JP2012029358A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】抵抗・逆起電力推定値演算部51は、電流検出回路43によって検出された複数演算周期分の電流検出値Iと、電圧検出回路42によって検出された複数演算周期分の電圧検出値Vとに基づいて、電動モータ18の抵抗推定値Rと電動モータ18の逆起電力推定値Ke・ωとを演算する。抵抗推定値更新部52は、抵抗・逆起電力推定値演算部51によって演算された逆起電力推定値Ke・ωの絶対値が所定の閾値以下のときに、抵抗・逆起電力推定値演算部51によって演算された抵抗推定値Rを用いて、抵抗推定値保持部53に保持されている抵抗推定値Rを更新する。
【選択図】図3
Description
ω=(V−I・R)/Ke …(1)
前記式(1)において、Rはモータ抵抗(モータ端子間抵抗)の推定値(抵抗推定値)であり、Keは逆起電力定数である。なお、Ke・ωが逆起電力推定値となる。
R=V/I …(2)
そこで、たとえば、保舵状態時に前記式(2)に基づいて抵抗推定値Rを演算し、この演算値に基づいて、電動モータの角速度を推定するために用いられる抵抗推定値Rを更新することができる。
この発明の目的は、保舵状態検出用の外部センサを用いることなしに、電動モータの回転速度を推定するために用いられる抵抗特性を、信頼性の高い抵抗推定値に基づいて更新することができるモータ制御装置を提供することである。
前記演算手段は、たとえば、前記複数演算周期分の電流検出値と前記複数演算周期分の電圧検出値に最小自乗法を適用して、前記抵抗推定値と前記逆起電力推定値とを演算するものであってもよい。このようにすると、抵抗推定値と逆起電力推定値とを高い精度で求めることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された、電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ3は、この実施形態では、ブラシ付きモータからなる。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギア機構からなる。減速機構19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸2を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵されるようになっている。
図2は、モータ制御装置としてのECU12の電気的構成を示す概略図である。
ECU12は、制御部30と駆動部40とを含む。制御部40は、CPUとこのCPUの動作プログラム等を記憶したメモリとを含むマイクロコンピュータで構成されている。駆動部40は、モータ駆動回路60と、PWM(Pulse Width Modulation)生成回路41と、電圧検出回路42と、電流検出回路43と、電流検出用抵抗44とを含む。
角速度推定部50は、抵抗・逆起電力推定値演算部(演算手段)51と、抵抗推定値更新部(特性更新手段)52と、抵抗推定値保持部(特性保持手段)53と、角速度推定値演算部54とを含んでいる。抵抗推定値保持部53には、電動モータ18の端子間抵抗(モータ抵抗)の推定値(抵抗推定値)Rが保持されている。角速度推定値演算部54は、所定の演算周期毎に、電圧検出回路42によって検出される電圧検出値Vと、電流検出回路43によって検出される電流検出値Iと、抵抗推定値保持部53に保持されている抵抗推定値Rと、逆起電力定数Keとを用いて、次式(3)に基づいて、角速度推定値ωを演算する。
抵抗・逆起電力推定値演算部51は、電流検出回路43によって検出される電流検出値Iと、電圧検出回路42によって検出される電圧検出値Vとを、前記所定の演算周期毎に取り込む。そして、抵抗・逆起電力推定値演算部51は、電流検出回路43によって検出された複数演算周期分の電流検出値I(1)〜I(m)(mは2以上の整数)と、電圧検出回路42によって検出された複数演算周期分の電圧検出値V(1)〜V(m)とに基づいて、電動モータ18の抵抗推定値Rと電動モータ18の逆起電力推定値Ke・ωとを演算する。
図4は、抵抗・逆起電力推定値演算部51および抵抗推定値更新部52の動作を示すフローチャートである。図4の処理は、前記所定の演算周期毎に実行される。
m個分の電流検出値Iおよび電圧検出値Vを取得していない場合には(ステップS2:NO)、抵抗・逆起電力推定値演算部51は、今演算周期での処理を終了する。m個分の電流検出値Iおよび電圧検出値Vを取得していると判別された場合には(ステップS2:YES)、m個分の電流検出値Iおよび電圧検出値Vから、次式(5)で表される行列Yと、次式(6)で表される行列Xとを導出する(ステップS3)。
図5は、角速度推定部の変形例の構成を示す概略図である。
マップ保持部53Aには、電動モータ18に流れる電流に対する電動モータ18の抵抗を表す特性を記憶した電流対抵抗マップが保持されている。マップ保持部53Aに電流対抵抗マップが保持されているのは、ブラシ付モータではブラシの接触抵抗がモータ電流によって変化することを考慮しているためである。電流対抵抗マップの初期データは、予め設定されている。角速度推定値演算部54Aは、所定の演算周期毎に、電圧検出回路42によって検出される電圧検出値Vと、電流検出回路43によって検出される電流検出値Iと、マップ保持部53Aに保持されている電流対抵抗マップとを用いて、角速度推定値ωを演算する。具体的には、角速度推定値演算部54Aは、電流対抵抗マップに基づいて、電流検出値Iに対応するモータ抵抗(抵抗推定値)Rを求める。そして、角速度推定値演算部54Aは、求められた抵抗推定値Rと、電圧検出値Vと、電流検出値Iとを用いて、前記式(3)に基づいて、角速度推定値ωを演算する。
図7Aに示す更新方法では、マップ更新部52Aは、更新前の特性曲線Q1が点Aを通過するように、特性曲線Q1を横軸(電流軸)に沿う方向に平行移動させることにより、更新後の特性曲線Q2を求める。
図7Cに示す更新方法では、マップ更新部52Aは、原点と点Aとを通る直線と更新前の特性曲線Q1との交点を点Bとし、特性曲線Q1上の点Bが点Aに一致するように、特性曲線Q1を前記直線に沿う方向に平行移動させることにより、更新後の特性曲線Q2を求める。
この変形例では、複数演算周期分の検出電圧値Vおよび電流検出値Iに基づいて、抵抗推定値Rと逆起電力推定値Ke・ωと電流平均値Iavとが求められる。次に、今回求められた逆起電力推定値Ke・ωに基づいて、保舵状態か否かが判定される。そして、操舵状態が保舵状態であると判定されたときに、今回求められた抵抗推定値Rおよび電流平均値Iavを用いてマップ保持部53Aに保持されている電流対抵抗マップが更新される。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、抵抗・逆起電力推定値演算部51は、最小自乗法によって、抵抗推定値Rと逆起電力推定値Ke・ωとを求めているが、2演算周期分の電流検出値I(1),I(2)および電圧検出値V(1),V(2)に基づいて、V(1)=Ke・ω+I(1)・Rで表される式と、V(2)=Ke・ω+I(2)・Rで表される式とからなる連立方程式を解くことにより、抵抗推定値Rと逆起電力推定値Ke・ωとを求めてもよい。
また、この発明は、電動パワーステアリング装置以外の用途に使用されているブラシ付モータに対しても、適用することが可能である。
Claims (5)
- 電動モータに発生している逆起電力に基づいて前記電動モータの回転速度を推定し、推定された回転速度に基づいて前記電動モータを制御するモータ制御装置であって、
所定の演算周期毎に前記電動モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記所定の演算周期毎に前記電動モータに印加される電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電動モータの抵抗特性を保持する保持手段と、
前記電流検出手段によって検出された複数演算周期分の電流検出値と、前記電圧検出手段によって検出された複数演算周期分の電圧検出値とに基づいて、前記電動モータの抵抗推定値と前記電動モータの逆起電力推定値とを演算する演算手段と、
前記演算手段によって演算された前記逆起電力推定値の絶対値が所定値以下のときに、前記演算手段によって演算された前記抵抗推定値を用いて、前記保持手段に保持されている抵抗特性を更新する特性更新手段と、を含むモータ制御装置。 - 前記演算手段は、前記複数演算周期分の電流検出値と前記複数演算周期分の電圧検出値に最小自乗法を適用して、前記抵抗推定値と前記逆起電力推定値とを演算する、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記抵抗特性値が前記抵抗推定値である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
- 前記抵抗特性値が、前記電動モータに流れる電流に対する前記電動モータの抵抗を表す特性である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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CN116317770B (zh) * | 2023-02-03 | 2024-01-26 | 北京中科昊芯科技有限公司 | 离线辨识电机定子电阻的方法、控制电机的方法及介质 |
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