JP2012026706A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】凍結速度の短縮と効率の良い加熱を実現する冷却促進部材を有する冷蔵庫を提供する。
【解決手段】断熱区画された貯蔵室である冷凍室3を有する冷蔵庫本体2と、冷凍室3内へ食品を出し入れするための扉23、24と、食品を収納するための上段容器27と、下段容器28と、上段容器27内に載置された蓄冷機能を有する冷却促進部材29と、マイクロ波を吸収して発熱する金属を蒸着させた食品載置部29bと、冷却促進部材29と冷凍室3とを冷却するための複数の冷却手段を備えたことにより、特に厚みのある表面積の大きな食品を投入した場合でも冷却促進部材が持つ熱容量によって素早く凍結することができ、かつレンジでも効率よく加熱ができる。
【選択図】図1
【解決手段】断熱区画された貯蔵室である冷凍室3を有する冷蔵庫本体2と、冷凍室3内へ食品を出し入れするための扉23、24と、食品を収納するための上段容器27と、下段容器28と、上段容器27内に載置された蓄冷機能を有する冷却促進部材29と、マイクロ波を吸収して発熱する金属を蒸着させた食品載置部29bと、冷却促進部材29と冷凍室3とを冷却するための複数の冷却手段を備えたことにより、特に厚みのある表面積の大きな食品を投入した場合でも冷却促進部材が持つ熱容量によって素早く凍結することができ、かつレンジでも効率よく加熱ができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、食品を効率良く冷却または加熱することのできる蓄冷機能を有する冷蔵庫に関するものである。
近年の冷蔵庫において、冷凍保存食品の凍結スピード向上を目的とした発明として、冷凍室の容器の底部に金属トレイを設けると共に、金属トレイ下方の容器底部に設けられたダクトに冷却風を通風させることで冷凍時間の短縮を図った例がある(例えば、特許文献1参照)。
図4は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の一実施例を示す要部側面断面図である。図4に示すように、断熱箱体1で構成された冷蔵庫本体2の貯蔵室の一部である冷凍室3は、上に上部断熱仕切体4、下に下部断熱仕切体5によって温度帯の異なる冷蔵室6と野菜室7と区画されている。また、冷凍室3の開口部左右間にはその開口部を上下に区分する仕切体8が設けられている。
冷凍室3の背面側に設けられた冷気生成室9は冷気を生成する蒸発器10と、冷気を冷蔵室6、冷凍室3、野菜室7に供給、循環させる送風機11が配置され、蒸発器10の下部空間には除霜時にオンされる除霜用ヒータ12が配置されている。
扉13と下部扉14は何れも引き出し式の冷凍室3の扉で、その後方には枠体15、16にそれぞれ支持された容器17と下部容器18が一体に設けられ、また、冷凍室8の後方には蒸発器10により生成された冷気を各室に分配する冷気分配室19が設けられ、その前面には複数の冷気供給口が形成されている。
また、冷凍室3内の容器17と下部容器18内の底部にはトレイ20が設けられており、各々の容器17と下部容器18には、その底部前後間に冷気通路17a、18aが形成されている。
さらに、冷気分配室19の前面には容器17、下部容器18の上部開口面に向けた冷気供給口19a、19b、および容器17の冷気通路17aに対応する冷気供給口19cに加え、下部容器18の冷気通路18aに対応する冷気供給口19dが設けられている。したがって、容器17だけでなく、下部容器18にもその冷気通路18aに冷気分配室19から冷気を直接流通させることができ、食品の冷却スピードを上げることができる。
このようにして、容器17と下部容器18内のトレイ20が速やかに冷却されるとともに、それぞれの容器の上部開口面にも冷気が供給されることにより、容器内の食品が上下から冷却されることになり、食品を短時間に凍結することが可能となる。
しかしながら、上記従来の構成では、トレイ20が金属であるため、食品を載せたトレイ20をそのまま電子レンジに入れて温めや解凍することができず、使い勝手が悪い。こ
のように、従来の構成では、投入した食品の急冷と電子レンジでの解凍を両立できず、使い勝手が悪いといった課題があった。
のように、従来の構成では、投入した食品の急冷と電子レンジでの解凍を両立できず、使い勝手が悪いといった課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、収納食品の保存品質を確保する急速冷凍と、急速冷凍された食品を電子レンジでも効率良く温めや解凍を両立する冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、断熱区画された貯蔵室を有する冷蔵庫本体と、前記貯蔵室を冷却するための冷却手段と、前記貯蔵室に備えられた扉と、前記貯蔵室に備えられた食品を収納するための容器と、前記容器に配設された蓄冷機能を有する冷却促進部材と、前記冷却促進部材と前記貯蔵室とを備え、前記冷却促進部材は上面にマイクロ波を吸収する材料を蒸着させているものである。
これによって、温度の高い食品を投入した場合でも冷却促進部材が持つ熱容量によって容器内の昇温を最小限に押さえることができ、かつ、直接接触する部分の昇温が少ないことから、冷却促進部材により収納食品を直接的に冷却するスピード向上効果を維持することができる。また、冷凍された食品をトレイに載せたまま電子レンジで温めや解凍することができ、マイクロ波を吸収する材料が発熱することで下からの温めと上からのマイクロ波による温めにより上下からムラなく均一に解凍や温めを行うことができる。
本発明は、食品の保存品質を確保する急速冷凍と、急速冷凍された食品を電子レンジでも効率良く温めや解凍を両立する冷蔵庫を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、本発明の冷蔵庫は、断熱区画された貯蔵室を有する冷蔵庫本体と、前記貯蔵室を冷却するための冷却手段と、前記貯蔵室に備えられた扉と、前記貯蔵室に備えられた食品を収納するための容器と、前記容器に配設された蓄冷機能を有する冷却促進部材と、前記冷却促進部材と前記貯蔵室とを備え、前記冷却促進部材は上面にマイクロ波を吸収する材料を蒸着させているもので、前記冷却促進部材は上面にマイクロ波を吸収して発熱する材料を蒸着させたものであり、温度の高い食品を投入した場合でも蓄冷機能を有する冷却促進部材が持つ熱容量によって容器内と冷却促進部材の昇温を最小限に抑えると共に、昇温した冷却促進部材を迅速に冷却できることにより収納
食品の凍結速度短縮効果を長時間持続することができ、マイクロ波を吸収する材料が発熱することで下からの温めと上からのマイクロ波による温めにより上下からムラなく均一に解凍や温めを行うことができる。
食品の凍結速度短縮効果を長時間持続することができ、マイクロ波を吸収する材料が発熱することで下からの温めと上からのマイクロ波による温めにより上下からムラなく均一に解凍や温めを行うことができる。
請求項2に記載の発明は請求項1に記載の発明において、冷却促進部材は食品を載置する食品載置部を有し、前記食品載置部の端部には、前記食品載置部よりも上下方向において上方側に凸部が設けられており、食品を設置した後扉を閉めた反動や、食品を載せたままトレイを外して移動させるときのトレイの傾き等による食品の落下を防ぐことができ、効率良く冷凍または移動することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、冷却促進部材がセラミックであることで蓄冷機能を有するため熱い食品を投入した際もセラミックの持つ熱容量によって容器内と冷却促進部材の昇温を最小限に抑えることができると共に、セラミックトレイに食品を載せたまま電子レンジで加熱することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、マイクロ波を吸収して発熱する材料がフェライトであることで、電子レンジで加熱をする際、フェライトと接する食品の底面は誘電加熱により温まり、フェライトと接しない食品の上面はマイクロ波により温まり、上下から効率良く温めることができる。また、フェライトは金属であるがセラミックトレイの上に蒸着させていることで、電子レンジに入れてもフェライトは浮いた状態にあるためスパークを回避できる。また、金属であるため、熱伝導効率が良く、食品の凍結スピードの向上を図る事ができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、マイクロ波を吸収して発熱する材料が酸化スズであることで電子レンジで加熱をする際、酸化スズと接する食品の底面は誘電加熱により温まり、酸化スズと接しない食品の上面はマイクロ波により温まり、上下から効率良く温めることができる。また、酸化スズは金属であるがセラミックトレイの上に蒸着させていることで、電子レンジに入れても酸化スズは浮いた状態にあるためスパークを回避できる。また、金属であるため、熱伝導効率が良く、食品の凍結スピードの向上を図る事ができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の要部側面断面図であり、図2は本発明の実施の形態1における蓄冷材の斜視図である。
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の要部側面断面図であり、図2は本発明の実施の形態1における蓄冷材の斜視図である。
図1において、断熱箱体1で構成された冷蔵庫本体2の貯蔵室の一部である冷凍室3は、上方の上部断熱仕切体4と下方の下部断熱仕切体5によって温度帯の異なる冷蔵室6と野菜室7とから区画されている。また、冷凍室3の前面開口部には開口部の左右端をつなぐ仕切体8が設けられている。
冷凍室3の背面に設けられた冷気生成室9には、冷気を生成する蒸発器10と、冷気を冷蔵室6、冷凍室3、野菜室7にそれぞれ供給、循環させる送風機11が配置され、蒸発器10の下部空間には除霜時に通電される除霜用ヒータ12が配置されている。また、冷凍室3の背面には冷気分配室19が設けられており、冷気分配室19に連続して冷気吐出口21a及び冷気吐出口21b及び冷気吐出口22が設けられている。この冷気吐出口21a及び冷気吐出口21b及び冷気吐出口22には蒸発器10によって低温に冷却された冷気が直接供給されており、さらに冷気吐出口21aもしくは冷気吐出口21bもしくは冷気吐出口22のいずれかが蒸発器10から最短経路を通って供給される冷気の吹き出し口となっている。
冷凍室3の前面開口部には、扉23と扉24が設けられており、冷凍室3からの冷気の流出が無いように冷凍室3を閉塞している。扉23と扉24はいずれも引き出し式の扉であり、食品を出し入れする場合は冷蔵庫手前側、すなわち図1での左側方向に引き出して使用される。また、扉23及び扉24の後方にはそれぞれ枠体25、26が設けられている。この枠体25、26上にはそれぞれ上段容器27と下段容器28が載置されている。
上段容器27の底面には冷却促進部材29が載置されている。冷却促進部材29は蓄冷効果があり、凍結状態のとき濡れた手で触れても手と冷却促進部材29が接着することなく安全に持つことができ、かつマイクロ波を照射しても安全な素材、例えばセラミックで形成されている。
食品載置部29bは熱伝導性が良い金属で、かつマイクロ波を吸収して発熱する素材、例えばフェライトが蒸着されており、食品載置部29bに食品を載せ凍結する場合は熱伝導が良いため効率良く凍結ができる。さらに食品載置部29bに食品を載せ、電子レンジに移動し、マイクロ波を用いて食品を加熱する場合はフェライトがマイクロ波を吸収し発熱するため、フェライトに接する食品の面は温められ、かつマイクロ波により食品の上面も温められるため上下から効率良く加熱ができる。なお、マイクロ波を吸収して発熱する素材は酸化スズでもよく、この限りではない。
凸部29cは食品載置部29bを囲うように4辺すべてに設置されており、本実施の形態では食品保持手段は食品載置部29bの外周すべてに渡って連続的に備えられているので、食品載置部の摩擦係数が低く食品が滑り易い構成であった場合に、仮に食品が引き出し扉の開閉に伴って多方向へ滑った場合でも食品載置部の4辺すべてに食品保持手段が形成されているので、食品自体の滑りによる移動が抑制でき、扉の開閉などによる反動があっても投入食品の熱は効率的に蓄冷材で吸熱され、昇温抑制と食品投入時の冷却時間短縮が可能である。また、冷却促進部材29を取り外して移動させる場合は食品が落下するのを防止することができる。
さらに、冷却促進部材29は着脱がスムーズにできるように、冷却促進部材29を着脱する際に使用者の指が入るように冷却促進部材29に備えられた凹部で形成された冷却促進部材着脱補助部72および凸部で形成された冷却促進部材着脱保持部73を備えており、この着脱保持部73は容器側に備えられた凹部と係合することで蓄冷材の着脱と位置決めを確実に行うことが可能となり、例えば、使用者が冷却促進部材を着脱した場合でも、この位置決めによって素早く着脱の動作を行うことができ、扉23の開閉時間が短縮され、庫内の温度上昇を低減することができる。
また、冷凍室3の背面下部には冷気を吸い込み、蒸発器10まで導くための冷気吸入口30が設けられている。
また、冷却促進部材29には食品31が使用者の手によって載置、保存される。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、電源投入後、図示しない冷凍サイクルの運転が開始され、蒸発器10に冷媒が流通して冷気が生成される。生成された冷気は送風機11によって冷気分配室19に送られ、冷気吐出口21aと冷気吐出口21bと冷気吐出口22から分配されて冷凍室3内に吐出される。
冷凍室内3に吐出された冷気により冷凍室3が所定の温度まで冷却され、同時に冷却促進部材29も冷却される。
冷凍室3内を冷却した冷気は冷気吸入口30から冷気生成室9に入り、蒸発器10によって再び冷却されることとなる。
使用者が食品31を収納しようとする場合には、扉23を冷蔵庫手前方向、図1における左側方向に引き出す動作を行う。この時、枠体25は扉23に固定されているため、扉
23の引き出し動作に伴って、枠体25と枠体25に載置されている上段容器27と、上段容器27の底面に載置されている冷却促進部材29が同時に引き出される。使用者は食品31を冷却促進部材29上に置き扉23を閉める動作を行う。扉23の開放と、冷凍室3より高温の食品31の投入により冷凍室3が昇温すると庫内温度検知手段(図示せず)により庫内昇温を検知し、制御手段(図示せず)により冷凍サイクルの運転を調整し、冷凍室3を再び所定温度まで冷却する動作を行う。
23の引き出し動作に伴って、枠体25と枠体25に載置されている上段容器27と、上段容器27の底面に載置されている冷却促進部材29が同時に引き出される。使用者は食品31を冷却促進部材29上に置き扉23を閉める動作を行う。扉23の開放と、冷凍室3より高温の食品31の投入により冷凍室3が昇温すると庫内温度検知手段(図示せず)により庫内昇温を検知し、制御手段(図示せず)により冷凍サイクルの運転を調整し、冷凍室3を再び所定温度まで冷却する動作を行う。
冷気吐出口21aと冷気吐出口21bは上段容器27の上方に配置されており、冷気吐出口21aからは上段容器27の上面開口部に向けて冷気が吐出され、冷気吐出口21bからは上段容器27の上面開口部と食品に向けて冷気が吐出される。冷却促進部材29の上に収納された食品31は、吐出口21aと吐出口21bから吐出される冷気による熱伝達によって冷却されると同時に、冷却促進部材29や食品載置部29b自身からも熱伝導によって直接的に熱を奪われることになる。すなわち、熱伝導と熱伝達の両方を組み合わせて冷却することで、冷却促進部材29が無く上段容器27のみの場合に比べて、省エネルギーでかつより速く食品31を凍結させることができる。また、食品載置部29bは金属でできているため熱伝導率が良く、冷却促進部材29のみの場合に比べて、省エネルギーでかつより速く食品31を凍結させることができる。
さらに、冷気吐出口22は食品31を直接冷却した冷却促進部材29を下方より冷却することができるので、冷却手段である冷気が食品載置部29bよりも上方に位置している冷気吐出口21aと冷気吐出口21bと食品載置部29bよりも下方に位置している冷気吐出口22からの複数の吹き出し口から放出される低温冷気によって冷却されるので、冷却促進部材29上に比較的温度が高い食品が載置されることによって、冷却促進部材29の温度が上昇した場合であっても、迅速に食品を急速冷却する能力を復帰させると共に、冷却能力を持続させることができる。
さらに、本実施の形態ではこの冷気吐出口21a及び冷気吐出口21b及び冷気吐出口22には蒸発器10によって低温に冷却された冷気が直接供給されており、さらに冷気吐出口22が蒸発器10から最短風路を通って供給される冷気の吹き出し口で、冷気吐出口21aが蒸発器10からの距離が2番目に近い風路の吹出し口で、冷気吐出口21bが蒸発器10からの距離が3番目に近い風路の吹き出し口となっているので、冷蔵庫の低温冷気の中でも最も低温の冷気が冷気吐出口21a及び冷気吐出口21b及び冷気吐出口22に供給されていることとなり、より熱損失を低減した低温の冷気で冷却手段を形成しているので、さらに急速冷却する能力を向上させている。
上記のように、本実施の形態では冷却手段として冷気吐出口21aからの低温冷気と、冷気吐出口21bからの低温冷気と、冷気吐出口22からの低温冷気との複数の冷却手段によって冷却が行われている上に、冷却促進部材29と食品載置部29bによってさらに迅速な冷却が行われているものである。
また、このような冷凍温度帯による急速冷却が行われる冷凍室3の上下共に貯蔵室が位置していることで、上下のいずれかが断熱材を介して外気と接しているような冷凍室3が最上部もしくは最下部に位置するような貯蔵室構成の冷蔵庫と比較して、急速冷却による冷気が断熱壁を介して熱伝導によって漏れた場合でも、冷却に急速冷却による冷気が冷蔵室6もしくは野菜室7といった貯蔵室の冷却に利用されることになるので、冷蔵庫全体としても省エネルギーを実現することが可能となる。
また、食品31は既に上段容器27内に収納、凍結保存されており、高温の食品31を追加で上段容器27内に投入する場合を考えると、冷却促進部材29の直接冷却作用により冷却促進部材29が無い場合に比して、既に収納、凍結保存されている食品31に対す
る熱的影響を抑え、昇温を抑制することが可能となる。
る熱的影響を抑え、昇温を抑制することが可能となる。
食品載置部29bはフェライトのような金属が蒸着されており、熱伝導効率を向上できるので、冷却促進部材29のみよりも食品31の凍結スピード向上が図ることができる。
このように、本実施の形態においては、冷却促進部材29と食品載値部29bによって、食品の冷却スピードを向上させ、さらに冷却促進部材29を上下方向の両方から蒸発器10から直接供給される低温冷気で冷却することで、上下から均一にかつ急速に凍結することが可能となった。
以上のように、本実施の形態においては、断熱区画された貯蔵室を有する冷蔵庫本体と、前記貯蔵室内へ食品を出し入れするための扉と、前記食品を収納するための容器と、前記容器のうち少なくとも1つの容器に取り付けられた蓄冷機能を有する冷却促進部材と、前記冷却促進部材と前記貯蔵室とを冷却するための冷却手段を備えたもので、前記冷却促進部材は上面にマイクロ波を吸収して発熱する材料を蒸着させたことにより、食品を投入した場合でも冷却促進部材が持つ熱容量によって容器内の昇温を最小限に押さえることができ、かつ、直接接触する部分の昇温が少ないことから、冷却促進部材により収納食品を直接的に冷却するスピード向上効果を維持することができる。また、食品投入により、冷却促進部材が昇温した場合でも、複数の冷却手段を有することにより再凍結時間を短縮することができる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における電子レンジの断面図である。図3の電子レンジは筐体101と加熱室103とマグネトロン104とドア105からなる。冷却促進部材29は実施の形態1と同じものであるため詳細は省略する。食品載置部29bは熱伝導性が良い金属で、かつマイクロ波を吸収して発熱する素材、例えばフェライトが蒸着されており、食品載置部29bに食品を載せ、マイクロ波を用いて食品を加熱する場合はフェライトがマイクロ波を吸収し発熱するため、フェライトに接する食品の面は温められ、かつマイクロ波により食品の上面も温められるため上下から効率良く加熱ができる。なお、マイクロ波を吸収して発熱する素材は酸化スズでもよく、この限りではない。
図3は本発明の実施の形態2における電子レンジの断面図である。図3の電子レンジは筐体101と加熱室103とマグネトロン104とドア105からなる。冷却促進部材29は実施の形態1と同じものであるため詳細は省略する。食品載置部29bは熱伝導性が良い金属で、かつマイクロ波を吸収して発熱する素材、例えばフェライトが蒸着されており、食品載置部29bに食品を載せ、マイクロ波を用いて食品を加熱する場合はフェライトがマイクロ波を吸収し発熱するため、フェライトに接する食品の面は温められ、かつマイクロ波により食品の上面も温められるため上下から効率良く加熱ができる。なお、マイクロ波を吸収して発熱する素材は酸化スズでもよく、この限りではない。
食材31は加熱室103中に置かれ、マグネトロン104より発生されるマイクロ波によって食材31は加熱されるものである。
以上のように構成されたレンジについて、以下その動作、作用を説明する。
まず実施の形態1で冷却促進部材の上または凍結された食品を冷却促進部材の上に載せ、レンジ加熱室103に移動する。食品が複数ある場合などは、冷却促進部材29の上に載せて移動できるため、複数の食品を容易に移動することができる。また、食品載置部の端部には、食品載置部を囲むように凸部29cが形成されているため、冷却促進部材が多少傾く、もしくは冷蔵庫外へ取り出した場合でも、落下することを防止し使い勝手がよい。
まず実施の形態1で冷却促進部材の上または凍結された食品を冷却促進部材の上に載せ、レンジ加熱室103に移動する。食品が複数ある場合などは、冷却促進部材29の上に載せて移動できるため、複数の食品を容易に移動することができる。また、食品載置部の端部には、食品載置部を囲むように凸部29cが形成されているため、冷却促進部材が多少傾く、もしくは冷蔵庫外へ取り出した場合でも、落下することを防止し使い勝手がよい。
この食品載置部の端部に形成された凸部29cは、少なくとも貯蔵室内の設置した場合において後方側の一辺に形成されていることで引き出しを開けた場合に食品が食品載置部より後方側へ移動することを防止するとともに、貯蔵室内から貯蔵室外へ(後方側から前方側へ)トレイを取り出す場合にも食品の落下を防止することができる。
電源投入後、ドア105を開け、食品載置部29bに載せた食品31を加熱室103に入れる。図示しないが、運転ボタンを押すと、マグネトロン104からマイクロ波が発生し、食材31は加熱される。このとき、マグネトロン104から発生したマイクロ波は、加熱室103全体に広がり、筐体101で反射されることによって外部へ漏れないように
なっている。食品載置部29bに蒸着した金属はマグネトロン104から発生したマイクロ波を吸収、発熱し、熱伝導により食品31の接する面から温める。また、マイクロ波の性質として、食品の厚みが大きい場合、電力半減深度が低いためにマイクロ波が食品の中心まで入り込むことができず、表面から加熱することになり解凍時のムラや加熱ムラの原因となる。本実施の形態2のようにマイクロ波と熱伝導の両方の加熱を用いることで、マイクロ波のみの場合よりも効率良く解凍や温めが可能となる。また、肉類や魚類の加熱を行う際、マイクロ波のみの加熱では焦げ目を付けることが難しく、図示しないが、ヒータ加熱の場合も天板に接する面は焦げ目が付き難く、途中で裏返す必要があったが、本実施の形態の食品載置部29bに蒸着した金属はマグネトロン104から発生したマイクロ波を吸収、発熱するため、プレートに接する面も焦げ目を容易に付けることができるため、効率良く調理が可能となる。
なっている。食品載置部29bに蒸着した金属はマグネトロン104から発生したマイクロ波を吸収、発熱し、熱伝導により食品31の接する面から温める。また、マイクロ波の性質として、食品の厚みが大きい場合、電力半減深度が低いためにマイクロ波が食品の中心まで入り込むことができず、表面から加熱することになり解凍時のムラや加熱ムラの原因となる。本実施の形態2のようにマイクロ波と熱伝導の両方の加熱を用いることで、マイクロ波のみの場合よりも効率良く解凍や温めが可能となる。また、肉類や魚類の加熱を行う際、マイクロ波のみの加熱では焦げ目を付けることが難しく、図示しないが、ヒータ加熱の場合も天板に接する面は焦げ目が付き難く、途中で裏返す必要があったが、本実施の形態の食品載置部29bに蒸着した金属はマグネトロン104から発生したマイクロ波を吸収、発熱するため、プレートに接する面も焦げ目を容易に付けることができるため、効率良く調理が可能となる。
また、本実施の形態2は冷却促進部材29を電子レンジ筺体101の底面に置いているが、例えば筺体101の側面に冷却促進部材29を支える棚等を付けて、複数枚入れることができるようにしてもよい。これによって、複数の食品を一度に加熱することが可能となり、効率や使い勝手が良い。
マイクロ波で加熱後、冷却促進部29を再度冷凍室へ入れて使用するが、食品載置部29bが金属であるため、熱伝導が良く素早く冷えるため、冷却促進部29も熱伝導によってそれがない場合よりも素早く蓄冷することができ、次の凍結も間を置かずに使用することができ、使い勝手がよい。
以上のように本発明の実施の形態2は冷却促進部材29上の食品載置部29bをマイクロ波を吸収して発熱する金属にしたことで、効率良く食品の温めや加熱、焦げ目をつけることが可能となった。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、容器内の昇温を最小限に抑えながら凍結することができ、かつ効率よく加熱もできるので、家庭用冷蔵庫のみならず、業務用冷蔵庫などの用途にも適用できる。
2 冷蔵庫本体
3 冷凍室(貯蔵室)
6 冷蔵室(貯蔵室)
7 野菜室(貯蔵室)
21a,21b,22 冷気吐出口
23,24 扉
27 上段容器(容器)
28 下段容器(容器)
29 冷却促進部材
29b 食品載置部
31 食品
3 冷凍室(貯蔵室)
6 冷蔵室(貯蔵室)
7 野菜室(貯蔵室)
21a,21b,22 冷気吐出口
23,24 扉
27 上段容器(容器)
28 下段容器(容器)
29 冷却促進部材
29b 食品載置部
31 食品
Claims (5)
- 断熱区画された貯蔵室を有する冷蔵庫本体と、前記貯蔵室を冷却するための冷却手段と、前記貯蔵室に備えられた扉と、前記貯蔵室に備えられた食品を収納するための容器と、前記容器に配設された蓄冷機能を有する冷却促進部材と、前記冷却促進部材と前記貯蔵室とを備え、前記冷却促進部材は上面にマイクロ波を吸収する材料を蒸着させている冷蔵庫。
- 前記記載の冷却促進部材は食品を載置する食品載置部を有し、前記食品載置部の端部には前記食品載置部よりも上下方向において上方側に凸部が設けられた請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記記載の冷却促進部材がセラミックである請求項1または2に記載の冷蔵庫。
- 前記記載のマイクロ波を吸収する材料がフェライトである請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
- 前記記載のマイクロ波を吸収する材料が酸化スズである請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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