JP2012035294A - テーパ穴形成装置、テーパ穴形成方法、光変調手段および変調マスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】テーパ穴形成装置10は、マスク照明系11からの光を変調して、略円形の等強度線を有する光を被加工物18に照射する光変調手段15を備えている。光変調手段15は、各々がテーパ穴20に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有しており、各単位変調手段により変調されて被加工物18に照射される光は各々、テーパ穴20に対応する光強度分布を有する単位階調光50となっている。また、各単位階調光50のうち一の単位階調光50における傾斜部分52の幅wは、その他の単位階調光50のうち少なくとも1つの単位階調光50における傾斜部分52の幅と異なっている。
【選択図】図1
Description
この場合、前記変調マスク傾斜部において、変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の数が、列の端に向かうにつれて大きくなっていてもよい。
または、前記変調マスク傾斜部において、前記変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の幅方向における寸法が、列の端に向かうにつれて大きくなっていてもよい。
この場合、前記変調マスク傾斜部において、変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の数が、列の端に向かうにつれて小さくなっていてもよい。
または、前記変調マスク傾斜部において、変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の幅方向における寸法が、列の端に向かうにつれて小さくなっていてもよい。
この場合、各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率と第2変調単位領域の占有率との差が、列の端に向かうにつれて単調に減少していてもよい。
または、各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率と第2変調単位領域の占有率との差が、列の端に向かうにつれて単調に増加していてもよい。
この場合、各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率が、列の端に向かうにつれて単調に増加していてもよい。
または、各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率が、列の端に向かうにつれて単調に減少していてもよい。
以下、図1乃至図26を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
はじめに、図2を参照して、本実施の形態におけるテーパ穴形成装置10からの光が照射される被加工物18、および、被加工物18に形成されるテーパ穴20について説明する。
本実施の形態においては、テーパ穴形成装置10からの光を被加工物18に照射することにより、一列に並ぶ複数のテーパ穴20が形成される。例えば図2に示すように、一列に並ぶ18個のテーパ穴20(a)〜20(s)が被加工物18に形成される。ここで図2に示すように、一列に並ぶ一群のテーパ穴20のうち、一群の端部に位置するテーパ穴がテーパ穴20(a)となっており、一群の中央部に位置するテーパ穴がテーパ穴20(i)となっている。また、テーパ穴20(a)とテーパ穴20(i)の中間部に位置するテーパ穴がテーパ穴(e)となっている。なお各テーパ穴20は、各テーパ穴20に対応する光強度分布を各々有する単位階調光(後述)をテーパ穴形成装置10から被加工物18に照射することにより形成される
次に図4を参照して、テーパ穴形成装置10から被加工物18に照射される光であって、各テーパ穴20に対応する光強度分布を有する単位階調光50について説明する。図4に示すように、単位階調光50は、被加工物18においてテーパ穴20の貫通部20aが形成されるべき領域に照射される中央部分51と、中央部分51の外縁に位置するとともに、被加工物18においてテーパ穴20のテーパ部20bが形成されるべき領域に照射され、外方に向かうにつれて光強度が低下する傾斜部分52と、傾斜部分52の外縁に位置する周縁部分53と、を含んでいる。
次に、被加工物18に形成されるテーパ穴20のテーパ角φと、被加工物18に照射される単位階調光50との基本的な関係について説明する。なお「基本的な関係」とは、被加工物18に1個のテーパ穴20のみが形成される場合に、テーパ角φと単位階調光50との間に成立する関係のことである。
[数1]に示すように、単位階調光50の中央部分51の光強度P、または単位階調光50の傾斜部分52の幅wを適切に設定することにより、テーパ穴20のテーパ角φを任意に調整することが可能であるといえる。
ところで、被加工物18に複数のテーパ穴20が同時に形成される場合、テーパ穴形成装置10から出射される各単位階調光50が互いに同一の光であったとしても、課題の欄で述べたように、テーパ穴形成領域の位置に応じて、被加工物18に照射される際の単位階調光50の強度が異なることが考えられる。例えば、各テーパ穴20間の距離が小さい場合、一のテーパ穴20において発生した飛散物が、他のテーパ穴20にまで到達することがある。この場合、一列に並ぶ一群のテーパ穴20のうち、一群の中央部に位置するテーパ穴20(i)は、一群の端部に位置するテーパ穴20(a)に比べて、他のテーパ穴20からの飛散物の影響をより多く受けることになる。
この場合、端部のテーパ穴20(a)におけるテーパ角φ(a)と傾斜部分52の幅wとの間の関係が、図5に示す実線により表されているとすると、中間部のテーパ穴20(e)に関しては、テーパ角φ(e)と傾斜部分52の幅wとの間の関係が図5において一点鎖線で示される関係にシフトするといえる。中央部のテーパ穴20(i)に関しては、テーパ角φ(i)と傾斜部分52の幅wとの間の関係が図5において二点鎖線で示される関係にシフトするといえる。
ここで上述のように、テーパ穴20のテーパ角φは、単位階調光50の中央部分51の光強度P、または単位階調光50の傾斜部分52の幅wに応じて変化するものである。本実施の形態においては、テーパ角φのこのような特性を利用して、テーパ穴形成領域の位置に応じて単位階調光50の傾斜部分52の幅wを適宜調整することにより、形成される複数のテーパ穴20のテーパ角φの大きさを全て略同一に揃えることを目的とする。
次に、テーパ穴20の位置に応じて傾斜部分52の幅wが調整可能な単位階調光50を生成するためのテーパ穴形成装置10について説明する。はじめに図1を参照して、テーパ穴形成装置10全体について説明する。
次に、図11乃至図15を参照して、本実施の形態における変調マスク21について説明する。変調マスク21は、平板状の形状を有し、その平面部とレーザ光の入射および出射方向とが直交するよう配置されている。また図11(a)に示すように、変調マスク21は、テーパ穴20の輪郭に対応する円形の輪郭からなる複数の変調領域(単位変調手段)22と、各変調領域22間を埋めるよう形成された非変調領域23と、を有している。図11(a)に示すように、複数の変調領域22は、被加工物18に形成されるテーパ穴20(a)〜20(s)にそれぞれ対応する変調量分布を有する変調領域22(a)〜22(s)からなっている。
非変調領域23は、非変調領域23に入射した光を遮蔽するよう構成されている。具体的には、図11(b)に示すように、非変調領域23は、変調マスク本体部21aと、変調マスク本体部21a上に設けられた光遮蔽層21bと、を含んでいる。光遮蔽層21bは、光を透過させない材料から形成されている。このため、照明光学系13から変調マスク21の非変調領域23に入射した光は、結像光学系17側から取り出されることなく、光遮蔽層21bによって遮蔽される。
次に、変調マスク21の変調領域22について、図12乃至図15を参照して詳細に説明する。なお各変調領域22(a)〜22(s)は、後述する変調マスク傾斜部の幅が異なるのみであり、その他の構造は略同一となっている。
はじめに変調マスク傾斜部32について説明する。図12に示すように、変調領域22の変調マスク傾斜部32は、光を第1の位相変調量(第1の変調量)で変調する多数の第1位相変調単位領域(第1変調単位領域)25aと、各第1位相変調単位領域25aを埋めるよう形成され、光を第2の位相変調量(第2の変調量)で変調する第2位相変調単位領域(第2変調単位領域)25bと、を有している。図12における横方向をx方向とし、x方向に直交する方向であって、図12における縦方向をy方向とした場合、各第1位相変調単位領域25aは、図12に示すように、x方向に延びる一対のx方向側縁28aと、y方向に延びる一対のy方向側縁28bと、を有している。後述するように、全ての第1位相変調単位領域25aを構成する側縁を、x方向およびy方向のいずれかの方向にのみ延びる側縁(x方向側縁28aまたはy方向側縁28b)によって構成することにより、変調領域22の作製を容易化することができる。
変調単位領域24eを画定する図14の点線は、例えば、隣接する2つの円周方向線27間の中間点に沿って延びる円周方向の線と、円周方向線27上で隣り合う2つの第1位相変調単位領域25aの中心を結ぶ線に直交するよう延びる半径方向の線と、からなっている。このようにして図14に示す点線を描くことにより、変調マスク傾斜部32を、所定の面積を有するとともに、各々が1つの第1位相変調単位領域25aを含む複数の変調単位領域24eに区画することができる。ここで、各変調単位領域24eを長方形で近似した場合、この長方形の長さはほぼL1,L2に等しい。従って、各変調単位領域24eを結像光学系17の結像面17fに換算した変調単位換算領域は、上述の結像光学系17の点像分布範囲の半径Rよりも少なくとも一方向に関して小さくなっている。
次に変調マスク周縁部33について説明する。図12に示すように、変調マスク周縁部33は、光を第1の位相変調量で変調する多数の第1位相変調単位領域45aと、各第1位相変調単位領域45a間に形成され、光を第2の位相変調量で変調する多数の第2位相変調単位領域45bと、を有している。図12に示すように、第1位相変調単位領域45aおよび第2位相変調単位領域45bは、それぞれリング状の形状を有している。第1位相変調単位領域45aおよび第2位相変調単位領域45bは、変調領域22を平面図で示した場合の形状および配置パターンが異なるのみであり、その他の構成は、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aおよび第2位相変調単位領域25bと略同一となっている。
図14の点線は、例えば、変調マスク傾斜部32における変調単位領域24eの面積および形状と、変調マスク周縁部33における変調単位領域24eの面積および形状とが略同一となるよう描かれた点線からなっている。このようにして図14に示す点線を描くことにより、変調マスク周縁部33を、所定の面積を有するとともに、各々が1つの第1位相変調単位領域45aを半径方向に横切る複数の変調単位領域24eに区画することができる。この場合、第1位相変調単位領域45aの占有率は、各変調単位領域24eにおける第1位相変調単位領域45aの面積率として定義される。
次に変調マスク中央部34について説明する。変調マスク中央部34は、被加工物18のうちテーパ穴20の貫通部20aが形成される領域に照射される光を変調するものである。図12に示すように、変調マスク中央部34は、光を第2の位相変調量で変調する第2位相変調単位領域25bのみからなっている。従って、変調マスク中央部34における第1位相変調単位領域25aの占有率はゼロとなっている。
次に、図16および図17を参照して、変調マスク21の変調領域22により位相変調され出射された光が、結像光学系17の結像面に、各変調単位領域24eにおける第1位相変調単位領域25a,45aの占有率に基づく光強度分布を生成する原理について説明する。
本実施の形態においては、上述の半径方向距離L1および円周方向距離L2がともに5μmに設定されている。すなわち、各第1位相変調単位領域25aは、上述の半径方向距離L1および円周方向距離L2がともに5μmとなるよう配置されている。また、各第1位相変調単位領域45aは、上述の半径方向距離L1が5μmとなるよう配置されている。この場合、図14に示す変調単位領域24eを正方形で近似すると、当該矩形の一辺が約5μmとなっている。この場合、5μm×5μmの正方形からなる変調単位領域24eを結像光学系17の結像面17fに換算した変調単位換算領域は、(5μm×5μm)×1/5、すなわち1μm×1μmの正方形からなり、結像光学系17の点像分布範囲の半径R=1.25μmよりも小さくなっている。
上述のように、変調マスク中央部34における第1位相変調単位領域25aの占有率はゼロとなっている。このため、図18に示すように、変調マスク中央部34に対応する光として、最大の光強度Pを有する単位階調光50の中央部分51が被加工物18上に結像される。
また上述のように、変調マスク周縁部33における第1位相変調リング領域45aの占有率は、変調マスク周縁部33の全域にわたって約0.5となっている。このため、図18に示すように、変調マスク周縁部33に対応する光として、ほぼゼロの光強度P’を有する単位階調光50の周縁部分53が被加工物18上に結像される。
また上述のように、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aの占有率は、変調マスク傾斜部32の半径方向における外側(変調マスク傾斜部32の外方)に向かうにつれて単調に増加している。また、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aの占有率は0.5よりも小さくなっている。従って、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aの占有率と第2位相変調単位領域25bの占有率との差は、変調マスク傾斜部32の外方に向かうにつれて単調に減少している。このため、図18に示すように、変調マスク傾斜部32に対応する光として、外方に向かうにつれて光強度Pから光強度P’へ単調に強度が減少する単位階調光50の傾斜部分52が結像される。この場合、傾斜部分52の幅wは、変調マスク傾斜部32の幅zを適宜設定することにより調整可能となっている。
まず、変調マスク21の設計手順について説明する。はじめに図19および図20を参照して、変調マスク21の変調領域22の設計手順について説明する。図19は、変調マスク21の変調領域22を設計する手順を示すフローチャートであり、図20は、変調領域22の設計のうち、変調領域22のパターンを設計するための手順を詳細に示すフローチャートである。
(イ)まず、被加工物18に形成する各テーパ穴20に関する情報(位置(x、y)、半径、深さ、テーパ角φなど)を入力する(S101)。例えばテーパ角φとして11度が入力される。また、テーパ穴20の半径および深さとして、30μmおよび50μmが入力される。
(ロ)次に、レーザ光の照射回数mを入力する(S102)。例えば照射回数mとして150回が入力される。
(ハ)その後、テーパ穴20の深さおよびレーザ光の照射回数に基づいて、被加工物18に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度Pを算出する(S103)。例えば中央部分51の光強度Pとして1000mJ/cm2が算出される。
(ニ)次に、図48(a)参照に基づいて、上述の角度φ2を算出する(S104)。そして、入力されたテーパ角φと、算出された角度φ2とに基づいて、単位階調光50の傾斜部分52の幅wに起因して形成されるべき角度φ1を算出する(S105)。
(ホ)次に、算出された角度φ1と、テーパ穴20の深さに基づいて、被加工物18に照射されるべき単位階調光50の傾斜部分52の幅wを算出する。この際、図5の関係に基づいて、テーパ穴20が形成されるべき位置に応じて、単位階調光50の傾斜部分52の幅wの値を補正する(S106)。例えば、アブレーションの際にテーパ穴20間で飛散物が大量に行き交うことが予想される場合、端部のテーパ穴20(a)に照射される単位階調光50の傾斜部分52の幅w(a)が、中央部のテーパ穴20(i)に照射される単位階調光50の傾斜部分52の幅w(i)よりも大きくなるよう、幅wの補正が施される。幅wの具体的な補正量は、過去の実験結果などに基づいて決定される。例えば、端部、中間部および中央部のテーパ穴20(a),20(e)および20(i)に照射される単位階調光50の傾斜部分52の幅w(a),w(e)およびw(i)が、それぞれ4μm,3μmおよび2μmに決定される。
(ヘ)次に、算出された幅wと、テーパ穴20の位置(x、y)および半径に基づいて、被加工物18における所望のアブレーションレートd(x、y)を算出する(S107)。
(ト)その後、d(x、y)に基づいて、被加工物18に照射される光の光強度分布I(x、y)を算出する(S108)。なお光強度分布I(x、y)のうち、単位階調光50の中央部分51に対応する領域の光強度としては、上述のS103で算出された光強度Pが用いられる。
(チ)次に、レーザ光の強度分布I(x,y)と[数14]とに基づき、変調マスク21の各変調領域22における第1位相変調単位領域25a,45aの占有率(各変調単位領域24eにおける第1位相変調単位領域25a,45aの面積率Dp)が算出される(S109)。面積率Dpは、変調単位領域24eを単位として区分けされた領域ごとに算出される。
(リ)最後に、算出された面積率Dpに基づいて、変調マスク21の各変調領域22における第1位相変調単位領域25a,45aの配置パターンが決定される(S110)。
(ル)次に、各変調マスク傾斜部32内に、複数の円環状の仮想的な円周方向線27が、隣接する円周方向線27間の半径方向距離がL1となるよう設けられる(S123)。その後、各円周方向線27上に、多数の第1位相変調単位領域25aが、隣接する第1位相変調単位領域25a間の中心間の円周方向距離がL2となるよう配置される(S124)。
(ヲ)次に、変調マスク傾斜部32が、所定の面積を有するとともに、各々が1つの第1位相変調単位領域25aを含む複数の変調単位領域24eに区画される(S125)。この場合、例えば上述のように、隣接する2つの円周方向線27間の中間点に沿って延びる円周方向の線と、円周方向線27上で隣り合う2つの第1位相変調単位領域25aの中心を結ぶ線に直交するよう延びる半径方向の線と、を描くことにより、変調マスク傾斜部32が複数の変調単位領域24eに区画される。
(ワ)次に、S109において算出された面積率Dpと、各変調単位領域24eの面積とに基づいて、各変調単位領域24eにおける第1位相変調単位領域25aの面積が決定される(S126)。
このようにして、各変調マスク傾斜部32において、第1位相変調単位領域25aの配置パターンが設計される。
なお、変調マスク周縁部33において第1位相変調単位領域45aを配置する方法は、上述のS121〜S126において円周方向距離L2に関する設計が不要になる点が異なるのみであり、その他の点は、各変調マスク傾斜部32において第1位相変調単位領域25aを配置する方法と略同一である。
図21Bは、図21A(a)に示す変調領域22(a)における第1位相変調単位領域の占有率の分布を示す図である。図21Bに示すように、変調マスク周縁部33における第1位相変調単位領域45aの占有率はほぼ一定の値(約0.5)となっており、また、変調マスク中央部34における第1位相変調単位領域25aの占有率も一定の値(ゼロ)となっている。一方、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aの占有率は、0〜約0.5の範囲内の値となっており、また、変調領域22(a)の外方に向かうにつれて単調に増加している。
次に、変調マスク21の非変調領域23の設計手順について説明する。図11(a)(b)に示したように、非変調領域23は、変調マスク本体部21aと、変調マスク本体部21a上に設けられた光遮蔽層21bと、を含んでいる。この場合、非変調領域23の光透過率は、光遮蔽層21bの光透過率により決定される。すなわち、非変調領域23の光透過率は、光遮蔽層21bの光透過率とほぼ等しくなっている
その後、設計されたパターンに従って、上述の変調領域22および非変調領域23を有する変調マスク21を製造する。この場合、例えばフォトリソグラフィー法などにより、設計されたパターンに従って、変調マスク本体部21a上に第1位相変調単位領域25a,45aが形成される。また、適切に選択された光遮蔽層21bが、変調マスク本体部21a上に設けられる。このようにして変調マスク21が得られる。
次に、本実施の形態における変調マスク21を備えたテーパ穴形成装置10を用いて、被加工物18にテーパ穴20を形成する方法について説明する。
なお本実施の形態において、変調マスク傾斜部32の幅zが、変調マスク21の端に向かうにつれて大きくなるように設定される例を示した。しかしながら、これに限られることはない。
例えば、各テーパ穴20間の距離が大きい場合について考える。この場合、一のテーパ穴形成領域において発生した飛散物は、他のテーパ穴形成領域にまでほとんど到達しない。一方、端部に位置するテーパ穴20(a)に照射される単位階調光50(a)の収差は、中央部に位置するテーパ穴20(i)に照射される単位階調光50(i)の収差に比べて大きくなると考えられる。このため、端部の単位階調光50(a)の傾斜部分52(a)の幅w(a)と、中央部の単位階調光50(i)の傾斜部分52(i)の幅w(i)とが同一である場合、端部のテーパ穴20(a)のテーパ角φ(a)の方が、中央部のテーパ穴20(i)のテーパ角φ(i)に比べて大きくなる。
この場合、図24(a)に示すように、変調マスク傾斜部32の幅zが、変調マスク21の端に向かうにつれて小さくなるように設定される。これによって、図24(b)に示すように、各変調領域22により変調されて被加工物18に照射される各単位階調光50における傾斜部分52の幅wを、一列に並ぶテーパ穴20の端に向かうにつれて小さくすることができる。このことにより、図24(c)に示すように、被加工物18に、略同一のテーパ角φを有する複数のテーパ穴20を同時に形成することができる。
また本実施の形態による変調マスク傾斜部32において、第1位相変調単位領域25aの面積が、変調領域22の外方に向かうにつれて単調に増加する例を示したしかしながら、これに限られることはなく、第1位相変調単位領域25aの面積は、第1位相変調単位領域25aの占有率と第2位相変調単位領域25bの占有率との差が、変調領域22の外方に向かうにつれて単調に減少するよう設定されていればよい。すなわち、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aの占有率が0.5よりも小さい場合、第1位相変調単位領域25aは、変調領域22の外方に向かうにつれてその面積が単調に増加するよう設定される。一方、変調マスク傾斜部32における第1位相変調単位領域25aの占有率が0.5よりも大きい場合、第1位相変調単位領域25aは、変調領域22の外方に向かうにつれてその面積が単調に減少するよう設定される。
次に、第1位相変調単位領域25aの形状およびパターンを図12乃至図14に示すように設定することの意義について、補足として説明する。
これに対して本実施の形態によれば、上述のように第1位相変調単位領域25aを配置することにより、結像光学系17の結像面に円形の等強度線を有する光強度分布を生成することができる変調マスク21の変調マスク傾斜部32を、簡易な計算により設計することが可能となっている。また、同一円周方向線27上における各第1位相変調単位領域25aの面積は一定となっており、このため、変調マスク21を容易に作製することができる。
図26Aおよび図26Bに示す変調領域22においても、一部の変調単位領域24eにおける第1位相変調単位領域25aの占有率が、変調領域22の外方に向かうにつれて単調に増加または減少するよう設定されている。また、変調マスク周縁部33における第1位相変調単位領域25aの占有率の値と、変調マスク中央部34における第1位相変調単位領域25aの占有率の値と、の間の値になっている変調単位領域24eから構成される領域が、変調マスク傾斜部32となっている。そして、当該変調マスク傾斜部32の幅zが、本発明による技術的思想に従って調整される。
次に、図27乃至図29を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図27乃至図29に示す第2の実施の形態は、変調マスクの変調領域の各変調単位領域が、光を振幅変調する第1振幅変調単位領域と第2振幅変調領域とからなる点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図26に示す第1の実施の形態と略同一である。図27乃至図29に示す第2の実施の形態において、図1乃至図26に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図1乃至図26に示す第1の実施の形態の場合と同様に、変調マスク21の変調領域22は、被加工物18においてテーパ穴20の貫通部20aが形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部34と、変調マスク中央部34の外縁に位置し、被加工物18においてテーパ穴20のテーパ部20bが形成される領域に照射される光を変調する変調マスク傾斜部32と、変調マスク傾斜部32の外縁に位置する変調マスク周縁部33と、を含んでいる。
次に変調マスク傾斜部32について説明する。図27に示すように、変調領域22の変調マスク傾斜部32は、第1振幅変調単位領域26aと、各第1振幅変調単位領域26aを埋めるよう形成された第2振幅変調単位領域26bと、を有している。
変調単位領域24eを画定する図28の点線は、例えば、隣接する2つの円周方向線27間の中間点に沿って延びる円周方向の線と、円周方向線27上で隣り合う2つの第1振幅変調単位領域26aの中心を結ぶ線に直交するよう延びる半径方向の線と、からなっている。このようにして図28に示す点線を描くことにより、変調マスク傾斜部32を、所定の面積を有するとともに、各々が1つの第1振幅変調単位領域26aを含む複数の変調単位領域24eに区画することができる。この場合、第1振幅変調単位領域26aの占有率は、各変調単位領域24eにおける第1振幅変調単位領域26aの面積率として定義される。
まず、変調マスク21の設計手順について説明する。図20は、変調マスク21の変調領域22を設計する手順を示すフローチャートである。
また、各変調領域22における第1振幅変調単位領域26aの配置パターンの設計手順も、図20に示す第1の実施の形態における第1位相変調単位領域25aの場合と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
次に、図32および図33を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図32および図33に示す第3の実施の形態は、変調単位領域24eの寸法を増減させることにより、各変調マスク傾斜部32の幅zが調整される点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図26に示す第1の実施の形態と略同一である。図32および図33に示す第3の実施の形態において、図1乃至図26に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
また、図32(b)に示す中間部の変調マスク傾斜部32(e)においては、例えば、各円周方向線27間の半径方向距離L1が4μmに設定される。従って、変調マスク傾斜部32の幅方向に並ぶ変調単位領域24eの幅方向における寸法も約4μmとなる。この結果、変調マスク傾斜部32(e)の幅z(e)は、約8μmとなっている。
また、図32(c)に示す中央部の変調マスク傾斜部32(i)においては、例えば、各円周方向線27間の半径方向距離L1が3μmに設定される。従って、変調マスク傾斜部32の幅方向に並ぶ変調単位領域24eの幅方向における寸法も約3μmとなる。この結果、変調マスク傾斜部32(i)の幅z(i)は、約6μmとなっている。
なお、変調マスク傾斜部32の幅zを、変調マスク21の端に向かうにつれて大きくする例を示したが、これに限られることはなく、図24に示す第1の実施の形態の変形例の場合と同様に、変調マスク傾斜部32の幅zが、変調マスク21の端に向かうにつれて小さくなっていてもよい。この場合、各変調領域22において、変調マスク傾斜部32の幅方向に並ぶ変調単位領域24eの幅方向における寸法が、列の端に向かうにつれて小さくなっている。
次に、図34乃至図42を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。図34乃至図42に示す第4の実施の形態においては、単位階調光の中央部分の光強度をテーパ穴の位置に応じて調整することにより、被加工物に同時に形成される複数のテーパ穴のテーパ角が最適化される。図34乃至図42に示す第4の実施の形態において、図1乃至図26に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態において説明したように、テーパ穴20のテーパ角φは、単位階調光50の中央部分51の光強度P、または単位階調光50の傾斜部分52の幅wに応じて変化するものである。第1の実施の形態においては、テーパ穴20の位置に応じて単位階調光50の傾斜部分52の幅wを適宜調整することにより、形成される複数のテーパ穴20のテーパ角φの大きさを全て略同一に揃える方法を示した。本実施の形態においては、テーパ穴20の位置に応じて単位階調光50の中央部分51の光強度Pを適宜調整することにより、形成される複数のテーパ穴20のテーパ角φの大きさを全て略同一に揃える方法について説明する。
被加工物18に1個のテーパ穴20のみが形成される場合、図34において実線で示すように、被加工物18に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度Pと、被加工物18に形成されるテーパ穴20のテーパ角φとの間には、光強度Pを小さくするとテーパ角φが大きくなるという関係がある。
ところで、被加工物18に複数のテーパ穴20が同時に形成される場合、第1の実施の形態において説明したように、テーパ穴形成装置10から出射される各単位階調光50が互いに同一の光であったとしても、テーパ穴形成領域の位置に応じて、被加工物18に照射される際の単位階調光50の強度が異なることが考えられる。
この場合、端部のテーパ穴20(a)におけるテーパ角φ(a)と中央部分51の光強度Pとの間の関係が、図34に示す実線により表されているとすると、中間部のテーパ穴20(e)に関しては、テーパ角φ(e)と中央部分51の光強度Pとの間の関係が図34において一点鎖線で示される関係にシフトするといえる。中央部のテーパ穴20(i)に関しては、テーパ角φ(i)と中央部分51の光強度Pとの間の関係が図34において二点鎖線で示される関係にシフトするといえる。
図38に示すように、変調領域22は、被加工物18においてテーパ穴20の貫通部20aが形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部34と、変調マスク中央部34の外縁に位置する変調マスク周縁部33と、を含んでいる。
このうち変調マスク中央部34は、光を第1の位相変調量(第1の変調量)で変調する多数の第1位相変調単位領域(第1変調単位領域)25aと、各第1位相変調単位領域25aを埋めるよう形成され、光を第2の位相変調量(第2の変調量)で変調する第2位相変調単位領域(第2変調単位領域)25bと、を有している。図38および図39に示すように、第1位相変調単位領域25aの形状および配置パターンは、第1の実施の形態における変調マスク傾斜部32の第1位相変調単位領域25aの形状および配置パターンと略同一であり、詳細な説明は省略する。
図38に示すように、変調マスク周縁部33は、光を第1の位相変調量で変調する多数の第1位相変調単位領域45aと、各第1位相変調単位領域45a間に形成され、光を第2の位相変調量で変調する多数の第2位相変調単位領域45bと、を有している。図38および図39に示すように、位相変調単位領域45a,45bの形状および配置パターンは、第1の実施の形態における変調マスク周縁部33の位相変調単位領域45a,45bの形状および配置パターンと略同一であり、詳細な説明は省略する。
まず、変調マスク21の設計手順について説明する。図40は、変調マスク21の変調領域22を設計する手順を示すフローチャートである。
(イ)まず、被加工物18に形成する各テーパ穴20に関する情報(位置(x、y)、半径、深さ、テーパ角φなど)を入力する(S401)。例えばテーパ角φとして8度が入力される。また、テーパ穴20の半径および深さとして、30μmおよび50μmが入力される。
(ロ)次に、レーザ光の照射回数mを入力する(S402)。例えば照射回数mとして150回が入力される。
(ハ)その後、テーパ穴20の深さおよびレーザ光の照射回数に基づいて、被加工物18に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度Pの初期値(後述する補正のベースとなる値)を算出する(S403)。例えば中央部分51の光強度Pの初期値として1000mJ/cm2が算出される。
(ニ)次に、図34の関係に基づいて、テーパ穴20が形成されるべき位置に応じて、単位階調光50の中央部分51の光強度Pの値を補正する(S404)。例えば、アブレーションの際にテーパ穴20間で飛散物が大量に行き交うことが予想される場合、端部のテーパ穴20(a)に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度P(a)が、中央部のテーパ穴20(i)に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度P(i)よりも小さくなるよう、光強度Pの値の補正が施される。光強度Pの具体的な補正量は、過去の実験結果などに基づいて決定される。例えば、端部、中間部および中央部のテーパ穴20(a),20(e)および20(i)に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度P(a),P(e)およびP(i)が、端部から中央部に向かうにつれて0.68→0.85(相対値)に増加するよう決定される。
(ホ)次に、算出された光強度Pと、テーパ穴20の位置(x、y)および半径に基づいて、被加工物18における所望のアブレーションレートd(x、y)を算出する(S405)。
(ヘ)その後、d(x、y)に基づいて、被加工物18に照射される光の光強度分布I(x、y)を算出する(S406)。
(ト)次に、レーザ光の強度分布I(x,y)と[数14]とに基づき、変調マスク21の各変調領域22における第1位相変調単位領域25a,45aの占有率(各変調単位領域24eにおける第1位相変調単位領域25a,45aの面積率Dp)が算出される(S407)。面積率Dpは、変調単位領域24eを単位として区分けされた領域ごとに算出される。
(チ)最後に、算出された面積率Dpに基づいて、変調マスク21の各変調領域22における第1位相変調単位領域25a,45aの配置パターンが決定される(S408)。
その後、設計されたパターンに従って、変調領域22および非変調領域23を有する変調マスク21を製造する。この場合、例えばフォトリソグラフィー法などにより、設計されたパターンに従って、変調マスク本体部21a上に第1位相変調単位領域25a,45aが形成される。また、適切に選択された光遮蔽層21bが、変調マスク本体部21a上に設けられる。このようにして変調マスク21が得られる。
次に、本実施の形態における変調マスク21を備えたテーパ穴形成装置10を用いて、被加工物18にテーパ穴20を形成する方法について説明する。
なお本実施の形態において、変調マスク中央部34における第1位相変調単位領域25aの占有率と第2位相変調単位領域25bの占有率との差が、変調マスク21の中央部に向かうにつれて大きくなるように設定される例を示した。しかしながら、これに限られることはない。
例えば、各テーパ穴20間の距離が大きい場合について考える。この場合、一のテーパ穴20において発生した飛散物は、他のテーパ穴20にまでほとんど到達しない。一方、端部に位置するテーパ穴20(a)に照射される単位階調光50(a)の収差は、中央部に位置するテーパ穴20(i)に照射される単位階調光50(i)の収差に比べて大きくなると考えられる。このため、端部の単位階調光50(a)の中央部分51(a)の光強度P(a)と、中央部の単位階調光50(i)の中央部分51(i)の光強度P(i)とが同一である場合、端部のテーパ穴20(a)のテーパ角φ(a)の方が、中央部のテーパ穴20(i)のテーパ角φ(i)に比べて大きくなる。
この場合、図24(a)に示す第1の実施の形態の変形例の場合と同様の技術的思想により、変調マスク中央部34における第1位相変調単位領域25aの占有率と第2位相変調単位領域25bの占有率との差が、変調マスク21の端に向かうにつれて大きくなるように設定される。これによって、各変調領域22により変調されて被加工物18に照射される各単位階調光50における中央部分51の光強度Pを、一列に並ぶテーパ穴20の端に向かうにつれて大きくすることができる。このことにより、被加工物18に、略同一のテーパ角φを有する複数のテーパ穴20を同時に形成することができる。
次に、図43乃至図45を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。図43乃至図45に示す第5の実施の形態は、変調マスクの変調領域の各変調単位領域が、光を振幅変調する第1振幅変調単位領域と第2振幅変調領域とからなる点が異なるのみであり、他の構成は、図34乃至図42に示す第4の実施の形態と略同一である。図43乃至図45に示す第5の実施の形態において、図34乃至図42に示す第4の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図34乃至図42に示す第4の実施の形態の場合と同様に、変調マスク21の変調領域22は、被加工物18においてテーパ穴20の貫通部20aが形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部34と、変調マスク中央部34の外縁に位置する変調マスク周縁部33と、を含んでいる。
このうち変調マスク中央部34は、光を第1の振幅変調量(第1の変調量)で変調する多数の第1振幅変調単位領域(第1変調単位領域)26aと、各第1振幅変調単位領域26aを埋めるよう形成され、光を第2の振幅変調量(第2の変調量)で変調する第2振幅変調単位領域(第2変調単位領域)26bと、を有している。図43および図44に示すように、第1振幅変調単位領域26aの形状および配置パターンは、第4の実施の形態における変調マスク中央部34の第1位相変調単位領域25aの形状および配置パターンと略同一であり、詳細な説明は省略する。
図43に示すように、変調マスク周縁部33は、光を第1の振幅変調量(第1の変調量)で変調する第1振幅変調単位領域(第1変調単位領域)26aのみからなっている。変調マスク周縁部33は、図27乃至図29に示す第2の実施の形態における変調マスク周縁部33と略同一であり、詳細な説明は省略する。
まず、変調マスク21を設計する。本実施の形態における変調マスク21の設計手順は、レーザ光強度分布I(x、y)が算出された後、[数17]に基づいて、変調マスク21の各変調マスク中央部34の変調単位領域24eにおける開口率Da(各変調単位領域24eにおける第2振幅変調単位領域26bの面積率)が算出される点が異なるのみであり、その他の手順は、図40に示す第4の実施の形態における変調マスク21の設計手順と略同一となっている。なお、端部、中間部および中央部のテーパ穴20(a),20(e)および20(i)に照射される単位階調光50の中央部分51の光強度P(a),P(e)およびP(i)は、第4の実施の形態の場合と同様に、端部から中央部に向かうにつれて0.68→0.85に増加するよう設定される。
また、各変調マスク中央部34における第1振幅変調単位領域26aの配置パターンの設計手順も、図40に示す第4の実施の形態における第1位相変調単位領域25aの場合と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
その後、設計されたパターンに従って、変調領域22および非変調領域23を有する変調マスク21を製造する。この場合、設計されたパターンが形成されるよう、光遮蔽層21aおよび光遮蔽層29が変調マスク本体部21a上に所定パターンで設けられる。このようにして変調マスク21が得られる。
その後、第4の実施の形態の場合と同様にして、本実施の形態による変調マスク21を備えたテーパ穴形成装置10を用いて、被加工物18に18個のテーパ穴20が形成される。
なお本実施の形態において、なお、各変調マスク中央部34の変調単位領域24eにおける第1振幅変調単位領域26aの面積率を、変調マスク21の端に向かうにつれて大きくする例を示したが、これに限られることはない。図24に示す第1の実施の形態の変形例の場合と同様の技術的思想により、各変調マスク中央部34の変調単位領域24eにおける第1振幅変調単位領域26aの面積率を、変調マスク21の端に向かうにつれて小さくしてもよい。
また上記各実施の形態において、レーザ光源12が、308nmの波長を有する光を供給するXeClエキシマレーザ光源12からなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、レーザ光源12として308nm以外の波長を有する光を供給するレーザ光源12を用いても良い。この場合、レーザ光源12の波長は、被加工物18の材料、結像光学系17の倍率、および結像光学系17の開口率NAなどを考慮して決定される。
なお、テーパ穴20を複数列に並べる具体的な方法が特に限られることはなく、例えば図46(a)に示すように、テーパ穴20が千鳥足状に並べられていてもよい。
11 マスク照明系
12 レーザ光源
13 照明光学系
15 光変調手段
17 結像光学系
17a 凸レンズ
17b 凸レンズ
17c 開口絞り
17e 円筒形
17f 結像面
17g 単位円
17h ベクトル
17k 開口部
17l 点像分布範囲
18 被加工物
19 載置台
20 テーパ穴
20a テーパ穴の貫通部
20b テーパ穴の傾斜部
20c テーパ穴の先端部
20d テーパ穴の基端部
21 変調マスク
21a 変調マスク本体部
21b 光遮蔽層
22 変調領域
23 非変調領域
24e 変調単位領域
25a 第1位相変調単位領域
25b 第2位相変調単位領域
26a 第1振幅変調単位領域
26b 第2振幅変調単位領域
26c 側縁
27 円周方向線
28a x方向側縁
28b y方向側縁
29 光遮蔽層
32 変調マスク傾斜部
33 変調マスク周縁部
34 変調マスク中央部
45a 第1位相変調単位領域
45b 第2位相変調単位領域
50 単位階調光
51 中央部分
52 傾斜部分
53 周縁部分
100 従来のレーザ加工装置
102 レーザ光源
103 照明光学系
104 マスク
105 石英ガラス層
106 光遮蔽膜
106a 開口部
107 結像光学系
108 被加工物
109 ステージ
110 ノズル
110b ノズルのテーパ部
Claims (29)
- 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成装置において、
光を出射する光源と、
光源の出射側に設けられ、光源からの光を変調して、被加工物に対して光を照射する光変調手段と、を備え、
前記光変調手段は、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有し、
各単位変調手段により変調されて被加工物に照射される光は各々、テーパ穴に対応する光強度分布を有する単位階調光となっており、
各単位階調光は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される中央部分と、前記中央部分の外縁に位置するとともに、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域に照射され、外方に向かうにつれて光強度が低下する傾斜部分と、前記傾斜部分の外縁に位置する周縁部分と、を含み、
各単位階調光のうち一の単位階調光における傾斜部分の幅は、その他の単位階調光のうち少なくとも1つの単位階調光における傾斜部分の幅と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成装置。 - 前記単位階調光は、各単位階調光が前記被加工物上に一列もしくは複数列に並ぶよう被加工物に対して照射され、
各単位階調光における前記傾斜部分の幅は、列の端に向かうにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記単位階調光は、各単位階調光が前記被加工物上に一列もしくは複数列に並ぶよう被加工物に対して照射され、
各単位階調光における前記傾斜部分の幅は、列の端に向かうにつれて小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載のテーパ穴形成装置。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成装置において、
光を出射する光源と、
光源の出射側に設けられ、光源からの光を変調して出射する変調マスクと、
変調マスクの出射側に設けられ、変調マスクにより変調された光を結像して被加工物に照射する結像光学系と、を備え、
前記変調マスクは、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の変調領域を有し、
各変調領域は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部と、前記変調マスク中央部の外縁に位置し、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク傾斜部と、前記変調マスク傾斜部の外縁に位置する変調マスク周縁部と、を含み、
各変調マスク傾斜部は、複数の変調単位領域からなり、
前記結像光学系の点像分布範囲の半径Rを、光の中心波長λ、結像光学系の出射側の開口数NAを用いてR=0.61λ/NAと定義したとき、前記変調単位領域を前記結像光学系の結像面に換算した変調単位換算領域は、前記結像光学系の点像分布範囲の半径よりも少なくとも一方向に関して小さくなっており、
各変調単位領域は、光を第1の変調量で変調する第1変調単位領域と、光を第2の変調量で変調する第2変調単位領域と、からなり、
前記変調マスク傾斜部の各変調単位領域における第1変調単位領域の占有率は、変調領域の外方に向かうにつれて単調に増加または減少しており、
各変調領域のうち一の変調領域における変調マスク傾斜部の幅は、その他の変調領域のうち少なくとも1つの変調領域における変調マスク傾斜部の幅と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成装置。 - 前記変調領域は、各変調領域が前記変調マスク上に一列もしくは複数列に並ぶよう配置され、
各変調領域における変調マスク傾斜部の幅は、列の端に向かうにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項4に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記変調マスク傾斜部において、変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の数が、列の端に向かうにつれて大きくなることを特徴とする請求項5に記載のテーパ穴形成装置。
- 前記変調マスク傾斜部において、前記変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の幅方向における寸法が、列の端に向かうにつれて大きくなることを特徴とする請求項5に記載のテーパ穴形成装置。
- 前記変調領域は、各変調領域が前記変調マスク上に一列もしくは複数列に並ぶよう配置され、
各変調領域における変調マスク傾斜部の幅は、列の端に向かうにつれて小さくなっていることを特徴とする請求項4に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記変調マスク傾斜部において、変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の数が、列の端に向かうにつれて小さくなることを特徴とする請求項8に記載のテーパ穴形成装置。
- 前記変調マスク傾斜部において、変調マスク傾斜部の幅方向に並ぶ前記変調単位領域の幅方向における寸法が、列の端に向かうにつれて小さくなることを特徴とする請求項8に記載のテーパ穴形成装置。
- 前記第1変調単位領域の第1の変調量および前記第2変調単位領域の第2の変調量が、互いに180度の奇数倍だけ異なる所定の位相変調量となっており、
前記変調マスク傾斜部において、各変調単位領域における前記第1変調単位領域の占有率と前記傾斜部第2変調領域の占有率との差が、変調マスク傾斜部の外方に向かうにつれて単調に減少することを特徴とする請求項4乃至10のいずれかに記載のテーパ穴形成装置。 - 前記第1変調単位領域が、光を遮蔽する光遮蔽層を含み、
前記変調マスク傾斜部において、各変調単位領域における前記第1変調単位領域の占有率が、変調マスク傾斜部の外方に向かうにつれて単調に増加することを特徴とする請求項4乃至10のいずれかに記載のテーパ穴形成装置。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成方法において、
光を出射する光源を準備する工程と、
光源の出射側に設けられた光変調手段により、光源からの光を変調して、被加工物に対して光を照射する工程と、を備え、
前記光変調手段は、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有し、
各単位変調手段により変調されて被加工物に照射される光は各々、テーパ穴に対応する光強度分布を有する単位階調光となっており、
各単位階調光は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される中央部分と、前記中央部分の外縁に位置するとともに、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域に照射され、外方に向かうにつれて光強度が低下する傾斜部分と、前記傾斜部分の外縁に位置する周縁部分と、を含み、
各単位階調光のうち一の単位階調光における傾斜部分の幅は、その他の単位階調光のうち少なくとも1つの単位階調光における傾斜部分の幅と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成方法。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成方法において、
光を出射する光源を準備する工程と、
光源の出射側に設けられた変調マスクにより、光源からの光を変調する工程と、
変調マスクの出射側に設けられた結像光学系により、変調マスクにより変調された光を結像して被加工物に照射する工程と、を備え、
前記変調マスクは、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の変調領域を有し、
各変調領域は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部と、前記変調マスク中央部の外縁に位置し、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク傾斜部と、前記変調マスク傾斜部の外縁に位置する変調マスク周縁部と、を含み、
各変調マスク傾斜部は、複数の変調単位領域からなり、
前記結像光学系の点像分布範囲の半径Rを、光の中心波長λ、結像光学系の出射側の開口数NAを用いてR=0.61λ/NAと定義したとき、前記変調単位領域を前記結像光学系の結像面に換算した変調単位換算領域は、前記結像光学系の点像分布範囲の半径よりも少なくとも一方向に関して小さくなっており、
各変調単位領域は、光を第1の変調量で変調する第1変調単位領域と、光を第2の変調量で変調する第2変調単位領域と、からなり、
前記変調マスク傾斜部の各変調単位領域における第1変調単位領域の占有率は、変調領域の外方に向かうにつれて単調に増加または減少しており、
各変調領域のうち一の変調領域における変調マスク傾斜部の幅は、その他の変調領域のうち少なくとも1つの変調領域における変調マスク傾斜部の幅と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成方法。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成する光変調手段において、
各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有し、
各単位変調手段により変調されて被加工物に照射される光は各々、テーパ穴に対応する光強度分布を有する単位階調光となっており、
各単位階調光は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される中央部分と、前記中央部分の外縁に位置するとともに、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域に照射され、外方に向かうにつれて光強度が低下する傾斜部分と、前記傾斜部分の外縁に位置する周縁部分と、を含み、
各単位階調光のうち一の単位階調光における傾斜部分の幅は、その他の単位階調光のうち少なくとも1つの単位階調光における傾斜部分の幅と異なっていることを特徴とする光変調手段。 - 光を出射する光源と、光を結像して被加工物に照射する結像光学系と、の間に設けられ、光源からの光を変調するとともに、変調された光を結像光学系に向かって出射する変調マスクにおいて、
前記結像光学系から前記被加工物に照射される光により、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴が形成され、
変調マスクは、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の変調領域を有し、
各変調領域は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部と、前記変調マスク中央部の外縁に位置し、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク傾斜部と、前記変調マスク傾斜部の外縁に位置する変調マスク周縁部と、を含み、
各変調マスク傾斜部は、複数の変調単位領域からなり、
前記結像光学系の点像分布範囲の半径Rを、光の中心波長λ、結像光学系の出射側の開口数NAを用いてR=0.61λ/NAと定義したとき、前記変調単位領域を前記結像光学系の結像面に換算した変調単位換算領域は、前記結像光学系の点像分布範囲の半径よりも少なくとも一方向に関して小さくなっており、
各変調単位領域は、光を第1の変調量で変調する第1変調単位領域と、光を第2の変調量で変調する第2変調単位領域と、からなり、
前記変調マスク傾斜部の各変調単位領域における第1変調単位領域の占有率は、変調領域の外方に向かうにつれて単調に増加または減少しており、
各変調領域のうち一の変調領域における変調マスク傾斜部の幅は、その他の変調領域のうち少なくとも1つの変調領域における変調マスク傾斜部の幅と異なっていることを特徴とする変調マスク。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成装置において、
光を出射する光源と、
光源の出射側に設けられ、光源からの光を変調して、被加工物に対して光を照射する光変調手段と、を備え、
前記光変調手段は、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有し、
各単位変調手段により変調されて被加工物に照射される光は各々、テーパ穴に対応する光強度分布を有する単位階調光となっており、
各単位階調光は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される中央部分と、前記中央部分の外側に位置するとともに、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域の周縁の領域に照射される周縁部分と、を含み、
各単位階調光のうち一の単位階調光における中央部分の光強度は、その他の単位階調光のうち少なくとも1つの単位階調光における中央部分の光強度と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成装置。 - 前記単位階調光は、各単位階調光が前記被加工物上に一列もしくは複数列に並ぶよう被加工物に対して照射され、
各単位階調光における中央部分の光強度は、列の端に向かうにつれて小さくなっていることを特徴とする請求項17に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記単位階調光は、各単位階調光が前記被加工物上に一列もしくは複数列に並ぶよう被加工物に対して照射され、
各単位階調光における中央部分の光強度は、列の端に向かうにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項17に記載のテーパ穴形成装置。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成装置において、
光を出射する光源と、
光源の出射側に設けられ、光源からの光を変調して出射する変調マスクと、
変調マスクの出射側に設けられ、変調マスクにより変調された光を結像して被加工物に照射する結像光学系と、を備え、
前記変調マスクは、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の変調領域を有し、
各変調領域は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部と、前記変調マスク中央部の外側に位置し、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域の周縁の領域に照射される光を変調する変調マスク周縁部と、を含み、
各変調マスク中央部は、複数の変調単位領域からなり、
前記結像光学系の点像分布範囲の半径Rを、光の中心波長λ、結像光学系の出射側の開口数NAを用いてR=0.61λ/NAと定義したとき、前記変調単位領域を前記結像光学系の結像面に換算した変調単位換算領域は、前記結像光学系の点像分布範囲の半径よりも少なくとも一方向に関して小さくなっており、
各変調単位領域は、光を第1の変調量で変調する第1変調単位領域と、光を第2の変調量で変調する第2変調単位領域と、からなり、
各変調マスク中央部の変調単位領域における第1変調単位領域の占有率は、各々所定の値に設定されており、
各変調領域のうち一の変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率は、その他の変調領域のうち少なくとも1つの変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成装置。 - 前記変調領域は、各変調領域が前記変調マスク上に一列もしくは複数列に並ぶよう配置され、
各変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率は、列の端に向かうにつれて単調に増加または減少することを特徴とする請求項20に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記第1変調単位領域の第1の変調量および前記第2変調単位領域の第2の変調量が、互いに180度の奇数倍だけ異なる所定の位相変調量となっており、
各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率と第2変調単位領域の占有率との差が、列の端に向かうにつれて単調に減少することを特徴とする請求項21に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記第1変調単位領域の第1の変調量および前記第2変調単位領域の第2の変調量が、互いに180度の奇数倍だけ異なる所定の位相変調量となっており、
各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率と第2変調単位領域の占有率との差が、列の端に向かうにつれて単調に増加することを特徴とする請求項21に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記第1変調単位領域が、光を遮蔽する光遮蔽層を含み、
各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率が、列の端に向かうにつれて単調に増加することを特徴とする請求項21に記載のテーパ穴形成装置。 - 前記第1変調単位領域が、光を遮蔽する光遮蔽層を含み、
各変調領域の変調マスク中央部における第1変調単位領域の占有率が、列の端に向かうにつれて単調に減少することを特徴とする請求項21に記載のテーパ穴形成装置。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成方法において、
光を出射する光源を準備する工程と、
光源の出射側に設けられた光変調手段により、光源からの光を変調して、被加工物に対して光を照射する工程と、を備え、
前記光変調手段は、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有し、
各単位変調手段により変調されて被加工物に照射される光は各々、テーパ穴に対応する光強度分布を有する単位階調光となっており、
各単位階調光は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される中央部分と、前記中央部分の外側に位置するとともに、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域の周縁の領域に照射される周縁部分と、を含み、
各単位階調光のうち一の単位階調光における中央部分の光強度は、その他の単位階調光のうち少なくとも1つの単位階調光における中央部分の光強度と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成方法。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成するテーパ穴形成方法において、
光を出射する光源を準備する工程と、
光源の出射側に設けられた変調マスクにより、光源からの光を変調する工程と、
変調マスクの出射側に設けられた結像光学系により、変調マスクにより変調された光を結像して被加工物に照射する工程と、を備え、
前記変調マスクは、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の変調領域を有し、
各変調領域は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部と、前記変調マスク中央部の外側に位置し、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域の周縁の領域に照射される光を変調する変調マスク周縁部と、を含み、
各変調マスク中央部は、複数の変調単位領域からなり、
前記結像光学系の点像分布範囲の半径Rを、光の中心波長λ、結像光学系の出射側の開口数NAを用いてR=0.61λ/NAと定義したとき、前記変調単位領域を前記結像光学系の結像面に換算した変調単位換算領域は、前記結像光学系の点像分布範囲の半径よりも少なくとも一方向に関して小さくなっており、
各変調単位領域は、光を第1の変調量で変調する第1変調単位領域と、光を第2の変調量で変調する第2変調単位領域と、からなり、
各変調マスク中央部の変調単位領域における第1変調単位領域の占有率は、各々所定の値に設定されており、
各変調領域のうち一の変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率は、その他の変調領域のうち少なくとも1つの変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率と異なっていることを特徴とするテーパ穴形成方法。 - 光源から出射された光を変調し、変調された光を被加工物に照射することにより、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴を形成する光変調手段において、
各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の単位変調手段を有し、
各単位変調手段により変調されて被加工物に照射される光は各々、テーパ穴に対応する光強度分布を有する単位階調光となっており、
各単位階調光は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される中央部分と、前記中央部分の外側に位置するとともに、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域の周縁の領域に照射される周縁部分と、を含み、
各単位階調光のうち一の単位階調光における中央部分の光強度は、その他の単位階調光のうち少なくとも1つの単位階調光における中央部分の光強度と異なっていることを特徴とする光変調手段。 - 光を出射する光源と、光を結像して被加工物に照射する結像光学系と、の間に設けられ、光源からの光を変調するとともに、変調された光を結像光学系に向かって出射する変調マスクにおいて、
前記結像光学系から前記被加工物に照射される光により、被加工物に貫通部若しくは底部分と、テーパ部とを有する複数のテーパ穴が形成され、
変調マスクは、各々がテーパ穴に対応する変調量分布を有する複数の変調領域を有し、
各変調領域は、被加工物においてテーパ穴の貫通部若しくは底部分が形成される領域に照射される光を変調する変調マスク中央部と、前記変調マスク中央部の外側に位置し、被加工物においてテーパ穴のテーパ部が形成される領域の周縁の領域に照射される光を変調する変調マスク周縁部と、を含み、
各変調マスク中央部は、複数の変調単位領域からなり、
前記結像光学系の点像分布範囲の半径Rを、光の中心波長λ、結像光学系の出射側の開口数NAを用いてR=0.61λ/NAと定義したとき、前記変調単位領域を前記結像光学系の結像面に換算した変調単位換算領域は、前記結像光学系の点像分布範囲の半径よりも少なくとも一方向に関して小さくなっており、
各変調単位領域は、光を第1の変調量で変調する第1変調単位領域と、光を第2の変調量で変調する第2変調単位領域と、からなり、
各変調マスク中央部の変調単位領域における第1変調単位領域の占有率は、各々所定の値に設定されており、
各変調領域のうち一の変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率は、その他の変調領域のうち少なくとも1つの変調領域における変調マスク中央部の第1変調単位領域の占有率と異なっていることを特徴とする変調マスク。
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