JP2012026270A - Egrバルブ装置および弁軸組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】弁座と弁体との間の隙間を抑制することができるEGRバルブ装置を得るとともに、弁座と弁体との位置を調整して組み付けることのできる弁軸組み付け方法を得ることを目的とする。
【解決手段】弁軸は、それぞれ弁体を保持する保持部を有する複数の軸を軸線方向に締結してなるもので、一方の弁軸の弁体を一方の弁座に当接して閉弁させた状態において、この弁体を保持する弁軸をハウジング内に軸受けを介して摺動可能に支持させた後、他方の弁軸の弁体を他方の弁座に当接して閉弁させ、この閉弁状態を保持して弁軸同士を軸線方向に締結する。
【選択図】図2
【解決手段】弁軸は、それぞれ弁体を保持する保持部を有する複数の軸を軸線方向に締結してなるもので、一方の弁軸の弁体を一方の弁座に当接して閉弁させた状態において、この弁体を保持する弁軸をハウジング内に軸受けを介して摺動可能に支持させた後、他方の弁軸の弁体を他方の弁座に当接して閉弁させ、この閉弁状態を保持して弁軸同士を軸線方向に締結する。
【選択図】図2
Description
この発明は、内燃機関において燃焼後の排気ガスの一部を吸気側へ導いて循環させる多弁式のEGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブ装置およびこのEGRバルブ装置の弁軸組み付け方法に関するものである。
この多弁式のEGRバルブ装置には、限られたスペースで大流量を確保するために、例えば2つの弁体が取り付けられた1本の弁軸を軸線方向に動作させて開弁させ、排気ガスを還流させる2弁式のEGRバルブ装置がある。
また、この2弁式のEGRバルブ装置において、材質の熱膨張差による弁漏れを防止するために、弁座の材質変更や弁座間の距離関係の見直しにより弁漏れを抑制する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、この2弁式のEGRバルブ装置において、材質の熱膨張差による弁漏れを防止するために、弁座の材質変更や弁座間の距離関係の見直しにより弁漏れを抑制する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の多弁式のEGRバルブ装置は、軸長の長短はあるものの、弁体を取り付ける弁軸が1弁式のEGRバルブ装置に比べて長く、切削加工等によって製作するため、弁軸の同軸度の精度が悪かった。そのため、この弁軸に弁体を複数取り付け、ハウジングに組み付けた際に、ハウジング側の弁座と弁軸側の弁体との間に隙間が生じるという課題があった。
また、弁軸を組み付ける際に、弁座と弁体との間の隙間を調整することができないため、洩れ量のバラツキが大きいという課題があった。
また、弁軸を組み付ける際に、弁座と弁体との間の隙間を調整することができないため、洩れ量のバラツキが大きいという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、弁軸の同軸度の精度を上げて弁座と弁体との間の隙間を抑制するEGRバルブ装置を得るとともに、弁軸をハウジングに組み付ける際に弁座と弁体との位置を調整して組み付けることができる弁軸の組み付け方法を得ることを目的とする。
この発明に係るEGRバルブ装置は、排気ガス流入口と排気ガス流出口をつなぐ排気ガス通路を内部に形成したハウジングと、排気ガス通路の途中においてハウジングに設けた弁座と、ハウジング内に軸受けを介して摺動可能に支持される弁軸と、弁軸に保持した弁体が弁座に当接する方向に弁軸を付勢する付勢部材と、弁体が弁座から離れる方向に弁軸を駆動させるアクチュエータとを備え、弁軸は、それぞれ弁体を保持する保持部を有する複数の軸を軸線方向に締結してなるものである。
また、この発明に係る弁軸の組み付け方法は、一方の弁軸の弁体を一方の弁座に当接して閉弁させた状態において、この弁体を保持する弁軸をハウジング内に軸受けを介して摺動可能に支持させた後、他方の弁軸の弁体を他方の弁座に当接して閉弁させ、この閉弁状態を保持して弁軸同士を軸線方向に締結するものである。
この発明のEGRバルブ装置は、弁体を保持する保持部を有する例えば2本の弁軸を軸長方向に締結して1本の弁軸とするように構成したので、弁軸の同軸度の精度を上げて弁座と弁体との間の隙間を抑制することができる。また、弁軸は弁体を弁座に当接させた閉弁状態で1本の弁軸として締結するため、弁軸をハウジングに組み付ける際に弁座と弁体との位置を調整して組み付けることができ、弁座と弁体との隙間を抑制することができる。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明のEGRバルブ装置1の一部を切り欠いた縦断面図であり、図2は、実施の形態1によるEGRバルブ装置1の弁軸の右半分を縦断した断面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明のEGRバルブ装置1の一部を切り欠いた縦断面図であり、図2は、実施の形態1によるEGRバルブ装置1の弁軸の右半分を縦断した断面図である。
このEGRバルブ装置1のハウジング10は、1つの排気ガス流入口21及び2つの排気ガス流出口22,23が形成されており、流出口21から流出口22,23へ分岐する排気ガス通路20の途中にそれぞれ中心穴を形成された弁座31,32が設けられている。
また、このハウジング10内部の中心軸上には、軸受け摺動支持部材(軸受け)40を介して弁軸50が軸線方向に摺動可能に取り付けられており、弁軸50は、弁軸51,52を締結して形成されている。この弁軸50には、ハウジング10に設けられた弁座31,32に対応する位置に保持部51a,52aが形成されており、その保持部51a,52aにより弁体60a,60bを保持している。また、この弁軸50の上部にはスプリングホルダ71が取り付けられており、スプリングホルダ71とハウジング10との間に設けられたスプリング(付勢部材)72は、常時、弁体60a,60bが弁座31,32に当接する方向に弁軸50を付勢している。
この弁軸50の詳細な構成については、後述する。
この弁軸50の詳細な構成については、後述する。
また、ハウジング10の上部には、アクチュエータとしてのモータ80が装着されており、このモータ80のモータシャフト81により、弁体60a,60bが弁座31,32から離れる方向に弁軸50を駆動させる。
ハウジング10の底部90は、弁軸50をハウジング内に組み付けるために開口されているが、弁軸50を組み付けた後は密閉部材91により閉じられる。
EGRバルブ装置1は、以上のように構成されており、図示しないエンジン等の内燃機関が稼動すると、モータ80が駆動し、ロータ中心のネジ穴に螺合するモータシャフト81がロータの回転によって軸線方向に移動する。そして、モータシャフト81は弁軸50の上端部に当接して該弁軸50をスプリング72の付勢力に抗して軸線方向に移動させる。弁軸50が移動すると、弁体60a,60bと弁座31,32との間に開口通路を形成し、弁軸50の移動量により排気ガス通路20の開度が調節され排気ガス循環量を調整する。
ここで、弁軸50及び弁体60a,60bの詳細な構成について説明する。
図2に示すように、実施の形態1のEGRバルブ装置1の弁軸50は、分割した上側の弁軸51及び下側の弁軸52で構成している。弁軸51には弁体60aを取り付ける保持部51aが形成されており、弁軸52には弁体60bを取り付ける保持部52aが形成されている。
この弁軸51の下端及び弁軸52の上端には、締結部としての凹部51b及び凸部52bが形成されており、この凹部51b及び凸部52bを係合させた状態で、例えば接着、溶接、圧入、ネジ止め、ピン止め等により固定して締結する。
図2に示すように、実施の形態1のEGRバルブ装置1の弁軸50は、分割した上側の弁軸51及び下側の弁軸52で構成している。弁軸51には弁体60aを取り付ける保持部51aが形成されており、弁軸52には弁体60bを取り付ける保持部52aが形成されている。
この弁軸51の下端及び弁軸52の上端には、締結部としての凹部51b及び凸部52bが形成されており、この凹部51b及び凸部52bを係合させた状態で、例えば接着、溶接、圧入、ネジ止め、ピン止め等により固定して締結する。
次に、この弁軸51,52及び弁体60a,60bのハウジング10への組み付け方法について説明する。
図3は、弁体60と弁座31又は32とが接触している状態(a)及び隙間が生じている状態(b)を示す部分断面図であり、図4は、EGRバルブ装置1の弁軸51,52及び弁体60a,60bの組み付け方法を示す図(a)〜(c)である。
図3は、弁体60と弁座31又は32とが接触している状態(a)及び隙間が生じている状態(b)を示す部分断面図であり、図4は、EGRバルブ装置1の弁軸51,52及び弁体60a,60bの組み付け方法を示す図(a)〜(c)である。
従来のEGRバルブ装置の1本の弁軸に2つの弁体60a,60bを取り付けた場合、軸の同軸度の精度が悪いため、一方の弁体60aを図3(a)のように弁座31に接するようにして組み付けたとしても、他方の弁体60bは図3(b)のように弁座32と弁体60bとの間に隙間150が生じてしまう。そこで、実施の形態1のEGRバルブ装置1においては、弁軸51,52を以下のように組み付ける。
まず、弁体60aは弁座31,32の中心穴を通すことができないため、例えば流入口21からハウジング10内へ入れ、図4(a)に示すように、この弁体60aを弁座31に押し当て閉弁させた状態にし(A)、弁軸51をハウジング10の開口した底部90から入れ、弁体60aの中心穴に通し、保持部51aに弁体60aを固定する(B)。このとき、弁軸51は軸受け摺動支持部材40を介してハウジング10に摺動可能に支持される。次に図4(b)に示すように、下側の弁体60bをハウジング10の底部90から入れ、弁座32に押し当てて閉弁させた状態にし(C)、弁軸52を弁体60bの中心穴に通す(D)。そして、図4(c)に示すように、弁座31と弁体60a、弁座32と弁体60bをそれぞれ当接して閉弁させた状態で保持部52aに弁体60bを固定する。さらに弁軸51,52の対向する凹部51b,凸部52bを係合させ、この凹凸係合部を接着、溶接、圧入、ネジ止め、ピン止め等により締結する(E)。ただし、これらの締結部の形状や締結方法に限定されるものではなく、使用環境に応じて、上下の弁軸51,52がガタつくことなく締結される形状や方法であればよい。
このように締結することで、弁軸50と、ハウジング10、軸受け摺動支持部材40等の他の構成部品との同軸度の精度を上げることができ、その結果、弁座31,32と弁体60a,60bとの隙間がほとんど無い状態となり、排気ガスの洩れ量を抑制することができる。
以上のように、実施の形態1のEGRバルブ装置1によれば、弁軸50を分割した2つの弁軸51,52を軸線方向に締結した構成にするとともに、一方の弁軸51の弁体60aを一方の弁座31に当接して閉弁させた状態において、この弁軸51をハウジング10内に軸受け摺動支持部材40を介して摺動可能に支持させた後、他方の弁軸52の弁体60bを他方の弁座32に当接して閉弁させ、この閉弁状態を保持して弁軸51,52の対向する凹凸部を係合させて締結したことにより、弁座31,32と弁体60a,60bとの間の隙間を抑制するとともに、弁軸51,52を組み付ける際に弁座31,32と弁体60a,60bとの位置を調整することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、EGRバルブ装置1の弁軸50を分割して弁軸51と弁軸52とを締結した構成について説明したが、実施の形態2は、締結した弁軸51,52の保持部51a,52aの形状を同一にしたことにより、弁体60a,60bを共用化する構成について説明する。
なお、実施の形態2の構成は、図1、図2を用いて説明し、実施の形態1で説明した構成と同じ部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
実施の形態1では、EGRバルブ装置1の弁軸50を分割して弁軸51と弁軸52とを締結した構成について説明したが、実施の形態2は、締結した弁軸51,52の保持部51a,52aの形状を同一にしたことにより、弁体60a,60bを共用化する構成について説明する。
なお、実施の形態2の構成は、図1、図2を用いて説明し、実施の形態1で説明した構成と同じ部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
従来の2弁式EGRバルブ装置は、1本の長い弁軸に複数の弁体を取り付けなければならないため、下側の弁体の中央穴の径を上側の弁体の中央穴の径より大きく形成しており、2種類の弁体を作成する必要があった。
これに対し、実施の形態2のEGRバルブ装置1は、弁軸51及び弁軸52の保持部51a,52aの形状が同一であり、この保持部51a,52aに取り付ける弁体60a,60bは、保持部51a,52aの形状に対応する同じ径の中心穴を形成した同一形状の弁体である。
これに対し、実施の形態2のEGRバルブ装置1は、弁軸51及び弁軸52の保持部51a,52aの形状が同一であり、この保持部51a,52aに取り付ける弁体60a,60bは、保持部51a,52aの形状に対応する同じ径の中心穴を形成した同一形状の弁体である。
以上のように、実施の形態2のEGRバルブ装置1によれば、弁軸51及び弁軸52の保持部51a,52aの形状を同じにしたことにより、弁体60a,60bを同一の形状にすることができ、その結果、弁体60a,60bを共用化することができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、弁軸50を分割して上側の弁軸51と下側の弁軸52とを締結して構成したEGRバルブ装置1について示したが、実施の形態3は、異なる軸長の軸を軸長方向に締結した弁軸50の構成について説明する。
実施の形態1では、弁軸50を分割して上側の弁軸51と下側の弁軸52とを締結して構成したEGRバルブ装置1について示したが、実施の形態3は、異なる軸長の軸を軸長方向に締結した弁軸50の構成について説明する。
図5(a)は、実施の形態1のEGRバルブ装置1に比べて弁座31と弁座32との間が長い距離hであるEGRバルブ装置の弁軸50を示す図であり、図5(b)は、実施の形態1のEGRバルブ装置1に比べて弁座31と弁座32との間が短い距離iであるEGRバルブ装置の弁軸50を示す図である。なお、弁軸50以外の構成については、実施の形態1と略同様であり、同じ符号を付して、その説明は省略する。
従来のEGRバルブ装置は、1本の弁軸で構成されているため、軸長が異なる仕様のEGRバルブ装置の場合、1本の弁軸を新たな設定で設計して加工しなければならない。そこで、実施の形態3では、図5(a)、(b)に示すような軸長の異なる弁軸53,54を軸長方向に締結して弁軸50を形成している。
弁軸53は、弁軸51と締結することにより、弁体60aと弁体60bとの間が距離hになる長さで形成されている。また、弁軸54は、弁軸51と締結することにより、弁体60aと弁体60bとの間が距離iになる長さで形成されている。
弁座31と弁座32との間が距離hであるEGRバルブ装置1には、図5(a)に示すように弁軸51と弁軸53とを軸長方向に締結して弁軸50をハウジング10に組み付ける。
また、弁座31と弁座32との間が距離iであるEGRバルブ装置1には、図5(b)に示すように弁軸51と弁軸54とを締結して弁軸50をハウジング10に組み付ける。
また、弁座31と弁座32との間が距離iであるEGRバルブ装置1には、図5(b)に示すように弁軸51と弁軸54とを締結して弁軸50をハウジング10に組み付ける。
なお、実施の形態3のEGRバルブ装置1では、下側の弁軸52を軸長を変えた弁軸53,54に替える構成について説明したが、弁座31より上部の仕様が異なるEGRバルブ装置1の場合に、上側の弁軸51を異なる軸長の軸に替える構成であってもよい。
このように、実施の形態3のEGRバルブ装置1によれば、上側の弁軸51又は下側の弁軸52に替えて、異なる軸長の弁軸を軸長方向に締結することで、弁軸51,52,53,54を共用化して、軸長の異なる仕様のEGRバルブ装置1に対応させることができる。
実施の形態4.
実施の形態1,2,3では、弁軸50を分割した弁軸51,52,53,54を用いているが、実施の形態4は、締結する少なくとも一方の弁軸の材質を他方の弁軸の材質に比べて熱膨張率の低い材質にした構成の例について説明する。
なお、実施の形態4のEGRバルブ装置1の構成は、実施の形態1〜3のEGRバルブ装置1の構成と略同一であり、図1から図5を適宜用いて説明し、同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。
実施の形態1,2,3では、弁軸50を分割した弁軸51,52,53,54を用いているが、実施の形態4は、締結する少なくとも一方の弁軸の材質を他方の弁軸の材質に比べて熱膨張率の低い材質にした構成の例について説明する。
なお、実施の形態4のEGRバルブ装置1の構成は、実施の形態1〜3のEGRバルブ装置1の構成と略同一であり、図1から図5を適宜用いて説明し、同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。
通常、弁軸50の材質は、耐食性を持たせるためステンレス鋼を用いており、例えばオーステナイト系ステンレスを用いている。この弁軸50の下側の弁軸52,53,54の材質を弁軸51とは異なる材質、例えば熱膨張率の低い材質にすることも可能である。
このように、実施の形態4のEGRバルブ装置1によれば、締結する少なくとも一方の弁軸52,53,54の材質を他方の弁軸51に比べて熱膨張率の低い材質にすることで、弁軸の熱膨張を抑制することができ、その結果、弁座31,32と弁体60a,60bとの隙間を抑制することができる。
なお、下側の弁軸52,54,55の材質を熱膨張率の低い材質に変えた例について説明したが、上側の弁軸51の材質を熱膨張率の低い材質に変えて構成したものでもよい。
また、あらかじめ上側の弁軸51の材質も同様に熱膨張率の低い材質を用いて製作すれば、より優れた洩れ性能を確保することができる。
実施の形態5.
実施の形態1〜4のEGRバルブ装置1では、締結する上側の弁軸51及び下側の弁軸52,53,54の形状が同様の棒状の軸で構成されているが、実施の形態5のEGRバルブ装置1は、締結する少なくとも一方の弁軸に軽量化手段を施した構成について説明する。
実施の形態1〜4のEGRバルブ装置1では、締結する上側の弁軸51及び下側の弁軸52,53,54の形状が同様の棒状の軸で構成されているが、実施の形態5のEGRバルブ装置1は、締結する少なくとも一方の弁軸に軽量化手段を施した構成について説明する。
図6は、EGRバルブ装置1の下側の棒状の弁軸52,53,54に替えて筒体の弁軸55を用いた弁軸50の構成を示す図である。なお、実施の形態5のEGRバルブ装置1の構成は、実施の形態1〜4のEGRバルブ装置1の構成と略同一であり、図1から図5を適宜用いて説明し、同一の構成についての説明は省略する。
図6に示すように、EGRバルブ装置1の分割した下側の弁軸55は、軸心部分を中空にした筒体形状であり、外観の形状は弁軸52,53,54と同様である。
なお、軽量化する手段を施した弁軸55は筒体形状に限定されるものではなく、弁軸55に必要な強度の範囲内において設定される形状であればよく、例えば、棒状の弁軸52,53,54の最外径を弁軸51の最外径に比べて小さくした弁軸55を用いることで、軽量化を実現することができる。ただし、筒体形状の弁軸55を用いることにより、弁軸55の加工を容易に行うことができる。
また、下側の弁軸55に軽量化手段を施した構成について説明したが、上側の弁軸51等に必要な強度の範囲内において軽量化手段を施してもよい。
このように、実施の形態5のEGRバルブ装置1によれば、締結した下側の弁軸55を例えば筒体形状のように軽量化する構造にしたことで、弁軸を円滑に作動させることができる。
以上のように、この発明におけるEGRバルブ装置は、それぞれ弁体を保持する保持部を有する複数の軸を軸線方向に締結して弁軸を構成したことにより、弁軸上の複数の弁体をハウジングの弁座に当接し閉弁させた状態を保持して締結することができる。その結果、弁座と弁体との隙間を抑制することができる。
なお、実施の形態1〜5では、2弁式のEGRバルブ装置における構成の例を示したが、同軸上に複数の弁体を設ける構成のEGRバルブ装置に適用した場合も同様の効果が得られる。
また、実施の形態1〜5では、2弁式のEGRバルブ装置1の弁軸50を分割して弁軸51と弁軸52,53,54,55のいずれかとを締結する構成について説明したが、寸法が一致すれば弁軸51等を1弁式のEGRバルブ装置の弁軸として共用化することができる。
1 EGRバルブ装置、10 ハウジング、20 排気ガス通路、21 排気ガス流入口、22,23 排気ガス流出口、30,31,32 弁座、40 軸受け摺動支持部材(軸受け)、50,51,52,53,54,55 弁軸、51a,52a 保持部、51b 凹部(締結部)、52b 凸部(締結部)、60,60a,60b 弁体、71 スプリングホルダ、72 スプリング(付勢部材)、80 モータ(アクチュエータ)、81 モータシャフト(アクチュエータ)、150 弁座と弁との隙間。
Claims (6)
- 排気ガス流入口と排気ガス流出口をつなぐ排気ガス通路を内部に形成したハウジングと、
前記排気ガス通路の途中において前記ハウジングに設けた弁座と、
前記ハウジング内に軸受けを介して摺動可能に支持される弁軸と、
前記弁軸に保持した弁体が前記弁座に当接する方向に前記弁軸を付勢する付勢部材と、
前記弁体が前記弁座から離れる方向に前記弁軸を駆動させるアクチュエータとを備え、
前記弁軸は、それぞれ前記弁体を保持する保持部を有する複数の軸を軸線方向に締結してなることを特徴とするEGRバルブ装置。 - 弁軸は、締結する各軸の保持部の形状が同一であることを特徴とする請求項1記載のEGRバルブ装置。
- 弁軸は、異なる軸長の軸を軸長方向に締結してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のEGRバルブ装置。
- 弁軸は、締結する少なくとも一方の軸の材質が他方の軸に対し熱膨張率の低い材質であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のEGRバルブ装置。
- 弁軸は、軽量化手段を施したことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のEGRバルブ装置。
- 一方の弁軸の弁体を一方の弁座に当接して閉弁させた状態において、この弁体を保持する弁軸をハウジング内に軸受けを介して摺動可能に支持させた後、
他方の弁軸の弁体を他方の弁座に当接して閉弁させ、この閉弁状態を保持して弁軸同士を軸線方向に締結することを特徴とするEGRバルブ装置の弁軸組み付け方法。
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