JP2012047210A - 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱性能を向上して、信頼性を確保した真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】繊維積層体からなる芯材と、前記芯材を覆う複層の外包材と、を備えた真空断熱材において、前記外包材は蒸着層を有し且つ一側面(外包材34)と他側面(外包材35)とが異なる複層として、該外包材は酸素透過度が0.01cc/m2・day・atm以下、水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下であることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は真空断熱材及びこれ用いた冷蔵庫に関する。
本技術分野の背景技術として、以下の特許文献1及び特許文献2がある。
特許文献1には、少なくともアルミニウムを蒸着したフィルムをガスの透過を防ぐガスバリヤ層を形成するラミネートフィルムとして使用し、このラミネートフィルムによって真空状態で芯材を覆い、このラミネートフィルムの間にラミネートフィルムのシール部にはかからない大きさとしたアルミニウム箔を積層した構成が記載されている。
また、特許文献2には、ガスバリヤ層として有機フィルムからなる基材に金属蒸着或いは金属酸化物蒸着などを施した蒸着層を1層または複数層使用したラミネートフィルムの構成が記載されている。
特開2001−32992号公報 特開2001−204620号公報
しかし、特許文献1では、アルミニウム箔を除去した部分と残った部分、すなわち、蒸着層2層+アルミニウム箔の部分と、蒸着層2層のみとなった部分との境界部分では、その厚み差により、ラミネート時にフィルム内に気泡が生じて信頼性が低下するおそれがある。
また、特許文献2では、85℃前後の温度帯に対する耐熱性は考慮されているが、ポリウレタンフォームの発泡時における真空断熱材周辺の温度(120〜150℃)に対する耐熱性は考慮されていない。
そこで本発明は、断熱性能を向上して、信頼性を確保した真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。その一例を挙げるならば、繊維積層体からなる芯材と、前記芯材を覆う複層の外包材と、を備えた真空断熱材において、前記外包材は蒸着層を有し且つ一側面と他側面とが異なる複層として、該外包材は酸素透過度が0.01cc/・day・atm以下、水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下である。
本発明によれば、断熱性能を向上して、信頼性を確保した真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施例に係る冷蔵庫の縦断面図。 図1におけるA−A′線断面図。 本発明の実施例に係る真空断熱材外包材の断面図。 各実施例及び従来例を比較した表図。
本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施例の冷蔵庫は、箱体10内に冷蔵温度室14と冷凍温度室15とをそれぞれ区画形成している。箱体10は、外箱11と内箱12とを備え、外箱11と内箱12とによって形成される空間を断熱部として、箱体10内の各貯蔵室と外部とを断熱区画している。この外箱11側又は内箱12側に真空断熱材30を貼付し、真空断熱材30以外の前記空間には発泡断熱材13を充填してある。
また、冷蔵庫内の各貯蔵室を所定の温度に冷却するために、冷凍温度室15の背面側には冷却器18が備えられている。冷却器18は、圧縮機20,凝縮器,キャピラリーチューブ(図示せず)と冷媒配管で接続して、冷凍サイクルを構成している。冷却器18の上方には、冷却器18にて冷却された冷気を冷蔵庫内に循環して、所定温度に保持する送風機16が配設されている。この送風機16は、配線コードに接続されており、この配線コードは断熱部内に位置している。
真空断熱材30は、図2に示すように、芯材31と、芯材31を被覆する外包材33とを備える。外包材33は、真空断熱材30の貼付面となる外包材34(図3において、最外層34a,第二層34b,第三層34c,第四層34d)と、ウレタンフォームに接する面となる外包材35(図3において、最外層35a,第二層35b,第三層35c,第四層35d)の2面を貼り合わせた製袋形状で構成されている。
なお、芯材31については繊維材料積層体を用いたが、芯材31は繊維材料積層体のみならず、公知の材料である連通ウレタン等でもよい。また、特に限定しないが、パネル状に形成した真空断熱材において、パネル厚さ方向への熱伝導をより低減させるためには、繊維長の方向をそろえた無機繊維材料の積層体を使用すると有利である。
真空断熱材30は、繊維材料積層体からなる芯材31と外包材33及び吸着材とを備える。本実施例の芯材31は、柔軟性を有する無機繊維材料の積層体を使用することとする。
また、芯材31を内袋(一例としてポリエチレン)に挿入して脱気密封した後、この状態で外包材33内に挿入して内袋の密封を解除し、再度脱気して端部を溶着密封することで真空断熱材を形成するものであってもよい。
外包材33は、ヒートブリッジの低減とガスバリヤ性を考慮して、真空断熱材30の貼付面側は、金属蒸着を施した少なくとも1層の蒸着層を設けたラミネートフィルムとする。真空断熱材30と外箱11又は内箱12との貼付面には、ホットメルト接着剤50を全面に塗布して、真空断熱材を貼り付ける。したがって、貼付面(接着剤50によって貼り付けられる接着面)は、空気及び発泡ポリウレタンに触れることがなく、接着面から浸入するガスや水分をバリヤするのには十分である。なお、図3では真空断熱材30が外箱11と接するように配置されているが、内箱12側に配置する構成であってもよい。
真空断熱材30の接着面と反対のウレタンフォーム等の発泡断熱材13に接する面の外包材35は、ウレタンフォームから発生するガスの浸入を防ぐため、一面に金属層を有する基材を積層した構造としている。例えば、本実施の形態では、金属蒸着を施し且つ酸素透過度が0.01cc/m2・day・atm以下、水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下の特性を示すプラスチックフィルムを設けたラミネートフィルムとして、十分にガスバリヤ性を確保している。接着面及びウレタンフォームに接する面の外包材33は、共に金属箔層を有しないため、真空断熱材30表面に沿って熱が流れるヒートブリッジが少なくなり、断熱性能が向上する。また、ガスバリヤ性にも優れた信頼性の高い真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫を提供できる。
また、金属蒸着層の蒸着厚みを従来の1.5倍以上とすることで、真空断熱材30の接着面及びウレタンフォーム中の埋没面から浸入するガス等を効果的にバリヤできる。
これにより、真空断熱材30を外箱11に接着する場合にも、内箱12に接着する場合にも、ガスバリヤ性が高いために外包材内部にガス浸入しにくい配設構造となっている。
上記の構成によれば、真空断熱材30において、ウレタンフォームに接する面を、ガスバリヤ性に優れた外包材35で構成することで、高いガスバリヤ性を確保でき、ヒートブリッジも低減した、信頼性及び断熱性能を向上できる。
また、ガスバリヤ層の基材が、ポリアミド樹脂フィルム(PA),ポリプロピレン樹脂フィルム(PP),エチレンビニルアルコール共重合樹脂フィルム(EVOH),ポリビニルアルコール樹脂フィルム(PVA),ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET),ポリアクリルニトリル樹脂フィルム(PAN)のうち、いずれかである。これらの酸素透過率が低い基材に金属蒸着することにより、劣化を最小限に抑えることができるため、消費電力量の少ない冷蔵庫を実現できる。
また、真空断熱材30の外包材33の構成が、最外層である第一層としてポリアミド(ナイロン)樹脂(PA)又はポリエチレンテレタフレート樹脂(PET)とする。
第二層は、ポリアミド樹脂フィルム(PA),ポリプロピレン樹脂フィルム(PP),エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(EVOH),ポリビニルアルコール樹脂フィルム(PVA),ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)、ポリアクリルニトリル樹脂フィルム(PAN)のうちいずれかからなる層とする。
第三層は、アルミニウムを蒸着したポリアミド樹脂フィルム(PA),ポリプロピレン樹脂フィルム(PP),エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(EVOH),ポリビニルアルコール樹脂フィルム(PVA),ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET),ポリアクリルニトリル樹脂フィルム(PAN)のうちいずれかからなる層とする。
最内層である溶着層は、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)又は熱溶着可能な樹脂フィルムとする。
さらに好ましくは、第一層がポリアミド(ナイロン)樹脂(PA)、第二層がアルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)、第三層がアルミニウムを蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(EVOH)、第四層が高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)とする。
その理由は以下のとおりである。すなわち、最外層である第一層は、ウレタンフォームの発泡液充填時に、真空断熱材配設部が到達する温度である120〜150℃の温度に対する耐熱性を考慮する必要があるためである。したがって、本実施例では、第一層を耐熱層としている。また、第一層は最外層であるため、真空断熱材30の取扱い時のフィルムへの傷付き防止を考慮し、突き刺し強度、耐熱温度が共に高いものとするとよい。そこで、本実施例では、それらを考慮した上でポリアミド(ナイロン)樹脂の層としている。
第二層及び第三層は、アルミニウムを蒸着した面同士をラミネートして中間に配置することにより、蒸着層内にあるピンホールや蒸着のバラツキを抑制している。また、ガスバリヤ性の強化、及び蒸着層に外部からのダメージを受け難くする効果を有している。
また、第三層には、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)を配置することで、ガスバリヤ性以外にも、内側からの突き刺しに対しても十分に耐え得る構造となっており、信頼性を高めることができる。
第四層は、芯材31を挟んで対向する面として溶着するため、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)とするのがよい。
また、吸着材をモレキュラシーブ13Xとし、芯材31が保持している水分と、外包材35が受ける温度条件によって出る僅かなガス成分を、高い吸着速度で吸着できる。そのため、初期性能が安定して、長期間での劣化を最小限に抑えることができる。そのため、消費電力量を低減した冷蔵庫を実現できる。
上述したように、真空断熱材30の接着面となる外包材34は、金属蒸着を施した少なくとも1層の蒸着層を備える。また、真空断熱材30の接着面と反対の発泡ポリウレタン中に埋没する面の外包材35は、ウレタンフォームから発生するガスの浸入を防ぐため、金属蒸着を施した少なくとも2層の蒸着層を有する。
外包材35の両面側はともに金属箔層を有しないため、真空断熱材30表面に沿って熱が流れるヒートブリッジの影響が小さい。これにより、断熱性能が向上し、ガスバリヤ性にも優れた信頼性の高い真空断熱材を得ることができる。
また、蒸着層はアルミニウムを蒸着したものであり、かつ蒸着層厚みを従来の1.5倍以上としている。これによって、蒸着層のピンホールを低減することができ、ガスバリヤ性を高めることができる。
また、真空断熱材30の接着面となる側の外包材34のフィルムは、冷蔵庫の鋼板製の外箱11の内側、又は樹脂製の内箱12の外側に貼り付けられて保持される。すなわち、外箱11の断熱部を形成する面、又は内箱12の断熱部を形成する面に貼り付けられて保持される。そのため、この貼付面側からのガス浸入を少なく抑えることで、信頼性を高めることができる。
次に、真空断熱材30の接着面側の外包材34と、ウレタンフォームに接する面の外包材35の構成の違いによる断熱性能について、各実施例で詳細に説明する。
外包材のフィルム構成の違いによる断熱性能の評価は、真空断熱材の初期熱伝導率と、70℃雰囲気下に10年相当経過期間放置後の熱伝導率とを確認することで行う。なお、初期の熱伝導率と10年相当経過後の熱伝導率値の差が小さい程、経時劣化が少ないこととなる。
また、真空断熱材に対する曲げ加工により、外包材に応力を加えた後のガスバリヤ性を測定した。まず、外包材を引張試験機にて伸度5%まで延伸して、歪みを与える。その後、40℃,90%RHの環境下で、塩化カルシウム実包法により透湿度を測定する。また、真空断熱材に対して60度の角度で曲げ成形したものについて、40℃・90%RHの高湿状況下に放置して、熱伝導率の劣化度を比較した。
第一の実施例は、図3を参照して、真空断熱材30の接着面側(一側面)の外包材34が、最外層34aは二軸延伸ポリプロピレン層、第二層34bはアルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)層、第三層34cはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第四層34dは溶着層の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の4層構成のラミネートフィルムとした。
また、真空断熱材30のウレタンフォームに接する面(他側面)の外包材35は、最外層35aは二軸延伸ポリプロピレン層、第二層35bはアルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)層、第三層35cはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第四層35dは溶着層の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の4層構成のラミネートフィルムとした。
なお、芯材は平均繊維径4μmのバインダーで接着していない柔軟性を有するグラスウール積層体を用い、吸着材はモレキュラシーブ13Xとした。また、外包材34,35の製袋品に芯材を挿入後、真空包装機にて真空度2.0Pa以下に一定時間保持し封止している。
この真空断熱材の熱伝導率を、英弘精機社製熱伝導率測定機オートλHC−074で測定したところ、初期値で1.7〜2.0mW/m・Kと良好な値が得られた。70℃雰囲気下での10年相当経過後の熱伝導率は、6〜7mW/m・Kとなった。
また、外包材を引張試験機にて伸度2%まで延伸して歪みを与え、その後、40℃,90%RHの環境下で塩化カルシウム実包法により透湿度を測定した。その結果、0.32g/m2・dayとなった。
また、真空断熱材を60度の角度で曲げ成形したものについて、40℃,90%RHの高湿状況下に放置して、熱伝導率の劣化度を確認したところ、前歴に対して7%の劣化となった。
第二の実施例は、図3を参照して、接着面側(一側面)の外包材34は、最外層34aはポリアミド(ナイロン)層、第二層34bはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第三層34cを溶着層の高密度ポリエチレン樹脂層の3層構成のラミネートフィルムとした。本実施例では第四層34dは含まない。
また、ウレタンフォームに接する面(他側面)の外包材35は、最外層35aはポリアミド(ナイロン)層、第二層35bはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第三層35cは溶着層の高密度ポリエチレン樹脂層の3層構成のラミネートフィルムとした。本実施例では第四層35dは含まない。
芯材は平均繊維径4μmのバインダーで接着していない柔軟性を有するグラスウール積層体を用い、吸着材はモレキュラシーブ13Xとした。また、外包材34,35の製袋品に芯材を挿入後、真空包装機にて真空度2.0Pa以下に一定時間保持し封止している。
この真空断熱材の熱伝導率は、初期値で1.8〜2.0mW/m・Kと良好な値が得られた。70℃雰囲気下での10年相当経過後の熱伝導率は、8〜9mW/m・Kという値となった。
また、上記と同様の試験(但し、伸度4%まで延伸し歪み量を与える)での透湿度は、0.41g/m2・dayとなった。また、上記と同様の曲げ加工後の熱伝導率の劣化度は、前歴に対して9%の劣化となった。
第三の実施例は、図3を参照して、接着面側(一側面)の外包材34は、最外層34aは二軸延伸ポリプロピレン層、第二層34bはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第三層34cは溶着層の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の3層構成のラミネートフィルムとした。なお、本実施例では第四層34dは含まない。
また、ウレタンフォームに接する面(他側面)の外包材35は、最外層35aは二軸延伸ポリプロピレン層、第二層35bはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第三層35cは溶着層の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の3層構成のラミネートフィルムとした。なお、本実施例では第四層35dは含まない。
芯材は平均繊維径4μmのバインダーで接着していない柔軟性を有するグラスウール積層体を用い、吸着材はモレキュラシーブ13Xとした。また、外包材34,35の製袋品に芯材を挿入後、真空包装機にて真空度2.0Pa以下に一定時間保持し封止したものである。
この真空断熱材の熱伝導率は、初期値で1.7〜1.9mW/m・Kと良好な値が得られた。70℃雰囲気下での10年相当経過後の熱伝導率は、7〜8mW/m・Kとなった。
また、上記と同様の試験(但し、伸度5%まで延伸し歪み量を与える)での透湿度は、0.51g/m2・dayとなった。また、上記と同様の曲げ加工後の熱伝導率の劣化度は、前歴に対して9%の劣化となった。
〔比較例〕
比較例は、図3を参照して、接着面側の外包材34は、最外層34aはポリアミド(ナイロン)層、第二層34bはアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第三層34cは溶着層の高密度ポリエチレン樹脂層の3層構成のラミネートフィルムとした。また、なお、本実施例では第四層34dは含まない。
また、ウレタンフォームに接する面の外包材35は、最外層35aはポリアミド(ナイロン)層、第二層35bはアルミニウム箔層、第三層35cは溶着層の高密度ポリエチレン樹脂層の3層構成のラミネートフィルムとした。なお、本実施例では第四層35dは含まない。
芯材は平均繊維径4μmのバインダーで接着していない柔軟性を有するグラスウール積層体とし、吸着材はモレキュラシーブ13Xとした。また、外包材34,35の製袋品に芯材を挿入後、真空包装機にて真空度2.0Pa以下に一定時間保持し封止したものである。
この真空断熱材の熱伝導率は、初期値で1.7〜1.9mW/m・Kと良好な値が得られた。70℃雰囲気下での10年相当経過後の熱伝導率は、7〜8mW/m・Kという値となった。
また、上記と同様の試験(但し、伸度5%まで延伸し歪み量を与える)での透湿度は、0.46g/m2・dayとなった。また、上記と同様の曲げ加工後の熱伝導率の劣化度は、前歴に対して9%の劣化となった。
〔従来例〕
次に、従来例は、図3を参照して、接着面側の外包材34は、最外層34aはポリアミド(ナイロン)層、第二層34bはアルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)層、第三層34cはアルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)層、第四層34dは溶着層を高密度ポリエチレン樹脂層の4層構成のラミネートフィルムとした。
また、ウレタンフォームに接する面の外包材35は、最外層35aはポリアミド(ナイロン)層、第二層35bはアルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)層、第三層35cはアルミニウム箔層、第四層35dは高密度ポリエチレン樹脂層の4層構成のラミネートフィルムとした。
芯材はバインダーを含まない平均繊維径4μmのグラスウール積層体として、吸着材はモレキュラシーブ13Xとした。また、外包材34,35の製袋品に芯材を挿入後、真空包装機にて真空度2.0Pa以下に一定時間保持し封止したものである。
この真空断熱材の熱伝導率は、初期値で1.8〜2.0mW/m・Kとなった。70℃雰囲気下での10年相当経過後の熱伝導率は、8〜9mW/m・Kとなった。
また、上記と同様の試験(但し、伸度7%まで延伸し歪み量を与える)での透湿度は、0.53g/m2・dayとなった。また、上記と同様の曲げ加工後の熱伝導率の劣化度は、前歴に対して12%の劣化となった。
実施例1から実施例3と比較例,従来例とを対比すると、実施例1から実施例3の熱伝導率は、初期値及び10年相当経過後のいずれも従来例より優れていた。また、金属箔を適用し他比較例と同等の性能を有している。よって、10年相当経過後であっても十分な断熱性能を維持して経時劣化を低減している。さらに、金属箔層を有しないため、真空断熱材表面に沿って熱が流れるヒートブリッジが低減できる。
また、外包材延伸後の透湿度及び曲げ成形後の熱伝導率劣化度についても、従来例に対して各実施例の方が優れる結果となった。これにより、各実施例によれば、十分なガスバリヤ性を保持できる。
10 箱体
11 外箱
12 内箱
13 発泡断熱材
16 送風機
18 冷却器
30 真空断熱材
31 芯材
33,34,35 外包材
34a,35a 最外層
34b,35b 第二層
34c,35c 第三層
34d,35d 第四層

Claims (5)

  1. 繊維積層体からなる芯材と、前記芯材を覆う複層の外包材と、を備えた真空断熱材において、
    前記外包材は蒸着層を有し且つ一側面と他側面とが異なる複層として、該外包材は酸素透過度が0.01cc/m2・day・atm以下、水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下であることを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記外包材の一側面は、最外層は二軸延伸ポリプロピレン層又はポリアミド層、
    第二層は、アルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂層又はアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム層、
    溶着層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層又は高密度ポリエチレン樹脂層、
    前記外包材の他側面は、最外層は二軸延伸ポリプロピレン層又はポリアミド層、
    第二層は、アルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂層又はアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム層、
    溶着層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層又は高密度ポリエチレン樹脂層、
    としたことを特徴とする、請求項1記載の真空断熱材。
  3. 前記外包材は前記一側面の前記第二層と前記溶着層の間及び前記他側面の前記第二層と前記溶着層の間に、それぞれアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム層を有することを特徴とする、請求項2記載の真空断熱材。
  4. 前記外包材の伸度が0%以上5%以下であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載の真空断熱材。
  5. 外箱と内箱との間に発泡断熱材とともに真空断熱材が配置された冷蔵庫において、
    前記真空断熱材は、繊維積層体からなる芯材と、前記芯材を覆い複数の層からなる外包材と、を備え、
    前記外包材の前記外箱又は前記内箱との接着面側は、最外層は二軸延伸ポリプロピレン層又はポリアミド層、
    第二層は、アルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂層又はアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム層、
    溶着層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層又は高密度ポリエチレン樹脂層、
    前記接着面と反対面側は、最外層は二軸延伸ポリプロピレン層又はポリアミド層、
    第二層は、アルミニウムを400〜500Åの厚みで蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂層又はアルミニウムを600〜800Åの厚みで蒸着したエチレンビニルアルコール共重合体フィルム層、
    溶着層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層又は高密度ポリエチレン樹脂層、
    としたことを特徴とする冷蔵庫。
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