JP2012046171A - 車両用電力管理システム、車両用電力情報管理装置、及び車両用電気負荷 - Google Patents

車両用電力管理システム、車両用電力情報管理装置、及び車両用電気負荷 Download PDF

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Abstract

【課題】安価且つ簡素な構成で、しかも車両に容易に導入できるような方法で、車両における電力の需給状態を適切な状態に維持・管理できるようにすることを目的とする。
【解決手段】発電マネージャ17は、バッテリ12の状態(SOC等)を監視しつつ、オルタネータ11の発電やバッテリ12の充電を制御し、更に、単位発電量あたりの燃料消費量を電費(発電コスト)として算出して、この電費及びバッテリ12の状態を示す情報を電力マネージャ14へ送信する。電力マネージャ14は、電流センサ13aの検知結果から負荷の総消費電力を取得し、この総消費電力と、受信した電費と、受信したバッテリ12の状態とに基づいて、電力の時価に相当する電価を生成し、各負荷21〜24へ送信する。各負荷21〜24は、送信されてきた電価と、自身に設定されている電力購買力とを比較し、電価が電力購買力よりも高い場合は、自身を省電力モードに設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両における電気負荷駆動用の電力を管理するための車両用電力管理システム、このシステムを構成する車両用電力情報管理装置、及び車両用電気負荷に関する。
近年、車両に搭載される電気負荷(以下単に「負荷」とも称する)の種類や消費電力は増加の一途を辿っている。そのため、各負荷の安定した動作を維持しつつ、車両全体の消費電力の低減やエネルギー利用効率の向上(例えば排出されるCO2の削減など)が求められている。そして、これを実現するためには、車両内の電力の需給関係を適切に管理する必要がある。
車両内の電力管理方法の1つとして、発電装置が発電した電力を複数の負荷に最適配分する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載されている技術は、電源制御手段が、各負荷の優先度や要求電力(必要電力)を、負荷状態を含む車両状態の時間的な変動に応じて設定(変更)し、負荷側において各負荷とは別に設けられた負荷制御手段が、電源制御手段による設定内容に従って各負荷への電力配分や各負荷の消費電力を制御する、というものである。
特開2004−194495号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、各負荷への適切な配電を実現するために、各負荷への電力供給経路或いは電力分配経路を選択・入り切りするための構成物(負荷制御手段等)が必要となるため、その分のスペースやコストが必要となり、システム構成も複雑化する。
しかも、電源制御手段が、車両の各負荷への電力供給に関する権限の大部分を持っており、各負荷への電力分配や電力供給経路等の入り切りなどはこの電源制御手段に支配される。つまり、電源制御手段が強い権限をもって各負荷への電力供給を統括的に制御しているため、電源制御手段が各負荷に与える影響は非常に大きいものとなる。
そのため、実際に電源制御手段を製品化して車両に実装するには、電力供給経路の下流側に接続される各種負荷の要件(機能上の重要事項・製品思想など)や、実際の振る舞い(動作仕様・設計内容など)を知り、負荷への給電を停止した場合にどのような影響が生じるかを把握した上で、電源制御手段を含むシステム全体を構築する必要がある。
つまり、電源制御手段の実現には、電力の供給側及び需要側の双方を含むシステム全体についての広範な技術的知見と多大な工数が必要となる。そのため、これを実現するにあたっては、全体品質の確保と開発コスト低減が大きな課題となり、実際に実現するのは難しい。特に、近年の車両は高度にシステム化されており、各負荷が連携して一つの機能を実現しているケースが多いため、電力制御手段にその全てを把握させてシステム化することは非常に困難である。
また、各負荷についても、自身への電力供給、延いては自身の動作の可否等が、外部(即ち電源制御手段)からの指令等に依存する構造である。そのため、負荷を設計するにあたっては、電源制御手段によって突然に電源供給が停止されてしまう可能性があることも要件として考慮した上で設計しなければならない。
つまり、各負荷は受動的・従属的な存在でありながらも、その設計・開発者に対しては、電源制御手段によって大きな影響を受ける可能性があることを受け入れつつ、従来と同等の安全性・機能要件を両立させなければならないという、高い負担が強いられる。そのため、負荷の開発者における技術開発の動機付けが難しく、特許文献1に記載のような技術を実際に導入して省電力化を実現することは、現実的には困難となっている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、安価且つ簡素な構成で、しかも車両に容易に導入できるような方法で、車両における電力の需給状態を適切な状態に維持・管理できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、複数の電気負荷と、複数の電気負荷にその動作用の電力を供給する電力供給手段と、を備えた車両に搭載され、複数の電気負荷へ供給される電力を管理する車両用電力管理システムであって、複数の電気負荷により実際に消費されている電力である需要電力を検出する需要電力検出手段と、需要電力検出手段により検出された需要電力に基づいて、電力供給手段が供給する電力の価値を示す電力価値情報を生成する電力価値情報生成手段と、を備えている。
そして、複数の電気負荷の少なくとも1つは、消費能力判断手段と電力消費制御手段を備えている。このうち消費能力判断手段は、その電気負荷に対して予め設定されている、電力供給手段から供給される電力を無条件に消費することが可能か否かをその供給される電力の価値に基づいて判断するための判断基準である消費能力情報と、電力価値情報生成手段により生成された電力価値情報とを比較することにより、電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能か否かを判断する。電力消費制御手段は、消費能力判断手段による判断結果に基づいて、その電気負荷における消費電力を制御する。
このように構成された車両用電力管理システムでは、従来のように各電気負荷への電力供給が制御装置等によって支配されるのではなく、各電気負荷が主体的に消費電力を制御する(例えば消費電力の低減など)。
即ち、電力価値情報生成手段が、実際に消費されている電力(需要電力)に基づいて電力価値情報を生成する。つまり、電気負荷を主体的に制御するのではなく、電力の価値に関する情報を生成するのである。そして、電気負荷は、その生成された電力価値情報と自身の消費能力情報を比較して、その比較結果(延いては消費能力判断手段の判断結果)に基づいて、消費電力を制御する。
そのため、従来のように、各負荷への電力供給経路や配電経路の選択・入り切りのための構成物などは不要となる。また、電気負荷における消費電力の制御の実行主体が電気負荷自身となるため、電力価値情報生成手段を実現するために各電気負荷に関する広範な知識などは不要となり、各電気負荷の開発者は、省電力などの消費電力の制御に対する設計的な自由度を確保でき、主体的立場から開発に取り組むことができる。
従って、請求項1に記載の車両用電力管理システムによれば、安価且つ簡素な構成で、しかも車両に容易に導入できるような方法で、車両における電力の需給状態を適切な状態に維持・管理することが可能となり、省電力を効果的に実現することが可能となる。
電力価値情報生成手段が需要電力に基づいてどのように電力価値情報を生成するかは種々考えられるが、例えば請求項2に記載のように、需要電力が多いほど供給する電力の価値が高くなるように電力価値情報を生成するようにするとよい。
電力価値情報をこのように生成することで、実際に消費されている電力(需要電力)に応じた適切な電力価値情報の生成が可能となり、これにより、実際の消費電力が多いほど、より多くの電気負荷に対して消費電力の制御(省電力等)を促すことができる。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用電力管理システムであって、電力供給手段は、電力を発生する電力発生部と、この電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部と、を備えている。また、電力発生部が発生する電力の価値を示す発生電力価値を算出する発生電力価値算出手段を備えている。そして、電力価値情報生成手段は、需要電力検出手段により検出された需要電力、及び発生電力価値算出手段により算出された発生電力価値に基づいて、電力価値情報を生成する。
つまり、需要電力(即ち需要側の事情)に加えて、発生電力価値(即ち供給側の事情)も反映させて電力価値情報を生成するのである。そのため、実際の電力の需給状況に応じたより適切な電力価値情報の生成が可能となる。
電力価値情報生成手段が発生電力価値に基づいてどのように電力価値情報を生成するかは種々考えられるが、例えば請求項4に記載のように、発生電力価値が示す電力発生部の発生電力の価値が高いほど供給する電力の価値が高くなるように電力価値情報を生成するようにするとよい。
電力価値情報をこのように生成することで、発生電力の価値が高いほど、電気負荷へ供給する電力の価値も高くして、より多くの電気負荷に対して消費電力の制御を促すことができる。
次に、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用電力管理システムであって、電力供給手段は、電力の発生源として少なくとも電力が蓄電された蓄電手段を有する電力発生部と、この電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部とを備え、更に、蓄電手段の残容量を示す蓄電情報を取得する蓄電情報取得手段を備えている。そして、電力価値情報生成手段は、少なくとも、需要電力検出手段により検出された需要電力及び蓄電情報取得手段により取得された蓄電情報に基づいて、電力価値情報を生成する。
つまり、需要電力(即ち需要側の事情)に加えて、蓄電情報(即ち供給側の事情)も反映させて電力価値情報を生成するのである。そのため、実際の電力の需給状況に応じたより適切な電力価値情報の生成が可能となる。
電力価値情報生成手段が蓄電情報に基づいてどのように電力価値情報を生成するかは種々考えられるが、例えば請求項6に記載のように、蓄電情報取得手段により取得された蓄電情報が示す蓄電手段の残容量が少ないほど供給する電力の価値が高くなるように電力価値情報を生成するようにするとよい。
電力価値情報をこのように生成することで、蓄電手段の残容量が少ないほど、電気負荷へ供給する電力の価値も高くして、より多くの電気負荷に対して消費電力の制御を促すことができる。
また、発生電力価値算出手段が具体的にどのようにして発生電力価値を算出するかについては種々考えられるが、例えば請求項7に記載のように、車両の走行駆動用エネルギーの消費状態に基づいて発生電力価値を算出するようにするとよい。
走行駆動用エネルギーとは、例えば内燃機関の駆動力により走行する車両においてはその内燃機関の燃料であり、また例えば、モータ(電動機)の駆動力により走行可能に構成された車両においてはその電動機を駆動させるための電力である。また、外部電源と接続可能な車両、例えばプラグイン機構を有する車両の場合は、プラグイン接続状態における外部供給電力も走行駆動のための蓄積電力となるため、その外部供給電力も走行駆動用エネルギーと捉えられる。
走行駆動用エネルギーの消費量が多ければ多いほど、車両走行のために多くのエネルギーが費やされているということであり、そのようなケースでは、走行に関わる負荷以外の他の電気負荷等による電力消費はできる限り抑えた方がよい場合が多い。
そこで、例えば走行駆動用エネルギーの消費量が多いほど発生電力の価値が高くなるように発生電力価値を算出するなど、車両の走行駆動用エネルギーに基づいて発生電力価値を算出するようにすれば、より適切な電力管理が実現される。
そして、車両が内燃機関の駆動力により走行可能に構成されている場合、発生電力価値は、より具体的には請求項8に記載のように算出することができる。即ち、電力発生部は、内燃機関の駆動力及び車両の車軸の回転力の少なくとも一方により発電を行う発電手段と、この発電手段により発電された電力を蓄電する蓄電手段とを備えており、電力供給部は、発電手段により発電された電力又は蓄電手段に蓄電された電力をそのまま又は降圧又は昇圧して複数の電気負荷へ供給可能に構成されている。そして、発生電力価値算出手段は、所定の電力量を発電するために消費された、走行駆動用エネルギーである内燃機関の燃料の消費量に基づき、その消費量をそのまま、又はその消費量が多いほど価値が高くなるように、発生電力価値を算出する。
一方、車両が電動機の駆動力により走行可能に構成されている場合、発生電力価値は、より具体的には請求項10に記載のように算出することができる。即ち、電力発生部は、車両の車軸の回転力により発電を行う発電手段と、走行駆動用エネルギーとしての電力が蓄電されると共に発電手段により発電された電力を蓄電可能に構成された蓄電手段とを備えており、電力供給部は、蓄電手段に蓄電された電力を降圧して複数の電気負荷へ供給可能に構成されている。そして、発生電力価値算出手段は、所定時間あたりの蓄電手段の蓄電量の低下量に基づき、その低下量をそのまま、又はその低下量が多いほど価値が高くなるように、発生電力価値を算出する。
走行用の駆動力が内燃機関か電動機かに応じて上述したように発生電力価値を算出するようにすることで、発生電力価値をより的確に算出することができる。
特に、請求項8に記載の車両用電力管理システムにおいては、例えば請求項9に記載のように、発生電力価値算出手段は、発電手段が発電する電力の価値を示す発電価値を算出する発電価値算出手段と、蓄電手段に蓄電されている電力の価値を示す蓄電価値を算出する蓄電価値算出手段とを備えるようにし、複数の電気負荷へ供給されている電力のうち発電手段により発電された電力と蓄電手段からの電力との比率に応じた重み付けで、それぞれ対応する発電価値及び蓄電価値を加算することにより、発生電力価値を算出するようにするとよい。
このように、発電価値と蓄電価値の双方を考慮した発生電力価値を算出するようにすることで、電気負荷への電力供給が発電手段及び蓄電手段の双方から行われている場合において特に適切な値の発生電力価値を算出することができる。
次に、請求項11に記載の発明は、請求項8〜請求項10の何れか1項に記載の車両用電力管理システムであって、蓄電手段の残容量及び劣化状態の少なくとも一方を示す蓄電情報を取得する蓄電情報取得手段を備えている。そして、電力価値情報生成手段は、需要電力検出手段により検出された需要電力、発生電力価値算出手段により算出された発生電力価値、及び、蓄電情報取得手段により取得された蓄電情報に基づいて、電力価値情報を生成する。
つまり、需要電力(即ち需要側の事情)及び発生電力価値(即ち供給側の事情)に加え、さらに蓄電情報(即ち蓄電手段側の事情)も反映させて電力価値情報を生成するのである。そのため、蓄電手段の状態も考慮したより適切な電力価値情報の生成が可能となる。
電力価値情報生成手段が蓄電情報をどのように電力価値情報の生成に反映させるかは種々考えられるが、例えば請求項12に記載のように、蓄電情報に基づき、蓄電手段の残容量が少ないほど、又は蓄電手段の劣化が進んでいるほど、供給する電力の価値が高くなるように、電力価値情報を生成するようにするとよい。
そして、上述した請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の車両用電力管理システムにおいて、電力消費制御手段は、例えば請求項13に記載のように、消費能力判断手段により電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能と判断されなかった場合、対応する電気負荷の消費電力を低減するようにするとよい。
消費能力判断手段により電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能と判断されなかった場合に具体的に消費電力をどのように制御するかは種々考えられ、例えば電力供給を停止してその電気負荷の動作を停止させてしまうことや、逆に、あえてそのような消費電力を低減させるようなことはせずに通常通り動作させ続けることも1つのやり方ではあるが、消費電力を低減するようにすれば、電気負荷の動作の維持と車両全体の低消費電力化を両立させることができる。
次に、請求項14に記載の発明は、複数の電気負荷と、複数の電気負荷にその動作用の電力を供給する電力供給手段と、を備えた車両に搭載され、複数の電気負荷へ供給される電力を管理するための車両用電力情報管理装置であって、複数の電気負荷により実際に消費されている電力である需要電力に基づいて、電力供給手段が供給する電力の価値を示す電力価値情報を生成する電力価値情報生成手段と、この電力価値情報生成手段により生成された電力価値情報を複数の電気負荷の少なくとも1つに送出する送出手段と、を備えたことを特徴とする。
このように構成された車両用電力情報管理装置によれば、請求項1に記載の車両用電力管理システムを実現でき、その場合、請求項1と同様の作用・効果が得られる。
次に、請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の車両用電力情報管理装置であって、電力供給手段は、電力を発生する電力発生部、及びこの電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部を備えており、当該車両用電力情報管理装置は、上記需要電力、及び電力発生部が発生する電力の価値を示す発生電力価値に基づいて、電力価値情報を生成する。
このように構成された車両用電力情報管理装置によれば、請求項3に記載の車両用電力管理システムを実現でき、その場合、請求項3と同様の作用・効果が得られる。
また、請求項14に記載の車両用電力情報管理装置は、請求項16に記載のように構成してもよい。即ち、電力供給手段は、電力の発生源として少なくとも電力が蓄電された蓄電手段を有する電力発生部、及びこの電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部を備えており、電力価値情報生成手段は、少なくとも、需要電力及び蓄電手段の残容量に基づいて、電力価値情報を生成する。
このように構成された車両用電力情報管理装置によれば、請求項5に記載の車両用電力管理システムを実現でき、その場合、請求項5と同様の作用・効果が得られる。
次に、請求項17に記載の発明は、車両に搭載され、電力供給手段から供給される電力によって動作する車両用電気負荷であって、電力供給手段から供給される電力の価値を示す電力価値情報が入力されるよう構成されていると共に、電力供給手段から供給される電力を無条件に消費することが可能か否かをその供給される電力の価値に基づいて判断するための判断基準である消費能力情報が予め設定されている。そして、入力された電力価値情報と消費能力情報とを比較することにより、電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能か否かを判断する消費能力判断手段と、この消費能力判断手段による判断結果に基づいて、当該電気負荷自身における消費電力を制御する電力消費制御手段と、を備えている。
このように構成された車両用電気負荷によれば、請求項1に記載の車両用電力管理システムを実現でき、その場合、請求項1と同様の作用・効果が得られる。
第1実施形態の電力管理システムの概略構成を表す構成図である。 熱系負荷の概略構成を表す構成図である。 第1実施形態の電力マネージャに記憶されている電価レート表を表す図である。 各負荷に送信される電価と各負荷に設定されている電力購買力との関係を表す図である。 第1実施形態の電力マネージャにおいて実行される電価算出・出力処理を表すフローチャートである。 各負荷において実行される省電力モード移行判定処理を表すフローチャートである。 第2実施形態の電力管理システムの概略構成を表す構成図である。 第3実施形態における、電力消費量、発電コスト及びバッテリSOCと電価との関係を説明するための説明図である。 第3実施形態の電力マネージャに記憶されている電価レート表を表す図である。 第3実施形態の電力マネージャにおいて実行される電価算出・出力処理を表すフローチャートである。 電費算出方法の他の例を説明するための説明図である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に、本実施形態の電力管理システム1の概略構成を示す。本実施形態の電力管理システム1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等のエンジン(内燃機関)15を走行用の駆動源として走行する車両(いわゆるコンベンショナル車両。以下「コンベ車」と略す。)に搭載され、複数の負荷へ供給される電力を管理するものである。
この電力管理システム1は、エンジン15の駆動力により発電する周知のオルタネータ11と、このオルタネータ11により発電された電力を蓄電するバッテリ12と、オルタネータ11の発電電力又はバッテリ12の蓄電電力により動作する複数の負荷21,22,23,24と、オルタネータ11又はバッテリ12の電力を複数の負荷21,22,23,24に分配するためのジャンクションボックス(J/B)13と、このJ/B13内に設けられ、上記各電力(即ち各負荷に供給される電力)に関する情報を生成して各負荷21,22,23,24へ送信する電力マネージャ14と、を備えている。
エンジン15は、エンジンECU16により制御される。このエンジンECU16は、エンジン15にて消費される燃料の消費量を検出して発電マネージャ17へ出力する機能も有している。
発電マネージャ17は、オルタネータ11によるバッテリ12の充電を制御することを基本的機能として有している。そのため、発電マネージャ17は、バッテリ12のSOC(State of Carge:充電状態)やSOH(State of Health )などの各種状態を監視しており、例えば、SOCが下がってきたらオルタネータ11を動作させて発電させてバッテリ12を充電させる、といった制御を行う。
更に、本実施形態の発電マネージャ17は、オルタネータ11による発電のコストを示す発電コストを周期的に算出する。この発電コストは、各負荷へ供給される電力の価値(コスト)を示す電費として用いられる。尚、この発電コスト(本実施形態では発電コスト=電費)は、本発明の発生電力価値に相当するものであり、本実施形態では、単位発電量あたりの燃料消費量(g/h/kW=g/kWh)で表されるものである。
そのため、加速時やアイドル時は、オルタネータ11による発電のための燃料消費量が多くなるため、電費は高くなる。逆に、減速中は、車両の制動エネルギーによってオルタネータ11を発電させることができ、発電にかかる燃料消費量はゼロに近いため、電費は安くなる。巡航時における発電のための燃料消費量は、加速時と減速時の中間程度であるため、電費も中程度となる。
そして、発電マネージャ17は、周期的に電費を算出すると共に、その算出した電費を通信線10を介して電力マネージャ14へ送信する。また、発電マネージャ17は、周期的にバッテリ12のSOCやSOHなどのバッテリ状態を監視しており、このバッテリ状態を示す情報も通信線10を介して電力マネージャ14へ送信する。
なお、本実施形態では、発電マネージャ17はエンジンECU16等から独立した構成として説明しているが、これはあくまでも一例であり、発電マネージャ17を実際に車両のどこに実装するかは適宜決めることができる。例えばエンジンECU16に内蔵させるようにしてもよい。また、発電マネージャ17の機能をソフトウェアで実現するか或いはハードウェア(ロジック回路等)により実現するかについても適宜決めることができる。
バッテリ12は、直流12Vの電力を蓄電して、オルタネータ11が動作していないときに各負荷21,22,23,24へ電力を供給するための周知のバッテリである。このバッテリ12は、発電マネージャ17の制御のもとで、所定のSOCとなるようにオルタネータ11により充電される。なお、本実施形態においては、オルタネータ11は本発明の発電手段に相当し、バッテリ12は本発明の蓄電手段に相当するものである。
電気負荷としての各負荷21,22,23,24は、バッテリ12からの直流12Vの電力により動作する、いわゆる「補機」とも呼ばれるものである。車両に搭載される補機は多数あるが、本例では、説明の簡略化のために、4種類の負荷のみ図示している。具体的には、安全系負荷21と、パワトレ系負荷22と、ボデー系負荷23と、熱系負荷24と、を備えている。
安全系負荷21の具体例としては、例えばブレーキECUや電動パワーステアリング装置などが挙げられる。また、パワトレ系負荷22の具体例としては、例えばエンジンECUなどのいわゆる車両のパワートレインを制御する負荷が挙げられる。また、ボデー系負荷23の具体例としては、例えばドアECU、パワーウィンドウ、メータECUなどが挙げられる。また、熱系負荷24としては例えば空調装置などが挙げられる。
熱系負荷24には、車両外部の気温を検出するための温度センサ29aが備えられ、この温度センサ29aの検出結果(外気温)は、熱系負荷24の判断部29に入力される。
そして、各負荷21,22,23,24は、それぞれ判断部26,27,28,29を備え、この判断部が、後述するように電力マネージャ14から通信線10を介して送信されてくる電価と自身に設定されている電力購買力に基づいて、省電力モードに移行するべきか否かを判断し、その判断結果に応じた消費電力制御を行う。また、熱系負荷24に入力される外気温の検出結果は、後述するように、設定されている電力購買力を変更させるべきか否かの機能優先判定因子として用いられる。
各負荷21,22,23,24のより具体的な構成について、図2を用いて説明する。図2は、代表として熱系負荷24の構成を示している。図2に示すように、熱系負荷24は、実質的な負荷(電力供給を受けて動作するもの)としての負荷回路24bと、直流12Vの電力が入力されてその入力電力から負荷回路24bの動作用電力を生成して負荷回路24bへ供給する電源回路24aと、省電力モードへの移行を許可するか否かをユーザにより設定するためのユーザ設定部24cと、判断部29と、を備えている。
電源回路24aや判断部29においても、それぞれ自身の動作のために若干の電力は消費するが、熱系負荷24における電力の大部分は、負荷回路24bにて消費される。なお、電源回路24aは本発明の電力供給部に相当するものではない。本実施形態において本発明の電力供給部に相当するのは、J/B13を含む、オルタネータ11及びバッテリ12からの電力を各負荷21,22,23,24へ供給するための供給経路である。
判断部29は、上述の通り、入力された電価と自身の電力購買力を比較して、電価が電力購買力よりも高かったならば、省電力モードに移行し、電源回路24a又は負荷回路24bの何れか一方(又は双方)に指令を出して、電力消費量を低減させたり、或いは動作を完全に停止させるなどして、当該熱系負荷24の消費電力を抑える。
但し、ユーザ設定部24cを介してユーザにより設定(入力)されるユーザ設定情報によって、省電力モードへの移行を許可せずに常に通常の電力消費量にて動作させるように設定することもできる。具体的には、ユーザ設定情報をONにすると省電力モードへの移行が許可されたことになり、ユーザ設定情報をOFFにすると省電力モードへの移行が不可とされたことになる。
なお、判断部29は、マイコンにより構成して各種処理をソフトウェアによって行うようにしてもよいし、ロジック回路等のハードウェアにより構成してもよい。
他の各負荷21,22,23も、熱系負荷24と同様、電源回路やユーザ設定部を備え、省電力モードの移行可否のユーザ設定も同様に可能であり、また、省電力モード時の電力低減の具体的方法も同様である。
J/B13は、オルタネータ11及びバッテリ12から供給されてくる電力を各負荷21,22,23,24に分配する中継・配電機能を有している。本例では、直流12Vの電力が2系統に分配されて各負荷21,22,23,24へ供給されている。
J/B13内に設けられている電力マネージャ14は、各負荷21,22,23,24へ供給される電力を管理するものであるが、本実施形態では、各負荷21,22,23,24への供給電力を積極的に制御するのではなく、単に、電力情報、即ち供給される電力の価値を示す情報である電価を生成して、各負荷21,22,23,24へ送信する役割を担っている。
この電力マネージャ14は、本発明の車両用電力情報管理装置に相当するものであり、マイコン14a及びメモリ14bを備え、メモリ14bに記憶されているプログラムに従って後述する電価算出・出力処理(図5参照)などの処理を実行する。
電力情報(電価)とは、電力の時価に相当するものであって、本発明の電力価値情報に相当するものであり、供給側(発電側)と需要側(負荷側)の双方のバランシングによって導き出される電力の価値を示すものである。つまり、今どれだけ電力の需要があるのかということ(需要側の事情)と、発電コスト(電費)は今どの程度なのかということ(供給側の事情)によって導き出されるものである。
このうち供給側の事情については、電価と電費は連動性があり、電費が高いと電価も高くなり、電費が安いと電価も安くなる。既述の通り、電力マネージャ14には、発電マネージャ17にて算出された電費(発電コスト)が周期的に送信されてくる。そのため、その送信されてくる電費を受信することにより、電費を取得でき、さらにその電費がどの程度なのか(高いか、安いか、中程度か)を判断できる。そして、電費が高いほど電価も高くなるように設定されている。
また、需要側の事情については、本実施形態では、電力マネージャ14が、各負荷21,22,23,24に供給される電力の総量、即ち補機系負荷全体の電力消費量を検出し、この電力消費量を電価生成に反映させるようにしている。具体的には、J/B13にはオルタネータ11及びバッテリ12から各負荷へ供給される全電力を検出するための電流センサ13aが設けられており、この電流センサ13aの検出信号が電力マネージャ14に入力されるように構成されている。
電流センサ13aにより直接的に検出されるのは消費電流であるが、消費電流がわかれば、バッテリ12の定格が12Vであること等に基づいて消費電力を算出できる。或いは、電流センサ13aに代えて電力計を設けて消費電力を直接検出するようにしてもよい。或いはそれ以外の方法で補機系全体の消費電力量を検出するようにしてもよい。
そのため、電力マネージャ14は、電流センサ13aからの検出信号に基づき、各負荷21,22,23,24の消費電力量(補機系全体の電力消費量)を取得することができる。そして、その取得した消費電力量を、電価の生成に反映させる。例えば、消費電力量が多い(つまり需要が多い)場合は電価も高く、消費電力量が少ない(つまり需要が少ない)場合は電価も安くなる。つまり、消費電力量(需要電力)が多いほど、供給される電力の価値(電価)も高くなるように設定される。
更に、本実施形態では、供給側の事情と需要側の事情に加え、蓄電側の状態(即ちバッテリ12の状態)も加味して、電価を生成する。既述の通り、発電マネージャ17は、取得したSOCやSOHなどのバッテリ状態を示す情報を通信線10を介して電力マネージャ14に送信する。
そこで、電力マネージャ14は、発電マネージャ17から送信されてきたバッテリ状態を、電価生成に反映させる。例えば、SOHが低くて且つSOCも低い場合は、バッテリ12が劣化しているものと判断して、電価を高めに設定する。逆に、SOHが高くて且つSOCも高い場合は、バッテリ12の状態が良好であるものと判断して、電価を低めに設定する。
もちろん、このような反映のさせ方はあくまでも一例であり、例えば、SOC又はSOHのいずれか一方のみを電価に反映させるようにしてもよい。SOCのみを反映させる場合は、例えば、SOCが高い場合には放電可能電力が豊富で充電の必要性(即ちオルタネータ11を動作させる必要性)は低いとして電価を安めに設定し、逆にSOCが低い場合には過放電状態で充電の必要性が高いとして電価を高めに設定する、といった反映のさせ方をとることができる。つまり、SOCが低い(残容量が少ない)ほど、又はSOHが低い(劣化が進んでいる)ほど、電価が高くなるように設定するとよい。
なお、バッテリ状態(SOC、SOH等)は、発電マネージャ17から送信してもらう構成としたが、これはあくまでも一例であり、例えば電力マネージャ14が直接、バッテリ12の状態を監視してSOC、SOH等を検出するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、主には、供給側の事情(発電コスト)と需要側の事情(消費電力量)のバランシングによって電価を生成することを基本としつつ、更に、蓄電側の事情(バッテリ12の状態)も加味して、電価を生成するようにしている。
そして、その電価の生成は、具体的には、メモリ14bに記憶されている電価レート表(マップの一種)に従って行われる。電価レート表の一例を、図3に示す。本実施形態では、バッテリ12の状態が良好か又は劣化しているかによって電価レート表を使い分けるようにしており、バッテリ12の状態が良好な場合は図3(a)に示す電価レート表に従って電価を生成し、バッテリ12の状態が劣化している場合は図3(b)に示す電価レート表に従って電価を生成する。
本例では、電価のレベルを、H(High)、M(Middle)、及びL(Low)の三段階に分けており、より具体的には、Hは$10,Mは$5、Lは$3としている。そして、電費及び消費電力量に応じて、これら三段階のうち適切な電価が設定されるようにしている。
例えば、バッテリ12の状態が良好である場合に、発電マネージャ17から送信されてきた電費(発電コスト)が高く、且つ、補機系全体の消費電力量が多い場合は、図3(a)に示すように電価は最も高いHとなる。また、バッテリ12の状態が良好である場合に、発電マネージャ17から送信されてきた電費(発電コスト)は高いものの、補機系全体の消費電力量が少ない場合は、図3(a)に示すように電価は最も安いLとなる。但し、このように電費が高くて消費電力量が少ない場合であっても、バッテリ12の状態が劣化している場合は、図3(b)に示すように、電価はMとなる。つまり、電費及び消費電力量が同じであっても、バッテリ12の状態が劣化している場合は、バッテリ12の状態が良好な場合よりも、全体として電価が高くなるように設定されている。
なお、電価の単位を「$」で表しているのは単なる例示に過ぎないことはいうまでもなく、例示した数値もあくまでも一例に過ぎない。
このように、電力マネージャ14は、需要側、供給側、及び蓄電側の三者の事情に基づき、図3の電価レート表に従って、電価を生成する。この電価の生成は周期的に行われ、常に最新の車両状態に応じた電価が生成される。そして、電価が生成される度に、その生成された電価は、通信線10を介して各負荷21,22,23,24へ送信される。
これに対し、各負荷21,22,23,24は、電力マネージャ14から送信されてきた電価に基づき、省電力モードに移行すべきか否かの判定を行い、省電力モードに移行すべき場合であって、且つユーザ設定情報がONに設定されている場合には、省電力モードに移行する。
具体的には、各負荷21,22,23,24には、それぞれ負荷毎に電力購買力が予め設定されている。具体的には、本例ではそれぞれの判断部内に予め設定されている。この電力購買力は、オルタネータ11及びバッテリ12から各負荷21,22,23,24へ供給される電力(補機系全体への供給電力)を各負荷21,22,23,24がそれぞれ無条件に(即ち省電力モードに移行することなく通常モードで)消費することが可能か否かをその供給される電力の価値(電価)に基づいて判断するための判断基準となるものであり、本例では電価と同じ単位の数値で表される。
電力購買力は、優先的に作動させるべき負荷(例えば安全系負荷21やパワトレ系負荷22など)については高く設定されており、逆に一時的に作動を制限しても影響が少ない負荷(例えば熱系負荷24や一部のボデー系負荷23など)については相対的に低く設定されている。
但し、このように負荷の優先度に応じて電力購買力が設定されるのは、ユーザ設定情報がONに設定されている場合、即ち省電力モードへの移行が許可されている場合であって、具体的には、図4(a)に示すように、安全系負荷21及びパワトレ系負荷22については電力購買力が最高値(例:$10)に設定され、熱系負荷24は低め(例:$3)に設定され、ボデー系負荷23は中程度(例:$5)に設定されている。
一方、ユーザ設定情報がOFFに設定されている場合、即ち省電力モードへの移行が不可とされている場合は、図4(b)に示すように、全ての負荷の電力購買力が最高値($10)に設定される。
各負荷は、周期的に電価が送信されてくる毎に、自身に設定されている電力購買力より電価の方が高い場合は、省電力モードに移行し、電価が電力購買力以下の場合は通常モードで動作する。図4は、負荷に設定されている電力購買力と電価レートとの関係を表しており、例えばある時点で送信されてきた電価がM($5)の場合、電力購買力が最高値($10)の安全系負荷21などは、購入可能(規制なし)、即ち電力購入が可能となる。ここでいう電力購入が可能とは、供給される電力をそのまま無条件で消費することが可能ということである。
逆にこのとき、電力購買力が低い熱系負荷24などは、購入規制、即ち電力消費行動の切り替えが促される。電力消費行動の切り替えとは、本例では、省電力モードへ移行することを意味する。但しこれはあくまでも一例であって、例えば電力供給を完全に遮断して動作を停止させるようにしてもよいなど、電力消費行動の具体的方法は種々考えられる。
更に例えば、購入規制がかかった場合であっても、電力消費行動を何ら変えない(つまり通常動作モードで動作させ続ける)ようにすることも可能である。つまり、各負荷21,22,23,24は、電力マネージャ14等の外部からの指令等によって強制的に制御されるのではなく、負荷自身が主体的に、省電力モードに移行すべきか否か、また省電力モードでは具体的にどのようにするか、などについて決めることができる。
なお、ユーザ設定情報がOFFに設定されている場合は、省電力モードへの移行を許可しないことから、電力購買力はいずれの負荷も最高値($10)に設定されるため、図4(b)に示すように、送信されてくる電価にかかわらず全ての負荷が購入可能(規制なし)となる。
次に、電力マネージャ14が実行(詳しくはマイコン14aが実行)する電価算出・出力処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。マイコン14aは、予め決められた時間間隔で周期的にこの処理を実行する。マイコン14aは、この処理を開始すると、まずS110で、発電マネージャ17から送信されてくる電費(発電コスト)を取得する。そして、S120で、その取得した電費(発電コスト)の程度を判定する(判定α)。即ち、高いか、安いか、それとも中程度かという、供給側の事情について判定する(図3参照)。
続くS130では、各負荷21,22,23,24の消費電力量、即ち補機系全体の総消費電力(需要の程度)を検出する。具体的には、電流センサ13aの検出結果に基づいて総消費電力が検出されることになる。この検出結果に基づき、S140で、需要の程度について判定する(判定β)。即ち、総消費電力が多いか、少ないか、それとも中程度かという、需要側の事情について判定する(図3参照)。
続くS150では、発電マネージャから送信されてくるバッテリ状態情報(SOCやSOHなど)を取得する。そして、S160にて、その取得したバッテリ状態に基づいてバッテリ12の状態が正常(良好)か劣化しているかの判定を行う(判定γ)。
そして、S170にて、上記バッテリ状態の判定結果(判定γの結果)に基づいて、図3(a),(b)に示した2つの電価レート表のうち何れか一方を選定する。そして、S180にて、その選定した電価レート表を用いて、上記判定α及び判定βの各判定結果に基づき、電価を算出する。
そして、S190にて、その算出した電価を、通信線10を介して各負荷21,22,23,24へ送信する。
次に、各負荷21,22,23,24の各判断部26,27,28,29が実行する省電力モード移行判定処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。各判断部26,27,28,29は、予め決められた時間間隔で周期的にこの処理を実行する。
各判断部26,27,28,29は、この処理を開始すると、まずS310にて、電力マネージャ14から通信線10を介して受信された電価を取得する。続くS320で、省電力モード移行可否に関するユーザ設定情報(即ちON又はOFFの何れに設定されているか)を取得する。
そして、S330にて、機能優先度判定因子を取得する。但し、このS330の処理は、本実施形態では熱系負荷24の判断部29のみが実行するものであり、具体的には、温度センサ29aにより検出された外気温が取得されることとなる。
そして、S320で取得したユーザ設定情報、及びS330で取得した機能優先度判定因子(但し熱系負荷のみ)に基づき、電力購買力を算定する。即ち、図4を用いて説明したように、ユーザ設定情報がONならば負荷毎に高($10)、中($5)、又は低($3)の何れかが電力購買力として算定される(図4(a)参照)。また、ユーザ設定情報がOFFならば、何れの負荷も高($10)が電力購買力として算定される(図4(b)参照)。
また、熱系負荷24の場合、このS340では、図4に示した電力購買力(デフォルト値)が、機能優先度判定因子に応じて変更される。具体的には、温度センサ29aにより検出された外気温が所定の温度範囲内に入っている場合は、電力購買力はデフォルト値のまま(つまり図4に示した値)であるが、外気温が所定の温度範囲を外れている場合、即ち車外が非常に暑いか又は非常に寒い場合は、電力購買力を所定量だけ増加させる。一例として、例えば$3だけ増加させることが考えられる。
このようにすることで、デフォルト値では電力購買力が電価よりも小さくて省電力モードに移行してしまうような場合でも、外気温によっては、電力購買力がデフォルト値より増加し、結果、電価以上の値になって、省電力モードへの移行を免れることが可能となる。これはつまり、熱系負荷24は一般的には優先度が低い負荷であるものの、外気温が所定範囲外となっているような状況、つまり暑すぎるか寒すぎるといった状態の場合は、優先度を上げてできる限り通常通り動作させるようにしようという思想である。
このような、機能優先度判定因子に基づく電力購買力の変更(増加或いは減少)は、熱系負荷24に限らず、他の負荷においても適宜導入することができる。
そして、S350にて、算定した電力購買力と、S310にて取得した電価とを比較し、電価が電力購買力よりも大きい場合は、S360に移行して省電力モード移行フラグをセットする。これにより、当該負荷は省電力モードに移行することになる。一方、電価が電力購買力以下の場合は、S370に移行して省電力モード移行フラグをクリアする。これにより、当該負荷は通常モードに移行することになる。
以上説明した本実施形態の電力管理システム1によれば、電力マネージャ14は、各負荷への電力供給や配電系統を積極的に制御(支配)するのではなく、単に電価(電力情報)を周期的に生成して各負荷へ送信するだけであり、電力消費を実際にどのようにするかは各負荷に委ねられる。
つまり、時価概念(市場原理)を応用し、需要側の事情と供給側の事情の双方に基づいてその時点での適切な電価が算出され、これに基づいて各負荷はそれぞれ自身の振る舞いを決定する。
そのため、従来のように各負荷への電力供給経路や分配経路を選択・入り切りするための構成や制御は不要であり、その分、コストダウンが図られる。
しかも、各負荷への電力供給自体を電力マネージャ14が停止するのではなく、負荷側が実行主体となって省電力を実施する構成であるため、電力マネージャ14を実現するために各負荷に関する広範な知識は不要である。つまり、電力マネージャ14に求められる役割や構成は簡素な物で十分であり、よって低コストかつ簡易な技術で実装可能である。
また、各負荷の開発者は、省電力に対する設計的な自由度を確保でき、主体的立場から負荷の開発に取り組むことができる。具体的には、負荷の設計者は、設計対象の負荷の専門知識を最大限活用でき、最適な設計が期待できるため、負荷毎に実効性の高い省電力化が期待できる。しかも、省電力制御を各負荷毎にクローズした形で実現することも可能となり、他の機能・負荷等に影響を与えずに実現することができる。
つまり、安価且つ簡素な構成で、しかも車両に容易に導入できるような方法で、車両における電力の需給状態を適切な状態に維持・管理することが可能となる。そしてこのことは、車両における効果的な消費電力の低減や、エネルギー利用効率の向上(CO2削減など)にも十分に寄与・貢献することとなる。
尚、需要側(各負荷)における最大限の努力(必要に応じた省電力モードへの移行など)によっても電力供給量が不足する場合には、その供給量不足は、例えばバッテリ12の蓄電量(SOC)の低下、或いはバッテリ電圧の低下、という形で現れてくる。そのため、この場合は、そのSOC低下或いはバッテリ電圧の低下を発電マネージャ17が検知し、その検知結果に応じて適宜燃料を消費してオルタネータ11を動作させ、発電を行うこととなる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、本発明をコンベ車に適用した場合について説明したが、本発明の適用は、コンベ車に限らず、例えば内燃機関とモータの双方を走行用駆動源として走行することが可能ないわゆるハイブリッド車(以下「HV車」と略す)や、内燃機関は搭載せずにモータのみで走行するいわゆる電気自動車(以下「EV車」と略す)などに対しても適用できる。
以下、これらHV車やEV車への適用について、図7を用いて、第1実施形態の電力管理システム1(図1)と異なる部分に絞って説明する。図7は、第2実施形態の電力管理システム30の概略構成を表す図である。なお、図7は、直接的には、HV車における電力管理システムが示されている。そのため、特に断りのない限り、基本的にはHV車に適用された電力管理システム30であることを前提に説明する。
本実施形態の電力管理システム30が搭載されたHV車は、走行用駆動源として、エンジン15の他にMG(モータ・ジェネレータ)31を有する。MG31は、高圧バッテリ33の電力によって回転可能であり、これによりMG31のみで走行することもできる。
また、MG31は、エンジン15の駆動力や車軸32の回転力によって発電可能な発電部(本発明の発電手段)としても機能する。そのため、例えば減速時に回生制動が行われるときはMG31にて発電が行われ、その発電電力が高圧バッテリ33に蓄電される。高圧バッテリ33は、第1実施形態のバッテリ12とは異なって、例えば300V程度の高い電圧を有するものである。
そのため、上記第1実施形態ではエンジンのみが駆動源であってその燃料が本発明の走行用駆動エネルギーに相当するものであったのに対し、本実施形態では、エンジン15及びMG31の双方が駆動源であり、よって燃料及び高圧バッテリ33の蓄電電力の双方が本発明の走行用駆動エネルギーに相当するものとなる。
なお、HV車及びEV車の場合、高圧バッテリ33が、本発明の蓄電手段に相当する。また、EV車の場合は、エンジン15はなく、MG31のみが駆動源となるため、この場合は高圧バッテリ33の蓄電電力が本発明の走行駆動用エネルギーに相当するものとなる。
発電マネージャ34は、MG31による高圧バッテリ33の充電を制御することを基本的機能として有している。そのため、発電マネージャ34は、高圧バッテリ33のSOCやSOHなどの各種状態を監視しており、これら各種状態に応じて、エンジン15による走行時や回生制動時などに適宜MG31を動作させて発電させ、高圧バッテリ33を充電させる。
更に、本実施形態の発電マネージャ34は、MG31による発電のコストを示す電費を周期的に算出し、通信線10を介してJ/B36内の電力マネージャ37に送信する。この電費は、本実施形態でも、単位発電量あたりの燃料消費量(g/h/kW=g/kWh)で表されるものである。
そのため、加速時やアイドル時は、MG31による発電のための燃料消費量が多くなるため、電費は高くなる。逆に、減速中は、車両の制動エネルギーによってMG31を発電させることができ、発電にかかる燃料消費量はゼロに近いため、電費は安くなる。巡航時における発電のための燃料消費量は、加速時と減速時の中間程度であるため、電費も中程度となる。
一方、EV車の場合、エンジン15がなく燃料を消費しないため、コンベ車やHV車のように、単位発電量あたりの燃料消費量を電費と定義付けることはできない。そのため、EV車の場合は、燃料の代わりに高圧バッテリ33の蓄電電力をエネルギー源と捉え、例えば単位時間あたりの高圧バッテリ33の蓄電電力変化量d・kWh/dt・Whを電費と定義してこれを用いることができる。なお、EV車の場合における電費の算出も、発電マネージャ34が行う。
なお、高圧バッテリ33を車両駆動用エネルギー源と考えることができる点で共通であることから、HV車においても上記EV車の場合と同様に電費を定義し、同様の算出方法を適用してもよい。
また、HV車やEV車の場合、オルタネータを備えていないことから、各負荷21,22,23,24等の補機への供給は、高圧バッテリ33の電圧をDC/DCコンバータ35にて12Vに降圧して供給される。また、DC/DCコンバータ35の出力電圧は、バッテリ12に蓄電され、このバッテリ12(いわゆる補機バッテリとしての位置づけ)からも各負荷へ適宜電力供給がなされることとなる。そのため、本実施形態では、DC/DCコンバータ35及びバッテリ12が本発明の電力供給部に相当する。
そして、J/B36内に設けられた電力マネージャ37は、第1実施形態の電力マネージャ14と基本的に同様の構成をなしており、マイコン37aやメモリ37b等を備えている。そして、発電マネージャ34から送信されてくる電費(供給側の事情)、電流センサ13aによる検知結果に基づいて得られる補機系全体の消費電力量(需要側の事情)、及び高圧バッテリ33の状態(良好又は劣化)(蓄電側の事情)に基づいて、第1実施形態と同様、電価算出・出力処理(図5参照)を行い、電価の生成及び各負荷21,22,23,24への送信を行う。
また、電力マネージャ37のメモリ37bには、第1実施形態と同様、図3に示した電価レート表が記憶されている。尚、EV車及びHV車の場合において、電費を高圧バッテリ33の蓄電電力の変化量とした場合には、電費の程度(高、中、又は安)の判定は、その蓄電電力の変化量に基づいて適宜行われることとなる。即ち、例えば加速時などで蓄電電力が短時間で大きく低下した場合は、その分、高圧バッテリ33の電力が消費されたということであるから電費は高くなる。逆に、減速中に回生による発電がなされているときは、高圧バッテリ33は充電状態となって蓄電電力は徐々に増加していくため、電費は安くなる。
各負荷21,22,23,24の構成や動作は、第1実施形態と全く同じであり、図6に示した省電力モード移行判定処理を実行する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態として、第1実施形態で示した電価レート表(図3参照)とは異なる電価レート表の一例を説明する。本実施形態の電価レート表は、各負荷21,22,23,24の消費電力量(補機系全体の電力消費量)、発電コスト(電費)、及びバッテリ12の残容量(SOC)の三者に基づいて、より適切な電価を算出できるようにしたものである。
尚、上記第1実施形態でも、電力マネージャ14は、需要側及び供給側の事情に加えて蓄電側の事情も若干は考慮された、図3の電価レート表に従って、電価を生成する構成であった。具体的には、既述の通り、SOHが低くて且つSOCも低い場合はバッテリ12が劣化しているものと判断し、逆にSOHが高くて且つSOCも高い場合はバッテリ12の状態が良好であるものと判断して、電価レート表を別々に分けて用いるようにした。
これに対し、本実施形態では、バッテリ12のSOCに基づいて電価レート表をより細分化し、これにより、SOCを考慮したよりきめ細かな電価算出、より適切な値の電価算出を可能としている。
ここで、補機負荷全体の電力消費量、発電コスト(電費)、及びバッテリ12のSOCと、電価との関係について、再整理する。まず、電力消費量と電価との関係については、発電コスト及びバッテリ12のSOCが一定の場合、図8(a)に示すように、電力消費量が大きいほど電価も高くなるようにしている。次に、発電コストと電価との関係については、電力消費量及びバッテリ12のSOCが一定の場合、図8(b)に示すように、発電コストが高いほど電価も高くなるようにしている。そして、バッテリ12のSOCと電価との関係については、電力消費量及び発電コストが一定の場合、図8(c)に示すように、バッテリ12のSOCが大きいほど電価も高くなるようにしている。
尚、発電マネージャ17は、図8(c)に示すように、バッテリ12のSOCが所定の制御範囲内(所定の下限値より大きく所定の上限値より小さい範囲内)で推移するよう、またその制御範囲内における所定の目標電圧(例えば12V)になるように制御している。
また、図8(a)〜(c)に示した各特性は、あくまでも、電力消費量、発電コスト、及びバッテリ12のSOCに対してそれぞれ電価がどのような傾向で変化するようにすべきかを概念(イメージ)的に示したものであり、図示した変化傾向に限定されるものではない。勿論、線形変化するようにするか又は非線形変化するようにするかについても適宜決めれば良く、更に、図示のように連続的に変化するようにすることも必須ではない。
そして、電力消費量、発電コスト、及びバッテリ12のSOCの三者を同程度の重み付けで総合的に考慮すると、図8(d)に示すような概念(イメージ)の三次元マップが得られる。この三次元マップは、電力消費量、発電コスト、及びバッテリ12のSOCに応じた適切な電価を算出するためのマップである。このような三次元マップを予め容易することで、これら三者を考慮した適切な電価を算出することができる。
この三次元マップは、具体的には種々の形態で実現でき、例えば、電力消費量、発電コスト、及びバッテリ12のSOCをそれぞれパラメータとする関数を用意することによって実現できるが、本実施形態では、図9に示す電価レート表によって実現している。
図9に示す本実施形態の電価レート表は、電力消費量(少・中・多)と電費(発電コスト;安・中・高)に応じて電価が設定された1つの単位レート表が、バッテリ12の蓄電状態(SOC)に応じて複数(本例では5種類)用意されたものである。
具体的には、バッテリ12のSOCが下限値以下の状態、即ちSOCが低すぎて負荷駆動が困難な状態を示す「緊急」、SOCが下限値より大きく所定の値Sa以下の状態、即ち最低限の容量はあるが不足している状態を示す「低下」、SOCが上記Saより大きく所定のSb以下の状態、即ち少なくとも車両走行のために必要な補機負荷を駆動しうるだけの容量はあって走行に支障が生じるおそれがない状態を示す「通常」、SOCが上記Sbより大きく所定の上限値より小さい状態、即ち車両のあらゆる補機負荷を動作させるのに必要十分な容量がある状態を示す「良好」、及び、SOCが上限値以上の「余剰」、の5段階に分けて、各段階毎に単位レート表が設定されている。
そして、図9から明らかなように、全体としてSOCが高いほど電価が安くなるような傾向にて、各単位レート表が設定されている。
次に、図9の電価レート表を用いて電力マネージャ14が電価を算出する電価算出・出力処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。図10のフローチャートにおいて、S410〜S440の処理は、図5に示した第1実施形態のフローチャート(電価算出・出力処理)のS110からS140と同じである。即ち、S410〜S440にて、発電コスト(電費)の取得とその程度判定(判定α)、及び補機系全体の総消費電力の検出と園程度判定(判定β)を行う。
そして、S450にて、発電マネージャ17から送信されてくるバッテリ12のSOCを取得し、続くS460にて、その取得したSOCの程度判定、即ち「余剰」、「良好」、「通常」、「低下」、及び「緊急」のうちどの状態にあるかを判定する(判定γ)。
そして、S470にて、各判定α、β、γの結果に基づき、図9に示した電価レート表を用いて、電価を算出し、その算出した電価を各負荷21,22,23,24へ送信する(S480)。
このように、図9に示した電価レート表を用いて電価を算出することで、電力消費量、発電コスト、及びバッテリ12のSOCの三者を考慮したより適切な電価を算出することが可能となる。特に、第1実施形態の図3の電価レート表と比較した場合、本実施形態の図9の電価レート表は、バッテリ12のSOCがより細分化されてSOCに応じたより適切な電価を算出できるよう構成されている。そのため、第1実施形態と比較して、バッテリ12のSOCがよりきめ細かに反映された、より適切な電価を算出することができる。
尚、図9に示した電価の設定(L、M、Hの何れかの設定)はあくまでも一例である。また、SOCを5段階に分けること自体もあくまでも一例に過ぎない。更に、SOCに加えてSOHも別途考慮した電価レート表、即ち、電力消費量、発電コスト、SOC、及びSOHの4者を個別に考慮した電価レート表を用意して(或いはこれら4者に基づいて電価を算出可能なマップ・関数を用意して)より的確・高精度の電価算出を行えるようにしてもよい。また、図9のような電価レート表は、第2実施形態に対しても適用することができ、その場合、高圧バッテリ33のSOCに基づいて電価レート表を設定すればよい。
[変形例]
本実施形態では、電力マネージャをJ/B内に設けた例を示したが、これはあくまでも一例であり、電力マネージャをどこにどのように設けるかは適宜決めることができる。例えば、エンジンECUや他のECU内に内蔵するようにしてもよいし、別途専用のECUを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、電力マネージャのメモリに予め電価レート表(図3参照)を記憶しておき、この電価レート表に従って電価を算出するようにしたが、このような算出方法はあくまでも一例であり、他の種々の演算方法等によって電価を算出することができる。
また、上記実施形態では、供給側の事情(電費)、需要側の事情(総消費電力)、及び蓄電側の事情(バッテリ12の状態。第2実施形態の場合は高圧バッテリ33の状態)の三者を加味して電価を求めるようにしたが、必ずしも三者を加味して電価を求める必要はなく、何れか1つ或いは2つのみを加味して電価を求めるようにしてもよい。
但し好ましくは、少なくとも、供給側の事情(電費)と需要側の事情(総消費電力)の双方を加味して、両者のバランシングによって電価を算出するのがよい。
また、上記第1実施形態では、発電マネージャ17が周期的に算出する、オルタネータ11による発電コストを、各負荷へ供給される電力の価値を示す電費として用いたが、負荷への電力供給がオルタネータ11とバッテリ12の双方から行われている場合(即ちバッテリ12が放電状態にある場合)は、発電コストだけでなくバッテリ12に充電された電力のコストである蓄電コストも考慮した総合的な電費を算出するようにしてもよい。尚、以下の説明では、発電コストをCgと称し、蓄電コストをCbと称する。
即ち、例えばオルタネータ11から各負荷へ電力が供給されていてしかもバッテリ12に対してもオルタネータ11から充電されている場合は、各負荷への電力は全てオルタネータ11から供給されていることになる。そのためこの場合は、発電コストCgをそのまま電費として用いても何ら不都合はない。
一方、例えば車両の走行モードが省エネモードであって加速中はオルタネータ11からの発電量を低減して燃費低下を抑えるように制御される場合は、各負荷への電力供給がオルタネータ11からだけではなくバッテリ12からも行われるケースが生じうる。また、そのような制御ではなくても、オルタネータ11からの発電量に対して各負荷の需要電力が相対的に大きい状態となった場合は、各負荷に対してはオルタネータ11とバッテリ12の双方から電力が供給されることになる。
このように、各負荷に対してバッテリ12からも電力が供給されているような状態(つまりバッテリ12が放電状態にある場合)は、電費として単に発電コストCgのみを考慮するのではなく、蓄電コストCbも考慮した電費を算出するのが好ましい。尚、ここでいう蓄電コストCbとは、どれだけの発電コストCgで発電された電力によって現在の充電状態(SOC)まで充電されたのかを示すもの、即ち充電時の発電コストCgによって左右されるものであり、例えば発電コストCgが高い状態での充電時間が長いほど、蓄電コストCbも高くなる。
発電コストCg及び蓄電コストCbを考慮した電費の算出方法の一例を、図11を用いて具体的に説明する。図11は、図1に示した第1実施形態の電力管理システムの全体構成図のうち、オルタネータ11とバッテリ12を含む回路部分を抽出したものである。但し、図1に対し、図11では新たにバッテリ電流センサ40が設けられている。また、本例においても、電費の算出は発電マネージャ17が行うものとし、各電流センサ13a,40の検出信号がそれぞれ直接又は間接的に発電マネージャ17へ入力されるよう構成されているものとする。
尚、図11に示すように、各負荷へ供給される電流の総量(即ち電流センサ13aで検出される電流)をIz[A]とし、バッテリ12の充電電流をIbc[A]、放電電流をIbd[A]とする。また、バッテリ12に充電されるバッテリ電流量(充電電荷量)をQ[A・s]とする。
まず、バッテリ12に対して充電がされている場合、即ち各負荷への電力供給がバッテリ12からは行われずオルタネータ11から行われている場合は、下記式(1)のように、電費として発電コストCgを設定する。
電費=Cg ・・・(1)
尚、バッテリ12が充電中であるかそれとも放電中であるかについては、バッテリ電流センサ40の検出結果(検出電流の方向等)に基づいて判断することができる。
また、バッテリ12の充電期間中は、その充電電力の価値(発電コストCg)に基づき、バッテリの充電電力の価値を示す蓄電コストCbを演算する。この蓄電コストCbを算出するために、充電期間中、例えばs秒毎に、そのs秒の間にバッテリ12に供給(充電)されたバッテリ電流量(充電電荷量)Qを、次式(2)にて更新演算する。
n=Qn-1+Ibc・s ・・・(2)
式(2)において、Qn-1は、Qnよりもs秒前の時点でのQを示すものである。上記式(2)により、充電期間中は定期的に(s秒毎に)バッテリ12の充電量が更新演算される。尚、Qnの初期値(充電電荷量の初期値)は、適宜設定することができる。例えば、所定のデフォルト値を設定してもよいし、また例えば、バッテリ12がはじめて接続されたときにオルタネータ11を動作させてそのときのSOCの変化を検出し、それに基づいて充電電荷量Qの初期値を推定演算するようにしてもよい。
そして、バッテリ12の充電期間中、定期的に(例えば上記バッテリ電流量Qの更新演算と同じタイミング毎に)、上記バッテリ電流量Qを用いて、蓄電コストCbの更新演算を行う。この蓄電コストCbのs秒毎の更新演算は、バッテリ12に対して発電コストCgで生成された電力(充電電流Ibc)がs秒間充電される、という考えに基づき、次式(3)にて行う。
Cbn=(Cbn-1・Qn-1+Cg・Ibc・s)/(Qn-1+Ibc・s)・・・(3)
式(3)において、Cbn-1は、Cbnよりもs秒前の時点でのCbを示すものである。上記式(3)により、充電期間中は定期的に(s秒毎に)バッテリ12の蓄電コストCbが更新演算される。尚、蓄電コストCbの初期値も適宜設定することができる。
上記式(3)の意味、即ち蓄電コストCbの更新の基本的考え方は、次の通りである。例えばある時点においてバッテリ12があるバッテリ電流量(蓄電電荷量)Qn-1まで充電されており、そのときの蓄電コストがCbn-1だったとする。そして、その時点からs秒の間、オルタネータ12からの発電コストCbの電流Ibcによってバッテリ12が充電されたとする。この場合、s秒後のトータルの充電量は、もともと充電されていた充電量Qn-1から、s秒の間にIbc・sだけ充電量が増加したことになる。そこで、もともとの蓄電コストCbと、s秒間の充電時における発電コストCgを、それぞれ対応する充電量の比率に応じた分だけ加算することで、新たな蓄電コストCbが得られるのであり、上記式(3)はこのような考えのもとに設定された式である。
このように、バッテリ12が充電されている間は、電費としては式(1)のように発電コストCgが設定されると共に、バッテリ電流量(充電電荷量)Q及び蓄電コストCbが定期的に更新演算される。
一方、バッテリ12から放電されている場合、即ち、各負荷への電力供給がオルタネータ11及びバッテリ12の双方から、或いはバッテリ12のみから行われている場合は、電費は下記式(4)で算出される。
電費={(Iz−Ibd)・Cg+Ibd・Cb}/Iz ・・・(4)
つまり、発電コストCgと蓄電コストCbを、それぞれ負荷供給電力として寄与している分に応じた比率、即ち負荷供給電力のうちオルタネータ11からの供給分とバッテリ12からの供給分との比率に応じた分だけ加算することで、電費が得られるのである。例えば、負荷への供給電流の総量Izのうち、バッテリ12からの供給分(放電電流)Ibdが30%、オルタネータ11からの供給分が70%だとすると、このときの電費は、それぞれの比率に応じた重み付けて蓄電コストCbと発電コストCgを加算した値となる。具体的には、蓄電コストCbの30%と発電コストCgの70%をそれぞれ加算したもの、即ち0.3・Cb+0.7・Cgで得られる値となる。このような演算を実現しているのが上記式(4)である。
また、バッテリ12から放電されている期間も、充電期間中と同じように、定期的に(例えばs秒毎に)バッテリ電流量(充電電荷量)Qを更新演算する。具体的には、次式(5)にて更新演算を行う。
n=Qn-1−Ibd・s ・・・(5)
このように、バッテリ12が放電中か充電中かを判断し、放電中である場合は、発電コストCgだけでなく蓄電コストCbも考慮して電費を算出することで、負荷への電力供給状態に応じた、即ち電力供給源がオルタネータ11のみかそれともバッテリ12からも供給されているか等に応じた、より適切な値の電費を算出することができる。
また、上記実施形態では、各負荷がいずれもバッテリ12からの直流12Vの電力により動作するものとして説明したが、12V以外の電圧で動作する負荷であっても本発明を適用できる。例えばコンベ車の場合において、42Vで動作する負荷へその電力を供給する場合には、オルタネータの発電電力(12V)を42Vに昇圧する昇圧コンバータを設けることが考えられる。HV車やEV車の場合において42Vで動作する負荷がある場合は、高圧バッテリ33の電圧を42Vに降圧するコンバータを設けたり、或いはDC/DCコンバータ35にて12Vに降圧された電圧をさらに昇圧コンバータで42Vに昇圧することなどが考えられる。尚勿論、ここで挙げた42Vという数値はあくまでも一例である。
また、HV車やEV車のように走行用駆動源としてモータを備えた車両には、外部電源と接続して外部電源からの電力により高圧バッテリ33を蓄電可能な、いわゆるプラグイン機構を備えたものもある。特にEV車の場合は、内燃機関による発電ができないため、プラグイン機構を備えることは必須になるものと考えられる。そして、このようにプラグイン機構を備えた車両においても、本発明を適用できる。その場合、外部電源に接続されて外部から供給される電力により高圧バッテリが蓄電されている状態においては、高圧バッテリの蓄電電力は上昇するため、このような場合は電費は非常に安くなるように設定し、車両の蓄電電力の消費を気にすることなくより多くの電気負荷を作動させることができる。 また、外部電源からの電力のコストを反映して電価をより高く設定することもできる。例えば商用電力を利用する場合に、昼夜電力価格差などを反映したければ、時刻情報に連動させて電価設定を高くしたり低くしたりすることができる。
1,30…電力管理システム、10…通信線、11…オルタネータ、12…バッテリ、13,36…J/B、13a…電流センサ、14、37…電力マネージャ、14a,37a…マイコン、14b,37b…メモリ、15…エンジン、16…エンジンECU、17,34…発電マネージャ、21…安全系負荷、22…パワトレ系負荷、23…ボデー系負荷、24…熱系負荷、24a…電源回路、24b…負荷回路、24c…ユーザ設定部、26〜29…判断部、29a…温度センサ、31…MG(発電部)、32…車軸、33…高圧バッテリ、35…DC/DCコンバータ、40…バッテリ電流センサ

Claims (17)

  1. 複数の電気負荷と、
    前記複数の電気負荷にその動作用の電力を供給する電力供給手段と、
    を備えた車両に搭載され、前記複数の電気負荷へ供給される電力を管理する車両用電力管理システムであって、
    前記複数の電気負荷により実際に消費されている電力である需要電力を検出する需要電力検出手段と、
    前記需要電力検出手段により検出された前記需要電力に基づいて、前記電力供給手段が供給する電力の価値を示す電力価値情報を生成する電力価値情報生成手段と、
    を備え、
    前記複数の電気負荷の少なくとも1つは、
    その電気負荷に対して予め設定されている、前記電力供給手段から供給される電力を無条件に消費することが可能か否かをその供給される電力の価値に基づいて判断するための判断基準である消費能力情報と、前記電力価値情報生成手段により生成された前記電力価値情報とを比較することにより、前記電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能か否かを判断する消費能力判断手段と、
    前記消費能力判断手段による判断結果に基づいて、その電気負荷における消費電力を制御する電力消費制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用電力管理システム。
  2. 請求項1に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力価値情報生成手段は、前記需要電力が多いほど前記供給する電力の価値が高くなるように前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力供給手段は、
    電力を発生する電力発生部と、
    前記電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して前記複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部と、
    を備え、
    更に、前記電力発生部が発生する電力の価値を示す発生電力価値を算出する発生電力価値算出手段を備え、
    前記電力価値情報生成手段は、前記需要電力検出手段により検出された前記需要電力、及び前記発生電力価値算出手段により算出された前記発生電力価値に基づいて、前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  4. 請求項3に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力価値情報生成手段は、前記発生電力価値が示す前記電力発生部の発生電力の価値が高いほど前記供給する電力の価値が高くなるように前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力供給手段は、
    電力の発生源として少なくとも電力が蓄電された蓄電手段を有する電力発生部と、
    前記電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して前記複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部と、
    を備え、
    更に、前記蓄電手段の残容量を示す蓄電情報を取得する蓄電情報取得手段を備え、
    前記電力価値情報生成手段は、少なくとも、前記需要電力検出手段により検出された前記需要電力及び前記蓄電情報取得手段により取得された前記蓄電情報に基づいて、前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  6. 請求項5に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力価値情報生成手段は、前記蓄電情報取得手段により取得された前記蓄電情報が示す前記蓄電手段の残容量が少ないほど前記供給する電力の価値が高くなるように前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  7. 請求項3又は請求項4に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記発生電力価値算出手段は、前記車両の走行駆動用エネルギーの消費状態に基づいて前記発生電力価値を算出する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  8. 請求項7に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記車両は、内燃機関の駆動力により走行可能に構成されており、
    前記電力発生部は、
    内燃機関の駆動力及び車両の車軸の回転力の少なくとも一方により発電を行う発電手段と、
    前記発電手段により発電された電力を蓄電する蓄電手段と、
    を備え、
    前記電力供給部は、前記発電手段により発電された電力又は前記蓄電手段に蓄電された電力をそのまま又は降圧又は昇圧して前記複数の電気負荷へ供給可能に構成されており、
    前記発生電力価値算出手段は、所定の電力量を発電するために消費された、前記走行駆動用エネルギーである前記内燃機関の燃料の消費量に基づき、その消費量をそのまま、又はその消費量が多いほど価値が高くなるように、前記発生電力価値を算出する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  9. 請求項8に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記発生電力価値算出手段は、
    前記発電手段が発電する電力の価値を示す発電価値を算出する発電価値算出手段と、
    前記蓄電手段に蓄電されている電力の価値を示す蓄電価値を算出する蓄電価値算出手段と、
    を備え、前記複数の電気負荷へ供給されている電力のうち前記発電手段により発電された電力と前記蓄電手段からの電力との比率に応じた重み付けで、それぞれ対応する前記発電価値及び前記蓄電価値を加算することにより、前記発生電力価値を算出する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  10. 請求項7に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記車両は、電動機の駆動力により走行可能に構成されており、
    前記電力発生部は、
    車両の車軸の回転力により発電を行う発電手段と、
    前記走行駆動用エネルギーとしての電力が蓄電されると共に前記発電手段により発電された電力を蓄電可能に構成された蓄電手段と、
    を備え、
    前記電力供給部は、前記蓄電手段に蓄電された電力を降圧して前記複数の電気負荷へ供給可能に構成されており、
    前記発生電力価値算出手段は、所定時間あたりの前記蓄電手段の蓄電量の低下量に基づき、その低下量をそのまま、又はその低下量が多いほど価値が高くなるように、前記発生電力価値を算出する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  11. 請求項8〜請求項10の何れか1項に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記蓄電手段の残容量及び劣化状態の少なくとも一方を示す蓄電情報を取得する蓄電情報取得手段を備え、
    前記電力価値情報生成手段は、前記需要電力検出手段により検出された前記需要電力、前記発生電力価値算出手段により算出された前記発生電力価値、及び、前記蓄電情報取得手段により取得された前記蓄電情報に基づいて、前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  12. 請求項11に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力価値情報生成手段は、前記蓄電情報に基づき、前記蓄電手段の残容量が少ないほど、又は前記蓄電手段の劣化が進んでいるほど、前記供給する電力の価値が高くなるように、前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  13. 請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の車両用電力管理システムであって、
    前記電力消費制御手段は、前記消費能力判断手段により前記電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能と判断されなかった場合、対応する前記電気負荷の消費電力を低減する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  14. 複数の電気負荷と、
    前記複数の電気負荷にその動作用の電力を供給する電力供給手段と、
    を備えた車両に搭載され、前記複数の電気負荷へ供給される電力を管理するための車両用電力情報管理装置であって、
    前記複数の電気負荷により実際に消費されている電力である需要電力に基づいて、前記電力供給手段が供給する電力の価値を示す電力価値情報を生成する電力価値情報生成手段と、
    前記電力価値情報生成手段により生成された前記電力価値情報を前記複数の電気負荷の少なくとも1つに送出する送出手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用電力情報管理装置。
  15. 請求項14に記載の車両用電力情報管理装置であって、
    前記電力供給手段は、電力を発生する電力発生部、及び前記電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して前記複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部を備えており、
    前記電力価値情報生成手段は、前記需要電力、及び前記電力発生部が発生する電力の価値を示す発生電力価値に基づいて、前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力情報管理装置。
  16. 請求項14に記載の車両用電力情報管理装置であって、
    前記電力供給手段は、電力の発生源として少なくとも電力が蓄電された蓄電手段を有する電力発生部、及び前記電力発生部が発生する電力をそのまま又は降圧又は昇圧して前記複数の電気負荷へその動作用の電力として供給する電力供給部を備えており、
    前記電力価値情報生成手段は、少なくとも、前記需要電力及び前記蓄電手段の残容量に基づいて、前記電力価値情報を生成する
    ことを特徴とする車両用電力管理システム。
  17. 車両に搭載され、電力供給手段から供給される電力によって動作する車両用電気負荷であって、
    前記電力供給手段から供給される電力の価値を示す電力価値情報が入力されるよう構成されていると共に、前記電力供給手段から供給される電力を無条件に消費することが可能か否かをその供給される電力の価値に基づいて判断するための判断基準である消費能力情報が予め設定されており、
    入力された前記電力価値情報と前記消費能力情報とを比較することにより、前記電力供給手段からの電力を無条件に消費することが可能か否かを判断する消費能力判断手段と、
    前記消費能力判断手段による判断結果に基づいて、当該電気負荷自身における消費電力を制御する電力消費制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用電気負荷。
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