JP2004360466A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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信 中村
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Abstract

【課題】ロッカアームと揺動カムとを連係するリンクロッドの上下端部の枢支部へ潤滑油を強制的に供給して潤滑性能を高める。
【解決手段】駆動カム4の回転力を、リンクアーム11とロッカアーム10及びリンクロッド12を介して2つの揺動カム5に伝達して各吸気弁2を開閉作動させると共に、制御軸16と制御カム17の回動によって吸気弁のバルブリフト量を可変制御する。第1油通路18などを通って第1摺動隙間Cから流出した潤滑油を、駆動カムの偏心回転に伴いロッカアームの凹状下面10eに跳ね上げて付着させた潤滑油と、第2油通路20などを通って第2摺動隙間C2から流出した潤滑油が、他端部10b、10bの内面および外面を伝って流下して、ピン14、15に強制的に供給されるようになっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置、とりわけロッカアームや揺動カムを回動自在に連結する枢支部の潤滑性能を向上させることのできる内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の動弁装置としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献に記載されたものがある。
【0003】
概略を説明すれば、特許文献の図10に示すように、この動弁装置は、一気筒当たり2つの吸気弁を有するものに適用されたもので、クランク軸の回転に同期回転する駆動軸の外周に、軸心が駆動軸の軸心から偏心した駆動カムが固設されていると共に、前記駆動軸の外周に円筒状の一対のカムシャフトが同軸上に回転自在に設けられている。
【0004】
この一対のカムシャフトは、一対の吸気弁に対応して各々揺動カムが一体に設けられており、この両揺動カムに前記駆動カムの回転力が多節リンク状の伝達機構を介して伝達されて、各吸気弁をバルブリフターを介して開閉作動させるようになっている。
【0005】
前記伝達機構は、各揺動カムの上方に配置されて、制御軸に制御カムを介して揺動自在に支持されたロッカアームと、一端部が駆動カムに回転自在に連係しかつ他端部がロッカアームの端部に第1ピン(P3)を介して回転自在に連結されたリンクアームと、一端部がロッカアームの端部に第1ピンを介して回転自在に連結され、他端部が前記一方の揺動カムのカムノーズ部の先端部に回転自在に連結された一対のリンクロッドとから構成されている。
【0006】
また、前記両揺動カムは、駆動カムを中心とした左右両側の対称位置に設けられている一方、ロッカアームは、他端部が二股状に形成されて、その先端部の軸方向外側に第1ピンを介して左右一対の前記リンクロッドの各一端部に回動自在に連結されていると共に、該各リンクロッドの他端部が各揺動カムにそれぞれ第2ピンを介して回動自在に連結されている。
【0007】
このように、駆動カムの両側対称位置に揺動カムを配置し、他端部が二股状のロッカアームによって各揺動カムを同時に揺動させることにより、両吸気弁の開閉リフトのばらつきの発生を防止するようになっている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−38913号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のようなロッカアームを用いた動弁装置にあっては、駆動軸の大きな回転駆動力が駆動カムとリンクアームによって直線運動に変換されながらロッカアームに伝達されるが、かかる駆動力やバルブスプリングの大きなばね力が吸気弁から揺動カムやリンクロッドを介してロッカアームの端部と各リンクロッドとを連結する第1ピン及び各リンクロッドと各揺動カムを連結する第2ピンに伝達され、かかるロッカアームと各揺動カム間の第1、第2ピンには大きな入力荷重が作用している。したがって、該両ピン回りの高い潤滑性能が要求されている。
【0010】
しかしながら、前記従来の動弁装置にあっては、ロッカアームの二股状の端部と各リンクロッドや揺動カムが各第1ピンにより互いに軸方向にずれた位置(軸方向外側)で連結されているため、たとえロッカアームの揺動支点となる制御軸の内部からロッカアームと制御カムとの間に潤滑油を供給しても、各リンクロッドとの枢支部である前記第1ピンや、リンクロッドと揺動カムとの枢支点である第2ピンの回りなどには十分に潤滑油が供給されていない。
【0011】
したがって、前記第1、第2ピン回りの潤滑性能が低下して、かかる各ピン回りに摩耗などが発生し易くなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の動弁装置の実情に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、とりわけ、前記揺動カムを、前記駆動カムの両側のほぼ対称位置にそれぞれ設けると共に、前記ロッカアームは、前記両揺動カムに対して重力方向の上側から揺動力を伝達するアーム部を有し、かつ、前記駆動軸の内部から前記駆動カムの外周面に対し、また前記枢軸の内部から該ロッカアームに対して潤滑油をそれぞれ供給する潤滑油供給手段を設けたことを特徴としている。
【0013】
したがって、この発明によれば、機関の作動中に、潤滑油供給手段によって駆動軸の内部から駆動カムの外周面に供給された潤滑油は、該駆動カムの回転駆動によって外周面から跳ね上げられて、ロッカアームのアーム部の駆動カム側の外面に付着する。そして、この外面に付着した潤滑油は、重力及びロッカアームの揺動に伴ってアーム部の外面を伝って流下し、揺動カムの作用点、つまりアーム部と揺動カムの枢支部の回りに積極的に供給される。
【0014】
また、跳ね上げられた潤滑油と一緒にアーム部と各揺動カムとの間の前記枢支部の回りに供給される。
【0015】
したがって、該枢支部回りの潤滑性能が大幅に向上して、該枢支部回りの摩耗の発生を防止することが可能になる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、前記ロッカアームの駆動カム側の下面を、凹状の曲面形状に形成したことを特徴としている。
【0017】
この発明によれば、前述のように、駆動カムから跳ね上げられた潤滑油が、ロッカアームの面積の大きな凹状の下面で受けやすくなる。 また、前記凹状の下面に付着した潤滑油は、該下面の曲面に沿って各揺動カムとの各枢支部方向へ流下し易くなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る内燃機関の動弁装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態の動弁装置は、1気筒あたり2つの吸気弁を備えかつ該各吸気弁のバルブリフトを機関運転状態に応じて可変にする可変機構を備えた内燃機関に適用されている。
【0019】
すなわち、この動弁装置は、図1〜図6に示すように、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられた一対の吸気弁2,2と、機関前後方向に配置された内部中空状の駆動軸3と、該駆動軸3の所定位置に固設された駆動カム4と、前記駆動軸3に揺動自在に支持されつつ駆動カム4を中心として左右対称位置に配置され、バルブリフター6,6を介して前記各吸気弁2,2を開作動させる一対の揺動カム5,5と、駆動カム4と揺動カム5,5との間に連係されて、駆動カム4の回転力を揺動カム5,5の揺動力(開弁力)として伝達する伝達機構7と、該伝達機構7の作動位置を可変にする制御機構8とを備えている。
【0020】
前記吸気弁2,2は、シリンダヘッド1の上端部内に収容されたほぼ円筒状のボアの底部とバルブステム上端部のスプリングリテーナとの間に弾装されたバルブスプリング9,9によって閉方向に付勢されている。
【0021】
前記駆動軸3は、機関前後方向に沿って配置されて、両端部がシリンダヘッド1の上部に設けられた図外の軸受によって回転自在に軸支されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図1中、時計方向に設定されている。
【0022】
前記駆動カム4は、ほぼ円盤状に形成されて、駆動軸3と一体に形成されていると共に、中心Yが駆動軸3の軸心Xから偏心した位置に設けられて、外周面4aが偏心円のカムプロフィールに形成されている。
【0023】
前記各揺動カム5は、図1に示すように同一形状のほぼ雨滴状を呈し、基端部5a側がカムシャフト4を介して前記駆動軸3の軸心Xを中心として揺動するようになっていると共に、下面にはカム面5bがそれぞれ形成され、基端部5a側の基円面と、該基円面からカムノーズ部5c、5c側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部5cの先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面とが形成されており、該基円面とランプ面、リフト面及び頂面とが、揺動カム5の揺動位置に応じて各バルブリフター6の上面所定位置に当接するようになっている。
【0024】
また、前記基端部5aは、駆動軸3に対して半割状に上下に分割形成されて、該各分割部5d、5eが前後のボルト23,23によって上下方向から結合されて、結合された状態でそれぞれの半円弧状の内面が駆動軸3の外周面に摺接する円形面になっている。
【0025】
前記伝達機構7は、駆動軸3の上方に配置されたロッカアーム10と、該ロッカアーム10の一端部10aと駆動カム4とを連係するリンクアーム11と、ロッカアーム10の他端部10bと両揺動カム5、とを連係する一対のリンクロッド12、12とを備えている。
【0026】
前記ロッカアーム10は、中央の筒状基部の内部に支持孔10cが横方向から貫通形成され、この支持孔10cを介して後述する制御カム17に揺動自在に支持されている。また、筒状基部の径方向の一方側から延出した一端部10aには、ピン13が摺動自在に装着されている一方、筒状基部の他方側から延出したアーム部である他端部10b、10bは、前記2つの揺動カム5に対応して二股状に形成されている。すなわち、この二股状の他端部10b、10bは、筒状基部を中心として左右対称位置に配置され、それぞれの先端部に前記リンクロッド12の一端部12aと連結するピン20が嵌入するピン孔10d、10dがそれぞれ貫通形成されている。ここで、ピン13、ピン20の両端には、スナップリングが装着され、ピンの抜けが防止されている。また、各他端部10b、10bは、前記両揺動カム5に対して重力方向の上側から各リンクロッド12,12を介して揺動力を伝達するようになっている。ここで、各他端部10b、10bは、各揺動カム5に対して軸方向でほぼ同一位置となっている。
【0027】
また、このロッカアーム10は、駆動カム4側の下面10e全体が凹状の曲面形状に形成されている。
【0028】
前記リンクアーム11は、比較的大径な円環部11aと、該円環部11aの外周面所定位置に突設された突出端11bとを備え、円環部11aの中央位置には、前記駆動カム4の外周面4bが回転自在に嵌合する嵌合孔11cが形成されている一方、突出端11bには、前記ピン13が回転自在に挿通するピン孔11dが貫通形成されている。
【0029】
前記リンクロッド12は、プレス成形によって横断面ほぼコ字形状に折曲形成されており、両端部12a,12b付近は、二枚の板のみの中抜き形状となり、そこにピン孔12c、12dが貫通形成されている。この各ピン孔12c、12dには、前記ロッカアーム10の他端部10b、10bと、揺動カム5、5のカムノーズ部5c、5c側とを回動自在に連結する枢支部である各ピン15,15が挿通されている。ここで、ピン15,15の両端には、スナップリングが装着され、ピンの抜けが防止されている。
【0030】
前記制御機構8は、駆動軸3の上方位置に配置された図外の軸受に回転自在に支持された枢軸である制御軸16と、該制御軸16の外周に一体に固定されてロッカアーム10の揺動支点となる制御カム17とを備えている。
【0031】
前記制御軸16は、駆動軸3と並行に機関前後方向に配設されていると共に、一端部に設けられた図外の電動アクチュエータ(DCモータ)により歯車機構を介して所定回転角度範囲内で回転制御されるようになっている。一方、前記制御カム17は、円筒状を呈し、軸心P1位置が肉厚部の分だけ制御軸16の軸心P2から所定分だけ偏倚している。
【0032】
また、電動アクチュエータは、機関の運転状態を検出する図外のコントローラからの制御信号によって駆動するようになっており、このコントローラは、マイクロコンピュターが内蔵され、クランク角センサやエアーフローメータ,水温センサ及び制御軸16の回転位置を検出するポテンションメータ等の各種センサからの検出信号に基づいて現在の機関運転状態を演算等により検出して、前記電動アクチュエータに制御信号を出力している。
【0033】
そして、この実施形態では、機関の作動に伴って前記各ピン13,14,15の回り潤滑油を供給する潤滑油供給手段が設けられている。
【0034】
すなわち、前記潤滑油供給手段は、図1及び図3に示すように、前記駆動軸3の内部軸心方向に沿って形成された第1油通路18と、駆動軸3の直径方向及び駆動カム4の内部に径方向に沿って連続して形成されて、前記第1油通路18と駆動カム4の外周面4aとリンクアーム11の嵌合孔11cとの間を連通させる第1連通路19と、前記制御軸16の内部軸心方向に沿って形成された第2油通路20と、制御軸16の直径方向に形成されて、第2油通路20と連通する直径方向孔21と、前記制御カム17の肉厚部に径方向に沿って形成されて、直径方向孔21とロッカアーム10の支持孔10cの内面と制御カム17の外面との間を連通する第2連通路22とから構成されている。
【0035】
前記第1油通路18と第2油通路20は、シリンダヘッド1内部のオイルギャラリーから駆動軸3と制御軸16をそれぞれ軸受する前記軸受の内部に連続して形成された図外の油導入通路に連通している。
【0036】
以下、本実施形態における可変機構の作動を簡単に説明すれば、低リフト制御時には、コントローラからの制御信号によって電動アクチュエータを介して制御軸16が一方向へ回転駆動される。このため、制御カム17は、図7A、Bに示すように、肉厚部が制御軸16に対して図示の右方向へ回動して、かかる回動角度位置に保持される。これにより、ロッカアーム10の他端部10b側が上方向へ回動する。このため、各揺動カム5は、リンクロッド12を介してカムノーズ部5c側が強制的に引き上げられて全体が図7Aに示すように、時計方向の回動位置に保持される。
【0037】
したがって、駆動カム4が回転してリンクアーム11がロッカアーム10の一端部10aを押し上げると、図7Bに示すように、そのリフト量がリンクロッド12を介して揺動カム5及びバルブリフター6に伝達されるが、そのリフト量は十分小さくなる。
【0038】
よって、吸気弁2,2のバルブリフト量(L1)が小さくなると共に、開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、例えば低負荷域の燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
【0039】
一方、高リフト制御時は、コントローラからの制御信号によって電動アクチュエータにより制御軸16が他方向へ回転駆動される。したがって、制御軸16が、図8A、Bに示すように、制御カム17を所定回転角度位置まで回転させ、肉厚部を下方向へ移動させる。このため、ロッカアーム10の他端部10b側が下方へ移動して揺動カム5のカムノーズ部5cを、リンクロッド12を介して下方へ押圧して該揺動カム5全体が図8の時計方向の回動位置に保持される。
【0040】
したがって、各揺動カム5の各バルブリフター6の上面に対する各カム面5bの当接位置がカムノーズ部5c側に移動する。このため、駆動カム4が回転してロッカアーム10の一端部10aを、リンクアーム11を介して押し上げると、図8Bに示すように、バルブリフター6に対するそのリフト量は大きくなる。
【0041】
よって、各吸気弁2のバルブリフト量L2が大きくなって、開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、例えば、高負荷域における吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
【0042】
次に、この実施形態における潤滑油供給回路の作用について説明する。機関の作動中に、第1油通路18内に供給された潤滑油は、図1に示すように、第1連通路19を通って嵌合孔11cの内周面と駆動カム4の外周面4aとの間の第1摺動隙間C内に供給される。したがって、この駆動カム4とリンクアーム11との間が強制的に潤滑される。
【0043】
そして、前記嵌合孔11cの内周面と駆動カム4の外周面4aとの間を十分に潤滑した潤滑油は、駆動カム4が高速で偏心回転していることから、隙間Cから流出して図1のQ1矢印で示すように、回転方向へ跳ね上げられ、つまりロッカアーム10の曲面状の下面10eないし円筒部10e’方向へ跳ね上げられて、該下面10eないし円筒部10e’に付着する。
【0044】
この下面10eないし円筒部10e’に付着した潤滑油は、ロッカアーム10の揺動による遠心力などにより、図1のQ2の矢印で示すように、そのまま他端部10b、10bの下面ないし内面を伝って主としてピン14の内側の回りに供給される。この効果が促進されるのは、各他端部10b、10bが両揺動カム5に対して重力方向上側からリンクロッド12,12を介して揺動力を伝達するようになっているからである。
【0045】
一方、第2油通路20内に供給された潤滑油は、直径方向孔21及び第2連通路22を通って支持孔10cの内面と制御カム17の外面との間の第2摺動隙間C2内に供給される。したがって、この制御カム17とロッカアーム10との間が強制的に潤滑される。
【0046】
そして、この両者10,17間を潤滑した潤滑油は、図2に示すように、第2摺動隙間C2から流出してロッカアーム10の両他端部10b、10bの外面を伝って主としてピン14の外側の回りに供給される。なお、この潤滑油の流れQ3は、各他端部10b、10の内側ないし下側に沿った潤滑油の流れQ2とピン14で合流し、両方の流れと相俟ってピン14の回りを潤滑する。
【0047】
また、かかるピン14の回りを潤滑した潤滑油は、重力により、そのままリンクロッド12の内面を伝って流下ないし落下し、今度は下側のピン15の回りに供給される。ここで、ピン14が保持されるロッカアーム10の他端部10b、10bが揺動カム5の作用点であるピン15に対して重力方向上側で軸方向でほぼ同一位置にあるので、より有効にピン15の回りに潤滑油が供給されるのである。
【0048】
したがって、前記ピン14、15やピン孔10d、12c、12dの回りが積極的に潤滑される。このため、かかる部位の潤滑性能が高くなって、摩耗の発生を十分に防止できる。
【0049】
また、ピン15の回りを潤滑した潤滑油は、さらに揺動カム5の外面に伝い流れて、カムノーズ部5c側からカム面5b側に回り込んで、該カム面5bとバルブリフター6の上面との間及びバルブリフター6の外周面と該バルブリフター6が摺動するシリンダ1の保持孔1aとの間にも供給されて、これらの摺動部位を十分に潤滑する。したがって、これらの常時円滑な摺動作用が得られると共に、摩耗の発生を防止できる。
【0050】
さらに、前記第2摺動隙間C2から流出した潤滑油は、ロッカアーム10の揺動に伴う遠心力などによって、図1にも示すように、ロッカアーム10の一端部10aの外周面を伝ってリンクアーム11と連結するピン13の回りに供給される。したがって、このピン13回りの潤滑性も良好になる。
【0051】
また、この実施形態では、ロッカアーム10の下面10eが凹状曲面になっていることから、前述したように、駆動カム4から跳ね上げられた潤滑油が、ロッカアーム10の面積の大きな凹状の下面10eで受けやすくなる。また、前記下面10eに付着した潤滑油は、該下面10eの曲面に沿ってピン14方向へ流下し易くなる。
【0052】
さらに、この実施形態にあっては、前記各揺動カム5,5は、基端部5a、5a側が分割形成されているため、駆動軸3と駆動カム4とを一体に形成することができる。
【0053】
すなわち、各揺動カム5,5の基端部5a、5aが分割形成されていない場合は、各構成部品を組み付ける際に、各気筒毎に駆動軸3の両端部側から軸方向に沿って各揺動カム5,5を挿通した後に、駆動軸3に別体の駆動カム4をピンなどによって固定しなければならず、この組付作業が極めて煩雑であった。しかし、各揺動カム5,5を分割形成したことから駆動軸3に予め駆動カム4を一体に形成しても、各揺動カム5,5を駆動軸3の径方向から後から取り付けることができるのである。
【0054】
したがって、駆動軸3と駆動カム4との一体化が可能になり、部品点数が低減するばかりか、駆動軸3にピン孔等を設ける必要がなくなり、駆動軸3の強度が向上する。
【0055】
また、一体化された駆動軸3と駆動カム4の軸方向の投影面積(投影外径)が、リンクアーム11の嵌合孔11cの内径よりも小さくなっていることから、駆動軸3と駆動カム4が一体であっても、リンクアーム11を駆動カム4の外周面4aに後から組み付けることができ、その後、前述のように、分割された各揺動カム5,5を径方向から組み付けることができる。したがって、かかる各部材の組付性が良好になり、組付作業能率の向上が図れる。
【0056】
前記実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下に記載する。
(イ)前記ロッカアームは、制御軸の外周に固定された偏心制御カムの外周面に揺動自在に支持されていると共に、他端部に機関弁を開閉作動させる揺動カムがリンクロッドを介して連係されている一方、前記揺動カムが前記駆動軸に揺動自在に支持され、前記制御軸と制御カムを機関運転状態に応じて回転制御することにより、前記ロッカアームの揺動支点を変化させて、揺動カムの機関弁に対する摺動位置を変化させることにより、機関弁のバルブリフト量を変化させる可変機構を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の動弁装置。
【0057】
この発明によれば、バルブリフト変化によるエンジン性能の向上も得ることができる。
【0058】
(ロ)前記揺動カムの揺動支点側となる基部を半割状に分割形成すると共に、前記駆動カムを駆動軸に対して一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
【0059】
この発明によれば、揺動カムを分割形成して、駆動軸に対して径方向から取り付けることができるので、駆動軸と駆動カムと予め一体化成形でき、この結果、全体の組付作業性が良好になる。
【0060】
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、前記吸気弁側ばかりか排気弁側に適用することも可能であり、また動弁装置としては、可変機構を備えない通常の動弁装置に適用することも可能である。
【0061】
また、ロッカアームとしては、一端部で直接機関弁を押圧する一般的なロッカアームとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動弁装置の一実施態様を示す側断面図である。
【図2】本実施形態の動弁装置の平面図である。
【図3】本実施形態の動弁装置の斜視図である。
【図4】本実施形態の動弁装置を展開して示す断面図である。
【図5】本実施形態の動弁装置を示す斜視図である。
【図6】本実施形態の動弁装置の正面図である。
【図7】Aは本実施形態の動弁装置による最小リフト制御時における吸気弁の閉作動状態を示す作用説明図、Bは同最小リフト制御時における吸気弁の開作動状態を示す作用説明である。
【図8】Aは本実施形態の動弁装置による最大リフト制御時における吸気弁の閉作動状態を示す作用説明図、Bは同最大リフト制御時における吸気弁の開作動状態を示す作用説明である。
【符号の説明】
1…シリンダヘッド
2…吸気弁
3…駆動軸
4…駆動カム
5…揺動カム
7…伝達機構
8…可変機構
10…ロッカアーム
10a…一端部
10b…他端部(アーム部)
11…リンクアーム
12…リンクロッド
13〜15…ピン(枢支部)
18…第1油通路
19…第1連通路
20…第2油通路
21…直径方向孔
22…第2連通路
C…第1摺動隙間
C2…第2摺動隙間

Claims (2)

  1. 駆動軸の外周に固定されて、該軸芯が駆動軸の軸芯と偏心した駆動カムと、
    枢軸に揺動自在に設けられて、該駆動カムから伝達された駆動力によって揺動するロッカアームと、
    該ロッカアームから伝達された揺動力を介して機関弁を駆動させる揺動カムと、
    とを備えた内燃機関の動弁装置において、
    前記揺動カムを、前記駆動カムの両側のほぼ対称位置にそれぞれ設けると共に、
    前記ロッカアームは、前記両揺動カムの作用点に対して重力方向の上側から揺動力を伝達するアーム部を有し、
    かつ、前記駆動軸の内部から前記駆動カムの外周面に対し、また前記枢軸の内部から該ロッカアームに対して潤滑油をそれぞれ供給する潤滑油供給手段を設けたことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記ロッカアームの駆動カム側の下面を、凹状の曲面形状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
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