JP2006153205A - ニードルバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】組立時に行う調芯調整を容易にして、優れた弁座シール性能を実現すると共に、組立容易性をも実現して、長期に亘って、安全に使用できる経済性にも優れたコンパクトなニードルバルブを提供する。
【解決手段】弁本体1の環状の弁室4内に環状の弁座6を遠心方向に適宜の間隙を有して装着する。前記弁室4と連通させた軸装穴5に、ニードルユニット23を着脱自在に装入する。このニードルユニット23は、ニードル7の軸部8にOリング11を介して軸装体13,14を軸装し、且つ、この軸装体14の上部にスプリング15の一端を取付け、このスプリング15の他端を軸部8に設けた座金16に装着した構成から成る。このニードルユニット23をブッシュ17を介してアクチュエータ20等の固定手段で固定することにより、前記弁座6を求遠心方向に調整して調芯固定するようにしたニードルバルブである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流量調整式のニードルバルブに関し、特に、組立時に行う調芯調整を容易にして、優れた弁座シール性能を実現したコンパクトなニードルバルブに関する。
通常、この種のバルブは、弁体の昇降動によって弁体と弁座との流路開口面積を順次変化させることで流量制御を行う弁として、半導体、液晶等の製造分野をはじめ、各種分野で使用されている。弁体の外周部にはOリングが装着されており、この弁体が弁本体内の弁室に設けた弁座に着座・離脱することで、流体の通水・遮断を可能にしている。一例として、この構造を具体的に示すと、例えば、実用新案登録第2512364号公報(特許文献1)には、弁体外周に設けたOリング溝にOリングを装着し、この弁体の先端テーパ面を、弁本体の内壁に形成したテーパ面に当接して止水し、離脱して通水する止水栓が開示されている。
ところで、上記した実用新案登録第2512364号公報(特許文献1)をはじめ、従来の構造では、弁座は弁本体の弁室内に一体的に形成されており、バルブの組立時には調芯調整が行われ、この弁座の軸芯と弁本体内に装入される弁体の軸芯とを一致させた状態で組立する必要がある。これは、図9に示すように、弁座30の軸芯30aに対して弁体31の軸芯31aが偏芯状態で組み込まれると、弁体着座時におけるOリング32のつぶし量が均一にならず、弁座30と弁体31との間に隙間Mが発生し、Oリング32による弁座シール性能が確保できなくなるためであり、特に、小型のバルブになれば、僅かな偏芯であってもその影響は顕著に現れる。従って、組立時には、厳密な調芯調整を行う必要がある。
実用新案登録第2512364号公報(第4図)
しかしながら、前述のごとく、従来の構造では、弁座は弁本体に一体的に形成されているため、この弁座に対して、弁棒を昇降動しながらその芯出しを行おうとすれば、弁体に装着したOリングと弁座との接触によって摩擦抵抗が発生し、その調芯調整は容易ではない。更に、駆動手段はボルト等の固定部材を介して弁本体に設置されるため、芯ずれを起こし易く、しかも、駆動手段と弁棒とがコネクタ等を介して連結された構造にあっては、更に芯ずれを起こし易いものとなっていた。加えて、弁体や弁座等の構成部品には寸法精度が要求されるものの、特に、小さいサイズのバルブになれば、小型化された部品に精度を持った加工を施すのは極めて困難であり、厳密な調芯調整が行えないのが実情であった。
本発明は、上記の課題点に鑑み、鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、組立時に行う調芯調整を容易にして、優れた弁座シール性能を実現すると共に、組立容易性をも実現して、長期に亘って、安全に使用できる経済性にも優れたコンパクトなニードルバルブを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁本体の環状の弁室内に環状の弁座を遠心方向に適宜の間隙を有して装着し、前記弁室と連通させた軸装穴にニードルの軸部に軸装した軸装体を装入して前記弁座の上面に位置させ、且つ、軸装穴に挿入したブッシュで前記軸装体を押圧すると共に、前記軸部の押し下げ動作により、前記ニードルを介して前記弁座を求遠心方向に調整して調芯するようにしたニードルバルブである。
請求項2に係る発明は、前記ニードルのテーパ面の拡径部で前記弁座の傾斜面の縮径部の一部を押圧しながら調芯するようにしたニードルバルブである。
請求項3に係る発明は、弁本体の環状の弁室内に環状の弁座を遠心方向に適宜の間隙を有して装着し、前記弁室と連通させた軸装穴に、ニードルユニットを着脱自在に装入し、このニードルユニットは、ニードルの軸部にOリングを介して軸装体を軸装し、且つ、この軸装体と軸部とに設けた付勢部材で当該軸部を付勢させた構成から成り、このニードルユニットをブッシュを介してアクチュエータ等の固定手段で固定することにより、前記弁座を求遠心方向に調整して調芯固定するようにしたニードルバルブである。
請求項4に係る発明は、前記付勢部材は、スプリングであり、このスプリングの一端を前記軸装体の上部に取付け、このスプリングの他端を軸部に設けた座金に装着したニードルバルブである。
請求項5に係る発明は、前記弁本体の軸装穴に挿通したアクチュエータの出力軸で、前記軸部を押圧するようにしたニードルバルブである。
請求項1又は2に係る発明によると、小さいサイズのバルブであっても、組立時の調芯調整を容易、且つ、確実に行うことが可能となり、優れた弁座シール性能を実現し、長期に亘って、安全に使用できるコンパクトなニードルバルブとして、半導体、液晶等の製造分野をはじめ、各種分野に提供することができる。しかも、精度の高い加工が施されずとも、本発明の組立時における調芯調整によって、優れた弁座シール性能は確保されるので、加工費用や組立費用などの製造コストの削減を可能にした。
請求項3又は4に係る発明によると、小さいサイズのバルブであっても、組立時の調芯調整を容易、且つ、確実に行うことが可能となり、これにより、優れた弁座シール性能を実現し、長期に亘って、安全に使用できるコンパクトなニードルバルブとして、半導体、液晶等の製造分野をはじめ、各種分野に提供することができる。しかも、弁本体に内蔵される構成部品をユニットして着脱可能であるので、組立性、メンテナンス性を飛躍的に向上させることが可能になった。
請求項5に係る発明によると、駆動手段とニードルの軸部とは連結されていないので、更に芯ずれを起こさない構造が実現可能となり、しかも、スプリングの弾発力でニードルの昇降動を直ちに直動型電動モータの駆動に追随させることが可能であるので、電動モータのバックラッシュの影響を受けることなく、正確な流路コントロールが実現可能になった。これにより、極めて高精度な微少流量制御を実現したニードルバルブとして、半導体、液晶等の製造分野をはじめ、各種分野に提供することができる。
以下に、本発明におけるニードルバルブの実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明におけるニードルバルブの一例を示した断面図である。図1において、図中1は、弁本体であり、図中2,3は、弁本体1に設けた流入口と流出口、図中4は、流出入口2,3の流路に設けた弁室、図中5は、弁室4と連通させて設けた軸装穴である。図中6は、弁室4内に装着される環状弁座であり、図中7は、環状弁座6に着座するニードル、図中8は、ニードル7の軸部、図中9は、ニードル7に装着されるOリング、図中10は、Oリング9を装着する外周溝、図中11は、軸部8に装入されるOリング、図中12は、Oリング11の装着溝、図中13、14は、軸装する筒体(軸装体)と保持体(軸装体)、図中15は、コイルスプリング、図中16は、軸部8に設けた座金、図中17は、筒状のブッシュである。なお、同図に示すように、弁本体1とブッシュ17には、外部と連通させる連通孔1a,17aが設けてある。図中18は、直動型電動モータ(ステッピングモータ)であり、図中19は、前記電動モータ18の出力軸、また、図中20は、前記電動モータ18を内蔵したアクチュエータである。
図2は、図1における要部拡大断面図である。同図に示すように、弁本体1の環状の弁室4内には、遠心方向に適宜の間隙を有して環状弁座6が装着されており、後述するが、組立時に調芯調整が容易、且つ、確実に行われる構造を有している。本例で示す環状弁座6は、弁室4の流入口2側に設けた段部1bにシールリング21を介して装着されており、この環状弁座6の弁口には、上方に向って拡がる傾斜面6aが形成されている。なお、本例では金属製の環状弁座6を採用しているが、樹脂製、或はその他材料から成るものでもよく、実施に応じて任意である。勿論、その他の構成部品も同様である。
また、本例で示すニードル7(本例では金属製)の外周部にはテーパ面7aが形成されている。このテーパ面7aの上方位置には外周溝10が設けてあり、着座時にこのニードル7と環状弁座6との間を密封するOリング9が装着されている。同図に示すように、この外周溝10には、外周溝10の一次側を拡げて空隙部10aを形成しており、且つ、この外周溝10のOリング当接面側を円弧面10bに形成し、この円弧面10bのアールをOリング9の半径と略一致させている。
図3は、図2における弁微開状態を示した断面図であり、図4は、図2における弁開状態を示した断面図である。図3及び図4に示すように、ニードル7の弁座着座時から離脱する所定リフト域までの間、本例では少なくとも弁微開状態の間(開度10%)、ニードル7に装着したOリング9の飛び出しを防止する飛出し防止部位22が設けてある。この飛出し防止部位22は、環状弁座6の内周上端部6bとニードル7の拡径外周部7bとの隙間L1を、Oリング9の直径より小さく設定されて構成されている。なお、本例で採用するOリング9は拡縮自在であり、特に、求心方向への縮径力が高く、変形し難い硬度の高いものが好ましい。
本発明におけるニードルバルブの軸封構造は、軸装体である筒体13と保持体14との組み合わせにより実現される。図1に示すように、筒体13(本例では樹脂製)には、円筒状の突部13aが設けてあり、内部に軸部挿通孔13bが形成されている。一方、保持体14(本例では樹脂製)には、前記筒体13の突部13aを嵌合させる嵌合溝14aが設けてあり、内部にこの嵌合溝14aを貫通して軸部挿通孔14bが形成されている。この筒体13に設けた突部13aを保持体14に設けた嵌合溝14aに嵌合させると、筒体13と保持体14との間にOリング11を装着させる装着溝12が形成される。
従って、軸部8に装入されたOリング11は、軸装した筒体13の突部13aと保持体14の嵌合溝14aとの嵌合によって、装着溝12内に装着されるように構成されている。また、図示しないが、この装着溝12は、筒体13に嵌合溝を形成して、保持体14に突部を形成した場合にも同様に形成される。なお、前記筒体13には、その周壁の一部を切り欠いて連通部13cを設け、内部に流出入口2,3に連続する流路を有している。
前記保持体14を組付けた筒体13は、前記弁室4に装入して環状弁座6の上端面を押圧し、一方、前記保持体14の上部には、弾発付勢するスプリング15の一端が取り付けられており、このスプリング15の他端はニードル7の軸部8に設けた係合片、本例では座金16に係止させている。図1に示すように、前記ニードル7の軸部8と前記直動型電動モータ18の出力軸19とは別体であり、これにより、出力軸19が芯ずれを起こしても、その影響はニードル7の軸部8に伝達されず、芯ずれを起こし難い構造が実現されている。しかも、前記弁本体1の軸装穴5に挿通した出力軸19の半球状を呈した先端19aが、ニードル7の軸部8の上端部8aを押圧し、前記スプリング15の弾発力で旧位に復帰する構造としている。即ち、本例では直動型電動モータ18のバックラッシュの影響を受けることなく、ニードル7の昇降動が直ちに前記電動モータ18の駆動に追随可能となり、正確な流路コントロールを実現させている。
本例では付勢部材として、コイルスプリング15を採用して説明しているが、この他の付勢部材として、図示しないマグネットを採用することもできる。この場合、一組のマグネットを用いて、例えば、一方のマグネットを保持体14の上部に取付け、他方のマグネットを軸部8に取付けて、このマグネットの同極による反発力を利用して旧位に復帰する構造とする。更に、マグネットと電磁石を組み合わせることもでき、この場合には、電磁石に流れる電流を可変することで反発力を変えることが可能である。
本例における直動型電動モータ18は、図示しないロータと、ネジ部が形成されたスクリューシャフト(出力軸)19と、ロータの回転力をスクリューシャフト19に伝達する図示しない回転伝達機構などから成り、このロータの回転力は、スクリューシャフト19によって直線運動に変換され、このスクリューシャフト19が軸方向に摺動するように構成されている。図中24は、流入側に配設された流量計であり、本例ではネジ固定して一体的に設けている。この流量計24により、弁本体1を通過する流体の現在流量(瞬間流量)が測定される。
また、本発明のニードルバルブは、前記軸部8に筒体13とOリング11を介して保持体14を組付け、且つ、この保持体14の上部に、弾発付勢するスプリング15の一端を取り付け、このスプリング15の他端を軸部8に設けた座金16に係止させて、これをユニット(以下、ニードルユニット23という)として構成している。これにより、Oリング9、ニードル7(軸部8)、筒体13、Oリング11、保持体14、スプリング15、座金16、割りリング16aが一連の仮組み状態となり、この仮組み状態からの組立てを可能にしている。
次に、上記実施形態の作用を説明する。図5は、本発明におけるニードルバルブの一例を示した分離斜視図であり、図6は、本発明におけるニードルバルブの作用説明図である。図5に基づいて組立手順を説明すると、先ず、環状の弁室4と連通形成した軸装穴5から、シールリング21を装着した環状弁座6を弁本体1に装入して、これを弁室4の流入口2側に設けた段部1bに配置する。このとき、環状弁座6は、遠心方向に適宜の間隙を有した状態で環状の弁室4内に装着される。また、保持体14と軸装穴5との間をシールするシールリング25を配置する。
続いて、ニードル7に設けた外周溝10にOリング9を装着する。このニードル7の軸部8に筒体(軸装体)13を軸装後、Oリング11を装入し、且つ、このOリング11を介在させた状態で保持体(軸装体)14を軸装する。図1に示すように、筒体13に設けた突部13aを保持体14に設けた嵌合溝14aに嵌合させると、筒体13と保持体14との間にOリング11を装着させる装着溝12が形成される。従って、従来のように、Oリング装着用の溝部をステムや軸装部に一体加工する必要がないので、小さいサイズのバルブであっても、優れた軸封性能が実現され、しかも、Oリング位置の移動を伴わない箇所にOリング11を装着させた構造であるので、従来のように、ステムにOリングを装着させた構造に比べ、格段に優れた耐久性能を備えている。しかも、ニードル7の軸部8に装入されたOリング11は、筒体13の突部13aと保持体14の嵌合溝14aとを嵌合すれば、装着溝12内に装着された状態となり、優れた密封機能が効果的に発揮されうる状態となる。
前記保持体(軸装体)14を組付けた筒体(軸装体)13は、前記弁室4に装入して環状弁座6の上端面を押圧し、一方、前記保持体14の上部には、弾発付勢するスプリング15の一端を取付け、このスプリング15の他端を軸部8に設けた座金16に係止して、前記スプリング15の弾発力で旧位に復帰する構造としているので、直動型電動モータ18のバックラッシュの影響を受けることなく、ニードル7の昇降動が直ちに前記電動モータ18の駆動に追随可能となり、正確な流路コントロールを実現することができる。しかも、前記ニードル7の軸部8と前記直動型電動モータ18の出力軸19とは別体であるので、芯ずれを起こし難い構造が実現されている。
更に、本発明のニードルバルブは、前記軸部8に筒体13とOリング11を介して保持体14を組付け、且つ、この保持体14の上部に、弾発付勢するスプリング15の一端を取り付け、このスプリング15の他端を軸部8に設けた係合片、本例では座金16に係止させて、これをニードルユニット23として構成しているので、図5において、下側からOリング9、ニードル7(軸部8)、筒体13、Oリング11、保持体14、スプリング15、座金16、割りリング16aを一連の仮組み状態として、この仮組み状態からの組立てを可能にしており、優れた組立容易性を実現している。
上述のごとく、仮組み状態にあるニードルユニット23を、弁室4と連通形成した軸装穴5から弁本体1に装入し、前記環状弁座6の上面に位置させた後、軸装穴5から筒状のブッシュ17を装入して前記保持体14の上面に位置させる。弁本体1とブッシュ17には、外部と連通させる連通孔1a,17aが設けてあるので、ニードルユニット23を弁本体1に装入する際、弁本体1内の気体が上記連通孔1a,17aから排出されるので、円滑な装入が可能である。
続いて、図6に示すように、軸部8の押し下げ動作によって、前記ニードル7を介して環状弁座6を求遠心方向に調整して調芯がなされる。本例では前記ニードル7のテーパ面7aの拡径部7cが、前記環状弁座6の傾斜面6a下方の縮径部6cの一部を押圧しながら調芯するように構成されており、図6において、本例では環状弁座6が右側に移動して調芯されていることがわかる。なお、軸部8の押し下げ動作は複数回行ってもよく、本例では軸部8がスプリング15の弾発力で旧位に復帰する構造を採用しているので、複数回の押し下げ動作が容易である。また、押し下げの手段は、手動の他、弁本体1に装着されるアクチュエータや別途の装置を用いてもよい。
環状弁座6の調芯が完了したら、ボルト等の取付部品を用いて、アクチュエータ20の筐体20aを弁本体1に固定する。これにより、ブッシュ17を介して軸装体である筒体13と保持体14が押圧され、環状弁座6も弁本体1に固定される。従って、本例ではアクチュエータ20の設置が完了したとき、ニードル7の軸芯7dと環状弁座6の軸芯6dとが一致した状態となっている。なお、軸部8を押し下げた状態で、アクチュエータ20の筐体20aを弁本体1に固定することにより、環状弁座6を調芯状態に保持したまま、弁本体1に固定することができる。
組立てが完了すれば、環状弁座6は弁室4内に強固に固定されるので、この調芯固定された状態は、アクチュエータ20の筐体20aを取り外さない限り、確実に維持される。このように、ニードルバルブの組立時に環状弁座6の調芯を完了しているので、バルブ作動時の弁座・弁体の調芯に伴う摺動抵抗が抑制され、軸部8を細くしたり(本例では約φ3mm)、アクチュエータを出力の小さいものとすることができ、バルブ全体をコンパクトにし、バルブ内部に滞留する流体量を低減することもできる。
また、本実施形態で示したニードルバルブは、高精度な微少流量制御と完全遮断をも実現している。図2に示した状態は、最下降位置にあるニードル7のテーパ面7aが環状弁座6の傾斜面6aに近接した状態で、Oリング9が環状弁座6の傾斜面6aに着座した全閉状態にある。同図に示されるように、Oリング9は、求心方向への縮径力を働かせた状態で、ニードル7に設けた外周溝10の円弧面10bに密着した状態にある。従って、この状態において、Oリング9の密封機能が効果的に発揮され、流体の完全遮断が実現されている。
次いで、直動型電動モータ18(アクチュエータ20)を駆動させると、電動モータ18の出力軸19が上昇し、同時に、該出力軸19の先端19aで押圧されていたニードル7の軸部8が上昇する。このとき、スプリング15の弾発力で旧位に復帰する構造を採用しているので、ニードル7の昇降動が直ちに直動型電動モータ18の駆動に追随し、前記電動モータ18のバックラッシュの影響を受けることなく、正確な流路コントロールが行われる。ニードル7の上昇に伴って、ニードル7と環状弁座6との流路開口面積が順次拡がっていく。
図3に示した状態は、例えば、約10%弁開した弁微開状態であり、ニードル7が環状弁座6から離脱した直後、狭い流路が形成されることから、流体の流速が高まり水圧が低下する。このとき、Oリング9が流体圧に影響されたとしても、外周溝10には、外周溝10の一次側を拡げて空隙部10aを形成しており、且つ、この外周溝10のOリング当接面側を円弧面10bに形成し、この円弧面10bのアールをOリング9の半径と略一致させているで、流体圧を空隙部10aからスムーズに逃がすことができ、Oリング9を外周溝10から離脱させるような圧力は生じない。しかも、このOリング9は、ニードル7のテーパ面7aに装着された状態にあるので、Oリング9の求心方向への縮径力が効果的に働いて、Oリング9の飛び出し難い状態を実現している。
また、図2及び図3に示すように、環状弁座6の内周上端部6bとニードル7の拡径外周部7bとの隙間L1が、Oリング9の直径より小さく設定され、且つ、この隙間L1はニードル7の弁座着座時から離脱する所定リフト域まで、即ち、本例では弁微開状態の間確保されているので、この飛出し防止部位22により、流体の流速が高まった弁微開状態にあっても、前記隙間L1からOリング9が飛び出すことはない。
図4は、図2における弁開状態を示した断面図である。前記電動モータ18を駆動させ、出力軸19と共にニードル7を上昇させると、ニードル7と環状弁座6との流路開口面積が更に拡がり、図4に示すような、例えば、約25%弁開した弁開状態となる。Oリング9は、弁微開状態から弁開状態に移行する間に、その求心方向への縮径力を働かせて、円弧面10bとの密着状態が再現されている。このとき、この部位に流体が滞留することはなく、優れた装着状態が常に再現される。
一方、弁閉操作を行う場合も同様であり、弁開状態から図3に示すような弁微開状態に移行したとき、即ち、ニードル7が環状弁座6に着座する直前、狭い流路が形成されることから、流体の流速が高まり水圧が低下するが、前述したように、外周溝10の一次側を拡げて設けた空隙部10aと、Oリング9の半径と略一致させたアールから成る円弧面10bと、テーパ面7aに装着されたOリング9の求心方向への縮径力と、更に飛出し防止部位22とが効果的に機能するので、Oリング9が押し出されて装着位置がズレたり、完全に外れてしまう等の現象は起こらない。
図7は、本発明におけるニードルバルブの他例を示した断面図である。なお、前述した実施形態と同一部材には同一符合を付して、その説明を省略する。図7において、図中26は、バルブの状態を表示可能に設けたインジケータであり、このインジケータ26は、アクチュエータ20の上部にボルト固定、或はスナップ嵌合等によって着脱自在に設けてある。また、電動モータ18を内蔵したアクチュエータ20内には、図示しない各種の基板を配設することが可能である。図中27は、流入口2を有した上流側管接続部である。この上流側管接続部27は、例えば、90度毎に周方向への回転が可能であり、図8に示されるように、実施に応じて、流入口2と流出口3との位置関係を適宜設定することができる。
本発明に係るニードルバルブによれば、半導体製造装置、液晶製造装置、化学食品プラントなど、あらゆる分野の流量調整を行う調整弁として適用することが可能であり、例えば、冷熱媒、純水や薬液配送、又はその他の分野において、コンパクト化と優れた軸封性を実現し、長期に亘って、安全に使用できる経済性にも優れたニードルバルブとして、提供することが可能である。
本発明におけるニードルバルブの一例を示した断面図である。 図1における要部拡大断面図である。 図2における弁微開状態を示した断面図である。 図2における弁開状態を示した断面図である。 本発明におけるニードルバルブの一例を示した分離斜視図である。 本発明におけるニードルバルブの作用説明図である。 本発明におけるニードルバルブの他例を示した断面図である。 図7におけるニードルバルブの上流側管接続部を180度回転させた状態を示した断面図である。 従来例を示した要部断面図である。
符号の説明
1 弁本体
4 弁室
5 軸装穴
6 弁座
6a 傾斜面
6c 縮径部
7 ニードル
7a テーパ面
7c 拡径部
8 軸部
11 Oリング
13 筒体(軸装体)
14 保持体(軸装体)
15 スプリング(付勢部材)
16 座金
17 ブッシュ
19 出力軸
20 アクチュエータ
23 ニードルユニット

Claims (5)

  1. 弁本体の環状の弁室内に環状の弁座を遠心方向に適宜の間隙を有して装着し、前記弁室と連通させた軸装穴にニードルの軸部に軸装した軸装体を装入して前記弁座の上面に位置させ、且つ、軸装穴に挿入したブッシュで前記軸装体を押圧すると共に、前記軸部の押し下げ動作により、前記ニードルを介して前記弁座を求遠心方向に調整して調芯するようにしたことを特徴とするニードルバルブ。
  2. 前記ニードルのテーパ面の拡径部で前記弁座の傾斜面の縮径部の一部を押圧しながら調芯するようにした請求項1に記載のニードルバルブ。
  3. 弁本体の環状の弁室内に環状の弁座を遠心方向に適宜の間隙を有して装着し、前記弁室と連通させた軸装穴に、ニードルユニットを着脱自在に装入し、このニードルユニットは、ニードルの軸部にOリングを介して軸装体を軸装し、且つ、この軸装体と軸部とに設けた付勢部材で当該軸部を付勢させた構成から成り、このニードルユニットをブッシュを介してアクチュエータ等の固定手段で固定することにより、前記弁座を求遠心方向に調整して調芯固定するようにしたことを特徴とするニードルバルブ。
  4. 前記付勢部材は、スプリングであり、このスプリングの一端を前記軸装体の上部に取付け、このスプリングの他端を軸部に設けた座金に装着した請求項3に記載のニードルバルブ。
  5. 前記弁本体の軸装穴に挿通したアクチュエータの出力軸で、前記軸部を押圧するようにした請求項1乃至4の何れか1項に記載のニードルバルブ。
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