JP2012040994A - バンパー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突エネルギーを安定的に吸収することが可能なバンパー構造を提供すること。
【解決手段】バンパーステイSのステイ本体SMは、車体前後方向に連続する中空部Hの外殻3と、外殻3から張り出す上下一対のフランジ4,4とを有し、外殻3は、バンパーリインフォースメントRの上面部11と同じ高さに位置する左右一対の上側稜線部3a,3bと、バンパーリインフォースメントRの下面部12と同じ高さに位置する左右一対の下側稜線部3c,3dとを有する。車体幅方向内側の上側稜線部3aおよび下側稜線部3cを通る平面を内側基準面としたときに、フランジ4は、内側基準面よりも車体中央側に突出しており、バンパーリインフォースメントRは、外殻3およびフランジ4,4に接合されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、バンパー構造に関する。
特許文献1,2には、バンパーリインフォースメントと、これを支持する左右一対のバンパーステイとを備える自動車用のバンパー構造が開示されている。このバンパー構造は、バンパーリインフォースメントに曲げ変形が生じる過程(以下、「ビーム曲げ過程」という。)で衝突エネルギーを吸収するとともに、バンパーステイをバンパーリインフォースメントに減り込ませる過程(以下、「ビーム圧潰過程」という。)で衝突エネルギーを吸収し、さらには、バンパーステイに圧潰が生じる過程(以下、「ステイ圧潰過程」という。)で衝突エネルギーを吸収する。このようなバンパー構造によれば、車体に伝わる衝突荷重のピークを低く抑えつつ衝突エネルギーの吸収量を大きくすることができるので、軽衝突時における安全装置(例えば、エアーバックなど)の誤作動を防ぎつつ車体に与えるダメージを緩和することができる。なお、屈曲部分または湾曲部分を有するバンパーリインフォースメントにおけるビーム曲げ過程では、屈曲部分または湾曲部分が直線状に伸ばされる過程でも衝突エネルギーが吸収される。
特許文献3には、筒状のバンパーステイを、その中空部が車体前後方向に連続するように配置し、バンパーステイを車体前後方向に圧潰させることにより、衝突エネルギーを吸収する技術が開示されている。
国際公開第2007/110938号パンフレット 国際公開第2009/110461号パンフレット 特開2009−280145号公報
衝突荷重の作用位置がバンパーリインフォースメントの中心線の上側若しくは下側にオフセットした場合には、バンパーステイの上部若しくは下部に衝突荷重が集中するようになるので、特許文献3のような軸圧壊型のバンパーステイを使用すると、衝突の初期段階において、バンパーステイの筒状部に局所的な座屈が発生する虞がある。バンパーステイの筒状部に局所的な座屈が発生すると、バンパーリインフォースメントに大きなねじれが生じる結果、バンパーリインフォースメントが衝突相手の下に潜り込む現象、あるいは衝突相手に乗り上がる現象が発生するようになり、ビーム曲げ過程におけるエネルギー吸収が小さくなる虞がある。
このような観点から、本発明は、衝突エネルギーを安定的に吸収することが可能なバンパーステイを提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、中空のバンパーリインフォースメントと、前記バンパーリインフォースメントを支持するバンパーステイとを備えるバンパー構造であって、前記バンパーステイは、車体前後方向に連続する中空部が形成されたステイ本体を有し、前記ステイ本体は、前記中空部の外殻と、前記外殻から張り出す上下一対のフランジとを有し、前記外殻は、前記バンパーリインフォースメントの上面部と同じ高さに位置する左右一対の上側稜線部と、前記バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置する左右一対の下側稜線部とを有し、車体中央寄りの前記上側稜線部および前記下側稜線部を通る平面を内側基準面としたときに、前記フランジは、前記内側基準面よりも車体中央側に突出しており、前記バンパーリインフォースメントは、前記外殻および前記フランジに接合されている、ことを特徴とする。
バンパーリインフォースメントに作用した衝突荷重は、バンパーステイによって受け止められるので、バンパーリインフォースメントには、バンパーステイに作用した荷重と同等の反力が作用する。衝突荷重が大きい場合(すなわち、バンパーステイからの反力が大きい場合)には、バンパーリインフォースメントに潰れが発生し、これにより衝突エネルギーを吸収するようになるが、本発明に係るバンパー構造によれば、中空部の外殻から受ける反力だけでなく、上下のフランジから受ける反力によっても、バンパーリインフォースメントが圧潰するようになるので、フランジを設けない場合に比べて、バンパーリインフォースメントの圧潰範囲を増大させることが可能になり、ひいては、衝突エネルギーの吸収量を増大させることが可能となる。
また、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットした場合には、上下のフランジの一方に座屈が生じ易くなるものの、一方のフランジに座屈が集中する結果、外殻の座屈開始時期を遅らせることが可能となるので、少なくとも衝突の初期段階においては、バンパーリインフォースメントを安定的に支持することが可能になる。つまり、本発明に係るバンパー構造によれば、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットした場合であっても、バンパーリインフォースメントを安定的に支持することが可能になるので、バンパーリインフォースメントが衝突相手の下に潜り込む現象や衝突相手に乗り上がる現象の発生を緩和することが可能になり、ひいては、ビーム曲げ過程におけるエネルギー吸収を期待できるようになる。
なお、外殻の四つの稜線部(左右一対の上側稜線部および左右一対の下側稜線部)を、バンパーリインフォースメントの上面部および下面部の高さ位置に合わせると、これらからずらした場合に比べて、ビーム圧潰過程が進行し難くなるので、ビーム曲げ過程とビーム圧潰過程とが時間差をもって進行するようになる。つまり、車体に伝わる衝突荷重のピークが時間差をもって順次現れるようになるので、衝突エネルギーを効果的に吸収することが可能になる。
上側の前記フランジは、前記上面部と同じ高さに位置させ、下側の前記フランジは、前記下面部と同じ高さに位置させるとよい。このようにすると、バンパーリインフォースメントがフランジによって切り裂かれるという現象が起こり難くなるので、衝突エネルギーを安定的に吸収することが可能となる。
前記外殻の内壁(車体中央寄りの前記上側稜線部から前記下側稜線部に至る部分)の高さ方向の中央部を、前記内側基準面よりも車体中央側に突出させた場合には、前記バンパーリインフォースメントを、前記内壁の前記中央部に接合するとよい。このようにすると、バンパーリインフォースメントに生じる断面圧潰の範囲を増大させることが可能になるので、ビーム圧潰過程におけるエネルギー吸収量を増大させることが可能になる。
前記内壁に、前記中空部側に窪む凹部、若しくは、前記中空部に通じる開口部を形成してもよい。このようにすると、バンパーステイの中空部の外殻を圧潰させる際の座屈の開始位置をコントロールすることが可能になる。また、内壁の剛性が低下するため、車体に伝わる衝突荷重のピークを抑えることが可能になる。
前記外殻の上壁(一方の前記上側稜線部から他方の前記上側稜線部に至る部分)の少なくとも一部を、上側基準面(一対の前記上側稜線部を通る平面)よりも下側に突出させるとともに、前記外殻の下壁(一方の前記下側稜線部から他方の前記下側稜線部に至る部分)の少なくとも一部を、下側基準面(一対の前記下側稜線部を通る平面)よりも上側に突出させるとよい。このようにすると、外殻の上壁および下壁の剛性が高まるようになるので、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットしても、外殻に局所的な座屈が生じ難くなり、ひいては、バンパーリインフォースメントを安定的に支持することが可能となる。
前記外殻の外壁(車体側面寄りの前記上側稜線部と前記下側稜線部とを繋ぐ部分)を、その高さ方向の少なくとも一箇所において屈曲させ、前記バンパーリインフォースメントを、前記外壁に接合するとよい。このようにすると、バンパーリインフォースメントとバンパーステイとの接触長さを増大させることが可能となるので、接合長(例えば、溶接長)を増大させることが可能となる。
前記課題を解決する本発明に係る他のバンパー構造は、中空のバンパーリインフォースメントと、前記バンパーリインフォースメントを支持するバンパーステイと、を備えるバンパー構造であって、前記バンパーステイは、車体前後方向に連続する中空部が形成されたステイ本体を有し、前記中空部の外殻は、前記バンパーリインフォースメントの上面部と同じ高さに位置する左右一対の上側稜線部と、前記バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置する左右一対の下側稜線部とを有し、車体中央寄りの前記上側稜線部および前記下側稜線部を通る平面を内側基準面としたときに、前記ステイ本体は、前記内側基準面よりも車体中央側に突出した部位を有し、少なくとも当該部位が前記バンパーリインフォースメントに接合されている、ことを特徴とする。
このようにすると、ビーム圧潰過程が進行する際に、ステイ本体の突出部(内側基準面よりも車体中央側に突出した部位)がバンパーリインフォースメントに押し込まれるようになるので、バンパーリインフォースメントの断面圧潰の範囲を増大させることが可能になる。すなわち、ビーム圧潰過程におけるエネルギー吸収量を増大させることが可能になり、ひいては、衝突エネルギーを安定的に吸収することが可能になる。
なお、本発明に係るバンパー構造は、フロントバンパーに適用してもよいし、リアバンパーに適用してもよい。
本発明によれば、衝突エネルギーを安定的に吸収することが可能になる。
本発明の実施形態に係るバンパー構造の分解斜視図である。 (a)は図1のバンパー構造を裏側から見た拡大分解斜視図、(b)はバンパ構造の平面図である。 (a)は図2の(b)のX−X線断面図、(b)は基準面の位置を示す図である。 バンパーリインフォースメントとバンパーステイとの接合箇所を示す断面図である。 (a)は衝突荷重が作用する前のバンパー構造を示す平面図、(b)はビーム曲げ過程を示す平面図、(c)はビーム圧潰過程を示す平面図、(d)はステイ圧潰過程を示す平面図である。 バンパーリインフォースメントの変形例を示す平面図である。 バンパーステイの変形例を示す断面図である。
本発明の実施形態に係るバンパー構造は、フロントバンパーに適用されるものであり、図1に示すように、中空のバンパーリインフォースメントRと、バンパーリインフォースメントRを支持する左右一対のバンパーステイS,Sとを備えている。
なお、本実施形態における「前後」、「左右」、「上下」は、バンパー構造を車体に取り付けた状態を基準にする。
バンパーリインフォースメントRは、車体の前方に横設される部材であり、バンパーステイS,Sを介して車体の一部であるサイドメンバM,Mに支持されている。バンパーリインフォースメントRの長手方向の中央は、車体中央に位置しており、バンパーリインフォースメントRの長手方向の端部は、車体側面付近に位置している。バンパーリインフォースメントRは、中空であり、角筒状を呈している。すなわち、バンパーリインフォースメントRは、車体幅方向(車体の左右方向)に連続する断面矩形状の中空部を有するものであり、中空部の外皮となる上面部11、下面部12、前面部13および後面部14を備えている。上面部11および下面部12は、互いに平行であり、上下に間隔をあけて対向している。前面部13は、上面部11および下面部12の前縁同士を繋いでいる。後面部14は、上面部11および下面部12の後縁同士を繋ぐ部位であり、前面部13と平行に対峙している。
図示のバンパーリインフォースメントRは、前側に凸となるように湾曲しており、バンパーリインフォースメントRの両端部は、車体側(後方)に傾斜している。このようなバンパーリインフォースメントRは、アルミニウム合金製の中空押出形材に曲げ加工を施すことにより得ることができる。
バンパーリインフォースメントRは、湾曲部分が直線状に伸ばされる過程(以下、「ビーム曲げ過程」という。)において衝突エネルギーを吸収するとともに、バンパーステイSに隣接した領域において外皮(上面部11、下面部12、前面部13および後面部14)に座屈や塑性変形が発生する過程(以下、「ビーム圧潰過程」という。)において衝突エネルギーを吸収する。本実施形態では、ビーム曲げ過程が進行した後にビーム圧潰過程が進行するように、バンパーリインフォースメントR全体の曲げ剛性が設定されている。
ちなみに、ビーム曲げ過程の開始・終了のタイミングに影響を及ぼすのは、主としてバンパーリインフォースメントR全体の曲げ剛性である。当該曲げ剛性は、断面2次モーメントを増減させることで調整される。バンパーリインフォースメントRの断面2次モーメントの大小に影響を及ぼすのは、主に、前面部13および後面部14の肉厚の大きさと、前面部13と後面部14との離間距離の大きさであるから、これらを増減させることで、ビーム曲げ過程の開始・終了のタイミングを調整することができる。一方、ビーム圧潰過程の開始・終了のタイミングに影響を及ぼすのは、主に、上面部11および下面部12の肉厚と、前面部13と後面部14との離間距離の大きさであるから、これらを増減させることで、ビーム圧潰過程の開始・終了の時期を調整することができる。
バンパーステイSは、バンパーリインフォースメントRの長手方向の端部とサイドメンバMとの間に介設されるものであり、サイドメンバMに接合されるステイベースSと、バンパーリインフォースメントRに接合されるステイ本体Sとを備えている。ステイ本体Sには、車体前後方向に連続する中空部Hが形成されている。
ステイベースSは、ステイ本体SとサイドメンバMとの間に介設される部材であり、ステイ本体Sの後端に溶接されている。ステイベースSの輪郭は、ステイ本体Sの後端の輪郭よりも外周側に位置している。ステイベースSの周縁部(ステイ本体Sの外周側に張り出した部位)には、ボルト挿通孔2a,2a,…が形成されている。ボルト挿通孔2aには、ステイベースSをサイドメンバMの前端面に締着するためのボルト(図示略)が挿通される。
本実施形態のステイベースSは、サイドメンバMの前端に突き合わされる平板部21と、サイドメンバMの上面に沿わされる舌部22とを備えている。舌部22は、平板部21の上端部から後方に向かって張り出していて、平板部21に直交している。舌部22は、ステイベースSの素となるアルミニウム合金製の板材の一部を折り曲げことで形成する。
ステイ本体Sは、アルミニウム合金製の中空押出形材(ホロー形材)からなり、当該中空押出形材の押出方向が前後方向となるような向きで配置されている。中空部Hの前側の開口は、バンパーリインフォースメントRによって閉塞され、中空部Hの後側の開口は、ステイベースSによって閉塞される。
図2にも示すように、ステイ本体Sは、中空部Hの外殻3と、外殻3から張り出す上下一対のフランジ4,4と、を備えている。
外殻3は、図3の(a)に示すように、上壁31、下壁32、内壁33および外壁34によって形成された筒状部分であって、左右一対の上側稜線部3a,3bと、左右一対の下側稜線部3c,3dとを備えている。外殻3の断面形状は、上下対称である。
上側稜線部3a,3bは、バンパーリインフォースメントRの上面部11と同じ高さに位置している。車体中央寄りの上側稜線部3aは、上壁31と内壁33との交差部(角部)であり、車体前後方向(図3の紙面垂直方向)に連続している。車体側面寄りの上側稜線部3bは、上壁31と外壁34との交差部(角部)であり、車体前後方向に連続している。上側稜線部3aにおける外殻3の内角は鈍角であり、上側稜線部3bにおける外殻3の内角は鋭角である。
下側稜線部3c,3dは、バンパーリインフォースメントRの下面部12と同じ高さに位置している。車体中央寄りの下側稜線部3cは、下壁32と内壁33との交差部(角部)であり、車体前後方向(図3の(a)の紙面垂直方向)に連続している。車体側面寄りの下側稜線部3dは、下壁32と外壁34との交差部(角部)であり、車体前後方向に連続している。下側稜線部3cにおける外殻3の内角は鈍角であり、下側稜線部3dにおける外殻3の内角は鋭角である。
なお、図3の(b)に示すように、一対の上側稜線部3a,3bを通る平面を「上側基準面P1」とし、一対の下側稜線部3c,3dを通る平面を「下側基準面P2」とする。また、車体中央寄りの上側稜線部3aおよび下側稜線部3cを通る平面を「内側基準面P3」とし、車体側面寄りの上側稜線部3bおよび下側稜線部3dを通る平面を「外側基準面P4」とする。
上壁31は、一方の上側稜線部3aから他方の上側稜線部3bに至る部位である。上壁31の左右両端部は、上側基準面P1上に位置しており、その他の部位は、上側基準面P1よりも下側に突出している。すなわち、上壁31の左右両端部は、図3の(a)に示すように、バンパーリインフォースメントRの上面部11と同じ高さに位置しており、上壁31の中央部は、下側に凸となるような断面形状を具備している。なお、上壁31の中央部は、四つの帯板部を折れ線状に連ねた形状を具備しているが、二つの帯板部を断面V字状に連ねた形状としてもよいし、断面弧状に湾曲させた形状としてもよい。
下壁32は、一方の下側稜線部3cから他方の下側稜線部3dに至る部位である。図3の(b)に示すように、下壁32の左右両端部は、下側基準面P2上に位置しており、その他の部位は、下側基準面P2よりも上側に突出している。すなわち、下壁32の左右両端部は、図3の(a)に示すように、バンパーリインフォースメントRの下面部12と同じ高さに位置しており、下壁32の中央部は、上側に凸となるような断面形状を具備している。なお、下壁32の断面形状は、上壁31を上下に反転させた形状と同じである。
内壁33は、車体中央寄りの上側稜線部3aから下側稜線部3cに至る部位であり、図3の(b)に示すように、内側基準面P3よりも車体中央側に突出している。内壁33は、内側基準面P3に平行な平板部33aと、平板部33aの上縁から上側稜線部3aに至る上傾斜部33bと、平板部33aの下縁から下側稜線部3cに至る下傾斜部33cとを備えている。平板部33aは、内壁33の高さ方向中央部に位置している。上傾斜部33bおよび下傾斜部33cは、平板部33aに対して傾斜していて、断面横ハ字状に対向している。下傾斜部33cの断面形状は、上傾斜部33bを上下に反転させた形状と同じである。なお、上傾斜部33bおよび下傾斜部33cは、いずれも、高さ方向の二箇所において屈曲した折れ線状の断面形状を呈しているが、弧状に湾曲させた断面形状としてもよいし、屈曲点を有さない直線状の断面形状としてもよい。
内壁33には、図2の(a)に示すように、中空部Hに通じる開口部33dが形成されている。開口部33dは、外殻3の圧潰荷重(ピーク荷重)を低下させる目的で形成されたものであり、本実施形態のものは、長円状を呈している。このようにすると、外殻3を圧潰させる際の座屈の開始位置をコントロールすることが可能になる。また、内壁33の剛性が低下するため、車体に伝わる衝突荷重のピークを抑えることが可能になる。なお、開口部33dの形状や位置は適宜変更してもよい。図示は省略するが、複数の開口部を形成しても勿論差し支えない。
外壁34は、図3の(b)に示すように、車体側面寄りの上側稜線部3bから下側稜線部3dに至る部位であり、外側基準面P4よりも車体中央側に突出している。外壁34は、外側基準面P4に平行な平板部34aと、平板部34aの上縁から上側稜線部3bに至る上傾斜部34bと、平板部34aの下縁から下側稜線部3dに至る下傾斜部34cとを備えている。平板部34aは、外壁34の高さ方向中央部に位置している。下傾斜部34bおよび下傾斜部34cは、平板部34aに対して傾斜していて、断面横ハ字状に対向している。下傾斜部34cの断面形状は、上傾斜部34bを上下に反転させた形状と同じである。なお、上傾斜部34bおよび下傾斜部34cは、いずれも、屈曲点を有さない直線状の断面形状を呈しているが、高さ方向の少なくとも一箇所において屈曲した折れ線状の断面形状としてもよいし、弧状に湾曲させた断面形状としてもよい。
フランジ4,4は、内側基準面P3よりも車体中央側に突出している。図3の(a)に示すように、上側のフランジ4は、外殻3の上側稜線部3aから側方に向かって片持ち状に張り出していて、バンパーリインフォースメントRの上面部11と同じ高さに位置している。下側のフランジ4は、外殻3の下側稜線部3cから側方に向かって片持ち状に張り出していて、バンパーリインフォースメントRの下面部12と同じ高さに位置している。なお、上下のフランジ4,4は、平行に配置されており、かつ、同一の平面形状に成形されている(図2の(a)参照)。
図2の(b)に示すように、フランジ4は、軽量化を図るため、ステイ本体Sの前部のみに形成されている。フランジ4の前端縁は、バンパーリインフォースメントRに接合されている。
フランジ4の平面形状に制限はないが、本実施形態のフランジ4は、バンパーリインフォースメントRに接続される略台形状の幅広部4aと、ステイベースSに向かうに従って上側稜線部3aからの張出量が小さくなるように形成された略三角形状の幅変化部4bとを備えている。図3の(a)に示すように、幅広部4aの側端(自由端)は、平板部33aを通る平面よりも車体中央側に位置している。なお、図示は省略するが、ステイ本体Sの全長に亘ってフランジを形成し、フランジの後端をステイベースSに接合してもよい。
なお、フランジ4を形成するには、ステイ本体Sの素となる押出形材において、フランジ4の素となる板状部分を切除すればよい。
バンパーステイSをバンパーリインフォースメントRに接合する場合には、ステイ本体Sの前端をバンパーリインフォースメントRの後面に当接させたうえで、図4に示すように、フランジ4の上面および下面に沿って溶接W41,W42を施すとともに、上壁31、下壁32および外壁34の外表面に沿って溶接W31,W32,W34を連続して施し、さらに、内壁33の平板部33aの外表面に沿って溶接W34を施せばよい。
なお、図示は省略するが、摩擦攪拌接合やボルトやリベット等の機械的接合手段により、バンパーステイSをバンパーリインフォースメントRに接合してもよい。
次に、図5を参照して、正面衝突時における衝突エネルギーの吸収過程を説明する。なお、本実施形態では、バンパーリインフォースメントRにおいて「ビーム曲げ過程」および「ビーム圧潰過程」が進行した後に、バンパーステイSにおいて「ステイ圧潰過程」が進行するようにバンパーステイSおよびバンパーリインフォースメントRの剛性(各部の肉厚や断面寸法など)が設定されているものとする。
図5の(a)に示すバンパー構造に対して、正面側(車体前方)から車体前後方向の衝突荷重が作用すると、図5の(b)に示すように、まず、バンパーステイS,S間においてバンパーリインフォースメントRの湾曲部分が直線状に伸ばされることで、衝突エネルギーが吸収される(ビーム曲げ過程)。なお、バンパーリインフォースメントRに作用した衝突荷重は、バンパーステイSによって受け止められるので、バンパーリインフォースメントRには、バンパーステイSからの反力が作用する。
バンパーリインフォースメントRの湾曲部分が直線状に伸ばされる際には、フランジ4,4に座屈が生じるものの、フランジ4,4に座屈が集中する結果、外殻3の圧潰や横倒れが抑制されるので、バンパーステイSは、ビーム曲げ過程中のバンパーリインフォースメントRを安定して支持することができる。
特に、本実施形態では、外殻3の四つの稜線部3a〜3dおよびフランジ4,4を、バンパーリインフォースメントRの上面部11および下面部12の高さ位置に合わせているので(図3の(a)参照)、バンパーステイSがバンパーリインフォースメントRに減り込み難く、したがって、ビーム曲げ過程中のバンパーリインフォースメントRを安定して支持することができる。
なお、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットした場合には、オフセットした側のフランジ4に座屈が生じ易くなるものの、当該フランジ4に座屈が集中する結果、外殻3の座屈開始時期を遅らせることが可能となるので、衝突位置が上下にオフセットした場合であっても、少なくとも衝突の初期段階においては、バンパーリインフォースメントRを安定的に支持することが可能になる。加えて、本実施形態では、外殻3の上壁31を上側基準面P1よりも下側に突出させるとともに、下壁32を下側基準面P2よりも上側に突出させているので(図3の(b)参照)、上壁31および下壁32の剛性が高く、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットしても、外殻3に局所的な座屈が生じ難くなり、ひいては、バンパーリインフォースメントRを安定的に支持することが可能となる。
ビーム曲げ過程だけで衝突エネルギーを吸収できない場合(衝突荷重が大きい場合)には、図5の(c)に示すように、バンパーステイSに隣接した領域においてバンパーリインフォースメントRの断面変形が進行し始める(ビーム圧潰過程)。すなわち、ビーム曲げ過程が終盤に差し掛かるか、もしくはビーム曲げ過程が終了すると、ビーム圧潰過程が進行し始め、バンパーステイSがバンパーリインフォースメントRに減り込み、バンパーリインフォースメントRの内部空間が潰れることで衝突エネルギーを吸収する。バンパーリインフォースメントRの湾曲部分を直線状に伸ばした後に、バンパーステイSをバンパーリインフォースメントRに減り込ませれば、ビーム曲げ過程中にサイドメンバMに伝わる衝突荷重のピークとビーム圧潰過程中にサイドメンバMに伝わる衝突荷重のピークとが時間差をもって現れるようになる。
なお、バンパーステイSが外殻3と上下のフランジ4,4とを備えており、外殻3のみならず、フランジ4,4によってもバンパーリインフォースメントRが支持されているので、外殻3から受ける反力だけでなく、上下のフランジ4,4から受ける反力によっても、バンパーリインフォースメントRが圧潰するようになる。すなわち、ビーム曲げ過程においてフランジ4に座屈が生じるものの、バンパーリインフォースメントRの中空部を潰そうとする力(衝突荷重の反力)は、外殻3との当接部分のみならず、フランジ4,4との当接部分にも作用するようになるので、フランジ4,4を設けない場合に比べて、バンパーリインフォースメントRの圧潰範囲を増大させることが可能になり、ひいては、衝突エネルギーの吸収量を増大させることが可能となる。
また、本実施形態においては、外殻3の内壁33を凸形としているので、ビーム圧潰過程においては、内壁33の凸形部分が後面部12に押し込まれるようになる。つまり、ビーム圧潰過程においては、後面部12が広範囲に変形するようになり、ひいては、ビーム圧潰過程におけるエネルギー吸収量を増大させることが可能になる。
なお、上側のフランジ4が上面部11の下側にずれているか、あるいは、下側のフランジ4が下面部12の上側にずれていると、ビーム曲げ過程やビーム圧潰過程の最中にバンパーリインフォースメントRの後面部14がフランジ4によって切り裂かれる虞があるが、フランジ4,4の高さ位置を、上面部11および下面部12に合わせておけば、フランジ4による切り裂き現象が起こり難くなるので、ビーム曲げ過程やビーム圧潰過程において衝突エネルギーを安定的に吸収することが可能となる。
ビーム圧潰過程が進行してもなお衝突エネルギーを吸収しきれない場合には、外殻3が前後方向に圧潰し始める(ステイ圧潰過程)。すなわち、ビーム圧潰過程が終盤に差し掛かるか、もしくはビーム圧潰過程が終了すると、図5の(d)に示すように、ステイ圧潰過程が進行し始め、外殻3が蛇腹状に潰れることで衝突エネルギーを吸収する。バンパーステイSをバンパーリインフォースメントRに減り込ませた後に、バンパーステイSの外殻3を圧潰させると、ビーム圧潰過程中にサイドメンバMに伝わる衝突荷重のピークとステイ圧潰過程中にサイドメンバMに伝わる衝突荷重のピークとが時間差をもって現れるようになる。
このように、本実施形態のバンパー構造によれば、少なくとも正面衝突の場合においては、ビーム曲げ過程、ビーム圧潰過程およびステイ圧潰過程が順次進行するようになるので、衝突荷重のピークも時間差をもって順次現れるようになる。したがって、本実施形態のバンパー構造によれば、衝突荷重が増大した後に衝突荷重が大きく減少することを防いで荷重値を維持することが可能となる。
また、外殻3から受ける反力だけでなく、上下のフランジ4,4から受ける反力によっても、バンパーリインフォースメントRが圧潰するようになるので、フランジ4,4を設けない場合に比べて、バンパーリインフォースメントRの圧潰範囲を増大させることが可能になり、ひいては、衝突エネルギーの吸収量を増大させることが可能となる。
また、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットした場合であっても、バンパーリインフォースメントRを安定的に支持することが可能になるので、バンパーリインフォースメントRが衝突相手の下に潜り込む現象や衝突相手に乗り上がる現象の発生を緩和することが可能になり、ひいては、ビーム曲げ過程におけるエネルギー吸収を期待できるようになる。
本実施形態のバンパー構造によれば、バンパーステイSおよびバンパーリインフォースメントRの両方をアルミニウム合金製の押出形材で形成しているので、バンパー構造Bの軽量化・低コスト化を図ることが可能となり、さらには、製造が容易になるとともに、品質が安定する。
本実施形態のバンパー構造によれば、フランジ4,4によってバンパーリインフォースメントRの支点間距離を狭めているので、バンパーリインフォースメントRの前面部13および後面部14の肉厚を小さくして軽量化を図ったとしても、バンパーリインフォースメントRの変形抵抗が大きく低下するようなことはなく、したがって、ビーム曲げ過程において吸収される衝突エネルギーの吸収量が大きく減少するようなこともない。つまり、本実施形態のバンパー構造によれば、バンパーステイS,S間におけるバンパーリインフォースメントRの変形抵抗を低下させることなくバンパーリインフォースメントRの肉厚を小さくすることが可能となり、したがって、ビーム曲げ過程において吸収される衝突エネルギーの吸収量を減少させることなく軽量化を図ることが可能となる。なお、支点間距離を狭めることなくバンパーリインフォースメントRの前面部13および後面部14の肉厚を小さくすると、バンパーリインフォースメントRの軽量化が図られる一方で、バンパーリインフォースメントRの曲げ剛性が小さくなってしまうので、バンパーリインフォースメントRの変形抵抗が低下するとともに、ビーム曲げ過程において吸収される衝突エネルギーの吸収量が減少する虞がある。
(バンパーリインフォースメントの変形例)
本実施形態においては、円弧状(曲率が場所によらず一定であるような形状)のバンパーリインフォースメントRを例示したが、本発明に適用可能なバンパーリインフォースメントの形状を限定する趣旨ではない。図示は省略するが、楕円弧や放物線をなすバンパーリインフォースメントを使用してもよいし、曲率の異なる複数の円弧を組み合わせた形状や曲線と直線とを組み合わせた形状のバンパーリインフォースメントを使用してもよい。
また、図6に示すように、バンパーステイS,Sの間に二箇所の屈曲部分Rs,Rsを備えるバンパーリインフォースメントR’であっても差し支えない。なお、図6の形態においては、バンパーリインフォースメントR’の屈曲部分Rs,Rsが直線状に伸ばされることで、衝突初期における衝突エネルギーが吸収されることになる。
図示は省略するが、直線状を呈するバンパーリインフォースメントを使用しても差し支えない。この場合には、バンパーリインフォースメントのうち、左右のバンパーステイの間の部分が車体側に凸となるように湾曲(曲げ変形)することで、衝突初期における衝突エネルギーが吸収されることになる。
(バンパーステイの変形例)
図7に示すバンパーステイは、中空部Hが形成されたステイ本体S’を有するものである。ステイ本体S’は、内側基準面P3よりも車体中央側に突出した部位(外殻3の内壁53およびフランジ6,6)を具備していて、少なくとも当該部位がバンパーリインフォースメント(図示略)に接合されている。
ステイ本体S’は、中空部Hの外殻5と、外殻5の車体中央寄りの上側稜線部5aおよび下側稜線部5cから張り出す上下一対のフランジ6,6と、外殻5の車体側面寄りの上側稜線部5bおよび下側稜線部5dから張り出す上下一対のフィン7,7とを備えている。
外殻5は、上壁51、下壁52、内壁53および外壁54によって形成された筒状部分である。外殻5の断面形状は、上下対称である。
なお、上側稜線部5a,5bは、バンパーリインフォースメント(図示略)の上面部と同じ高さに位置しており、下側稜線部5c,5dは、バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置している。上側稜線部5a,5bにおける外殻5の内角、および、下側稜線部5c,5dにおける外殻5の内角は、いずれも鈍角である。なお、外殻5の四つの稜線部5a〜5dを、バンパーリインフォースメントの上面部および下面部の高さ位置に合わせると、これらからずらした場合に比べて、ビーム圧潰過程が進行し難くなるので、ビーム曲げ過程とビーム圧潰過程とが時間差をもって進行するようになる。つまり、車体に伝わる衝突荷重のピークが時間差をもって順次現れるようになるので、衝突エネルギーを効果的に吸収することが可能になる。
上壁51および下壁52は、平板状を呈している。上壁51は、上側基準面(図示略)上に位置しており、下壁52は、下側基準面(図示略)上に位置している。
内壁53は、内側基準面P3よりも車体中央側に突出している。内壁53には、中空部H側に窪む凹部53dが形成されている。凹部53dは、外殻5の圧潰荷重(ピーク荷重)を低下させる目的で形成されたものである。このようにすると、外殻5を圧潰させる際の座屈の開始位置をコントロールすることが可能になる。また、内壁53の剛性が低下するため、車体に伝わる衝突荷重のピークを抑えることが可能になる。図示は省略するが、凹部53dの前後における内壁53の断面形状は、外壁54を左右に反転させた形状と同じである。なお、凹部53dの形状や位置は適宜変更してもよい。図示は省略するが、複数の凹部を形成しても勿論差し支えない。
外壁54は、その高さ方向の二箇所において屈曲しており、外側基準面P4よりも車体側面側に突出している。
フランジ6,6は、内側基準面P3よりも車体中央側に突出している。上側のフランジ6は、外殻3の上側稜線部5aから側方に向かって片持ち状に張り出していて、バンパーリインフォースメント(図示略)の上面部と同じ高さに位置している。下側のフランジ6は、外殻5の下側稜線部5cから側方に向かって片持ち状に張り出していて、バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置している。なお、上下のフランジ6,6は、平行に配置されており、かつ、同一の平面形状に成形されている。
フィン7,7は、外側基準面P4よりも車体側面側に突出している。上側のフィン7は、外殻5の上側稜線部5bから側方に向かって片持ち状に張り出していて、バンパーリインフォースメント(図示略)の上面部と同じ高さに位置している。下側のフィン7は、外殻5の下側稜線部5dから側方に向かって片持ち状に張り出していて、バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置している。なお、上下のフィン7,7は、平行に配置されており、かつ、同一の平面形状に成形されている。
図示は省略するが、フランジ6およびフィン7は、いずれも、バンパーリインフォースメントからステイベースに至る長さを有している。フランジ6およびフィン7の前端縁は、バンパーリインフォースメントに接合されており、フランジ6およびフィン7の後端縁は、ステイベースに接合されている。
このようなバンパーステイを具備するバンパー構造によれば、外殻5から受ける反力だけでなく、フランジ6,6およびフィン7,7から受ける反力によっても、バンパーリインフォースメントが圧潰するようになるので、フランジ6,6およびフィン7,7を設けない場合に比べて、バンパーリインフォースメントの圧潰範囲を増大させることが可能になり、ひいては、衝突エネルギーの吸収量を増大させることが可能となる。
また、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットした場合には、上下のフランジ6,6の一方に座屈が生じ易くなるものの、一方のフランジ6に座屈が集中する結果、外殻5の座屈開始時期を遅らせることが可能となるので、衝突位置が上下にオフセットした場合であっても、少なくとも衝突の初期段階においては、バンパーリインフォースメントを安定的に支持することが可能になる。つまり、このバンパーステイを備えるバンパー構造によれば、衝突荷重の作用位置が上下にオフセットした場合であっても、バンパーリインフォースメントを安定的に支持することが可能になるので、バンパーリインフォースメントが衝突相手の下に潜り込む現象や衝突相手に乗り上がる現象の発生を緩和することが可能になり、ひいては、ビーム曲げ過程におけるエネルギー吸収を期待できるようになる。
(バンパーステイの他の変形例)
図示は省略するが、例えば、図2および図3に示すバンパーステイSにおいて、ステイ本体Sのフランジ4,4を省略してもよい。この場合でも、ステイ本体は、内側基準面よりも車体中央側に突出した部位(内壁33の平板部33a等)を有し、当該部位(平板部33a)は、バンパーリインフォースメントRに接合されるので、ビーム圧潰過程においては、バンパーリインフォースメントRの後面部12が広範囲に変形するようになり、ひいては、ビーム圧潰過程におけるエネルギー吸収量を増大させることが可能になる。
R バンパーリインフォースメント
11 上面部
12 下面部
S バンパーステイ
ステイ本体
H 中空部
3 外殻
3a,3b 上側稜線部
3c,3d 下側稜線部
31 上壁
32 下壁
33 内壁
34 外壁
33d 開口部
4 フランジ
ステイベース
R’ バンパーリインフォースメント
’ ステイ本体
5 外殻
5a,5b 上側稜線部
5c,5d 下側稜線部
51 上壁
52 下壁
53 内壁
54 外壁
53d 凹部
6 フランジ

Claims (7)

  1. 中空のバンパーリインフォースメントと、
    前記バンパーリインフォースメントを支持するバンパーステイと、を備えるバンパー構造であって、
    前記バンパーステイは、車体前後方向に連続する中空部が形成されたステイ本体を有し、
    前記ステイ本体は、前記中空部の外殻と、前記外殻から張り出す上下一対のフランジと、を有し、
    前記外殻は、前記バンパーリインフォースメントの上面部と同じ高さに位置する左右一対の上側稜線部と、前記バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置する左右一対の下側稜線部とを有し、
    車体中央寄りの前記上側稜線部および前記下側稜線部を通る平面を内側基準面としたときに、
    前記フランジは、前記内側基準面よりも車体中央側に突出しており、
    前記バンパーリインフォースメントは、前記外殻および前記フランジに接合されている、ことを特徴とするバンパー構造。
  2. 上側の前記フランジは、前記上面部と同じ高さに位置し、
    下側の前記フランジは、前記下面部と同じ高さに位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のバンパー構造。
  3. 前記外殻は、車体中央寄りの前記上側稜線部から車体中央寄りの前記下側稜線部に至る内壁を有し、
    前記内壁の高さ方向の中央部は、前記内側基準面よりも車体中央側に突出しており、
    前記バンパーリインフォースメントは、前記内壁の前記中央部に接合されている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバンパー構造。
  4. 前記内壁に、前記中空部側に窪む凹部、若しくは、前記中空部に通じる開口部が形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のバンパー構造。
  5. 前記外殻は、一方の前記上側稜線部から他方の前記上側稜線部に至る上壁と、一方の前記下側稜線部から他方の前記下側稜線部に至る下壁とを有し、
    一対の前記上側稜線部を通る平面を上側基準面とし、一対の前記下側稜線部を通る平面を下側基準面としたときに、
    前記上壁の少なくとも一部は、前記上側基準面よりも下側に突出しており、
    前記下壁の少なくとも一部は、前記下側基準面よりも上側に突出している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のバンパー構造。
  6. 前記外殻は、車体側面寄りの前記上側稜線部から車体側面寄りの前記下側稜線部に至る外壁を有し、
    前記外壁は、その高さ方向の少なくとも一箇所において屈曲しており、
    前記バンパーリインフォースメントは、前記外壁に接合されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のバンパー構造。
  7. 中空のバンパーリインフォースメントと、
    前記バンパーリインフォースメントを支持するバンパーステイと、を備えるバンパー構造であって、
    前記バンパーステイは、車体前後方向に連続する中空部が形成されたステイ本体を有し、
    前記中空部の外殻は、前記バンパーリインフォースメントの上面部と同じ高さに位置する左右一対の上側稜線部と、前記バンパーリインフォースメントの下面部と同じ高さに位置する左右一対の下側稜線部とを有し、
    車体中央寄りの前記上側稜線部および前記下側稜線部を通る平面を内側基準面としたときに、
    前記ステイ本体は、前記内側基準面よりも車体中央側に突出した部位を有し、少なくとも当該部位が前記バンパーリインフォースメントに接合されている、ことを特徴とするバンパー構造。
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