JP2012033654A - セラミックコンデンサ - Google Patents

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克彦 五十嵐
Takashi Komatsu
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Abstract

【課題】セラミックコンデンサに接続された回路基板において発生する振動音を抑制することができるセラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】セラミックコンデンサは、誘電体を含む誘電体素体と、誘電体の少なくとも一部を介して対向する内部電極と、内部電極に接続する一対の外部電極と、回路基板と外部電極との距離を一定間隔に保ち、回路基板と外部電極とを電気的に接続可能な接続端子と、を有し、接続端子は、外部電極の回路基板側端面に接続端子の一端が固定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板に実装されるセラミックコンデンサに関する。
ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)又は携帯電話等の電子機器は、コンデンサ、インダクタ、バリスタ、又はこれらを複合した複合部品が表面実装された回路基板を有する。このような構造により、前記電子機器は、高密度に電子部品を搭載して回路基板全体を小型化している。回路基板に搭載されるコンデンサとしては、例えば、セラミックコンデンサがある。
セラミックコンデンサは、誘電体と内部電極とが交互に積層されている。誘電体を形成するセラミック材料には、誘電率が比較的高いチタン酸バリウム等の強誘電体材料が一般的に用いられている。セラミックコンデンサに交流電圧を印加すると、誘電体を形成するセラミック材料は電歪現象を伴うので、セラミックコンデンサは印加電圧の大きさに応じた機械的歪みを生じる。セラミックコンデンサに交流電圧を印加すると、誘電体の電歪現象によりセラミックコンデンサが振動する。
電歪現象によるセラミックコンデンサの振動は、セラミックコンデンサが実装されている基板に伝播する。基板に伝わった振動により、基板において振動音(音鳴り)が発生する。大きな静電容量を得るため、複数のセラミックコンデンサを基板上に並列に接続した場合等には、複数のセラミックコンデンサが同じ周期で振動する。複数のセラミックコンデンサが伝える基板への振動が増幅されるため、振動音がより発生し易くなる。
そこで、基板の振動音を低減するため、セラミックコンデンサ素子の外部電極の側面に一対の金属端子を当接し、セラミックコンデンサ素子の下側に引き出して、回路基板へ接合する電子部品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の電子部品によれば、セラミックコンデンサと回路基板との間に空隙を設け、セラミックコンデンサで発生した振動が基板に伝播するのを抑制している。
特開2000−223357号公報
しかしながら、従来のセラミックコンデンサ素子は、セラミックコンデンサ素子の外部電極の側面に一対の金属端子を当接すると、セラミックコンデンサで発生した振動が基板に伝播するのを抑制できる効果が限られてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、セラミックコンデンサに接続された回路基板において発生する振動音を抑制することができるセラミックコンデンサを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のセラミックコンデンサは、誘電体を含む誘電体素体と、前記誘電体の少なくとも一部を介して対向する内部電極と、前記内部電極に接続する一対の外部電極と、回路基板と前記外部電極との距離を一定間隔に保ち、前記回路基板と前記外部電極とを電気的に接続可能な接続端子と、を有し、前記接続端子は、前記外部電極の前記回路基板側端面に前記接続端子の一端が固定されることを特徴とする。
本発明は、セラミックコンデンサに接続された回路基板において発生する振動音を抑制することができる。接続端子は、外部電極端面と基板電極との間に介在して、誘電体素体が発生させる電歪効果による振動が回路基板へ伝達されることを軽減することができる。
また、本発明の望ましい態様として、前記接続端子は、複数の脚部を有し、前記回路基板と前記外部電極とを複数経路で接続することが好ましい。複数の経路で振動が回路基板に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。
また、本発明の望ましい態様にとして、前記接続端子は、前記複数の脚部の間に空間を有することが好ましい。空間を有する構造とすることにより、接続端子の剛性が低下するので、接続端子は振動を吸収しやすくなる。
また、本発明の望ましい態様にとして、前記接続端子は、前記空間に前記接続端子とはヤング率の異なる防振部材を有することが好ましい。防振部材を設けることにより、脚部全体のヤング率が下がるので、セラミックコンデンサで発生した振動が基板に伝播するのを抑制できる。
また、本発明の望ましい態様にとして、前記接続端子は、前記回路基板側の前記外部電極の端面に前記接続端子の一端が第1の接合材を介して固定され、前記接続端子の他端が第2の接合材を介して回路基板に固定され、前記第1の接合材と前記第2の接合材とは分断されていることが好ましい。第1の接合材と第2の接合材が連続することに伴う音圧の上昇を防ぐことができる。
また、本発明の望ましい態様にとして、前記接続端子は、電気導通可能な金属を含み、前記金属の表面に前記金属を仕切る仕切部を設けることが好ましい。第1の接合材と第2の接合材がより確実に分断される。
また、本発明の望ましい態様にとして、前記仕切部は、樹脂であることが好ましい。第1の接合材と第2の接合材がより確実に分断すると共に、防振効果も付与することができる。
本発明にかかるセラミックコンデンサは、セラミックコンデンサに接続された回路基板において発生する振動音を抑制することができる。
図1は、実施形態1のセラミックコンデンサを示す斜視図である。 図2は、図1のセラミックコンデンサの断面図を示す図である。 図3は、図1のセラミックコンデンサの平面図である。 図4−1は、接続端子を説明するための説明図である。 図4−2は、接続端子の変形例を説明するための説明図である。 図4−3は、接続端子の他の変形例を説明するための説明図である。 図5は、回路基板に実施形態1のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図6は、回路基板に実施形態2のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図7は、回路基板に実施形態3のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図8は、回路基板に実施形態4のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図9は、回路基板に実施形態5のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図10は、回路基板に実施形態6のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図11は、回路基板に実施形態7のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図12−1は、回路基板に実施形態8のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図12−2は、実施形態8の接続端子の一部材についてX方向から見た平面図である。 図12−3は、図12−2に示す部材についてY方向から見た平面図である。 図13は、実施形態9のセラミックコンデンサを示す説明図である。 図14は、回路基板に比較例1のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図15は、音圧の測定を行なう際に用いた試験装置の構成を簡略に示す模式図である。 図16は、回路基板に比較例2のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。 図17は、回路基板に比較例3のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1のセラミックコンデンサを示す斜視図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図3は、図1のセラミックコンデンサをZ方向上部から見た上面図である。図1〜図3に示すように、セラミックコンデンサ1は、セラミックコンデンサ素子10と一対の接続端子(金属端子)40、40とを含む。なお、本実施形態では、セラミックコンデンサ1の長手方向をX、幅方向をY、厚さ方向、すなわち、内部電極及び誘電体が積層された方向をZとする。幅方向Y及び厚さ方向Zは互いに直交する。また、幅方向Y及び厚さ方向Zは、それぞれ長手方向Xに直交する。
セラミックコンデンサ素子10は、誘電体素体11と、一対の外部電極(端子電極)20、30とを有する。セラミックコンデンサ素子10は、積層型のセラミックコンデンサであり、略直方体形状に形成される。誘電体素体11は、セラミックコンデンサ素子10の長さ方向Xの両端面及びその両端面から所定長さだけセラミック素体11の周囲を囲む部位に一対の外部電極20、30を有する。誘電体素体11は、Z方向に互いに対向する誘電体素体側面12、13と、X方向に互いに対向する誘電体素体端面14、15と、Y方向に互いに対向する誘電体素体側面16、17とを有する6面体である。
誘電体素体11は、複数の誘電体11aと複数の内部電極18、19とを交互に積層して形成されている。誘電体素体11は、セラミックグリーンシート(未焼成セラミックシート)を複数枚積層した積層体を加熱圧着して一体化して、切断し、脱脂し、焼成することにより得られた直方体状の焼結体である。
誘電体素体11のX方向の両側には、一対の外部電極20、30が形成されている。一対の外部電極20、30が形成された誘電体素体11の寸法は、X方向にL1、Y方向にW1、Z方向にT1である。外部電極20、30は、導電体で形成される。外部電極20、30は、誘電体素体端面14、15を覆っている。誘電体素体端面14、15を覆う外部電極のX方向の両外側面は、外部電極端面21、31となる。また、外部電極20は、誘電体素体端面12、13及び誘電体素体端面16、17にも延びており、外部電極20の外部電極端面22、23、24、25を有している。また、外部電極30は、誘電体素体端面12、13及び誘電体素体端面16、17にも延びており、外部電極30の外部電極端面32、33、34及び35を有している。図2に示す誘電体素体11のZ方向下面に形成された外部電極端面23、33が、セラミックコンデンサ1が回路基板に接続される場合に、回路基板側に位置することになる。
内部電極18、19のそれぞれは、誘電体素体11の内部に埋設されている。内部電極18、19を構成する材料としては、積層型の電気素子の内部電極として通常用いられる導電性材料であれば用いることができ、例えば、卑金属であるNiを主成分とする導電性材料として含んだものが用いられる。内部電極18と内部電極19とは、誘電体素体11内の誘電体の一部を介して対向している。内部電極18と内部電極19とは、各々複数設けられている。内部電極18と内部電極19とは、誘電体素体11内の誘電体11aを介してZ方向に積層されている。内部電極18の一端は、X方向の誘電体素体端面15で外部電極30と電気的に接続されている。内部電極18の他端は、誘電体素体11内で開放端となっている。内部電極19の一端は、誘電体素体11のX方向の誘電体素体端面14で外部電極20と電気的に接続されている。内部電極19の他端は、誘電体素体11内で開放端となっている。
外部電極20、30は、例えばCuを主成分として含有するものが用いられ、Cu粉末を含有する導電性ペーストを誘電体素体11の外表面に塗布して焼き付けることによって形成されている。外部電極20、30は、複数の金属電極層で構成されていてもよく、例えば、外部電極20、30は、Cuを主成分とした下地電極に、Niめっき層、Snめっき層を形成するようにしてもよい。セラミックコンデンサ素子10の一対の外部電極20、30に電圧を印加すると、誘電体素体11には、電荷が蓄えられる。
誘電体素体11内の誘電体11aは、例えば、誘電率の高い強誘電体材料としてチタン酸バリウム(BaTiO)系セラミック材料で構成され、複数の誘電体層で形成されている。誘電体11aとしてチタン酸バリウムを主成分として用いて構成された誘電体素体11は、誘電体として作用する。誘電体は、電界が加えられると電歪効果により歪みが生じる。セラミックコンデンサ素子10は、交流電界が印加された場合、誘電体素体11に交流電界の周波数に同期した機械的歪みを生じる。コンデンサ素子10が回路基板に実装されると、回路基板が音響インピーダンス変換器として働く。そして、振動の周波数が人間の可聴周波数帯域(20Hzから20kHz)になったときに、セラミックコンデンサ素子10の機械的歪みが、振動音として現れて、人間の耳に検知される。このように、セラミックコンデンサ素子10は、回路基板に実装されると、誘電材料の電歪に起因する音鳴りが発生することがある。
一対の接続端子40、40は、電気的に導通可能な材料、例えば42質量%のNiを含むNiFe合金で形成される。図2に示すように、接続端子40、40は、接合材50を介して、外部電極20、30の外部電極端面23、33と接合している。接合材50は、例えば、Sbを10質量%含むSn−Sb合金、Sn−Ag−Cu合金などのはんだや、導電性接着剤を用いることができる。一対の接続端子40、40は、回路基板と外部電極との距離(Z方向)を一定間隔である高さT2に保つことができる。接続端子40、40は、回路基板と外部電極20、30とを電気的に接続している。
図4−1は、接続端子を説明するための説明図である。図4−1に示すように、接続端子40は、平板状の金属板を折り曲げ屈曲部44、45を設けることにより、回路基板と接合する接続部43を介して繋がる脚部41、42の端部41c、42cを近接させる。脚部41の内側面41bと脚部42の内側面42bとは接合部Pで接合される。脚部41の外側面41aと、接続部43の外側面43aとは、屈曲部44を介して接続される。脚部42の外側面42aと、接続部43の外側面43aとは、屈曲部45を介して接続される。また、接続端子40は、脚部41の内側面41bと、脚部42の内側面42bと、接続部43の内側面43bとが囲む略3角形断面の空間Gを有する。また、図4−1に示すように、接続端子40は、接合部Pを介して端部41cと42cとの間に空隙gが設けられているので、端部41cと42cとの間の空隙gに、図1に示す接合材50が保持できる。
図2に示すように、接続端子40、40は、接合材50を介して、外部電極20、30と接合している。図1に示すように、接続端子40、40は、外部電極20、30のY方向に向かって幅W2だけ接合している。また、外部電極20、30のX方向の長さB1に収まるよう接合材50が接合している。誘電体素体11の姿勢は、外部電極20、30のX方向の幅B1よりも接続端子40の接続部43の長さL2が長い方が安定する。
図4−2は、実施形態1の変形例の接続端子を説明する説明図である。本変形例の接続端子401は、平板状の金属板を折り曲げている屈曲部44、45、46を有する。脚部41に繋がる辺部47と、脚部42に繋がる辺部48の端部とが接合部Pで接合され、接続部43となる。接続端子401は、脚部41、42と、接続部43との内側面が囲む略3角形断面の空間Gを有する。接合部Pは、脚部41、42に設けてもよい。あるいは、接合部Pは、脚部41、42に設けてもよい。
図4−3は、実施形態1の他の変形例の接続端子を説明する説明図である。本変形例の接続端子402は、平板状の金属板を折り曲げて形成される。接続端子402は、屈曲部44、45、46を有する。そして、脚部41に繋がる辺部47と、脚部42に繋がる辺部48の端部とが接合部Pで接合され、接続部43となる。接続端子402は、脚部41、42と、接続部43との内側面が囲む略3角形断面の空間Gを有する。接合部Pは、脚部41、42に設けてもよい。接続端子402は、屈曲部46、すなわち、接合部Pと対向する位置の屈曲部46の頂部に凹部Qが形成されている。接続端子402は、凹部Qが設けられているので、凹部Qの中に空隙gを設けることができる。接続端子402の空隙gは接合材50を保持できる。凹部Qは、空隙gに接合材50を保持できれば形状を問わない。
図5は、回路基板に実施形態1のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。回路基板51には回路配線に繋がる基板電極(ランド)52が設けられている。基板電極52は、例えば銅である。基板電極52上に、セラミックコンデンサ1を載置する。
図5に示す誘電体素体11の回路基板51と対向する面には、外部電極端面33が設けられる。セラミックコンデンサ1の接続端子40と基板電極52とが接合材53を介して接合される。接合材53は、例えば、Sbを10質量%含むSn−Sb合金、Sn−Ag−Cu合金などのはんだや、導電性接着剤を用いることができる。外部電極端面33が接続端子40を介して、基板電極52と接合されている。外部電極端面31には、接続端子40は接合されていない。
セラミックコンデンサ1は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子40へ伝達する。接続端子40は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ1の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子40を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ1は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部41、42を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ1は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子40は、脚部41と脚部42との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子40の剛性が低下するので、接続端子40は、振動を吸収しやすくなる。また、空間Gに、脚部41、42とはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂を充填してもよい。このような構造により、さらに振動を減衰させることもできる。
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態1で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態2のセラミックコンデンサ2は、Y方向視断面が円筒形状の一対の接続端子60、60を有している。図6に示すように、接続端子60は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。図6では省略されているが、他の接続端子60も、接合材50を介して外部電極20と接合している。接続端子60は、平板状の金属板に曲げ加工を施して円筒形状とした後、金属板の端部同士を接合部Pで接合する。一対の接続端子60、60は、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT3に保つことができる。
基板電極52上には、セラミックコンデンサ2が載置される。この状態で、セラミックコンデンサ2の接続端子60が基板電極52と接合材53を介して接合される。このとき、接続端子60のZ方向頂部近傍に接合材50を付着させて、接続端子60のZ方向頂部近傍と基板電極52とが接合される。接続端子60の表面に接合材50を安定して付着させるために、図4−1に示すような空隙gや、図4−3に示すような凹部Qを接続端子60に設けてもよい。
セラミックコンデンサ2は、図6に示す誘電体素体11の厚さ方向(Z方向)下面に形成された外部電極端面33が、回路基板51側に位置している。セラミックコンデンサ2の接続端子60の一部は、基板電極52と接合材53とを介して接合される。外部電極端面33は、接続端子60を介して基板電極52と接合される。外部電極端面31には、接続端子60は接合されていない。
セラミックコンデンサ2は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子60へ伝達する。接続端子60は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ2の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子60を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ2は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部61、62を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ2は、複数の経路で振動が分散して回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子60は、脚部61と脚部62との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子60の剛性が低下するので、接続端子60は、振動を吸収しやすくなる。また、空間Gに、脚部61、62とはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂を充填してもよい。このような構造により、さらに振動を減衰させることもできる。
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態3のセラミックコンデンサ3は、Y方向視断面が8角形状の一対の接続端子70、70を有している。図7に示すように、接続端子70は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。図7では省略されているが、同様に他の接続端子70は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。接続端子70は、平板状の金属板に曲げ加工を施して8角形状とした後、金属板の端部同士を接合し接合部Pとする。接続端子70は、平板状の金属板に屈曲部701、702、703、704、705、706、707、708を有しており、Y方向視断面が8角形状である。なお、接続端子70の屈曲部を変更し、6角形、10角形、12角形等の多角形としてもよい。屈曲部を増やすと、ばねとして機能して、誘電体素体11が発生する振動を吸収する接続端子70のばね定数を低下させることができるので、前記振動は、回路基板51へより伝わりにくくなる。
屈曲部701、702、703、704、705、706、707、708を設けることにより、接続端子70には、辺部711、712、713、721、722、723、731、732、74が形成される。また、屈曲部により、平板状の金属板の辺部731と辺部732とが近接し、接合部Pで接合される。辺部731と辺部732とは接合されて、回路基板51へ接合するための接続部73となる。辺部711、712、713は、脚部71となる。辺部721、722、723は、脚部72となる。接続端子70は、脚部71、72有する。このため、一対の接続端子70、70は、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT4に保つことができる。辺部74は、接続部73と平行な平面を有している。セラミックコンデンサ3は、接続端子70の辺部74の外側面74aに接合材50を介して外部電極20、30と接合している。接続端子70の表面に接合材50を安定して付着させるために、図7に示すように接合材50が付着する部分の外側面74aは、平坦面であることが好ましい。
基板電極52上に、セラミックコンデンサ3を載置する。その後、セラミックコンデンサ3の接続端子70は基板電極52と接合材53を介して接合される。図7に示す誘電体素体11の厚さ方向(Z方向)下面に形成された外部電極端面33が、回路基板51側に位置している。セラミックコンデンサ3の接続端子70の接続部73は基板電極52と接合材53を介して接合される。外部電極端面33が接続端子70を介して、基板電極52と接合される。外部電極端面31には、接続端子70は接合されていない。
セラミックコンデンサ3は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子70へ伝達する。接続端子70は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ3の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子70を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ3は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部71、72を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ3は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子70は、脚部71と脚部72との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子70の剛性が低下するので、接続端子70は、振動を吸収しやすくなる。また、空間Gに、脚部71、72とはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂を充填してもよい。このような構造により、さらに振動を減衰させることもできる。
(実施形態4)
図8は、実施形態4に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態4のセラミックコンデンサ4は、Y方向視断面が4角形状の一対の接続端子80、80を有している。図8に示すように、接続端子80は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。図8では省略されているが、同様に他の接続端子80は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。接続端子80は、平板状の金属板を曲げ加工を施し、4角形状とし金属板の端部同士を接合し接合部Pとする。接続端子80は、平板状の金属板に屈曲部811、812、821、822を有し、Y方向視断面が4角形状となっている。
屈曲部811、812、821、822を設けることにより、脚部81、82、辺部831、832及び辺部84が形成される。また、屈曲部812、822により、平板状の金属板の辺部831と辺部832とが近接し、接合部Pで接合される。辺部831と辺部832とは接合されて、接続端子80を回路基板51へ接合するための接続部83となる。接続端子80は、脚部81、82を有することにより、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT5に保つことができる。辺部84は、接続部83と平行な平面を有している。セラミックコンデンサ4の外部電極20、30は、接続端子80の辺部84の外側面84aに接合材50を介して接合している。接続端子80の表面に接合材50を安定して付着させるために、図8に示すように接合材50が付着する部分の外側面84aは、平坦面であることが好ましい。
図8に示すように、接続端子80は、Y方向視断面が正方形である。接続端子80のY方向視断面の形状は、X方向(辺部84及び接続部83の長さ)の長さがZ方向の長さ(脚部81、82の長さT5)より長い長方形でもよい。また、接続端子80のY方向視断面の形状は、X方向(辺部84及び接続部83の長さ)の長さがZ方向(脚部81、82の長さT5)の長さより短い長方形でもよい。さらに、接続端子80は、辺部84の長さと接続部83の長さとを異ならせて、Y方向視断面の形状を台形形状としてもよい。また、接続端子80は、屈曲部811、812、821、822での屈曲角度を鋭角又は鈍角として、Y方向視断面の形状を平行四辺形としてもよい。
基板電極52上に、セラミックコンデンサ4を載置する。その後、セラミックコンデンサ4の接続端子80は基板電極52と接合材53を介して接合される。図8に示す誘電体素体11の厚さ方向(Z方向)下面に形成された外部電極端面33が、回路基板51側に位置している。セラミックコンデンサ4の接続端子80の接続部83が基板電極52と接合材53を介して接合される。外部電極端面33が接続端子80を介して、基板電極52と接合される。外部電極端面31には、接続端子80は接合されていない。
セラミックコンデンサ4は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子80へ伝達する。接続端子80は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ4の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子80を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ4は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部81、82を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ3は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子80は、脚部81と脚部82との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子80の剛性が低下するので、接続端子80は、振動を吸収しやすくなる。また、空間Gに、脚部81、82とはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂を充填してもよい。
(実施形態5)
図9は、実施形態5に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態5のセラミックコンデンサ5は、Y方向視断面が3角形状の一対の接続端子90、90を有している。図9に示すように、接続端子90は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。図9では省略されているが、同様に他の接続端子90は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。接続端子90は、平板状の金属板を曲げ加工を施し、Y方向視断面を3角形状とし、金属板の端部同士を外部電極20、30に接合する。接続端子90は、平板状の金属板に屈曲部94、95を有し、Y方向視断面が3角形状となっている。
屈曲部94、95を設けることにより、脚部91、92、と接続部93とが形成される。また、屈曲部94、95により、平板状の金属板の脚部91と脚部92とが近づき、外部電極30の外部電極端面33と直接、脚部91の端面91c及び脚部92の端面92cとが接合される。接続端子90は、脚部91、92を設けられていることにより、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT6に保つことができる。脚部91の端面91c及び脚部92の端面92cは、接続部93と平行な平面を有している。セラミックコンデンサ5の外部電極20、30は、脚部91の端面91c及び脚部92の端面92cに接合材50を介して接合している。
基板電極52上に、セラミックコンデンサ5を載置する。セラミックコンデンサ5の接続端子90は基板電極52と接合材53を介して接合される。図9に示す誘電体素体11の厚さ方向(Z方向)下面に形成された外部電極端面33が、回路基板51側に位置している。セラミックコンデンサ5の接続端子90の接続部93が基板電極52と接合材53を介して接合される。外部電極端面33が接続端子90を介して、基板電極52と接合される。外部電極端面31には、接続端子90は接合されていない。
セラミックコンデンサ5は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子90へ伝達する。接続端子90は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ4の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子80を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ5は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部91、92を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ5は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子90は、脚部91と脚部92との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子90の剛性が低下するので、接続端子90は、振動を吸収しやすくなる。また、空間Gに、脚部91、92とはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂を充填してもよい。
(実施形態6)
図10は、実施形態6に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態6のセラミックコンデンサ6は、Y方向視断面が4角形状の一対の接続端子100、100を有している。図10に示すように、接続端子100は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。図10では省略されているが、同様に他の接続端子100は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。接続端子100は、平板状の金属板を曲げ加工を施して4角形状とした後、金属板の端部同士を接合し接合部Pとする。接続端子100は、平板状の金属板に屈曲部1011、1012、1021、1022を有しており、Y方向視断面が4角形状である。
屈曲部1011、1012、1021、1022を設けることにより、接続端子100には、脚部101、102、辺部1031、1032及び辺部104が形成される。また、屈曲部1012、1022により、平板状の金属板の辺部1031と辺部1032とが近接し、接合部Pで接合される。辺部1031と辺部1032とは接合されて、回路基板51へ接合するための接続部103となる。接続端子100は、脚部101、102を設けられていることにより、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT7に保つことができる。辺部104は、接続部103と平行な平面を有している。セラミックコンデンサ6は、接続端子100の辺部104の外側面104aに接合材50を介して外部電極20、30と接合している。接続端子100の表面に接合材50を安定して付着させるために、図10に示すように接合材50の付着する部分の外側面104aは、平坦面であることが好ましい。
脚部101の内側面101bと、脚部102の内側面102bと、接続部103の内側面103bと、辺部104の内側面104bとには、ポリイミド等の樹脂で防振部107が形成されている。また、脚部101の外側面101aと、脚部102の外側面102aと、には仕切部105、106が形成されている。仕切部105、106は、ポリイミド等の樹脂層で形成される。
図10に示すように、接続端子100は、Y方向視断面が正方形である。接続端子100のY方向視断面の形状は、X方向(辺部104及び接続部103の長さ)の長さがZ方向の長さより長い長方形でもよい。また、接続端子100のY方向視断面の形状は、X方向(辺部104及び接続部103の長さ)の長さがZ方向の長さより短い長方形でもよい。さらに、接続端子100は、辺部104の長さと接続部103の長さとを異ならせて、Y方向視断面の形状を台形形状としてもよい。また、接続端子100は、屈曲部1011、1012、1021及び1022での屈曲角度を鋭角又は鈍角として、Y方向視断面の形状を平行四辺形としてもよい。
基板電極52上に、セラミックコンデンサ6を載置する。セラミックコンデンサ6の接続端子100は基板電極52と接合材53を介して接合される。図10に示す誘電体素体11の厚さ方向(Z方向)下面に形成された外部電極端面33が、回路基板51側に位置している。セラミックコンデンサ6の接続端子100の接続部103が基板電極52と接合材53を介して接合される。外部電極端面33が接続端子100を介して、基板電極52と接合される。外部電極端面31には、接続端子100は接合されていない。
セラミックコンデンサ6は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子80へ伝達する。接続端子100は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ6の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子100を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ6は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部101、102を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ6は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子100は、脚部101と脚部102との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子100の剛性が低下するので、接続端子100は、振動を吸収しやすくなる。また、防振部107は、脚部101、102とはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂で形成されている。脚部101及び脚部102に防振部107が形成されると、脚部101、102を金属板単独で構成した場合と比較して、脚部101、102のヤング率が低下する。その結果、脚部101、102のばね定数が下がるので、回路基板51への振動の伝達を効果的に抑制することができる。
また、接合材50と接合材53とがはんだであって、接合材50と接合材53とが繋がってしまうと、接続端子100の脚部101、102全体のヤング率は、防振部107を設けた状態よりも高くなる。その結果、脚部101、102のばね定数が高くなるので、回路基板51への振動の伝達を抑制する作用は低下してしまう。実施形態6のセラミックコンデンサ6は、脚部101の外側面101aと、脚部102の外側面102aとに、仕切部105、106を有しているので、接合材50や接合材53が脚部101、102を這って繋がることはない。仕切部105、106は、接合材50と接合材53とを分断することができる。実施形態6のセラミックコンデンサ6は、仕切部を樹脂とすると、防振効果も付与することができる。仕切部105、106の材料としては、例えば、樹脂を用いることができる。仕切部105、106に用いることができる樹脂としては、例えば、耐熱性及び機械強度に優れたポリイミドがあげられる。
(実施形態7)
図11は、実施形態7に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態7のセラミックコンデンサ7は、Y方向視断面が4角形状の一対の接続端子110、110を有している。図11に示すように、接続端子110は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。図11では省略されているが、同様に他の接続端子110は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。接続端子110は、平板状の金属板を曲げ加工を施して4角形状とした後、金属板の端部同士を接合し接合部Pとする。接続端子110は、平板状の金属板に屈曲部1111、1112、1121、1122を有しており、Y方向視断面が4角形状である。
屈曲部1111、1112、1121、1122を設けることにより、脚部111、112、辺部1131、1132及び辺部114が形成される。また、屈曲部1111、1112、1121、1122により、平板状の金属板の辺部1131と辺部1132とが近接し、接合部Pで接合される。辺部1131と辺部1132とは接合されて、回路基板51へ接合するための接続部113となる。接続端子110は、脚部111、112を設けられていることにより、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT8に保つことができる。辺部114は、接続部113と平行な平面を有している。セラミックコンデンサ7は、接続端子110の辺部114の外側面114aに接合材50を介して外部電極20、30と接合している。接続端子110の表面に接合材50を安定して付着させるために、図11に示すように接合材50の付着する部分の外側面114aは、平坦面であることが好ましい。
脚部111の内側面111bと、脚部112の内側面102bと、脚部101の外側面101aと、脚部102の外側面102aとには仕切部115、116、117及び118が形成されている。仕切部115、116、117及び118は、ポリイミド等の樹脂層で形成される。
図11に示すように、接続端子110は、Y方向視断面が正方形である。接続端子110のY方向視断面の形状はX方向(辺部114及び接続部113の長さ)の長さがZ方向の長ささより長い長方形でもよい。接続端子110のY方向視断面の形状はX方向(辺部114及び接続部113の長さ)の長さがZ方向の長さより短い長方形でもよい。さらに、接続端子110は、辺部114の長さと接続部113の長さとを異ならせてY方向視断面の形状を台形形状としてもよい。また、接続端子110は、屈曲部1111、1112、1121及び1122での屈曲角度を鋭角又は鈍角として、Y方向視断面の形状を平行四辺形としてもよい。
基板電極52上に、セラミックコンデンサ7を載置する。セラミックコンデンサ7の接続端子110は基板電極52と接合材53を介して接合される。図11に示す誘電体素体11の厚さ方向(Z方向)下面に形成された外部電極端面33が、回路基板51側に位置している。セラミックコンデンサ7の接続端子110の接続部113が基板電極52と接合材53を介して接合される。外部電極端面33が接続端子110を介して、基板電極52と接合される。外部電極端面31には、接続端子110は接合されていない。
セラミックコンデンサ7は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子110へ伝達する。接続端子110は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ7の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子110を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ6は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部101、102を介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ6は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子100は、脚部101と脚部102との間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子100の剛性が低下するので、接続端子100は、振動を吸収しやすくなる。実施形態7のセラミックコンデンサ7は、仕切部115、116、117、118が形成されているので、接合材50や接合材53が脚部111、112を這って繋がることはない。仕切部115、116、117、118は、接合材50と接合材53とを分断することができる。実施形態7のセラミックコンデンサ7は、仕切部115、116、117、118を樹脂とすると、防振効果も付与することができる。
(実施形態8)
図12−1は、実施形態8に係るセラミックコンデンサの模式図である。図12−2は、実施形態8の接続端子の一部材についてX方向から見た平面図である。図12−3は、図12−2に示す部材についてY方向から見た平面図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態8のセラミックコンデンサ8は、一対の接続端子120、120を有している。図12−1に示すように、接続端子120は、接合材50を介して、外部電極30と接合している。省略されているが、同様に他の接続端子120は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。接続端子120は、スプリング部材121、122と、板材123、124とを有している。スプリング部材121、122は、中心軸と軸対象となる外周部の2箇所を板材123、124で挟まれている。スプリング部材121、122と、板材123、124とは、接合金属であるはんだや、導電性接着剤で接合されている。
スプリング部材121、122は、金属の線材をスプリング状に加工されたものである。スプリング部材121、122は、同形状かつ同じ大きさである。スプリング部材121、122は互いの線材の間に挿入され、互いの線材が接触しないようX方向に組み合わされている。スプリング部材121、122は、どちらか一つでもよく、さらに一つ又は複数のスプリング部材をX方向に組み合わせてもよい。スプリング部材121は、図12−2に示すように、X方向視の平面で見ると内周部121b及び外周部121aを有する円環状の構造体であり、中空の空間Gを有する。スプリング部材121は、図12−3に示すように、Y方向視で見ると板材124から板材123へ振動を伝達可能な脚部121cと121dとを有する。
基板電極52上に、セラミックコンデンサ8を載置する。その後、セラミックコンデンサ8の接続端子120は基板電極52と接合材53を介して接合される。
セラミックコンデンサ8は、電歪効果による振動が発生した場合、外部電極端面33から振動を接続端子120へ伝達する。接続端子120は、外部電極端面33と基板電極52との間に介在して、誘電体素体11が発生させる電歪効果による振動が基板電極52へ伝達されることを軽減することができる。これは、セラミックコンデンサ4の振動は、主にZ方向、すなわち、図2に示す誘電体11aの積層方向に生じるものと考えられ、前記積層方向と直交する外部電極端面33に接続端子120を設けることにより、前記振動が緩和されるからであると推定される。
また、セラミックコンデンサ8は、誘電体素体11が電歪効果による振動を発生させた場合、前記振動は外部電極20、30から複数の脚部121c、121dを介して複数の経路で回路基板51に伝達する。このように、セラミックコンデンサ8は、複数の経路で振動が回路基板51に伝達するため、振動はより減衰しやすくなる。さらに、接続端子120は、脚部121cと脚部121dとの間に空間Gを有する。このように、空間Gを有する構造とすることにより、接続端子120の剛性が低下するので、接続端子120は、振動を吸収しやすくなる。また、空間Gに、脚部121c、121dとはヤング率の異なるポリイミド等の樹脂を充填してもよい。
(実施形態9)
図13は、実施形態9に係るセラミックコンデンサの模式図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態9のセラミックコンデンサ9は、X方向視断面が3角形状の一対の接続端子130、130を有している。接続端子130は、実施形態1で説明した接続端子40と同じである。実施形態1では、Y方向視断面の形状が3角形状となるように、接続端子40を配置した。実施形態9では、接続端子130は、X方向視断面の形状が3角形状となるように配置されている。図13に示すように、接続端子130は、接合材50を介して、外部電極20と接合している。図13では省略されているが、同様に他の一対の接続端子130、130を設けて、他の一対の接続端子130、130が接合材50を介して、外部電極30と接合させている。接続端子の接続する向きを90°変えたとしても、上述した効果を得ることができる。
上述した実施形態1から実施形態9において、接続端子は、ヤング率の異なる材料が少なくとも2層積層されるとともに、最も厚みが大きい層である基材層のヤング率は、他の層のヤング率よりも小さくした部材で構成してもよい。この場合、基材層の表面には導電性を有する導電層を設けるとともに、接続端子の外側が導電層となるように接続端子を組み立てる。このようにすると、接続端子全体のヤング率は、導電層のヤング率よりも小さくなり、また、接続端子をすべて金属材料で構成した場合よりも小さくすることができる。その結果、ばね定数が小さく、かつ導電性を有する接続端子でセラミックコンデンサを回路基板に実装できるので、電歪に起因した音鳴りを効果的に抑制することができる。
(評価)
上述の実施形態1〜8のセラミックコンデンサ1〜8を用いて、評価サンプルを作成し評価例1から12の評価を行った。比較のため比較サンプルを作成した。
評価例1は、実施形態1で説明したセラミックコンデンサ1を評価サンプルとして用いた。セラミックコンデンサ1の接続端子40の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子40の板材の厚みtは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子40と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子40が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子40のZ方向高さT2は、1mmとした。
評価例2は、実施形態2で説明したセラミックコンデンサ2が評価サンプルに用いられている。セラミックコンデンサ2の接続端子60の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子60の板材の厚みtは、70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子60と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子60が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子60のZ方向高さT3は、1mmとした。
評価例3は、実施形態3で説明したセラミックコンデンサ3が評価サンプルに用いられている。セラミックコンデンサ3の接続端子70の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子70の板材の厚みtは、70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子70と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子70が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子70のZ方向高さT4は1mmとした。
評価例4は、実施形態4で説明したセラミックコンデンサ4を評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ4の接続端子80の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子80の板材の厚みtは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子80と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子80が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子80のZ方向高さT5は1mmとした。
評価例5は、実施形態5で説明したセラミックコンデンサ5が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ5の接続端子90の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子90の板材の厚みtは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子90と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子90が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子90のZ方向高さT6は、1mmとした。
評価例6は、実施形態6で説明したセラミックコンデンサ6が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ6の接続端子100の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子100の板材の厚みtは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子100と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子100が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子100のZ方向高さT7は、1mmとした。
評価例7は、実施形態7で説明したセラミックコンデンサ7が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ7の接続端子110の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子110の板材の厚みtは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子110と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子110が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子110のZ方向高さT8は、1mmとした。
評価例8は、実施形態8で説明したセラミックコンデンサ8が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ8の接続端子120の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を線材として用いた。接続端子120の直径tは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子120と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子120が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子120のZ方向高さT9は、1mmとした。
評価例9は、実施形態4で説明したセラミックコンデンサ4が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ4の接続端子80の材料はリン青銅を板材として用いた。接続端子80の板材の厚みtは、70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも1μmのNiめっきをした上で3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子80と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子80が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子80のZ方向高さT5は、1mmとした。
評価例10は、実施形態4で説明したセラミックコンデンサ4が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ4の接続端子80の材料はステンレス(SUS304)を板材として用いた。接続端子80の板材の厚みtは70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも1μmのNiめっきをした上で3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子80と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子80が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子80のZ方向高さT5は、1mmとした。
評価例11は、実施形態4で説明したセラミックコンデンサ4が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ4の接続端子80の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子80の板材の厚みtは100μmの1種類のサンプルを用意した。1種類のサンプルは、3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子80と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子70が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子70のZ方向高さT5は、0.7mmとした。
評価例12は、実施形態4で説明したセラミックコンデンサ4が評価サンプルに用いた。セラミックコンデンサ4の接続端子80の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子80の板材の厚みtは、100μmの1種類のサンプルを用意した。種類のサンプルは、3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子80と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子80が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子80のZ方向高さT5は、1.5mmとした。
図14は、回路基板に比較例1のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。比較例1は、図14に示すようなセラミックコンデンサ200である。なお、前述した実施形態で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。一対の接続端子150、150は、外部電極20、30のX方向の両外側面である外部電極端面21、31に各々接合材50を介して接合されている。一対の接続端子150、150は、回路基板51と外部電極20、30との距離(Z方向)を一定間隔である高さT10に保つことができる。図14に示すように、接続端子150は、平板状の金属板を折り曲げ屈曲部155、154、156を設けることにより、折り曲げ加工されている。接続端子150は、Z方向に立脚する脚部151から屈曲部154、155により折り返し部152を介して、脚部151と平行に折り返され、端子接合辺部153を有している。端子接合辺部153は、外部電極の外部電極端面21、31に平行である。脚部151は、屈曲部156により回路基板151と平行な接続部157に繋がっている。そして、接続部157が基板電極52と接合材53を介して接合される。セラミックコンデンサ200が比較例サンプルに用いられている。セラミックコンデンサ200の接続端子150の材料は42質量%のNiを含むNiFe合金を板材として用いた。接続端子150の板材の厚みtは、100μmの1種類のサンプルを用意した。サンプルは、3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子150と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子150が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子150のZ方向高さT10は、1mmとした。
準備した評価例1〜12のサンプル及び比較例1のサンプルの音圧を、次に説明するように測定した。
図15は、音圧の測定を行なう際に用いた試験装置の構成を簡略に示す図である。各セラミックコンデンサを基板に搭載して交流電圧を印加した際に、基板から発生する振動音の大きさ(音圧)を測定した。図15に示すように、試験装置500は、無響箱510と、集音マイク(商品名;MI−1233、小野測器社製)520と、電源装置530と、FFTアナライザ(商品名:DS2100、小野測器社製)540とを備えている。そして、測定対象となるサンプル550は、基板560に設置された状態で、無響箱510内に設置される。サンプル550を設置した基板560は、その両端に正負一対の電極がそれぞれ設けられる。
無響箱510は、箱状に形成され、その内壁に吸音材570が設けられている。吸音材570は、グラスウール等を用いており、その表面を波型等に形成することで、音波の接触面積を拡大させ、吸音効果を高めている。
電源装置530は、一対の配線580を介して、基板560の正負一対の電極にそれぞれ接続されており、基板560は、配線580に吊り下げられた状態で、サンプル550が無響箱510内の底面に対向するように、無響箱510の中央部分に配置される。電源装置530は、サンプル550に対してDCバイアスを与えながら交流電圧を印加した。DCバイアスは20Vとした。交流電圧は、周波数を1kHz〜10kHzとした。また、交流電圧は、3Vp−pとなるように、すなわち、DCバイアスの20Vを中心として、交流電圧が±3Vの範囲で変化するように印加された。
集音マイク520は、無響箱510内の底面に設けられ、無響箱510の中央部分に設置されたサンプル550と所定距離を保つようにして配置される。FFTアナライザ540は、集音マイク520により集音された振動音の大きさ(音圧)を解析した。
したがって、試験装置500において、電源装置530が基板560へ向けて所定の交流電圧を印加すると、サンプル550で振動が発生し、サンプル550の振動が基板560に伝達され、基板560から振動音が発生する。この振動音を、集音マイク520を用いて集音し、集音した振動音を、FFTアナライザ540で解析することで、基板560から発生する振動音の大きさを測定した。なお、ISO226に規定される等感度曲線から、人間の耳の感度は3kHzから4kHzで最も鋭くなる。このため、本評価例においては、人間の耳の感度がもっと鋭くなる周波数(より具体的には3kHz)での音圧を測定した。音圧測定評価の結果、表1に示すような評価結果となった。
Figure 2012033654
表1に示すように、比較例1の音圧は、3kHzにおいて50dBを示した。比較例1と評価例1〜8の板厚み(評価例8においては直径)100μmのサンプルを比較すると、評価例1〜8の3kHzにおける音圧は、比較例1の3kHzにおける音圧よりも低かた。上述したように、人間の耳の感度は、3kHz〜4kHzで高くなると言われている。上記結果から、したがって、本発明のセラミックコンデンサは、セラミックコンデンサが発生する3kHzにおける音圧を下げることができる。
評価例3のセラミックコンデンサ3は、評価例1、2、4〜8よりも3kHzにおける音圧を下げることができた。評価例3のセラミックコンデンサ3は、屈曲部73、74、75、76、77、78、及び79を設けることにより、Z方向高さT4に対して、接合材50から接合材53までの脚部71、72の長さを長くすることができる。その結果、セラミックコンデンサ3が起こす振動を減衰する作用が高いと考えられる。
評価例1〜8の板厚み(評価例8においては直径)tを70μm、100μm及び200μmと変えた3種類サンプル同士を比較すると、いずれも板厚み(評価例8においては直径)tが増加すると、3kHzにおける音圧が上昇する傾向が見られた。評価例1〜8の板厚み(評価例8においては直径)200μmのサンプルであっても、評価例1〜8の3kHzにおける音圧は、比較例1の3kHzにおける音圧よりも低かった。したがって、上記実施形態に係るセラミックコンデンサは、接続端子の板厚み又は直径の選択範囲を広げることができる。
評価例4、6、7を比較すると、防振部107を備えた評価例6のサンプルが評価例4及び7のサンプルよりも3kHzにおける音圧が低かった。
評価例4、9、10の接続端子の材料を変えた板厚みtを100μmとしたサンプル同士を比較すると、いずれも3kHzにおける音圧が比較例1の3kHzにおける音圧よりも低かった。上記実施形態に係るセラミックコンデンサは、は、接続端子の材料の選択範囲を広げることができる。評価例4、9、10の接続端子の材料では、リン青銅よりも42質量%のNiを含むNiFe合金及びステンレス(SUS304)の方が3kHzにおける音圧が低い傾向にあった。
評価例4、11、12の接続端子の板厚みを等しくしてZ方向高さを変えた3種類サンプル同士を比較すると、3kHzにおける音圧は接続端子のZ方向高さが低い順に、評価例11、評価例4、評価例12と減少する傾向にあった。このように、セラミックコンデンサに求められる低背化は、3kHzにおける音圧を上昇させてしまう傾向にあることが分かった。評価例4、11、12は、いずれも3kHzにおける音圧が比較例1の3kHzにおける音圧よりも低かった。本発明は、接続端子のZ方向高さの選択範囲を広げることができる。特に、上記実施形態に係るセラミックコンデンサは、セラミックコンデンサの低背化に有効であることが分かった。
次に、評価例4のサンプルにおいて、図8に示す接続端子80と外部電極30との間に位置する接合材50の位置をX方向に変更したサンプルを作成し、評価したが表1に示す評価例4の評価結果である3kHzにおける音圧と変化がなかった。接合材50の位置は、3kHzにおける音圧に影響しないことが分かった。接合材50の位置によらず、外部電極30から伝わる振動は、複数の脚部を介して複数経路で回路基板へ伝達されるため、接合材50の位置が3kHzにおける音圧に影響しないと考えられる。
図16は、回路基板に比較例2のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。比較例2のセラミックコンデンサ300は、実施形態3における接続端子70を用いて、脚部71の辺部712と外部電極30の外部電極端面31とが接合材50を介して接合されている。なお、前述した実施形態3で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。接続端子70の板材の厚みtは、70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子70と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子70が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子70のZ方向高さT4は、1mmとした。比較例2のサンプルを図15に示すような音圧測定評価を行った。評価は上述の通りである。音圧測定評価の結果、表2に示すような評価結果となった。比較のため、評価例3の評価結果も併記してある。
Figure 2012033654
比較例2のセラミックコンデンサ300は、いずれの板厚みのサンプルにおいても評価例3のセラミックコンデンサ3の3kHzにおける音圧より上昇する傾向が見られた。
図17は、回路基板に比較例3のセラミックコンデンサを実装した状態を模式的に説明する模式図である。比較例3のセラミックコンデンサ400は、実施形態4における接続端子80を用いて、脚部81と外部電極30の外部電極端面31とが接合材50を介して接合されている。なお、前述した実施形態4で説明したものと同じ部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。接続端子80の板材の厚みtは、70μm、100μm及び200μmと変えて3種類のサンプルを用意した。3種類のサンプルは、いずれも3μmのSnめっき膜で覆われている。接続端子80と外部電極20、30とを接合する接合材50は、Sbを10質量%含むSn−Sb合金を用いた。また、接続端子80が基板電極52と接続する接合材53は、Sn−Ag−Cu合金を用いた。接続端子80のZ方向高さT5は、1mmとした。比較例3のサンプルを図15に示すような音圧測定評価を行った。評価は上述の通りである。音圧測定評価の結果、表3に示すような評価結果となった。比較のため、評価例4の評価結果も併記してある。
Figure 2012033654
比較例3のセラミックコンデンサ400は、いずれの板厚みのサンプルにおいても評価例4のセラミックコンデンサ4の3kHzにおける音圧より上昇する傾向が見られた。
比較例2と評価例3との比較及び比較例3と評価例4との比較から、セラミックコンデンサは、外部電極の端面21、31と接続端子80とを接合材で固定してもセラミックコンデンサのZ方向の振動を緩和できないため3kHzにおける音圧を低減できないと推測される。セラミックコンデンサは、回路基板側51の外部電極の端面23、33に接続端子80が接合材で固定されると、セラミックコンデンサのZ方向の振動を減衰することができる。
以上のように、本発明にかかるセラミックコンデンサは、回路基板に搭載して用いる場合に有用である。
1、2、3、4、5、6、7、8、9 セラミックコンデンサ
10 セラミックコンデンサ素子
11 誘電体素体
11a 誘電体
12〜17 誘電体素体端面
18、19 内部電極
20、30 外部電極
21〜25 外部電極端面
31〜35 外部電極端面
40、60、70、80、90、100、110、120、130 接続端子
41、42 脚部
61、62 脚部
71、72 脚部
81、82 脚部
91、92 脚部
101、102 脚部
105、106 仕切部
111、112 脚部
121、122 スプリング部材
121c、121d 脚部
500 試験装置
520 集音マイク
530 電源装置
560 基板
570 吸音材

Claims (7)

  1. 誘電体を含む誘電体素体と、
    前記誘電体の少なくとも一部を介して対向する内部電極と、
    前記内部電極に接続する一対の外部電極と、
    回路基板と前記外部電極との距離を一定間隔に保ち、前記回路基板と前記外部電極とを電気的に接続可能な接続端子と、を有し、
    前記接続端子は、前記外部電極の前記回路基板側端面に前記接続端子の一端が固定されることを特徴とするセラミックコンデンサ。
  2. 前記接続端子は、複数の脚部を有し、前記回路基板と前記外部電極とを複数経路で接続する請求項1に記載のセラミックコンデンサ。
  3. 前記接続端子は、前記複数の脚部の間に空間を有する請求項1又は2記載のセラミックコンデンサ。
  4. 前記接続端子は、前記空間に前記接続端子とはヤング率の異なる防振部材を有する請求項3に記載のセラミックコンデンサ。
  5. 前記接続端子は、前記回路基板側の前記外部電極の端面に前記接続端子の一端が第1の接合材を介して固定され、前記接続端子の他端が第2の接合材を介して回路基板に固定され、前記第1の接合材と前記第2の接合材とは分断されている請求項1から4のいずれか1項に記載のセラミックコンデンサ。
  6. 前記接続端子は、電気導通可能な金属を含み、前記金属の表面に前記金属を仕切る仕切部を設ける請求項5に記載のセラミックコンデンサ。
  7. 前記仕切部は、樹脂である請求項6に記載のセラミックコンデンサ。
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