JP2012036989A - 流量制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体のフローフォースを相殺すると共に摺動部品間に圧密状態を作り出し、流体の通過面積を連続的且つ滑らかに変化させる流量制御弁を提供する。
【解決手段】第1、第2の流路が中心を通る直線の両側に対称に配置され、一側端面11aに1つの開口部が開口し内部で二股に分岐されて他側端面11bに2つの開口部が開口するステータ11と、一側端面12aがステータの他側端面11bに密着して回動され、第1の制御位置にて第1の流路の2つの開口部と第2の流路の2つの開口部との連通を遮断して第1、第2の流路を遮断し、第1の制御位置から第2の制御位置まで回動するに伴い第1、第2の流路の各2つの開口部の各一側の対応する開口部同士及び各他側の対応する開口部同士を連通させて第1、第2の流路を連通させるロータ12と、ケーシング13と、ロータとケーシングとの間に設けられてロータをステータに密着させる押圧手段14とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、流量制御弁に関する。
流量制御弁としては、流路の断面積を絞りによって変えて流量を規制する絞り弁(通常圧力補償が無い)がある。この絞り弁は、図18に示すようにボデイ1内にニードル弁(弁体)2が収容され、弁軸2aに形成したねじ部2bにより進退自在に収容されて先端部2cに形成されたテーパ面2dより弁座3との間の環状の断面積を変えて流量を調整するものである。この絞り弁は、構造が簡単で低廉であること、高圧の油圧回路にも適用できる等の特徴がある。
また、流路面積の調整は、ニードル弁2の弁軸2aの上端に固定した手動ハンドル4の回転操作により調整するものが主体となっており、操作が簡単である。閉弁状態の確認は、作業者が手動ハンドル4を回してニードル弁2のテーパ面2dが弁座3に圧接したときの摩擦力を感知して判断している。従って、このような絞り弁は、手動操作の元では極めてシンプルな構造で、且つ安定した性能を有しているために極めて多くの分野に用いられている。
また、このような構造の絞り弁の流路面積の調整を電気的に行う方法として、ニードル弁2の手動ハンドル4に代えて電気モータを取り付けて駆動する方式が採用されている。
また、電気モータを使用したニードルバルブとして、ニードルバルブの弁軸の上端部に設けた座金と弁軸を軸支する弁装体との間にスプリングを縮設すると共に、弁軸の上端面に出力軸が軸方向に摺動する直動モータの出力軸の先端面を当接させ、閉弁時には、直動モータの出力軸を弁座に近接させる方向に移動させてスプリングを圧縮させてニードルバルブのテーパ面を弁座に圧接させ、開弁時には出力軸を弁座から離間する方向に移動させ、スプリングのバネ力により出力軸に追従させてニードルバルブを開弁方向に移動させてテーパ面を弁座から離隔させるようにしたニードルバルブが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−153205号公報(4−5頁、図1)
図12に示したような構造の絞り弁の流路面積の調整を電気的に行う方法として、ニードル弁2の手動ハンドル4に代えて電気モータを取り付けて駆動する方式においては、開弁、閉弁の制御に自由度が低いことと、使用時間の経過(経時変化)と共に、シートポイント(制御位置)がずれてしまうという大きな欠点があった。特に閉弁位置の位置決めには過負荷状態を作り出しての位置決め手段しか見出せないような制御系体となる。即ち、閉弁状態の確認は、手動操作においては作業者が手動ハンドル4を回してニードル弁2のテーパ面2dが弁座3に圧接したときの摩擦力を感知して判断しているが、電気モータを使用した場合にはニードル弁2を過剰に締め付けて弁座3に圧接させて閉弁させるという制御系体となり、これが電気モータの過負荷状態を発生させることとなり、電気モータや制御系の過電流等の故障の要因となっている。
また、ニードル弁方式の流量制御弁は、本来の使用状況、即ち手動操作の観点からパワーアシストや圧力バランスやフローフォースへの対応が施されていないのが実態である。技術的にはパワーアシストや圧力バランス機構を施す方法があるが、形状が甚だしく大きくなり、また、フローフォースへの対応は形状上技術的に困難である。
フローフォースへの対処がなされていない場合には、流体の脈動に起因する振動が発生し、これに伴いギヤ等のバックラッシュの部分に振動が発生して位置決め制御の不安定の要因となる。このためフローフォースに対抗して逆方向の力を加える必要がある。このフローフォースは、流体の圧力が高く、且つ流量に応じて大きくなり、パワーアシストや圧力バランス機構を施すことが必要となる。しかしながら、パワーアシストや圧力バランス機構が設けられていない場合にはフローフォースにより位置決め制御に必要以上の操作力(駆動力・制止力)を必要とし、電気モータや制御系が大型化し、コストも高くなる。従って、フローフォースへの対応がなされないと、手動操作による制御はもとより電動モータによる制御においても高圧、大流量の流体の流量制御への不安定要因が生じる。
更に、ニードル弁方式の電動制御においては、ニードル弁の軸方向の変位(リフト)の変位を必要とし、この変位を吸収するためには弁軸と電動モータとをスプライン機構又はこれに匹敵する機構により連結することが必要となる。このため、これらの機構とニードル弁の送りねじの双方にクリアランスに起因するガタ、即ちバックラッシュが発生し、ニードル弁を目的位置に正確に固定することが困難となり、再現性の欠如の要因にもなっている。
また、特許文献1に開示されているニードルバルブは、構造が複雑であり、これに伴い部品点数が多くなり組み立てが困難であると共に高価である。また、制御流体の通過回路内にOリングを有し、このOリングを定期的に交換する必要が生じ保守の定期化が必要条件となる。更に構造上高圧及び大流量の流体制御に使用することには難がある。また、フローフォースへの対応もなされておらず、概ね図12に示す絞り弁と同様の問題を内蔵(残存)している。
また、構造的には、流量制御、特に通過面積を定量的に変化させる制御においては、直動形スプール機構が一般的ではあるが、スプールとランド間の寸法管理、穴加工、円筒度、真直度等に特別な設備、技術が必要となり、コストが高くなる等の要素が残留している。
本発明の目的は、流体の入出力間を2分流化してフローフォースを相殺すると共に、制御流体の源圧側をバックプレッシャとして用いて摺動する部品間に圧密状態を作り出し、接触部からの流体の漏れを防止し且つ回動自在を保持し、簡単な構造で流体の通過面積を連続的且つ滑らかに変化させることができる流量制御弁を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る流量制御弁は、
第1の流路と第2の流路が一側の端面から他側の端面まで貫通して設けられ、これらの第1の流路と第2の流路は、中心を通る直線の両側に対称に配置され、且つ前記一側の端面にそれぞれ1つの開口部が開口し、内部で二股に分岐されて前記他側の端面に2つの開口部が開口して形成されたステータと、
一側の端面が前記ステータの他側の端面に密着して回動可能とされ、前記一側の端面に、第1の制御位置において前記第1の流路と第2の流路とを遮断し、前記第1の制御位置から第2の制御位置まで回動するに伴い前記第1の流路と第2の流路の各2つの開口部の各一側の対応する開口部同士及び各他側の対応する開口部同士をそれぞれ連通させて前記第1の流路と第2の流路とを連通させる第1の連通溝と第2の連通溝が設けられたロータと、
前記ステータとロータを収容するケーシングと、
前記ロータの他側の端面とケーシングとの間に設けられて前記ロータの一側の端面を前記ステータの他側の端面に密着させる押圧手段とを備えたことを特徴としている。
ステータの第1の流路の1つの開口部から流入した流体は、内部で二股に分流されて2つの開口部から対向するロータの第1、第2の連通溝に流入する。ロータの第1の制御位置においては、ステータの第1の流路と第2の流路とが遮断されている。これにより、流量制御弁が閉弁されている。ロータが第1の制御位置から第2の制御位置に回動するに伴いロータの第1の連通溝と第2の連通溝がステータの第1の流路の対向する2つの開口部と第2の流路の対向する2つの開口部に連通して流体がステータの第1の流路の2つの開口部から第2の流路の2つの開口部に流れ込み、ステータ内部で合流して1つの開口部から吐出する。これにより、流量制御弁が開弁する。このとき、ロータの第1の連通溝と第2の連通溝を流れる流体は、中心軸対称から見るとフローフォースが相殺される方向に流れることになる。これにより、流体の脈動に起因する振動も低減されて位置決め制御が容易となる。
ロータは、ステータと密着する反対側の端面とハウジングとの間の空間部に縮設された押圧手段により、ステータに密着し且つ回転可能に支持される。そして、ロータの回動により、第1の流路と第2の流路とが遮断又は連通される。即ち、流量制御弁が閉弁又は開弁される。これにより、油圧や空気圧等のパワーアシストを使用することなく機能に見合った電動操作のみでロータを回動させて流量制御弁を開閉させることが可能となる。この結果、高圧、大流量の油圧回路にも容易に対応することができる。
また、本発明の請求項2に係る流量制御弁は、請求項1に記載の流量制御弁において、
前記ステータの他側の端面に開口する前記第1及び第2の流路の各2つの開口部は同一円周上に配置され、
前記ロータの第1及び第2の連通溝は、少なくとも両端部が前記第1及び第2の流路の各2つの開口部と対向する同一円周上に配置されていることを特徴としている。
ステータの第1、第2の流路の各2つの開口部を同一円周上に配置し、ロータの第1、第2の連通溝は、少なくとも両端部がステータの第1、第2の流路の各2つの開口部と対向する同一円周上に配置し、ロータを回動させることにより、第1の流路と第2の流路とを遮断し、又は連通させることができる。
また、本発明の請求項3に係る流量制御弁は、請求項1又は請求項2に記載の流量制御弁において、
前記押圧手段は、前記ロータの他側の端面と前記ケーシングの対向する端面との間に縮設されたバネと、
前記ロータ内に設けられ、各一端がそれぞれ前記第1及び第2の連通溝の底面に開口し、各他端がそれぞれ他側の端面に開口して前記各連通溝側から他側の端面側へのみ流体の流れを許容する一方向弁からなることを特徴としている。
ロータとケーシングとの間の空間部に縮設したバネと、連通溝側からロータとケーシングとの間の空間部に一方向弁を通して流体圧を供給してバックプレッシャ(背圧)を付与してロータとケーシング間の機械的摩擦力を低減し、ステータの端面とロータの端面との圧密状態を保持しつつ小さな駆動力でロータを回動可能とする。
また、本発明の請求項4に係る流量制御弁は、請求項1又は請求項2に記載の流量制御弁において、
前記押圧手段は、前記ロータの他側の端面と前記ケーシングの対向する端面との間に縮設されたバネと、
前記ステータの第1、第2の流路の何れか一方を流体の入口、何れか他方を流体の出口としたときに、閉弁時において前記連通溝まで流体が導入され得る側の連通溝の底面に一端が開口し、他端が前記ロータの他側の端面に開口して流体の一部を供給する流路からなることを特徴としている。
ロータとケーシングとの間の空間部に縮設したバネと、連通溝側からロータとケーシングとの間の空間部に流路を通して流体圧を供給してバックプレッシャ(背圧)を付与してステータとロータの対向面を圧密状態に押し付け且つロータを回動可能とする。これにより、構造が簡単で油圧や空気圧等のパワーアシストを使用することなく電気操作のみで流量制御弁を開閉駆動させることが可能となる。
また、本発明の請求項5に係る流量制御弁は、
第1の流路と第2の流路が同一円周上に配置されて一側の端面から他側の端面まで貫通して設けられたステータと、
一側の端面が前記ステータの他側の端面に密着して回動可能とされ、前記一側の端面に、第1の制御位置において前記第1の流路と第2の流路を遮断し、前記第1の制御位置から第2の制御位置まで回動するに伴い前記第1の流路と前記第2の流路とを連通させる連通溝が設けられたロータと、
前記ステータとロータを収容するケーシングと、
前記ロータの他側の端面とケーシングとの間に設けられて前記ロータの一側の端面を前記ステータの他側の端面に密着させる押圧手段とを備えたことを特徴としている。
ステータの一方の流路に流入した流体は、対向するロータの連通溝に流入する。ロータの第1の制御位置においては、ステータの第1の流路と第2の流路とが遮断されており、流量制御弁が閉弁されている。ロータが第1の制御位置から第2の制御位置に回動するに伴いロータの連通溝が他方の流路に連通し、第1の流路と第2の流路とが連通して流量制御弁が開弁する。これに伴い第1の流路の流体が第2の流路から吐出する。かかる構造の流量制御弁は、フローフォースへの対応を考慮する必要が無い低圧・小流量、特に微量且つ微細な流量制御を目的とする流体回路における流量制御弁に好適である。
本発明によると、ステータの入力・出力間の流路を二分化し、第1の流路から入力された流体をロータに設けた二つの連通溝により反対方向に流して第2の流路に流入させることにより、フローフォースを相殺することができ、位置決め制御が容易となる。また、流量制御弁の構成が簡単であり、組み付け性が良く且つコストの低廉化を図ることができる。
また、バネと協働して流体の圧力を利用してロータにバックプレッシャ(背圧)を付与することにより、機械的バネ機構により生ずるロータとケーシング間の摩擦を低減し、且つステータとロータ間の接触面の圧力を高めて圧密状態を作り出して接触部からの流体の漏れを防止することができ、油圧や空気圧等のパワーアシストを使用することなく電動操作のみで駆動させることができる。従って、高圧、大流量の油圧回路に適用することが可能となる。
本発明に係る流量制御弁の断面図である。 図1に示した流量制御弁計の矢線II方向から見たステータの端面図である。 図1に示した流量制御弁の矢線III−III方向から見たステータの端面図である。 図1に示した流量制御弁の矢線IV−IV方向から見たロータの端面図である。 図1に示した流量制御弁の閉弁時におけるステータの第1、第2の流路とロータの第1、第2の連通溝との関係を示す説明図である。 図5に示した流量制御弁の開弁時におけるステータの第1、第2の流路とロータの第1、第2の連通溝との関係を示す説明図である。 図5に示したロータの連通溝とステータの流路の開口部間の開口面積の変化を示す説明図である。 ロータの連通溝とステータの流路の開口部間の開口面積の変化を示す変形例を示す説明図である。 図1に示した流量制御弁を系統的に示した回路図である。 図1に示した流量制御弁の変形例を系統的に示した回路図である。 図1に示した流量制御弁の変形例を系統的に示した回路図である。 本発明の他の実施形態に係る流量制御弁の断面図である。 図12に示した流量制御弁の矢線XIII−XIII方向から見たステータの端面図である。 図12に示した流量制御弁の矢線XIV−XIV向から見たロータの端面図である。 図13及び図14に示した流量制御弁の閉弁時におけるステータの第1、第2の流路とロータの連通溝との関係を示す説明図である。 図15に示した流量制御弁の開弁時におけるステータの第1、第2の流路とロータの連通溝との関係を示す説明図である。 図14に示した流量制御弁を系統的に示した回路図である。 従来の流量制御弁(ニードル弁)の一例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る流量制御弁について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の流量制御弁の概略構成を示し、流量制御弁10は、制御弁本体としてのステータ(固定部)11と、弁体としてのロータ(回転部)12と、これらを収容するケーシング13と、ロータ12とケーシング13との間に設けられてロータ12を押圧してステータ11に密着させるための押圧手段14等により構成されている。
図1乃至図3に示すようにステータ11は、円柱形状をなし、一側の端面11a側から見て中心Oを通る1点鎖線で示す直線αの左右両側に対称に第1の流路21と第2の流路22が一側の端面11aから他側の端面11bまで貫通して設けられている。そして、これらの第1の流路21、第2の流路22は、図1及び図2に点線で示すように内部で二股に分岐されている。第1の流路21、第2の流路22は、端面11aにそれぞれ1つの開口部21A,開口部22Aが開口し、端面11bにそれぞれ2つの開口部21a,21b,開口部22a,22bが開口している。開口部21A,22Aの内周面には図示しない雌ネジが刻設されており、管継手と接続可能とされている。
図2及び図3に示すように第1の流路21、第2の流路22の開口部21A,22A及び各2つの開口部21a,21b、及び開口部22a,22bは、同一円周上に配置されている。そして、図3に示すように第1の流路21の2つの開口部21a,21bは、点線で示す開口部21Aの両側に所定の角度、例えば中心角45度の位置に配置されており、この場合、第2の流路22の2つの開口部22a,22bも、点線で示す開口部22Aの両側に中心角45度をなして配置されている。即ち、開口部21a,21b、及び開口部22a,22bは、同一円周上に周方向に沿って中心角90度をなして等間隔に配置されている。従って、開口部21aと22a、開口部21bと22bは、中心Oを通る直線αの両側に対称位置に配置されている。
また、図3に示すようにステータ11の端面11bの中心位置にロータ12の回転中心位置を決めるための位置決め用の軸穴11cが設けられており、外周部近傍の所定位置にロータ12の回動位置、即ち後述する閉弁位置及び開弁位置を規制するための位置決め用の溝11dが開口部21a,21b,22a,22bと同心的に円弧状をなして所定の長さに設けられている。
図1に示すようにロータ12は、ステータ11と同径の円柱形状をなし、ステータ11の端面11bに密着する一側の端面12aに図4に示すように回動位置に応じて第1の流路21と第2の流路22の対応する開口部21aと22a、開口部21bと22bに連通可能な2つの連通溝23と連通溝24が設けられている。ロータ12の他側の端面12bの中心位置には回転軸15が設けられている。連通溝23は、開口部21aと開口部21bと対応する同一円周上に、連通溝24は、開口部22aと22bと対応する同一円周上にそれぞれ円弧状をなして配置され且つ同一の形状、即ち対称の形状とされている。尚、図4において連通溝23は開口部21aと22a、連通溝24は開口部21bと22bを連通している状態を示している。
連通溝23は、図5に示す閉弁時には開口部21aと連通しており、図6に示す開弁時には対応する開口部21aと開口部22aとを連通する。連通溝24は、図5に示す閉弁時には開口部22bと連通しており、図6に示す開弁時には対応する開口部22bと開口部21bとを連通する。そして、連通溝23は、開口部22aと連通する一側の端面23aが当該開口部22aに外接する平面をなしている。
このように端面23aが平面をなしていることで、図7に示すように開口部22aの開口面積を矢印で示すロータ12の回動に応じて2点鎖線で示すように変化させることが可能となる。更に、開口部22aの形状を図8に示すように周方向に沿う略台形状にすることで、開口面積をロータ12の回動に比例して2点鎖線で示すように変化させることが可能となる。連通溝24についても同様である。尚、連通溝23,24の一側の端面23a,24aは、他側の端面23b、24bと同様に曲面でも良い。また、各開口部の形状は、上述した円形や略台形等に限るものではなく、他の形状でもよい。
また、連通溝23は、対応する開口部21aと開口部22aとを連通し、連通溝24は、対応する開口部21bと開口部22bとを連通すればよく、従って、必ずしも円弧状に形成する必要はなく、図4に2点鎖線で示すように直線状に形成してもよい。
図1及び図4に示すようにロータ12の端面12aの中心位置にステータ11の位置決め用の軸穴11cと対向して位置決め用の軸穴12cが設けられている。この軸穴12cにはピン(回転軸)25の略半分が回転可能に嵌挿され、略半分が突出している。また、図4に示すようにロータ12には図3に示すステータ11の端面11bに設けられた位置決め用の溝11dと対応する位置に、当該位置決め用の溝11d内を閉弁位置から開弁位置まで摺動可能な位置決めピン26が設けられている。
図1及び図4に示すようにロータ12には、連通溝23,24の底面の所定位置、例えば略中央位置と端面12bとの間にこれらの連通溝23,24側から端面12b側へのみ流体の流れを許容する一方向弁(逆止弁)16,17が内装されている。そして、ステータ11の端面11bとロータ12の端面12aは、精密に表面加工処理が施されており、ロータ12の端面12aがステータ11の端面11bに良好に密着した状態で回動可能とされている。
ケーシング13は、有底円筒形状をなし、ロータ12が極めて僅かなクリアランスを存して回転可能に収容されており、一側の端面13aの中心にロータ12の回転軸15が挿通する軸穴13bが設けられている。ロータ12は、Oリング28を介してケーシング13内に回転可能に嵌挿され、回転軸15がケーシング13の軸穴13bから突出し、Oリング27により液密に回転可能に支持されて収容されている。ロータ12の端面12bとケーシング13の対向する端面13aとの間の空間部にバネ部材としての皿バネ18が複数枚、例えば4枚交互に重ねて縮設されている。
図1に示すようにステータ11は、軸穴11cにロータ12の軸穴12cに嵌合されたピン(回転軸)25の突出している半分が嵌挿され、位置決め用の溝11dに位置決めピン26が摺動可能に嵌挿され、端面11bがロータ12の端面12aに皿バネ18のバネ力に抗して密着されてケーシング13に嵌挿収容され、環状の端板19によりケーシング13に逸脱不能且つ回転不能に固定されている。尚、ステータ11は、Oリング29によりケーシング13内に液密に嵌挿されている。そして、一方向弁16,17と皿バネ18とにより押圧手段14が形成されている。
そして、第1の流路21、第2の流路22の開口部21A、開口部22Aがステータ11の端面11aの外方に開口しており、何れか一方、例えば開口部21Aを流体の入口(入力開口部)、何れか他方、例えば開口部22Aを流体の出口(出力開口部)としている。このようにして、対向面切替構造の流量制御弁10が構成されている。
以下に図5乃至図8により作用を説明する。尚、流量制御弁10を圧縮流体回路、例えば高圧の油圧回路に適用し、開口部21Aを圧縮流体(以下、「圧油」と称する)の入口、開口部22Aを圧油の出口として説明する。図5及び図6は、図1に示した流量制御弁10をステータ11とロータ12との密着面におけるステータ11の第1の流路21、第2の流路22の対応する開口部21aと21b、開口部22aと22b、及びロータ12の対応する2つの連通溝23、連通溝24との関係をロータ12の端面12a側から見た状態を示している。尚、図4及び図5中ステータ11の端面11bの各開口部21a,21b,22a,22bは、分かり易くするために実線で描いてある。
図5に示すようにロータ12の位置決めピン26がステータ11の位置決め用の溝11dの一側端部(以下、「第1の制御位置」という)に係止されている状態においては、連通溝23,24は、それぞれ開口部21a,22bのみに連通しており、開口部22a、開口部21bとは連通していない。従って、流量制御弁10は、第1の流路21と第2の流路22とが遮断された状態、即ち閉弁状態にある。
ロータ12が図中矢印Cで示す時計方向に回動すると、これに伴い連通溝23,24の各一側(端面23a,24a側)がそれぞれ開口部22a,21bと徐々に連通する(図7参照)。これにより、流量制御弁10が徐々に開弁して圧油が開口部21aから開口部22a、開口部21bから開口部22bへと流れ始める。即ち、第1の流路21から第1の連通溝23と第2の連通溝24を通して第2の流路22に圧油が流れ始める。
ロータ12が更に時計方向Cに回転して図6に示すように位置決めピン26がステータ11の位置決め用の溝11dの他側端部(以下、「第2の制御位置」という)に係止されると、連通溝23、連通溝24の各一側がそれぞれ開口部22a,開口部21bに全開して連通する。また、連通溝23,24の他側(端面23b,24b側)は、開口部21a,22bと連通している。これにより、第1の流路21、第2の流路22の各2つの開口部21aと21b、開口部22aと22bの、各一側の対応する開口部21aと22a、各他側の対応する開口部21bと22b同士が連通されて、第1の流路21と第2の流路22とが連通される。これにより、流量制御弁10が全開する。
前述したように、ステータ11の第1、第2の流路21,22が中心Oを通る直線αの左右両側に対称に配置され(図2及び図3参照)、これらの各2つの開口部21aと21b、開口部22aと22bが、同一円周上に対称位置に配置され、ロータ12の連通溝23、連通溝24もこれらと同一円周上に配置され且つ同一の形状とされている。そして、これらの連通溝23、連通溝24が第1の流路21、第2の流路22の各二つの開口部の各一側の対応する開口部21aと22a、各他側の対応する開口部21bと22bを連通させている。
これにより、図6に示すように第1の流路21の開口部21Aから流入した圧油は、ステータ11の内部で分岐して開口部21aから連通溝23を通して開口部22aに、開口部21bから連通溝24を通して開口部22bへと流れてステータ11の内部で再び合流して第2の流路22の開口部22Aから流出する。これにより、連通溝23、連通路24内を流れる圧油は、同じ大きさのフローフォースFH,FHを発生し、且つ反対方向に流れることとなる。この結果、これらの連通溝23、連通溝24内を流れる圧油によるフローフォースFH,FHは相殺される。これにより、ロータ12の回転の制御力は、フローフォースに対して重要な要素では無くなる。
尚、上述したように2つのフローフォースFH,FHが効率よく相殺するためにはステータ11の第1、第2の流路22の開口部21A,22A、開口部21a,21b,22a,22b、及び特にロータ12の連通溝23,24の溝構造寸法と対称性、位置付けが重要な要素となるが、これらの加工は、前述したスプールの加工や管理に比べて容易である。
また、ステータ11の端面11bとロータ12の端面12aとの接触面間では、ロータ12の連通溝23,24に加わる流体圧力に抗して何らかの外圧によってのみ密着状態が保持される、又は保持されていなければならない。流体圧が加えられていない状態においてロータ12の端面12aは、皿バネ18のバネ力のみによりステータ11の端面11bへの密着状態が保持されている。
しかしながら、第1の流路21を圧油の入口、第2の流路22を圧油の出口として圧油が加えられると、図5に示す閉弁状態、即ち開口部22aと開口部21bが遮断状態にある場合においても、第1の流路21の開口部21aから連通溝23内に流入している圧油の一部が図1に示す一方向弁16を通してロータ12とケーシング13との間の空間部に流入してバックプレッシャ(背圧)BPとして作用し、皿バネ18と協働してロータ12を押圧して端面12aをステータ11の対向する端面11bに圧接させる。
また、閉弁状態において第1の流路21に連通する連通溝23から一方向弁16を通してロータ12とケーシング13との間の空間部に流入した圧油は、一方向弁17により連通溝24側への流出が阻止される。即ち、流体の出口側の第2の流路22側への圧油の流れが阻止される。これにより、ロータ12に付与されるバックプレッシャBPの低下が防止されて上記平衡状態が保持される。
平衡状態を保持することは、以後ロータ12の端面12a側の圧油の流路(連通溝23,24)の回転軸(ピン25)に垂直な面積と端面12b側(皿バネ18側)の回転軸に垂直な面積との差分と圧油の圧力との積に応じた力によりロータ12をステータ11に圧密させる状態(密着状態)を作り出すことになる。そして、この圧密状態によりステータ11の端面11bとロータ12の端面12aとの密着面からの圧油の漏れを防止することができる。
更に、圧油によるバックプレッシャ(背圧)BPを用いて圧油の圧力自体にて密着状態を保持する機械的な外圧機構に対して回転制御に必要な力は、皿バネ18のバネ力(反力)によって生じる摩擦力と密着面での摩擦力となる。密着面は相互に精密な表面加工処理を施した面を有し、且つ液膜(油膜)が保持されているために円滑な滑りとなる。即ち、ロータ12の回動が円滑となる。
バックプレッシャBPを使用しない場合には、皿バネ18、或いはスプリング等により必要な押圧力を作り出さなければならないため、組立時におけるバネ力及び組立後のスプリング等とケーシング13との間に発生する接触摩擦力が大きくなり、回転制御力をより増大せざるを得なくなる。しかしながら、上述したようにバックプレッシャBPを有効に使用することによりこのような問題を容易に解決することができる。
これにより、ロータ12の回転軸15を電気モータにより正確に且つ過負荷状態にすることなく駆動させることが可能となり、流量制御弁の電動化を図ることができる。更に、油圧や空気圧等のパワーアシストを使用することなく電動操作のみで駆動させることができ、高圧、大流量の圧縮流体回路(油圧回路)に容易に対応することができる。
上述と反対に第2の流路22を流体の入口、第1の流路21を流体の出口とした場合も上述と同様である。このときには、一方向弁17からロータ12とケーシング13との間の空間部に流体を導入してバックプレッシャBPを作り出し、一方向弁16は、ロータ12とケーシング13との間に導入されている前記流体を出口側から流出さないようにしてバックプレッシャBPを保持する。これにより、流量制御弁10は、両方向への対応が可能となる。
図9は、図5及び図6に示した流量制御弁10の流体の通過面積変化を系統的な回路に示したものである。図9において、開口部21aと22a間の流路においては、連通溝23から見れば出口側の流路面積の制御であり、開口部21bと22b間の流路においては連通溝24から見れば入口側の流路面積の制御系体となる。図9において、実線の矢印で示す流体の流れは、第1の流路21を流体の入口側、第2の流路22を出口側とした場合を示し、点線の矢印で示す流体の流れは、第2の流路22を流体の入口側、第1の流路21を出口側とした場合を示す。
以上は、両方向に対応可能な流量制御弁について説明したが、一方向性の対応であれば、連通溝の何れか一方にのみ一方向弁を設ければよい。即ち、図5において第1の流路21を流体の入口側、第2の流路22を出口側とした場合には、閉弁時において連通している入口側の一方の開口部21aに連通する連通溝23側にのみに一方向弁16を設け、これとは反対に第2の流路22を流体の入口側、第1の流路21を出口側とした場合には閉弁時において連通している入口側の一方の開口部22bに連通する連通溝24側にのみに一方向弁17を設ける。
また、この場合、一方向弁に替えて流体の一部を端面12b側に導入するための流路、例えば小孔を設けても良い。このように一方向弁に替えて小孔とすることで、部品点数の低減及びこれに伴う組付け性の向上、コストの低減を図ることが可能である。図10及び図11に小孔とした場合の系統的な回路を示す。尚、図10、図11に示す流路31,32がそれぞれ上記小孔を示している。
また、上記実施形態においては、ロータ12のステータ11との密着状態を保つための初期荷重を皿バネ18等のバネにより作り出しているが、バネ部とロータと回転軸を一体物とし、バネ部に相当する部分に複数のスリットを切り込み、これらのスリットに挟まれた部分にばね性を持たせた一種のフレキシブルカップリングを形成したものを使用しても良い。このようなフレキシブルカップリングとして、例えばフレクサス(登録商標)がある。そして、このような構成とすることにより、部品点数の低減、組立及び組立後のステータ側(固定)とロータ側(回転側)の回動に伴うに平行度をより安定させることが可能となる。
また、ニードル弁方式と異なり、電気制御が容易になることにより、流量制御系の制御部と操作部の位置(距離)的な分離が可能となる。即ち、従来のように操作部までの油圧回路の配管が不要となり、主要回路の一部に流量制御弁を組み込むことが可能となり、配管工数の低減化、及び流体の長い通路の短縮に伴う配管中の流体より発生する騒音の低減及び乱流の発生要因の低減へと繋がる。また、ハウジング及びステータ(固定側)の応用対処することにより直配管対応、マニホールド対応と多様化が可能である。
更に、ステータ側、ロータ側の位置関係、即ち制御範囲の特定は、両者間において作動範囲の機械的位置決めを行えばよい。また、電気制御にかかわる位置制御はロータの回転軸に連動させてポテンショメータ、エンコーダ等の電気変位検知センサを用いることによって行うことができる。
また、ロータの回転軸の制御は、直接、間接に拘らず電気モータを用いることとなり、その間にギヤ等の減速機構を用いざるを得ないが、これらは制御一般的な手法と何ら特異なものを必要とするものではない。
上述した流量制御弁10は、高圧、大流量の制御において流体におけるフローフォース(発生流体力)、及び制御流体の流体圧から生じる制御力の増大が流体圧のバックプレッシャへの運用にて縮小化できることにより、油圧系のテストスタンド、高圧化が進められている飛行技術系への対応が可能となる。
図12乃至図14は、本発明に係る流量制御弁の他の実施形態を示し、図12は図1に、図13は図3に、図14は図4にそれぞれ対応している。尚、図12、図13、図14において、図1、図3、図4に示す部材及び部位に相当する部材及び部位に100番台の符号を付し、同一の構成部材については説明を省略する。
図12に示すように、流量制御弁110は、制御弁本体としてのステータ(固定部)111と、弁体としてのロータ(回転部)112と、これらを収容するケーシング113と、ロータ112とケーシング113との間に設けられてロータ112を押圧してステータ111に密着させるための押圧手段114等により構成されている。
図12及び図13に示すようにステータ111は、円柱形状をなし、第1の流路121と第2の流路122が一側の端面111aから他側の端面111bまで貫通して設けられている。これらの第1の流路121、第2の流路122は、同径とされて同一円周上に周方向に沿って等間隔で配置されており、第1の流路121は、直孔とされて端面111bに開口部121aとして開口し、第2の流路122は、端面111bに第1の流路121と第2の流路122との同一円周上に周方向に沿って円弧状に設けられた連通溝122eの底面略中央位置に開口している。第1の流路121と第2の流路122が端面111aに開口する開口部121A,122Aの内周面には図示しない雌ネジが刻設されており、管継手と接続可能とされている。
連通溝122eの溝幅は、第2の流路122の内径よりも幅狭(例えば、1/2程度)とされている。このように、連通溝122eの溝幅を第2の流路122の内径よりも幅狭とすることにより、当該第2の流路122へ流入する流体、又は第2の流路122から流出する流体の微小流量制御が可能となる。
図12及び図14に示すようにロータ112は、ステータ111と同径の円柱形状をなし、ステータ111の端面111bに密着する一側の端面112aに回動位置に応じて第1の流路121と第2の流路122の連通溝122eに連通可能な連通溝123が設けられている。連通溝123の溝幅は、第1の流路121の開口部121aの内径よりも僅かに幅狭、且つ連通溝122eよりも僅かに幅広とされている。連通溝123の底面にはロータ112の端面112bに開口して流体の一部を端面112b側に導入するための流路としての小孔123dが設けられている。小孔123dは、皿バネ118と協働して押圧手段114を形成し、ロータ112の他側の端面112bに流体圧によるバックプレッシャBPを付与してロータ112の端面112aをステータ111の対向する端面111bに圧密させる。
連通溝123の溝幅を第1の流路121の開口部121aの内径よりも幅狭とすることにより、第1の流路121の開口部121aの開口面積よりも連通溝123の対向する底面積を小さくすることができ、これに応じて第1の流路121から受ける流体圧を小さくすることができる。これにより、ロータ112の他側の端面112bとケーシング113の対向する端面113aとの間の空間部に縮設する皿バネ118のバネ力を小さくする(弱くする)ことが可能となる。
図15に示すようにロータ112の位置決めピン126がステータ111の位置決め用の溝111dの一側端部(以下、「第1の制御位置」という)に係止されている状態においては、連通溝123は、第1の連通路121の開口部121aに連通しており、連通溝122eとは連通していない。従って、流量制御弁110は、第1の流路121と第2の流路122とが遮断された閉弁状態にある。
ロータ112が図中矢印Cで示す時計方向に回動すると、これに伴い連通溝123の一側(端面123a側)が連通溝122eの一側と徐々に連通する。これに伴い流体が連通溝123から連通溝122eを通して第2の流路122へと流れ始め、流量制御弁110が徐々に開弁する。
ロータ112が更に時計方向Cに回転して図16に示すように位置決めピン126がステータ111の位置決め用の溝111dの他側端部(以下、「第2の制御位置」という)に係止されると、連通溝123の一側(端部123a側)が連通溝122eと第2の流路122に全開し、他側(端面123b側)が第1の流路121の開口部121aの開口端近傍に位置する。これにより、第1の流路121と第2の流路122とが連通され、流量制御弁110が全開する。
図17は、図15及び図16に示した流量制御弁110の流体の通過面積変化を系統的回路に示したものである。図17において、第1の流路121と第2の流路122間の流路においては、連通溝123から見れば出口側(連通溝122eと第2の流路122側)の流路面積の制御である。
前述した流量制御弁10のような大流量の制御を目的とすることなく、微量且つ微細な流量制御を目的とする場合は、フローフォースへの対応、考慮をする必要がない。この場合には、上述した流量制御弁110のような対向面切替構造でも単なる流路の入口、出口間の1流路系の制御で可能となる。更に、圧力バランス用のバックプレッシャ経路は、1経路の穴とし、一方向弁(逆止弁)の必要性はない。制御流体の圧力が極めて低圧の場合にはバックプレッシャは不要でもかまわない。
上述した流量制御弁110の有効性は、制御流体の通過経路に「Oリング」等の経時変化を伴う考慮しなければならない機能部品が無いことが特色となり、あらゆる分野の流量調整を行うことが可能となる。特に、半導体製造装置、化学、医療、食品プラント等の定期的なメンテナンスを義務化している業種においては、そのメンテナンス時間の短縮・削減にも大きく貢献できる。また、構造の単純性は、長期に亘って良好な状態を保持でき、経済性にも貢献できる。
1 ボデイ
2 ニードル弁
2a 弁軸
2b ねじ部
2c 先端部
2d テーパ面
3 弁座
4 ハンドル
10 流量制御弁
11 ステータ(弁本体、固定部)
11a 一側の端面
11b 他側の端面
11c 軸穴
11d 位置決め用の溝
12 ロータ(弁体、回転部)
12a 一側の端面
12b 他側の端面
12c 軸穴
13 ケーシング
13a 端面
13b 軸穴
14 押圧手段
15 回転軸
16,17 一方向弁
18 皿バネ
19 端板
21 第1の流路
21A 開口部
21a,21b 開口部
22 第2の流路
22A 開口部
22a,22b 開口部
23,24 連通溝
23a,23b,24a,24b 端部
25 ピン(回転軸)
26 位置決めピン
27,28,29 Oリング
31,32 流路(小孔)
FH フローフォース
BP バックプレッシャ(背圧)
110 流量制御弁
111 ステータ(弁本体、固定部)
111a 一側の端面
111b 他側の端面
111c 軸穴
111d 位置決め用の溝
112 ロータ(弁体、回転部)
112a 一側の端面
112c 軸穴
113 ケーシング
113a 端面
113b 軸穴
114 押圧手段
115 回転軸
118 皿バネ
119 端板
121 第1の流路
121A 開口部
121a 開口部
122 第2の流路
122A 開口部
122e 連通溝
123 連通溝
123a,123b 端部
123d 流路(小孔)
125 ピン(回転軸)
126 位置決めピン
127,128,129 Oリング

Claims (5)

  1. 第1の流路と第2の流路が一側の端面から他側の端面まで貫通して設けられ、これらの第1の流路と第2の流路は、中心を通る直線の両側に対称に配置され、且つ前記一側の端面にそれぞれ1つの開口部が開口し、内部で二股に分岐されて前記他側の端面に2つの開口部が開口して形成されたステータと、
    一側の端面が前記ステータの他側の端面に密着して回動可能とされ、前記一側の端面に、第1の制御位置において前記第1の流路と第2の流路とを遮断し、前記第1の制御位置から第2の制御位置まで回動するに伴い前記第1の流路と第2の流路の各2つの開口部の各一側の対応する開口部同士及び各他側の対応する開口部同士をそれぞれ連通させて前記第1の流路と第2の流路とを連通させる第1の連通溝と第2の連通溝が設けられたロータと、
    前記ステータとロータを収容するケーシングと、
    前記ロータの他側の端面とケーシングとの間に設けられて前記ロータの一側の端面を前記ステータの他側の端面に密着させる押圧手段とを備えたことを特徴とする流量制御弁。
  2. 前記ステータの他側の端面に開口する前記第1及び第2の流路の各2つの開口部は同一円周上に配置され、
    前記ロータの第1及び第2の連通溝は、少なくとも両端部が前記第1及び第2の流路の各2つの開口部と対向する同一円周上に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 前記押圧手段は、前記ロータの他側の端面と前記ケーシングの対向する端面との間に縮設されたバネと、
    前記ロータ内に設けられ、各一端がそれぞれ前記第1及び第2の連通溝の底面に開口し、各他端がそれぞれ他側の端面に開口して前記各連通溝側から他側の端面側へのみ流体の流れを許容する一方向弁からなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の流量制御弁。
  4. 前記押圧手段は、前記ロータの他側の端面と前記ケーシングの対向する端面との間に縮設されたバネと、
    前記ステータの第1、第2の流路の何れか一方を流体の入口、何れか他方を流体の出口としたときに、閉弁時において前記連通溝まで流体が導入され得る側の連通溝の底面に一端が開口し、他端が前記ロータの他側の端面に開口して流体の一部を供給する流路からなることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の流量制御弁。
  5. 第1の流路と第2の流路が同一円周上に配置されて一側の端面から他側の端面まで貫通して設けられたステータと、
    一側の端面が前記ステータの他側の端面に密着して回動可能とされ、前記一側の端面に、第1の制御位置において前記第1の流路と第2の流路を遮断し、前記第1の制御位置から第2の制御位置まで回動するに伴い前記第1の流路と前記第2の流路とを連通させる連通溝が設けられたロータと、
    前記ステータとロータを収容するケーシングと、
    前記ロータの他側の端面とケーシングとの間に設けられて前記ロータの一側の端面を前記ステータの他側の端面に密着させる押圧手段とを備えたことを特徴とする流量制御弁。
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