JP2012031622A - ドレーン構造およびドレーン構造の施工方法 - Google Patents

ドレーン構造およびドレーン構造の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外観が良くて低コストで施工できるドレーン構造を提供する。
【解決手段】地盤100の上に置かれ、擁壁を構成するコンクリート部材10と、コンクリート部材の背面側の地盤の上に置かれてコンクリート部材と連結される金網20と、金網の上に載置される粗粒のドレーン材30と、粗粒のドレーン材の上に敷かれる透水性シート40と、透水性シートの上に載置される土砂50とを備え、コンクリート部材は透水性のポーラスコンクリートからなっているとともに、前壁部12と、前壁部から後方に突き出して前壁部を支えている支持部14とを有しており、支持部の下面は地盤の上に置かれ、支持部の上面は前壁部の上面よりも低い位置に形成されているドレーン構造とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドレーン構造およびドレーン構造の施工方法に関するものである。
道路盛土や河川堤防、山腹などの傾斜地では降雨などにより浸透した水のため土砂崩れが発生する場合がある。例えば、河川の堤防では、図5に示すように、洪水時などに降雨や河川114から浸透する水によって堤体内浸潤面116が堤防110の裏法112側(河川側とは反対側の斜面)の法尻(斜面の下端)よりも高くなって漏水したり、浸透侵食されて崩落が生じたりする。このような漏水・浸透侵食対策の一つにドレーン工がある。ドレーン工は、例えば堤防の裏法尻に砂利などによる排水層を作って、堤体内浸潤面116を裏法尻よりも低くして、排水層から浸透水を排水する構造物である。
特許文献1には、ネットパイプなどの透水パイプを縦横格子状に連通させて構成した格子状透水配水管を堤防の裏法側などの内部に、法面に沿って傾斜状に配設してその下端を排水管によって外部に導き、該格子状透水排水管を構成する横メンバーである各段の横方向透水パイプに適宜間隔をおいて絡合繊維の透水マットをそれぞれ巻装し、かつその各巻き余端を堤体内方に向かって横に長く延ばして誘水マット帯部をそれぞれ形成してなるドレーン構造が記載されている。
特許文献2には、堤体の川裏側の基礎地盤の上に設けられ、浸透水を通す粗粒のフィルター材が鋼製組立網に充填された充填篭によって形成されていて、堤体の浸透水を流入させる篭製ドレーン部と、堤体の裏法尻に設けられた堤脚水路と、浸透水を通す粗粒のフィルター材によって構成され、篭製ドレーン部の下部と堤脚水路との間を結び、上記篭製ドレーン部に流入した浸透水を堤脚水路に導くドレーン層とを備え、ドレーン層は篭製ドレーン部の高さよりも低い厚さになっており、ドレーン層が堤体土によって覆われている堤防のドレーン構造が記載されている。
また特許文献3には金網からなる籠に粗粒のフィルター材(砕石等)を充填させて、これを複数積み上げた籠製ドレーン部を備え、籠の上面は金網が無く透水性シートが敷かれているドレーン構造が記載されている。
実開昭57−60917号公報 特開2002−121720号公報 特開2007−314963号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているドレーン構造は、浸透水が流れる部分がパイプであるため、浸透水の量が多くなったときに全てを排出できず、漏水や浸透浸食が生じてしまう。また、パイプは詰まりやすいため、浸透水の排出機能が著しく低下してしまう虞がある。
一方、特許文献2に記載されているドレーン構造は、篭製ドレーン部と堤脚水路とを結ぶドレーン層が必要なため、長いなだらかな法面でないと施工することが難しく、適用できる法面が限られるとともに、堤脚水路から河川側への掘削距離を長くする必要があり、工事が大がかりなものになってしまう。また、特許文献3に記載されているドレーン構造も砕石等を詰めた金網籠を複数積み上げるものであるので、大がかりな工事が必要でありコストも大きくなるという問題があった。また、ドレーン部である金網が露出して景観的に好ましくないという問題があった。
さらに近年になって、いわゆるゲリラ豪雨が梅雨時を中心に発生するようになり問題となっている。ゲリラ豪雨は、局所的な集中豪雨であって発生予測が困難なものである。河川の堤防に限らず、傾斜地をゲリラ豪雨がおそうと斜面の侵食作用とともにその斜面の浸潤面が短時間で高くなって土砂崩れが発生してしまう。特許文献1,2に記載されているドレーン構造ではゲリラ豪雨による土砂崩れの発生予防を確実に行うことが困難である。特許文献3に記載されているドレーン構造はゲリラ豪雨への対処も行うことができるが、上述の課題があり、既設の比較的小規模な斜面に新たに低コストでドレーン構造を設置することにも不向きである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外観が良くて低コストで施工できるドレーン構造を提供することにある。
本発明のドレーン構造は、地盤の上に置かれ、擁壁を構成するコンクリート部材と、前記コンクリート部材の背面側の前記地盤の上に置かれて、当該コンクリート部材と連結される金網と、前記金網の上に載置される粗粒のドレーン材と、前記粗粒のドレーン材の上に敷かれる透水性シートと、前記透水性シートの上に載置される土砂と備え、前記コンクリート部材は透水性のポーラスコンクリートからなっているとともに、前壁部と、当該前壁部から後方に突き出して当該前壁部を支えている支持部とを有しており、前記支持部の下面は前記地盤の上に置かれ、前記支持部の上面は前記前壁部の上面よりも低い位置に形成されている構成としている。
ここで粗粒のドレーン材とは、土砂よりも粒径が大きく透水性がよいものであり、例えば礫、石、岩石の破砕物(砕石)、コンクリートの破砕物などを挙げることができる。
また、本発明のドレーン構造の施工方法は、透水性のポーラスコンクリートからなり擁壁を構成するコンクリート部材と、当該コンクリート部材の背面側に金網とを、地盤の上に置く工程Xと、前記コンクリート部材と前記金網とを連結する工程と、前記コンクリート部材の背面側の前記地盤の上に粗粒のドレーン材を載置する工程Yと、前記粗粒のドレーン材の上に透水性のシートを敷く工程と、前記シートの上に土砂を載置する工程と含み、前記コンクリート部材は、擁壁となる前壁部と、当該前壁部の後に当該前壁部よりも低く形成された支持部とを有しており、前記工程Yでは、前記支持部の上面まで前記粗粒のドレーン材を載置する構成を備えている。
構成する部材が少なくて部材の組立も簡単であるので、低コストかつ短い工期で施工できドレーン構造を形成できる。
実施形態1に係るドレーン構造の概略断面図である。 (a)は実施形態1に係るドレーン構造の部材の上面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である 実施形態2に係るドレーン構造の部材の側面図である。 実施形態3に係るドレーン構造の部材の側面図である。 河川の堤防を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施形態1)
実施形態1に係るドレーン構造は斜面の下端部分に設置され、終端部分(排水が出てくる部分)が垂直擁壁となっているものである。図1にその概略の断面構造を示す。なお、図を見やすくするためハッチングは地盤100や土砂50のみに付している。
本実施形態のドレーン構造は、ポーラスコンクリート製のコンクリート部材10と、溶接金網からなる金網20と、粗粒のドレーン材である砕石30と、透水性シート40と、土砂50とを備えている。
コンクリート部材10は、図2に示されているように、垂直擁壁となる前壁部12と、前壁部12の背面側に配置されて前壁部12を支える支持部14とからなっていて、複数のコンクリート部材10を横に並べて擁壁を構成している。コンクリート部材10の背面側の地盤の上に金網20が敷かれており、その上に砕石30が充填されている。コンクリート部材10の背面側は、地面を一部掘って平らな地盤100にし、コンクリート部材10の背面側2〜3メートルのところに存している垂直に立ち上がった斜面端部まで平ら(略水平)となっている。この水平部分に砕石30を詰め込んでいる。砕石30の上に透水性シート40を敷き詰めてその上に土砂50を載せている。なお、透水性シート40は土砂が砕石30層の中に入り込むのを防ぎ水のみを砕石30層に通すためのものであるので、地盤100と砕石30との間及び垂直に立ち上がった斜面端部と砕石30との間にも介在させている。
コンクリート部材10の前面側にはコンクリート製の溝60が置かれており、ポーラスコンクリートからなる前壁部12から染み出してくる水は溝60内に入り、排水される。
次にコンクリート部材10をはじめとした各部材について詳しく説明する。
コンクリート部材10はポーラスコンクリートからなっているので十分な通水性能を有しており、背面側から流れてきた水は前壁部12内の細かな孔を通過して前面に浸みだして排水されていく。また、コンクリート部材10の支持部14は、1つのコンクリート部材10につき2つ形成されていて、前壁部12の背面から後方に突き出している。前壁部12の下面と支持部14の下面は同一の面となっている。支持部14において、前壁部12に接続している部分の幅(水平方向)は、前壁部12の幅の約1/5であり、後方への突出長さもほぼ同じぐらいの長さである。この大きさの支持部14が2つあれば、前壁部12を転倒しないように支えることができ、コンクリート部材10は十分に自立可能である。また、前壁部12の高さは約80cmであり、支持部14の高さは50cmである。
隣り合うコンクリート部材10,10同士は、前壁部12背面側の側方端部において金属板に2つの孔が開けられた固定部材72により連結・固定されている。固定部材72はコンクリート部材10に対してボルトにより固定されている。固定部材72が取り付けられるコンクリート部材10の背面側の側方端部は一部凹んでいて、固定部材72が取り付けられると、固定部材72の中央部分とコンクリート部材10との間にすき間ができる。
コンクリート部材10と金網20とは、第1連結部材70と第2連結部材15とにより連結されて固定されている。第1連結部材70は鉄からなる線材であって、両端がフック形状に曲げられていて、そのフックの一方をコンクリート部材10,10同士を連結する上述の固定部材72に引っ掛け、もう一方を金網20を構成する線材に引っ掛ける。第2連結部材15はL字型の金属板であって2つの孔が開いており、支持部14の背面下端部分に1つの孔を用いてボルトで固定され、もう一方の孔を用いて支持部14の背面下端部分に置かれた金網20にボルトで固定される。支持部14の背面下端部の下面には金網20の一部が入り込む窪みが形成されていて、その窪みに金網20の端部が入れられる。このようにコンクリート部材10に金網20が固定されることにより、砕石30層からコンクリート部材10を前側に倒すような圧力がかかっても、金網20の上に砕石30が載っているため、コンクリート部材10が前に倒れてしまうことはない。
金網20は上述のようにコンクリート部材10の転倒を防止できるような強度と大きさを備えていればよい。例えば、亜鉛アルミ合金めっきを施した6mm径の亜鉛アルミ合金めっきを施した鉄線を溶接して格子状とし、支持部14の前後方向の長さの2倍程度の前後方向の幅とすればよい。
透水性シート40は不織布やヤシ繊維などからなり、土砂は通さないが水は通すものであればよい。
次に本実施形態のドレーン構造の施工方法について説明する。
まず斜面の下端部分とそれに続く水平部分を掘削してドレーン構造を設置する地盤100を整形する。この地盤は斜面下端に上方の斜面よりも急勾配な部分を形成して、斜面から離れていく方向へは水平に形成する。それからコンクリート部材10と金網20とを置く部分を更に10〜20cmほど深く掘削するとともに、その前側(斜面から離れていく方向)に溝60を設置する。なお、溝60は既設のものを利用する場合もある。
掘削した地面の上に透水性シート40を敷く。
次にコンクリート部材10と金網20とを置く部分に小石(礫)であるクラッシャーラン80を入れて他の地盤部分とほぼ水平にする。このクラッシャーラン80はコンクリート部材10の重量が地面の一箇所に集中しないように重量を分散させるとともに、コンクリート部材10が滑動しようとする力を金網20とクラッシャーラン80との噛み合わせにより防止するために設置する。
重量分散のためのクラッシャーラン80の上にコンクリート部材10を置く。ここではこのクラッシャーラン80がコンクリート部材10設置のための地盤となる。コンクリート部材10は支持部14が斜面側で前壁部12がその反対側を向くように設置する。コンクリート部材10を必要な数だけ横方向に並べて設置して、隣り合うコンクリート部材10同士を固定部材72により連結して固定する。
それからコンクリート部材10の背面側の地盤の上(クラッシャーラン80の上)に金網20を置く。金網20の端部はコンクリート部材10の支持部14後端部の下面側の窪みに差し込まれ、第2連結部材15によってコンクリート部材10に連結されて固定される。そして第1連結部材70の両端のフックを固定部材72と金網20とにそれぞれ引っ掛けて、コンクリート部材10と金網20とを連結して固定する。
次にコンクリート部材10の背面側の掘削した水平部分の地盤100の上(透水性シート40の上)に砕石30を載置して充填する。なお、図1ではわかりにくいが、砕石30は隣り合う支持部14,14の間にも詰め込まれて、前壁部12の背面にまで充填されている。砕石30は支持部14の上面と同じ高さまで載置される。つまり支持部14の上面が砕石30の載置の終了を決める印となっているので、砕石30を詰め込む作業がやりやすい。なお、斜面下端部において斜面の一部になる部分では、支持部14上面よりも高く斜面に沿った形状に砕石30が載置される。
砕石30を充填したらその上に透水性シート40を敷く。ここでは地面の上に敷いた透水性シート40と連続したシートを用いている。すなわち、掘削した地面の上に敷いた透水性シート40はその敷いた長さの2倍以上の長さを有していて、砕石30を詰め込む工程の際には斜面の上方側に残りの部分を置いておき、その置いておいた部分を砕石30の上に敷くのである。なお斜面下端の急勾配に掘削した地盤面と砕石30との間にも透水性シート40は置かれている。
それから透水性シート40の上に土砂50を前壁部12の上面と同じ高さまで載置し、斜面下端部分は斜面の上側になだらかに繋がるように土砂50で法面を形成してドレーン構造が出来上がる。
上の説明では溝60を設置する工程を入れているが、既に設置されている溝60を利用して溝60の設置工程を省略してもよい。
本実施形態のドレーン構造は、砕石30層の厚みがその上の土砂50層の厚みよりも大きいので、排水流量が大きくなっても十分に対応できる。また主たる構成部材がコンクリート部材10と金網20と透水性シート40と砕石30であるので、施工を容易に且つ短時間で行うことができるとともに、小規模なドレーン構造とすることができる。そしてコンクリート部材10が斜面下端部分の土留の役割も兼用しているので、この点でも低コストとなる。また、排水用の貫通孔が形成された通常のコンクリートブロックに比べて、ポーラスコンクリートからなる本実施形態のコンクリート部材10は軽量であるので運搬・施工が容易で運搬・施工コストを低減させることができる。また、構造が簡単で小規模なドレーン構造であるので、大型の土木機械を入れにくい住宅地等の斜面にも適用が容易であり、従来はドレーン構造を設置していなくて斜面表面を流れる水を排水する溝のみが設置されている斜面にも容易にドレーン構造を設置できる。ドレーン構造を設置することによりゲリラ豪雨への対処や浸透対策が十分となり地盤崩落を防止できる。
さらに従来の金網籠を用いたドレーン構造と比較すると、従来は金網籠が前面に剥き出しになって景観を損ない、安全面の懸念も有るのに対し、本実施形態のドレーン構造は見た目がよく、前面がコンクリートの壁なので露出した金網に比べて安全でもあるので、住宅地やその近辺に最適である。また、金網籠や排水用の貫通孔がある通常のコンクリートブロックでは、石のすき間や排水孔に蛇が巣を作るため住宅地近辺では嫌われるが、本実施形態のドレーン構造では蛇の巣を作ることができるすき間が前面部にないため、蛇の巣はできない。また、排水孔が閉塞することがなく、擁壁に雑草が繁茂して景観を損なうということもない。
(実施形態2)
実施形態2はコンクリート部材の形状のみが実施形態1とは異なっているので、実施形態1とは異なっている点について説明する。
本実施形態のコンクリート部材および金網を図3に示す。実施形態1では前壁部12が垂直擁壁を形成していたが、本実施形態のコンクリート部材10’では前壁部12’が背面側に傾いた斜面である擁壁を形成している。支持部14’は実施形態1と同様に1つのコンクリート部材10’に対して2箇所に形成されている。
実施形態2も実施形態1と同じ効果を奏するとともに、実施形態1に加えて実施形態2のコンクリート部材10’を作製することで擁壁部分の傾きを選択することができる。
(実施形態3)
実施形態3は金網の形状のみが実施形態1とは異なっているので、実施形態1とは異なっている点について説明する。
本実施形態のコンクリート部材および金網を図4に示す。実施形態1では金網20が平面パネル形状であって地盤上に敷かれていたが、本実施形態の金網25は下面部分26と当該下面部分26の端部からほぼ垂直に立ち上がっている背面部分27とを備えた断面がL字型の金網パネルである。すなわち、平面状の矩形金網パネルを一辺に平行に直角に折り曲げた形状を有している。この金網25と前壁部12背面とに囲まれた空間に、金網の網目から出ていかないように平均粒径10cm以上の栗石や割栗石等が充填される。金網25の背面部分27と下面部分26とは、第3連結部材74により連結されて背面部分27が詰め込まれた栗石や割栗石等により外側に膨らんでしまうことを防止している。第3連結部材74は第1連結部材70と同素材・同形状である。また、金網25内部に栗石や割栗石等が詰め込まれた後に背面部分27の外側に透水性シートが配置され、それから金網25の背面部分27と斜面下端部分との空間に土砂が入れられる。
実施形態3も実施形態1と同じ効果を奏するとともにドレーン工部分が強固な構造となる。また、本実施形態ではドレーン工の浸透水と接する面(金網25の背面部分27)がほぼ鉛直に形成されている。ドレーン工の望ましい形状は、浸透面に対してほぼ直角となるように設定する形状であり、本実施形態ではこの望ましい形状となっている。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本発明の例示であって、本発明はこれらの例に限定されない。例えば、コンクリート部材を2段以上積み上げて擁壁を形成したドレーン構造としてもよい。その場合は、少なくとも最上段のコンクリート部材が上記実施形態のコンクリート部材であればよい。2段目から下側では、コンクリート部材の背面に粗粒のドレーン材のみを載置してもよい。
上記実施形態では、斜面と前壁部との間に粗粒のドレーン部材が詰められた水平部分が形成されているが、水平部がなくて斜面下端にコンクリート部材が設置されていてもよい。また、斜面下端部分の地盤を掘削する際は、急勾配部分を形成する代わりに鉛直な形状を形成してもよい。
コンクリート部材はポーラスコンクリートからなるもののみならず、通常のコンクリートからなっていて前壁部にスリット形状などの貫通孔が形成されているものであってもよい。
透水性シートは、金網とクラッシャーラン(礫)との間に敷いてもよい。
以上説明したように、本発明に係るドレーン構造は、簡単な構造で低コストで施工できて様々な斜面の排水用途および法尻保護用途に有用である。
10、10’ コンクリート部材
12,12’ 前壁部
14,14’ 支持部
20 金網
30 砕石(粗粒のドレーン材)
40 透水性シート
50 土砂
80 クラッシャーラン(礫)
100 地盤

Claims (8)

  1. 地盤の上に置かれ、擁壁を構成するコンクリート部材と、
    前記コンクリート部材の背面側の前記地盤の上に置かれて、当該コンクリート部材と連結される金網と、
    前記金網の上に載置される粗粒のドレーン材と、
    前記粗粒のドレーン材の上に敷かれる透水性シートと、
    前記透水性シートの上に載置される土砂と
    を備え、
    前記コンクリート部材は透水性のポーラスコンクリートからなっているとともに、前壁部と、当該前壁部から後方に突き出して当該前壁部を支えている支持部とを有しており、
    前記支持部の下面は前記地盤の上に置かれ、前記支持部の上面は前記前壁部の上面よりも低い位置に形成されている、ドレーン構造。
  2. 前記粗粒のドレーン材は前記支持部の前記上面まで載置されている、請求項1に記載されているドレーン構造。
  3. 前記金網は、前記前壁部に連結されている、請求項1又は2に記載されているドレーン構造。
  4. 前記金網は、さらに前記コンクリート部材の下面部分に連結されている、請求項3に記載されているドレーン構造。
  5. 前記粗粒のドレーン材の厚みの方が前記土砂の厚みよりも大きい、請求項1から4のいずれか一つに記載されているドレーン構造。
  6. 前記地盤と前記金網との間に透水性シートが介在している、請求項1から5のいずれか一つに記載されているドレーン構造。
  7. 透水性のポーラスコンクリートからなり擁壁を構成するコンクリート部材と、当該コンクリート部材の背面側に金網とを、地盤の上に置く工程Xと、
    前記コンクリート部材と前記金網とを連結する工程と、
    前記コンクリート部材の背面側の前記地盤の上に粗粒のドレーン材を載置する工程Yと、
    前記粗粒のドレーン材の上に透水性のシートを敷く工程と、
    前記シートの上に土砂を載置する工程と
    を含み、
    前記コンクリート部材は、擁壁となる前壁部と、当該前壁部の後に当該前壁部よりも低く形成された支持部とを有しており、
    前記工程Yでは、前記支持部の上面まで前記粗粒のドレーン材を載置する、ドレーン構造の施工方法。
  8. 前記工程Xでは、前記地盤上に透水性シートを敷き、その後当該透水性シートの上に前記金網を置く、請求項7に記載されているドレーン構造の施工方法。
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