JP2012039329A - 超音波送受信器 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の超音波送受信器を1つの基板状に同時に作成でき、かつ容易に個々の超音波送受信器を基板から着脱することができる、音圧の高い超音波送受信器を提供する。
【解決手段】外周に端子をもつシンバル型の振動板を圧電素子に接着して、超音波送受信子を形成する。折り曲げられた端子の形状的特徴によって圧電素子の振動を妨げることなく、振動板は容易に振動し、高い音圧の超音波を発生させる。振動板の端子の先を基板に半田つけすることで着脱が容易で、音圧が高く、部品点数が少なく安価な超音波送受信器を実現する。
【選択図】図5
【解決手段】外周に端子をもつシンバル型の振動板を圧電素子に接着して、超音波送受信子を形成する。折り曲げられた端子の形状的特徴によって圧電素子の振動を妨げることなく、振動板は容易に振動し、高い音圧の超音波を発生させる。振動板の端子の先を基板に半田つけすることで着脱が容易で、音圧が高く、部品点数が少なく安価な超音波送受信器を実現する。
【選択図】図5
Description
この発明は、金属板に圧電素子を貼り付けてなる空中用の超音波送受信器に関するものである。
金属からなる円盤状の板に、両面電極の施された圧電素子を接着することでユニモルフ振動子を形成する。圧電素子の両面に設けられた電極にユニモルフ振動子の固有振動数と同じ周波数のパルス電圧を引加することで、ユニモルフ振動子はベンディング振動を行い、超音波を発生させる。
開放型の超音波送受信器として、金属からなる円盤状の金属板に両面電極の施された圧電素子を接着し、電極にリード線を半田付けした単純な構造のものと、円盤状の金属板に圧電素子を接着し、金属板の上に円錐形の共振子を接着した構造のものが広く使用されている。また、両面電極の施された圧電素子の両面に、中心の凹んだ円盤状(シンバル状)の金属板を接着し、両面電極にリード線を半田付けした超音波送受信器が開発されている。
図1に金属板の上に円錐形の共振子を取り付けた開放型超音波送受信器の例を示す。
金属からなる円盤状の振動板2に、両面電極の取り付けられた円盤状の圧電素子3が接着剤によって接着されている。金属板2の上に金属からなる円錐形の共振子1が接着剤によって取り付けられている。圧電素子3とモールド5の間は、低い硬度のシリコーンで圧電素子3をモールド5から浮かすように接着されている。圧電素子3の両面にはそれぞれリード線4が半田つけされている。リード線4の一端はモールド5の電極ピン6に半田つけされている。圧電素子3と金属板2によって生じたベンディング振動が、円錐形の共振子1によって増幅される。共振子1が無い場合に比べて、大きな音圧と感度を得ることができる。
金属からなる円盤状の振動板2に、両面電極の取り付けられた円盤状の圧電素子3が接着剤によって接着されている。金属板2の上に金属からなる円錐形の共振子1が接着剤によって取り付けられている。圧電素子3とモールド5の間は、低い硬度のシリコーンで圧電素子3をモールド5から浮かすように接着されている。圧電素子3の両面にはそれぞれリード線4が半田つけされている。リード線4の一端はモールド5の電極ピン6に半田つけされている。圧電素子3と金属板2によって生じたベンディング振動が、円錐形の共振子1によって増幅される。共振子1が無い場合に比べて、大きな音圧と感度を得ることができる。
図2に、シンバル状の金属板を貼り合わせた超音波送受信器の例を示す。金属からなる中心の凹んだ2枚の円盤7が、凹み側が圧電素子側になるように円盤7と同じ外径の円盤状の圧電素子3の両面に接着剤によって接着されている。
圧電素子3の両面電極には、リード線4が半田付けされている。圧電素子3の伸縮が2つの円盤7の形状的特徴によって増幅され、単純なユニモルフ構造の超音波送受信器に比べて高い音圧を得ることができる。
圧電素子3の両面電極には、リード線4が半田付けされている。圧電素子3の伸縮が2つの円盤7の形状的特徴によって増幅され、単純なユニモルフ構造の超音波送受信器に比べて高い音圧を得ることができる。
空中用の超音波送受信器は、これまで距離計用または物体検知用に多く使用されている。最近、超音波の特性を利用して指向性をもつスピーカー(パラメトリックスピーカー)の開発が盛んに行われている。パラメトリックスピーカー用の超音波送受信器として円錐形の共振子を用いた超音波送受信器が多く使用されている。パラメトリックスピーカーの音源としては、超音波送受信器の音圧が低い為に、10〜100個程度の複数個の超音波送受信器が並べて使用される。また、超音波は音源の面積が広いほど指向性が狭くなるという特徴を持つことから、指向性を狭くするためにも複数の超音波送受信器が並べて使用されている。超音波送受信器を横に並べることで、広い面積の音源が得られ、より狭い範囲にのみ音を当てることができる。
内野研二、石井孝明著 「強誘電体デバイス」 森北出版株式会社 2005
単品としての性能では円錐形の共振子を取り付けた超音波送受信器が優れている。しかしこの構造は、圧電素子と金属板または共振子の振動を妨げないように、部品を接合する必要がある為に強度が弱い。また部品点数も多く、小さな負荷でも特性に影響するためバラツキも大きい。この事から、同じ基板状にまとめて複数の超音波送受信器を作成するにはむかない。個々の超音波送受信器に問題が発生した場合に、個々の超音波送受信器を容易に取りはずす事が出来るようにカバーの取り付けられた超音波送受信器を個々に作成し、後で大きな基板に取り付けることが一般的である。この為に、超音波送受信器を100個程度並べたパラメトリックスピーカーは非常に高価なものになっている。
部品点数が少なく、複数の超音波送受信器を1つの基板状の同時に作成でき、かつ容易に個々の超音波送受信器を基板から着脱する事ができる、音圧の高い超音波送受信器が求められている。
請求項1に記載の発明では、+側とGND側の電極の設けられた基板と、両面に銀電極の設けられた圧電素子と、圧電素子の一方の面に接着する金属からなる振動板と、圧電素子のもう一方の面に接着する金属からなる振動板と、からなる超音波送受信器において、前記振動板が、圧電素子との接着面側の中心に凹みのある円盤部と、円盤部の外周から延びた少なくとも1本の少なくとも1回円盤部に対して垂直な方向へ曲げられた端部をもち、圧電素子の+電極面に接着した振動板の端子の先を基板の+側電極に半田付けし、圧電素子のGND側電極面に接着された振動板の端子の先を基板のGND側電極に半田付けすることで、音圧が高く、部品点数が少なく、安価に複数個取付可能な超音波送受信器を実現する。
本発明の実施例を示す。図3に圧電素子の+側電極面に接着する振動板8の例を示す。
厚さ2mmの中央が凹んだφ8の円盤(シンバルのような形の円盤)の外周に2本の端子が伸びている、端子は円盤の近くで円盤から下向きに曲げられている。さらにその先で上向きに曲がられ、先端がまた曲げられている。U字状に曲げられている。振動板8は、厚さ2mmの金属板を所定の形状に打ち抜き、プレスすることで成形されている。
厚さ2mmの中央が凹んだφ8の円盤(シンバルのような形の円盤)の外周に2本の端子が伸びている、端子は円盤の近くで円盤から下向きに曲げられている。さらにその先で上向きに曲がられ、先端がまた曲げられている。U字状に曲げられている。振動板8は、厚さ2mmの金属板を所定の形状に打ち抜き、プレスすることで成形されている。
図4に圧電素子のGND側電極面に接着する振動板11の例を示す。厚さ2mmの中央が凹んだφ8の円盤(シンバルのような形の円盤)の外周に2本の端子が伸びている、端子は円盤の近くで円盤から上向きに曲げられている。さらにその先で下向きに曲がられ、先端がまた曲げられている。U字状に曲げられている。振動板8は、厚さ2mmの金属板を所定の形状に打ち抜き、プレスすることで成形されている。
図5に組立図を示す。前述振動板8を外径φ7厚さ0.2mmの圧電素子の+側電極面に接着し、前記振動板11を圧電素子のGND側電極面に接着する。圧電素子の電極と振動板8、11は接触し、電気的に接続されている。このとき、2枚の振動板の端子が重ならないように、振動板は圧電素子に接着されている。振動板8と振動板11と圧電素子3からなる超音波送受信器を、基板9に設けられた貫通穴に入れる。基板9には+側とGND側の電極が取り付けられている。圧電素子3の+側電極に接着された振動板8の端子を、基板の+側電極に接触される。圧電素子3のGND側電極に接着された振動板11の端子を基板のGND側電極に接触させる。図5(a)に分解部、図5(b)に取り付けた状態を示す。基板9の電極と振動板8と振動板11の端部の先を半田で半田付けし、振動板8と振動板11を基板9に固定する。図6(a)に2つの振動板8、11の端部の先端と基板9の電極が半田付けされた面の斜面図を示す。図6(b)に裏側からみた斜面図を示す。
振動板8と振動板11の端部を基板9に設けられた穴に差し込み、半田付けすることで、基板9に超音波送受信器を容易に取り付ける事ができる。また、容易に取り外すことが出来る。
振動板8と振動板11の端部を基板9に設けられた穴に差し込み、半田付けすることで、基板9に超音波送受信器を容易に取り付ける事ができる。また、容易に取り外すことが出来る。
電極に超音波送受信器の固有振動と一致する周波数のパルス電圧を加えると、超音波送受信器の振動面が振動し、超音波を発生させる。
図7に超音波送受信器の振動の様子を示す。圧電素子3は加えられた電圧によって収縮し、収縮した圧電素子3によって振動板8と振動板11が内側に引っぱられる。振動板8と振動板11の形状的特徴によって、振動板8と振動板11は、凹み部を大きくたわませて振動する。振動板8が上下に振動することで、大きな超音波が発生する。この時、圧電素子3の収縮によって、振動板8の外周にある端子が一緒に引っぱられる。しかし、端子に施されたU字状の湾曲によって、端子は容易に変形し、端子が大きな負荷となることなく圧電素子3の振動は効率的に超音波へ変化される。
図7に超音波送受信器の振動の様子を示す。圧電素子3は加えられた電圧によって収縮し、収縮した圧電素子3によって振動板8と振動板11が内側に引っぱられる。振動板8と振動板11の形状的特徴によって、振動板8と振動板11は、凹み部を大きくたわませて振動する。振動板8が上下に振動することで、大きな超音波が発生する。この時、圧電素子3の収縮によって、振動板8の外周にある端子が一緒に引っぱられる。しかし、端子に施されたU字状の湾曲によって、端子は容易に変形し、端子が大きな負荷となることなく圧電素子3の振動は効率的に超音波へ変化される。
円盤部に対して垂直な方向とは、円盤部に対して垂直な方向を示すが、かならず振動板8または振動板11の端子を90度曲げることを示すものでは無い。45度またはもっと低い角度でも良い。振動板8と振動板11の端子を曲げる方向はどちらでの良いが、圧電素子3の伸縮を妨げないように、バネ状に曲げることが望ましい。また基板9に半田つけしよすいように曲げる必要がある。
振動板8または振動板11の材料としてアルミ合金やインバー材などの金属が考えられる。または、金属にニッケルメッキなどを施し、半田付け性を上げた材料でも良い。
基板9に複数の取付部を設け、複数の超音波送受信器を取り付けることができる。振動板の構造的特徴によって、1つ1つの超音波送受信器の音圧が大きく、超音波送受信器の着脱が容易で、部品点数が少なく、安価な超音波送受信器を実現している。図8に超音波送受信器の例を示す。
1 円錐形の共振体
2 金属板
3 圧電素子
4 リード線
5 樹脂モールド
6 金属ピン
7 シンバル型の金属板
8 +側振動板
9 基板
10 半田
11 GND側振動板
2 金属板
3 圧電素子
4 リード線
5 樹脂モールド
6 金属ピン
7 シンバル型の金属板
8 +側振動板
9 基板
10 半田
11 GND側振動板
Claims (1)
- +側とGND側の電極の設けられた基板と、両面に電極の設けられた圧電素子と、圧電素子の一方の面に接着する金属からなる振動板と、圧電素子のもう一方の面に接着する金属からなる振動板と、からなる超音波送受信器において、前記振動板が、圧電素子との接着面側の中心に凹みのある円盤部と、円盤部の外周から延びた少なくとも1本の少なくとも1回円盤部に対して垂直な方向へ曲げられた端部をもち、圧電素子の+電極面に接着した振動板の端子の先を基板の+側電極に半田付けし、圧電素子のGND側電極面に接着した振動板の端子の先を基板のGND側電極に半田付けしたことを特徴とする超音波送受信器
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010176851A JP2012039329A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 超音波送受信器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010176851A JP2012039329A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 超音波送受信器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012039329A true JP2012039329A (ja) | 2012-02-23 |
Family
ID=45850838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010176851A Pending JP2012039329A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 超音波送受信器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012039329A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015041861A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 株式会社村田製作所 | 超音波発生装置 |
-
2010
- 2010-08-06 JP JP2010176851A patent/JP2012039329A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015041861A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 株式会社村田製作所 | 超音波発生装置 |
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