JP2012046168A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を、金属製ウォームと、このウォームに噛み合うウォームホイール成形品は、ウォームホイール10の歯部を発泡性を有する第1合成樹脂材料で発泡成形された第1成形部PB1と、発泡性を有しない第2合成樹脂材料により、前記第1成形部PB1と一体的に成形された第2成形部PS1とを有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【選択図】図4
Description
先行技術文献1では、軽量化のため樹脂材料の強度を維持して衝撃吸収性を向上するため、発泡技術を利用されている。一般的に発泡すると、強度が低下するため、密度や気泡の大きさの管理が重要となる。また、先行技術文献2では、低騒音化のため、樹脂材を発泡させた合成樹脂材製ウォームホイールが開示されている。
また、発泡倍率を1.5〜2とし、1〜50μmの独立気泡径としており、そのため、強度が低下せず、また、超臨界状態により、溶融樹脂の溶解性が高く気泡の結合が発生しにくく、異常欠陥が発生しにくく、さらに衝撃による振動減衰のみの効果が得られ、ウォームホイールの強度が低下せず、軽量のウォームホイールができる。
即ち、この金型形状であれば溶融した樹脂の粘度が大きい際にせん断による自己発熱による分解を低減できるとともに、成形圧力をあげずに金型充填性を向上できるため、充填不良、ボイド等の成形不良を発生しにくく、製品の品質を確保できる。
以上7000Pas以下とされている。その合成樹脂材料は、本実施形態ではPA(ポリアミド)6、PA66、PA46、PA12、PA11、PPA(ポリパラバン酸)11、PA6T、PA6・6T等のナイロン系合成樹脂材料とされる。その合成樹脂材料の相対粘度が大きくなると、射出成形時に成形型のキャビテイ内に射出されにくくなり、成形性が低下する。そのため本実施形態では図3に示すように、ウォームホイール10の成形型90のゲート90aはフィルムゲートとされている。これにより、合成樹脂材料の相対粘度が大きくても、キャビテイ90b内に合成樹脂材料を均一に充填できるようにしている。なお、キャビテイ90b内に合成樹脂材料を均一に充填できるようにするためにゲート90aの肉厚tは2.5mm以上とするのが好ましく、ランナー90cの長さLは短い程に好ましいが金型剛性を確保する必要があることから40mm以上50mm以下とするのが好ましく、ランナー90cの入口径D1は材料の流動抵抗低減のために4mm以上とすると共に合成樹脂材料射出ノズルの径(通常3mm)との段差による抵抗低減のために6mm以下とするのが好ましく、そのランナー90cの出口径D2は合成樹脂材料の流動抵抗低減のために13mm以上として、最大径はゲート90aの直径に等しくしてもよい。本実施形態では、成形型90に上記金属製スリーブ11を挿入した状態で射出成形を行うことでウォームホイール10を金属製スリーブ11に一体化し、その成形後にゲート90aやランナー90cに充填された合成樹脂材料の除去やウォームホイール10の歯部12の仕上げ等を機械加工により行ってもよい。
歯部12の組成物のポリアミドは少なくとも1種の熱可塑性ポリアミドである。ポリアミドは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーまたはより高次のポリマーであってもよい。2つ以上のポリアミドのブレンドを用いてもよい。適するポリアミドは、ジカルボン酸またはジカルボン酸誘導体とジアミンの縮合生成物および/またはアミノカルボン酸および/またはラクタムの開環重合生成物であることが可能である。適するジカルボン酸には、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタール酸およびテレフタール酸が挙げられる。適するジアミンには、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、m−キシリレンジアミンおよびp−キシリレンジアミンが挙げられる。適するアミノカルボン酸は11−アミノドデカン酸である。適するラクタムには、カプロラクタムおよびラウロラクタムが挙げられる。
ウォームホイール10の歯部12の材料として、GF強化ポリアミド材を使用してシャフトニーダ内で溶融ブレンドし、押し出し、固化し、ペレットに切断した。
図4は、第1成形部PB1をインサート成形で成形した後、第2合成樹脂を用いて一体成形している。このため、第1成形発泡部により、振動や音を吸収できるので、異音が低減でき、さらに、金属スリーブ11への伝達が起こりにくいため、ステアリングシャフト3およびステアリングコラム30への伝達を防止できる。
8 モータ
9 金属製ウォーム
10 ウォームホイール
11 金属製スリーブ
PB1 第1成形部
PS1 第2成形部
Claims (5)
- 操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を、金属製ウォームと、この金属製ウォームに噛み合うウォームホイールとを有する減速ギヤ機構を介して車輪に伝達する電動パワーステアリングにおいて、前記ウォームホイールは、心金としての金属製スリーブと該金属製スリーブを外囲する合成樹脂材料製の歯部からなり、該歯部は第1合成樹脂材料で発泡成形された第1成形部と、発泡性を有しない第2合成樹脂材料により、前記第1成形部と一体的に成形された第2成形部から成ることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記第2成形部は、外部に露出され、ギヤとしての機能する歯部であり、前記第1成形部を外囲して設けられることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記第2成形部はポリアミド樹脂の未発泡材で、前記第1成形部は発泡したポリアミド樹脂で、発泡倍率は1.5〜2とし、1〜50μmの独立気泡径とすることを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記ウォームホイールは金属製スリーブに一体化され、その金属製スリーブが挿入された状態の成形型内に発泡性を有する合成樹脂材料が注入されることにより成形され、その金属製スリーブにおけるそのウォームホイールとの接合部に、そのウォームホイールの歯列が沿う円と同心の歯列が形成され、そのウォームホイールを構成する合成樹脂材料が、その金属製スリーブに形成された歯の間の凹部内に充填されることを特徴とする請求項1から3に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記成形金型はフィルムゲートで、ゲートの肉厚は2.5mm以上、フィルム直径は50mm以下で成形される請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
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2011
- 2011-03-16 JP JP2011057905A patent/JP2012046168A/ja active Pending
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