JP2001036993A - 圧電型電気音響変換器 - Google Patents

圧電型電気音響変換器

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JP2001036993A
JP2001036993A JP11207197A JP20719799A JP2001036993A JP 2001036993 A JP2001036993 A JP 2001036993A JP 11207197 A JP11207197 A JP 11207197A JP 20719799 A JP20719799 A JP 20719799A JP 2001036993 A JP2001036993 A JP 2001036993A
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diaphragm
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auxiliary
vibrating plate
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Kazuro Hamada
和朗 濱田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04R17/00Piezoelectric transducers; Electrostrictive transducers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】補助振動板の発音効果を高め、低周波数で大き
な音を発生できる圧電型電気音響変換器を得る。 【解決手段】表裏面に電極を形成した圧電セラミック板
2を金属板3に接着してなる圧電振動板1と、この圧電
振動板1を収納した筐体20,30と、圧電振動板1の
電極を筐体の外部へ電気的に引き出すための端子31,
32を備える。筐体20,30の内部に、補助振動板1
0を圧電振動板1とほぼ平行に配置し、圧電振動板1の
振動部と補助振動板10とを連結体12によって連結す
る。これにより、圧電振動板1の屈曲振動が補助振動板
10に伝えられ、低周波数でかつ大きな音圧の音を発生
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電サウンダ,圧電
スピーカ,圧電ブザー,圧電受話器などの圧電型電気音
響変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電ブザーや圧電スピーカなどに
圧電型電気音響変換器が広く用いられている。この種の
圧電型電気音響変換器は、円形の圧電セラミック板の片
面に円形の金属板を貼り付けてユニモルフ型振動板を構
成し、この振動板の周縁部を円形のケースの中に支持
し、ケースの開口部をカバーで閉鎖した構造のものが一
般的である。ユニモルフ型振動板の場合、電圧印加によ
って外径が伸縮するセラミック板を、寸法変化しない金
属板に接着して屈曲振動を得るものである。
【0003】このような圧電型電気音響変換器の形状を
小型、薄型にしようとすると、ケースの体積が小さくな
るため、振動板とケースとの間の空間の共鳴現象を利用
するヘルムホルツの共鳴原理では、共鳴周波数が高くな
り過ぎ、実用周波数に合わせることができない。そのた
め、実用周波数に合わせようとすると、ケースを小型化
できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開平9−3
07996号公報のように、圧電振動板とともに補助振
動板を筐体内に配置し、圧電振動板の振動に共鳴して補
助振動板を振動させ、低い周波数帯の音を発生できる小
型の圧電スピーカが提案されている。この場合には、補
助振動板は圧電振動板とほぼ平行に近接して配置され、
圧電振動板と補助振動板の周辺部を弾性体を介して筐体
に支持している。
【0005】しかしながら、上記の圧電スピーカの場
合、補助振動板と圧電振動板とは間隔を開けて配置され
ているので、圧電振動板の振動が空気を介して補助振動
板に伝わるに過ぎない。そのため、振動伝達のロスが大
きく、発生する音圧が低いという欠点があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、補助振動板の発
音効果を高め、低周波数で大きな音を発生することがで
きる圧電型電気音響変換器を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、表裏面に電極を形成した
圧電セラミック板を金属板に接着してなる圧電振動板
と、この圧電振動板を収納した筐体と、圧電振動板の電
極を筐体の外部へ電気的に引き出すための引出手段とを
備えた圧電型電気音響変換器において、上記筐体の内部
に、補助振動板を圧電振動板とほぼ平行に配置し、圧電
振動板の振動部と補助振動板とを連結体によって連結し
たことを特徴とする圧電型電気音響変換器を提供する。
【0008】引出手段を介して圧電振動板の電極間に交
番電圧を印加すると、圧電セラミック板が伸縮するのに
つれて圧電振動板は屈曲振動する。圧電振動板の屈曲振
動は、連結体を媒体として補助振動板を励振させる。補
助振動板はその固有周波数で共振現象が生じる。したが
って、印加電圧の周波数と補助振動板の固有振動数とを
近い値とすることで、効率よく音を発生させることがで
きる。さらに、補助振動板は圧電振動板とは無関係に材
料、形状を設定することが可能である。また、補助振動
板は、一般的な圧電振動板と比較し、セラミック板の貼
付がない分、固有周波数が低く、低周波数での発音に適
している。しかも、圧電振動板と補助振動板とは連結体
によって機械的に連結されているので、圧電振動板の振
動が補助振動板に直接伝わり、発音効果を高めることが
できる。したがって、低周波数で大きな音を発生するこ
とができる。また、本発明では圧電振動板と筐体との間
の空間の共鳴現象を利用していないので、ヘルムホルツ
の共鳴原理に制約されず、筐体を小型化できる。
【0009】圧電振動板と補助振動板とを連結する連結
体としては、種々の材料を用いることができる。例え
ば、連結体を樹脂接着剤とすれば、圧電振動板と補助振
動板とを簡単に連結できる。また、金属製の補助振動板
と圧電振動板の金属板とを連結するには、接着剤のほ
か、金属部材を溶接してもよい。
【0010】請求項2のように、補助振動板に1個また
は複数個の貫通穴を設けるのが望ましい。すなわち、補
助振動板が貫通穴を有しない場合には、補助振動板の表
側と裏側の空間の空気の流動がなく、空気抵抗のために
補助振動板が振動しにくくなる。そのため、高電圧入力
時の振幅の直線性が劣化する。これに対し、貫通穴を設
けることで、補助振動板の表裏空間の空気の流動を助
け、高電圧入力時の振幅の直線性が改善され、大きな音
圧を得ることができる。
【0011】請求項3のように、補助振動板の外周縁部
に複数の突起部を形成し、これら突起部を筐体の支持部
に支持すると、周縁部における応力の周方向への伝達が
抑制され、同一の板厚、同一の大きさの補助振動板を使
用しても、一層の低周波数化を実現できる。
【0012】請求項4のように、圧電振動板を長方形の
圧電セラミック板と長方形の金属板とで構成し、補助振
動板を圧電振動板とほぼ同形の長方形とした場合、圧電
振動板および補助振動板の短辺側の2辺を筐体の支持部
に支持し、圧電振動板の長さ方向の中心部と補助振動板
の長さ方向の中心部とを連結体によって連結するのが望
ましい。すなわち、従来のような円形の振動板の場合に
は、その中心部のみが最大振幅点となるため、変位体積
が小さく、音響変換効率が比較的低い。また、振動板の
周囲が拘束されるので、周波数が高くなり、低い周波数
の振動板を得ようとすれば、半径寸法が大きくなる。こ
れに対し、請求項4のような長方形の振動板の場合、最
大振幅点が長さ方向の中心線にそって存在するので、変
位体積が大きく、高い音響変換効率を得ることができ
る。そして、圧電振動板および補助振動板の短辺側の2
辺が拘束されるが、長辺側の2辺は自由に変位できるの
で、円形の振動板に比べて低い周波数を得ることができ
る。逆に、同じ周波数を得るのであれば、寸法を小型化
できる。なお、圧電振動板および補助振動板の長辺側の
2辺と筐体との隙間は、シリコーンゴムなどの弾性封止
剤によって封止してもよい。
【0013】請求項5のように、圧電振動板を円形の圧
電セラミック板と円形の金属板とで構成し、補助振動板
も圧電振動板とほぼ同形の円形とした場合、補助振動板
の周縁部を筐体の支持部に支持し、圧電振動板の周辺部
を開放し、圧電振動板の中心部と補助振動板の中心部と
を連結体によって連結するのが望ましい。この場合に
は、圧電振動板の周辺部が拘束されないので、大きくか
つ自由に変位でき、固有周波数を低くすることができ
る。また、圧電振動板の中心部と補助振動板の中心部と
が連結体によって連結されているので、圧電振動板が上
下に振動するのに伴って補助振動板も振動し、大きな音
圧を得ることができる。
【0014】圧電振動板の電極を筐体の外部へ電気的に
引き出すための引出手段として、請求項6のように構成
するのが望ましい。すなわち、圧電振動板の圧電セラミ
ック板の主面電極と補助振動板とが導電性材料よりなる
連結体によって連結され、筐体には外部接続用の一対の
端子が設けられ、一方の端子は圧電振動板の金属板と接
続され、他方の端子は補助振動板と接続されているもの
である。この場合には、補助振動板と連結体とを、圧電
セラミック板の主面電極を端子と接続するための中継部
材として利用することで、構造が簡単となるとともに、
振動特性が良好となる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明にかかる圧電
型電気音響変換器の第1実施例を示す。この圧電型電気
音響変換器は、長方形の圧電振動板1と、長方形の補助
振動板10と、これら振動板1,10を収容した樹脂製
のケース20および裏蓋30とを備えており、ケース2
0と裏蓋30とで筐体を構成している。ケース20の上
壁部には複数個(図1では4個)の放音穴21が形成さ
れ、下面開口部に裏蓋30が接着されている。ケース2
0の対向する2辺の内側面には階段状の支持部22a,
22bと23a,23bとが形成され、1段目の支持部
22a,22b上には補助振動板10の短辺側の2辺が
絶縁性接着剤などの支持剤24によって固定され、2段
目の支持部23a,23b上には圧電振動板1の短辺側
の2辺が絶縁性接着剤などの支持剤25によって固定さ
れている。これにより、補助振動板10と圧電振動板1
は互いに平行に配置される。また、圧電振動板1および
補助振動板10の長辺側の2辺とケース20との隙間は
シリコーンゴムなどの弾性封止剤26,27によってそ
れぞれ封止されている。これにより、振動板1の表裏に
音響空間28,29が形成される。
【0016】ケース20の支持部22a,22bと23
a,23bを設けた側壁には、外部接続用の端子31,
32がインサート成形,接着,溶着などによって固定さ
れており、端子31,32の内側端部は、後述する圧電
振動板1の金属板3と主面電極4とにそれぞれ電気的に
導通されている。端子31,32の外側端部は裏蓋30
の下面側へ沿うように折り曲げられており、これにより
圧電型電気音響変換器は表面実装型に構成されている。
裏蓋30をケース20の下面開口部に接着した状態で、
ケース20と裏蓋30との間には複数の放音穴33(図
1参照)が形成され、この放音穴33は下側の音響空間
29に連通している。
【0017】この実施例の圧電振動板1は、図4に示す
ように、PZTなどの長方形の圧電セラミック板2を長
方形の金属板3の表面に貼り付けたものである。金属板
3は良導電性とバネ弾性とを兼ね備えた材料が望まし
く、特にヤング率が圧電セラミック板2と近い材料が望
ましい。そのため、例えばリン青銅,42Niなどが用
いられる。なお、金属板3が42Niの場合には、セラ
ミック(PZT等)と熱膨張係数が近いので、より信頼
性の高いものが得られる。圧電セラミック板2の表裏面
には主面電極4,5(裏面側の主面電極5は図示せず)
が全面に形成され、裏側の主面電極5は金属板3と導通
している。したがって、圧電セラミック板2の表側の主
面電極4と金属板3との間に交番電圧を印加すると、圧
電振動板1はその長さ方向両端部を支点として長さベン
ディングモードで屈曲振動する。なお、この実施例で
は、圧電セラミック板2を金属板3より小形としたが、
同一形状としてもよい。
【0018】補助振動板10は、図5に示すように圧電
振動板1とほぼ同形の長方形よりなり、例えばリン青
銅,42Niなどのばね弾性を有する金属板が用いられ
る。なお、この実施例では、補助振動板10が導電性で
ある必要がないので、ばね弾性に優れた樹脂板を用いて
もよい。補助振動板10には、1個または複数個の貫通
穴11が形成されており、この貫通穴11を介して補助
振動板10の表裏の空気が流動し、補助振動板10の振
幅が大きくなる。貫通穴11は図5の(a)のように比
較的大きめの穴を少数個形成してもよいが、図5の
(b)のように小形の貫通穴11を多数個形成してもよ
い。圧電振動板1はその金属板3側を上側に向けてケー
ス20に取り付けられ、金属板3の長さ方向の中央部と
補助振動板10の長さ方向の中央部とが樹脂接着剤など
よりなる連結体12によって連結されている。なお、図
3では金属板3と補助振動板10とを短辺方向のほぼ全
域で連結体12により接着したが、一部のみを接着して
もよい。これによって、圧電振動板1の振動が補助振動
板10へ効率的に伝達される。
【0019】上記のように、圧電振動板1の金属板3の
短辺側の2辺はケース20の2段目の支持部23a,2
3b上に支持剤25によって固定される。圧電振動板1
をケース20に固定した後、一方の端子31の内側端部
は圧電振動板1の金属板3に導電性接着剤あるいは半田
によって接続され、他方の端子32の内側端部は圧電振
動板1の主面電極4に導電性接着剤あるいは半田によっ
て接続される。
【0020】外部端子31,32の間に所定の交番電圧
を印加すると、圧電振動板1は長さベンディングモード
で屈曲振動し、連結体12を介して補助振動板10にも
振動が伝達され、補助振動板10を励振する。補助振動
板10は固有周波数で共振現象を起こし、音波を発生す
る。この音波は、補助振動板10とケース20との間の
空間、ケース20の放音穴21を介して外部へ放射され
る。また、圧電振動板1で発生した屈曲振動により、圧
電振動板1と裏蓋30との間の空間29を共鳴させ、そ
の音波が側壁に設けた放音穴33を介して外部へ放射さ
れる。
【0021】本発明では圧電振動板1と補助振動板10
とが連結体12によって機械的に連結されているので、
補助振動板10の変位量が大きく、しかも圧電振動板1
の振動をロスなく補助振動板10に伝えることができ
る。そのため、低周波数でかつ高い音圧の音波を発生す
ることができる。この音波は、ケースの大きさが同じ場
合、ヘルムホルツの共鳴原理を用いた音波より低周波数
とすることができ、実用周波数に近い音を発生すること
ができる。また、本発明では圧電振動板1とケース20
との間に共鳴空間を形成する必要がないので、ヘルムホ
ルツの共鳴原理に制約されず、ケース20の上面が開放
していても構わない。つまり、ケース20は圧電振動板
1と補助振動板10の周辺部を支持するだけでもよい。
そのため、ケース20をさらに小型化できる。
【0022】図6,図7は本発明にかかる圧電型電気音
響変換器の第2実施例を示す。この実施例は、長方形の
圧電振動板1と長方形の補助振動板10とを枠型の樹脂
ケース40内に固定するとともに、ケース40の底面を
裏蓋50で閉じたものである。圧電振動板1および補助
振動板10は第1実施例(図4,図5参照)と同様であ
るため、同一符号を付して説明を省略する。なお、補助
振動板10は金属板で構成される。
【0023】ケース40には外部接続用の端子41,4
2がインサート成形、接着、カシメ、溶着などの手段に
よって固定されている。ケース40の対向する2辺の内
側面には2段の支持部43a,43bと44a,44b
とが形成され、1段目の支持部43a,43bの片方4
3bの表面には端子42の内側端部が露出している。1
段目の支持部43a,43b上に補助振動板10の短辺
側の2辺が導電性接着剤45によって固定され、端子4
2と補助振動板10とが電気的に接続される。なお、端
子42が露出していない方の支持部43aは通常の絶縁
性接着剤で固定してもよい。また、2段目の支持部44
a,44bの片方44aの表面には端子41の内側端部
が露出している。2段目の支持部44a,44b上に圧
電振動板1の金属板3の短辺側の2辺が導電性接着剤4
6によって固定され、端子41と金属板3とが電気的に
接続される。なお、端子41が露出していない方の支持
部44bは通常の絶縁性接着剤で固定してもよい。圧電
振動板1および補助振動板10の長辺側の2辺とケース
40との隙間は、図3と同様にシリコーンゴムなどの弾
性封止剤(図示せず)によってそれぞれ封止されてい
る。
【0024】圧電振動板1は、その圧電セラミック板2
側を補助振動板10側に向けてケース40に固定されて
いる。そして、圧電セラミック板2の主面電極4と補助
振動板10との間が、導電性接着剤などよりなる連結体
13によって機械的に連結されかつ電気的に接続されて
いる。そのため、圧電セラミック板2の主面電極4は、
連結体13および補助振動板10を介して端子42と接
続されている。
【0025】裏蓋50をケース40の下面開口部に接着
した状態で、ケース40と裏蓋50との間には複数の放
音穴47(図6参照)が形成され、この放音穴47は圧
電振動板1と裏蓋50とで構成される音響空間に連通し
ている。なお、図6,図7では、枠形のケース40の上
面が開放している例を示したが、ケース40の上面に保
護カバーを適宜装着してもよい。但し、この保護カバー
はヘルムホルツの共鳴空間を必ずしも構成する必要はな
い。
【0026】第2実施例の場合は、補助振動板10およ
び連結体13が、圧電セラミック板2の主面電極4を外
部へ引き出すための導電部材を兼ねているので、構造が
簡素化されるとともに、端子42を圧電セラミック板2
の主面電極4に直接接続する必要がないので、圧電振動
板1の振動を阻害しないという利点がある。
【0027】図8は、第2実施例のように圧電振動板1
と補助振動板10とを連結体13で連結した圧電型電気
音響変換器と、連結体13で連結していない圧電型電気
音響変換器との音圧−周波数特性を示す。図から明らか
なように、連結体13を有する場合には、連結体13を
有しない場合に比べて音圧が約10db程度上昇してお
り、より高い音圧の音響変換器が得られたことがわか
る。この例では、連結体13を有する場合には、圧電振
動板1は3.0kHzで、補助振動板10は2.0kH
zで共振するが、連結体を有しない場合には、圧電振動
板1および補助振動板10はこれよりやや低い周波数で
共振する。なお、圧電振動板1または補助振動板10の
厚みや材料を選択することで、補助振動板10の共振周
波数を圧電振動板1の共振周波数より高くすることもで
き、あるいは圧電振動板1と補助振動板10の共振周波
数を一致させることも可能である。この場合には、狭帯
域であるが音圧の高い音響変換器を得ることができる。
【0028】図9,図10は本発明にかかる圧電型電気
音響変換器の第3実施例を示す。この実施例では、円形
の圧電振動板60と円形の補助振動板70とを、円形の
ケース80および裏蓋90からなる筐体の内部に配置し
たものである。この場合には、補助振動板70の周縁部
がシリコーンゴムなどの弾性支持剤71によってケース
80の段差状支持部81に支持されており、圧電振動板
60の周縁部はケース80と接触しておらず、開放され
ている。補助振動板70には、図11の(a)または
(b)に示すように、複数の貫通穴72が形成されてい
る。補助振動板70の中心部と圧電振動板60の金属板
61の中心部とが連結体73によって機械的に連結され
ている。この実施例の連結体73は例えば金属チップよ
りなり、金属チップ73を補助振動板70と金属板61
とに溶接することで相互に連結している。
【0029】ケース80には2本のリード線82,83
が挿通されており、一方のリード線62の内側端部は圧
電振動板60の圧電セラミック板62の表面電極に接続
され、他方のリード端子83の内側端部は金属板61に
接続されている。なお、ケース80の上壁部には放音穴
84が形成されている。
【0030】上記実施例の場合には、圧電振動板60の
周縁部は開放され、中心部が連結体73によって補助振
動板70と連結されているので、リード線82,83間
に交番信号を印加すると、圧電振動板60は中心部を支
点として屈曲振動を生じる。この振動の変位は、外周部
を支持した場合に比べて大きい。すなわち、円形振動板
の外周部を支持した場合には、その直径によって振動の
波長が決定される。これに対し、振動板の中心部を支持
した場合には、振動板の外周部は自由状態であるため、
振動板は円弧の一部を構成し、λ/2は振動板の外径よ
り大きくなる。したがって、同じ直径の振動板の比較で
は、外周部を支持した場合に比べて、中心部を支持した
場合の方が共振周波数が低い。しかも、外周部を支持し
た場合の中心部の変位量に比べて、中心部を支持した場
合の外周部の変位量の方が大きい。よって、低周波で大
きな音圧を得ることができる。
【0031】図12は補助振動板の第4実施例を示す。
この補助振動板100は角形に形成され、複数個の貫通
穴101が形成されている。補助振動板100の周縁部
には複数の突起102が形成され、これら突起102が
例えば図1,図2、あるいは図6,図7に示されるケー
ス20,40の支持部に支持される。なお、突起102
の大きさ、個数、配列は図12に限るものではなく、任
意に変更できる。例えば、大きさの異なる突起102を
補助振動板100の周縁部に不規則に配列してもよい。
【0032】この場合には、補助振動板100の周縁部
が突起102によって断続的にケース20と結合されて
いるので、補助振動板100の周縁部における応力の周
方向への伝達が抑制される。そのため、同一板厚、同一
の大きさであっても、突起102を有する補助振動板1
00を使用すれば、突起を有しない補助振動板に比べて
一層の低周波数化を実現できる。
【0033】図13は補助振動板の第5実施例を示す。
この補助振動板110は丸形に形成され、図9,図10
のような筐体に収容される。この場合も、補助振動板1
10には複数の貫通穴111が形成され、周縁部には複
数の突起112が形成されている。この場合も、図12
と同様に、一層の低周波数化を実現できる。
【0034】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能
である。本発明において、補助振動板と連結される圧電
振動板の面は、金属板に限らず、圧電セラミック板であ
ってもよい。本発明の筐体構造としては、実施例のよう
にケースと裏蓋とからなる筐体の内部に圧電振動板と補
助振動板とを収容したものに限らず、ケースの上面が開
放していてもよいし、裏蓋が開放していてもよい。本発
明にかかる圧電振動板および補助振動板の2辺とケース
との隙間は、実施例のようにシリコーンゴムなどの弾性
封止剤によって封止したものに限らず、封止せずに開放
状態としてもよい。本発明にかかる電極の引出方法とし
ては、第1実施例(図1〜図3)、第2実施例(図6,
図7)、または第3実施例(図9,図10)に限るもの
ではない。例えば、ケースまたは裏蓋に外部接続用の電
極を形成しておき、これら電極と圧電振動板の金属板お
よび電極とを導電性接着剤によって接続してもよい。ま
た、金属板の片面に圧電セラミック板を接着してユニモ
ルフ型振動板を構成したが、金属板の両面に圧電セラミ
ック板を接着してバイモルフ型振動板を構成してもよ
い。なお、本発明の圧電型電気音響変換器は、圧電ブザ
ー,圧電サウンダ,圧電スピーカなどの発音体としての
用途の他、圧電受話器などの受音体としても使用でき
る。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載の発明によれば、筐体の内部に補助振動板を圧電
振動板とほぼ平行に配置し、圧電振動板の振動部と補助
振動板とを連結体によって連結したので、圧電振動板の
屈曲振動によって補助振動板が励振され、補助振動板は
固有周波数で共振現象を起こし、音波を発生する。その
ため、発生する音波はヘルムホルツの共鳴原理を用いた
音波より低周波数とすることができ、実用周波数に近い
音を発生することができる。しかも、圧電振動板と補助
振動板とは連結体によって機械的に連結されているの
で、圧電振動板の振動が補助振動板に直接伝わり、発音
効果を高めることができる。したがって、低周波数で大
きな音を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる圧電型電気音響変換器の第1実
施例の斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1の圧電型電気音響変換器に用いられる圧電
振動板の斜視図である。
【図5】図1の圧電型電気音響変換器に用いられる補助
振動板の斜視図である。
【図6】本発明にかかる圧電型電気音響変換器の第2実
施例の斜視図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】図6に示す圧電型電気音響変換器の音圧−周波
数特性図である。
【図9】本発明にかかる圧電型電気音響変換器の第3実
施例の斜視図である。
【図10】図9のD−D線断面図である。
【図11】図9の圧電型電気音響変換器に用いられる補
助振動板の斜視図である。
【図12】補助振動板の第4実施例の斜視図である。
【図13】補助振動板の第5実施例の斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電振動板 2 圧電セラミック板 3 金属板 10 補助振動板 11 貫通穴 12,13 連結体 20,40 ケース 30,50 裏蓋 31,32,41,42 端子(引出手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏面に電極を形成した圧電セラミック板
    を金属板に接着してなる圧電振動板と、この圧電振動板
    を収納した筐体と、圧電振動板の電極を筐体の外部へ電
    気的に引き出すための引出手段とを備えた圧電型電気音
    響変換器において、上記筐体の内部に、補助振動板を圧
    電振動板とほぼ平行に配置し、圧電振動板の振動部と補
    助振動板とを連結体によって連結したことを特徴とする
    圧電型電気音響変換器。
  2. 【請求項2】上記補助振動板は1個または複数個の貫通
    穴を有することを特徴とする請求項1に記載の圧電型電
    気音響変換器。
  3. 【請求項3】上記補助振動板の外周縁部には複数の突起
    部が形成され、これら突起部で筐体の支持部に支持され
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電
    型電気音響変換器。
  4. 【請求項4】上記圧電振動板は長方形の圧電セラミック
    板と長方形の金属板とからなり、上記補助振動板も圧電
    振動板とほぼ同形の長方形に形成され、圧電振動板およ
    び補助振動板の短辺側の2辺が筐体の支持部に支持さ
    れ、圧電振動板の長さ方向の中心部と補助振動板の長さ
    方向の中心部とが上記連結体によって連結されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧
    電型電気音響変換器。
  5. 【請求項5】上記圧電振動板は円形の圧電セラミック板
    と円形の金属板とからなり、上記補助振動板も圧電振動
    板とほぼ同形の円形に形成され、補助振動板の周縁部が
    筐体の支持部に支持され、圧電振動板の周辺部は開放さ
    れ、圧電振動板の中心部と補助振動板の中心部とが上記
    連結体によって連結されていることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の圧電型電気音響変換器。
  6. 【請求項6】上記圧電振動板の圧電セラミック板の主面
    電極と補助振動板とが導電性材料よりなる連結体によっ
    て連結され、上記筐体には外部接続用の一対の端子が設
    けられ、一方の端子は圧電振動板の金属板と接続され、
    他方の端子は補助振動板と接続されていることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電型電気音
    響変換器。
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