JP2004092552A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シングルオーバヘッドカムシャフト(SOHC)形式の機関に適用可能で、吸入弁の閉弁時期を早めてスロットル弁を用いないで吸入空気量を制御できるようにし、他の装置を用いることなく所要の開弁特性の可変動弁装置を得る。
【解決手段】第1支持軸28に支持されカム軸18の回転によって揺動する揺動カム40と、第2支持軸52に支持され揺動カム40に連動して揺動し吸気弁14または排気弁16の一方を開作動するロッカアーム46と、第1支持軸28または第2支持軸52に支持されカム軸18の回転によって揺動して吸気弁14または排気弁16の他方を開作動するロッカアーム80と、カム軸18と揺動カム40との間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カム40の揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備え、第2支持軸52が制御軸を兼ねる構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】第1支持軸28に支持されカム軸18の回転によって揺動する揺動カム40と、第2支持軸52に支持され揺動カム40に連動して揺動し吸気弁14または排気弁16の一方を開作動するロッカアーム46と、第1支持軸28または第2支持軸52に支持されカム軸18の回転によって揺動して吸気弁14または排気弁16の他方を開作動するロッカアーム80と、カム軸18と揺動カム40との間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カム40の揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備え、第2支持軸52が制御軸を兼ねる構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用内燃機関の運転状況に応じて吸・排気弁の開閉時期およびリフト量を連続的に可変制御できる内燃機関の可変動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、吸・排気弁の開閉時期およびリフト量を連続的に可変制御できる内燃機関の可変動弁装置としては、特開平11−107725号公報に記載のような例がある。
【0003】
上記従来例にあっては、駆動カムと揺動カムとの間にロッカアームを介在させ、駆動カムが揺動カムを揺動可能にするとともに、このロッカアームの中央部を揺動可能に支持する制御カムにより、ロッカアームの揺動中心位置を変化させることで、機関の回転数などの運転状況に応じて弁の開閉時期およびリフト量の可変制御を可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の内燃機関の動弁装置にあっては、揺動カムがバルブリフタを介して弁を直接押す、いわゆる直動型と称される動弁形式の機関に適した構造であり、カム軸または入力偏心軸を2本有する、いわゆるダブルオーバヘッドカムシャフト型(DOHC型)と称される機関形式に適した構造であった。
【0005】
このため、V字形に配置された吸気弁と排気弁の中央部に1本のカム軸を設けて、ロッカアームを介して吸気弁と排気弁とを開作動する、いわゆるシングルオーバヘッドカムシャフト型(SOHC型)と称される機関形式に適用するのが困難という問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、弁の開閉時期とリフト量を可変制御する際に、リフト量のピーク位置が自動的に変化する開弁特性を有するとともに、V字形に配置された吸気弁と排気弁の中央部に1本のカム軸を設けて、ロッカアームを介して吸気弁と排気弁とを押す、SOHC型の機関形式に適用可能な動弁装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、吸気弁と排気弁との間に配置された1本のカム軸と、カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、第1支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動する揺動カムと、第2支持軸に支持され揺動カムに連動して揺動し吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、第1支持軸または第2支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動して吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、カム軸と揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、該ガイドアームの他端側が第1連接点近傍において入力リンクと駆動リンクとのうちの一方に連結されて、入力リンクと駆動リンクとのうちの一方をガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において揺動カムに連結されて、カム軸の回転運動を第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、ガイドアームの他端側が第1連接点または該第1連接点の近傍において駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、一端側が制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、一端側が揺動カムに連結された駆動リンクと、カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側がガイドアームの他端側に連結され、カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で駆動リンクの他端側に連結されてこれらが揺動カムと連結される第2連接点で、第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームとカム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側でガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、一端側がガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする。
【0012】
【発明の作用】
請求項1に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、吸気弁と排気弁との間に配置された1本のカム軸と、カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、第1支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動する揺動カムと、第2支持軸に支持され揺動カムに連動して揺動し吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、第1支持軸または第2支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動して吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、カム軸と揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたため、カム軸の回転により揺動可変機構を介して揺動駆動される揺動カムが、第2支持軸に支持されたロッカアームを揺動させて吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動する。
【0013】
請求項2に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、該ガイドアームの他端側が第1連接点近傍において入力リンクと駆動リンクとのうちの一方に連結されて、入力リンクと駆動リンクとのうちの一方をガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸が入力リンクおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0014】
請求項3に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において揺動カムに連結されて、カム軸の回転運動を第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、ガイドアームの他端側が第1連接点または該第1連接点の近傍において駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸がローラおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0015】
請求項4に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、一端側が制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、一端側が揺動カムに連結された駆動リンクと、カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側がガイドアームの他端側に連結され、カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で駆動リンクの他端側に連結されてこれらが揺動カムと連結される第2連接点で、第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸が入力リンクおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0016】
請求項5に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームとカム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側でガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、一端側がガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸が入力リンクとガイドアームおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
はじめに、図15に基づいて機関10の動弁系要部を説明する。
図15は機関全体を正面から見た動弁系の要部骨格図である。
尚、気筒11は、直立して並べた、いわゆる直列配置である。
気筒11の上部にあるシリンダヘッド12部分には吸入弁14と排気弁16がV字形に配置されている。
【0018】
吸入弁14および排気弁16を開弁するためのカム軸18が両弁14、16の中央部に配置され、カム軸18には、クランク軸22によりチェーン24を介して駆動される第1スプロケット26を一体に取り付けてある。
詳細の図示は省略するが、吸入弁14および排気弁16は1気筒あたり2個ずつ軸方向に並べて配置してある。
【0019】
図1、図2は、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置であり、吸入弁14に適用した例である。図1は、図2の上側から見た外観図であり1気筒分を表している。図2は、図1のA−A断面を下方より見た主要部の正面図である。
【0020】
カム軸18は図1では隠れていて見えないが、シリンダヘッド12およびこれに固定されたブラケット30にこれらに挟まれるように回転自在に支持され、前述のように図15に示すクランク軸22により回転駆動される。
カム軸18は、これと一体的に形成され、回転中心aから偏心した中心bの駆動軸18bを有し、これに入力リンク32の一端32aが回転自在に係合している。
入力リンク32の他端32bは第1連接点cにおいて、ピン34を介して駆動リンク36の一端と揺動自在に係合している。
【0021】
駆動リンク36の他端は第2連接点dのピン38を介して揺動カム40のアーム部40aの一端と揺動自在に係合している。
揺動カム40は、カム軸18と平行にブラケット30に固定された第1支持軸28に揺動自在に支持されており、その他端がカム部40bを形成する。
【0022】
揺動カム40は、後述するように駆動リンク36によって揺動することで、カム部40bがロッカアーム46を介して吸入弁14を押し下げて開弁させることができるようになっている。
ロッカアーム46は、一端46a、46bが2カ所に枝分かれして、カム軸18と平行にブラケット30に支持された第2支持軸52に揺動自在に支持されており、他端46cには吸入弁14を押して開弁させる押圧部46d、46eを2カ所に有している。
ロッカアーム46の軸方向中央部にはアーム46fが形成され、その先端にローラ49が回転自在に設けてある。
【0023】
ローラ49には、揺動カム40のカム部40bが当接するようになっており、前述のように揺動カム40が時計回り方向へ揺動することによってローラ49を介してロッカアーム46を時計回り方向に揺動させ、押圧部46d、46eが吸入弁14を押して開弁させる。
【0024】
尚、吸入弁14は、図示を省略した弁バネによって図2、図15において上方へ常時閉弁方向へ押されているが、ロッカアーム46の揺動で押されるとスプリングの付勢力に抗して下方へ移動し開弁するようになる。開弁した位置からロッカアーム46が時計回り方向へ揺動すると弁バネの付勢力で図1の状態に戻って閉弁する。
【0025】
ガイドアーム44は、この一端でピン42を介して入力リンク32と揺動自在に係合し、他端はピン50を介して制御アーム48の端部48aと揺動可能に係合してある。また、制御アーム48は第2支持軸52とピン54により一体になっている。
【0026】
第2支持軸52は、図示しないアクチュエータにより回転制御されるようになっており、後述するように本発明における可変動弁装置を制御する機能を持った制御軸を兼ねている。
【0027】
排気ロッカアーム80は、その中央部80aで第2支持軸52に揺動自在に支持されており、一端80bに回転自在に設けたローラ72を介してカム軸18の排気カム18cと当接するようになっており、他端は押圧部80cにより排気弁16を押すことができる。
排気弁16も前述の吸入弁14と同様に図示しない弁バネの付勢力で常時は閉弁しているが、排気ロッカアーム80がカム軸18の回転によって反時計回り方向に揺動すると押されて開弁する。
【0028】
次に図1、図2に示した実施の形態の作動について、図3乃至5および図16も併用しながら説明する。なお、図3乃至図5ではシリンダヘッド12、ブラケット30および排気ロッカアーム80、排気弁16を省略して描いてある。
【0029】
カム軸18が時計回り方向に回転すると、偏心回転する駆動軸18bと係合した入力リンク32が、その回転運動を往復運動に変換してガイドアーム44の揺動に沿ってガイドされながら第1連接点cにおいて駆動リンク36に伝達し、駆動リンク36は第2連接点dで揺動カム40を揺動させる。
揺動カム40は前述のように時計回り方向に揺動することで、カム部40bがロッカアーム46を時計回り方向に揺動させ、吸入弁14を押し下げて開弁させる。
【0030】
吸入弁14が開弁するリフト量は揺動カム40の揺動範囲(揺動角)とその位置で決まり、その基は駆動軸18bの偏心量すなわち回転中心aから偏心中心bまでの距離であるが、具体的な揺動カム40の揺動範囲とその位置は第1連接点cの運動軌跡に左右され、その軌跡はガイドアーム44の揺動中心によって変化する。
すなわち、制御軸を兼ねる第2支持軸52および制御アーム48の回転方向位置が図2、図3の位置にある場合において、カム軸18が回転して図3に示す状態に至ると吸入弁14が最大にリフト(開弁)したピーク状態になる。
【0031】
ここから、第2支持軸52および制御アーム48を、図示しないアクチュエータにより時計回り方向に回転させて、図4および5に示す位置にすると、吸入弁14の最大リフトが図5に示すピーク状態になるように変化する。
ここで、図4は図2に対応した図で揺動カム40が最も反時計回り方向へ揺動した状態を表し、図5は図3に対応した図で揺動カム40が最も時計回り方向へ揺動した状態を表す。
図3と図5とを比較すると吸入弁14の最大リフト量の違いがよく分かる。
【0032】
この際、図3と図5のピーク状態におけるカム軸18の偏心中心bに注目すると、その回転位相が異なることが分かる。
すなわち、カム軸18が時計回り方向に回転している場合、吸入弁14のピークリフト量が小さい図5の方が、図3よりピークリフトのタイミングが早いことになる。
【0033】
したがって、吸入弁14のリフト特性を示すと図16のようになる。図16は横軸をクランク軸22の回転角として左から右へ回転が進行しており、縦軸を吸入弁14と排気弁16のリフト量とした場合のリフト特性(開弁特性)である。
【0034】
図16で分かるように、排気弁16は一般的なリフト特性であるが、吸入弁14のリフト特性はAとBとで大きく異なる。特性Aは制御アーム48が図1および図3に示した位置にある場合を表し、開弁タイミングは排気弁16の閉弁より手前にあって両弁14、16が同時に開くオーバーラップ状態になっており、ピークリフト量が大きく開弁から閉弁までのクランク軸22の回転範囲が広い。
【0035】
それに対して特性Bは、制御アーム48が図4および図5に示した位置にある場合を表し、ピークリフト量が小さく開弁から閉弁までのクランク軸22の回転範囲が狭いとともに、ピークリフトのタイミングが特性Aより早くなる。
【0036】
このため、閉弁のタイミングは特性Aに対して特性Bが大幅に早まる。
吸入弁14のリフト特性は、図示しないアクチュエータにより制御アーム48の回転位相を変えることで第1連接点cの軌跡が変化して、特性Aから特性Bの間で無段階に連続的に変化させることができる。
【0037】
したがって、機関10が高速回転している場合は特性Aに近いリフト特性になるように制御し、低速回転の場合は特性Bに近いリフト特性にして運転することで、燃料消費率や排気性能に最適な運転をすることが可能になる。
また、吸入弁14のリフト量を小さくして閉弁タイミングを大幅に早めることで、機関10の吸入空気量を制限することができるので、いわゆるスロットル弁を廃止してポンピング損失を低減することも可能になる。
【0038】
このように、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた最適なリフト特性を安いコストで得ることができる。
【0039】
また、ロッカアーム46を支持する第2支持軸52が制御軸を兼ねる構成にしたため、構成部品点数が少なく、全体をコンパクトにすることができるとともに製造コストを安くすることができる。
図1乃至図5は、吸入弁14と排気弁16を1気筒あたり2個ずつ有する実施の形態であるが、それぞれが1気筒あたり1個の場合であっても、吸入弁14のみが2個の場合であっても適用できることは言うまでもない。
また、可変機構を吸入弁14に適用した例で説明したが、排気弁16に適用することもできる。
【0040】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第2の実施の形態について、図6に基づいて説明する。図6は図2に対応している。
ここでは、図1乃至図5に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0041】
図6に示した実施の形態は、図2に示した実施の形態における吸入弁14と排気弁16の配置が左右逆になった構成である。
このため、吸入弁14を開弁するロッカアーム46が左側にあって、これを揺動させる揺動カム40もカム部40bが左側になっているとともに、駆動リンク36が上昇すると揺動カム40は反時計回り方向に揺動するようになっている。
また、ローラ49はロッカアーム46の他端46c側に設けてある。
【0042】
他の構成は図1乃至図5に示した実施の形態と同じであり、作動も同様であるので説明は省略する。
図6に示した実施の形態は、V列配置の気筒を有する機関などで、吸入弁14と排気弁16の配置に左右逆の組み合わせがある場合でも適用できるというメリットがある。
【0043】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第3および第4の実施の形態について、図7および図8に基づいて説明する。図7および図8はそれぞれ図2および図6に対応している。
ここでは、図1乃至図5および図6に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0044】
はじめに図7と図8の関係を説明する。
図7と図8とは、カム軸18に対する吸入弁14の配置が左右逆であり、図1乃至図5と図6の関係と同様である。
つまり、図7は機関の気筒に対して吸入弁14が右側に配置された機関に適しており、図8は気筒に対して吸入弁14が左側に配置された機関に適している。
【0045】
したがって、気筒がV列配置されている機関において、左バンクの気筒と右バンクの気筒とで図7および図8に示した実施の形態を使い分けることができる。図7および図8に示した実施の形態は上記のように、左右方向の違いはあるものの実質的に同じ構造であるので図7を基に説明する。
尚、図7以降においてはシリンダヘッド12、ブラケット30および排気ロッカアーム80、排気弁16を省略して描いてある。
【0046】
カム軸18は吸入弁14用のカム18dを有して、駆動リンク36の一端側に回転自在に設けられたローラ66に接触し、このローラ66を回転自在に支持するピン68を第1連接点cとして、駆動リンク36を駆動可能である。
ピン68はガイドアーム44にガイドされており、第1連接点cの運動軌跡が制御アーム48の回転方向位置によって変化するのも図1乃至図5および図6に示した実施の形態と同様である。
【0047】
駆動リンク36は、他端側の第2連接点dにおいてピン38を介して揺動カム40と係合しており、カム軸18のカム18cの回転運動を揺動カム40の揺動運動に変換して伝達する。
したがって、図7および図8に示した実施の形態は、図1乃至図5および図6に示した実施の形態における駆動軸18bと入力リンク32の代わりに、カム18cとローラ66が配置されているのが異なることになる。
【0048】
また、揺動カム40にはスプリング70が係合している。詳細の図示は省略するが、スプリング70は一端が図示を省略したブラケット30に固定され、他端70aが揺動カム40に掛けられて、常に揺動カム40を反時計回り方向に付勢している。
したがって、揺動カム40はカム軸18によって時計回り方向に回動し、スプリング70の付勢力で反時計回り方向に戻ることになる。
その他の構成は図2と同様であるので説明を省略する。
【0049】
続いて図7に示した実施の形態の作動を説明する。
図7に示した実施の形態の作動も基本的に図1乃至図5および図6に示した実施の形態と同様であり、上記したように、駆動軸18bと入力リンク32の代わりにカム18cとローラ66が配置されているのが異なるだけである。
【0050】
したがって、ローラ66を回転自在に支持するピン68(第1連接点c)の運動軌跡を、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができる。リフト特性も図16に示したものとほぼ同じになり、無段階に連続的に変化することも図1乃至図5および図6の実施の形態と同様である。
【0051】
また、揺動カム40とロッカアーム58との間のローラ49に加えて、カム18dと駆動リンク36との間にもローラ66を適用したため、動弁装置全体の摩擦ロスを減らすことができるというメリットがある。
【0052】
一部の構成および作動は異なるが、図7および図8に示した実施の形態も図1乃至図5および図6に示した実施の形態と同様に、カム軸18が1本だけのいわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム52の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0053】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第5の実施の形態について、図9に基づいて説明する。図9は図2に対応している。
ここでは、図2に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0054】
図2と異なる点は、ガイドアーム44が駆動リンク36の端部とピン42で揺動自在に係合していることである。
このため、図2と同様に、入力リンク32と駆動リンク36とが係合する第1連接点cの運動軌跡は制御アーム48の回転位相に応じて変化する。
これ以外の構成は図2と同様であり、作動も基本的に図2と同様であるので説明を省略する。
【0055】
図9に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0056】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第6の実施の形態について、図10に基づいて説明する。図10は図2に対応している。
ここでは、図2に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0057】
図2と異なる点は、入力リンク32と駆動軸18b、ガイドアーム44および駆動リンク36との係合関係である。
すなわち、入力リンク32はその中央部において駆動軸18bと回転自在に係合するとともに、その一端32aでピン42によりガイドアーム44と揺動自在に係合しており、他端32bが駆動リンク36とピン34で揺動自在に係合している。
したがって、ガイドアーム44は入力リンク32の一端32aをガイドしながら揺動することになる。
駆動リンク36以降の構成は図2と同様であるので説明を省略する。
【0058】
次に図10に示した実施の形態の作動について説明する。
カム軸18が回転すると、偏心した駆動軸18bと係合する入力リンク32は、一端32aがガイドアーム44によって上下方向の動きを規制されるので、他方の第1連接点cは揺動しながら駆動リンク36を上下方向に動かすことになる。このため、駆動リンク36と第2連接点で係合した揺動カム40は、図2の実施の形態と同様に揺動することになり、吸入弁14を開弁させる。
【0059】
一方、制御アーム48が図10の状態から反時計回り方向に回転すると、ガイドアーム44の揺動中心が上方へ移動し、逆に第1連接点cの揺動範囲は下方へ移動することになる。
このため、揺動カム40の揺動範囲も移動して、結果的にロッカアーム46を押し下げる量が減って吸入弁14のリフト量(開弁量)およびクランク軸22の回転に対する吸入弁14の開弁範囲(クランク軸22の回転角)が減ることになる。
同時に、吸入弁14のリフト量がピークになるカム軸18の回転方向位相も変化するので、図16に示した開弁特性と同様の特性になる。
【0060】
このように、図2と構成は若干異なるが、図10に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0061】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第7の実施の形態について、図11に基づいて説明する。図11は図2に対応している。
ここでは、図2に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0062】
図2と異なる点は、排気弁16を開作動する排気ロッカアーム80を支持するのが第1支持軸28であり、吸気弁14を開作動するロッカアーム46を支持する第2支持軸52とは、カム軸18を中心に線対称に配置されていることである。
このため、揺動カム40は排気ロッカアーム80と並んで第1支持軸28に揺動自在に支持されている。
【0063】
一方、揺動カム40の揺動可変機構は、図10に示した実施の形態と基本的に同様であるので説明を省略する。
すなわち、図10に示した実施の形態とは、第1支持軸28の位置がやや異なるのと、排気ロッカアーム80が第1支持軸28支持されている点のみが異なることになる。
図11に示した実施の形態における作動も、基本的に図10に示した実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
【0064】
このように、図2および図10と構成は若干異なるが、図11に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0065】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第8の実施の形態について、図12に基づいて説明する。図12は図6、図11に対応している。
ここでは、図6、図11に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0066】
図示は省略したが、排気ロッカアーム80は第1支持軸28に支持されている。吸気弁14は図6と同様であり、図11とは左右逆配置になっている。
その他の構成は図11と同じであるが、入力リンク32の他端32bが図12の状態から下方へ移動すると揺動カム40が時計回り方向へ揺動することで、吸気弁14を開作動するような構成になっている点が異なる。
これらを除いて作動も図11と同様であるので詳細の説明は省略する。
【0067】
このように、図6および図11と構成は若干異なるが、図12に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0068】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第9の実施の形態について、図13に基づいて説明する。
図13は図2、図11に対応している。
ここでは、図2、図11に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0069】
図示は省略したが、図11と同様に排気ロッカアーム80は第1支持軸28に揺動自在に支持されている。
図2に示した実施の形態とは、揺動カム40の揺動可変機構が異なる。
すなわち、駆動リンク36はガイドアーム44の一端とピン34で係合して第1連接点cを形成しており、入力リンク32はピン42によりガイドアーム44と連結している。
【0070】
このため、入力リンク32はカム軸18の回転運動を往復運動に変換して、ガイドアーム44を介して駆動リンク36に伝達することになる。
その他の構成および作動は図2に示した実施の形態と基本的に同じであるので、詳細の説明は省略する。
【0071】
このように、図2および図11と構成は若干異なるが、図13に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0072】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第10の実施の形態について、図14に基づいて説明する。
図14は図6、図11に対応している。
ここでは、図6、図11に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0073】
図示は省略したが、図11と同様に排気ロッカアーム80は第1支持軸28に揺動自在に支持されており、図6と同様に吸気弁14は、図11とは左右逆配置になっている。
図6に示した実施の形態とは、揺動カム40の揺動可変機構が異なる。
すなわち、第1連接点cのピン34をガイドアーム44の一端でガイドすることと、制御軸を兼ねる第2支持軸52には偏心軸72がピン54で固定されてガイドアーム44と回転自在に係合して、実質的に図6における制御アーム48の役割を果たしている。
【0074】
つまり、ガイドアーム44は偏心軸72の中心を揺動中心として第1連接点cの軌跡をガイドするが、第2支持軸52が回転すると偏心軸72の中心位置が変化するので、ガイドアーム44の揺動中心が移動して第1連接点cの運動軌跡も移動する。
その他の構成および作動は図6に示した実施の形態と基本的に同じであるので、詳細の説明は省略する。
【0075】
このように、図6および図11と構成は若干異なるが、図14に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0076】
以上の各実施の形態は図16に示した開弁特性を実現する構成であるが、これにカム軸18と第1スプロケット26との間に回転位相可変機構を設けて、図16に示した開弁特性のままクランク軸22の回転位相と変化させることで、開弁特性をさらに広く変化させることも可能である。
【0077】
詳細の説明は省略したが、本発明の可変動弁装置は、当業者の一般的な知識に基づいて、各係合部分(回転部分)にベアリングを用いて回転抵抗を減らして、動弁装置全体の摩擦抵抗を減らすなどの改良や、適切な開弁特性になるような制御装置と組み合わせるなどを併せて実施することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本発明の内燃機関の可変動弁装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
請求項1に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置によれば、互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、吸気弁と排気弁との間に配置された1本のカム軸と、カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、第1支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動する揺動カムと、第2支持軸に支持され揺動カムに連動して揺動し吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、第1支持軸または第2支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動して吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、カム軸と揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたため、いわゆるシングルオーバヘッドカムシャフト型(SOHC型)と称される機関形式に適用可能で、弁の開閉時期とリフト量を可変制御する際に、リフト量のピーク位置が自動的に変化する開弁特性を得るとともに、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0079】
請求項2に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、該ガイドアームの他端側が第1連接点近傍において入力リンクと駆動リンクとのうちの一方に連結されて、入力リンクと駆動リンクとのうちの一方をガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0080】
請求項3に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において揺動カムに連結されて、カム軸の回転運動を第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、ガイドアームの他端側が第1連接点または該第1連接点の近傍において駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0081】
請求項4に記載の本発明にける内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、一端側が制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、一端側が揺動カムに連結された駆動リンクと、カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側がガイドアームの他端側に連結され、カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で駆動リンクの他端側に連結されてこれらが揺動カムと連結される第2連接点で、第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0082】
請求項5に記載の本発明にける内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームとカム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側でガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、一端側がガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変動弁装置を上側から見た外観図である。
【図2】図1のA−Aにおける主要部の正面図である。
【図3】図2の作動状態を表す正面図である。
【図4】図2の他の作動状態を表す正面図である。
【図5】図2の他の作動状態を表す正面図である。
【図6】本発明における第2の実施の形態の正面図である。
【図7】本発明における第3の実施の形態の正面図である。
【図8】本発明における第4の実施の形態の正面図である。
【図9】本発明における第5の実施の形態の正面図である。
【図10】本発明における第6の実施の形態の正面図である。
【図11】本発明における第7の実施の形態の正面図である。
【図12】本発明における第8の実施の形態の正面図である。
【図13】本発明における第9の実施の形態の正面図である。
【図14】本発明における第10の実施の形態の正面図である。
【図15】本発明の可変動弁装置を適用した内燃機関の動弁系要部骨格図である。
【図16】本発明の可変動弁装置における弁のリフト特性を表す図である。
【符号の説明】
10:機関
12:シリンダヘッド
14:吸入弁
16:排気弁
18:カム軸
22:クランク軸
24:チェーン
26:第1スプロケット
28:第1支持軸
30:ブラケット
32:入力リンク
34:ピン
36:駆動リンク
38:ピン
40:揺動カム
42:ピン
44:ガイドアーム
46:ロッカアーム
48:制御アーム
49:ローラ
50:ピン
52:第2支持軸
54:ピン
66:ローラ
68:ピン
70:スプリング
72:偏心軸
80:排気ロッカアーム
82:ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用内燃機関の運転状況に応じて吸・排気弁の開閉時期およびリフト量を連続的に可変制御できる内燃機関の可変動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、吸・排気弁の開閉時期およびリフト量を連続的に可変制御できる内燃機関の可変動弁装置としては、特開平11−107725号公報に記載のような例がある。
【0003】
上記従来例にあっては、駆動カムと揺動カムとの間にロッカアームを介在させ、駆動カムが揺動カムを揺動可能にするとともに、このロッカアームの中央部を揺動可能に支持する制御カムにより、ロッカアームの揺動中心位置を変化させることで、機関の回転数などの運転状況に応じて弁の開閉時期およびリフト量の可変制御を可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の内燃機関の動弁装置にあっては、揺動カムがバルブリフタを介して弁を直接押す、いわゆる直動型と称される動弁形式の機関に適した構造であり、カム軸または入力偏心軸を2本有する、いわゆるダブルオーバヘッドカムシャフト型(DOHC型)と称される機関形式に適した構造であった。
【0005】
このため、V字形に配置された吸気弁と排気弁の中央部に1本のカム軸を設けて、ロッカアームを介して吸気弁と排気弁とを開作動する、いわゆるシングルオーバヘッドカムシャフト型(SOHC型)と称される機関形式に適用するのが困難という問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、弁の開閉時期とリフト量を可変制御する際に、リフト量のピーク位置が自動的に変化する開弁特性を有するとともに、V字形に配置された吸気弁と排気弁の中央部に1本のカム軸を設けて、ロッカアームを介して吸気弁と排気弁とを押す、SOHC型の機関形式に適用可能な動弁装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、吸気弁と排気弁との間に配置された1本のカム軸と、カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、第1支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動する揺動カムと、第2支持軸に支持され揺動カムに連動して揺動し吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、第1支持軸または第2支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動して吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、カム軸と揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、該ガイドアームの他端側が第1連接点近傍において入力リンクと駆動リンクとのうちの一方に連結されて、入力リンクと駆動リンクとのうちの一方をガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において揺動カムに連結されて、カム軸の回転運動を第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、ガイドアームの他端側が第1連接点または該第1連接点の近傍において駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、一端側が制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、一端側が揺動カムに連結された駆動リンクと、カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側がガイドアームの他端側に連結され、カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で駆動リンクの他端側に連結されてこれらが揺動カムと連結される第2連接点で、第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置は、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームとカム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側でガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、一端側がガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする。
【0012】
【発明の作用】
請求項1に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、吸気弁と排気弁との間に配置された1本のカム軸と、カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、第1支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動する揺動カムと、第2支持軸に支持され揺動カムに連動して揺動し吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、第1支持軸または第2支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動して吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、カム軸と揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたため、カム軸の回転により揺動可変機構を介して揺動駆動される揺動カムが、第2支持軸に支持されたロッカアームを揺動させて吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動する。
【0013】
請求項2に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、該ガイドアームの他端側が第1連接点近傍において入力リンクと駆動リンクとのうちの一方に連結されて、入力リンクと駆動リンクとのうちの一方をガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸が入力リンクおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0014】
請求項3に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において揺動カムに連結されて、カム軸の回転運動を第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、ガイドアームの他端側が第1連接点または該第1連接点の近傍において駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸がローラおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0015】
請求項4に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、一端側が制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、一端側が揺動カムに連結された駆動リンクと、カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側がガイドアームの他端側に連結され、カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で駆動リンクの他端側に連結されてこれらが揺動カムと連結される第2連接点で、第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸が入力リンクおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0016】
請求項5に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置にあっては、揺動角可変機構は、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームとカム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側でガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、一端側がガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたため、カム軸が入力リンクとガイドアームおよび駆動リンクを介して揺動カムを駆動して、第2支持軸の回転により揺動カムの揺動範囲を変化させる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
はじめに、図15に基づいて機関10の動弁系要部を説明する。
図15は機関全体を正面から見た動弁系の要部骨格図である。
尚、気筒11は、直立して並べた、いわゆる直列配置である。
気筒11の上部にあるシリンダヘッド12部分には吸入弁14と排気弁16がV字形に配置されている。
【0018】
吸入弁14および排気弁16を開弁するためのカム軸18が両弁14、16の中央部に配置され、カム軸18には、クランク軸22によりチェーン24を介して駆動される第1スプロケット26を一体に取り付けてある。
詳細の図示は省略するが、吸入弁14および排気弁16は1気筒あたり2個ずつ軸方向に並べて配置してある。
【0019】
図1、図2は、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置であり、吸入弁14に適用した例である。図1は、図2の上側から見た外観図であり1気筒分を表している。図2は、図1のA−A断面を下方より見た主要部の正面図である。
【0020】
カム軸18は図1では隠れていて見えないが、シリンダヘッド12およびこれに固定されたブラケット30にこれらに挟まれるように回転自在に支持され、前述のように図15に示すクランク軸22により回転駆動される。
カム軸18は、これと一体的に形成され、回転中心aから偏心した中心bの駆動軸18bを有し、これに入力リンク32の一端32aが回転自在に係合している。
入力リンク32の他端32bは第1連接点cにおいて、ピン34を介して駆動リンク36の一端と揺動自在に係合している。
【0021】
駆動リンク36の他端は第2連接点dのピン38を介して揺動カム40のアーム部40aの一端と揺動自在に係合している。
揺動カム40は、カム軸18と平行にブラケット30に固定された第1支持軸28に揺動自在に支持されており、その他端がカム部40bを形成する。
【0022】
揺動カム40は、後述するように駆動リンク36によって揺動することで、カム部40bがロッカアーム46を介して吸入弁14を押し下げて開弁させることができるようになっている。
ロッカアーム46は、一端46a、46bが2カ所に枝分かれして、カム軸18と平行にブラケット30に支持された第2支持軸52に揺動自在に支持されており、他端46cには吸入弁14を押して開弁させる押圧部46d、46eを2カ所に有している。
ロッカアーム46の軸方向中央部にはアーム46fが形成され、その先端にローラ49が回転自在に設けてある。
【0023】
ローラ49には、揺動カム40のカム部40bが当接するようになっており、前述のように揺動カム40が時計回り方向へ揺動することによってローラ49を介してロッカアーム46を時計回り方向に揺動させ、押圧部46d、46eが吸入弁14を押して開弁させる。
【0024】
尚、吸入弁14は、図示を省略した弁バネによって図2、図15において上方へ常時閉弁方向へ押されているが、ロッカアーム46の揺動で押されるとスプリングの付勢力に抗して下方へ移動し開弁するようになる。開弁した位置からロッカアーム46が時計回り方向へ揺動すると弁バネの付勢力で図1の状態に戻って閉弁する。
【0025】
ガイドアーム44は、この一端でピン42を介して入力リンク32と揺動自在に係合し、他端はピン50を介して制御アーム48の端部48aと揺動可能に係合してある。また、制御アーム48は第2支持軸52とピン54により一体になっている。
【0026】
第2支持軸52は、図示しないアクチュエータにより回転制御されるようになっており、後述するように本発明における可変動弁装置を制御する機能を持った制御軸を兼ねている。
【0027】
排気ロッカアーム80は、その中央部80aで第2支持軸52に揺動自在に支持されており、一端80bに回転自在に設けたローラ72を介してカム軸18の排気カム18cと当接するようになっており、他端は押圧部80cにより排気弁16を押すことができる。
排気弁16も前述の吸入弁14と同様に図示しない弁バネの付勢力で常時は閉弁しているが、排気ロッカアーム80がカム軸18の回転によって反時計回り方向に揺動すると押されて開弁する。
【0028】
次に図1、図2に示した実施の形態の作動について、図3乃至5および図16も併用しながら説明する。なお、図3乃至図5ではシリンダヘッド12、ブラケット30および排気ロッカアーム80、排気弁16を省略して描いてある。
【0029】
カム軸18が時計回り方向に回転すると、偏心回転する駆動軸18bと係合した入力リンク32が、その回転運動を往復運動に変換してガイドアーム44の揺動に沿ってガイドされながら第1連接点cにおいて駆動リンク36に伝達し、駆動リンク36は第2連接点dで揺動カム40を揺動させる。
揺動カム40は前述のように時計回り方向に揺動することで、カム部40bがロッカアーム46を時計回り方向に揺動させ、吸入弁14を押し下げて開弁させる。
【0030】
吸入弁14が開弁するリフト量は揺動カム40の揺動範囲(揺動角)とその位置で決まり、その基は駆動軸18bの偏心量すなわち回転中心aから偏心中心bまでの距離であるが、具体的な揺動カム40の揺動範囲とその位置は第1連接点cの運動軌跡に左右され、その軌跡はガイドアーム44の揺動中心によって変化する。
すなわち、制御軸を兼ねる第2支持軸52および制御アーム48の回転方向位置が図2、図3の位置にある場合において、カム軸18が回転して図3に示す状態に至ると吸入弁14が最大にリフト(開弁)したピーク状態になる。
【0031】
ここから、第2支持軸52および制御アーム48を、図示しないアクチュエータにより時計回り方向に回転させて、図4および5に示す位置にすると、吸入弁14の最大リフトが図5に示すピーク状態になるように変化する。
ここで、図4は図2に対応した図で揺動カム40が最も反時計回り方向へ揺動した状態を表し、図5は図3に対応した図で揺動カム40が最も時計回り方向へ揺動した状態を表す。
図3と図5とを比較すると吸入弁14の最大リフト量の違いがよく分かる。
【0032】
この際、図3と図5のピーク状態におけるカム軸18の偏心中心bに注目すると、その回転位相が異なることが分かる。
すなわち、カム軸18が時計回り方向に回転している場合、吸入弁14のピークリフト量が小さい図5の方が、図3よりピークリフトのタイミングが早いことになる。
【0033】
したがって、吸入弁14のリフト特性を示すと図16のようになる。図16は横軸をクランク軸22の回転角として左から右へ回転が進行しており、縦軸を吸入弁14と排気弁16のリフト量とした場合のリフト特性(開弁特性)である。
【0034】
図16で分かるように、排気弁16は一般的なリフト特性であるが、吸入弁14のリフト特性はAとBとで大きく異なる。特性Aは制御アーム48が図1および図3に示した位置にある場合を表し、開弁タイミングは排気弁16の閉弁より手前にあって両弁14、16が同時に開くオーバーラップ状態になっており、ピークリフト量が大きく開弁から閉弁までのクランク軸22の回転範囲が広い。
【0035】
それに対して特性Bは、制御アーム48が図4および図5に示した位置にある場合を表し、ピークリフト量が小さく開弁から閉弁までのクランク軸22の回転範囲が狭いとともに、ピークリフトのタイミングが特性Aより早くなる。
【0036】
このため、閉弁のタイミングは特性Aに対して特性Bが大幅に早まる。
吸入弁14のリフト特性は、図示しないアクチュエータにより制御アーム48の回転位相を変えることで第1連接点cの軌跡が変化して、特性Aから特性Bの間で無段階に連続的に変化させることができる。
【0037】
したがって、機関10が高速回転している場合は特性Aに近いリフト特性になるように制御し、低速回転の場合は特性Bに近いリフト特性にして運転することで、燃料消費率や排気性能に最適な運転をすることが可能になる。
また、吸入弁14のリフト量を小さくして閉弁タイミングを大幅に早めることで、機関10の吸入空気量を制限することができるので、いわゆるスロットル弁を廃止してポンピング損失を低減することも可能になる。
【0038】
このように、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた最適なリフト特性を安いコストで得ることができる。
【0039】
また、ロッカアーム46を支持する第2支持軸52が制御軸を兼ねる構成にしたため、構成部品点数が少なく、全体をコンパクトにすることができるとともに製造コストを安くすることができる。
図1乃至図5は、吸入弁14と排気弁16を1気筒あたり2個ずつ有する実施の形態であるが、それぞれが1気筒あたり1個の場合であっても、吸入弁14のみが2個の場合であっても適用できることは言うまでもない。
また、可変機構を吸入弁14に適用した例で説明したが、排気弁16に適用することもできる。
【0040】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第2の実施の形態について、図6に基づいて説明する。図6は図2に対応している。
ここでは、図1乃至図5に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0041】
図6に示した実施の形態は、図2に示した実施の形態における吸入弁14と排気弁16の配置が左右逆になった構成である。
このため、吸入弁14を開弁するロッカアーム46が左側にあって、これを揺動させる揺動カム40もカム部40bが左側になっているとともに、駆動リンク36が上昇すると揺動カム40は反時計回り方向に揺動するようになっている。
また、ローラ49はロッカアーム46の他端46c側に設けてある。
【0042】
他の構成は図1乃至図5に示した実施の形態と同じであり、作動も同様であるので説明は省略する。
図6に示した実施の形態は、V列配置の気筒を有する機関などで、吸入弁14と排気弁16の配置に左右逆の組み合わせがある場合でも適用できるというメリットがある。
【0043】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第3および第4の実施の形態について、図7および図8に基づいて説明する。図7および図8はそれぞれ図2および図6に対応している。
ここでは、図1乃至図5および図6に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0044】
はじめに図7と図8の関係を説明する。
図7と図8とは、カム軸18に対する吸入弁14の配置が左右逆であり、図1乃至図5と図6の関係と同様である。
つまり、図7は機関の気筒に対して吸入弁14が右側に配置された機関に適しており、図8は気筒に対して吸入弁14が左側に配置された機関に適している。
【0045】
したがって、気筒がV列配置されている機関において、左バンクの気筒と右バンクの気筒とで図7および図8に示した実施の形態を使い分けることができる。図7および図8に示した実施の形態は上記のように、左右方向の違いはあるものの実質的に同じ構造であるので図7を基に説明する。
尚、図7以降においてはシリンダヘッド12、ブラケット30および排気ロッカアーム80、排気弁16を省略して描いてある。
【0046】
カム軸18は吸入弁14用のカム18dを有して、駆動リンク36の一端側に回転自在に設けられたローラ66に接触し、このローラ66を回転自在に支持するピン68を第1連接点cとして、駆動リンク36を駆動可能である。
ピン68はガイドアーム44にガイドされており、第1連接点cの運動軌跡が制御アーム48の回転方向位置によって変化するのも図1乃至図5および図6に示した実施の形態と同様である。
【0047】
駆動リンク36は、他端側の第2連接点dにおいてピン38を介して揺動カム40と係合しており、カム軸18のカム18cの回転運動を揺動カム40の揺動運動に変換して伝達する。
したがって、図7および図8に示した実施の形態は、図1乃至図5および図6に示した実施の形態における駆動軸18bと入力リンク32の代わりに、カム18cとローラ66が配置されているのが異なることになる。
【0048】
また、揺動カム40にはスプリング70が係合している。詳細の図示は省略するが、スプリング70は一端が図示を省略したブラケット30に固定され、他端70aが揺動カム40に掛けられて、常に揺動カム40を反時計回り方向に付勢している。
したがって、揺動カム40はカム軸18によって時計回り方向に回動し、スプリング70の付勢力で反時計回り方向に戻ることになる。
その他の構成は図2と同様であるので説明を省略する。
【0049】
続いて図7に示した実施の形態の作動を説明する。
図7に示した実施の形態の作動も基本的に図1乃至図5および図6に示した実施の形態と同様であり、上記したように、駆動軸18bと入力リンク32の代わりにカム18cとローラ66が配置されているのが異なるだけである。
【0050】
したがって、ローラ66を回転自在に支持するピン68(第1連接点c)の運動軌跡を、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができる。リフト特性も図16に示したものとほぼ同じになり、無段階に連続的に変化することも図1乃至図5および図6の実施の形態と同様である。
【0051】
また、揺動カム40とロッカアーム58との間のローラ49に加えて、カム18dと駆動リンク36との間にもローラ66を適用したため、動弁装置全体の摩擦ロスを減らすことができるというメリットがある。
【0052】
一部の構成および作動は異なるが、図7および図8に示した実施の形態も図1乃至図5および図6に示した実施の形態と同様に、カム軸18が1本だけのいわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム52の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0053】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第5の実施の形態について、図9に基づいて説明する。図9は図2に対応している。
ここでは、図2に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0054】
図2と異なる点は、ガイドアーム44が駆動リンク36の端部とピン42で揺動自在に係合していることである。
このため、図2と同様に、入力リンク32と駆動リンク36とが係合する第1連接点cの運動軌跡は制御アーム48の回転位相に応じて変化する。
これ以外の構成は図2と同様であり、作動も基本的に図2と同様であるので説明を省略する。
【0055】
図9に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0056】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第6の実施の形態について、図10に基づいて説明する。図10は図2に対応している。
ここでは、図2に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0057】
図2と異なる点は、入力リンク32と駆動軸18b、ガイドアーム44および駆動リンク36との係合関係である。
すなわち、入力リンク32はその中央部において駆動軸18bと回転自在に係合するとともに、その一端32aでピン42によりガイドアーム44と揺動自在に係合しており、他端32bが駆動リンク36とピン34で揺動自在に係合している。
したがって、ガイドアーム44は入力リンク32の一端32aをガイドしながら揺動することになる。
駆動リンク36以降の構成は図2と同様であるので説明を省略する。
【0058】
次に図10に示した実施の形態の作動について説明する。
カム軸18が回転すると、偏心した駆動軸18bと係合する入力リンク32は、一端32aがガイドアーム44によって上下方向の動きを規制されるので、他方の第1連接点cは揺動しながら駆動リンク36を上下方向に動かすことになる。このため、駆動リンク36と第2連接点で係合した揺動カム40は、図2の実施の形態と同様に揺動することになり、吸入弁14を開弁させる。
【0059】
一方、制御アーム48が図10の状態から反時計回り方向に回転すると、ガイドアーム44の揺動中心が上方へ移動し、逆に第1連接点cの揺動範囲は下方へ移動することになる。
このため、揺動カム40の揺動範囲も移動して、結果的にロッカアーム46を押し下げる量が減って吸入弁14のリフト量(開弁量)およびクランク軸22の回転に対する吸入弁14の開弁範囲(クランク軸22の回転角)が減ることになる。
同時に、吸入弁14のリフト量がピークになるカム軸18の回転方向位相も変化するので、図16に示した開弁特性と同様の特性になる。
【0060】
このように、図2と構成は若干異なるが、図10に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0061】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第7の実施の形態について、図11に基づいて説明する。図11は図2に対応している。
ここでは、図2に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0062】
図2と異なる点は、排気弁16を開作動する排気ロッカアーム80を支持するのが第1支持軸28であり、吸気弁14を開作動するロッカアーム46を支持する第2支持軸52とは、カム軸18を中心に線対称に配置されていることである。
このため、揺動カム40は排気ロッカアーム80と並んで第1支持軸28に揺動自在に支持されている。
【0063】
一方、揺動カム40の揺動可変機構は、図10に示した実施の形態と基本的に同様であるので説明を省略する。
すなわち、図10に示した実施の形態とは、第1支持軸28の位置がやや異なるのと、排気ロッカアーム80が第1支持軸28支持されている点のみが異なることになる。
図11に示した実施の形態における作動も、基本的に図10に示した実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
【0064】
このように、図2および図10と構成は若干異なるが、図11に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0065】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第8の実施の形態について、図12に基づいて説明する。図12は図6、図11に対応している。
ここでは、図6、図11に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0066】
図示は省略したが、排気ロッカアーム80は第1支持軸28に支持されている。吸気弁14は図6と同様であり、図11とは左右逆配置になっている。
その他の構成は図11と同じであるが、入力リンク32の他端32bが図12の状態から下方へ移動すると揺動カム40が時計回り方向へ揺動することで、吸気弁14を開作動するような構成になっている点が異なる。
これらを除いて作動も図11と同様であるので詳細の説明は省略する。
【0067】
このように、図6および図11と構成は若干異なるが、図12に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0068】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第9の実施の形態について、図13に基づいて説明する。
図13は図2、図11に対応している。
ここでは、図2、図11に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0069】
図示は省略したが、図11と同様に排気ロッカアーム80は第1支持軸28に揺動自在に支持されている。
図2に示した実施の形態とは、揺動カム40の揺動可変機構が異なる。
すなわち、駆動リンク36はガイドアーム44の一端とピン34で係合して第1連接点cを形成しており、入力リンク32はピン42によりガイドアーム44と連結している。
【0070】
このため、入力リンク32はカム軸18の回転運動を往復運動に変換して、ガイドアーム44を介して駆動リンク36に伝達することになる。
その他の構成および作動は図2に示した実施の形態と基本的に同じであるので、詳細の説明は省略する。
【0071】
このように、図2および図11と構成は若干異なるが、図13に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0072】
次に、本発明の内燃機関の可変動弁装置における第10の実施の形態について、図14に基づいて説明する。
図14は図6、図11に対応している。
ここでは、図6、図11に示した実施の形態と異なる部分のみ説明し、実質的に同じ部分の説明を省略する。
【0073】
図示は省略したが、図11と同様に排気ロッカアーム80は第1支持軸28に揺動自在に支持されており、図6と同様に吸気弁14は、図11とは左右逆配置になっている。
図6に示した実施の形態とは、揺動カム40の揺動可変機構が異なる。
すなわち、第1連接点cのピン34をガイドアーム44の一端でガイドすることと、制御軸を兼ねる第2支持軸52には偏心軸72がピン54で固定されてガイドアーム44と回転自在に係合して、実質的に図6における制御アーム48の役割を果たしている。
【0074】
つまり、ガイドアーム44は偏心軸72の中心を揺動中心として第1連接点cの軌跡をガイドするが、第2支持軸52が回転すると偏心軸72の中心位置が変化するので、ガイドアーム44の揺動中心が移動して第1連接点cの運動軌跡も移動する。
その他の構成および作動は図6に示した実施の形態と基本的に同じであるので、詳細の説明は省略する。
【0075】
このように、図6および図11と構成は若干異なるが、図14に示した実施の形態においても、カム軸18が1本だけの、いわゆるSOHC型の機関において、制御アーム48の回転位相を変化させることにより、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁14のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることができるとともに、ピークリフト位置も変化させることができるので、機関10の回転数などに応じた適切なリフト特性を安いコストで得ることができる。
また、第2支持軸52が制御アーム48の回転位相を制御できるようにしたため、構成部品点数が少ないという利点も同様である。
【0076】
以上の各実施の形態は図16に示した開弁特性を実現する構成であるが、これにカム軸18と第1スプロケット26との間に回転位相可変機構を設けて、図16に示した開弁特性のままクランク軸22の回転位相と変化させることで、開弁特性をさらに広く変化させることも可能である。
【0077】
詳細の説明は省略したが、本発明の可変動弁装置は、当業者の一般的な知識に基づいて、各係合部分(回転部分)にベアリングを用いて回転抵抗を減らして、動弁装置全体の摩擦抵抗を減らすなどの改良や、適切な開弁特性になるような制御装置と組み合わせるなどを併せて実施することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本発明の内燃機関の可変動弁装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
請求項1に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置によれば、互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、吸気弁と排気弁との間に配置された1本のカム軸と、カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、第1支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動する揺動カムと、第2支持軸に支持され揺動カムに連動して揺動し吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、第1支持軸または第2支持軸に支持されカム軸の回転によって揺動して吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、カム軸と揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたため、いわゆるシングルオーバヘッドカムシャフト型(SOHC型)と称される機関形式に適用可能で、弁の開閉時期とリフト量を可変制御する際に、リフト量のピーク位置が自動的に変化する開弁特性を得るとともに、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0079】
請求項2に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、該ガイドアームの他端側が第1連接点近傍において入力リンクと駆動リンクとのうちの一方に連結されて、入力リンクと駆動リンクとのうちの一方をガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0080】
請求項3に記載の本発明における内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において揺動カムに連結されて、カム軸の回転運動を第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、ガイドアームの他端側が第1連接点または該第1連接点の近傍において駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0081】
請求項4に記載の本発明にける内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、一端側が制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームと、一端側が揺動カムに連結された駆動リンクと、カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側がガイドアームの他端側に連結され、カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で駆動リンクの他端側に連結されてこれらが揺動カムと連結される第2連接点で、第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【0082】
請求項5に記載の本発明にける内燃機関の可変動弁装置によれば、揺動角可変機構を、第2支持軸と一体に回転する制御アームと、該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、制御アームの回転により変化するガイドアームとカム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されてカム軸の回転運動を他端側でガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、一端側がガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、制御軸を第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、第1連接点の運動軌跡を変化させる構成にしたため、位相可変制御装置を用いることなく吸入弁のリフト量と開閉のタイミングを大きく変化させることや、ピークリフト位置も変化させることができるとともに、構成部品点数が少なく、コンパクトで製造コストの安い動弁装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変動弁装置を上側から見た外観図である。
【図2】図1のA−Aにおける主要部の正面図である。
【図3】図2の作動状態を表す正面図である。
【図4】図2の他の作動状態を表す正面図である。
【図5】図2の他の作動状態を表す正面図である。
【図6】本発明における第2の実施の形態の正面図である。
【図7】本発明における第3の実施の形態の正面図である。
【図8】本発明における第4の実施の形態の正面図である。
【図9】本発明における第5の実施の形態の正面図である。
【図10】本発明における第6の実施の形態の正面図である。
【図11】本発明における第7の実施の形態の正面図である。
【図12】本発明における第8の実施の形態の正面図である。
【図13】本発明における第9の実施の形態の正面図である。
【図14】本発明における第10の実施の形態の正面図である。
【図15】本発明の可変動弁装置を適用した内燃機関の動弁系要部骨格図である。
【図16】本発明の可変動弁装置における弁のリフト特性を表す図である。
【符号の説明】
10:機関
12:シリンダヘッド
14:吸入弁
16:排気弁
18:カム軸
22:クランク軸
24:チェーン
26:第1スプロケット
28:第1支持軸
30:ブラケット
32:入力リンク
34:ピン
36:駆動リンク
38:ピン
40:揺動カム
42:ピン
44:ガイドアーム
46:ロッカアーム
48:制御アーム
49:ローラ
50:ピン
52:第2支持軸
54:ピン
66:ローラ
68:ピン
70:スプリング
72:偏心軸
80:排気ロッカアーム
82:ローラ
Claims (5)
- 互いにV字状をなして配列された吸気弁および排気弁と、
前記吸気弁と前記排気弁との間に配置された1本のカム軸と、
前記カム軸に平行に配置された第1支持軸および第2支持軸と、
前記第1支持軸に支持され前記カム軸の回転によって揺動する揺動カムと、
前記第2支持軸に支持され前記揺動カムに連動して揺動し前記吸気弁および排気弁のうちの一方を開作動するロッカアームと、
前記第1支持軸または前記第2支持軸に支持され前記カム軸の回転によって揺動して前記吸気弁および排気弁のうちの他方を開作動するロッカアームと、
前記カム軸と前記揺動カムとの間に設けられ、回転制御される制御軸を有して、該制御軸の回転角度に応じて前記揺動カムの揺動角度を制御する揺動可変機構と、を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 前記揺動角可変機構は、前記カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されて前記カム軸の回転運動を他端側での往復運動に変換する入力リンクと、
一端側が該入力リンクに連結された第1連接点での往復運動を他端側が前記揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、
前記第2支持軸と一体に回転する制御アームと、
該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、前記制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、
該ガイドアームの他端側が前記第1連接点近傍において前記入力リンクと前記駆動リンクとのうちの一方に連結されて、前記入力リンクと前記駆動リンクとのうちの前記一方をガイドし、
前記制御軸を前記第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、前記第1連接点の運動軌跡を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。 - 前記揺動角可変機構は、前記カム軸に当接するローラを一端側の第1連接点において回転自在に支持し、他端の第2連接点において前記揺動カムに連結されて、前記カム軸の回転運動を前記第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、
前記第2支持軸と一体に回転する制御アームと、
該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、前記制御アームの回転により変化するガイドアームと、を有し、
前記ガイドアームの他端側が前記第1連接点または該第1連接点の近傍において前記駆動リンクと連結されて該駆動リンクをガイドし、
前記制御軸を前記第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により前記第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。 - 前記揺動角可変機構は、前記第2支持軸と一体に回転する制御アームと、
一端側が前記制御アーム連結されてこれらの揺動中心の位置が、前記制御アームの回転により変化するガイドアームと、
一端側が前記揺動カムに連結された駆動リンクと、
前記カム軸と一体の偏心軸に中央部が係合し、一端側が前記ガイドアームの他端側に連結され、前記カム軸の回転運動を他端の第1連接点で往復運動に変換するとともに、該第1連接点で前記駆動リンクの他端側に連結されてこれらが前記揺動カムと連結される第2連接点で、前記第1連接点での往復運動を揺動運動に変換に変換する入力リンクと、を有し、
前記制御軸を前記第2支持軸で構成して該第2支持軸が回転することにより前記第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。 - 前記揺動角可変機構は、前記第2支持軸と一体に回転する制御アームと、
該制御アームに一端側が連結されてこれらの揺動中心の位置が、前記制御アームの回転により変化するガイドアームと
前記カム軸と一体の偏心軸に一端側が連結されて前記カム軸の回転運動を他端側で前記ガイドアームの揺動運動に変換して伝える入力リンクと、
一端側が前記ガイドアームに連結された第1連接点での往復運動を他端側が前記揺動カムに連結された第2連接点での揺動運動に変換して伝える駆動リンクと、を有し、
前記制御軸を前記第2支持軸で構成して該第2支持軸の回転により、前記第1連接点の運動軌跡を変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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JP2002256342A JP2004092552A (ja) | 2002-09-02 | 2002-09-02 | 内燃機関の可変動弁装置 |
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JP2007077939A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-03-29 | Otics Corp | 可変動弁機構 |
JP2007170333A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Otics Corp | 可変動弁機構 |
US8910601B2 (en) | 2012-09-28 | 2014-12-16 | Hyundai Motor Company | Cylinder air volume difference adjuster and continuous variable valve lifter including the same |
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JP4535973B2 (ja) * | 2005-09-15 | 2010-09-01 | 株式会社オティックス | 可変動弁機構 |
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