JP2012037500A - 負荷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイオードに近似した所望の負荷条件を実現できる負荷装置を提供する。
【解決手段】定電圧負荷として動作する電子負荷部2を設けることによって、温度や素子の特性ばらつきなどの影響を受けることなく、所望の設定電圧Vsetで負荷電流が立ち上がるLEDに近似した負荷特性を実現できる。また、設定電圧Vsetに充電されたキャパシタC1を電子負荷部2と並列に接続し、このキャパシタC1にダイオードD1を介してLEDドライバ5を接続することにより、負荷端子T1,T2に過大なオーバーシュート電圧が発生することを防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、負荷電流を制御する負荷装置に係り、特に、ダイオード駆動回路の負荷としてダイオードの代わりに用いられる負荷装置に関するものである。
近年、発光ダイオード(以下、「LED」と記す)の性能が著しく向上しており、発光波長が短く輝度の高いLEDが比較的低コストで製造されるようになってきている。そのため、従来は放電灯などがカバーしていた光源の分野(液晶ディスプレイのバックライトなど)においても、LEDが広く利用されるようになってきている。
液晶バックライト等に搭載されるLEDの駆動回路を検査する場合、駆動回路を実際に動作させてその性能を調べるため、駆動回路の出力に負荷を接続する必要がある。従来、スイッチングコンバータ等の検査に用いる負荷としては、トランジスタを用いて負荷インピーダンスを電子的に調節できるように構成された電子負荷装置が広く利用されている(特許文献1〜5参照)。
特開2002−090404号公報 特開2002−091577号公報 特許3470296号公報明細書 特許3477619号公報明細書 特許4146442号公報明細書
LEDの駆動回路を検査する際の負荷として実使用と同じ型式のLEDを用いれば、実動作に近い状態で駆動回路を検査できると考えられる。しかしながら、実際の生産の現場において実使用と同じ型式のLEDを用意することは難しい場合が多く、現実的ではない。また図23に示すように、LEDはある順電圧において急激に電流値が大きくなる特性を持っており、上記の順電圧が温度や個体差によって変動する。LEDを負荷として用いた場合、こうした特性の変動を正確に再現できないため、定量的なデータを取得するのが非常に困難である。
そこで、LEDの代わりに抵抗素子を用いる方法も考えられる。しかしながら、図24に示すように、抵抗素子の電圧−電流特性はLEDと大きく異なっている。特に抵抗素子の場合、ゼロボルト付近から電圧に比例して電流が流れるため、駆動回路の起動やターンオンに影響を与えてしまい、条件によっては駆動回路が動作できない場合もある。
他方、LEDの代わりとして、従来の電子負荷装置の定電圧モードを利用することも考えられる。一般に定電圧モードでは、入力される電圧が設定値に達しない範囲において電流が流れず、設定値より高くなると電流が急激に大きくなって設定値に近づくように負荷インピーダンスが制御される。LEDの電流が流れはじめる順電圧付近に定電圧モードの電圧を設定すれば、ある程度LEDの特性に近い負荷を実現できる。
しかしながら、従来の電子負荷装置の定電圧モードは、発振や過電流等の問題を生じないように動作周波数帯域が比較的低く設定されており、例えば数100Hz以上のパルス電圧に追従できないため、LEDをPWM駆動する駆動回路等の検査に用いることができない。
また、通常の定電圧モードでは、電圧の立ち上がりに応じて遅れなく負荷電流を立ち上げるのが難しい。負荷電流の立ち上がりが遅れると、負荷端子にはオーバーシュート電圧が少なからず発生する。過大なオーバーシュート電圧によって駆動回路の過電圧保護回路が動作してしまうと、目的の検査を行うことができなくなるとともに、場合によっては回路の性能を劣化させる要因になる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダイオードに近似した所望の負荷条件を実現できる負荷装置を提供することにある。
本発明の第1の観点は、印加電圧に応じて流れる負荷電流を制御する負荷装置に関するものであり、この負荷装置は、前記印加電圧を入力する一対の負荷端子と、前記一対の負荷端子に接続されたキャパシタと、前記一対の負荷端子と前記キャパシタとの間の電流経路に設けられた整流素子と、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧となるように前記キャパシタを充電する充電回路と、前記キャパシタに並列に接続され、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧より低い場合、前記キャパシタの放電電流をゼロとし、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧より高い場合、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧へ近付くように前記キャパシタの放電電流を制御する電子負荷部とを有する。
好適に、前記電子負荷部は、前記キャパシタの電圧と前記第1の電圧との差に応じて前記キャパシタの放電電流を変化させる。
本発明の第2の観点は、印加電圧に応じて流れる負荷電流を制御する負荷装置に関するものであり、この負荷装置は、前記印加電圧を入力する一対の負荷端子と、前記一対の負荷端子に接続されたキャパシタと、前記一対の負荷端子と前記キャパシタとの間の電流経路に設けられた整流素子と、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧となるように前記キャパシタを充電する充電回路と、前記キャパシタと並列に接続され、インピーダンスの調節が可能な半導体素子と、前記印加電圧が第1の電圧より低いとき、前記負荷電流がゼロになるように前記半導体素子のインピーダンスを制御し、前記印加電圧が前記第1の電圧を超えて上昇すると、前記印加電圧と前記第1の電圧との差が増大するにつれて前記負荷電流が増大するように前記半導体素子のインピーダンスを制御する制御部とを有する。
好適に、上記負荷装置は、前記整流素子の電流経路に直列に設けられた負荷抵抗を有する。
本発明によれば、ダイオードに近似した所望の負荷条件を実現できる。
第1の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。 図1に示す負荷装置における電子負荷部の構成の一例を示す図である。 図1に示す負荷装置の電圧−電流特性を説明するための図である。 負荷電流の立ち上がりの遅延により生じる負荷端子電圧のオーバーシュートを説明するための図である。 第2の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。 図5に示す負荷装置の電圧−電流特性を説明するための図である。 第3の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。 図7に示す負荷装置の電圧−電流特性を説明するための図である。 第3の実施形態に係る負荷装置の一変形例を示す図である。 第4の実施形態に係る負荷装置の構成例を示す図である。 図10に示す負荷装置における可変ゲインアンプの第1の構成例を示す図である。 図10に示す負荷装置における可変ゲインアンプの第2の構成例を示す図である。 図10に示す負荷装置の電圧−電流特性を説明するための図である。 第5の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。 第6の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。 図15に示す負荷装置の電圧−電流特性を説明するための図である。 第7の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。 関数回路の構成の一例を示す図である。 図17に示す負荷装置の電圧−電流特性を説明するための図である。 第7の実施形態に係る負荷装置の一変形例を示す図である。 負荷電流を制御する半導体素子としてバイポーラトランジスタを用いた場合の電圧・電流波形のシミュレーション結果を例示する図である。 負荷電流を制御する半導体素子としてMOSFETを用いた場合の電圧・電流波形のシミュレーション結果を例示する図である。 LEDの電圧−電流特性を説明するための図である。 抵抗素子とLEDの電圧−電流特性の違いを説明するための図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る負荷装置の構成の一例を示す図である。
図1に示す負荷装置1は、LEDドライバ5の出力に接続される一対の負荷端子T1,T2と、ダイオードD1と、キャパシタC1と、電子負荷部2と、充電部3を有する。
ダイオードD1は、本発明における整流素子の一例である。
キャパシタC1は、本発明におけるキャパシタの一例である。
充電部3は、本発明における充電回路の一例である。
負荷端子T1はLEDドライバ5の正出力端子に接続され、負荷端子T2はLEDドライバ5の負出力端子に接続される。また、負荷端子T2は、負荷装置1のグランド(基準電位)に接続される。
キャパシタC1は、負荷端子T1,T2の間に接続される。
ダイオードD1は、キャパシタC1の一方の端子と負荷端子T1との間の電流経路に設けられる。ダイオードD1のアノードが負荷端子T1に接続され、ダイオードD1のカソードがキャパシタC1に接続される。
充電部3は、キャパシタC1の電圧Vc1が予め設定した電圧(設定電圧Vset)になるようにキャパシタC1を充電する。充電部3は、キャパシタC1のダイオードD1側の端子が正極性、グランド側の端子が負極性となるようにキャパシタC1を充電する。
電子負荷部2は、キャパシタC1に並列に接続された負荷であり、キャパシタC1の電荷を放電する。キャパシタC1の電圧Vc1が上述した設定電圧Vsetより低い場合、電子負荷部2はキャパシタC1の放電電流をゼロに設定する。一方、キャパシタC1の電圧Vc1が設定電圧Vsetより高い場合、電子負荷部2はその電圧差(Vc1−Vset)に応じて放電電流を変化させる。すなわち、電子負荷部2は、キャパシタC1の電圧Vc1が設定電圧Vset付近となるように放電電流を制御する。
図2は、図1に示す負荷装置における電子負荷部2の構成の一例を示す図である。電子負荷部2は、例えば図2に示すように、npn型のバイポーラトランジスタQ1と、誤差増幅部10と、電圧検出部20を有する。
バイポーラトランジスタQ1は、本発明における半導体素子の一例である。
誤差増幅部10及び電圧検出部20を含む回路は、本発明における制御部の一例である。
バイポーラトランジスタQ1は、キャパシタC1と並列に接続される。バイポーラトランジスタQ1のコレクタがキャパシタC1の正側の端子(ダイオードD1側の端子)に接続され、バイポーラトランジスタQ1のエミッタがグランドに接続される。
電圧検出部20は、キャパシタC1の電圧Vc1を検出する。
電圧検出部20は、例えば図2に示すような反転型の増幅器であり、演算増幅器(以下、「オペアンプ」と記す)OP2と抵抗R21,R22を含んで構成される。抵抗R21の一方の端子がキャパシタC1の正側端子に接続され、抵抗R21の他方の端子がオペアンプOP2の逆相入力に接続される。抵抗R22の一方の端子がオペアンプOP2の逆相入力に接続され、抵抗R22の他方の端子がオペアンプOP2の出力に接続される。オペアンプOP2の正相入力がグランドに接続される。オペアンプOP2の出力電圧V2は、キャパシタC1の電圧に比例するとともに極性が反転した負の電圧となる。
電圧検出部20の電圧V2は概ね次式により表される。
[数1]
V2=−(R22/R21)・Vc1 …(1)
誤差増幅部10は、電圧検出部20によって検出されたキャパシタC1の電圧Vc1と上述したキャパシタC1の設定電圧Vsetとの差に応じた駆動信号をバイポーラトランジスタQ1のベースに入力する。
誤差増幅部10は、例えば図2に示すように、オペアンプOP1と、抵抗R11,R12,R13と、キャパシタCf1とを有する。抵抗R11の一方の端子に電圧検出部20の電圧V2が入力され、抵抗R11の他方の端子がオペアンプOP1の逆相入力に接続される。抵抗R12の一方の端子に電圧V1が入力され、抵抗R12の他方の端子がオペアンプOP1の逆相入力に接続される。オペアンプOP1の正相入力がグランドに接続される。オペアンプOP1の逆相入力と出力との間には、位相補償用のキャパシタCf1が接続される。抵抗R13は、オペアンプOP1の出力とバイポーラトランジスタQ1のベースとの間に接続される。
キャパシタCf1のインピーダンスが十分に大きい低周波領域において、オペアンプOP1の逆相入力と正相入力との電圧差がほぼゼロになるように負帰還制御が働くため、概ね次式が成立する。
[数2]
(V2/R11)+(V1/R12)=0 …(2)
式(2)に式(1)を代入して整理すると、キャパシタC1の電圧Vc1は次式で表される。
[数3]
Vc1=(R11/R12)・(R21/R22)・V1 …(3)
この式(3)に示す値が、上述した設定電圧Vsetに対応する。
キャパシタC1の電圧Vc1が式(3)で示す設定電圧Vsetより低い場合、オペアンプOP1の出力が負電圧となってバイポーラトランジスタQ1がオフし、キャパシタC1の放電電流がゼロになる。この場合、電子負荷部2による放電電流の負帰還制御は働かなくなる。
キャパシタC1の電圧Vc1が設定電圧Vsetより高くなると、電圧Vc1と設定電圧Vsetとの差に応じた信号が高ゲインのオペアンプOP1により増幅されてバイポーラトランジスタQ1のベースに入力されるため、バイポーラトランジスタQ1のインピーダンスが小さくなり、放電電流が増大する。放電電流は、キャパシタC1の電圧Vc1が設定電圧Vsetへ近づくように負帰還制御される。電圧Vc1が設定電圧Vsetと等しくなると放電電流がゼロとなり、電圧Vc1の低下が止まる。電圧Vc1が設定電圧Vsetより低くなると、充電部3が動作してキャパシタC1が充電されるため、キャパシタC1の電圧Vc1は設定電圧Vsetに向かって上昇する。
このようにして、電子負荷部2は、キャパシタC1の電圧Vc1が設定電圧Vset付近になるようにキャパシタC1の放電電流を制御する。
ここで、上述した構成を有する負荷装置1の動作を説明する。
図3は、図1に示す負荷装置1の電圧−電流特性をダイオードと比較して説明するための図である。
図3に示すように、負荷装置1は、設定電圧Vset以上になると電流が急激に大きくなる定電圧負荷として動作する。この図3に示す負荷装置1の特性は、電子負荷部2の直流の特性とほぼ等しくなる。一方、電子負荷部2は、高周波域における動作の安定性を確保するため、位相補償用のキャパシタCf1によって帰還系の高周波のループゲインを低下させている。そのため、LEDドライバ5の出力が急峻に立ち上がる場合、電子負荷部2の負荷電流(キャパシタC1の放電電流)はこの出力の立ち上がりに対して遅れて立ち上がる。
図4は、電子負荷部2における負荷電流の立ち上がりの遅延により生じる負荷端子電圧のオーバーシュートを説明するための図である。図4(A)は、電子負荷部2をLEDドライバ5に直接接続した場合における負荷端子電圧と負荷電流を示し、図4(B)は、キャパシタC1とダイオードD1を設けた負荷装置1における負荷端子電圧と負荷電流を示す。
上述したように、電子負荷部2は応答速度が遅いため、これをLEDドライバ5に直接接続した場合、図4(A)に示すようにLEDドライバ5の出力が立ち上がった後しばらくの間、負荷電流の流れない期間が生じる。通常、LEDドライバはLEDを定電流で駆動するため、負荷電流が流れない期間が生じると、図4(A)に示すように負荷端子(T1,T2)の電圧Vdにオーバーシュートが生じてしまう。
一方、図1に示す負荷装置1では、このような電子負荷部2の負荷電流の遅れを補うために、キャパシタC1とダイオードD1が設けられている。キャパシタC1が設定電圧Vsetまで充電されている状態でLEDドライバ5の出力が立ち上がると、その電圧Vdが「Vset+Vf(ダイオードD1の順電圧)」を超えたところでダイオードD1がオンし、LEDドライバ5の電流がキャパシタC1に流れる。このとき、キャパシタC1の電圧Vc1はLEDドライバ5の電流によって上昇するが、その上昇スピードはキャパシタC1の容量を適切に設定することで十分に遅くなる。電圧Vc1の上昇のスピードが遅くなるので、電子負荷部2の負荷電流が遅れて立ち上がるまでの負荷端子電圧Vdのオーバーシュートを適切なレベルに抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、定電圧負荷として動作する電子負荷部2を設けることによって、温度や素子の特性ばらつきなどの影響を受けることなく、所望の設定電圧Vsetで負荷電流が立ち上がるLEDに近似した負荷特性を実現できる。また、設定電圧Vsetに充電されたキャパシタC1を電子負荷部2と並列に接続し、このキャパシタC1にダイオードD1を介してLEDドライバ5を接続することにより、負荷端子T1,T2に過大なオーバーシュート電圧が発生することを防止できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る負荷装置1Aの構成の一例を示す図である。
図5に示す負荷装置1Aは、図1に示す負荷装置1と同様な構成を有するとともに、ダイオードD1の電流経路に対して直列に設けられた抵抗R1を有する。図5の例において、抵抗R1は、ダイオードD1のアノードと負荷端子T1との間の電流経路に設けられている。
上述したように、キャパシタC1の電圧Vc1は、充電部3の充電電流と電子負荷部2の放電電流とによって設定電圧Vset付近に維持される。そのため、ダイオードD1がオン状態にあるとき、抵抗R1には次式に示す電圧Vr1が印加される。
[数4]
Vr1=Vd−(Vset+Vf) …(4)
式(4)に示すように、抵抗R1には負荷端子電圧Vdに比例した電圧Vr1が印加される。従って、ダイオードD1がオン状態のときに流れる負荷電流Idは、図6に示すように、負荷端子電圧Vdに比例して増大する抵抗負荷の特性を示す。
一般に、ダイオードの電流は電圧に対して指数関数的に増大するので、定電圧の負荷特性(図3)に比べて抵抗負荷の特性(図6)の方がLEDの特性をより適切に近似できる。すなわち、本実施形態によれば、LEDの特性により近い負荷を実現できる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る負荷装置1Bの構成の一例を示す図である。
図7に示す負荷装置1Bは、LEDドライバ5の出力に接続される一対の負荷端子T1,T2と、npn型のバイポーラトランジスタQ1と、電流制御部30と、電流設定信号生成部40を有する。
バイポーラトランジスタQ1は、本発明における半導体素子の一例である。
電流制御部30は、本発明における電流制御部の一例である。
電流設定信号生成部40は、本発明における電流設定信号生成部の一例である。
負荷端子T1はLEDドライバ5の正出力端子に接続され、負荷端子T2はLEDドライバ5の負出力端子に接続される。また、負荷端子T2は、負荷装置1のグランド(基準電位)に接続される。
バイポーラトランジスタQ1は、負荷端子T1,T2に接続される。バイポーラトランジスタQ1のコレクタが負荷端子T1に接続され、バイポーラトランジスタQ1のエミッタが負荷端子T2(グランド)に接続される。
電流制御部30は、入力される電流設定信号V5に応じた電流がバイポーラトランジスタQ1に流れるようにバイポーラトランジスタQ1のインピーダンスを制御する。
例えば電流制御部30は、電流設定信号V5がゼロボルト以上の場合、バイポーラトランジスタQ1の電流をゼロに維持し、電流設定信号V5が負の電圧の場合、電流設定信号V5の電圧に比例した電流がバイポーラトランジスタQ1に流れるようにバイポーラトランジスタQ1のインピーダンスを制御する。
電流制御部30は、例えば図7に示すように、オペアンプOP3と、抵抗R31,R32,R33と、電流検出用のシャント抵抗Rsとを有する。
オペアンプOP3は、本発明における第2演算増幅回路の一例である。
シャント抵抗Rsは、本発明における電流検出部の一例である。
抵抗R31は、本発明における第4抵抗の一例である。
抵抗R32は、本発明における第5抵抗の一例である。
シャント抵抗Rsは、バイポーラトランジスタQ1の電流経路に設けられる。図7の例において、シャント抵抗Rsは、バイポーラトランジスタQ1のエミッタとグラントとの間の電流経路に設けられる。シャント抵抗Rsは、バイポーラトランジスタQ1の電流に比例した電圧を電流検出信号として発生する。
抵抗R31の一方の端子に電流設定信号V5が入力され、抵抗R31の他方の端子がオペアンプOP3のノードN2に接続される。抵抗R32の一方の端子にシャント抵抗Rsの電流検出信号が入力され、抵抗R32の他方の端子がノードN2に接続される。
オペアンプOP3の逆相入力がノードN2に接続され、その正相入力がグランドに接続される。オペアンプOP3の出力端子が、抵抗R33を介してバイポーラトランジスタQ1のベースに接続される。オペアンプOP3は、ノードN2とグランドとの電圧差を増幅する。
オペアンプOP3の逆相入力と正相入力との電圧差がほぼゼロになるように負帰還制御が働く場合、概ね次式が成立する。
[数5]
(Id・Rs)/R32+V5/R31=0
Id=−(1/Rs)・(R32/R31)・V5 …(5)
電流設定信号V5が正の電圧になる場合、式(5)においてバイポーラトランジスタQ1の負荷電流Idは負になるが、実際にはバイポーラトランジスタQ1に逆向きの電流は流れないので、負荷電流Idはゼロに維持される。この場合、オペアンプOP3から負の電圧が出力されてバイポーラトランジスタQ1がオフ状態となり、負帰還制御が働かなくなる。電流設定信号V5がゼロボルト以下の電圧になると、バイポーラトランジスタQ1が導通して負帰還制御が働き、電流設定信号V5に比例した負荷電流Idが流れる。
電流設定信号生成部40は、負荷端子T1,T2の電圧Vdと設定電圧Vsetとの差に応じた電流設定信号V5を生成する。
例えば電流設定信号生成部40は、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vsetとの差に比例したレベルを有し、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低い場合には正の電圧、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより高い場合に負の電圧になるように電流設定信号V5を生成する。
電流設定信号生成部40は、例えば図7に示すように、オペアンプOP4と抵抗R41,R42,R43を有する。
抵抗R41の一方の端子に負荷の電圧Vdが入力され、抵抗R41の他方の端子がオペアンプOP4の逆相入力に接続される。抵抗R43の一方の端子に負の電圧V4が入力され、抵抗R43の他方の端子がオペアンプOP4の逆相入力に接続される。オペアンプの逆相入力とその出力との間に抵抗R42が接続される。オペアンプOP4の正相入力がグランドに接続される。オペアンプOP4は、正相入力と逆相入力の電圧差を増幅する。
オペアンプOP4のゲインが十分に大きい場合、オペアンプOP4から出力される電流設定信号V5は概ね次式で表される。
[数6]
V5=−(R42/R41)・{Vd+(R41/R43)・V4} …(6)
式(6)より、電圧Vdが「−(R41/R43)・V4」と等しくなるとき電流設定信号V5がゼロになる。この電圧は、上述した設定電圧Vsetに対応する。すなわち、設定電圧Vsetは次式で表される。
[数7]
Vset=−(R41/R43)・V4 …(7)
式(6)を設定電圧Vsetによって表すと次式のようになる。
[数8]
V5=−(R42/R41)・(Vd−Vset) …(8)
式(8)から分かるように、電流設定信号V5は、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vsetとの差を一定のゲイン「−(R42/R41)」で増幅した信号となっている。
ここで、上述した構成を有する図7に示す負荷装置1Bの動作を説明する。
まず、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset(=−(R41/R43)・V4)と等しいかこれより低い場合、式(6)の関係から、電流設定信号V5がゼロ以上の正の電圧となる。すなわち、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetを超えた上昇分の電圧(Vd−Vset)がゼロ以下になると、式(8)で示される電流設定信号V5がゼロ以上の正の電圧となる。この場合、電流制御部30においてオペアンプOP3の出力が負の電圧となり、バイポーラトランジスタQ1がオフ状態となるため、負荷電流Idはゼロになる。
他方、負荷端子電圧Vdが設定Vsetより高くなると、式(6)の関係から、電流設定信号V5が負の電圧となる。すなわち、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetを超えた上昇分の電圧(Vd−Vset)がゼロより高い正の電圧になると、式(8)で示される電流設定信号V5がゼロより低い負の電圧となる。この場合は、電流制御部30においてオペアンプOP3の出力が正の電圧となり、バイポーラトランジスタQ1が導通するため、負荷電流Idが電流設定信号V5に応じた値となるように負帰還制御が働く。このときの負荷電流Idは、式(8)を式(5)へ代入することにより、以下の式で表される。
[数9]
Id=(1/Rset)・(Vd−Vset) …(9)
式(9)において、「Rset」は次式で表される。
[数10]
Rset=Rs・(R31/R32)・(R41/R42) …(10)
式(9),(10)から分かるように、負荷端子電圧Vdが設定Vsetより高いときに流れる負荷電流Idは、図8に示すように、負荷端子電圧Vdと設定Vsetとの差に比例した定抵抗負荷の特性を示す。
以上説明したように、本実施形態に係る負荷装置1Bにおいては、先の実施形態において設けられていたキャパシタC1やダイオードD1が省略されており、バイポーラトランジスタQ1によって負荷電流Idが直接制御される。
一般的に、LEDドライバはスイッチング回路で構成され、その出力にはスイッチングに起因する周波数(例えば数100kHz)のリップル電圧が含まれる。LEDドライバの性能を評価する際、このリップル電圧の測定が必要な場合がある。本実施形態によれば、例えば図7の構成においてオペアンプ等の周波数特性を広帯域にすることにより、リップル電圧に含まれる周波数帯域に渡って定抵抗設定値に等価な純抵抗負荷(Rset)が得られる。これにより、リップルに影響を与えることなく測定を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る負荷装置1Bでは、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低い場合、負荷電流IdがほぼゼロになるようにバイポーラトランジスタQ1がオフ状態に制御され、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより高くなると、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vsetとの差に比例した負荷電流Idが流れるようにバイポーラトランジスタQ1のインピーダンスが制御される。
すなわち、負荷装置1Bでは、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより高くなると、負荷電流Idが図8に示すような定抵抗負荷の特性を示すようにバイポーラトランジスタQ1のインピーダンスが制御される。
従って、本実施形態に係る負荷装置1Bでは、僅かな電圧変化によって負荷電流が急峻に変化する定電圧特性の電子負荷部2(図2,図3)に比べてループゲインが低くなり、安定方向となる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図9は、本実施形態の変形例に係る負荷装置1Cの構成を示す図である。
図9に示す負荷装置1Cは、図7に示す負荷装置1Bと同様の構成を有するとともに、電流制御部30の抵抗R32に並列接続された位相補償用のキャパシタCf2と、抵抗R31に並列に接続された位相補償用のキャパシタCf3を有する。適切な値のキャパシタCf2,Cf3を設けることによって、帰還制御系の周波数特性を改善することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図10は、第4の実施形態に係る負荷装置1Dの構成の一例を示す図である。
図10に示す負荷装置1Dは、図7に示す負荷装置1Bにおける電流設定信号生成部40を後述の電流設定生成部40Dに置き換えたものであり、他の構成は図7に示す負荷装置1Bと同様である。
電流設定信号生成部40Dは、図7における電流設定信号生成部40と同様の構成を有する増幅回路(OP4,R41〜R43)と、その後段に設けられた可変ゲインアンプ50を有する。
オペアンプOP4及び抵抗R41〜R43を含む増幅回路は、本発明における第1増幅回路の一例である。
可変ゲインアンプ50は、本発明における第2増幅回路の一例である。
増幅回路(OP4,R41〜R43)は、既に説明したように、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vsetとの差を一定のゲインにより増幅し、その増幅結果(V5)を後段の可変ゲインアンプ50に出力する。
可変ゲインアンプ50は、増幅回路(OP4,R41〜R43)の出力信号(V5)をゲイン設定信号Sdatに応じたゲインで増幅し、その増幅結果を電流設定信号V5'として電流制御部30に出力する。
可変ゲインアンプ50は種々の方式の回路を採用可能であるが、ここでは例として2つ回路方式について図11,図12を参照して説明する。
図11は、可変ゲインアンプ50の第1の構成例を示す図である。
図11に示す可変ゲインアンプ50は、抵抗RA1〜RAn及び抵抗RB1〜RBn+1を有する抵抗ラダー回路53と、スイッチ51−1〜51−nと、スイッチ制御回路52と、抵抗R51と、オペアンプOP51と、反転アンプ54とを有する。
抵抗RA1〜RAn及びRBn+1は、本発明における第1抵抗の一例である。
抵抗RB1〜RBnは、本発明における第2抵抗の一例である。
抵抗ラダー回路53は、本発明における抵抗ラダー回路の一例である。
スイッチ51−1〜51−nを含む回路は、本発明におけるスイッチ回路の一例である。
オペアンプ51は、本発明における第1演算増幅回路の一例である。
抵抗R51は、本発明における第3抵抗の一例である。
抵抗RA1,RA2,…RAn,RBn+1は、この順番で直列に接続される。この直列回路の一方の端子(抵抗RA1側の端子)が増幅回路(OP4,R41〜R43)の出力(ノードN3)に接続され、直列回路の他方の端子(抵抗RBn+1側の端子)がグランドに接続される。
抵抗RBj(jは1からn−1までの整数を示す)の一方の端子は、抵抗RAjと抵抗RAj+1の中間ノードに接続され、抵抗RBjの他方の端子は、スイッチ回路51−jを介してノードN1又はグランドに接続される。抵抗RBnの一方の端子は、抵抗RAnと抵抗RBn+1の中間ノードに接続され、抵抗RBnの他方の端子は、スイッチ回路51−nを介してノードN1又はグランドに接続される。
スイッチ制御回路52は、ゲイン設定信号Sdatに応じてスイッチ51−1〜51−nの各接続を切り替える。
オペアンプOP51の逆相入力がノードN1に接続され、その正相入力がグランドに接続される。オペアンプOP51の逆相入力とその出力との間に抵抗R51が接続される。
反転アンプ54は、オペアンプOP51の出力電圧の極性を反転させ、電流設定信号V5'として出力する。
オペアンプOP51のゲインが十分に高いものとすると、ノードN1の電圧がほぼグランド電圧と等しくなるようにオペアンプOP51の出力電圧が調節される。そのため、スイッチ51−1〜51−nを切り替えても、抵抗RB1〜RBnへ分流する各電流の大きさは変化せず、また、ノードN3から抵抗ラダー回路53へ流れる電流In3も変化しない。一方、スイッチ51−1〜51−nを切り替えると、電流In3が一定の状態で抵抗RB1〜RBnからノードN1へ流れる電流In1の大きさが変化するので、電流In3と電流In1の比が変化する。この電流比(In1/In3)の変化に応じて、入力電圧(V5)に対する出力電圧(V5')の比、すなわち電圧ゲインが変化する。
なお、抵抗RB1〜RBn+1の抵抗値を抵抗RA1,RA2,…RAnの抵抗値に対して2倍に設定した場合、抵抗RB1〜RBnには、電流In3に対して(1/2)のべき乗の重みを持った電流が流れる。この場合、スイッチ51−1〜51−nのオンオフを2進データの各ビットによって制御すれば、2進データの値に比例したゲインが得られる。
また、抵抗ラダー回路53,抵抗R51及びオペアンプ51は反転アンプを構成しているため、その出力電圧は入力電圧(V5)に対して逆相になる。そこで、図11の例では、オペアンプ51の後段に更に反転アンプ54を設けることによって、出力電圧(V5')が入力電圧(V5)と同相になるようにしている。
次に、図12を参照して、可変ゲインアンプ50の第2の構成例について説明する。
図12に示す可変ゲインアンプ50は、抵抗RC1〜RCiと、スイッチ55−1〜55−iと、スイッチ制御回路56と、オペアンプOP52を有する。
抵抗RC1〜RCiとスイッチ55−1〜55−iを含む回路は、本発明における抵抗分圧回路の一例である。
オペアンプOP52は、本発明におけるバッファ回路の一例である。
抵抗RC1,RC2,…RCiは、この順番で直列に接続される。この直列回路の一方の端子(抵抗RC1側の端子)が増幅回路(OP4,R41〜R43)の出力(ノードN3)に接続され、直列回路の他方の端子(抵抗RCi側の端子)がグランドに接続される。
スイッチ55−1は、ノードN3とノードN4の間に接続される。スイッチ55−m(mは2からiまでの整数を示す)は、抵抗RC(m−1)と抵抗RCmの中間ノードとノードN4との間に接続される。
スイッチ制御回路56は、入力されるゲイン設定信号Sdatに応じて、スイッチ55−1〜55−iの何れか1つを選択的にオン状態に設定する。
オペアンプOP52は、その正相入力がノードN4に接続され、逆相入力が出力に接続される。オペアンプOP52は、ノードN4の電圧を高インピーダンスで入力し、これとほぼ同じ電圧を電流設定信号V5'として出力する。
直列接続された抵抗RC1〜RCiの各ノードには、入力電圧(V5)をそれぞれ異なる分圧比で分圧した電圧が発生する。スイッチ制御回路56の制御に応じてスイッチ55−1〜55−iの何れか1つをオンさせることにより、ノードN4には、所望の分圧比により分圧された電圧が入力される。このノードN4とほぼ同じ電圧が、オペアンプ52より電流設定信号V5'として出力される。
このような抵抗分圧回路を用いる方式でも可変ゲインアンプを構成可能である。
次に、上述した構成を有する負荷装置1Cの動作を説明する。
可変ゲインアンプ50のゲインを「α」とすると、電流設定信号V5'は「α・V5」と等しくなる。これは、式(8)に示される電流設定信号V5の右辺に「α」を乗じた場合と等価になる。この場合、負荷電流Idは以下の式で表される。
[数11]
Id=(α/Rset)・(Vd−Vset) …(11)
式(11)から分かるように、可変ゲインアンプ50のゲインαを変化させることによって、図13(A)に示すように、電圧−電流特性の傾き(抵抗値)を任意に変化させることが可能になる。
なお、設定電圧Vsetは式(7)のように表せることから、抵抗R43に入力する負の電圧V4や抵抗R43の抵抗値を変化させることによって、電圧−電流特性の傾きとは独立に設定電圧Vsetを変化させることも可能である(図13(B))。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図14は、第5の実施形態に係る負荷装置1Eの構成の一例を示す図である。
図14に示す負荷装置1Eは、図7に示す負荷装置1Bにおける電流設定信号生成部40を後述の電流設定信号生成部40Eに置き換えたものであり、他の構成は図7に示す負荷装置1Bと同様である。
電流設定信号生成部40Eは、図7における電流設定信号生成部40と同様の構成に加えてダイオードD41及びD42を有する。
ダイオードD41は、オペアンプOP4の逆相入力と出力との間に接続される。ダイオードD41のアノードがオペアンプOP4の出力に接続され、ダイオードD41のカソードがオペアンプOP4の逆相入力に接続される。
ダイオードD42は、オペアンプOP4の出力と抵抗R42との電流経路に設けられる。ダイオードD42のアノードが抵抗R42に接続され、ダイオードD42のカソードがオペアンプOP4の出力に接続される。
図14に示す電流設定信号生成部40Eでは、オペアンプOP4の出力と抵抗R42との電流経路にダイオードD42が設けられているため、オペアンプOP4の出力から吐き出す方向に流れる電流がダイオードD42によって阻止される。
従って、オペアンプOP4の逆相入力が僅かに負の電圧となり、オペアンプOP4の出力が正の電圧になると、ダイオードD42がオフする。すなわち、オペアンプOP4の出力から抵抗R42を介して逆相入力へ流れる電流の帰還経路が遮断される。帰還経路が遮断されると、オペアンプOP4の出力が正方向に上昇し、ダイオードD41がオンする。ダイオードD41がオンすると、帰還経路が再び形成されて、オペアンプOP4の逆相入力がほぼゼロボルトに維持される。オペアンプOP4の逆相入力がゼロボルトになり、ダイオードD42がオフ状態のとき、抵抗R31,R42に電流が流れないため、電流設定信号V5はゼロボルトになる。
一方、オペアンプOP4の逆相入力が僅かに正の電圧となり、オペアンプOP4の出力が負の電圧になると、ダイオードD41がオフして帰還経路が遮断される。帰還経路が遮断されると、オペアンプOP4の出力が負方向に低下し、ダイオードD42がオンする。ダイオードD42がオンすると、オペアンプOP4の出力から抵抗R42を介して逆相入力へ流れる電流の帰還経路が形成される。この帰還経路によって、電流設定信号V5はゼロボルト以下の負の電圧となる。
このように、本実施形態に係る負荷装置1Eでは、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低いときの電流設定信号V5の値が、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vsetとがほぼ等しいときの電流設定信号V5の値(ゼロボルト)に維持される。すなわち、電流設定信号の値がゼロボルト以上の正電圧にならないように制限される。これにより、電流制御部30のオペアンプOP3の出力が負側に飽和することを防止できるため、負荷電流Idが流れはじめる際の遅延時間を減少させることができる。また、バイポーラトランジスタQ1のベースエミッタ逆耐圧の保護も兼ねることができる。
更に、本実施形態に係る負荷装置1Eでは、電流設定信号V5がゼロボルトのとき、バイポーラトランジスタQ1がオン状態とオフ状態の中間になるように(例えば微少電流が流れるように)回路の直流オフセット電圧等を調整することができる。これにより、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低いときも電流制御部30の負帰還動作が維持されるので、負荷電流Idの立ち上がり時の遅延をより短くすることが可能になる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図15は、第6の実施形態に係る負荷装置1Fの構成の一例を示す図である。
図15に示す負荷装置1Fは、図14に示す負荷装置1Eにおける電流制御部30を後述の電流制御部30Fに置き換え、電流設定信号生成部40Eを後述の電流設定信号生成部40Fに置き換えたものであり、他の構成は図14に示す負荷装置1Eと同様である。
電流制御部30Fは、電流設定信号生成部40Fにおいて生成される2つの電流設定信号V5_1,V5_2の合成信号に応じた負荷電流Idが流れるように、バイポーラトランジスタQ1のインピーダンスを制御する。電流制御部30Fは、図14に示す電流制御部30における抵抗R31を2つの抵抗R31_1及びR31_2に置き換えたものであり、他の構成要素は電流制御部30と同じである。
抵抗R31_1,R31_2の一方の端子は、それぞれノードN2に接続される。抵抗R31_1の他方の端子には電流設定信号V5_1が入力され、抵抗R31_2の他方の端子には電流設定信号V5_2が入力される。
電流制御部30Fは、2つの電流設定信号V5_1,V5_2に応じて、負荷電流Idを次式のように制御する。
[数12]
Id=−(1/Rs)・{β1・V5_1+β2・V5_2}…(12)
式(12)における「β1」,「β2」は次式のように表される。
[数13]
β1=R32/R31_1…(13−1)
β2=R32/R31_2…(13−2)
電流設定信号生成部40Fは、負荷端子T1,T2の電圧Vdと所定の設定電圧との差を増幅する2つの増幅回路AMP1_1,AMP1_2(第1の増幅回路)を有する。
増幅回路AMP1_1は、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_1を超える場合、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vset_1との差(負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_1を超えた上昇分の電圧)を所定のゲインで増幅し、その増幅結果を電流設定信号V5_1として出力する。
負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_1より低い(上昇分の電圧がゼロ以下)の場合、増幅回路AMP1_1は、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vset_1との差がゼロ(上昇分の電圧がゼロ)の場合と同じ電流設定信号V5_1を出力する。
増幅回路AMP1_2は、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_2を超える場合、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vset_2との差(負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_2を超えた上昇分の電圧)を所定のゲインで増幅し、その増幅結果を電流設定信号V5_2として出力する。
負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_2より低い(上昇分の電圧がゼロ以下)の場合、増幅回路AMP1_2は、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vset_2との差がゼロ(上昇分の電圧がゼロ)の場合と同じ電流設定信号V5_2を出力する。
増幅回路AMP1_j(j=1,2)は、例えば図15に示すように、電流設定信号生成部40E(図14)と同様な構成を有する。
すなわち、増幅回路AMP1_j(j=1,2)は、図14におけるオペアンプOP4に対応したオペアンプOP4_jと、図14における抵抗R41,R42,R43に対応した抵抗R41_j,R42_j,R43_jと、図14におけるダイオードD41,D42に対応したダイオードD41_j,D42_jを有する。抵抗R43_jの一方の端子には、図15に示すように、負の電圧V4_jが入力される。
従って、増幅回路AMP1_j(j=1,2)は、電流設定信号生成部40E(図14)と同様に、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_jより低い場合は電流設定信号V5_jをゼロに固定する。
また、増幅回路AMP1_j(j=1,2)は、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_jより高い場合、式(8)と同様な以下の式で表される電流設定信号V5_jを出力する。
[数14]
V5_1=−(R42_1/R41_1)・(Vd−Vset_1) …(14−1)
V5_2=−(R42_2/R41_2)・(Vd−Vset_2) …(14−2)
設定電圧Vset_1,Vset_2は、式(7)と同様な以下の式で表される。
[数15]
Vset_1=−(R41_1/R43_1)・V4_1 …(15−1)
Vset_2=−(R41_2/R43_2)・V4_2 …(15−2)
上述した構成を有する図15に示す負荷装置1Fの動作を説明する。
ここでは、設定電圧Vset_2が設定電圧Vset_1より高いものとして、「Vset_1>Vd」、「Vset_2>Vd>Vset_1」、及び、「Vd>Vset_2」のそれぞれの場合について説明する。
(1)Vset_1>Vdの場合
この場合、電流設定信号V5_1,V5_2が共にゼロになる。そのため、式(12)より、負荷電流Idはゼロになる。
(2)Vset_2>Vd>Vset_1の場合
この場合、電流設定信号V5_1が式(14−1)で表される負の電圧となり、電流設定信号V5_2がゼロになる。式(14−1)を式(12)に代入すると、負荷電流Idは次式で表される。
[数16]
Id=γ1・(Vd−Vset_1)…(16)
式(16)において、「γ1」は以下の式で表される。
[数17]
γ1=−(1/Rs)・(R42_1/R41_1)・β1 …(17)
式(16)に示すように、負荷電流Idは負荷端子電圧Vdに対して係数「γ1」で比例する。すなわち、負荷装置1Fは、抵抗値が「1/γ1」の定抵抗負荷として動作する。
(3)Vd>Vset_2の場合
この場合、電流設定信号V5_1が式(14−1)で表される負の電圧となり、電流設定信号V5_2が式(14−2)で表される負の電圧となる。式(14−1),(14−2)を式(12)に代入すると、負荷電流Idは次式で表される。
[数18]
Id=(γ1+γ2)・Vd−(γ1・Vset_1+γ2・Vset_2)…(18)
式(18)において、「γ2」は以下の式で表される。
[数19]
γ2=−(1/Rs)・(R42_2/R41_2)・β2 …(19)
式(19)に示すように、負荷電流Idは負荷端子電圧Vdに対して係数「γ1+γ2」で比例する。すなわち、負荷装置1Fは、抵抗値が「1/(γ1+γ2)」の定抵抗負荷として動作する。負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_2を超えると、負荷装置の抵抗値が「1/γ1」から「1/(γ1+γ2)」に減少し、負荷端子電圧Vdに対する負荷電流Idの変化率が非連続的に大きくなる。
(1)〜(3)の説明をまとめると、負荷端子電圧Vdに対する負荷電流Idの特性は、図16に示すような折れ線状のグラフとなる。
このように、本実施形態に係る負荷装置1Fでは、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_1より低いとき、負荷電流Idがほぼゼロになり、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_1より高くなると、負荷端子電圧Vdに比例して負荷電流Idが増大し、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vset_1より高い設定電圧Vset_2を超えると、負荷端子電圧Vdに対する負荷電流Idの比例係数が大きくなるように、電流設定信号V5_1,V5_2が生成される。そのため、本実施形態に係る負荷装置1Fによれば、負荷端子電圧Vdに対する負荷電流Idの特性を、実際のダイオードにおける指数関数の特性により近似させることができる。
なお、図15に示す例では、電流設定信号生成部40に2つの増幅回路(AMP1_1,AMP1_2)が設けられているが、同様な増幅回路を更に設けて、その出力信号(電流設定信号)の合成信号により負荷電流Idが制御されるようにしてもよい。この場合、各増幅回路における設定電圧Vset(負荷端子電圧Vdに比例した電流設定信号の出力が開始されるときの負荷端子電圧Vdの値)が異なるようにすれば、負荷端子電圧Vdに対する負荷電流Idの特性において、折れ点の数を3以上にすることも可能である。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図17は、第7の実施形態に係る負荷装置1Gの構成の一例を示す図である。
図17に示す負荷装置1Gは、図14に示す負荷装置1Eにおける電流設定信号生成部40Eを後述の電流設定信号生成部40Gに置き換えたものであり、他の構成は図14に示す負荷装置1Eと同様である。
電流設定信号生成部40Gは、電流設定信号生成部40E(図14)と同様の構成に加えて、関数回路70を有する。
関数回路70は、オペアンプOP4、抵抗R41,R42,R43、及び、ダイオードD41,D42によって構成された増幅回路(第1の増幅回路)において出力される電流設定信号V5を、その指数関数値に比例した信号V5’に変換して、電流設定信号V5の替わりに電流制御部30へ入力する。関数回路70は、例えば、バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間の電圧とコレクタ電流の特性を利用したログ回路やアンチログ回路を用いて構成される。
図18は、関数回路70の構成の一例を示す図である。
図18に示す関数回路は、オペアンプOP71〜OP73と、反転アンプ71と、npn型のバイポーラトランジスタQ71,Q72と、抵抗R71〜R78と、キャパシタC71,C72を有する。
バイポーラトランジスタQ71,Q72は、特性が揃ったペアトランジスタであり、互いのエミッタが共通に接続される。この共通接続されたエミッタは、抵抗R73を介してオペアンプOP73の出力に接続される。バイポーラトランジスタQ71のコレクタは、抵抗R71を介してオペアンプOP71の出力に接続されるとともに、オペアンプOP72の逆相入力に接続される。バイポーラトランジスタQ71のベースは、グランドに接続される。バイポーラトランジスタQ72のコレクタは、抵抗R76を介して電圧V7に接続されるとともに、オペアンプOP73の逆相入力に接続される。バイポーラトランジスタQ72のベースは、抵抗R74を介してオペアンプOP72の出力に接続されるとともに、抵抗R75を介してグランドに接続される。
オペアンプOP71の正相入力は、抵抗R72を介してオペアンプOP72の出力に接続される。オペアンプOP72の正相入力は、グランドに接続される。オペアンプOP73の正相入力は、抵抗R77を介して電圧V7に接続されるとともに、抵抗R78を介してグランドに接続される。オペアンプOP72,OP73の逆相入力と出力との間には、位相補償用のキャパシタC71,C72がそれぞれ接続される。反転アンプ71は、オペアンプOP71の出力電圧Vbの極性を反転して出力する。
指数関数値に変換される元の電圧Vinは、オペアンプOP71の逆相入力に入力される。指数関数値に変換後の電圧Voutは、反転アンプ71から出力される。
この図18に示す関数回路70において、オペアンプOP72の出力の電圧Vaは次式のように表される。
[数20]
Va=A・(Vbe2−Vbe1) …(20)
上式において、「Vbe1」はバイポーラトランジスタQ1のベース−エミッタ電圧を示し、「Vbe2」はバイポーラトランジスタQ2のベース−エミッタ電圧を示す。また「A」は、抵抗R74,R75の抵抗値等によって決まる定数を示す。
オペアンプOP73と抵抗R73,R76〜R78は、バイポーラトランジスタQ72に流れる電流Iq2を一定値に保つ定電流回路を構成する。電流Iq2は、概ね次式で表される。
[数21]
Iq2={(1/R76)・(R77/(R77+R78)}・V7 …(21)
他方、バイポーラトランジスタQ1,Q2の電流Iq1,Iq2は、ベース−エミッタ電圧Vbe1,Vbe2によって概ね次式のように表される。
[数22]
Iq1=Is・exp{(q/kT)・Vbe1} …(22−1)
Iq2=Is・exp{(q/kT)・Vbe2} …(22−2)
上式において、「k」はボルツマン定数、「T」は絶対温度、「q」は電子の電荷、「Is」は逆方向飽和電流をそれぞれ示す。式(22−1)を式(22−2)で割り、式(20)を用いて整理すると、電流Iq1は次式のように表される。
[数23]
Iq1=Iq2・exp{−(q/kTA)・Va} …(23)
ここで、オペアンプOP72の出力の電圧Vaと電圧Vinがほぼ等しくなるように、オペアンプOP71が電圧Vbを負帰還制御するため、電流Iq1は次式のようになる。
[数24]
Iq1=Iq2・exp{−(q/kTA)・Vin} …(24)
電圧Voutは、電流Iq1によって抵抗R71に発生する電圧とほぼ等しいので、次式のように表される。
[数25]
Vout=−R71・Iq2・exp{−(q/kTA)・Vin} …(25)
式(25)から分かるように、出力電圧Voutは入力電圧Vinの指数関数値となる。
図19は、図17に示す負荷装置1Gにおける負荷端子電圧Vdと負荷電流Idの特性を例示する図である。
増幅回路(OP4、R41〜R43、D41,D42)から出力される電流設定信号V5は、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低い場合にゼロとなり、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより高くなると負荷端子電圧Vdに比例して増大する。この電流設定信号V5を指数関数値に変換した信号V5’は、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低い場合に所定の値に固定され、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより高くなると、この所定の値から指数関数的に変化する。従って、負荷端子電圧Vdが設定電圧Vsetより低い場合において信号V5’がゼロ付近の電圧となるように関数回路70の直流バイアス特性等を設定すれば、図19に示すように、負荷端子電圧Vdがある電圧より低い場合に負荷電流がほぼゼロとなり、負荷端子電圧Vdがある電圧より高くなると負荷端子電圧Vdに対して負荷電流Idが指数関数的に変化する特性となる。
以上説明したように、本実施形態に係る負荷装置1Gでは、式(25)に示すような指数関数の特性を持つ関数回路70を用いることによって、負荷端子電圧Vdがある一定の電圧より高くなると、負荷端子電圧Vdに対して負荷電流が指数関数的に変化する。一般に、ダイオードの電圧Vfに対する電流Ifは次式であらわされる。
[数26]
If=Is・[exp{(q/kT)・Vf}−1] …(26)
このように、ダイオードの電流は電圧に対して指数関数的に変化するので、本実施形態に係る負荷装置1Gによれば、定抵抗負荷によって近似する場合に比べてより実際のLEDに近い電圧−電流特性を得ることができる。
図20は、本実施形態の一変形例の負荷装置1G’を示す図である。
図20に示す変形例の負荷装置1G’は、図17における電流設定信号生成部40Gを後述の電流設定信号生成部40G’に置き換えたものであり、他の構成は図17に示す負荷装置1Gと同様である。
電流設定信号生成部40G’は、電流設定信号生成部40G(図17)における1つの増幅回路(OP4、R41〜R43、D41,D42)の替わりに、電流設定信号生成部40F(図15)と同様な2つの増幅回路AMP_1,AMP_2を有する。また、電流設定信号生成部40G’は、増幅回路AMP_1,AMP_2から出力される2つの電流設定信号V5_1及びV5_2を合成する合成回路60を有する。合成回路60は、例えばアナログ信号の加算回路であり、オペアンプ等により構成される。関数回路70は、この合成回路60により合成された信号を、その指数関数値に比例した信号V5’に変換して、電流制御部30に入力する。
図20に示す変形例によれば、図16に示すような特性の各折れ線部分を指数関数的にカーブさせることが可能になる。そのため、増幅回路AMP_1,AMP_2の各抵抗値や入力電圧(V4_1,V4_2)を適切に設定することにより、実際のLEDにより近似した電圧−電流特性を得ることができる。
なお、図20の例では2つの増幅回路(AMP_1,AMP_2)の出力を合成して関数回路70に入力しているが、増幅回路の数は3以上でもよい。また、合成回路の後段にそれぞれ関数回路を設け、各関数回路の出力を合成回路により合成し、その合成信号を電流設定信号として電流制御部に入力するようにしてもよい。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
上述した実施形態では、負荷電流Idを制御する半導体素子としてバイポーラトランジスタ(Q1)を用いているが、本発明はこれに限定されておらず、他の種類のトランジスタ(例えばMOSFET)を用いてもよい。ただし、バイポーラトランジスタはコレクタ−エミッタ間の寄生容量が他の種類のトランジスタに対して比較的小さいので、動作の高速化の観点ではバイポーラトランジスタが望ましい。
図21は、負荷電流を制御する半導体素子としてバイポーラトランジスタを用いた場合の電圧・電流波形のシミュレーション結果を例示する図である。上側のグラフが負荷端子の電圧波形を示し、下側のグラフが負荷電流の波形を示す。このシミュレーションでは、負荷端子にパルス状電圧が印加された場合の挙動が解析されている。LEDドライバの出力は、上側のグラフに示すように、LEDを調光するために数10Hz〜1kHz程度のパルス状電圧が出力されることがある。図21のシミュレーション結果を見ると、負荷電流はパルス状電圧の立ち上がりに対して速やかに応答していることが分かる。
一方、図22は、負荷電流を制御する半導体素子としてMOSFETを用いた場合の電圧・電流波形のシミュレーション結果を例示する図である。バイポーラトランジスタを用いる場合と比較すると、負荷端子の電圧の立ち上がり時において、MOSFETのドレインソース間の容量により不要な電流が流れることが分かる。また、負荷端子の電圧が動作電圧に達しても速やかに応答していないため、負荷電流にオーバーシュートが発生する。
従って、上記のシミュレーション結果からも、負荷電流制御用の半導体素子としてバイポーラトランジスタが望ましいことが分かる。
図10に示す負荷装置1Dでは、オペアンプOP4による反転増幅回路の後段に可変ゲインアンプ50を設けているが、本発明はこれに限定されない。例えば、抵抗R42や抵抗R41を可変抵抗とすることによって、ゲインを変化させてもよい。
図1,図5に示す負荷装置1,1Aにおいて、ダイオードD1の代わりにトランジスタ等の半導体スイッチを設けて、これを整流素子として動作させてもよい。
図1,図5に示す負荷装置1,1Aにおいて、抵抗R1はダイオードD1のカソード側に設けてもよいし、負荷端子T2のラインに設けてもよい。
上述した第4の実施形態に係る負荷装置と同様な可変ゲインアンプを、第5〜第7の実施形態に係る負荷装置に設けてもよい。これにより、様々な特性のLEDを模擬することが可能になる。
上述した第7の実施形態では、増幅回路(AMP_1,AMP_2)の出力を関数回路(70)に入力しているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、増幅回路の前段に関数回路を設けてもよい。その場合、負荷端子電圧を関数回路に直接入力してもよいし、負荷端子電圧を所定のゲインで増幅するセンスアンプを更に設けて、その出力信号を関数回路に入力してもよい。
また、上述した第7の実施形態では、負荷端子電圧Vdと設定電圧Vsetとの差を増幅する増幅回路を設けているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、このような増幅回路を省略して、負荷端子電圧の指数関数値に比例した電流設定信号を図18に示すような関数回路により直接生成してもよい。この場合、負荷端子電圧を関数回路に直接入力してもよいし、負荷端子電圧を所定のゲインで増幅するセンスアンプを更に設けて、その出力信号を関数回路に入力してもよい。
上述の実施形態では、電流設定信号生成部や電流制御部を主としてアナログ回路により構成しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、これらのブロックの少なくとも一部をデジタル回路によって構成することも可能である。
上述の実施形態では、LEDドライバの負荷装置を例示したが、これに限らず、ダイオードと同様な特性を持つ種々の回路素子の駆動回路にも、本発明の負荷装置は広く適用可能である。
1,1A〜1G,1G’…負荷装置、2…電子負荷部、3…充電部、5…LEDドライバ、30,30F…電流制御部、40,40D〜40G,40G’…電流設定信号生成部、53…抵抗ラダー回路、60…合成回路、70…関数回路、D1…ダイオード、R1…抵抗、Q1…バイポーラトランジスタ、OP1〜OP4…オペアンプ、AMP1_1,AMP1_2…増幅回路、Cf2…位相補償用キャパシタ

Claims (4)

  1. 印加電圧に応じて流れる負荷電流を制御する負荷装置であって、
    前記印加電圧を入力する一対の負荷端子と、
    前記一対の負荷端子に接続されたキャパシタと、
    前記一対の負荷端子と前記キャパシタとの間の電流経路に設けられた整流素子と、
    前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧となるように前記キャパシタを充電する充電回路と、
    前記キャパシタに並列に接続され、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧より低い場合、前記キャパシタの放電電流をゼロとし、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧より高い場合、前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧へ近付くように前記キャパシタの放電電流を制御する電子負荷部と、
    を有する負荷装置。
  2. 前記電子負荷部は、前記キャパシタの電圧と前記第1の電圧との差に応じて前記キャパシタの放電電流を変化させる、
    請求項1に記載の負荷装置。
  3. 印加電圧に応じて流れる負荷電流を制御する負荷装置であって、
    前記印加電圧を入力する一対の負荷端子と、
    前記一対の負荷端子に接続されたキャパシタと、
    前記一対の負荷端子と前記キャパシタとの間の電流経路に設けられた整流素子と、
    前記キャパシタの電圧が前記第1の電圧となるように前記キャパシタを充電する充電回路と、
    前記キャパシタと並列に接続され、インピーダンスの調節が可能な半導体素子と、
    前記印加電圧が第1の電圧より低いとき、前記負荷電流がゼロになるように前記半導体素子のインピーダンスを制御し、前記印加電圧が前記第1の電圧を超えて上昇すると、前記印加電圧と前記第1の電圧との差が増大するにつれて前記負荷電流が増大するように前記半導体素子のインピーダンスを制御する制御部と、
    を有する負荷装置。
  4. 前記整流素子の電流経路に直列に設けられた負荷抵抗を有する、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の負荷装置。
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