JP2012041573A - 伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】残留オーステナイト鋼において、伸びとプレス安定性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.35%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.8%~3.0%、P:0.0010〜0.1%、S:0.0005〜0.05%、N:0.0010〜0.010%、Al:0.01〜2.0%を含有し、残部鉄及び不可避不純物からなる鋼組成をもち、ミクロ組織は面積率でフェライト相とベイナイト相が合計10〜93%以下、残留オーステナイト相が面積率で5%〜30%以下、かつ、マルテンサイト相が面積率で5〜20%以下、上記残留オーステナイト相がラス状及び島状形態からなり、島状の残留オーステナイト相の面積率γi及び全残留オーステナイト相の面積率γが以下の式を満たすことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度鋼板。0.7≧γi/γ≧0.3式(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、主としてプレス加工されて使用される、自動車等の構造材料に好適な、伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法に関するものである。
自動車の車体構造に使用される鋼板には、高いプレス加工性と強度が要求される。なかでも、伸び性はプレス成形上、最も重要視される特性であるにもかかわらず、強度の上昇に伴い低下するため、ハイテンの成形性の劣化の主因となっている。
このような課題を解決するために、特許文献1、2では、残留オーステナイト相を鋼板に残存させ、塑性誘起変態(TRIP効果)を利用し、高強度であるにもかかわらず、非常に高い伸びが得られる技術を開示している。これらは、C量やSi量を高めて、残留オーステナイト相を安定化させ、室温でも安定的に残留するようにしたものである。
このようなTRIP効果を、更に有効に活用する技術として、特許文献3では、最大応力点におけるオーステナイト相の残留率が、60%から90%となる温度において、ハイドロフォーム加工を行うことにより、拡管率が室温に比べ、150%高くなるハイドロフォーム加工技術が開示されている。
また、特許文献4では、金型を加熱することで、TRIP鋼において深絞り成形性を向上する技術が開示されている。
しかし、前者では、加工がパイプに限られること、後者では、十分な効果を得るためには金型加熱にコストがかかることから、適用範囲は限られたものであった。
一方で、鋼板側からTRIP効果をより低温で効果的に発現させるために、Cの更なる添加があるが、添加したCは、オーステナイト相中に濃化するだけでなく、粗大な炭化物として析出してしまう。すると、逆に、残留オーステナイト量の低下による材質劣化や、炭化物を起点とした穴広げ時の割れ発生などの問題を生じる。
特開昭61−217529号公報 特開平5−59429号公報 特開2004−330230号公報 特開2007−111765号公報
本発明は、従来の問題点を解決するためになされたものであって、残留オーステナイト鋼において、優れたプレス成形性を安定して確保するための技術であり、伸びと、プレス安定性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
残留オーステナイト鋼は、焼鈍中のフェライト変態、ベイナイト変態を制御して、オーステナイト相中のC濃度を高めることで、製品の鋼組織にオーステナイト相を残し、この残留オーステナイト相のTRIP効果によって、高い伸びを持つ高強度鋼板である。
しかし、このTRIP効果は温度依存性があることから、プレス成形中の金型温度の変化が、鋼板のプレス成形性の安定性を劣化させ、プレス初期または、後期に不安定な割れが生じることがあった。
本発明者らは、TRIP効果をプレス成形温度に依存せず作用させるべく、鋭意検討を重ねた結果、形態の異なる残留オーステナイト相を均一に分散させることで、課題が克服できることを見出した。加えて、残留オーステナイト鋼中のマルテンサイト量を通常の鋼板よりも多くすることによって、これまでになく安定性の異なるオーステナイト相を均一に分散させる技術を見出し、本発明を完成するに至った。
(参考文献1)M. Takahashi: IS3-2007, (2007), 47-50.
即ち、本発明の伸び成形安定性に優れた高強度薄鋼板は、
(1)質量%で、
C :0.05%以上、0.35%以下、
Si:0.05%以上、2.0%以下、
Mn:0.8%以上、3.0%以下、
P :0.0010%以上、0.1%以下、
S :0.0005%以上、0.05%以下、
N :0.0010%以上、0.010%以下
Al:0.01%以上、2.0%以下
を含有し、残部鉄及び不可避不純物からなる鋼組成をもち、ミクロ組織は面積率で、フェライト相とベイナイト相が合計10%以上、93%以下、残留オーステナイト相が面積率で5%以上、30%以下、マルテンサイト相が面積率で5%以上、20%以下、上記残留オーステナイト相がラス状、及び島状形態からなり、島状の残留オーステナイト相の面積率γi及び全残留オーステナイト相の面積率γが、以下の式(1)を満たすことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度鋼板。
0.7≧γi/γ≧0.3 ・・・式(1)
(2)(1)に記載される鋼板において、さらに、
オーステナイト相中の平均C濃度が、質量%で、0.7%以上、1.5%以下であることを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
(3)(1)又は(2)に記載される鋼板において、フェライト相とベイナイト相の合計が、全組織に対して、体積分率で50%以上であることを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
(4)(1)から(3)のいずれか1つに記載される鋼板において、さらに、
質量%で、
Mo:0.02%以上、0.5%以下
を含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
(5)(1)から(4)のいずれか1つに記載される鋼板において、さらに、
質量%で、
Nb:0.01%以上、0.10%以下、
Ti:0.01%以上、0.20%以下、
V :0.005%以上、0.10%以下、
Cr:0.1%以上、5.0%以下、
W :0.01%以上、5.0%以下
から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
(6)(1)から(5)のいずれか1つに記載される鋼板において、さらに、
質量%で、
Ca、Mg、Zr、REMから選択される1種または2種以上を0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
(7)(1)から(6)のいずれか1つに記載される鋼板において、さらに、
質量%で、
Cu:0.04%以上、2.0%以下、
Ni:0.02%以上、1.0%以下、
B :0.0003%以上、0.007%以下
から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
(8)(1)から(7)のいずれか1つに記載される鋼板の製造方法であって、
鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1100℃以下まで冷却した後に、1100℃以上に再加熱して熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を850℃以上、970℃以下にて終了し、その後、式(2)を満たす速度Vで冷却を行った後、550℃以下の温度範囲で巻き取り、酸洗後、30%以上の冷間圧延を施し、焼鈍時の最高温度がAc1以上、Ac3以下で焼鈍した後に、平均で1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で200℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、同温度域で1秒以上、1000秒以下保持を行うことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
Vc90−10>V>Vc90―30 ・・・式(2)
50>Vc90>30 ・・・式(3)
Vc90=10(3.69−0.75β)[℃/s] ・・・式(4)
β=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo ・・・式(5)
(9)(1)から(7)のいずれか1つに記載される鋼板の製造方法であって、
鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1100℃以下まで冷却した後に、1100℃以上に再加熱して熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を850℃以上、970℃以下にて終了し、その後、式(2)を満たす速度Vで冷却を行った後、550℃以下の温度範囲で巻き取り、酸洗後、30%以上の冷間圧延を施し、焼鈍時の最高温度がAc1以上、Ac3以下で焼鈍した後に、平均で1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で200℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、同温度域で1秒以上、1000秒以下保持を行い、その後、溶融亜鉛めっき槽に浸漬することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
Vc90−10>V>Vc90―30 ・・・式(2)
50>Vc90>30 ・・・式(3)
Vc90=10(3.69−0.75β)[℃/s] ・・・式(4)
β=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo ・・・式(5)
(10)(9)に記載される鋼板の製造方法において、さらに、溶融亜鉛めっき槽浸漬後に、465℃以上、580℃以下の範囲で合金化処理を行うことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
本発明に係る高強度薄鋼板は、残留オーステナイトのTRIP効果によって、高強度であるにもかかわらず、極めて高い伸びを確保し、種々の形態を持つ残留オーステナイト相を均一に分散させることで、プレス時の高い成形性を安定して確保することが可能となるものである。
また、本発明の根本となる、極めて高い伸びと、プレス時の高い成形性を安定して確保することは、オーステナイト相の形態、及びマルテンサイト相分率の制御によって得られるものであり、組織条件の範囲内であれば効果は継続できるため、電気めっき鋼板にも適用可能である。
本発明は、鋳造条件により影響を受けるものではない。例えば、鋳造方法(連続鋳造かインゴット鋳造)、スラブ厚の違いによる影響は少なく、薄スラブなど特殊な鋳造−熱延方法を用いてもよい。
島状のオーステナイト量を最適化することによって、温間成形時の延性の安定性が改善することを表す図である。 マルテンサイト量を最適化することによって、温間成形時の延性の安定性が改善することを表す図である。
本発明に係る高強度薄鋼板は、残留オーステナイト鋼において、安定性の異なる残留オーステナイト相を分散させることに着目したもので、残留オーステナイト相の形態と、マルテンサイト相の分率とを制御することによって達成し、伸びとプレス安定性を高いレベルで両立できることを見出した。
まず、本発明の組織を規定した理由を述べる。
オーステナイト相中に炭素を濃化させるため、フェライト相とベイナイト相を主体とする必要がある。その効果を得るためには、フェライト相とベイナイト相が合計10%存在する必要がある。一方、後述するとおり、残留オーステナイト相及びマルテンサイト相を合計で7%以上存在させる必要があるため、上限を93%とした。
また、本発明は、高延性に特徴のある鋼板に係る発明であり、延性を高めるためには、α相を十分に確保する必要があり、フェライト相とベイナイト相の合計を50%とすることによってその効果は高まる。
残留オーステナイト相を5%以上含有することが必要である。但し、さらに安定性を高めるには、残留オーステナイトを10%以上含有していることが望ましい。一方、残留オーステナイト相が30%を超えて存在する場合には、2次加工割れが問題となる。したがって、上限を30%とした。
本残留オーステナイト相中のC濃度を0.7%以上とすることが好ましい。C濃度が0.7%未満であると、残留オーステナイト相が不安定となり、成形の初期にマルテンサイト相に変態し、延性の向上に寄与できないためである。一方、C濃度を1.5%より多くすると、安定すぎて、成形中にオーステナイト相がマルテンサイト相に変態する量が少なく、延性の向上が少ない。したがって、上限を1.5%以下とする。
また、上記の範囲内であれば、パーライト相を5%以下含んでも材質を著しく劣化させることはないので、パーライト相は、5%以下であることが望ましい。
本発明に係る高強度鋼板およびその製造方法においては、マルテンサイト相の分率、及び残留オーステナイト相の形態の種類及びそれらの割合が重要である。プレス安定性を確保するためには、連続プレス中の金型温度の変化に対して、常にTRIP効果を発揮できるような残留オーステナイト相を分散させる必要がある。安定性の高いオーステナイト相は、連続プレス初期の金型温度が比較的低い場合の高いプレス成形性に寄与し、安定性の低いオーステナイト相は、金型温度が高くなる連続プレス後半における高いプレス成形性に寄与する。このことから、安定性の異なる残留オーステナイト相を分散する必要がある。
本発明者らは鋭意検討した結果、マルテンサイト相が面積率で5%以上、20%以下、残留オーステナイト相がラス状、および島状形態からなり、島状の残留オーステナイト相の面積率γi及び全残留オーステナイト相の面積率γが、以下の式を満たすことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度鋼板。
0.7≧γi/γ≧0.3 ・・・式(1)
島状の残留オーステナイト相は安定性が低く、金型の温度が比較的高い場合、高いプレス成形性に寄与し、ラス状の残留オーステナイト相は安定性が高く、金型温度が比較的低い場合に、高いプレス成形性に寄与する。後述するとおり、式(1)を満たす場合に、優れた安定性を示す。これは、ラス状及び島状の残留オーステナイト相が同程度存在することが必要であることを意味する。
一方、本発明に係る高強度薄鋼板においては、マルテンサイト相が、通常の残留オーステナイト鋼よりも多い。この原因は明らかになっていないが、以下のように考えている。 温間成形する場合、マルテンサイト相から過飽和な炭素量が、周囲のオーステナイト相中に吐き出され、オーステナイト相を安定化させる。その効果は、10分程度の加熱の場合、炭素が拡散しやすい150℃以上で起こると考えられ、島状残留オーステナイト相による200℃〜250℃で延性のピークは低温側にシフトする。
一方、ラス状の残留オーステナイト相は、50〜100℃でピークを持つため、マルテンサイト相からのCの濃化の効果は小さく、ラス状残留オーステナイト相による延性のピークの低温側へのシフトは小さい。
したがって、マルテンサイト相が少ない通常のTRIP鋼においては、2つの延性のピークによる谷間が150℃に存在していたのに対して、マルテンサイト相が存在すると、その2つのピークが近づき、150℃での延性も高め、100〜200℃のどの温度においても、延性を高めることができるものと考えられる。
ただし、20%を超える量のマルテンサイト相が存在すると、本発明が規定する範囲のC量では、残留オーステナイト相を5%以上存在させることが困難であり、その結果、プレス成形性が劣化するため、上限を20%とした。
以下に、本発明に係る高強度薄鋼板の化学成分の限定理由を説明する。
Cは、強度確保の観点から、またオ−ステナイト相を安定化する基本元素として、必須の元素である。Cが0.05%未満では強度が満足せず、また残留オ−ステナイト相が形成されない。また、Cが0.35%を超えると、強度が上がりすぎて延性が不足し、工業材料として使用できない。また、スポット溶接性を著しく劣化させる。
高い伸びが必要な場合、Cは0.2%以上とすることが望ましい。一方で、溶接性が必要とされる場合は、 Cを0.25%以下とすることが望ましい。
Siは、強度確保の観点で添加することに加え、セメンタイト相の生成を遅らせる元素であり、残留オ−ステナイト相生成に有効な元素であるため、通常、延性の確保のために添加される元素である。しかし、2.0%を超えて添加しても、その効果は飽和されることに加え、脆化を引き起こしやすくなる。溶融亜鉛めっき性、化成処理のしやすさが必要な場合、1.5%以下が望ましい。一方、0.05%未満の添加では、セメンタイト相の抑制効果が得られない。そこで、0.05%を下限とする。Siと同様の効果が得られるAl添加量が0.1%以下のときは、1%以上の添加が望ましい。
Mnが0.8%未満では、強度が満足せず、また残留オ−ステナイトの形成が不十分となり延性が劣化する。また、Mnが3.0%を超えると、焼入れ性が高まるため、残留オ−ステナイト相に変わってマルテンサイト相が生成し、強度上昇を招きやすく、これにより、製品のバラツキが大きくなるほか、延性が不足して、工業材料として使用できない。
したがって、本発明におけるMnの範囲は、0.8%以上、3.0%以下とする。材質面では、好ましくは、1.0以上、2.4%以下が望ましい。
Pは、鋼板の強度を上げる元素として必要な強度レベルに応じて添加する。しかし、添加量が多いと粒界へ偏析して、局部延性を劣化させる。また、溶接性を劣化させる。
したがって、P上限値は0.1%とする。一方、0.0010%未満では、Pの劣化効果は無視できる他、これ未満にするには、コストの上昇を招く。
Sは、MnSを生成することで局部延性、溶接性を劣化させる元素であり、鋼中に存在しない方が好ましい元素である。従って、上限を0.05%とする。一方、0.0005%未満にするにはコストの上昇を招く。
Alは、Siと同様、フェライト相生成を促進する効果がある他、セメンタイト相も抑制できる重要な元素の1つである。すなわち、残留オ−ステナイト相を安定化させる作用がある。0.01%未満のAl添加では、この効果は期待できない。一方、Alを過度に添加しても上記効果は飽和し、かえって鋼を脆化させるため、2.0%を上限とした。
溶融亜鉛めっき性を考慮する場合、Alは、これを劣化させるため、その上限を1.8%とすることが望ましい。
Nは、不可避的に含まれる元素であるが、あまり多量に含有する場合は、時効性を劣化させるのみならず、AlN析出量が多くなって、Al添加の効果を減少させるので、0.010%以下の含有が好ましい。 また、不必要にNを低減することは製鋼工程でのコストが増大するので、通常0.0010%以上に制御することが好ましい。
Moは、鋼中のパーライト相の生成を抑制する元素で、焼鈍中の冷却速度が遅い場合、または、めっきの合金化処理等で再加熱がなされる場合に、特に重要となる元素である。この効果を得るためには、Moの最低添加量を0.02%とした。0.02%未満では、パ−ライトの生成が抑制されず、残留オ−ステナイト率が低減する。一方で、過多のMoの添加は、延性の劣化や、化成処理性を劣化させることがあるので、上限を0.5%とした。より高い強度−延性バランスを得るためには、0.3%以下とすることが好ましい。
Nb、Ti、V、CrおよびWは微細な炭化物、窒化物または炭窒化物を生成する元素であり、強度確保に有効であるため、必要に応じて1種または2種以上を添加することが可能である。これを達成するためには、Nb、Ti、Wで0.01%、Vで0.005%、Crで0.1%、の添加が必要である。
一方で、過度の添加は、強度が上昇しすぎて延性が低下するため、Nbは0.10%以下、Tiは0.20%以下、Vは0.10%以下、Crは5.0%以下、Wは5.0%以下であることが必要である。
鋼はさらに、Ca、Mg、Zr、REM(希土類元素)の1種または2種以上を、単独または合計で0.0005%以上、0.05%以下含有することができる。Ca、Mg、Zr、REMは、硫化物や酸化物の形状を制御して、局部延性や、穴拡げ性を向上させる。この目的のためには、これらの元素の1種または2種以上を単独または合計で0.0005%以上添加する必要がある。しかし、過度の添加は加工性を劣化させるため、その上限を0.05%とした。
鋼はさらに、Cu:0.04%以上、2.0%以下、Ni:0.02%以上、1.0%以下、B:0.0003%以上、0.007%以下の群から選択された1種または2種以上を含有することができる。これらの元素は変態を遅らせ、鋼の強度を高めることができるが、Cu:0.04%未満、Ni:0.02%未満、B:0.0003%未満では焼入れ性が弱く、高温でフェライト相形成を促すために、必要な強度を得ることができない。一方で、この範囲を超えた添加では、焼き入れ性が強くなりすぎて、フェライト相、ベイナイト相変態が遅くなるため、残留オーステナイト相へのC濃化を遅れさせてしまう。
鋼は、以上の元素のほかSn、Asなどの不可避的に混入する元素を含み、残部鉄からなる。
以下に、本発明に係る高強度薄鋼板の製造方法について説明する。
熱間圧延は通常の熱延行程、あるいは仕上げ圧延において、スラブを接合し、圧延する連続熱延行程の、どちらでも可能である。前述した成分範囲の鋼を鋳造し、得られたスラブを、熱を帯びたまま、又は再加熱した後に、熱間圧延を行う。再加熱の温度は、炭化物を溶解するために、1100℃以上とするとよい。また、生産性の面からは、1300℃以下とすることが望ましい。その後の熱間圧延の際の圧延終了温度は、生産性、板厚精度または異方性改善の観点から、850℃以上、970℃以下とすることが望ましい。
その後の冷却速度V(℃/s)は、以下の式を満たす速度とし、巻き取り温度は550℃以下とする。
Vc90−10>V>Vc90―30 ・・・式(2)
50>Vc90>30 ・・・式(3)
Vc90=10(3.69−0.75β)[℃/s] ・・・式(4)
β=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo ・・・式(5)
この理由を以下に説明する。
熱延板の組織は、冷延−焼鈍後の組織にも引き継がれるため、式(1)のように、焼鈍後組織の形態を制御する場合には、熱延板の組織制御が重要となる。
熱延板の組織を、フェライト相、パーライト相及び(ベイナイト相及びマルテンサイト相)の複合組織とすることにより、焼鈍後の組織を、式(1)を満たすようにすることができる。これは、焼鈍後の組織においても、熱延板の組織を引き継ぐためである。
フェライト相−パーライト相の組織は、焼鈍時において、粗大なオーステナイト相となり、その後の過時効において、島状のオーステナイト相になりやすい。一方、熱延板のときベイナイト相であった部分は、焼鈍時において、比較的小さなオーステナイト相となるため、その後の過時効において、ベイナイト変態が進んだ場合に粗大な島状のオーステナイト相は残存しにくい。
したがって、パーライト相とベイナイト相とを混合させた組織を、熱延において作り込む必要がある。上記熱延板をつくるためには、上記の式(2)を満たす速度にて冷却を行い、その後550℃未満の温度で巻き取りを行う。式(2)中のVc90は、鋼材の成分で決まる焼き入れ性を示す指標であり、連続冷却した場合に、マルテンサイト相が90%になる冷却速度である。
式(2)を満たすことによって、フェライト相−パーライト相を30〜70%にすることができ、その後、巻き取った際に、550℃の温度域で、ベイナイト相及びマルテンサイト相を、70〜30%とすることができ、その結果、焼鈍後の組織において、式(1)を満たす条件の残留オーステナイト相の形態となる。
冷間圧延は、必要な板厚にするために行えばよい。但し、冷間圧延率が30%未満の場合、焼鈍あるいは焼鈍めっき後の組織全体が粗大な粒となり、延性や曲げ性が劣化するため、冷間圧延率は30%以上であることが望ましい。
焼鈍条件は、以下のように規定する。昇温速度は2℃/s以上とすることが望ましい。2℃/s以下の場合、粒径が粗大になり延性や曲げ性が大きく劣化する。最高加熱温度はAc1以上、Ac3以下にする必要がある。Ac1未満の場合、残留オーステナイト相が存在せずに、残留オーステナイト鋼を造り込むことが出来ない。一方、Ac3以上になると粒が粗大化し、また、上述のように残留オーステナイト相の形態が、式(1)を満たすように制御できない。
したがって、上限をAc3とした。その後、フェライト相分率を調整するために緩冷却を行ってもよい。続いて、加熱又は緩冷却の後に、1℃/s以上で急冷を行う。1℃/s未満の急冷の場合には、パーライト相が多く出現し、残留オーステナイト相やマルテンサイト相が確保できないため、強度及び延性が大きく劣化する。
より好ましくは、パーライト変態を抑制するために、20℃/s以上がよい。一方で、200℃/sを越えても、その効果は飽和し、また、残留オーステナイト相生成に最も重要となる、冷却終点温度の温度制御性を著しく劣化させる。このため、焼鈍後の冷却速度は、平均で1℃/s以上、200℃/s以下とする。
冷却終点温度、およびその後の保持は、ベイナイト相生成を制御し、残留オーステナイト相のC濃度を決定する重要な技術である。冷却終点温度を200℃未満とすると、マルテンサイト相が多量に出現し、鋼強度を過剰に高くすると共に、オーステナイト相を残留させることが難しくなって、伸びの劣化が極めて大きくなる。一方、480℃を超えると、ベイナイト変態が遅くなり、加えて保持中にセメンタイト相の生成が起こり、残留オーステナイト相中のCの濃化が低下する。
したがって、冷却停止温度については、平均で1℃/s以上、200℃/s以下、および保持温度については、200℃以上、480℃以下とする。
その後、過時効処理を行う。この温度は冷却停止温度と一致している必要はない。冷却停止温度よりも温度を上げることによって、ベイナイト変態速度が向上し、生産性が上がったり、一部マルテンサイト相が出現した後に、温度を上昇させることによって、焼き戻しマルテンサイト相を存在させることもできる。焼き戻しマルテンサイト相は、マルテンサイト相に比べて強度が低いが、ベイナイト相よりも高強度の組織であるため、高強度でありながら組織間の硬度差を小さくすることができ、曲げ性や穴拡げ性の向上につながる技術である。
過時効処理の保持時間は、1秒未満では、ベイナイト変態が十分に起こらず、C濃化が不十分となり、本発明で規定する範囲の残留オーステナイト相を確保できず、一方、マルテンサイト相が多量に出現して、本発明で規定する範囲のマルテンサイト相の分率を大きく超える。
一方、1000秒を越えるとオーステナイト相中にセメンタイト相が生成することによって、Cの濃度低下が起こりやすくなる。セメンタイト相析出により、マルテンサイト相やオーステナイト相の分率が減少し、ひいては強度や延性が劣化し、また、曲げや穴拡げの際にセメンタイト相がボイドの生成を助長するため、曲げ性や穴拡げ性の劣化が大きい。
したがって、保持時間は1秒以上、1000秒以下とする。残留オーステナイト相及びマルテンサイト相の分率を、本発明で規定する範囲内の値とすることが重要である。
本技術は、溶融めっき鋼板に対しても、適用が可能である、その場合、鋼を、350℃から480℃での保持後、溶融亜鉛めっき槽に浸漬する。また、本技術は、浸漬後、合金化処理を施すことも可能である。
また、本発明に係る鋼板は、めっきを施してもよい。めっきの条件は耐食性が確保できる定法でよい。つまり、アルミめっきであれば、浴中Si濃度は5〜12%が適しており、亜鉛めっきであれば、浴中Al濃度は、0.1〜50%が適している。このとき、465℃以上、580℃以下の範囲で、めっきの合金化処理を行う。465℃より低い温度では合金化が不十分となり、580℃を超えると、過合金となり、耐食性が著しく劣化する。
また、鋼中のSi量が多い場合、鋼表面にめっきが生成されると、めっきがうまく乗らない場合があるため、露点を−20℃以上にすることによって、表面でなく、内部に酸化物を析出させて、めっき性を確保できる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性および効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
本発明では、100、150および200℃において引張試験を行い、それらの延性の最大値と最小値の差が小さいものを、プレス安定性が高いと評価することにした。
表1に示した成分組成を有する鋼を製造し、冷却凝固後、1200℃まで再加熱し、通常の粗圧延、仕上げ圧延を行った。その後の製造条件は表2のとおりである。
Figure 2012041573
Figure 2012041573
焼鈍後は、降伏点伸びを抑制する目的から、1%のスキンパス圧延を行った。
引張特性は、JIS5号引張試験片のC方向引張において、前述のように、100℃、150℃および200℃の温度にて評価した。組織中のフェライト相、パーライト相およびベイナイト相の同定、存在位置の観察および平均粒径(平均円相当径)と、占有率の測定は、ナイタ−ル試薬により、鋼板圧延方向断面または圧延方向と直角な断面を腐食して、500倍〜1000倍の光学顕微鏡観察及びSEMにより定量化した。
残留オ−ステナイト率測定方法は、供試材板の表層より1/4厚まで化学研磨した面で行い、単色化したMoKα線による、フェライト相の(200)および(211)面積分強度と、オ−ステナイト相の(200)、(220)および(311)面積分強度から、残留オ−ステナイト相を定量した。
残留オーステナイト相の形態の分類及び分率はSEM−EBSP法より、得られた画像を元に算出した。長軸/短軸が3未満の島状のオーステナイトのオーステナイト相分率をγi、それ以外をγlとした。
マルテンサイト相の同定及び占有率の測定は、レペラ試薬により腐食し、500〜1000倍の光学顕微鏡によって、定量化した。
試験結果は、表3および表4に示すとおりである。
Figure 2012041573
Figure 2012041573
供試鋼のうちa、b、c、dは、成分が本発明で規定する範囲から外れており、本発明が既定する範囲の熱延条件、冷延条件および焼鈍条件を満たしたとしても、本発明が規定する範囲の組織の条件を満たすことができず、成形性が悪い。
表2〜表4中のD1、D4、D5は、熱延後の冷却速度が、本発明で規定する範囲から外れており、最終組織において、式(1)を満たさず、温間プレス安定性が悪い。冷却速度VがVc90―10(℃/s)を超える場合には、γiが多く、本発明が規定する範囲から外れており、一方、Vc90―40(℃/s)よりも低い場合には、γlが大きくなって、本発明が規定する範囲から外れている。
表2〜表4中の処理番号B2は、熱延後〜巻き取りまでの冷却速度が、本発明で規定する範囲となっているが、熱延巻き取り温度が、本発明で規定する範囲を超えているため、焼鈍後の組織において、式(1)を満たさず、温間成形の安定性が劣化している。
図1に、100、150および200℃における引張試験の延性値の最大値と最小値の差に及ぼすγi/γの影響を示す。本発明が規定する範囲内の値では、延性の差が小さく、温間成形の安定性が優れることが分かる。
図2に100、150および200℃における引張試験の延性値の最大値と最小値の差に及ぼすマルテンサイト相分率の影響を示す。本発明が規定する範囲内の値では、延性の差が小さく、温間成形の安定性が優れることが、また、本発明が規定する範囲外の値である、マルテンサイト相分率が5%未満では、安定性が悪い。
また、マルテンサイト相が20%を超える範囲では、安定性は比較的高いが、残留オーステナイト相が存在せず、延性が悪い。
表2〜表4中の処理番号D6、D9は、焼鈍温度が、本発明で規定する範囲外であり、材質が悪い。処理番号D6はAc1未満であり、最終組織においても残留オーステナイト相が存在せず、延性が悪い。また、処理番号D9の場合はAc3以上となって、式(1)を満たさず、温間成形時における延性の安定性が低い。
本発明によれば、残留オーステナイトのTRIP効果によって、高強度であるにもかかわらず、きわめて高い伸びを確保し、プレス時の高い成形性を安定して確保することが可能な、高強度薄鋼板を提供することができ、また、電気めっき鋼板にも適用可能であることから、鉄鋼産業および自動車業界をはじめとする機械産業に寄与するところ大である。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    C :0.05%以上、0.35%以下、
    Si:0.05%以上、2.0%以下、
    Mn:0.8%以上、3.0%以下、
    P :0.0010%以上、0.1%以下、
    S :0.0005%以上、0.05%以下、
    N :0.0010%以上、0.010%以下
    Al:0.01%以上、2.0%以下
    を含有し、残部鉄及び不可避不純物からなる鋼組成をもち、ミクロ組織は面積率で、フェライト相とベイナイト相が合計10%以上、93%以下、残留オーステナイト相が面積率で5%以上、30%以下、マルテンサイト相が面積率で5%以上、20%以下、上記残留オーステナイト相がラス状、及び島状形態からなり、島状の残留オーステナイト相の面積率γi及び全残留オーステナイト相の面積率γが、以下の式(1)を満たすことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度鋼板。
    0.7≧γi/γ≧0.3 ・・・式(1)
  2. 請求項1に記載される鋼板において、さらに、
    オーステナイト相中の平均C濃度が、質量%で、0.7%以上、1.5%以下であることを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
  3. 請求項1又は請求項2に記載される鋼板において、フェライト相とベイナイト相の合計が、全組織に対して、体積分率で50%以上であることを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載される鋼板において、さらに
    質量%で、
    Mo:0.02%以上、0.5%以下
    を含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載される鋼板において、さらに、
    質量%で、
    Nb:0.01%以上、0.10%以下、
    Ti:0.01%以上、0.20%以下、
    V :0.005%以上、0.10%以下、
    Cr:0.1%以上、5.0%以下、
    W :0.01%以上、5.0%以下
    から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載される鋼板において、さらに
    重量%で、
    Ca、Mg、Zr、REMから選択される1種または2種以上を0.0005%以上、0.05%以下含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載される鋼板において、さらに、
    質量%で、
    Cu:0.04%以上、2.0%以下、
    Ni:0.02%以上、1.0%以下、
    B :0.0003%以上、0.007%以下
    殻選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載される鋼板の製造方法であって、
    鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1100℃以下まで冷却した後に、1100℃以上に再加熱して熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を850℃以上、970℃以下にて終了し、その後、式(2)を満たす速度Vで冷却を行った後、550℃以下の温度範囲で巻き取り、酸洗後、30%以上の冷間圧延を施し、焼鈍時の最高温度がAc1以上、Ac3以下で焼鈍した後に、平均で1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で200℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、同温度域で1秒以上、1000秒以下保持を行うことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
    Vc90-10>V>Vc90-30 ・・・式(2)
    50>Vc90>30 ・・・式(3)
    Vc90=10(3.69−0.75β)[℃/s] ・・・式(4)
    β=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo ・・・式(5)
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載される鋼板の製造方法であって、
    鋳造スラブに対して、鋳造後そのまま、または、一旦、1100℃以下まで冷却した後に、1100℃以上に再加熱して熱延を行うにあたり、その仕上げ温度を850℃以上、970℃以下にて終了し、その後、式(2)を満たす速度Vで冷却を行った後、550℃以下の温度範囲で巻き取り、酸洗後、30%以上の冷間圧延を施し、焼鈍時の最高温度がAc1以上、Ac3以下で焼鈍した後に、平均で1℃/秒以上、200℃/秒以下の冷却速度で200℃以上、480℃以下の温度域に冷却し、同温度域で1秒以上、1000秒以下保持を行い、その後、溶融亜鉛めっき槽に浸漬することを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
    Vc90−10>V>Vc90-30 ・・・式(2)
    50>Vc90>30 ・・・式(3)
    Vc90=10(3.69−0.75β)[℃/s] ・・・式(4)
    β=2.7C+0.4Si+Mn+0.45Ni+0.8Cr+Mo ・・・式(5)
  10. 請求項9に記載される鋼板の製造方法において、さらに、溶融亜鉛めっき槽浸漬後に、465℃以上、580℃以下の範囲で合金化処理を行うことを特徴とする伸びとプレス成形安定性に優れた高強度薄鋼板の製造方法。
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