以下、図面を参照しながら本発明の移植機の一実施の形態の種芋移植機についてその構成と動作を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の移植機の一例としてジャガイモ等の種芋を移植する種芋移植機1を示す側面図であり、図2、3は、種芋移植機1の平面図である。尚、図2は、種芋載置台とシューターを除いている点で、図3と相違する。
図1に示す様に、この種芋移植機1は、前部にエンジン2及び主伝動ケ−ス3と走行車輪としての左右一対の前輪4及び後輪5と、後部に種芋植付装置60、種芋供給部70、鎮圧輪8及び操縦ハンドル9とを備えて構成されている。
この種芋移植機1は、機体が圃場内の畝Uをまたぐように、前輪4及び後輪5が畝間を走行し、畝の上面の左右幅方向における中央位置に種芋植付装置60により種芋を植付けていくようになっている。
また、図2に示す様に、主伝動ケ−ス3の左右端には該主伝動ケ−ス3に対して回動可能な走行エクステンションケ−ス10を左右それぞれ設け、左右の走行エクステンションケ−ス10のそれぞれの端部に走行チェ−ンケ−ス11を取り付けている。従って、エンジン2から入力される主伝動ケ−ス3内の動力を走行チェ−ンケ−ス11内に伝動する構成となっている。
走行チェ−ンケ−ス11の回動先端部の左右外側には、走行車輪である左右一対の後輪5をそれぞれ取り付け、この左右一対の後輪5の駆動により機体が走行するようになっている。従って、主伝動ケ−ス3は、走行車輪としての後輪5に伝動する伝動装置となっている。
一方、エンジン載置台の下部には左右方向に延びる前輪支持フレ−ム12を前後方向のロ−リング軸13(図1参照)回りに回動可能に設け、この前輪支持フレ−ム12の左右両端部に前輪4を取り付けた構成としている。
また、図2に示す様に、主伝動ケース3の後端の左右方向に配置された左右フレ−ム14の後部には、右寄りの位置に延びる主フレ−ム15を設けている。該主フレ−ム15の後端部には操縦ハンドル9を設け、この操縦ハンドル9が主フレ−ム15及び、左右フレーム14を介して主伝動ケ−ス3に支持された構成となっている。
また、図2に示す様に、主伝動ケ−ス3の後部で左右方向の中央には、油圧昇降シリンダ16を設けている。この油圧昇降シリンダ16は、主伝動ケース3に取り付けられた油圧切替バルブ部17(図1参照)に固着して設けられ、主伝動ケ−ス3に取り付けられた油圧ポンプからの油圧を切り替える油圧切替バルブ部17に備えられた昇降操作バルブを操作することにより作動するようになっている。
また、図2に示す様に、油圧昇降シリンダ16のシリンダロッド端には左右に延びる横杆19を設け、この横杆19の左右端部にそれぞれ後輪昇降ロッド20,21を枢着し該ロッド20,21の他端をそれぞれの走行エクステンションケ−ス10に取り付けられた上側ア−ム10aに枢着して、横杆19と走行エクステンションケ−ス10とが連結された構成となっている。
従って、油圧昇降シリンダ16の伸縮により横杆19、後輪昇降ロッド20,21を介して主伝動ケ−ス3の左右の出力軸回りに走行チェ−ンケ−ス11が回動され、該走行チェ−ンケ−ス11の回動により後輪5が上下して機体が昇降する構成となっている。
また、左側の後輪昇降ロッド20が伸縮するように該ロッド20の中途部に油圧ポンプからの油圧により作動する水平用油圧シリンダ22を設けており、該水平用油圧シリンダ22の伸縮により右側の後輪5の上下位置に対して左側の後輪5を上下させて、畝の谷部の凹凸に関係なく機体を左右水平に維持できるようになっている。
尚、主伝動ケ−ス3の右側には振り子式の左右傾斜センサ23が設けられて、この左右傾斜センサ23の検出により油圧切替バルブ部17に備えられた水平操作バルブを介して水平用油圧シリンダ22を作動させ機体を左右水平に維持する構成となっている。
本実施の形態の種芋植付装置60は、種芋を1個ずつ圃場の畝部に植付けるべく、主伝動ケ−ス3内からの動力が主伝動ケ−ス3の後側に設けた植付伝動ケ−ス24と、その植付伝動ケ−ス24に取り付けられた植付装置駆動ケ−ス25aを介して伝達され作動するようになっている。
種芋植付装置60は、先端が尖ったカップ状の植付具26と該植付具26を昇降させるべく作動する植付具作動機構27とで構成される。植付具26の先端は、植付具26の昇降動作によって、図1に示す様に、概ね楕円形の軌跡Bを描いて図中の矢印方向に繰り返し作動する。
次に、本実施の形態の種芋移植機1の種芋載置台30、シューター40、及び種芋供給部70について、図面を参照しながら、その構成を中心に説明する。
図4は、種芋載置台30、シューター40、及び種芋供給部70を示す斜視図である。
図1、図3、図4に示すように、種芋載置台30は、苗枠ステー31上に設置された、移植対象物の一例としての種芋Cを予め載置するための四方が側壁で囲まれた樹脂製の載置台であり、シューター40側の側壁の中央部には、種芋Cがシューター40側に転がり落ちていける様にした切り欠き部32が設けられている。
また、図1、図3、図4に示すように、シューター40は、前側端部40aが種芋載置台30の切り欠き部32の位置に、シャッター50を介して連接配置され、後側端部40bが、後述する種芋供給部70の回転テーブル71の上方に配置されており、種芋載置台30の種芋Cを、傾斜面41を利用して後述する供給カップ72側に供給するための供給路である。シャッター50は、種芋載置台30の種芋Cが、シューター40側に大量に転がり落ちて行かないように制限するためのものであり、手動により矢印Eの向きに回動可能であるが、この構造については後述する。
また、シューター40の後側端部40bには、種芋載置台30側から、シューター40の傾斜面41を転がり落ちてきた種芋Cの動きを停止させるための側壁42が形成されている。即ち、この側壁42は、傾斜面41の側壁に対してほぼ直角に屈曲して隣接配置されている。
また、側壁42に隣接する種芋落とし口43は、側壁を形成することなく開放された開放部である。即ち、側壁42によって、動きが停止されてシューター40の後側端部40bの周辺にとどまっている種芋Cを、作業者が指先等で供給カップ72側に軽く引き寄せることにより、供給カップ72の中に落下させることができる。
この様に、シューター40の一部に屈曲した側壁42等が設けられていることにより、転がり落ちてきた種芋Cがそのまま勝手に供給カップ72へ落下することが防止でき、且つ、種芋落とし口43が設けられていることにより、供給カップ72へ種芋Cを所定量(1個)ずつ供給する作業が容易になり、種芋の移植作業能率が向上する。
また、シューター40は、前側端部40aの裏面部が、種芋移植機1の本体部分に着脱自在に固定された前側指示部材44によって保持されており(図1参照)、後側端部40bの裏面部が、回転テーブル71の中央の支持棒75により、回転可能に支持されている(図1参照)。
また、回転テーブル71は後述するテーブル回転軸73(図1、図6参照)により回転するので、このテーブル回転軸73と連結された支持棒75から、後側端部40bの底面にその回転動作などに伴う振動が伝わって、種芋が大きく飛び跳ねたりして、供給カップ72側へ勝手に落下したりするのを防止するために、支持棒75の先端に滑りが良くて且つ振動吸収可能な樹脂製カバー74が設けられている。
これにより、シューター40を簡単な構造の支持棒75により支持できると共に、シューター40の種芋落とし口43の位置が安定し、供給カップ72へ種芋Cを1個ずつ供給する作業を安定して行えると共に、供給カップ72の上方にシューター40が出来るだけ覆い被さらない様に配置出来、人手により直接供給カップ72へ種芋Cを供給する作業の容易化が図れる。
次に、シャッター50の構成について、図5(a)、(b)、(c)を参照しながら説明する。図5(a)は、傾斜面41の途中から前側端部40aを見た場合のシャッター50の構成を説明するための概略図であり、図5(b)は、保持プレート53の部分拡大斜視図であり、図5(c)は、保持プレート53の先端部を説明するための部分拡大平面図である。
図5(a)に示す様に、シャッター50は、種芋載置台30の切り欠き部32とシューター40の前側端部40aとの間に配置されて、種芋Cのシューター40への落下を阻止する平板状のシャッタープレート52と、シャッタープレート52を保持する保持プレート53から構成されている。保持プレート53は、シューター40の傾斜面41の裏面側に左右一対設けられた支持アングル51によって回動可能に支持されている。
即ち、保持プレート53の先端部53aが、支持アングル51側に折り曲げられており(図5(b)参照)、その折り曲げられた先端部53aが、支持アングル51に形成された円形の貫通孔51aに回動可能に嵌め込まれている。
尚、先端部53aは、図5(c)に示す様に、保持プレート53の幅Wを直径とするほぼ半円形状に加工されており、支持アングル51に形成された貫通孔51aの直径は、保持プレート53の幅Wより小さいため、半円形状に加工された先端に近い一部分しか貫通孔51aに嵌らない構造になっている。従って、シャッター50を使用しない場合は、作業者が手で、保持プレート53を外向き(図5(a)のD及びD’の方向)に広げるだけで、先端部53aが貫通孔51aから外れるので、取り付け及び取り外しが簡単に行える。
この様なシャッター50を設けることにより、シューター40の後側端部40bにとどまっている種芋Cの量を作業者の意志によってコントロールできるので、供給カップ72へ種芋Cを手作業で1個ずつ供給する作業が容易になり、作業能率が向上する。
次に、テーブル回転軸73及び支持棒75等に関して、図6を参照しながら説明する。図6は、テーブル回転軸73と支持棒75等の関係を説明するための分解斜視図であり、回転テーブル71はテーブル回転軸73の周辺部分のみ描いてある。
同図に示す様に、支持棒75の下方先端75aの内周面にはタップが切ってあるので、テーブル回転軸73の表面に形成されたネジ溝に嵌合挿入された位置決めナット75bの位置調整により、支持棒75とテーブル回転軸73との組み付け後の高さが自在に調整できる。この構成により、支持棒75が、シューター40の後側端部40bの裏面を適切に支持できる様に微調整が可能となる。
尚、種芋落とし口43の底面43aは、図1に示す様に水平であっても良いし、これに限らず例えば、図7に示す様に、操縦ハンドル9側から見て「へ」の字形状に傾斜させた構成でも良い。これにより、作業者は、種芋Cをより確実に1個ずつ供給カップ72に供給出来る。尚、図7は、シューター40を操縦ハンドル9側から見た一部断面概略図である。
次に、図1等を参照しながら種芋供給部70の構成について説明する。
同図に示す様に、種芋供給部70は、種芋植付装置60の上方に設けられ、上端と下端に開口を有する供給カップ72を8つ貫通させてループ状に固定配置した回転可能な回転テーブル71と、その回転テーブル71を反時計回りに回転させるための回転駆動機構76とを備えている。
尚、本発明の供給部の一例が、本実施の形態の種芋供給部70に該当する。
回転テーブル71は、図4に示す様に、外周縁部71aが下方に曲げられた盆状部材であって、その円形平面部(主面部)71bの外周寄りに等間隔に開けられた8つの孔に、両端が開放された略筒状の供給カップ72がそれぞれ貫通固定されている。また、回転テーブル71の中央部には、回転駆動機構76からの回転力により回転テーブル71を反時計回りに回転するためのテーブル回転軸73(図1、図6参照)が設けられている。
また、図1、図8、図9に示す様に、供給カップ72の直ぐ下側には、回転テーブル71の円形平面部(主面部)71bに平行であって、後述する保持アングル300に対して固定配置された種芋支持板200が設けられている。
図8は、回転テーブル71と、種芋支持板200と、保持アングル300と、後述する種芋供給ガイド26a等の構成を説明するための平面図であり、図9は、これらの配置関係を説明するための概略平面図であり、各部品の配置の前後関係の理解を容易にするために、各部品の一部を切り取った状態で描いた図である。
尚、本発明の板状部材の一例が、本実施の形態の種芋支持板200に該当する。また、本発明の案内ガイドの一例が、本実施の形態の種芋供給ガイド26aに該当する。
種芋支持板200は、図8、図9に示す様に、回転テーブル71の直径より小さく、且つ、リング状に配置された8個の供給カップの下端の開口の投影領域を包括できる直径の円形状の板部材であり、その板部材の一部には、種芋供給ガイド26aの上端開口の直径より小さく、且つ、供給カップ72の下端開口の直径より大きい円形状の供給口201が、上死点における種芋供給ガイド26aの上端開口に対応する位置に1つ形成されている。
また、種芋支持板200は、円形の中心部に後述する回転軸76fを通すための円形の貫通孔202を有し、その中心部から四方に等距離の位置に、取付位置の調整を可能にした楕円状の孔部203a〜203dを有している。
また、種芋支持板200は、供給カップ72の下端の縁部から所定の距離を隔てて、回転テーブル71の主面に平行に配置されており、供給カップ72に補給された種芋Cが、供給口201を除き、種芋支持板200と供給カップ72の下端の縁部との隙間から落下することが無く、しかも、回転移動する供給カップ72が、動作中に振動などしても、種芋支持板200にぶつかることが無い程度の間隔が確保されている。
一方、保持アングル300は、図8に示す様に略十字の板状アングルの中央に、後述する回転軸76fを通すための円形の第1貫通孔301を有し、四方に伸びる腕部に種芋支持板200を固定するためのボルトを通すための円形の4つの第2貫通孔302a〜302dを有している。これら4つの第2貫通孔302a〜302dは、上述した種芋支持板200の楕円状の孔部203a〜203dと対応している。
尚、これにより、種芋移植機1の組み立て時において、種芋支持板200を保持アングル300にボルトとナットを用いて固定する際、種芋支持板200側に形成された楕円状の孔部203a〜203dの長孔形状を利用することにより、供給口201が種芋供給ガイド26aの上方のベストポジションに位置するように、種芋移植機毎に個別の位置調整が可能となる。
また、保持アングル300は、第2貫通孔302aが形成された腕部の図8中の上端部は、更に下方に直角に折り曲げられた折り曲げ部303を有しており、その折り曲げ部303を介して、後述する種芋移植機本体側の支柱93の端部に固定されている。
また、図1に示す様に、本実施の形態では、植付具26の上端側の内部に、樹脂製、ゴム製、又は金属製であって略筒状の種芋供給ガイド26aの下端側が取付られている。そして、位置G(図2参照)に配置された供給口201が、種芋供給ガイド26aの上端側の開口の真上に位置する様に構成されている。更に、供給カップ72が位置Gに移動してきた際に、供給口201の真上から真下方向を見た時、供給口201は種芋供給ガイド26aの内周側の空間領域内に位置する様に構成されている。しかも、上から見て、供給口201及び種芋供給ガイド26aは径が異なる同心の真円形であり、供給口201の外周縁と種芋供給ガイド26aの内周縁は供給口201と種芋供給ガイド26aの半径の差により所定の間隔を有している。
これにより、植付具26の上死点位置における種芋供給ガイド26aの上端部と供給カップ72の下端の開口との間において、供給カップ72から植付具26への種芋受入れ時に、種芋Cが飛散して植付具26へ種芋Cが供給されないようなことを防止することが出来る。また、落下する種芋Cが種芋供給ガイド26aに衝突して植付具26への供給が不適正になることを抑制出来る。
尚、この種芋供給ガイド26aは、種芋支持板200の下面と所定の間隔を保っているので、植付具26が上死点の位置に来た時でもぶつかることはない。これにより、種芋Cは供給カップ72から植付具26へ正確に案内落下されることになる。
図10は、種芋供給部70の回転駆動機構76の主要部を説明するための概略平面図であり、各部品の配置の前後関係の理解を容易にするために、各部品の一部を切り取った状態で描いた図である。
即ち、回転駆動機構76は、図10に示す様に、回転テーブル駆動ケース25bに一端76a1が回転可能に接続され、回転方向変換ユニット76bの入力側に他端76a2が回転可能に接続された回転力伝達部材76cと、回転方向変換ユニット76bの入力側の回転軸に対して直交配置された出力側の回転軸76dに固定された第1歯車76e1と、第1歯車76e1と噛み合って配置された第2歯車76e2とを備えている。第2歯車76e2は反時計方向に滑らかに回転する。
また、回転方向変換ユニット76bは、種芋供給部70の主要部を支える支柱93に対して、回転方向変換ユニット固定アングル(図示省略)を介して固定されている。
また、第2歯車76e2の回転軸76fは、保持アングル300に固定された軸受け部材76gを介してテーブル回転軸73に連結されている。回転テーブル71は、テーブル回転軸73を介して、軸受け部材76gにより回転可能に支持されている。
次に、本実施の形態の種芋移植機1の種芋供給部70及び植付具26を中心とした動作を、図1〜図3等を参照しながら説明する。
まず、作業者が所定量の種芋Cを種芋移植機1の種芋載置台30に供給する。次に、シャッター50を矢印E(図1参照)の右回りに手動により開けると、下り勾配の傾斜面41を通って種芋Cがシューター40側に供給されるので、適量に達したと判断した後、再びシャッター50を閉じる。これにより適量の種芋Cがシューター40の後側端部40bにとどまった状態となる。
エンジン2を始動して、植付作業の開始に伴って、種芋移植機1は畝Uをまたぐようにしてゆっくりと前進する。一方、エンジン2の回転が回転力伝達部材76cに伝達されて、第1歯車76e1及び第2歯車76e2を介して、回転テーブル71が反時計方向に滑らかに回転する。
作業者は、種芋移植機1の例えば左側に位置して前進に歩調を合わせながら、回転テーブル71の回転に伴って回転する供給カップ72が、シューター40の種芋落とし口43の幅方向のほぼ中央位置に来た時に、シューター40の後側端部40bの周辺にとどまっている種芋Cを一つずつ指先等で軽く引き寄せることにより、供給カップ72の中に落下させる。これを繰り返すことにより、8個の供給カップ72には順次、種芋Cが補給されることになる。
これにより、種芋Cをいちいち手でつかんでから供給カップ72に補給する必要が無いので、回転テーブル71の上方中央部から供給カップ72に向けて、従来よりも容易に且つ一つずつ確実に落とすことができる。
一方、供給カップ72の下端の開口は、回転テーブル71の回転により供給カップ72が所定の位置Gに来たとき(図2参照)を除いて、種芋支持板200により閉じられている。
即ち、図8に示す様に、供給カップ72aが、供給口201の直ぐ上を通過し始めてからある程度の距離を移動した時(供給カップ72aの下端の開口の中心が供給口201の中心と合致するよりも手前の位置に移動したとき)、それまで種芋支持板200の表面を、供給カップ72の回転と共に転がっていた種芋Cは、供給口201の場所まで移動すると、種芋支持板200による支えが無くなっているために、下方へ落下し始める。そして、その種芋Cは、丁度、上死点位置(図1に示す位置)に来た種芋供給ガイド26aの内部に落下して、植付具26に供給されて、種芋Cの植付が行われる。
シューター40の後側端部43周辺の種芋Cが無くなれば、作業者は、シャッター50を開けて、種芋載置台30にある種芋Cを再び供給することができる。
一方、植付具26は、図1に示す様に、前後方向に2分割して下部を開閉する構成となっている。これにより、回転テーブル71の供給カップ72から受け継いだ一個の種芋Cを収容保持した状態で、上死点位置から軌跡Bで示す様に下降し(図1参照)、種芋植付位置で下部を前後に開いて畝Uに植付穴を形成すると共にその植付穴に種芋Cを供給して植え付ける。その後、再び、植付具26は上死点位置に戻る。植付具26の軌跡Bで示す動作は(図1参照)、回転テーブル71の回転動作と同期しており、供給カップ72が位置Gに来た時に(図2参照)、植付具26は上死点位置に戻る様に構成されている。
また、植付具26の前方には圃場面感知プレ−ト36を設けている。圃場面感知プレ−ト36は左右方向の回動支点軸36a回りに回動可能に設けられ、接地することによる圃場面感知プレ−ト36の回動に伴って種芋植付装置60により所定の植付深さとなるように後輪5を昇降する。
鎮圧輪8は、種芋植付位置の後方位置において設けられ、横軸37回りに上下揺動自在な鎮圧輪支持フレ−ム38に軸受支持されている。また、この鎮圧輪8は、種芋移植機1の進行に伴って畝面を転動し、種芋が植え付けられた後の移植穴の周囲の土を崩落させて穴を埋め戻すと共に、植付具26で移植穴の前後、特に後方に盛り上がった土手を平らに鎮圧する。
これにより、移植した種芋の周辺の土壌を平らにすることができ、ジャガイモの成育を良好にできる。
以上の様に、本実施の形態の種芋移植機によれば、供給カップ72毎に開閉蓋を設けた従来の構成に代えて、種芋支持板200を備える構成を採用したことにより、簡単な構成で部品点数も削減出来る、種芋移植機を提供出来た。
(実施の形態2)
次に、本発明の移植機の他の例としてジャガイモ等の種芋を移植する種芋移植機100について、図面を参照しながらその構成と動作を説明する。
本実施の形態の種芋移植機100と、実施の形態1との主な相違点は、回転テーブル71の外周に、種芋を載せるための種芋載せ部400と、そこへ種芋を送り出すためのシューター450を備えた点であって、その他の構成は基本的に上記実施の形態と同じであるので同じ部分には同じ符号を付し、ここでは相違点を中心に説明する。
図11(a)は、回転テーブル71の外周に設けられ、種芋を載せるための種芋載せ部と、種芋を種芋載せ部400に送り出すためのシューター450とを説明するための斜視図であり、図11(b)は、図11(a)に示した構成の側面図である。
図11に示す様に、種芋載せ部400は、回転テーブル71の外周を取り囲む様に配置された溝状部材であって、シューター450側から作業者の作業位置である操作ハンドル9側に向けて、シューター450から送りだされた種芋Cが転がって移動する程度に、溝部の底面401aが傾斜している。また、この様に底面が傾斜した溝部402の両端402a,402bは、作業位置側に突き出した種芋溜まり部403に連通しており、その種芋溜まり部403の底面403aは水平である。また、種芋載せ部400は、所定の固定アングル(図示省略)によって、支柱93に固定されている。
次に、本実施の形態の種芋移植機100の動作を、種芋供給部70を中心に図11を用いて説明する。
作業者が所定量の種芋Cを種芋移植機100の種芋載置台30に供給すると、シューター450を介して、複数の種芋Cが種芋載せ部400の溝部402に送り出される。そして、シューター450の下方の溝部402に送り出された種芋Cは、底面401aの傾斜面に沿って、作業位置側に向けて転がりだして、溝の両端402a,bから種芋溜まり部403に移動して来る。
そして、作業者は、目の前の種芋溜まり部403に溜まっている種芋Cを、操作ハンドル側の作業位置から手を伸ばして掴んで、すぐそばの供給カップ72bに補給していく。
尚、その他の動作は、上記実施の形態1の場合と基本的に同じであるので説明を省略する。
以上の構成により、供給カップ72の外周側であって、しかも作業者側に近い位置に種芋Cが溜まるので、操作ハンドル側からでも種芋Cを掴み易く、供給カップ72への種芋の補給が容易に行える。よって、本実施の形態の種芋移植機を用いれば、作業者への負担を軽減し、作業性を向上できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の移植機の他の例としてジャガイモ等の種芋を移植する種芋移植機110について、図面を参照しながらその構成と動作を説明する。
本実施の形態の種芋移植機110と、実施の形態1との主な相違点は、植付具26と連動して動作する開閉機構500を備えた点であって、その他の構成は基本的に上記実施の形態1と同じであるので、同じ部分には同じ符号を付し、ここでは相違点を中心に説明する。
図12は、回転テーブル71と、その下方に配置された種芋支持板250、保持アングル300、開閉機構500、及び植付部26等の分解斜視図である。
図12に示す様に、種芋支持板250は、供給カップ72に補給された種芋Cを、植付具26の位置(図2の位置G参照)以外の位置では落下させない様に支持するという基本的な機能は同じであるが、供給口251の構成が上記実施の形態1の場合(図8の符号201参照)と相違する。即ち、本実施の形態では、供給口251は、種芋支持板250の外周縁部の一部を中心に向けて切り欠いた構成になっている。そして、その供給口251を開閉することが可能な開閉機構500が設けられている。
尚、種芋支持板250の直ぐ下には、種芋支持板250を位置調整可能に保持する保持アングル300が設けられていて、折り曲げ部303が支柱93に固定されている点は上記実施の形態と同じである。
次に、開閉機構500について、図12を参照しながら説明する。
図12に示す様に、開閉機構500は、供給口251を開閉する開閉蓋501と、開閉蓋501を保持するための開閉蓋保持アングル502と、開閉蓋保持アングル502を回動可能に支持するための支持軸503と、開閉蓋501を閉じる方向に付勢するねじりコイルバネ(図示省略)と、開閉蓋保持アングル502の下端に取り付けられた突出板504と、植付具26の上端に配置された略四角形の上端枠26bの一方の辺から上方に突き出す様に固定されて、植付具26の動きに伴って所定のタイミングで突出板504に当接することにより開閉蓋501を開く方向に回動させるための当接部材505とを備えている。
開閉蓋501は、供給口251の直ぐ上に移動して来た供給カップ72の中に入っている種芋Cを植付具26へ供給するタイミングを制御するための蓋であり、種芋支持板250と協働して供給カップ72の下端の開口を覆うことが出来る大きさと形状を呈している。即ち、供給カップ72の下端の開口を効果的に覆うために、開閉蓋501の一方の辺501aは、供給口251の一方の辺251aに対向する位置を初期位置とするように位置決めされている。
支持軸503は、開閉蓋保持アングル502を、種芋支持板250の表面に平行な平面上を矢印H(図12参照)の方向に回動可能に支持するものであり、支柱93に固定された支持軸保持部材(図示省略)により保持されている。
ねじりコイルバネ(図示省略)は、支持軸503に巻き付けられており、一端が開閉蓋保持アングル502に固定され、他端が支持軸保持部材(図示省略)に固定されていて、常に、開閉蓋501を閉じる方向、即ち、上記初期位置に戻す方向に付勢する機能を備えている。
当接部材505の上端縁部505aは、植付具26が軌跡Bに沿って上方に移動してきた時に、突出板504の一方の表面504a(図12では裏側の面)に当接し、突出板504を支持軸503を中心にして時計回りに回転させて、その後、上端縁部505aは、植付具26の移動中においても一方の表面504aに当接し続けて、開閉蓋501が開ききった後、植付具26が降下することにより、その当接が解除されることにより、開閉蓋501が上記初期位置に戻る様に、開閉機構500が調整されている。
次に、本実施の形態の種芋移植機110の動作を、開閉蓋501の動作を中心に図12を用いて説明する。
供給カップ72に補給された種芋Cは、回転テーブル71の回転に伴って、種芋支持板250の表面上を転がっており、供給口251の一方の辺251aを通過した時点では、開閉蓋501が初期位置にあって、供給口251を閉じている状態であるため、種芋Cは落下しない。丁度その時、植付具26が上昇して来て、当接部材505の上端縁部505aが突出板の一方の表面504aに当接し、ねじりコイルバネの復元力に逆らって突出板504を支持軸503を回転中心として時計回り(図12の矢印H参照)に回動させることにより、開閉蓋501が開き始める。植付具26がある程度降下するまでは、上記当接が維持されるので、開閉蓋501が更に時計回りに大きく回動するため、ついに種芋Cが植付具26の内部に落下する。その後、上記当接が解除されることにより、開閉蓋501は、ねじりコイルバネの復元力によって、反時計回りに回動して、再び初期位置に戻り、供給口251の一部を塞ぐ。このようにして、次に移動して来る種芋Cの落下のタイミングをコントロールする。
尚、その他の動作は、上記実施の形態1の場合と基本的に同じであるので説明を省略する。
以上の構成により、種芋Cを植付具26に適切なタイミングで落下させることが可能となる。
また、本実施の形態の種芋移植機によれば、開閉蓋の数を1つにして保守点検を従来に比べて容易にできる。
(実施の形態4)
次に、本発明の移植機の他の例としてジャガイモ等の種芋を移植する種芋移植機120について、図面を参照しながらその構成と動作を説明する。
本実施の形態の種芋移植機120と、上記実施の形態1との主な相違点は、開閉蓋551を種芋支持板270の裏面側に回動自在に取り付けた点であって、その他の構成は基本的に上記実施の形態1と同じであるので、同じ部分には同じ符号を付し、ここでは相違点を中心に説明する。
図13は、本実施の形態の開閉蓋551の構成を説明するための、回転テーブル71側から開閉蓋551を見た概略平面図である。また、図14は、本実施の形態の開閉蓋551の構成を説明するための、開閉蓋551周辺の主要部の分解斜視図である。
図13、図14に示す様に、種芋支持板270は、供給カップ72に補給された種芋Cを、植付具26の位置(図2の位置G参照)以外の位置では落下させない様に支持するという基本的な機能は同じであるが、供給口271の構成が上記実施の形態1の場合(図8の符号201参照)と相違する。即ち、本実施の形態では、供給口271は、種芋支持板270の外周縁部の一部を中心に向けて略扇形状に切り欠いた構成になっている。
更に、供給カップ72の中心部の回転軌跡(反時計回り)と、平面的に見てほぼ直交する位置関係にある、略扇形状に切り欠かれた供給口271を構成する二つの辺の内、供給カップ72の回転方向を基準として上流側の辺を第1の辺272、下流側の辺を第2の辺273とした場合、第2の辺273には、斜め下向きに傾斜して上流側に突き出た傾斜板273aが形成されている。傾斜板273aは、種芋支持板270の直ぐ上側を移動する供給カップ72の下面側の縁部72cが、回転動作中において上下に振動した場合に、下流側の第2の辺273に当接して回転動作が停止してしまことを回避するためのものであり、振動等により一時的に下方に移動した縁部72cを傾斜板273aの斜面で上方に案内して、縁部72cをスムーズに種芋支持板270の上面に導くためのものである。
種芋支持板270の直ぐ下には、種芋支持板270を位置調整可能に保持する保持アングル350が設けられていて、保持アングル350の下面には支柱93に固定するための固定用Lアングル351が取り付けられている。また、種芋支持板270は、略円形形状の中心部において、回転軸76f(図10参照)を通すための円形の貫通孔202を有し、その中心部からほぼ四方に所定距離の位置に、保持アングル350への取付位置の調整を可能にした楕円状の孔部203a〜203c、及び273dを有している。
一方、保持アングル350は、図13、図14に示す様に種芋支持板270の下面を横断する様に保持する板状アングルであって、その中央から左右方向に長さと方向の異なる補助アングル350a、350bが伸びており、回転軸76f(図10参照)を通すための円形の第1貫通孔301を有し、第1貫通孔301を中心としてほぼ四方の位置に種芋支持板270を固定するためのボルトを通すための円形の4つの第2貫通孔302a〜302c、及び352dを有している。これら4つの第2貫通孔302a〜302c、及び352dは、上述した種芋支持板270の楕円状の孔部203a〜203c、及び273dと対応している。
尚、本発明の位置調整機構の一例が、本実施の形態の楕円状の孔部203a〜203c、及び273d、並びに、円形の第2貫通孔302a〜302c、及び352dを含む構成に該当する。
次に、開閉蓋551を含む開閉機構550について、図13、図14を参照しながら説明する。
同図に示す様に、開閉機構550は、供給口271を開閉する開閉蓋551と、開閉蓋551を種芋支持板270の所定位置に回動自在に保持するための開閉蓋支持ボルト552aと、それを固定する開閉蓋支持ナット552bと、開閉蓋551を開く方向に付勢するための、一端が開閉蓋551に固定されて他端が種芋支持板270の所定位置に固定された引っ張りコイルバネ部材553と、回転テーブル71の下面に供給カップ72毎にその外周側に固定された、下方に垂直に突き出した8本の開閉蓋作動制御ピン554とを備えている。
開閉蓋作動制御ピン554は、i)供給カップ72が少なくとも供給口271の第1の辺272を通過し始めてから所定の位置(図15(a)参照)に至るまでは、開閉蓋551の縁部に当接することよって引っ張りコイルバネ部材553が縮もうとする復元力に逆らって開閉蓋551を反時計回りに回動させ、供給口271の上流側の第1の辺272側から供給口271の上方に移動して来た供給カップ72の下端の開口72k(図15(a)参照)に対応する供給口271から、種芋Cが落下しないように、その開口72kに対応する供給口271の領域を閉じ、ii)上記所定の位置を過ぎると、開閉蓋551の縁部への当接が解除されることによって引っ張りコイルバネ部材553が縮もうとする復元力により開閉蓋551を時計回りに回動させ、それまで閉じていた供給口271の領域を開く機能を有している。
以上の構成により、種芋移植機120の組み立て時において、種芋支持板270を保持アングル350にボルトとナットを用いて固定する際、種芋支持板270側に形成された楕円状の孔部203a〜203c、及び273dの長孔形状を利用して、開閉蓋551の開閉蓋支持ボルト552aの位置を調整することにより、開閉蓋作動制御ピン554が開閉蓋551との当接を解除するタイミングを調整出来る。これにより、開閉蓋551の動作に関して、種芋供給ガイド26aの上方の好適な位置において、供給口271を閉状態から開状態に変化する様に、種芋移植機毎に個別の調整が可能となる。
尚、本発明の弾性部材の一例が、本実施の形態の引っ張りコイルバネ部材553に該当する。また、本発明の開閉蓋作動制御部材の一例が、本実施の形態の開閉蓋作動制御ピン554に該当する。また、本発明の支持部材の一例が、本実施の形態の開閉蓋支持ボルト552aに該当する。
次に、本実施の形態の種芋移植機120の動作を、開閉蓋551の動作を中心に図13、図15(a)、(b)を用いて説明する。
図15(a)、(b)は、開閉蓋551の動作を説明するための動作説明図である。
供給カップ72に補給された種芋Cは、回転テーブル71の回転に伴って、種芋支持板270の表面上を転がっている。
一方、図13に示す様に、供給口271の上流側の第1の辺272の直前に移動してきた供給カップ720aの外周側に配置されている開閉蓋作動制御ピン554aは、回転テーブル71の反時計回りの動きに伴って、開閉蓋551の縁部に当接しながら開閉蓋551を押し続ける。この時、開閉蓋551は、種芋支持板270の下方にあって、供給カップ720aの下端の開口の半分以上の領域を覆っている。尚、開閉蓋551の先端近傍縁部551aは、先端に行くにつれて横幅が狭くなる様にカーブしている。そのため、回転テーブル71の更なる回転によって、開閉蓋作動制御ピン554aが、先端近傍縁部551aに沿って当接して行くので、開閉蓋551が供給カップ720aの下端の開口を覆う領域は更に増加していく。
そして、図15(a)に示す様に、回転テーブル71の動きに伴って、図13で説明した開閉蓋作動制御ピン554a(図15(a)では二点鎖線で示した)が、図15(a)において実線で示す開閉蓋作動制御ピン554a1の位置まで移動することにより、開閉蓋551は、供給口271の上流側の第1の辺272を完全に通過して供給口271の下方に達しつつ、開閉蓋作動制御ピン554a1と共に移動してきた供給カップ720a1の下端の開口72kに対応する供給口271の領域をほぼ覆っている。そのため、この時点では、供給カップ720a1の中の種芋C(図示省略)はまだ落下しない。
更に、回転テーブル71が回転して、開閉蓋作動制御ピン554a1が先端近傍縁部551aを通過すると、当接が解除されるので、図15(b)に示す様に、開閉蓋551は、引っ張りコイルバネ部材553の収縮しようとする復元力によって時計回りに回動する。その瞬間、開閉蓋551による支えを失った種芋Cは、供給口271を通って、丁度、上昇して来た植付具26の内部に供給される。
これと同時に、開閉蓋551は、開閉蓋作動制御ピン554b1にその縁部が当接して停止するが、回転テーブル71が回転している限り、開閉蓋551は、引き続き、開閉蓋作動制御ピン554b1に押されて反時計回りに移動し始める。
尚、図15(b)では、開閉蓋551について、時計回りに回動する直前の状態を二点鎖線で示し、その回動の後、開閉蓋作動制御ピン554b1に当接して停止した直後の状態を点線で示した。また、図15(b)に示す開閉蓋作動制御ピン554b1は、図13で示した開閉蓋作動制御ピン554bの移動後の位置を示しており、供給カップ720b1は、図13で示した供給カップ720bの移動後の位置を示している。
尚、その他の動作は、上記実施の形態1の場合と基本的に同じであるので説明を省略する。
以上の構成により、開閉蓋551は、上記一連の動作を回転テーブル71の回転と共に繰り返すことで、種芋Cを植付具26に適切なタイミングで落下させることが可能となる。
また、本実施の形態の種芋移植機によれば、開閉蓋の数を1つにして保守点検を従来に比べて容易にできる。
尚、上記実施の形態3〜4では、種芋支持板における供給口として略扇形の切り欠きを有した構成の場合について説明したが、これに限らず例えば、種芋Cが植付具26に供給される構成であれば、供給口はどの様な形状であっても良い。
また、上記実施の形態では、開閉蓋は、供給口の一部の領域を閉じる場合について説明したが、これに限らず例えば、供給口の全領域を閉じる構成であっても良い。
また、上記実施の形態2では、作業者の作業位置が操作ハンドル側である場合について説明したが、これに限らず例えば、上記実施の形態1の場合と同様に、機体の左横側又は右横側に立って、その機体の走行と共に歩行して作業する構成でも良い。その場合は、種芋載せ部400の溝部の底面は、シューター450の近傍が最も高い位置にあり、作業者の居る機体の横側が最も低い位置になるように傾斜している構成とすれば良い。
また、上記実施の形態3〜4では、作業者の作業位置が、上記実施の形態1の場合と同様に機体の左横側又は右横側に立って、その機体の走行と共に歩行して作業する構成について説明したが、これに限らず例えば、上記実施の形態2の場合と同様に、操作ハンドル側である構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、図12に示す開閉蓋501を閉じる方向に付勢する弾性部材としてねじりコイルバネを用いた場合について説明したが、これに限らず例えば、引っ張りコイルバネでも良く、要するに開閉蓋を閉じる方向に付勢する機能を有する弾性部材であればどの様なものでも良い。
また、上記実施の形態では、図13に示す開閉蓋551を開く方向に付勢する弾性部材として、引っ張りコイルバネ部材553を用いた場合について説明したが、これに限らず例えば、ねじりコイルバネを用いた構成であっても良く、要するに、開閉蓋551を開く方向に付勢する弾性部材であればどの様なものでも良い。
また、上記実施の形態では、開閉蓋作動制御ピン554を用いた場合を説明したが、これに限らず例えば、供給カップ72の外周面から突き出した板状突起、又は板状突起であっても良い。
また、本発明の移植対象物の一例として上記実施の形態では、ジャガイモ等の種芋を移植する場合について説明したが、これに限らず例えば、種芋ばかりでなく球根等の球状体を移植する場合においても本発明が適用できるものであり、上記と同様の効果を発揮する。
また、上記実施の形態では、シャッター50は、図5(a)〜(c)に示す様に、シャッタープレート52を保持プレート53にスポット溶接等により固定した構成の例として説明したが、これに限らず例えば、これら2つの部品を別々に作成してから一つに組み立てるのでは無く、一枚の板金部材から一体部品として打ち抜いた後、折り曲げ加工等により作成する構成でも良い。これによりスポット溶接の加工工程が省略出来る。
また、上記実施の形態では、種芋を移植する場合について説明したが、これに限らず例えば、供給カップ72を、野菜苗の標準55径カップ(図示省略)が入るサイズに構成しておくことにより、野菜苗も植え付け可能となる。この場合、シューター40は使用しないので、取り外して作業することが望ましい。
また、上記実施の形態では、シューター40を備えた種芋移植機の構成を説明したが、これに限らず例えば、シューター40を備えていない構成でも良いし、あるいは、図17に示した従来の種芋収納部134を備えた移植機であっても良い。
また、上記実施の形態では、シューター40にシャッター50を備えた構成を説明したが、これに限らず例えば、シャッター50を備えていない構成でも良い。
また、本発明の抑制部の一例として上記実施の形態では、シューター40の傾斜面41に連接したほぼ水平な底面を有する後側端部40bと、その端に設けられた側壁42を備えて、傾斜面41を転がり落ちてきた種芋Cの動きをそこで停止させる構成について説明したが、これに限らず例えば、シューターの傾斜面の途中に水平な底面を有する部分(図示省略)を設けたり、種芋が直線的に転がり落ちるのを阻止する様に傾斜面にジグザグに立てられた複数の直進防止ピン(図示省略)を設けたり、若しくはこれらを組み合わせた構成により、本発明の抑制部を構成しても良い。
また、上記実施の形態では、種芋供給ガイド26aを用いる場合について説明したが、これに限らず例えば、種芋を供給カップ72から植付具26に受け渡す経路を伸縮自在な樹脂製又はゴム製の蛇腹管(図示省略)で構成しても良い。この蛇腹管の上端は、供給カップ72の下端底部の下方近傍に固定された支持ステー(図示省略)に固着するが、下端は植付具26上部のガイド受体(図示省略)に固定する。従って、植付具26が上下動しても、種芋Cの受渡し経路が常にカバ−されていることになるので、種芋植付時の受渡しトラブルが発生しない。
また、上記実施の形態では、種芋供給ガイド26aが植付具26に固定されている場合について説明したが、これに限らず例えば、種芋支持板200、250,270、若しくは保持アングル300、350に、直接又は間接的に固定された構成でも良い。
尚、本発明の移植機の他の例として、実施の形態2と、実施の形態3あるいは実施の形態4とを組み合わせた構成とすることもできる。