JP2012039015A - 磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】垂直磁化膜を用いた磁壁移動型のMRAMにおいて、磁化記録層への磁壁導入処理を容易に実現する。
【解決手段】磁壁移動型のMRAMは、垂直磁化膜である磁化記録層と、磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と、を備える。磁化記録層は、第1磁化固定領域と、第2磁化固定領域と、第1磁化固定領域と第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と、を有する。磁化固定領域と磁化反転領域との境界には磁壁が形成される。磁壁を磁化記録層に導入する初期化処理の際、初期化配線には初期化電流が流れ、初期化電流によって磁化記録層には電流誘起磁界が印加される。その電流誘起磁界の強度あるいは方向が第1磁化固定領域と第2磁化固定領域とで異なるように、初期化配線が配置されている。
【選択図】図5B

Description

本発明は、磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)に関する。特に、本発明は、垂直磁化膜を用いた磁壁移動型のMRAM及びその初期化方法に関する。
MRAMは、高集積・高速動作の観点から有望な不揮発メモリとして期待され、盛んな開発が行われている。特に、近年、「電流駆動磁壁移動(Current−Driven Domain Wall Motion)」を利用した磁壁移動型のMRAMが提案されている。磁壁移動型のMRAMは、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4に記載されている。
磁壁移動型のMRAMは、磁壁移動素子を記憶素子として用いる。磁壁移動素子は、磁壁が移動する磁性体層である磁化記録層(磁壁移動層)を備える。典型的には、磁化記録層は、磁化方向が反転可能な磁化反転領域(磁壁移動領域)と、その磁化反転領域の両側に形成された2つの磁化固定領域とを備える。2つの磁化固定領域のそれぞれの磁化方向は、互いに逆向きに固定される。その結果、磁化記録層において、いずれかの磁化固定領域と磁化反転領域との境界に磁壁が形成される。
このような磁壁移動素子では、磁化反転領域の磁化方向、すなわち、磁壁の位置が、記憶データに対応付けられる。記憶データの書き換えは、磁壁を移動させて磁化反転領域の磁化方向を反転させることにより行われる。その磁壁移動のために、磁化記録層において、書き込み電流が面内方向に供給される。その書き込み電流を担う伝導電子の方向に従って、磁壁が磁化記録層中を移動する。この磁壁移動は、「スピン注入磁化反転(Spin Transfer Magnetization Switching)」に立脚しているため、素子の微細化に伴って書き込み電流が低減されるという利点を有する。
また、非特許文献1によれば、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜(perpendicular magnetic film)が磁化記録層として用いられる場合、面内磁気異方性を有する面内磁化膜(in−plane magnetic film)の場合と比較して、書き込み電流が低減されることが理論的に示唆されている。従って、磁壁移動型のMRAMにおいて、垂直磁化膜を磁化記録層(磁壁移動層)として用いることが好ましい。
特開2005−191032号公報 特開2007−103663号公報 特開2009−099625号公報 特開2009−252909号公報
S. Fukami et al., Micromagnetic analysis of current driven domain wall motion in nanostrips with perpendicular magnetic anisotropy, JOURNAL OF APPLIED PHYSICS, VOL. 103, 07E718, (2008).
磁壁移動型のMRAMを実現するためには、最初に、磁化記録層に磁壁を形成(導入)することが必要である。磁化記録層に磁壁を形成(導入)することは、以下、「初期化」と参照される。垂直磁化膜を用いた磁壁移動型のMRAMの場合、初期化のためには、磁化記録層中の2つの磁化固定領域のそれぞれの磁化方向を、互いに逆向きに固定することが必要である。しかしながら、外部磁界を印加することにより磁化固定領域の磁化方向を逆向きに初期化することは、一般的に困難である。
例えば、2つの磁化固定領域の磁化方向を逆向きにするために、それら2つの磁化固定領域間で“保磁力(coercivity)”に差をつけることが一般的に考えられる。この場合、適切な強度の一様外部磁界を印加することによって、一方の磁化固定領域の磁化方向だけを反転させ、他方の磁化固定領域の磁化方向を維持することができるはずである。つまり、2つの磁化固定領域の磁化方向を逆向きにすることができるはずである。しかしながら、保磁力は、磁性体の幅や厚さだけでなく、他の磁性体との磁気的結合、磁性体直下の基板のラフネス、製造プロセスにおけるエッチング等による物理的ダメージ等に依っても変動する。従って、2つの磁化固定領域のそれぞれに関して所望の保磁力が得られるように磁壁移動素子を製造することは、非常に困難である。また、このことは、印加すべき外部磁界の設計マージンの縮小も意味する。
本発明の1つの目的は、垂直磁化膜を用いた磁壁移動型のMRAMにおいて、初期化を容易に実現することができる技術を提供することにある。
本発明の1つの観点において、磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリが提供される。その磁気ランダムアクセスメモリは、垂直磁化膜である磁化記録層と、磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と、を備える。磁化記録層は、磁化方向が第1方向に固定された第1磁化固定領域と、磁化方向が第2方向に固定された第2磁化固定領域と、磁化方向が反転可能であり、第1磁化固定領域と第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と、を有する。第1磁化固定領域あるいは第2磁化固定領域と磁化反転領域との境界には磁壁が形成される。磁壁を磁化記録層に導入する初期化処理の際、初期化配線には初期化電流が流れ、初期化電流によって磁化記録層には電流誘起磁界が印加される。その電流誘起磁界の強度あるいは方向が第1磁化固定領域と第2磁化固定領域とで異なるように、初期化配線が配置されている。
本発明の他の観点において、磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法が提供される。その磁気ランダムアクセスメモリは、垂直磁化膜である磁化記録層と、磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と、を備える。磁化記録層は、第1磁化固定領域と、第2磁化固定領域と、第1磁化固定領域と第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と、を有する。初期化配線には初期化電流が流れ、初期化電流によって磁化記録層には電流誘起磁界が印加される。その電流誘起磁界の強度あるいは方向が第1磁化固定領域と第2磁化固定領域とで異なるように、初期化配線が配置されている。本発明に係る初期化方法は、(A)磁化記録層に第1方向の外部磁界を印加し、磁化記録層の磁化方向を第1方向に向けるステップと、(B)磁化記録層に第2方向の外部磁界を印加すると共に、初期化配線に初期化電流を供給することにより、第1磁化固定領域の磁化方向を第1方向に維持したまま、第2磁化固定領域の磁化方向を第2方向に反転させるステップと、を含む。
本発明によれば、垂直磁化膜を用いた磁壁移動型のMRAMにおいて、初期化を容易に実現することが可能となる。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す斜視図である。 図1Bは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す平面図である。 図1Cは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す側面図である。 図2Aは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の1つの磁化状態を示す概念図である。 図2Bは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の他の磁化状態を示す概念図である。 図3Aは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。 図3Bは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。 図4は、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ読み出し動作を示す概念図である。 図5Aは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の初期化方法を示す概念図である。 図5Bは、第1の実施の形態に係る磁壁移動素子の初期化方法を示す概念図である。 図6は、本発明の第2の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す平面図である。 図7は、本発明の第3の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す平面図である。 図8は、第3の実施の形態に係る磁壁移動素子の初期化方法を示す概念図である。 図9は、第3の実施の形態に係る磁壁移動素子の変形例を示す平面図である。 図10Aは、本発明の第4の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す斜視図である。 図10Bは、第4の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す平面図である。 図10Cは、第4の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す側面図である。 図11は、第4の実施の形態に係る磁壁移動素子の初期化方法を示す概念図である。 図12Aは、本発明の第5の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す斜視図である。 図12Bは、第5の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す平面図である。 図12Cは、第5の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す側面図である。 図13Aは、第5の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。 図13Bは、第5の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。 図14は、しきい値電流密度の面内磁界強度依存性を示すグラフ図である。 図15Aは、本発明の第6の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す斜視図である。 図15Bは、第6の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す平面図である。 図15Cは、第6の実施の形態に係る磁壁移動素子の構成を示す側面図である。 図16Aは、第6の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。 図16Bは、第6の実施の形態に係る磁壁移動素子に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係るMRAM及びその初期化方法を説明する。本発明の実施の形態に係るMRAMは、磁壁移動型であり、磁壁移動素子1をメモリセルとして用いる。
1.第1の実施の形態
1−1.構成
図1A〜図1Cは、本発明の第1の実施の形態に係る磁壁移動素子1の構成を示している。図1Aは斜視図であり、図1Bは平面図であり、図1Cは側面図である。尚、Z方向は、基板に垂直な方向として定義され、X方向及びY方向は、Z方向に直角な水平方向として定義される。本実施の形態に係る磁壁移動素子1は、磁化記録層10、トンネルバリア層20、磁化固定層30、初期化配線50、第1電流供給端子T1、第2電流供給端子T2、及び第3電流供給端子T3を備えている。
磁化記録層10は、強磁性体で形成される。より詳細には、磁化記録層10は、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜で形成される。磁化記録層10の材料は、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つ以上を含むことが望ましい。さらに、PtやPdを含むことで垂直磁気異方性を安定化することができる。これに加えて、B、C、N、O、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Smなどを添加することによって、所望の磁気特性が発現されるように調整することができる。具体的にはCo、Co−Pt、Co−Pd、Co−Cr、Co−Pt−Cr、Co−Cr−Ta、Co−Cr−B、Co−Cr−Pt−B、Co−Cr−Ta−B、Co−V、Co−Mo、Co−W、Co−Ti、Co−Ru、Co−Rh、Fe−Pt、Fe−Pd、Fe−Co−Pt、Fe−Co−Pd、Sm−Coなどが例示される。この他、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つの材料を含む層を、異なる層と積層することにより、垂直磁気異方性を発現させることもできる。具体的にはCo/Pd、Co/Pt、Fe/Auの積層膜などが例示される。
磁化固定層(ピン層)30も、強磁性体で形成される。好適には、磁化固定層30も垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜で形成され、その材料は磁化記録層10の場合と同様である。尚、磁化固定層30の磁化方向は固定されており、書き込み、及び、読み出し動作によって変化しない。そのために、例えば、磁化固定層30上に反強磁性体層(図示されない)が積層されてもよい。また、磁化固定層30は、強磁性層、非磁性層、強磁性層からなる積層膜であってもよい。その積層構成としては、Co−Pt/Ru/Co−Ptなどが例示される。
トンネルバリア層20は、非磁性層である。好適には、トンネルバリア層20は絶縁膜で形成され、その材料としてはMg−O、Al−O、Ni−O、Hf−Oが例示される。このトンネルバリア層20は、磁化記録層10と磁化固定層30に挟まれており、これら磁化記録層10、トンネルバリア層20、及び磁化固定層30によって磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)が形成されている。尚、トンネルバリア層20の材料として、非磁性の半導体や金属材料が用いられてもよい。
図1A〜図1Cに示されるように、本実施の形態に係る磁化記録層10は、第1磁化固定領域11、第2磁化固定領域12、及び磁化反転領域13を有している。第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12は、磁化反転領域13の両側に形成されている。磁化反転領域13は、磁化固定領域11、12に挟まれており、磁化固定領域11、12の間をつなぐようにX軸に沿って延びている。第1磁化固定領域11、第2磁化固定領域12、及び磁化反転領域13は、同一平面(XY面)上に形成されている。これらのうち磁化反転領域13が磁化固定層30とオーバーラップしており、トンネルバリア層20を介して磁化固定層30に接続されている。
磁化反転領域13の磁化方向は反転可能である。一方、第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12の磁化方向は固定されている。そのために、第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12に対して、第1磁性層41及び第2磁性層42がそれぞれ設けられている。第1磁性層41は、第1磁化固定領域11と磁気的に結合しており、第1磁化固定領域11の磁化方向を固定する。一方、第2磁性層41は、第2磁化固定領域12と磁気的に結合しており、第2磁化固定領域12の磁化方向を固定する。
図2A及び図2Bは、本実施の形態に係る磁壁移動素子1が取り得る2つの磁化状態を示している。例として、磁化固定層30の磁化方向は+Z方向に固定されている。磁化記録層10において、第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12の磁化方向は、互いに逆向き(反平行)に固定されている。例えば、第1磁化固定領域11の磁化方向は+Z方向に固定されており、第2磁化固定領域12の磁化方向は−Z方向に固定されている。一方、磁化反転領域13の磁化方向は、+Z方向あるいは−Z方向になることが許される。つまり、磁化反転領域13の磁化方向は、磁化固定層30の磁化方向と平行あるいは反平行となることが許される。
図2Aに示されるように磁化反転領域13の磁化方向が−Z方向の場合、磁化反転領域13と第2磁化固定領域12が1つの磁区を形成し、第1磁化固定領域11が別の磁区を形成する。つまり、第1磁化固定領域11と磁化反転領域13との間の第1境界B1に、磁壁DWが形成される。また、この場合、磁化反転領域13と磁化固定層30の磁化方向は互いに反平行であり、MTJの抵抗値は比較的高くなる(高抵抗状態)。この高抵抗状態は、例えばデータ「1」に対応付けられる。
図2Bに示されるように磁化反転領域13の磁化方向が+Z方向の場合、磁化反転領域13と第1磁化固定領域11が1つの磁区を形成し、第2磁化固定領域12が別の磁区を形成する。つまり、第2磁化固定領域12と磁化反転領域13との間の第2境界B2に、磁壁DWが形成される。また、この場合、磁化反転領域13と磁化固定層30の磁化方向は互いに平行であり、MTJの抵抗値は比較的低くなる(低抵抗状態)。この低抵抗状態は、例えばデータ「0」に対応付けられる。
尚、磁化記録層10中のある位置に存在する磁壁DWは、外力が働かない限り、その位置に安定して留まり続けることができる。それは、垂直磁気異方性を有する材料においては、無数のピニングサイトが存在し、それらが十分な熱安定性を有するためである。
第1電流供給端子T1及び第2電流供給端子T2は、それぞれ、磁化記録層10の第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12に電気的に接続されている。後述されるように、データ書き込み時、書き込み電流が、第1電流供給端子T1と第2電流供給端子T2との間に供給される。その結果、書き込み電流は、磁化記録層10中を面内方向に流れる。また、第3電流供給端子T3が、磁化固定層30に電気的に接続されている。後述されるように、データ読み出し時、読み出し電流が、第3電流供給端子T3と第1電流供給端子T1あるいは第2電流供給端子T2との間に供給される。その結果、読み出し電流は、トンネルバリア層20を貫通するようにMTJを流れる。
更に、本実施の形態に係る磁壁移動素子1は、初期化配線50を備えている。この初期化配線50は、上述の磁化記録層10からは電気的に絶縁されている。図1A〜図1Cに示されるように、本実施の形態では、初期化配線50は、第1初期化配線51及び第2初期化配線52を含んでいる。第1初期化配線51は、第1磁化固定領域11の近傍に設けられており、第2初期化配線52は、第2磁化固定領域12の近傍に設けられている。より詳細には、第1初期化配線51は、第1磁化固定領域11の側方(−X方向)に配置されており、第2初期化配線52は、第2磁化固定領域12の側方(+X方向)に配置されている。第1初期化配線51及び第2初期化配線52は共にY方向に延在するように形成されている。後述されるように、これら第1初期化配線51及び第2初期化配線52は、磁化記録層10に磁壁DWを最初に導入するための「初期化処理」において利用される。
1−2.データ書き込み/データ読み出し
データ書き込みは、スピン注入を利用した“電流駆動磁壁移動方式”で行われる。書き込み電流は、MTJを貫通する方向ではなく、磁化記録層10内を平面的に流れる。そのために上述の電流供給端子T1、T2が用いられ、それら電流供給端子T1、T2の間に書き込み電流が供給される。
図3A及び図3Bは、本実施の形態に係る磁壁移動素子1に対するデータ書き込み動作を示す概念図である。尚、簡単のため、図3A及び図3Bでは、磁化記録層10のみ図示されており、他の層は省略されている。また、第1磁化固定領域11の磁化方向は+Z方向に固定され、第2磁化固定領域12の磁化方向は−Z方向に固定されているとする。
図3Aは、データ「1」(図2A参照)からデータ「0」(図2B参照)への書き換え時に供給される第1書き込み電流IW1を示している。図3Aに示されるように、第1書き込み電流IW1は、第2電流供給端子T2から、第2磁化固定領域12、磁化反転領域13、第1磁化固定領域11を通って、第1電流供給端子T1へ流れる。この場合、磁化反転領域13には、第1磁化固定領域11からスピン電子が注入される。注入された電子のスピンは、第1境界B1にある磁壁DWを第2磁化固定領域12の方向に駆動する。その結果、磁壁DWが第2境界B2へ移動し、磁化反転領域13の磁化方向が+Z方向へスイッチする。
図3Bは、データ「0」(図2B参照)からデータ「1」(図2A参照)への書き換え時に供給される第2書き込み電流IW2を示している。図3Bに示されるように、第2書き込み電流IW2は、第1電流供給端子T1から、第1磁化固定領域11、磁化反転領域13、第2磁化固定領域12を通って、第2電流供給端子T2へ流れる。この場合、磁化反転領域13には、第2磁化固定領域12からスピン電子が注入される。注入された電子のスピンは、第2境界B2にある磁壁DWを第1磁化固定領域11の方向に駆動する。その結果、磁壁DWが第1境界B1へ移動し、磁化反転領域13の磁化方向が−Z方向へスイッチする。
このように、磁化記録層10内を平面的に流れる書き込み電流IW1,IW2によって磁壁DWが移動し、磁化反転領域13の磁化方向がスイッチする。第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12は、異なる方向のスピンを有する電子の供給源の役割を果たしている。本実施の形態によれば、磁化記録層10として垂直磁化膜が用いられているため、面内磁化膜の場合と比較して書き込み電流が低減される。
図4は、本実施の形態に係る磁壁移動素子1に対するデータ読み出し動作を示す概念図である。尚、簡単のため、図4では、MTJを構成する層のみ図示されており、他の層は省略されている。データ読み出し時、読み出し電流IRが、第3電流供給端子T3と第1電流供給端子T1あるいは第2電流供給端子T2との間に供給される。例えば、図4に示されるように、読み出し電流IRは、第3電流供給端子T3と第1電流供給端子T1との間に供給される。その結果、読み出し電流IRは、トンネルバリア層20を貫通するようにMTJを流れる。そして、その読み出し電流IR、あるいは、読み出し電流IRに応じた読み出し電位に基づいて、MTJの抵抗値が検出され、磁化反転領域13の磁化方向がセンスされる。
1−3.初期化方法
次に、図5A及び図5Bを参照して、本実施の形態に係る磁壁移動素子1に対する「初期化処理」を詳しく説明する。尚、簡単のため、図5A及び図5Bでは、磁化記録層10及び初期化配線50(51、52)のみが図示されている。また、以下の説明において、Hc_11、Hc_12、及びHc_13は、それぞれ、第1磁化固定領域11、第2磁化固定領域12、及び磁化反転領域13の保磁力(即ち、磁化反転に必要な磁界)を表す。ここで、保磁力Hc_11、Hc_12、及びHc_13の間で、関係式「Hc_11,Hc_12>Hc_13」が成り立つとする。
<第1ステップ>
まず、図5Aに示されるように、第1外部磁界HE1が一様に印加される。この第1外部磁界HE1の強さは、保磁力Hc_11、Hc_12、及びHc_13よりも十分大きく(HE1>Hc_11,Hc_12>Hc_13)、磁化記録層10の磁化は、全体的に、第1外部磁界HE1の方向を向く。例えば、第1外部磁界HE1の方向は+Z方向(第1方向)であり、磁化記録層10全体の磁化が+Z方向を向く。その後、第1外部磁界HE1の印加が停止する。
<第2ステップ>
次に、図5Bに示されるように、第2外部磁界HE2が一様に印加される。この第2外部磁界HE2の方向は、上述の第1外部磁界HE1の方向と逆であり、例えば−Z方向(第2方向)である。この時、同時に、初期化配線50には初期化電流IIが供給される。
より詳細には、図5Bに示されるように、第1初期化配線51には、第1初期化電流II1が−Y方向に流れる。この第1初期化電流II1によって、第1電流誘起磁界HI1が“局所的”に生成され、第1初期化配線51近傍に配置された第1磁化固定領域11には、+Z方向(第1方向)の成分を有する第1電流誘起磁界HI1が印加される。結果として、第1磁化固定領域11には、−Z方向(第2方向)の第2外部磁界HE2と、+Z方向(第1方向)の成分を有する第1電流誘起磁界HI1との合成磁界が印加されることになる。すなわち、第1電流誘起磁界HI1は、第2外部磁界HE2の印加による第1磁化固定領域11の磁化反転を“防止”するように働く。言い換えれば、第1電流誘起磁界HI1は、第1磁化固定領域11の磁化方向を+Z方向(第1方向)に維持する役割を果たす。
一方、第2初期化配線52には、第2初期化電流II2が−Y方向に流れる。この第2初期化電流II2によって、第2電流誘起磁界HI2が“局所的”に生成され、第2初期化配線52近傍に配置された第2磁化固定領域12には、−Z方向(第2方向)の成分を有する第2電流誘起磁界HI2が印加される。結果として、第2磁化固定領域12には、−Z方向(第2方向)の第2外部磁界HE2と、−Z方向(第2方向)の成分を有する第2電流誘起磁界HI2との合成磁界が印加されることになる。すなわち、第2電流誘起磁界HI2は、第2外部磁界HE2の印加による第2磁化固定領域12の磁化反転を“促進”するように働く。言い換えれば、第2電流誘起磁界HI2は、第2磁化固定領域12の磁化方向を−Z方向(第2方向)に反転させやすくする役割を果たす。
第2外部磁界HE2の大きさは任意であるが、例えば、磁化反転領域13の磁化方向が−Z方向に反転する程度に設定される(HE2>Hc_13)。第1初期化電流II1の大きさは、第1磁化固定領域11の磁化方向が+Z方向に維持されるように設定される。第2初期化電流II2の大きさは、第2磁化固定領域12の磁化方向が−Z方向に反転するように設定される。これにより、図5Bに示されるように、第1磁化固定領域11の磁化方向が+Z方向に維持されたまま、第2磁化固定領域12及び磁化反転領域13の磁化方向が−Z方向に反転する。その結果、第1磁化固定領域11と磁化反転領域13との間の第1境界B1に、磁壁DWが形成(導入)される。
このように、本実施の形態によれば、初期化処理の第2ステップにおいて、初期化配線50(51,52)には初期化電流(II1,II2)が流れ、その初期化電流(II1,II2)によって電流誘起磁界(HI1,HI2)が磁化記録層10に局所的に印加される。ここで、その電流誘起磁界の方向が第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12とで異なるように、初期化配線50が配置されている。これにより、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12の磁化方向を、互いに逆向きに初期化しやすくなる。
1−4.効果
まず、比較例として、初期化配線50が無い場合を考える。この場合、初期化処理の第2ステップにおいて、一様な第2外部磁界HE2の印加だけによって、第1磁化固定領域11の磁化方向を維持したまま、第2磁化固定領域12の磁化方向を反転させる必要がある。そのためには、第1磁化固定領域11の保磁力Hc_11を、第2磁化固定領域12の保磁力Hc_12よりも大きくなるように磁気設計することが必要である。すなわち、関係式「Hc_11>Hc_12>Hc_13」が成り立つように、磁化記録層10を設計することが必要である。この場合、「Hc_11>HE2>Hc_12」という関係式を満たす第2外部磁界HE2を印加することによって、第1磁化固定領域11の磁化方向を維持したまま、第2磁化固定領域12の磁化方向を反転させることが可能となる。
しかしながら、保磁力は、磁性体の幅や厚さだけでなく、他の磁性体との磁気的結合、磁性体直下の基板のラフネス、製造プロセスにおけるエッチング等による物理的ダメージ等に依っても変動する。従って、磁化固定領域11、12のそれぞれに関して所望の保磁力Hc_11、Hc_12が得られるように磁壁移動素子1を製造することは、非常に困難である。また、このことは、「Hc_11>HE2>Hc_12」という関係式を満たすべき第2外部磁界HE2の設計マージンの縮小も意味する。このように、初期化配線50が無い比較例の場合、非常に厳密な磁気設計が必要となり、初期化処理が困難になる。
一方、本実施の形態によれば、初期化処理の第2ステップにおいて、初期化配線50を用いることによって、磁化固定領域11、12にそれぞれ異なる向きの電流誘起磁界HI1、HI2を印加することが可能である。これにより、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12の磁化方向を、互いに逆向きに初期化しやすくなる。また、上述の関係式「Hc_11>Hc_12>Hc_13」が成り立つように、磁化記録層10を設計する必要はない。例えば、第1磁化固定領域11の保磁力Hc_11と第2磁化固定領域12の保磁力Hc_12とは同じであってもよい(Hc_11=Hc_12)。このことは、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12とを、同一材料、且つ、同一プロセスで形成してもよいことを意味する。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、垂直磁化膜を用いた磁壁移動型のMRAMにおいて、磁化記録層10を容易に初期化することが可能となる。その結果、低消費電力の磁壁移動型MRAMを、低コストで実現することが可能となる。
2.第2の実施の形態
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る磁壁移動素子1の構成を示す平面図である。第1の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。第2の実施の形態によれば、初期化配線50が磁化記録層10の周囲を部分的に囲むように配置されている。より詳細には、第1初期化配線51は、第1磁化固定領域11の側面(第1境界B1以外)を囲むように配置されており、第2初期化配線52は、第2磁化固定領域12の側面(第2境界B2以外)を囲むように配置されている。これにより、第1の実施の形態の場合よりも小さい初期化電流(II1,II2)で、十分な大きさの電流誘起磁界(HI1,HI2)を印加することが可能となり、好適である。
3.第3の実施の形態
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る磁壁移動素子1の構成を示す平面図である。第1の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態における第1初期化配線51あるいは第2初期化配線52のいずれか一方が省略される。図7の例では、第2初期化配線52が省略され、第1磁化固定領域11側の第1初期化配線51だけが設けられている。
図8は、本実施の形態における初期化処理の第2ステップを示す概念図である。第1の実施の形態と同様に、第1初期化配線51には初期化電流IIが−Y方向に流れ、第1磁化固定領域11には+Z方向(第1方向)の成分を有する電流誘起磁界HIが印加される。この第1電流誘起磁界HIは、第2外部磁界HE2の印加による第1磁化固定領域11の磁化反転を“防止”するように働く。従って、第2外部磁界HE2を適切に設定することによって、第1磁化固定領域11の磁化方向を維持したまま、第2磁化固定領域12の磁化方向を反転させることが可能となる。
本実施の形態によれば、初期化処理の第2ステップにおいて第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12に印加される電流誘起磁界HIの“強度”が異なっている。言い換えれば、印加される電流誘起磁界HIの“強度”が第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12とで異なるように、初期化配線50(第1初期化配線51)が配置されている。これにより、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12の磁化方向を、互いに逆向きに初期化しやすくなる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同じ効果が得られる。更に、第1初期化配線51あるいは第2初期化配線52のいずれか一方を省略することが可能となる。
図9は、変形例を示している。本変形例は、既出の第2の実施の形態と同様である。すなわち、第1初期化配線51は、第1磁化固定領域11の側面(第1境界B1以外)を囲むように配置されている。これにより、より小さい初期化電流IIで、十分な大きさの電流誘起磁界HIを印加することが可能となり、好適である。
4.第4の実施の形態
図10A〜図10Cは、本発明の第4の実施の形態に係る磁壁移動素子1の構成を示している。図10Aは斜視図であり、図10Bは平面図であり、図10Cは側面図である。第1の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。
本実施の形態によれば、1本の初期化配線50が、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12との間に挟まれた領域の下方(基板側)あるいは上方に配置される。図10A〜図10Cで示される例では、Y方向に延在する1本の初期化配線50が、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12との間に挟まれた磁化反転領域13の下方(基板側)に配置されている。
図11は、本実施の形態における初期化処理の第2ステップを示す概念図である。本実施の形態によれば、初期化配線50に初期化電流IIが+Y方向に流れる。その結果、第1磁化固定領域11には、+Z方向(第1方向)の成分を有する第1電流誘起磁界HI1が印加され、第2磁化固定領域12には、−Z方向(第2方向)の成分を有する第2電流誘起磁界HI2が印加される。すなわち、1本の初期化配線50で、第1の実施の形態と同じ状況を作り出すことができる。本実施の形態でも、印加される電流誘起磁界の方向が第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12とで異なるように、初期化配線50が配置されていると言える。これにより、第1磁化固定領域11と第2磁化固定領域12の磁化方向を、互いに逆向きに初期化しやすくなる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同じ効果が得られる。更に、初期化配線50の本数を減らすことが可能となる。
5.第5の実施の形態
図12A〜図12Cは、本発明の第5の実施の形態に係る磁壁移動素子1の構成を示している。図12Aは斜視図であり、図12Bは平面図であり、図12Cは側面図である。第1の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。
本実施の形態によれば、磁化記録層10は、第1磁化固定領域11と磁化反転領域13を備えている。第2磁化固定領域12と第2磁性層42は省略されている。その代わり、図12A〜図12Cに示されるように、補助配線60が設けられている。この補助配線60は、磁化記録層10から電気的に絶縁されている。また、補助配線60は、第2磁化固定領域12に相当する領域にX方向の磁界成分を印加できるように配置されている。例えば、図12A〜図12Cでは、補助配線60は、Y方向に延在しており、且つ、第2磁化固定領域12に相当する領域に部分的にオーバーラップしている。
補助配線60は、データ書き込み時に、第2磁化固定領域12の代わりに磁壁DWを停止させるために用いられる。図13A及び図13Bを参照して、本実施の形態におけるデータ書き込み動作を説明する。尚、図13A及び図13Bにおいて、磁化記録層10及び補助配線60のみ図示されており、他の層は省略されている。
まず、図13Aに示される状態を考える。図13Aにおいて、磁壁DWは、第1磁化固定領域11と磁化反転領域13との間の第1境界B1に存在している。その磁壁DWを移動させるために、第1書き込み電流IW1が第2電流供給端子T2から第1電流供給端子T1に供給される。その結果、磁壁DWが第1境界B1から+X方向に移動する。
このとき、補助配線60には、−Y方向の補助電流IAが供給される。この補助電流IAによって、補助磁界HAが“局所的”に生成され、第2磁化固定領域12に相当する領域(磁化記録層10の端部のうち、第1磁化固定領域11とは逆側の端部)には、+X方向の成分を有する補助磁界HAが印加される。後に説明されるように、このような面内方向の磁界成分は、磁壁移動が発生するしきい値電流密度を増加させる。すなわち、面内方向の磁界成分を有する補助磁界HAの印加により、磁壁DWは移動しにくくなる。結果として、図13Bに示されるように、磁壁DWは、磁化記録層10中の位置B3において停止する。磁壁DWが磁化記録層10から抜け出ることが防止される。
図14は、しきい値電流密度の面内磁界強度依存性を示すグラフ図である。縦軸は、磁壁移動が発生するしきい値電流密度を表し、横軸は、磁化記録層10に印加されるX方向の面内磁界を表している。尚、図14に示される結果は、Landau−Lifshitz−Gilbert(LLG)方程式に基づく磁壁1次元モデルを用いたシミュレーションにより得られた。黒丸は磁壁の回転方向が右方向の場合を表し、三角は磁壁の回転方向が左方向の場合を表す。図14に示されるように、X方向に沿った面内磁界が十分に印加されると、しきい値電流密度が増加することが分かる。その結果、磁壁DWは移動しにくくなる。
尚、磁化記録層10中のある位置で停止した磁壁DWは、外力が働かない限り、その位置に安定して留まり続けることができる。それは、垂直磁気異方性を有する材料においては、無数のピニングサイトが存在し、それらが十分な熱安定性を有するためである。
本実施の形態によれば、第2磁化固定領域12が省略されるため、磁化記録層10の磁気設計及び初期化が容易になる。また、第2磁化固定領域12及び第2磁性層42が省略されるため、製造プロセス数も低減される。
6.第6の実施の形態
図15A〜図15Cは、本発明の第6の実施の形態に係る磁壁移動素子1の構成を示している。図15Aは斜視図であり、図15Bは平面図であり、図15Cは側面図である。第1の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。
本実施の形態によれば、磁化記録層10は、磁化反転領域13だけを備えている。第1磁化固定領域11、第1磁性層41、第2磁化固定領域12及び第2磁性層42は省略されている。その代わり、図15A〜図15Cに示されるように、第1補助配線61及び第2補助配線62が設けられている。第1補助配線61及び第2補助配線62は、磁化記録層10から電気的に絶縁されている。
第1補助配線61は、第1磁化固定領域11に相当する領域にX方向の磁界成分を印加できるように配置されている。例えば、図15A〜図15Cでは、第1補助配線61は、Y方向に延在しており、且つ、第1磁化固定領域11に相当する領域に部分的にオーバーラップしている。
第2補助配線62は、第2磁化固定領域12に相当する領域にX方向の磁界成分を印加できるように配置されている。例えば、図15A〜図15Cでは、第2補助配線62は、Y方向に延在しており、且つ、第2磁化固定領域12に相当する領域に部分的にオーバーラップしている。
既出の第5の実施の形態と同様に、補助配線61、62は、データ書き込み時に、磁化固定領域11、12の代わりに磁壁DWを停止させるために用いられる。図16A及び図16Bを参照して、本実施の形態におけるデータ書き込み動作を説明する。尚、図16A及び図16Bにおいて、磁化記録層10及び補助配線61、62のみ図示されており、他の層は省略されている。
図16Aに示されるように、第1書き込み電流IW1の供給と同時に、第2補助配線62には+Y方向の第1補助電流IA1が供給される。この第1補助電流IA1によって、第1補助磁界HA1が“局所的”に生成され、第2磁化固定領域12に相当する領域(磁化記録層10の一方の端部)には、−X方向の成分を有する第1補助磁界HA1が印加される。上述の通り、このような面内方向の磁界成分は、磁壁移動が発生するしきい値電流密度を増加させる。すなわち、面内方向の磁界成分を有する第1補助磁界HA1の印加により、磁壁DWは移動しにくくなる。結果として、図16Aに示されるように、磁壁DWは、磁化記録層10中で停止する。
図16Bに示されるように、第2書き込み電流IW2の供給と同時に、第1補助配線61には+Y方向の第2補助電流IA2が供給される。この第2補助電流IA2によって、第2補助磁界HA2が“局所的”に生成され、第1磁化固定領域11に相当する領域(磁化記録層10の他方の端部)には、−X方向の成分を有する第2補助磁界HA2が印加される。上述の通り、このような面内方向の磁界成分は、磁壁移動が発生するしきい値電流密度を増加させる。すなわち、面内方向の磁界成分を有する第2補助磁界HA2の印加により、磁壁DWは移動しにくくなる。結果として、図16Bに示されるように、磁壁DWは、磁化記録層10中で停止する。
本実施の形態によれば、第1磁化固定領域11及び第2磁化固定領域12が省略されるため、磁化記録層10の磁気設計及び初期化が容易になる。また、第1磁化固定領域11、第1磁性層41、第2磁化固定領域12及び第2磁性層42が省略されるため、製造プロセス数も低減される。
7.第7の実施の形態
既出の第1〜第4の実施の形態において、初期化配線50を、第5〜第6の実施の形態で説明されたような補助配線として利用することもできる。すなわち、データ書き込み時に、初期化配線50に補助電流IAが供給される。これにより、磁化固定領域11、12に磁壁DWが侵入しにくくなる。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリであって、
垂直磁化膜である磁化記録層と、
前記磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と
を備え、
前記磁化記録層は、
磁化方向が第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
磁化方向が第2方向に固定された第2磁化固定領域と、
磁化方向が反転可能であり、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と
を有し、
前記第1磁化固定領域あるいは前記第2磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界には磁壁が形成され、
前記磁壁を前記磁化記録層に導入する初期化処理の際、前記初期化配線には初期化電流が流れ、前記初期化電流によって前記磁化記録層には電流誘起磁界が印加され、
前記電流誘起磁界の強度あるいは方向が前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域とで異なるように、前記初期化配線が配置されている
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記2)
付記1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
前記初期化処理の際、前記第1磁化固定領域には前記第1方向の成分を有する第1電流誘起磁界が印加され、前記第2磁化固定領域には前記第2方向の成分を有する第2電流誘起磁界が印加される
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記3)
付記2に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
前記初期化配線は、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間に挟まれた領域の下方あるいは上方に配置されている
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記4)
付記2に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
前記初期化配線は、
前記第1磁化固定領域の側方に配置され、前記初期化処理の際に第1初期化電流が流れる第1初期化配線と、
前記第2磁化固定領域の側方に配置され、前記初期化処理の際に第2初期化電流が流れる第2初期化配線と
を備え、
前記第1初期化電流によって前記第1磁化固定領域には前記第1電流誘起磁界が印加され、
前記第2初期化電流によって前記第2磁化固定領域には前記第2電流誘起磁界が印加される
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記5)
付記1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
前記第1磁化固定領域は、前記磁化反転領域との境界面以外に側面を有し、
前記第2磁化固定領域は、前記磁化反転領域との境界面以外に側面を有し、
前記第1初期化配線は、前記第1磁化固定領域の前記側面を囲むように配置されており、
前記第2初期化配線は、前記第2磁化固定領域の前記側面を囲むように配置されている
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記6)
付記1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
前記初期化配線は、前記第1磁化固定領域及び前記第2磁化固定領域のうち一方の側方に配置されている
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記7)
付記6に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
前記第1磁化固定領域及び前記第2磁化固定領域のうち前記一方は、前記磁化反転領域との境界面以外に側面を有し、
前記初期化配線は、前記側面を囲むように配置されている
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記8)
付記1乃至7のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
更に、
前記第1磁化固定領域に電気的に接続された第1電流供給端子と、
前記第2磁化固定両機に電気的に接続された第2電流供給端子と
を備え、
データ書き込み時、書き込み電流が前記第1電流供給端子と前記第2電流供給端子との間に供給される
磁気ランダムアクセスメモリ。
(付記9)
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法であって、
前記磁気ランダムアクセスメモリは、
垂直磁化膜である磁化記録層と、
前記磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と
を備え、
前記磁化記録層は、
第1磁化固定領域と、
第2磁化固定領域と、
前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と
を有し、
前記初期化配線には初期化電流が流れ、前記初期化電流によって前記磁化記録層には電流誘起磁界が印加され、
前記電流誘起磁界の強度あるいは方向が前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域とで異なるように、前記初期化配線が配置されており、
前記初期化方法は、
前記磁化記録層に第1方向の外部磁界を印加し、前記磁化記録層の磁化方向を前記第1方向に向けるステップと、
前記磁化記録層に第2方向の外部磁界を印加すると共に、前記初期化配線に前記初期化電流を供給することにより、前記第1磁化固定領域の磁化方向を前記第1方向に維持したまま、前記第2磁化固定領域の磁化方向を前記第2方向に反転させるステップと
を含む
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。
(付記10)
磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリであって、
垂直磁化膜であり、磁壁を有する磁化記録層と、
データ書き込み時に、前記磁壁を移動させるための書き込み電流を前記磁化記録層に供給する電流供給端子と、
前記磁化記録層から電気的に絶縁され、前記データ書き込み時に補助電流が流れる補助配線と
を備え、
前記補助電流によって、前記磁化記録層の少なくとも一方の端部には、面内方向の補助磁界が印加される
磁気ランダムアクセスメモリ。
1 磁壁移動素子
10 磁化記録層
11 第1磁化固定領域
12 第2磁化固定領域
13 磁化反転領域
20 トンネルバリア層
30 磁化固定層
41 第1磁性層
42 第2磁性層
50 初期化配線
51 第1初期化配線
52 第2初期化配線
60 補助配線
61 第1補助配線
62 第2補助配線
B1 第1境界
B2 第2境界
DW 磁壁
HA 補助磁界
HA1 第1補助磁界
HA2 第2補助磁界
HE1 第1外部磁界
HE2 第2外部磁界
HI 電流誘起磁界
HI1 第1電流誘起磁界
HI2 第2電流誘起磁界
IA 補助電流
IA1 第1補助電流
IA2 第2補助電流
II 初期化電流
II1 第1初期化電流
II2 第2初期化電流
IR 読み出し電流
IW1 第1書き込み電流
IW2 第2書き込み電流
T1 第1電流供給端子
T2 第2電流供給端子
T3 第3電流供給端子

Claims (9)

  1. 磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    垂直磁化膜である磁化記録層と、
    前記磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と
    を備え、
    前記磁化記録層は、
    磁化方向が第1方向に固定された第1磁化固定領域と、
    磁化方向が第2方向に固定された第2磁化固定領域と、
    磁化方向が反転可能であり、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と
    を有し、
    前記第1磁化固定領域あるいは前記第2磁化固定領域と前記磁化反転領域との境界には磁壁が形成され、
    前記磁壁を前記磁化記録層に導入する初期化処理の際、前記初期化配線には初期化電流が流れ、前記初期化電流によって前記磁化記録層には電流誘起磁界が印加され、
    前記電流誘起磁界の強度あるいは方向が前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域とで異なるように、前記初期化配線が配置されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記初期化処理の際、前記第1磁化固定領域には前記第1方向の成分を有する第1電流誘起磁界が印加され、前記第2磁化固定領域には前記第2方向の成分を有する第2電流誘起磁界が印加される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. 請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記初期化配線は、前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間に挟まれた領域の下方あるいは上方に配置されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  4. 請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記初期化配線は、
    前記第1磁化固定領域の側方に配置され、前記初期化処理の際に第1初期化電流が流れる第1初期化配線と、
    前記第2磁化固定領域の側方に配置され、前記初期化処理の際に第2初期化電流が流れる第2初期化配線と
    を備え、
    前記第1初期化電流によって前記第1磁化固定領域には前記第1電流誘起磁界が印加され、
    前記第2初期化電流によって前記第2磁化固定領域には前記第2電流誘起磁界が印加される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定領域は、前記磁化反転領域との境界面以外に側面を有し、
    前記第2磁化固定領域は、前記磁化反転領域との境界面以外に側面を有し、
    前記第1初期化配線は、前記第1磁化固定領域の前記側面を囲むように配置されており、
    前記第2初期化配線は、前記第2磁化固定領域の前記側面を囲むように配置されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  6. 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記初期化配線は、前記第1磁化固定領域及び前記第2磁化固定領域のうち一方の側方に配置されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  7. 請求項6に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1磁化固定領域及び前記第2磁化固定領域のうち前記一方は、前記磁化反転領域との境界面以外に側面を有し、
    前記初期化配線は、前記側面を囲むように配置されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    更に、
    前記第1磁化固定領域に電気的に接続された第1電流供給端子と、
    前記第2磁化固定両機に電気的に接続された第2電流供給端子と
    を備え、
    データ書き込み時、書き込み電流が前記第1電流供給端子と前記第2電流供給端子との間に供給される
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  9. 磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法であって、
    前記磁気ランダムアクセスメモリは、
    垂直磁化膜である磁化記録層と、
    前記磁化記録層から電気的に絶縁された初期化配線と
    を備え、
    前記磁化記録層は、
    第1磁化固定領域と、
    第2磁化固定領域と、
    前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域との間をつなぐように設けられた磁化反転領域と
    を有し、
    前記初期化配線には初期化電流が流れ、前記初期化電流によって前記磁化記録層には電流誘起磁界が印加され、
    前記電流誘起磁界の強度あるいは方向が前記第1磁化固定領域と前記第2磁化固定領域とで異なるように、前記初期化配線が配置されており、
    前記初期化方法は、
    前記磁化記録層に第1方向の外部磁界を印加し、前記磁化記録層の磁化方向を前記第1方向に向けるステップと、
    前記磁化記録層に第2方向の外部磁界を印加すると共に、前記初期化配線に前記初期化電流を供給することにより、前記第1磁化固定領域の磁化方向を前記第1方向に維持したまま、前記第2磁化固定領域の磁化方向を前記第2方向に反転させるステップと
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。
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