
パイロットバルブ19が閉方向に制御されるとパイロット上流室4の圧力が上昇し、パイロットバルブ19が開方向に制御されると、パイロット上流室4の圧力が下降する。パイロット上流室4は連通口5を経由してメイン背圧室6と接続されているため、パイロット上流室4とメイン背圧室6の圧力が等しくなるように作動油が吸入、排出される。
メイン背圧室6は、ゴムシール13と金属製のディスク(第1ディスク)12とで構成されるメイン弁体14と、パイロットピン15と、パイロットボディ16と、で構成されている。メインバルブ18は、メイン弁体14と、メイン弁体14を保持するパイロットピン15およびメインボディ11と、メインボディ11の一部であるメイン弁座11aと、で構成される。
ディスク12は、その中心部に、パイロットピン15が挿通する開口(貫通穴)12bを有する。メイン弁体14は、開口(貫通穴)12bが形成されたディスク12の内周側部分をメインボディ11とパイロットピン15とで挟持されて、メインボディ11に保持されている。また本例では、メイン弁座11aは、メインボディ11に一体に形成されることで、メインボディ11に保持されている。
メイン弁体14の背圧室6側の受圧面積はメイン上流室3側の受圧面積よりも大きいため、パイロットバルブ19の開度が小さいときは、メイン弁体14はメイン上流室3側に押し付けられている。パイロットバルブ19の開度が大きいときは、パイロット上流室4の圧力が低下するため、メイン背圧室6の圧力も低下する。これによりメイン弁体14の押しつけ力が低下し、メイン弁体14がメイン背圧室6側に移動し、メインバルブ18は開状態となる。メインバルブ18が開状態となることで、作動油はメインバルブ18を通ってメイン上流室3からメイン下流室8に流出する。
メインバルブ18の開度はパイロットバルブ19の開度によって制御できるので、制御バルブ113’の流動抵抗を制御することで、制御バルブ113’を備える緩衝器100の減衰力を制御する仕組みとなっている。
上述の制御バルブ113’では、メインバルブ18が開方向に動作するとメイン背圧室6の体積が減少するため、メイン背圧室6の作動油は連通口5を通ってパイロット上流室4に排出される。一方、メインバルブ18が閉方向に動作するとメイン背圧室6の体積が増加するため、作動油がパイロット上流室4から連通口5を通ってメイン背圧室6に供給される。
メインバルブ18が閉動作を継続している間は、連通口5と背圧室6において常に作動油が動き続ける。メイン弁体14とメイン弁座11aとが接触してメインバルブ18の閉動作が完了するのと同時に、メイン弁体14の移動が停止し、メイン背圧室6の体積増加も停止するので、これまで動いていた、連通口5および背圧室6内の作動油は動きを停止することになる。
このとき、作動油が持っていた動圧が静圧に変換されるため、メイン背圧室6の圧力は急上昇する。制御バルブ113’内で急激な圧力上昇が生じると、衝撃力となって、緩衝器100からこれが備えられる自動車の車内などに伝達され、異音となって観測される可能性がある。本実施例は、この異音発生を抑制する構造を提供するものである。
以下、本発明の前提となる制御バルブ113’に本発明を適用した制御バルブ113の実施例について説明する。
[実施例1]
図3を用いて、本発明の第1実施例(実施例1)に係る制御バルブ113のメインバルブ18について説明する。図3は、本発明の第1実施例に係るメインバルブ18の概略構成を示す断面図である。
本実施例の制御バルブ113は、図2の制御バルブ113’と比べて、ディスク12の外周部にバネ部12aを備える点が異なる。その他の構成は、図2の制御バルブ113’と同様である。
ディスク12は中心部にパイロットピン15が挿通する開口を有する円盤状の部材であり、バネ部12aはディスク12の外周部がメイン弁座11a側に折り曲げられることにより形成される。すなわち、バネ部12aは円盤状部材であるディスク12の外周部に設けられた折り曲げ部により構成される。
バネ部12aは、メインバルブ18の閉弁直前にメイン弁座11aの側面11a1に接触を開始し(着座開始)、変形を伴いながら反力を発生させることで、着座完了までのメイン弁体14の加速度を低減する。バネ部12aは、着座開始から着座完了までの着座期間中におけるメイン弁体14の加速度を低減することで、メインバルブ18を起因とする異音の発生を抑制することができる。なお着座完了時には、メイン弁体14を構成するディスク12の下面(メイン弁座11aとの対向面)がメイン弁座11aと接触した状態になる。
バネ部12aは、ディスク12の全周では無く、周方向の一部に設けられても良い。この場合、バネ部12aの幅や設置個数を調節することでメイン弁体14全体の反力を調整することができる。
すなわち本実施例の緩衝器100においては、メイン弁体14の側に設けられてメイン弁体14がメイン弁座11aに押し付けられた際に弾性力を発生させる金属製の弾性部材(バネ部)12aを用いて漸次着座構造が構成される。これは後述する実施例2においても同様である。
この場合、メイン弁体14は、円盤状部材である第1ディスク12を用いて構成され、
弾性部材12aは、第1ディスク12の外周部に設けられた折り曲げ部を用いて構成される。
本実施例のバネ部12aは、ディスク12の製作時の金型を変更するだけで作成でき、他の部品の変更は必要ないため、安価に本実施例の緩衝器100を製造することができる。
[実施例2]
図4を用いて、本発明の第2実施例(実施例2)に係る制御バルブ113のメインバルブ18について説明する。図4は、本発明の第2実施例に係るメインバルブ18の概略構成を示す断面図である。
本実施例の制御バルブ113は、図2の制御バルブ113’と比べて、ディスク(第2ディスク)20を備える点が異なる。その他の構成は、図2の制御バルブ113’と同様である。
本実施例のディスク20は、中心部にパイロットピン15が挿通する開口を有する円盤状の部材であり、ディスク(第1ディスク)12の下側(メイン弁座11aの側)に配置され、ディスク12に対して軸方向D1に積層されている。ディスク20は、メイン弁座11aとの接触部(シート部)よりも内周側で、折り曲げられており、ディスク12とディスク20との間に空間(隙間)40が形成されている。この場合、ディスク20は、径方向D2における内径(内周または中心)と外径(外周)との中間部で、メイン弁座11aの側に曲げられることで、ばね部材を構成する。
空間(隙間)40は、メインバルブ14が開状態にある場合に、ディスク(第1ディスク)12とディスク(第2ディスク)20との間に形成され、メインバルブ14が閉状態にある場合には、この空間(隙間)40の部分で、ディスク(第1ディスク)12とディスク(第2ディスク)20とが接触することで無くなるか、小さな空間になる。
ディスク20は、メインバルブ18の閉弁直前にメイン弁座11aに接触を開始し(着座開始)、変形を伴いながら反力を発生させることで、ディスク12とディスク20との間の空間40が無くなるまで、メイン弁体14の加速度を低減する。ディスク20は、着座開始から着座完了までの着座期間中におけるメイン弁体14の加速度を低減することで、メインバルブ18を起因とする異音の発生を抑制することができる。なお着座完了時には、メイン弁体14を構成するディスク20とディスク12とがディスク20の折り曲げ部(曲げ部)20aよりも外周側で接触し、ディスク20の下面(メイン弁座11aとの対向面)がメイン弁座11aと接触した状態になる。
ディスク20はディスク12と共にメイン弁体14の一部を構成し、メイン弁体14に含まれる部材である。
本実施例の緩衝器100においては、
メイン弁体14は、円盤状部材である第1ディスク12と、第1ディスク12に対して軸方向に積層されると共に第1ディスク12に対してメイン弁座11aの側に配置された第2ディスク20と、を備え、
第1ディスク12と第2ディスク20とは、メインバルブ18が開状態にある場合に、相互の間に形成される隙間40を有し、
隙間40を用いて漸次着座構造が構成される。
図5を用いて、ディスク20の折り曲げ部(曲げ部)20aの変更例を説明する。図5は、第2実施例の変更例を示す斜視図である。
図4では、折り曲げ部20aは、径方向D2におけるディスク20の内径(内周または中心)と外径(外周)との中間部を、ディスク20の全周に亘って折り曲げている。このような構成に限らず、折り曲げ部20aは、図5に示すように、ディスク20の全周では無く、周方向の一部に、ディスク20の一端面側から他端面側に向かって凸状を成す曲げ形状部として設けられても良い。この場合、曲げ形状部20aは周方向に間隔をあけて複数設けられた、間欠型の配置となる。曲げ形状部20aの幅や設置個数を調節することで、メイン弁体14全体の反力を調整することができる。
ディスク20は、図5において隣り合う曲げ形状部20aの間の円弧部分のディスクを除去した星形あるいは歯車型としてもよい。本例は、複数の曲げ形状部20aの間のディスク部材が切り欠かれた間欠型となる。この場合、上記と同様に、曲げ形状部20aの幅や設置個数を調節することで、メイン弁体14全体の反力を調整することができる。
また、図4のディスク20は、断面の1箇所で折り曲げられているが、断面が曲線となる球面型のディスクでも良い。この場合、ディスク12とディスク20との間に存在する作動油を排出する流れが上述の形状と異なるため、緩衝器100の減衰力の特性を変更することができる。
さらに、本実施例では、ディスク20を追加するだけで良く、他の部品の変更は必要ないため、安価に本実施例の緩衝器100を製造することができる。
[実施例3]
図6を用いて、本発明の第3実施例(実施例3)に係る制御バルブ113のメインバルブ18について説明する。図6は、本発明の第3実施例に係るメインバルブ18の概略構成を示す断面図である。
本実施例の制御バルブ113は、図2の制御バルブ113’と比べて、ゴムシール13の設置箇所が異なる。その他の構成は、図2の制御バルブ113’と同様である。
本実施例のゴムシール13は、ディスク12の上下面に跨って設置されており、メイン弁座11aとディスク12との間にゴム部材13を挟むことで、メインバルブ18の閉弁時にメイン弁体14とメイン弁座11aとの接触直後(着座開始)から、メイン弁体14が停止する着座完了までのメイン弁体14の加速度を低減する。
ゴム部材(ゴムシール)13は、着座開始から着座完了までの着座期間中におけるメイン弁体14の加速度を低減することで、メインバルブ18を起因とする異音の発生を抑制することができる。
本実施例では、ゴムシール13のメイン弁座11aとの接触面に金属製のドーナツ状(環状)のディスク21を設置している。本実施例では、メイン弁体14にディスク21が加えられ、着座完了時にディスク(第3ディスク)21がメイン弁座11aと接触した状態になる。この場合、ゴムシール13とメイン弁座11aとの接触によるゴムシール13の破損を抑制することができ、制御バルブ113の寿命を延長することができる。
本実施例では、ディスク12はメイン弁体本体部を構成し、メイン弁体14はメイン弁体本体部12と、メイン弁座11aと接触する金属製のメイン弁座接触部(第3ディスク)21と、メイン弁体本体部12とメイン弁座接触部21との間に配置される弾性部材13と、を有する。
本実施例の緩衝器100においては、
メイン弁体14は、メイン弁体本体部12と、メイン弁座11aと接触する金属製のメイン弁座接触部21と、メイン弁体本体部12とメイン弁座接触部21との間に配置される弾性部材13と、を有し、
弾性部材13を用いて漸次着座構造が構成される。
なお、ゴムシール13の耐久性を確保することができれば、ディスク21を設ける必要はない。この場合、着座完了時に、ディスク12の下面側に配置されたゴムシール13の部分がメイン弁座11aと接触した状態になる。
[実施例4]
図7を用いて、本発明の第4実施例(実施例4)に係る制御バルブ113のメインバルブ18について説明する。図7は、本発明の第4実施例に係るメインバルブ18の概略構成を示す断面図である。
本実施例の制御バルブ113は、図2の制御バルブ113’と比べて、メイン弁座11aの構成が異なる。その他の構成は、図2の制御バルブ113’と同様である。
本実施例のメイン弁座11aは、メイン弁体14との接触部(シート部)11a2とメインボディ11との間に、ゴム部材22を挟んで構成される。ゴム部材22は、ヤング率がメインボディ11よりも小さく柔らかい弾性部材であれば、その材質はゴムに限定されない。
本実施例では、メインバルブ18の閉弁時にメイン弁体14とメイン弁座11aとの接触直後(着座開始)から、メイン弁体14が停止する着座完了までのメイン弁体14の加速度を低減する。ゴム部材(弾性部材)22は、着座開始から着座完了までの着座期間中におけるメイン弁体14の加速度を低減することで、メインバルブ18を起因とする異音の発生を抑制することができる。なお着座完了時には、メイン弁体14を構成するディスク12の下面(メイン弁座11aとの対向面)がメイン弁座11aと接触した状態になる。
本実施例の緩衝器100においては、メイン弁座11aとメインボディ11との間に配置された弾性部材22を含んで漸次着座構造が構成され、弾性部材22は、メイン弁体14がメイン弁座11aに押し付けられた際に、弾性力を発生させる。
なお本実施例では、弾性部材22は非金属製部材である。
本実施例では、メイン弁体14の加速度を低減する効果を向上することができるゴム部材(弾性部材)22を選択することができ、メイン弁体14の加速度の低減効果の向上が期待できる。
[実施例5]
図8を用いて、本発明の第5実施例(実施例5)に係る制御バルブ113のメインバルブ18について説明する。図8は、本発明の第5実施例に係るメインバルブ18の概略構成を示す断面図である。
本実施例の制御バルブ113は、図2の制御バルブ113’と比べて、メイン弁座11aの構成が異なる。その他の構成は、図2の制御バルブ113’と同様である。
本実施例のメイン弁座11aは、メインボディ11との間に、金属製の板バネ23を挟むことで、メインバルブ18の閉弁時にメイン弁体14とメイン弁座11aとの接触直後(着座開始)から、メイン弁体14が停止する着座完了までのメイン弁体14の加速度を低減する。板バネ23は、着座開始から着座完了までの着座期間中におけるメイン弁体14の加速度を低減することで、メインバルブ18を起因とする異音の発生を抑制することができる。なお着座完了時には、メイン弁体14を構成するディスク12の下面(メイン弁座11aとの対向面)がメイン弁座11aと接触した状態になる。
また、金属製の板バネ23のみではメイン上流室3からメイン下流室8にむけて作動油が漏洩する場合がある。この場合、Oリング24等を用いて、メイン弁座11aとメインボディ11との間をシールしても良い。
なお本実施例では、弾性部材23は金属製のバネである。
本実施例では、メイン弁体14の加速度を低減する効果を向上することができる板バネ23を選択することができ、メイン弁体14の加速度の低減効果の向上が期待できる。
[実施例6]
図9を用いて、本発明の第6実施例(実施例6)に係る制御バルブ113のメインバルブ18について説明する。図9は、本発明の第6実施例に係る制御バルブの概略構成を示す断面図である。
本実施例の制御バルブ113は、図2の制御バルブ113’と比べて、メイン弁座11aの形状が異なる。その他の構成は、図2の制御バルブ113’と同様である。
本実施例のメイン弁座11aは、周方向で高さが異なっており、図示した例では図中右側が最も高く、図中左側が最も低くなっている。すなわち、図中右側の最も高い部分と図中左側の最も低い部分との高低差はδであり、メイン弁座11aの高さは最も高い部分から最も低い部分に向かって漸減する。また、メイン弁体14と接触するメイン弁座11aの座面は、メイン弁座11aの高さが最も高い部分および最も低い部分において、メイン弁座11aの高さが周方向に滑らかに(連続的に)変化して、曲線を描くように形成されている。
メインバルブ18の閉弁時は、まずメイン弁体14とメイン弁座11aが図中右側で接触を開始(着座開始)する。さらにメイン弁体14が閉方向に移動すると接触箇所が周方向に広がっていき、最終的に図中左側のメイン弁体14とメイン弁座11aが接触することで着座完了となり、メインバルブ18の閉弁に至る。したがって,着座開始から着座完了までの間(着座期間中)にメイン背圧室6の体積増加の加速度の大きさを低減することができ、メインバルブ18を起因とする異音の発生を抑制することができる。
本実施例の緩衝器100においては、
メイン弁座11aとメイン弁体14との間に形成される隙間(メイン弁体14がリフトされたときの隙間)δが周方向に変化することで漸次着座構造が構成され、
この漸次着座構造は、メイン弁体14の一部がメイン弁座11aに接触を開始した時点ではメイン弁体14の他部がメイン弁座11aとの間に隙間を有し、且つ、メイン弁体14がメイン弁座11aに向かって変位することで隙間が閉塞される構造を有する。
また、図示した例では、メイン弁座11aの高さが周方向において360度周期で変化しているが、180度、120度、または90度周期で高さを変化させても、同様の効果が得られる。
以上の各実施例において、着座開始から着座完了までの着座期間中に、メイン弁体14をメイン弁座11aに対して徐々に着座させる漸次着座構造を説明した。この漸次着座構造は、実施例1のバネ部12a、実施例2のディスク(第2ディスク)20、実施例3のゴム部材(ゴムシール)13、実施例4のゴム部材22、実施例5の板バネ23、および実施例6のメイン弁座11aの形状のいずれかを含んで構成される。
すなわち各実施例の緩衝器100は、
メインボディ11に保持されたメイン弁体14およびメイン弁座11aを含むメインバルブ18と、
メインバルブ18の背面側に配置されるメイン背圧室6の圧力を制御してメインバルブ18を開閉するパイロットバルブ9と、
メイン弁座11aへのメイン弁体14の着座開始から着座完了までの着座期間中に、メイン弁体14をメイン弁座11aに徐々に着座させる漸次着座構造12a,20,13,22,23,11aと、を備える。
各実施例のうちゴム部材を用いた実施例では、着座開始から完了までの加速度の大きさを低減するだけで無く、ゴムが材料として備える減衰性能も活用できるので、着座時に振動が発生する条件では、これを抑制することができる。なお、上述した実施例においては、具体的な材料としてゴムを例示したが、ゴムは非金属製部材の代表例であり、ゴム以外の非金属製部材を用いて漸次着座構造を構成してもよい。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…制御バルブ入口、2…メイン導入路、3…メイン上流室、4…パイロット上流室、5…連通口、6…メイン背圧室、7…パイロット下流室、8…メイン下流室、11…メインボディ、12…ディスク(第1ディスク)、13…ゴムシール、14…メイン弁体、15…パイロットピン、16…パイロットボディ、17…パイロット弁体、18…メインバルブ、19…パイロットバルブ、20…ディスク(第2ディスク)、30…ケース。

Claims (9)

  1. メインボディに保持されたメイン弁体およびメイン弁座を含むメインバルブと、
    前記メインバルブの背面側に配置されるメイン背圧室の圧力を制御して前記メインバルブを開閉するパイロットバルブと、
    前記メイン弁座への前記メイン弁体の着座開始から着座完了までの着座期間中に、前記メイン弁体を前記メイン弁座に徐々に着座させる漸次着座構造と、
    を備える緩衝器。
  2. 請求項1に記載の緩衝器において、
    前記漸次着座構造は、前記メイン弁体の側に設けられて前記メイン弁体が前記メイン弁座に押し付けられた際に弾性力を発生させる金属製の弾性部材を用いて構成される緩衝器。
  3. 請求項2に記載の緩衝器において、
    前記メイン弁体は、円盤状部材である第1ディスクを用いて構成され、
    前記弾性部材は、前記第1ディスクの外周部に設けられた折り曲げ部を用いて構成される緩衝器。
  4. 請求項2に記載の緩衝器において、
    前記メイン弁体は、円盤状部材である第1ディスクと、前記第1ディスクに対して軸方向に積層されると共に前記第1ディスクに対して前記メイン弁座の側に配置された第2ディスクと、を備え、
    前記第1ディスクと前記第2ディスクとは、前記メインバルブが開状態にある場合に、相互の間に形成される隙間を有し、
    前記漸次着座構造は、前記隙間を用いて構成される緩衝器。
  5. 請求項1に記載の緩衝器において、
    前記漸次着座構造は、前記メイン弁座と前記メインボディとの間に配置された弾性部材を含み、
    前記弾性部材は、前記メイン弁体が前記メイン弁座に押し付けられた際に、弾性力を発生させる緩衝器。
  6. 請求項5に記載の緩衝器において、
    前記弾性部材は、非金属製部材である緩衝器。
  7. 請求項5に記載の緩衝器において、
    前記弾性部材は、金属製のバネである緩衝器。
  8. 請求項1に記載の緩衝器において、
    前記メイン弁体は、メイン弁体本体部と、前記メイン弁座と接触する金属製のメイン弁座接触部と、前記メイン弁体本体部と前記メイン弁座接触部との間に配置される弾性部材と、を有し、
    前記漸次着座構造は、前記弾性部材を用いて構成される緩衝器。
  9. 請求項1に記載の緩衝器において、
    前記漸次着座構造は、前記メイン弁座と前記メイン弁体との間に形成される隙間が周方向に変化することで構成され、前記メイン弁体の一部が前記メイン弁座に接触を開始した時点では前記メイン弁体の他部が前記メイン弁座との間に隙間を有し、且つ、前記メイン弁体が前記メイン弁座に向かって変位することで前記隙間が閉塞される構造を有する緩衝器。
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