JP2012040727A - 造形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】疎水性の粒体を結着液で結着することにより造形物を造形する造形方法であって、粒体を含む層を形成するスラリー層形成工程、その層にPVA溶液を塗布するPVA溶液滴下工程、UVインクを塗布する紫外線硬化樹脂滴下工程、紫外線を照射する紫外線照射工程が繰り返される積層体形成工程と、積層体に液体を流して未結着部分を積層体から除去する除去工程とを有し、積層体形成工程では、両親媒性ポリマーを水系溶媒に溶解させた調整液を未結着部分に塗布することによって、該未結着部分にのみ両親媒性ポリマーを含ませる。
【選択図】図1
Description
れか一つを用いて形成されるとともに、両親媒性ポリマーを水系溶媒に溶解させた調整液を前記未結着部分に塗布することによって、該未結着部分にのみ前記両親媒性ポリマーを含ませる。
この造形方法では、基体上に形成する最下層として、疎水性の粒体を含む層に上記調整液を塗布した犠牲層が設けられる。そのため、積層体を基体から剥離する際には、上記犠牲層を除去する、あるいは、犠牲層と基体とを剥離させるようにすればよい。また、上記調整液が塗布されることで犠牲層の形状不良が抑えられることから、該犠牲層に積層される層も形状不良が抑えられる。それゆえに、積層体を基体から剥離する際に造形物に掛かる力や犠牲層に積層される層の形状に起因した造形物の形状不良、特に、犠牲層の直上の層に形成される部位における形状不良を抑えることができる。
ここで、調整液が浸透した部分には結着液が浸透しにくくなることから、上記造形方法では、調整液が浸透した部分に沿うように結着液の浸透が抑えられる。また、結着液や調整液は、塗布された位置からおよそ等方的に層内へ浸透していくものと考えられる。これらのことから、上記造形方法のように結着液よりも調整液を先に塗布した場合、調整液の浸透領域は塗布された位置から下の層に近い部分ほど層の面方向に幅狭となり、結着液の浸透領域は下の層に近い部分ほど幅広となる。反対に、調整液よりも結着液を先に塗布した場合には、結着液の浸透領域は塗布された位置から下の層に近い部分ほど層の面方向に幅狭となり、調整液の浸透領域は下の層に近い部分ほど幅広となる。つまり、上述した造形方法によれば、各層における結着部分とその直前の層における結着部分との接触面積が大きくなることから、結着部分同士の密着性を高めることができる。特に、直前の層の結着部分に比べて幅狭な結着部分を形成する場合に有効である。
ここで、調整液が浸透した部分には結着液が浸透しにくくなるものの、結着液を硬化させる前に調整液が塗布される場合には、結着部分となる部分にまで調整液が浸透してしまうことで両親媒性ポリマーが混入した造形物が造形されてしまう虞がある。この点、この造形方法のように、結着液を硬化させたあとで調整液を塗布することによって、結着部分への調整液の浸透が防止され、両親媒性ポリマーの混入が確実に抑えられた造形物を造形することができる。
この造形方法のようにインクジェット法を用いて調整液を塗布することにより、調整液を塗布する位置や塗布量に関して液滴の単位で変更することが可能である。これにより、例えば結着部分に近い位置では少ない量の液滴を用いて塗布し、遠い位置では多い量の液
滴を用いて塗布する等、調整液の塗布に関する自由度を向上させることができる。
この造形方法のように、疎水性の粒体及び水系溶媒と親和性を有する両親媒性ポリマーとしては、ポリビニルアルコールを採用することが可能である。ポリビニルアルコールは、主鎖として直鎖状の炭化水素を有するとともに、側鎖として親水性の官能基であるヒドロキシル基を有する。ポリビニルアルコールには、その単位構造当りにおよそ一つのヒドロキシル基が含まれることから、該ポリビニルアルコールは、疎水性の粒体との親和性を主鎖によって維持しつつ、水系溶媒との親和性が高いものとなる。それゆえに、両親媒性ポリマーとしてポリビニルアルコールを含む調整液が浸透した部位においては、これを構成する粒体を均一に分散させることができる。すなわち、未結着部分内における機械的強度のばらつきを抑えることができる。
まず、本実施の形態における造形方法の手順について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る造形方法の手順を示すフローチャートである。図1に示されるように、この造形方法では、まず、造形用スラリーを用いた犠牲層形成工程(ステップS10)が実施される。次に、造形用スラリーを用いたスラリー層形成工程(ステップS21)、PVA溶液滴下工程(ステップS22)、紫外線硬化樹脂滴下工程(ステップS23)、紫外線照射工程(ステップS24)が繰り返し実施される積層体形成工程(ステップS20)が実施される。そして、除去工程(ステップS30)が実施される。
となることで周囲への粒体の飛散が抑制される。
(b)ポリ酢酸ビニルのエステル結合を加水分解(鹸化)して、−C=OCH3を−Hに置換する。
これら鹸化度と重合度には以下のような傾向がある。
(イ)ただし、一般的に部分鹸化型と呼ばれる鹸化度86以上の範囲では、鹸化度が100%に近づく程結晶化しやすくなるため、水系溶媒に対する溶解度が小さくなる。
(エ)重合度が大きい程、ポリビニルアルコールが含まれる構造体の機械的強度が増大する。
ここで、上記積層造形法では、隣接する層の接合面において、前の層の界面に存在するポリビニルアルコールが、積層される造形用スラリーの溶媒に溶解してしまう。そのため、ポリビニルアルコールの溶解度合いによっては、PVA溶液が塗布された部分に重なるように形成される結着部分には、ポリビニルアルコールが多く混入されてしまう虞がある。
おいて張り出し部分が欠けることを抑制できる。
な結着部分を積層する場合に有効である。
・造形用スラリー
(A)疎水性粒体 シャリーヌR−170S(粒径30μm)(日信化学工業(株)製)(シャリーヌ:登録商標)
(B)水系溶媒 水
・組成比 (A):(B)=7:3.1(単位g)
・各スラリー層の厚さ 100μm
・UVインク アクリル系のUVインク
・PVA溶液
(C)水系溶媒 水
(D)両親媒性ポリマー ポバールJM−17L(日本酢ビ・ポバール(株)製、重合度1700、鹸化度95.0〜97.0(96))
・組成比 (C):(D)=3.1:0.22(単位g)
以上説明したように、本実施の形態に係る造形方法によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
こうした構成によれば、積層体40を基板11から剥離させる際には、犠牲層12を除去する、あるいは犠牲層12を基板11から剥離させるようにすればよい。また、PVA
溶液Fが塗布されることで犠牲層12の形状不良が抑えられることから、該犠牲層12に積層されるスラリー層21aも形状不良が抑えられる。それゆえに、積層体40を基板11から剥離する際に造形物20に掛かる力や犠牲層12に積層されるスラリー層21aの形状に起因した造形物20の形状不良、特に、犠牲層12の直上の層に形成される結着部分22aにおける形状不良を抑えることができる。
こうした構成によれば、各層において、直前の層に近づくほど幅広な結着部分を形成することができる。その結果、直前の層における結着部分との接触面積が大きくなることから、結着部分同士の密着性を高めることができる。
・両親媒性ポリマーはポリビニルアルコールに限らず、疎水性粒体の間に介在してこれらを繋ぐとともに、該疎水性粒体を水系溶媒中に均一に分散可能な両親媒性ポリマーであればよい。
る。この点、上述した造形方法によれば、UVインクIを硬化させたあとでPVA溶液Fが塗布されるため、造形物を構成する結着部分への両親媒性ポリマーの混入を確実に抑えることができる。
(E):(F)=5:1(単位g)
・疎水性粒体は樹脂からなる粒体に限らず、他の疎水性粒体、例えば表面に疎水性を有したシリコーン酸化物等の粒体であってもよい。
・疎水性粒体には、その表面に親水基を有するものを用いてもよい。
・造形用スラリーならびにPVA溶液Fの水系溶媒は水に限らず、無機塩の水溶液等、他の非有機系の水系溶媒であってもよい。
・造形用スラリーならびにPVA溶液Fの水系溶媒は非有機系の溶媒に限らず、造形物20の形状制御が可能であれば、エタノール、n−プロパノール等のアルコール類、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、ピロリドン系溶媒等の有機溶媒を主成分とする溶媒を用いるようにしてもよい。なおこの場合、造形物20を構成する疎水
性流体としては、上記シリコーン酸化物等の有機溶媒に対する溶解性が低いものを用いることが好ましい。
Claims (6)
- 疎水性の粒体を結着液で結着することにより造形物を造形する造形方法であって、
前記粒体を含む複数の層を積み重ねつつ各層の一部に前記結着液を塗布し、前記粒体同士が前記結着液を介して結着した結着部分と該結着部分以外の未結着部分とに区画された前記層の積層体を形成する積層体形成工程と、
前記未結着部分を前記積層体から取り除く除去工程とを有し、
前記積層体形成工程では、
前記層が、前記粒体、前記粒体と水系溶媒とからなるスラリー、前記粒体と該粒体と同系であるモノマー及びオリゴマーの少なくとも一方からなる分散媒としての疎水性の液状体とからなるスラリーのうち、いずれか一つを用いて形成されるとともに、
両親媒性ポリマーを水系溶媒に溶解させた調整液を前記未結着部分に塗布することによって、該未結着部分にのみ前記両親媒性ポリマーを含ませる
ことを特徴とする造形方法。 - 前記疎水性の粒体を含む犠牲層を最下層として基体に形成し、前記犠牲層に前記調整液を塗布する犠牲層形成工程を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の造形方法。 - 前記調整液は、各層において、前記結着液を塗布するまえに塗布される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の造形方法。 - 前記調整液は、各層において、前記結着液を硬化させたあとで塗布される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の造形方法。 - 前記調整液は、インクジェット法を用いて塗布される
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の造形方法。 - 前記両親媒性ポリマーは、ポリビニルアルコールである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の造形方法。
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