JP2006057761A - 湯水混合弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】湯水混合弁10を、水流入通路14及び湯流入通路16と、水側主弁22及び湯側主弁24と、小孔34を通じて水流入通路14,湯流入通路16にそれぞれ連通した水側背圧室30及び湯側背圧室32と、水側パイロット通路38及び湯側パイロット通路39と、共通の温調軸36の各端部に設けられ、軸方向の移動により弁開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させる水側パイロット弁40及び湯側パイロット弁42とを含んで構成する。そして温調軸36の軸方向の移動に伴う水側パイロット弁40,湯側パイロット弁42の位置移動に追従して水側主弁22,湯側主弁24を変位させてそれぞれの開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させ、湯水の混合比率を変化させるようにする。
【選択図】 図1
Description
図7はこの種湯水混合弁の具体例を示している。
同図において200,202はケーシング204内部に形成された水流入通路,湯流入通路で、206は流入した水と湯とを混合し流出させる混合室である。
208,210は軸方向に離隔して温調軸212に設けられた水側主弁,湯側主弁であり、また214,216はそれら水側主弁208,湯側主弁210に対応して設けられた水側弁座,湯側弁座である。
また逆に温調軸212を図中右向きに一杯まで移動させると、(B)に示しているように水側主弁208が水側弁座214に着座して湯側主弁210が一杯まで開かれ、湯流入通路202からの湯が混合室206へと流入して吐水部に向け流出する。
更に温調軸212を図中左右方向に移動させて水側主弁208,湯側主弁210の開度をそれぞれ変化させることで、それぞれの開度に応じた流量で水,湯が混合室206に流入して混合水の温度が調節され、混合水が吐水部に向けて流出する。
また操作抵抗が大きいことから小型アクチュエータにて水側主弁208,湯側主弁210を駆動するといったことが難しい問題があった。
例えば下記特許文献1に、この種の自動温度調節機能付きの湯水混合弁が開示されている。
即ちこの自動温度調節機能付きの湯水混合弁の場合、感温体の作動力によって給水圧,給湯圧が直接作用する水側主弁,湯側主弁を自動的に位置調節するため、給水圧や給湯圧、特に給水圧が大きく変動したような場合にその給水圧の作用を受けて水側主弁,湯側主弁が調節位置からずれてしまうといったことがあり、このため温度調節機能が十分に安定しなかったり、或いは精度が十分でなく、温度調節機能の信頼性の点で十分でないといった問題が生じていた。
またそのために流路を絞る必要があって大流量で水や湯、混合水を流すことが難しく、また弁体等の加工に高精度が必要であって、これに伴いコストが高くなるといった問題が生じていた。
また感温ばねとして大型のものが必要であることから、湯水混合弁自体が大型化してしまう問題も生じていた。
しかしながらこれらのものは受圧ピストンによって圧力の影響を抑制するようになしたものである点で本願発明とは解決手段の異なったものである。
また本発明の他の目的は、湯水混合弁を自動温度調節機能付きのものとして構成した場合において、温度調節機能を安定して且つ高精度で行うことができ、更に湯水混合弁を安価に且つコンパクトに構成できるようにすることを目的とする。
従って本発明によれば、小さな操作力で各主弁の開度を変化させることができ、軽やかに操作を行うことができる。
また操作抵抗が小さいことから、小型のアクチュエータ等にて容易に各主弁を駆動すること、即ち温度調節を行うことが可能となる。
このようにしておけば湯水混合弁を簡単な構造で構成することができる。
この請求項3の湯水混合弁では水側主弁,湯側主弁が水側パイロット弁,湯側パイロット弁の位置に応じてその開度が制御され、しかもそれら水側パイロット弁,湯側パイロット弁は給水圧や給湯圧の影響を実質的に殆ど受けないからである。
また弁体等の加工精度をそれ程高くする必要がなく、これに伴ってコストも安価に抑えることが可能となる。
この場合、その感温ばねは水側主弁,湯側主弁を直接その作動力で駆動する必要がなく、単に水側パイロット弁,湯側パイロット弁即ち温調軸を駆動するだけで良いため、所要の作動力は小さくて済み、従ってかかる感温ばねとして線径,コイル径ともに小型の感温ばねを用いることができ、そのコストも安価となすことができるとともに、感温ばねが小型で良いため、湯水混合弁自体も小型化,コンパクト化することが可能となる。
図1において、10はミキシングタイプの湯水混合弁で、12は弁本体である。
弁本体12には水流入通路14,湯流入通路16及びこれに続く混合室18、更に混合水を流出させる流出通路20が形成されている。
この湯水混合弁10では、水側主弁22が水側弁座26に着座することで、即ち水側主弁22が閉弁することで水流入通路14が遮断され、また湯側主弁24が湯側弁座28に着座することで、即ち湯側主弁24が閉弁することで湯流入通路16が遮断される。
上記水側主弁22,湯側主弁24は、これら水側背圧室30,湯側背圧室32内の圧力によりそれぞれ閉弁方向に押圧される。
ここで水側背圧室30は、水側主弁22に対して湯側主弁24とは反対側に形成されており、また湯側背圧室32は、湯側主弁24に対し水側主弁22とは反対側に形成されている。
尚、図1の部分拡大図に示しているようにこの湯水混合弁10においては、水側パイロット弁40,湯側パイロット弁42と水側主弁22,湯側主弁24との間に隙間Sが形成されている。
この軸体44には雄ねじ部46が設けられていて、その雄ねじ部46が、弁本体12の雌ねじ孔48にねじ結合されている。
この軸体44には、弁本体12の外部において回転操作式の操作部50が一体回転状態に設けられている。
尚52はOリング等のシール部材である。
図2(I)に示しているように、この実施形態の湯水混合弁10では、通常時において水側パイロット弁40と水側主弁22との間及び湯側パイロット弁42と湯側主弁24との間に隙間Sが生じており、この状態で操作部50の回転操作により温調軸36が図中右方向に移動すると水側パイロット弁40の開度が大きくなり、また湯側パイロット弁42の開度が小さくなる(図2(II)参照)。
而して水側パイロット弁40の開度が大きくなると、水側背圧室30から水側パイロット通路38を通じて混合室18側に抜ける水の量が多くなって水側背圧室30の圧力が低下する。
一方湯側主弁24は、湯側パイロット弁42の開度が小さくなることによって給湯圧に対し湯側背圧室32の圧力が大きくなり、これにより湯側主弁24に対する図中右向きの押圧力が増して、湯側主弁24がその増大した押圧力により図中右向きに微小移動(変位)させられる。
そして湯側背圧室32と給湯圧とが丁度バランスしたところで湯側主弁24の移動が停止する。
具体的には水流入通路14から流入する水の量が多く、また湯流入通路16から流入する湯の量が少なくなり、混合水の温度が低下する。
また操作抵抗が小さいことから小型のアクチュエータ等にて容易に水側主弁22,湯側主弁24を駆動すること、即ち温度調節を行うことができる。
この実施形態は、水側主弁22及び湯側主弁24をそれぞれダイヤフラム弁として構成したもので、他の構成については基本的に上記実施形態のものと同様である。
感温ばね54は、弁本体12に形成されたばね受け56に一端を当接させるとともに、他端を共通の温調軸36に形成したばね受け58に当接させ、その付勢力を温調軸36に対し図中右向きに及ぼしている。
一方湯側背圧室32にはコイルスプリングから成るばね62が配設されていて、その一端を湯側パイロット弁42に当接させ、温調軸36を図中右向き即ち湯側パイロット弁42を閉弁させる方向にその付勢力を及ぼしている。
この実施形態において、ばね60と62は全体としてバイアスばねを成すもので、ここではばね60の付勢力がばね62の付勢力よりも強く設定されており、そのばね力の差が温調軸36を感温ばね54とは反対方向に付勢するバイアスの付勢力となる。
この実施形態の湯水混合弁10では、操作部50を回転操作して軸体44を図中右向き又は左向きに進退させることで混合水の温度を所望温度に設定する。
尚、水側パイロット弁40,湯側パイロット弁42による水側主弁22,湯側主弁24に対する開度の制御については上記実施形態と基本的に同様である。
即ちこの自動温度調節機能付きの湯水混合弁10では、混合水の温度が設定温度となるように水側主弁22,湯側主弁24を調節した後において、給水圧や給湯圧が変動したときにその圧力の影響を受けて水側主弁22,湯側主弁24が位置ずれしてしまうといった問題を生じず、温度調節機能を安定して且つ精度高く行うことができる。
この湯水混合弁10では、水側主弁22,湯側主弁24は水側パイロット弁40,湯側パイロット弁42の位置に応じてその開度が制御され、しかもそれら水側パイロット弁40,湯側パイロット弁42は給水圧や給湯圧の影響を実質的に殆ど受けないからである。
また弁本体12等の加工精度をそれ程高くする必要がなく、これに伴ってコストも安価に抑えることができる。
この実施形態は、図5に示すピストン式の水側主弁22,湯側主弁24に代えてダイヤフラム弁にて水側主弁22,湯側主弁24を構成したものである。
この実施形態では、ばね60が共通の温調軸36のばね受け58と弁本体12側に形成したばね受け56とに各一端を当接させて、その付勢力を温調軸36に対し図中左向きに及ぼしている。
尚他の点については図5に示す湯水混合弁10と基本的に同様である。
14 水流入通路
16 湯流入通路
18 混合室
22 水側主弁
24 湯側主弁
30 水側背圧室
32 湯側背圧室
34 小孔
36 温調軸
38 水側パイロット通路
39 湯側パイロット通路
40 水側パイロット弁
42 湯側パイロット弁
54 感温ばね
60,62 ばね
Claims (4)
- (a)水流入通路及び湯流入通路と
(b)該水流入通路,湯流入通路上にそれぞれ設けられた水側主弁及び湯側主弁と
(c)それら水側主弁,湯側主弁の各背後に且つ小孔を通じて前記水流入通路,湯流入通路にそれぞれ連通して形成され、内部の圧力で前記水側主弁,湯側主弁をそれぞれ閉弁方向に押圧する水側背圧室及び湯側背圧室と
(d)該水側背圧室,湯側背圧室の水,湯を各下流側の混合室側に抜く水側パイロット通路及び湯側パイロット通路と
(e)共通の温調軸の各端部に設けられ、軸方向の移動により前記水側パイロット通路,湯側パイロット通路の開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させる水側パイロット弁及び湯側パイロット弁と
を有しており、前記温調軸の軸方向の移動に伴う前記水側パイロット弁,湯側パイロット弁の位置移動に追従して前記水側主弁,湯側主弁を変位させてそれぞれの開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させ、湯水の混合比率を変化させるようになしてあることを特徴とする湯水混合弁。 - 請求項1において、前記水側背圧室は前記水側主弁に対して前記湯側主弁とは反対側に、また前記湯側背圧室は該湯側主弁に対して該水側主弁とは反対側にそれぞれ形成されていて、前記水側パイロット通路,湯側パイロット通路がそれら水側主弁,湯側主弁を貫通して形成されており、前記温調軸は各端部がそれら水側パイロット通路,湯側パイロット通路において前記水側主弁,湯側主弁を貫通して前記水側背圧室,湯側背圧室内に挿入していて、それら水側背圧室,湯側背圧室内に前記水側パイロット弁,湯側パイロット弁が設けられていることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記湯水混合弁が、前記混合室に混合水温度の上昇に感応して前記水側主弁を開く方向に前記温調軸を移動させる感温体が設けられる一方、該温調軸を該水側主弁が閉じる方向に付勢するバイアスばねが設けられて成る自動温度調節機能付きのものであることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項3において、前記感温体が形状記憶合金製のコイルばねから成る感温ばねであることを特徴とする湯水混合弁。
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