JP2012024873A - ねじ締め工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】噛み合い式のクラッチを備えたねじ締め機において、クラッチ歯が噛み合う直前に従動側にシンクロ回転を与えて噛み合い時の衝撃を低減する技術が提供されている。従来の技術では、スピンドル初期位置での共回りを完全になくすことが困難であり、またシンクロ機構を構成する部材の摩耗が大きかった。本発明では、シンクロ部材の摩耗を低減し、かつスピンドル初期位置での共回りを完全になくすことを目的とする。
【解決手段】クラッチ歯15d,21bの内周側において、規制部材23をテーパ面21dに摺接させてスピンドル15をシンクロ回転させる。外周側より周速が小さいので規制部材23の摩耗を低減できる。スピンドル15の初期位置では、規制部材23がテーパ面21dから離脱するのでシンクロ機構25を経由した共回り力が発生しない。
【選択図】図5

Description

この発明は、回転動力を伝達し、遮断するクラッチ機構を備えた主として手持ち式のねじ締め工具に関する。
手持ち式のねじ締め工具は、使用者が手に持ってねじ締め作業に用いる手持ち工具で、スピンドルの先端に装着したねじ締めビットにねじをセットして使用者が当該ねじ締め工具の全体をねじ締め材に向けて押し付けると、スピンドルが相対的に後退してクラッチ機構が接続され、これによりスピンドルが回転してねじがねじ締め材に締め込まれていく。
クラッチ機構は、駆動側とこの駆動側に対して軸方向に変位可能に支持されたスピンドル側との間に設けられている。このクラッチ機構はいわゆる噛み合いクラッチ機構で、駆動側クラッチ歯と従動側クラッチ歯を備えており、スピンドルの軸方向変位により両クラッチ歯が噛み合うと動力が伝達され、両クラッチ歯の噛み合いが外れると動力が遮断される。
ねじ締めの進行に伴ってスピンドルがねじ締め込み側に前進すると、クラッチ機構の噛み合いが徐々に浅くなっていく。ねじが完全に締め込まれると、クラッチ機構の噛み合いが外れて動力が遮断され、従ってスピンドルの回転が停止される。
この種の噛み合いクラッチ機構では、噛み合い時の衝撃を低減する等のためにいわゆるシンクロ機構(同調機構)を併設する技術が従来公知になっている。このシンクロ機構に関する技術が下記の特許文献に開示されている。これらに開示されたシンクロ機構によれば、スピンドルの後退に伴って従動側のクラッチ歯が駆動側のクラッチ歯に噛み合う前に、スピンドルに予め回転動力の一部を伝達して当該スピンドルを予備的に同調回転(シンクロ回転)させ、これにより駆動側との回転数差を小さくした状態で駆動側クラッチ歯と従動側クラッチ歯を噛み合わせることにより大きな衝撃を伴うことなくクラッチ機構が接続されるようになっている。クラッチ機構の接続が大きな衝撃を伴うことなくスムーズになされるので、その耐久性を高めることができるとともに、当該ねじ締め工具の使い勝手を高めることができる。
特許第4334944号公報 特開2010−94773号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたシンクロ機構によれば、スピンドルに対してシンクロ回転させる段階のみならず、スピンドルと駆動ギヤとの間に、常時径方向変位部材と移動部材(スチールボール)と位置決め部材がばね付勢力が作用した状態で介在された構成であったため、移動部材が点当たり状態であるものの現実には常時駆動側の回転動力の一部が伝達されるため、スピンドル初期位置での共回りを完全になくすことが困難であるとともに、これらシンクロ機構を構成する部材の摩耗を一層低減させる必要があった。
また、特許文献2に開示されたシンクロ機構によれば、クラッチ歯が噛み合う直前にスピンドルに設けた金属製のシンクロ部材を駆動ギヤの外周に摺接させてその摩擦によりスピンドルをシンクロ回転させる構成であるため、駆動ギヤの外周の摩耗が大きくなる問題があった。
本発明は、これら従来の問題を解消するためになされたもので、スピンドル初期位置での共回りがなく、しかもシンクロ機構を構成する部材の摩耗を大幅に低減することを目的とする。
上記の課題は以下の発明によって解決することができる。
第1の発明は、駆動側の回転動力をクラッチ機構を経て従動側に伝達するねじ締め工具であって、前記クラッチ機構は、前記従動側を前記駆動側に対して軸方向に移動させてクラッチ歯の噛み合い、離脱により回転動力を伝達、遮断する噛み合い式クラッチ機構であり、前記従動側の後退途中であって該従動側のクラッチ歯が前記駆動側のクラッチ歯に噛み合う前に前記従動側に前記駆動側の回転動力を伝達してシンクロ回転させるシンクロ機構を備えており、該シンクロ機構は、前記駆動側のクラッチ歯の内周側と前記従動側のクラッチ歯の内周側との摺接による摩擦により前記従動側に前記駆動側の回転動力を伝達してシンクロ回転(駆動側との同調回転)させる構成である。
この第1の発明によれば、従動側の後退途中で駆動側との摩擦が発生して駆動側の回転動力の一部がシンクロ回転力として作用する。このため、従動側の前進端位置である初期位置では駆動側との摩擦が発生しないことから当該シンクロ機構を経て駆動側の回転動力が伝達されず、従って従動側の共回り(シンクロ回転)は発生しない。
しかも、駆動側のクラッチ歯の内周側と従動側のクラッチ歯の内周側との摺接により共回り力を伝達する構成であるので、外周側を摺接させる構成に比して摺接による周速が遅いことから当該摺接部位の摩耗を低減することができる。
また、クラッチ歯の内周側にシンクロ機構を設ける構成であるので、クラッチ機構の径方向の大型化を招くことなく当該ねじ締め工具のコンパクト性を維持することができる。
第2の発明は、上記の第1の発明において、さらに前記従動側の後退距離が大きくなる程、前記駆動側に対する摩擦力が大きくなる構成である。第2の発明によれば、従動側の後退に伴って徐々にシンクロ回転力が大きくなることから、スムーズなシンクロ回転を実現することができ、より一層クラッチ噛み合い時の衝撃を低減することができる。
第3の発明は、第2の発明において、より具体的には前記駆動側のクラッチ歯の内周側に規制軸部を設ける一方、前記従動側のクラッチ歯の内周側に前記規制軸部が進入可能な規制凹部を設け、該規制凹部の内周と前記規制軸部の外周の一方に規制部材を設け、他方にテーパ面を設けて、前記従動側の後退に伴って該テーパ面に前記規制部材を摺接させて前記従動側をシンクロ回転させる構成である。第3の発明によれば、従動側が後退するとその規制凹部内に駆動側の規制軸部が進入する。駆動側の規制軸部が従動側の規制凹部内に相対的に進入されると、一方に設けた規制部材が他方に設けたテーパ面に摺接されてシンクロ回転力が徐々に大きくなる。
テーパ面と規制部材との摺接については、規制凹部の内周に規制部材を設ける一方、規制軸部にテーパ面を設けて、規制部材の内周側にテーパ面を摺接させる構成、あるいは規制凹部の内周にテーパ面を設ける一方、規制軸部に規制部材を設けて、テーパ面の内周に規制部材を摺接させる構成の何れであってもよい。前者の構成が第4の発明に相当する。何れの構成であっても、規制部材として例えばゴムリング(オーリング)を用いることができる。前者の場合は規制凹部の内周にゴムリングを取り付ける構成であり、後者の場合は規制軸部にゴムリングを取り付ける構成となる。
第5の発明は、第1〜第4の発明の何れかにおいて、前記駆動側と前記従動側との間に、前記従動側を初期位置側に付勢する手段を備えた構成である。この付勢手段であって例えばばねによって従動側が初期位置に戻される。この付勢手段による付勢力は、駆動側の回転動力の一部を従動側に伝達する作用をし、これが第2のシンクロ機構として機能する。この第2のシンクロ機構の場合にも、従動側の後退距離が大きくなるほど、シンクロ回転力が徐々に大きくなる。
第6の発明は、上記の各発明の何れかにおいて、前記クラッチ機構にいわゆるサイレントクラッチ機構を併設した構成である。いわゆるサイレントクラッチは、駆動側について、クラッチ歯を有するクラッチ板と駆動源により回転するクラッチギヤとに分離し、クラッチ板とクラッチギヤの少なくとも一方に設けたカム溝内に鋼球(スチールボール)を挟み込ませて、クラッチ板とクラッチギヤとの間に回転方向の相対変位が発生したときにクラッチ板を軸方向へ変位させる構成とされており、クラッチ板の軸方向への変位により従動側のクラッチ歯のと噛み合い、離脱を瞬時に行うことができる技術である。
シンクロ機構に加えて係るサイレントクラッチ機能を併設することにより、当該クラッチ機構の噛み合い時の衝撃をより確実に低減し、また動力遮断時の静音性を確保することができ、その結果当該クラッチ機構の耐久性を大幅に高めることができる。
第7の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載したねじ締め工具であって、前記従動側が初期位置に戻されると、該従動側にその共回りを規制するための共回り防止部材が押圧される構成である。この第7の発明によれば、従動側が初期位置に戻されると共回り防止部材が押し付けられてその共回り(駆動側とのシンクロ回転)がより一層確実に防止される。
本実施形態のクラッチ機構を備えたねじ締め工具の内部構造を示す側面図である。 本実施形態に係るシンクロ機構及びその周辺の拡大図である。本図は、シンクロ回転力が遮断された状態を示している。 本実施形態に係るシンクロ機構及びその周辺の拡大図である。本図は、シンクロ回転力が伝達されている状態を示している。 クラッチ機構及びその周辺の拡大側面図である。本図は、スピンドルが初期位置に戻された上記状態を示している。 クラッチ機構及びその周辺の拡大側面図である。本図は、スピンドルの後退途中であってクラッチ歯が噛み合う直前の状態を示している。 クラッチ機構及びその周辺の拡大側面図である。本図は、クラッチ機構が噛み合った状態を示している。
次に、本発明の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るクラッチ機構10を備えた手持ち式のねじ締め工具1を示している。このねじ締め工具1は、電動モータ2を内装した工具本体部3と、工具本体部3の後部に側方(図示下側)へ張り出す状態に設けたハンドル部4を備えている。ハンドル部4の基部付近にトリガ形式のスイッチレバー5を備えている。ハンドル部4を把持した手の指先でスイッチレバー5を引き操作すると電動モータ2が起動する。工具本体部3の前部には、ねじ締め深さ調整用のアジャストスリーブ6が設けられている。このアジャストスリーブ6を回転操作するとねじの噛み合いを経てロケータ7が前後に進退する。ロケータ7の先端からねじ締めビット8の先端部が突き出されている。アジャストスリーブ6の回転操作によりロケータ7が前後に進退してねじ締めビット8に対する相対位置が変化することによりねじの締め込み深さを調整することができる。
電動モータ2の出力軸には出力ギヤ部2aが形成されている。この出力ギヤ部2aは、駆動ギヤ11に噛み合わされている。駆動ギヤ11は中間軸12を介して回転可能に支持されている。中間軸12の後部は、軸受け13を介して工具本体部3のハウジング3aに対して回転自在に支持されている。中間軸12の前部は、軸受け14を介してスピンドル15に対して軸回りに相対回転可能かつ軸方向(前後方向)に相対移動可能に支持されている。軸受け14は、スピンドル15の後面側に設けた規制凹部15b内に取り付けられている。スピンドル15は、スリーブ形の軸受け16を介して工具本体部3のハウジング3aに対して軸回りに回転可能かつ軸方向(前後方向)に変位可能に支持されている。スピンドル15の前端に設けたビット装着孔15aにねじ締めビット8が装着されている。
スピンドル15と駆動ギヤ11との間にクラッチ機構10が構成されている。このクラッチ機構10を経て駆動側としての電動モータ2の回転動力が従動側としてのスピンドル15側に伝達され、逆に遮断される。クラッチ機構10の詳細が図4〜図6に示されている。本例のクラッチ機構10は、いわゆるサイレントクラッチ機構20を構成している。このサイレントクラッチ機構20の原理については従来公知の技術であるが以下簡単に説明すると、駆動ギヤ11の前面側には、クラッチ板21が同軸で相対回転可能かつ前後方向に接近、離間可能に支持されている。
駆動ギヤ11とクラッチ板21との間には、3つの鋼球22〜22が挟み込まれている。各鋼球22は、駆動ギヤ11側のカム溝11aとクラッチ板21側のカム溝21aの双方に嵌り込んだ状態で挟み込まれている。各カム溝11a,21aは、回転方向に深さが徐々に変化している。このため、駆動ギヤ11に対してクラッチ板21が相対的に回転すると、各鋼球22がカム溝11a,21a内を移動する結果、クラッチ板21は駆動ギヤ11に対して接近、離間する。図4は、駆動ギヤ11に対してクラッチ板21が離間した動力遮断状態を示し、図6は接近した動力伝達状態を示し、図5はスピンドル15の後退途中であってクラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bに対してスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dが噛み合う直前のシンクロ回転状態を示している。
クラッチ板21の前面側には、円筒形の規制軸部21cが前方へ突き出す状態で設けられている。この規制軸部21cの内周側に中間軸12が挿通されている。この規制軸部21cは、スピンドル15の規制凹部15b内に進入可能な外径で形成されている。この規制軸部21cの前端外周に、前側が小径となるテーパ面21dが設けられている。
クラッチ板21の前面側であって規制軸部21cの周囲に、クラッチ歯21b〜21bが形成されている。クラッチ歯21b〜21bは、当該クラッチ板21の回転軸線(中間軸12の軸線)を中心として放射方向に沿って複数形成されている。
スピンドル15の後部には、上記クラッチ板21に対向する状態でフランジ部15cが設けられている。このフランジ部15cの後面であって規制凹部15bの口元周縁に沿って、複数のクラッチ歯15d〜15dが放射状に設けられている。
後述するようにスピンドル15が後退してそのクラッチ歯15d〜15dが、クラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bに噛み合うことにより、当該クラッチ機構10が接続されて駆動ギヤ11(駆動側)の回転動力がスピンドル15(従動側)に伝達される。
クラッチ板21とスピンドル15のフランジ部15cとの間には圧縮ばね26が介装されている。この圧縮ばね26によってスピンドル15が前進端位置(初期位置)に移動する方向であってクラッチ遮断側に付勢されている。この圧縮ばね26がスピンドル15(従動側)を初期位置側に付勢するための手段の一例に相当する。
スピンドル15が圧縮ばね26によって初期位置に戻されると、そのフランジ部15cの前面が、共回り防止部材24に当接される。この共回り防止部材24は、金属製で円環形状を有しており、その後面(フランジ部15cに対する当接面)には係合爪部が形成されている。これに対して、フランジ部15cの前面には、浅い係合凹部15eが周方向の複数箇所に段付き状態で設けられている。このため、スピンドル15が初期位置に戻されると、フランジ部15cの係合凹部15e,15e内に共回り防止部材24の係合爪部が嵌り込んで係合し、これにより当該スピンドル15の初期位置における回転が確実に規制されるようになっている。
スピンドル15の規制凹部15b内には、円環形状の規制部材23が取り付けられている。本実施形態ではこの規制部材23にゴムリングが用いられている。この規制部材23は、規制凹部15bの口元(後部)付近に内周面に沿って取り付けられている。スピンドル15を後退させてこの規制凹部15b内にクラッチ板21の規制軸部21cが相対的に進入すると、当該規制軸部21cはこの規制部材23の内周側に挿入される。規制部材23の内径寸法及び規制軸部21の外径寸法は適切に設定されており、スピンドル15が後退する過程において図5に示すように進入当初はこの規制部材23が規制軸部21のテーパ面21dに摺接され、図6に示すようにその後当該規制軸部21の外周面に摺接される。この規制部材23がクラッチ板21の規制軸部21cに摺接されることにより、駆動ギヤ11(駆動側)の回転動力の一部が摩擦力によってスピンドル15側(従動側)に伝達され、これによりスピンドル15がシンクロ回転(同調回転)する。このことから、本実施形態では、クラッチ板21の規制軸部21cと規制部材23がシンクロ機構25を構成している。
以上のように構成した本実施形態のねじ締め工具1によれば、ねじ締めビット8の先端にねじをセットし、スイッチレバー5の引き操作により電動モータ2を起動しつつ当該ねじ締め工具1をねじ締め方向に押し操作すると、スピンドル15が相対的に後退してそのクラッチ歯15d〜15dがクラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bに噛み合うことによりクラッチ機構10が接続されてねじ締めのための回転動力がスピンドル15に伝達される。
本実施形態のクラッチ機構10はサイレントクラッチ機構20を構成している。このサイレントクラッチ機構20によれば、スピンドル15の後退途中においてスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dがクラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bに接触すると、クラッチ板21に回転抵抗が加えられて当該クラッチ板21と駆動ギヤ11との間に相対回転が発生する。クラッチ板21が駆動ギヤ11に対して相対回転すると、各鋼球22がカム溝11a,21a内を浅い側へ変位し、その結果クラッチ板21が駆動ギヤ11から離間する方向に変位する。クラッチ板21が駆動ギヤ11から離間する方向であってスピンドル15側に変位することからそのクラッチ歯21b〜21bがスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dに瞬時に噛み合う。このように、サイレントクラッチ機構20によれば、クラッチ板21が前側へ変位してそのクラッチ歯21b〜21bがスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dに瞬時に噛み合わされて回転動力の伝達がスムーズになされる。
しかも本実施形態のクラッチ機構10は、スピンドル15の後退途中であってスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dがクラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bに噛み合う前に駆動側の回転動力をスピンドル15に伝達してシンクロ回転させるシンクロ機構25を備えている。このシンクロ機構25は、クラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bの内周側に設けた規制軸部21cとスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dの内周側に設けた規制部材23との摺接による摩擦によりスピンドル15に駆動側の回転動力を伝達してシンクロ回転(駆動側との同調回転)させる構成となっている。
また、本実施形態のシンクロ機構25によれば、クラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bの内周側とスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dの内周側との摺接により共回り力を伝達する構成であるので、外周側を摺接させる構成に比して摺接による周速が遅いことから当該摺接部位(規制軸部21cの特にそのテーパ面21d)の摩耗を低減することができる。
ねじ締めの進行によりスピンドル15が前進し、ねじ締めが完了するとスピンドル15のクラッチ歯15d〜15dがクラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bから外れて回転動力が遮断されるとともに、クラッチ板21の回転抵抗が取り除かれて当該クラッチ板21が駆動ギヤ11側に戻される。このため、スピンドル15側のクラッチ歯15d〜15dとクラッチ板21のクラッチ歯21b〜21bの切り離しが瞬時になされて、駆動ギヤ11が静かに空転する。その後、当該ねじ締め工具1の押し付け操作を解除すると、スピンドル15が圧縮ばね26によってその前進端位置である初期位置に戻される。図4に示すようにスピンドル15が初期位置に戻されると、規制部材23が規制軸部21cから完全に離間して駆動側との摩擦が発生しないことからシンクロ機構25を経て駆動側の回転動力が伝達されず、従って規制軸部21c及び規制部材23の摩耗を低減できるとともに、従動側の共回り(シンクロ回転)を確実に防止することができる。
また、例示したシンクロ機構25によれば、従動側の規制部材23を駆動側のテーパ面21dに摺接させてシンクロ回転力を伝達する構成であるので、スピンドル15(従動側)の後退距離が大きくなるほど、規制部材23のテーパ面21dに対する摺動抵抗(摩擦力)が大きくなり、従ってシンクロ回転力が徐々に大きくなる。このため、従動側のクラッチ歯15d〜15dと駆動側のクラッチ歯21b〜21bとの噛み合い時の衝撃をより一層低減することができる。
さらに、例示したクラッチ機構10では、クラッチ板21とスピンドル15のフランジ部15cとの間であってクラッチ歯15d〜15d、21b〜21bの外周側に介装された圧縮ばね26が第2のシンクロ機構として機能することにより、スピンドル15に対して一層確実なシンクロ回転を発生させることができる。
また、シンクロ機構25に加えてサイレントクラッチ機能を備えることにより、クラッチ噛み合い時の静音性及びクラッチ遮断時の静音性を確保することができ、これにより当該ねじ締め工具1の耐久性を高めることができる。
さらに、工具本体部3のハウジング3aには、初期位置に戻されたスピンドル15の共回りをより防止するための共回り防止部材24が取り付けられている。上記したようにスピンドル15が初期位置に戻された状態では、規制部材23が規制軸部21cから離脱してシンクロ機構25が完全に遮断された状態となることに加えて、当該共回り防止部材24によってもスピンドル15の共回りを確実に防止することができる。
さらに、本実施形態のシンクロ機構25は、噛み合いクラッチ機構10のクラッチ歯15d〜15d,21b〜21bの内周側に規制部材23及び規制軸部21cを設ける構成であるので、クラッチ機構10の径方向の大型化を招くことがなく、ひいてはねじ締め工具1のコンパクト性を維持しつつ、当該クラッチ機構10の静音化及び耐久性の向上を図ることができる。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、シンクロ回転用の規制部材23を規制凹部15b側に設ける構成を例示したが、クラッチ板21の規制軸部21cに規制部材を設け、これを規制凹部の内周面に摺接させることにより駆動側の回転動力をスピンドル15に伝達してシンクロ回転させる構成としてもよい。
また、駆動ギヤ11とクラッチ板21との間に鋼球22〜22を備えず、両者11,21が一体に設けられた噛み合いクラッチ(サイレント機構を備えないクラッチ)についても同様に適用することができる。
さらに、クラッチ歯15d〜15d,21b〜21bの噛み合いによって回転動力を伝達する噛み合い式のクラッチ機構10を例示したが、本発明に係るシンクロ機構25は、摩擦クラッチ機構、電磁クラッチ機構等その他の形態のクラッチ機構についても同様に適用することができる。
1…ねじ締め工具
2…電動モータ、2a…出力ギヤ部
3…工具本体部、3a…ハウジング
4…ハンドル部
5…スイッチレバー
6…アジャストスリーブ
7…ロケータ
8…ねじ締めビット
10…クラッチ機構
11…駆動ギヤ、11a…カム溝
12…中間軸
13…軸受け
14…軸受け
15…スピンドル
15a…ビット装着孔、15b…規制凹部、15c…フランジ部、15d…クラッチ歯
15e…係合凹部
16…軸受け
20…サイレントクラッチ機構
21…クラッチ板
21a…カム溝、21b…クラッチ歯、21c…規制軸部、21d…テーパ面
22…鋼球
23…規制部材(ゴムリング)
24…共回り防止部材
25…シンクロ機構
26…圧縮ばね

Claims (7)

  1. 駆動側の回転動力をクラッチ機構を経て従動側に伝達するねじ締め工具であって、前記クラッチ機構は、前記従動側を前記駆動側に対して軸方向に移動させてクラッチ歯の係脱により回転動力を伝達、遮断する噛み合い式クラッチ機構であり、
    前記従動側の後退途中であって該従動側のクラッチ歯が前記駆動側のクラッチ歯に噛み合う前に前記従動側に前記駆動側の回転動力を伝達してシンクロ回転させるシンクロ機構を備えており、
    該シンクロ機構は、前記駆動側のクラッチ歯の内周側と前記従動側のクラッチ歯の内周側との摺接による摩擦により前記従動側に前記駆動側の回転動力を伝達してシンクロ回転させる構成としたねじ締め工具。
  2. 請求項1記載のねじ締め工具であって、前記従動側の後退距離が大きくなる程、前記駆動側に対する摩擦力が大きくなる構成としたねじ締め工具。
  3. 請求項2記載のねじ締め工具であって、前記駆動側のクラッチ歯の内周側に規制軸部を設ける一方、前記従動側のクラッチ歯の内周側に前記規制軸部が進入可能な規制凹部を設け、該規制凹部の内周と前記規制軸部の外周の一方に規制部材を設け、他方にテーパ面を設けて、前記従動側の後退に伴って該テーパ面に前記規制部材を摺接させて前記従動側をシンクロ回転させる構成としたねじ締め工具。
  4. 請求項3記載のねじ締め工具であって、前記規制凹部の内周に前記規制部材が設けられ、前記規制軸部に前記テーパ面が設けられたねじ締め工具。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載したねじ締め工具であって、前記駆動側と前記従動側との間に、前記従動側を初期位置側に付勢する手段を備えたねじ締め工具。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載したねじ締め工具であって、前記クラッチ機構は、クラッチ歯を有するクラッチ板とクラッチギヤとの間にカム溝を介して鋼球を挟み込んで前記クラッチ板が該クラッチギヤに対して相対回転すると該クラッチ板が軸方向に変位して、そのクラッチ歯を前記従動側のクラッチ歯に対して噛み合わせ、離脱させる構成としたサイレントクラッチであるねじ締め工具。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載したねじ締め工具であって、前記従動側が初期位置に戻されると、該従動側にその供回りを規制するための供回り規制部材が押圧される構成としたねじ締め工具。
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