JP2012041835A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、バルブリフト量を変更可能な可変動弁装置ついて、駆動ロスを低減し、かつ最大バルブリフト量を容易に変更できる構造とすることを目的とする。
【解決手段】この発明は、動力伝達機構により揺動カムをカムフォロアと連動して揺動させ、制御軸の回転時に動力伝達機構により揺動カムのバルブに対する相対的位置を変更してバルブリフト量を変更する内燃機関の可変動弁装置において、動力伝達機構を複数のギヤによって構成し、カムフォロアに制御軸を中心に回転する入力ギヤを一体に取り付け、揺動カムに制御軸を中心に回転する出力ギヤを一体に取り付け、制御軸に半径方向へ延びるアームを連結し、制御軸と平行な支持軸をアームに回転自在に取り付け、入力ギヤに噛み合う第1中間ギヤと出力ギヤに噛み合う第2中間ギヤとを支持軸に固定し、入力ギヤに対する第1中間ギヤのギヤ比と出力ギヤに対する第2中間ギヤのギヤ比とを異ならせた。
【選択図】図1

Description

この発明は内燃機関の可変動弁装置に係り、特に、バルブリフト量を変更する動力伝達機構から揺動運動する部品を削減でき、可変動弁装置の駆動ロスを低減することができる内燃機関の可変動弁装置に関する。
車両等に搭載した内燃機関においては、低回転低負荷時の燃焼安定性を高め、高回転高負荷時の出力を確保するように、動弁装置のカム軸に設けた回転カムにより開閉駆動される吸気弁及び排気弁からなるバルブのリフト時期やリフト量を、内燃機関の運転状態に応じて変更する可変動弁装置を備えているものがある。
従来の内燃機関の可変動弁装置には、特開平11−107725号公報に示すように、回転カムの偏心回転力をリンクアームによって直進運動に変換してロッカアームに伝達し、さらに、ロッカアームからリンク部材を介して揺動カムに伝達し、揺動カムによりバルブリフタを介して吸気弁をリフトさせるとともに、制御カムによりロッカアームを移動させて吸気弁のリフト量を変更可能とした可変動弁装置がある。
特開平11−107725号公報
ところが、前記特許文献1の可変動弁装置は、回転カムから揺動カムまでリンクアームとリンク部材とを介して連係し、複数のリンクにより揺動カムを駆動しているため、運動する部品が多く、慣性質量が増大し、フリクションが増大する問題がある。
この発明は、バルブリフト量を変更可能な可変動弁装置ついて、駆動ロスを低減し、かつ最大バルブリフト量を容易に変更できる構造とすることを目的とする。
この発明は、回転カムよって揺動するカムフォロアとバルブを開閉する揺動カムを制御軸に揺動自在に配置し、前記カムフォロアと前記揺動カムを動力伝達機構によって連結し、前記動力伝達機構によって前記揺動カムを前記カムフォロアと連動して揺動させる一方、前記制御軸の回転時に前記動力伝達機構によって前記揺動カムの前記バルブに対する相対的な位置を変更して前記バルブのリフト量を変更する内燃機関の可変動弁装置において、前記動力伝達機構を複数のギヤによって構成し、前記カムフォロアに前記制御軸を中心に回転する入力ギヤを一体に取り付け、前記揺動カムに前記制御軸を中心に回転する出力ギヤを一体に取り付け、前記制御軸に半径方向へ延びるアームを連結し、前記制御軸と平行な支持軸を前記アームに回転自在に取り付け、前記入力ギヤに噛み合う第1中間ギヤと前記出力ギヤに噛み合う第2中間ギヤとを前記支持軸に固定し、前記入力ギヤに対する前記第1中間ギヤのギヤ比と前記出力ギヤに対する前記第2中間ギヤのギヤ比とを異ならせたことを特徴とする。
この発明の内燃機関の可変動弁装置は、カムフォロアの揺動時に、カムフォロアと一体の入力ギヤから支持軸の第1中間ギヤと第2中間ギヤとを経て、揺動カムと一体の出力ギヤに回転を伝え、各ギヤの回転だけで揺動カムを揺動させることができる。
また、この発明の内燃機関の可変動弁装置は、制御軸を回転させると、第1中間ギヤが入力ギヤの周りを公転運動するとともに支持軸を介して第1中間ギヤと連結された第2中間ギヤが回転する。そして、ギヤ比の差により第2中間ギヤと噛み合う出力ギヤを回転させて揺動カムを揺動させ、バルブリフト量を変更することができる。
よって、この発明の内燃機関の可変動弁装置は、揺動カムをカムフォロアと連動して揺動させるとともにバルブリフト量を変更する動力伝達機構から揺動運動する部品を削減でき、可変動弁装置の駆動ロスを低減することができる。
また、この発明の内燃機関の可変動弁装置は、入力ギヤと第1中間ギヤのギヤ比および第2中間ギヤと出力ギヤのギヤ比を変えれば、カムフォロアに対する揺動カムの揺動角度を自由に調整でき、最大バルブリフト量を容易に変更することができる。
さらに、この発明の内燃機関の可変動弁装置は、制御軸と支持軸の軸間距離を変更すれば、カムフォロアの入力ギヤや揺動カムの出力ギヤを変えずにカムフォロアに対する揺動カムの揺動角度を調整でき、部品種類の低減を図れる。
図1は可変動弁装置の斜視図である。(実施例) 図2は可変動弁装置の分解斜視図である。(実施例) 図3は可変動弁装置の平面図である。(実施例) 図4は図3のA−A線による可変動弁装置の断面図である。(実施例) 図5は図3のB−B線による可変動弁装置の断面図である。(実施例) 図6(A)は大リフト・非作動時の可変動弁装置の正面図、図6(B)は大リフト・作動時の可変動弁装置の正面図である。(実施例) 図7(A)は小リフト・非作動時の可変動弁装置の正面図、図7(B)は小リフト・作動時の可変動弁装置の正面図である。(実施例)
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
図1〜図7は、この発明の実施例を示すものである。図1・図2において、1は内燃機関である。この実施例においては、内燃機関1のクランク軸線を前後方向とし、シリンダ軸線を上下方向とし、クランク軸線及びシリンダ軸線と直交する方向を左右方向として説明する。内燃機関1は、シリンダヘッドの燃焼室に連通する吸気ポートあるいは排気ポートからなるポートを開閉するための、吸気バルブあるいは排気バルブからなるバルブ2を設けている。
前記バルブ2は、前方に配置した一側バルブ2Aと、この一側バルブ2Aに並んで後方に配置した他側バルブ2Bとからなる。一側バルブ2Aは、ポートの開口に接離される先端の一側バルブヘッド3Aと、一側バルブヘッド3Aに先端側を一体に連結された一側バルブステム4Aとからなる。他側バルブ2Bは、ポートの開口に接離される先端の他側バルブヘッド3Bと、他側バルブヘッド3Bに先端側を一体に連結された他側バルブステム4Bとからなる。
一側バルブ2A・他側バルブ2Bは、図6・図7に示すように、前方からの正面視で、上下方向に対し軸線を傾斜させて、一側バルブステム4A・他側バルブステム4Bをシリンダヘッドに軸方向移動可能に支持している。一側バルブ2A・他側バルブ2Bは、一側バルブステム4A・他側バルブステム4Bの基端側に取り付けた一側リテーナ・他側リテーナとシリンダヘッドとの間に、閉弁方向に付勢する一側バルブスプリング・他側バルブスプリングを配設している。
前記内燃機関1は、一側バルブ2A・他側バルブ2Bを開閉する一側ローラ式ロッカアーム5A・他側ローラ式ロッカアーム5Bを設けている。一側ローラ式ロッカアーム5A・他側ローラ式ロッカアーム5Bは、一側油圧ラッシュアジャスタ6A・他側油圧ラッシュアジャスタ6Bに一端側を支持されて他端側を揺動され、一側バルブ2A・他側バルブ2Bを軸方向に移動させて開閉する。
一側ローラ式ロッカアーム5Aは、一側バルブステム4Aの基端上から右方向に延びるように配置され、左端部に一側バルブステム4Aの基端に当接される一側当接部7Aを備え、中央部に前後方向に指向する一側ローラ軸8Aにより軸支された一側ローラ9Aを備え、右端部に一側油圧ラッシュアジャスタ6Aの球状頂部に支持される一側支持部10Aを備えている。
他側ローラ式ロッカアーム5Bは、他側バルブステム4Bの基端上から右方向に延びるように配置され、左端部に他側バルブステム4Bの基端に当接される他側当接部7Bを備え、中央部に前後方向に指向する他側ローラ軸8Bにより軸支された他側ローラ9Bを備え、右端部に他側油圧ラッシュアジャスタ6Bの球状頂部に支持される他側支持部10Bを備えている。
前記内燃機関1は、チェーンあるいはベルトにてクランク軸の回転の1/2で回転されるカム軸11を前後方向に指向させてシリンダヘッドに軸支している。カム軸11には、バルブ2を開閉駆動するための回転カム12を設けている。回転カム12は、一側バルブ2A・他側バルブ2Bをリフトさせない形状のベース円部13と、ベース円部13から径方向に突出された一側バルブ2A・他側バルブ2Bをリフトさせる形状のリフト部14とからなる。
この内燃機関1は、一側バルブ2A・他側バルブ2Bのリフト量を変更する可変動弁装置15を設けている。可変動弁装置15は、カム軸11に平行で前後方向に延びる制御軸16を備えている。制御軸16は、一側ローラ式ロッカアーム5A・他側ローラ式ロッカアーム5Bの上方に配設され、モータ等からなるアクチュエータ17により回転制御される。アクチュエータ17は、制御手段18により駆動制御される。
前記制御軸16の外周部19には、回転カム12よって揺動するカムフォロア20と一側バルブ2A・他側バルブ2Bを開閉する揺動カム21を、揺動自在に配置している。
カムフォロア20は、制御軸16の外周部19が摺動自在に貫通する孔部22を有する円筒状のボス部23を備えている。ボス部23は、外周からカム軸12側に向かって突出する一対の前後に平行に配列したローラ支持部24・24を備えている。ローラ支持部24・24の先端には、前後方向に指向するローラ軸25によって、回転カム12に当接されるカム用ローラ26を軸支している。カムフォロア20は、ボス部23の孔部22に制御軸16の外周部19を挿通することで、制御軸16に揺動自在に配置している。
前記揺動カム21は、カムフォロア20を挟んで前方に配置した一側揺動カム21Aと、カムフォロア20を挟んで後方に配置した他側揺動カム21Bとからなる。一側揺動カム21Aは、一側ローラ式ロッカアーム5Aを揺動する。他側揺動カム21Bは、他側ローラ式ロッカアーム5Bを揺動する。
前記一側揺動カム21Aは、制御軸16の外周部19が摺動自在に貫通する一側孔部27Aを有する円筒状の一側ボス部28Aを備えている。一側ボス部28Aは、一側ローラ式ロッカアーム5Aの一側ローラ9Aと対向する外周に、一側カム面29Aを備えている。一側カム面29Aは、制御軸16の軸心C1を中心とする円弧形状であり、一側バルブ2Aをリフトさせない形状の一側ベース円部30Aと、この一側ベース円部30Aから径方向外側に突出していて一側バルブ2Aをリフトさせる形状の一側リフト部31Aとからなり、一側ローラ9Aに押圧される。
前記他側揺動カム21Bは、制御軸16の外周部19が摺動自在に貫通する他側孔部27Bを有する円筒状の他側ボス部28Bを備えている。他側ボス部28Bは、他側ローラ式ロッカアーム5Bの他側ローラ9Bと対向する外周に、他側カム面29Bを備えている。他側カム面29Bは、制御軸16の軸心C1を中心とする円弧形状であり、他側バルブ2Bをリフトさせない形状の他側ベース円部30Bと、この他側ベース円部30Bから径方向外側に突出していて他側バルブ2Bをリフトさせる形状の他側リフト部31Bとからなり、他側ローラ9Bに押圧される。
前記可変動弁装置15は、カムフォロア20と一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bを動力伝達機構32によって連結している。可変動弁装置15は、動力伝達機構32によって一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bをカムフォロア20と連動して揺動させる一方、制御軸16の回転時に動力伝達機構32によって一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側バルブ2A・他側バルブ2Bに対する相対的な位置を変更して、一側バルブ2A・他側バルブ2Bのリフト量を変更する。
この可変動弁装置15においては、前記動力伝達機構32を複数のギヤによって構成している。動力伝達機構32は、制御軸16に半径方向へ延びるアーム33を連結し、制御軸16と平行な支持軸34をアーム33に回転自在に取り付けている。
前記アーム33は、カムフォロア20のボス部23を前後から挟んで配設される一対の平行な一側アーム部35A・他側アーム部35Bと、一側アーム部35A・他側アーム部35Bの各先端側を連結する半円筒状の連結部36とからなり、平面視において略コ字状に形成している。
一側アーム部35Aは、基端側に制御軸16の外周部19を貫通固定する一側基端孔部37Aを有するとともに、先端側に後述する支持軸が摺動自在に貫通する一側先端孔部38Aを有している。他側アーム部35Bは、基端側に制御軸16の外周部19を貫通固定する他側基端孔部37Bを有するとともに、先端側に後述する支持軸が摺動自在に貫通する他側先端孔部38Bを有している。一側アーム部35Aの一側先端孔部38Aの内径は、他側アーム部35Bの他側先端孔部38Bの内径よりも大きく形成している。
アーム33は、カムフォロア20のボス部23の前後を一対の平行な一側アーム部35A・他側アーム部35Bの基端側で挟むように配置し、一側基端孔部37A・他側基端孔部37Bに制御軸16の外周部19を貫通してピン止め、圧入等により固定される。制御軸16に固定された一側アーム部35Aの前側には、一側揺動カム21Aが制御軸16に回転自在に配置される。制御軸16に固定された他側アーム部35Bの後側には、他側揺動カム21Bが制御軸16に回転自在に配置される。
前記制御軸16に基端側を固定したアーム33の、一側アーム部35Aの一側先端孔部38A・他側アーム部35Bの他側先端孔部38Bには、制御軸16と平行な前後方向に延びる前記支持軸34を回転自在に取り付けている。
支持軸34は、前端面に一側ねじ孔39Aを備え、前端部に一側軸部40Aを備え、この一側軸部40Aに隣接する後側に前記一側アーム部35Aの一側先端孔部38Aに回転自在に配置される一側ジャーナル部41Aを備えている。一側ねじ孔39Aには、一側固定ボルト42Aがねじ込まれる。
また、支持軸34は、後端面に他側ねじ孔39Bを備え、後端部に他側軸部40Bを備え、この他側軸部40Bに隣接する前側に前記他側アーム部35Bの他側先端孔部38Bに回転自在に配置される他側ジャーナル部41Bを備えている。他側ねじ孔39Bには、他側固定ボルト42Bがねじ込まれる。
一側ジャーナル部41Aの外径は、一側アーム部35Aの一側先端孔部38Aの内径と略同等に形成される。他側ジャーナル部41Bの外径は、他側アーム部35Bの他側先端孔部38Bの内径と略同等に形成される。よって、一側ジャーナル部41Aの外径は、他側ジャーナル部41Bの外径よりも大きく形成している。アーム33の一側アーム部35A・他側アーム部35Bに回転自在に取り付けた支持軸34は、一側アーム部35Aの前側に一側軸部40Aが配設され、他側アーム部35Bの後側に他側軸部40Bが配設される。
前記複数のギヤによって構成される動力伝達機構32は、前記カムフォロア20のボス部23の外周に制御軸16を中心に回転する歯数Zaの入力ギヤ43を一体に取り付け、前記一側揺動カム21Aの一側ボス部28Aの外周に制御軸16を中心に回転する歯数Zdの一側出力ギヤ44Aを一体に取り付け、前記他側揺動カム21Bの他側ボス部28Bの外周に制御軸16を中心に回転する歯数Zdの他側出力ギヤ44Bを一体に取り付けている。
また、動力伝達機構32は、図3・図4に示すように、前記アーム33に回転自在に取り付けた支持軸34の一側ジャーナル部41A・他側ジャーナル41B間に前記入力ギヤ43に噛み合う歯数Zbの第1中間ギヤ45を固定している。さらに、動力伝達機構32は、図3・図5に示すように、前記支持軸34の一側軸部40Aに一側出力ギヤ44Aに噛み合う歯数Zcの一側第2中間ギヤ46Aを固定し、前記支持軸34の他側軸部40Bに他側出力ギヤ44Bに噛み合う歯数Zcの他側第2中間ギヤ46Bを固定している。
一側第2中間ギヤ46Aは、支持軸34の一側ねじ孔39Aにねじ込んだ一側固定ボルト42Aによって、一側軸部40Aに固定している。他側第2中間ギヤ46Bは、支持軸34の他側ねじ孔39Bにねじ込んだ他側固定ボルト42Bによって、他側軸部40Bに固定している。
動力伝達機構32は、歯数Zaの入力ギヤ43と、歯数Zbの第1中間ギヤ45と、歯数Zcの一側第2中間ギヤ46A・他側第2中間ギヤ46Bと、歯数Zdの一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bとのかみ合いによって、カムフォロア20と連動して一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bを揺動させる一方、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側バルブ2A・他側バルブ2Bに対する相対的な位置を変更してバルブリフト量を変更する。
また、前記一側揺動カム21Aは、一側ボス部28Aの外周に一側ベース円部30Aと一側リフト部31Aとからなる円弧形状の一側カム面29Aを備えている。一側揺動カム21Aは、図5に示すように、制御軸16の軸心C1を中心とする一側出力ギヤ44Aの半径r1を一側ベース円部30Aの半径r2よりも小さく(r1<r2)している。同様に、前記他側揺動カム21Bは、他側ボス部28Bの外周に他側ベース円部30Bと他側リフト部31Bとからなる円弧形状の他側カム面29Bを備えている。他側揺動カム21Bは、他側出力ギヤ44Bの半径r1を他側ベース円部30Bの半径r2よりも小さくし(r1<r2)ている。
さらに、一側揺動カム21Aは、一側出力ギヤ44Aを半円弧形状に形成して、一側ボス部28Aの外周面のうち一側カム面29Aが無い部分に配置している。他側揺動カム21Bは、他側出力ギヤ44Bを半円弧形状に形成して、他側ボス部28Bの外周面のうち他側カム面29Bが無い部分に配置している。
次に、可変動弁装置15による一側バルブ2A・他側バルブ2Bのリフトを、図6・図7に基づいて説明する。
ここで、図6・図7において、制御軸16の軸心をC1、支持軸34の軸心をC2、カムフォロア20のカム用ローラ26の軸心をC3、制御軸16の軸心C1を通る水平線をH、制御軸16の軸心C1及び支持軸34の軸心C2を通る線分をL1、制御軸16の軸心C1及びカム用ローラ26の軸心C3を通る線分をL2、制御軸16の軸心C1及び一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側ベース円部30A側の一側ベース端部47A・他側ベース円部30B側の他側ベース端部47Bを通る線分をL3、水平線Hと線分L1とのなす角度をα、線分L2と線分L3とのなす角度をβ、とする。
なお、この可変動弁装置15は、動力伝達機構32によりカムフォロア20と連動して一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bを同期して揺動させ、一側バルブ2A・他側バルブ2Bを同じリフト量でリフトさせるので、図6・図7においては、一側揺動カム21Aによる一側バルブ2Aのリフトを代表して説明する。
可変動弁装置15は、一側バルブ2Aを最大リフトする際に、図6に示すように動作する。可変動弁装置15は、図6(A)に示すように、回転カム12のベース円部13がカム用ローラ26に接している、最大リフト位置でのバルブリフト前において、アクチュエータ17により制御軸16を矢印R1方向に回転させ、水平線Hに対する線分L1のなす角度、つまり、水平線Hに対するアーム33のなす角度をα1に回転させる。
このとき、入力ギヤ43と第1中間ギヤ45のギヤ比(Za:Zb)と、一側出力ギヤ44Aと一側第2中間ギヤ46Aのギヤ比(Zd:Zc)との違いにより一側揺動カム21Aが矢印R2方向に回転し、線分L2に対する線分L3のなす角度、つまり、カムフォロア20に対する一側揺動カム21Aのなす角度がβ1(最大)となる。
この状態において、可変動弁装置15は、一側揺動カム21Aの一側リフト部31Aの基端側寄りで一側ベース円部30Aが一側ローラ式ロッカアーム5Aの一側ローラ9Aに接しているので、一側ローラ式ロッカアーム5Aを押し下げずに一側バルブ2Aを非バルブリフト状態(閉弁状態)とする。
可変動弁装置15は、図6(A)に示すリフト前の閉弁状態から、図6(B)に示すように、カム軸12が矢印R3方向に回転すると、回転カム12のリフト部14がカム用ローラ26に接し、カムフォロア20が押下げられて入力ギヤ43が矢印R4方向に回転する。入力ギヤ43の回転は、第1中間ギヤ45、支持軸34、一側第2中間ギヤ46A、一側出力ギヤ44Aにより一側揺動カム21Aに伝達され、一側揺動カム21Aを矢印R5方向に揺動させてカムフォロア20に対する一側揺動カム21Aのなす角度がβ2の位置となる。
可変動弁装置15は、一側揺動カム21Aの角度がβ2になると、一側揺動カム21Aの一側リフト部31Aの最外側が一側ローラ式ロッカアーム5Aの一側ローラ9Aに接することになるので、一側ローラ式ロッカアーム5Aを押し下げて一側バルブ2Aを最大バルブリフト状態(開弁状態)とする。
可変動弁装置15は、一側バルブ2Aを最小リフトする際に、図7に示すように動作する。可変動弁装置15は、図7(A)に示すように、回転カム12のベース円部13がカム用ローラ26に接している、図6(A)に示す状態から、アクチュエータ17により制御軸16を矢印R6方向に回転させ、水平線Hに対するアーム33のなす角度をα1からα2まで回転させる。このとき、入力ギヤ43と第1中間ギヤ45のギヤ比(Za:Zb)と、一側出力ギヤ44Aと一側第2中間ギヤ46Aのギヤ比(Zd:Zc)との違いにより一側揺動カム21Aが矢印R7方向に回転し、カムフォロア20に対する一側揺動カム21Aのなす角度は、β3(最小)となる。
この状態において、可変動弁装置15は、一側揺動カム21Aの一側ベース円部30Aの一側ベース端部47A側が一側ローラ式ロッカアーム5Aの一側ローラ9Aに接しているので、一側ローラ式ロッカアーム5Aを押し下げずに一側バルブ2Aを非バルブリフト状態(閉弁状態)とする。
可変動弁装置15は、図7(A)に示すリフト前の閉弁状態から、図7(B)に示すように、カム軸12が矢印R8方向に回転すると、回転カム12のリフト部14がカム用ローラ26に接し、カムフォロア20が押下げられて入力ギヤ43が矢印R9方向に回転する。入力ギヤ43の回転は、第1中間ギヤ45、支持軸34、一側第2中間ギヤ46A、一側出力ギヤ44Aにより一側揺動カム21Aに伝達され、一側揺動カム21Aを矢印R10方向に揺動させてカムフォロア20に対する一側揺動カム21Aのなす角度がβ4となる。
可変動弁装置15は、一側揺動カム21Aの角度がβ4になっても、一側揺動カム21Aの一側ベース円部30Aに近接する一側リフト部31Aが一側ローラ式ロッカアーム5Aの一側ローラ9Aに接することになるので、一側ローラ式ロッカアーム5Aをわずかに押し下げて一側バルブ2Aを最小バルブリフト状態(開弁状態)とする。
この可変動弁装置15は、動力伝達機構32によりカムフォロア20と連動して一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bを同期して揺動させ、一側バルブ2A・他側バルブ2Bを同じリフト量でリフトさせるので、上述した一側揺動カム21Aによる一側バルブ2Aのリフトと同様に、他側揺動カム21Bによる他側バルブ2Bもリフトされる。
このように、この内燃機関1の可変動弁装置15は、複数のギヤによって構成される動力伝達機構32により一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側バルブ2A・他側バルブ2Bに対する相対的な位置を変更して、一側バルブ2A・他側バルブ2Bのリフト量を変更する。
これにより、可変動弁装置15は、カムフォロア20の揺動時に、カムフォロア20と一体の入力ギヤ43から支持軸34の第1中間ギヤ45と一側第2中間ギヤ46A・他側第2中間ギヤ46Bとを経て、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bと一体の一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bに回転を伝え、各ギヤ43、44A・44B、45、46A・46Bの回転だけで一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bを揺動させることができる。
また、この可変動弁装置15は、制御軸16を回転させると、第1中間ギヤ45が入力ギヤ43の周りを公転運動するとともに支持軸34を介して第1中間ギヤ45と連結された一側第2中間ギヤ46A・他側第2中間ギヤ46Bが回転する。そして、ギヤ比の差により一側第2中間ギヤ46A・他側第2中間ギヤ46Bと噛み合う一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bを回転させて一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bを揺動させ、一側バルブ2A・他側バルブ2Bのバルブリフト量を変更することができる。
よって、この可変動弁装置15は、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bをカムフォロア20と連動して揺動させるとともにバルブリフト量を変更する動力伝達機構32から揺動運動する部品を削減でき、可変動弁装置15の駆動ロスを低減することができる。
また、この内燃機関1の可変動弁装置15は、入力ギヤ43と第1中間ギヤ45のギヤ比(Za:Zb)と、一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bと一側第2中間ギヤ46A・他側第2中間ギヤ46Bのギヤ比(Zd:Zc)とを変えれば、カムフォロア20に対する一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの揺動角度を自由に調整でき、最大バルブリフト量を容易に変更することができる。
さらに、この可変動弁装置15は、制御軸16と支持軸34の軸間距離を変更すれば、カムフォロア20の入力ギヤ43や一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bを変えずにカムフォロア20に対する一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの揺動角度を調整でき、部品種類の低減を図ることができる。
さらに、この内燃機関1の可変動弁装置15は、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bの半径を、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側ベース円部30A・他側ベース円部30Bの半径よりも小さくしている。
これにより、可変動弁装置15は、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bを小型化でき、揺動運動する一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの重量が大幅に増加することを抑制し、可変動弁装置15の駆動ロスを低減することができる。また、この可変動弁装置15は、一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bの小径化にともなって、入力ギヤ43、第1中間ギヤ45、一側第2中間ギヤ46A・他側第2中間ギヤ46Bを夫々小径化することができ、これらギヤ類の軽量化により可変動弁装置15の駆動ロスを低減することができる。
さらにまた、この内燃機関1の可変動弁装置15は、一側出力ギヤ44A・他側出力ギヤ44Bを半円弧形状に形成して、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの制御軸16が貫通する円筒状の一側ボス部28A・他側ボス部28Bの外周面のうち、一側カム面29A・他側カム面29Bが無い部分に配置している。
これにより、可変動弁装置15は、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの軸方向の長さを短縮して制御軸16と接触する面積を減少させることができる。これによって、可変動弁装置15は、一側揺動カム21A・他側揺動カム21Bの摺動抵抗を低減して可変動弁装置15の駆動ロスを低減することができる。
この発明の内燃機関の可変動弁装置は、駆動ロスを低減し、かつ最大バルブリフト量を容易に変更できる構造とすることができるものであり、各種内燃機関に応用することができる。
1 内燃機関
2A 一側バルブ
2B 他側バルブ
5A 一側ローラ式ロッカアーム
5B 他側ローラ式ロッカアーム
6A 一側油圧ラッシュアジャスタ
6B 他側油圧ラッシュアジャスタ
11 カム軸
12 回転カム
15 可変動弁装置
16 制御軸
17 アクチュエータ
18 制御手段
20 カムフォロア
21A 一側揺動カム
21B 他側揺動カム
29A 一側カム面
29B 他側カム面
32 動力伝達機構
33 アーム
34 支持軸
43 入力ギヤ
44A 一側出力ギヤ
44B 他側出力ギヤ
45 第1中間ギヤ
46A 一側第2中間ギヤ
46B 他側第2中間ギヤ

Claims (3)

  1. 回転カムよって揺動するカムフォロアとバルブを開閉する揺動カムを制御軸に揺動自在に配置し、
    前記カムフォロアと前記揺動カムを動力伝達機構によって連結し、
    前記動力伝達機構によって前記揺動カムを前記カムフォロアと連動して揺動させる一方、
    前記制御軸の回転時に前記動力伝達機構によって前記揺動カムの前記バルブに対する相対的な位置を変更して前記バルブのリフト量を変更する内燃機関の可変動弁装置において、
    前記動力伝達機構を複数のギヤによって構成し、
    前記カムフォロアに前記制御軸を中心に回転する入力ギヤを一体に取り付け、
    前記揺動カムに前記制御軸を中心に回転する出力ギヤを一体に取り付け、
    前記制御軸に半径方向へ延びるアームを連結し、
    前記制御軸と平行な支持軸を前記アームに回転自在に取り付け、
    前記入力ギヤに噛み合う第1中間ギヤと前記出力ギヤに噛み合う第2中間ギヤとを前記支持軸に固定し、
    前記入力ギヤに対する前記第1中間ギヤのギヤ比と前記出力ギヤに対する前記第2中間ギヤのギヤ比とを異ならせたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記揺動カムは外周に制御軸の軸心を中心とする円弧形状であり前記バルブをリフトさせないベース円部とこのベース円部から径方向外側に突出していて前記バルブをリフトさせるリフト部とからなるカム面を備え、
    前記出力ギヤの半径を前記ベース円部の半径よりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記揺動カムは前記制御軸が貫通する円筒状のボス部を備え、
    前記出力ギヤを半円弧形状に形成して前記ボス部の外周面のうち前記カム面が無い部分に配置したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014234795A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 株式会社オティックス 内燃機関の可変動弁機構

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