以下、本発明の一実施形態(以下、「本実施形態」という)を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による楽曲コンテンツ配信システム100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、楽曲コンテンツ配信システム100は、楽曲コンテンツ配信サーバ120、携帯端末140および車載装置160を備えて構成されている。このうち、楽曲コンテンツ配信サーバ120は、例えば楽曲コンテンツ配信センタに設置される。携帯端末140および車載装置160は、例えば、ユーザが運転する車両内に設置される。そして、楽曲コンテンツ配信サーバ120、携帯端末140、車載装置160の間が有線または無線の通信回線にて接続されている。
まず、楽曲コンテンツ配信サーバ120の機能構成について説明する。図1に示すように、楽曲コンテンツ配信サーバ120は、楽曲コンテンツ記憶部200、指定ラジオ局情報受信部220、評価情報受信部240、楽曲コンテンツ特定部260および楽曲コンテンツ送信部280を備えて構成されている。
楽曲コンテンツ記憶部200は、複数の楽曲コンテンツを記憶する。各楽曲コンテンツには、ジャンル名、アルバム名、楽曲名、アーティスト名、作曲者名などの付属情報が付属している。また、各楽曲コンテンツには、その音楽的特徴(例えば、リズムやサウンドなど)を示す音楽的特徴情報が関連付けられている。音楽的特徴情報は、楽曲コンテンツ配信サーバ120を管理する楽曲コンテンツ配信業者が各楽曲コンテンツを分析することによって生成している。
指定ラジオ局情報受信部220は、携帯端末140から送信された指定ラジオ局情報を受信する。そして、指定ラジオ局情報受信部220は、受信した指定ラジオ局情報を楽曲コンテンツ特定部260に出力する。指定ラジオ局情報は、ユーザが車載装置160において指定したラジオ局を示す情報である(詳細については後述する)。
評価情報受信部240は、携帯端末140から送信された評価情報を受信する。そして、評価情報受信部240は、受信した評価情報を楽曲コンテンツ特定部260に出力する。評価情報は、楽曲コンテンツ配信サーバ120から携帯端末140を介して車載装置160に配信される楽曲コンテンツに対するユーザの好みの程度を示す情報である(詳細については後述する)。
楽曲コンテンツ特定部260は、指定ラジオ局情報受信部220から指定ラジオ局情報が出力された場合、楽曲コンテンツ記憶部200を参照し、当該指定ラジオ局情報に含まれる属性情報(ジャンル、アルバム名、アーティスト名、楽曲名または作曲者名など)を付属情報の一つとして有する楽曲コンテンツをランダムに1つ抽出する。そして、楽曲コンテンツ特定部260は、抽出した楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が高い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを携帯端末140に対する配信対象として特定する。
また、楽曲コンテンツ特定部260は、評価情報受信部240から評価情報が出力された場合、出力された評価情報に含まれる嗜好情報の値が「好き」であるとき、評価情報に含まれる楽曲名情報およびアーティスト名情報で特定される楽曲コンテンツの音楽的特徴情報を楽曲コンテンツ記憶部200から取り出す。そして、楽曲コンテンツ特定部260は、取り出した音楽的特徴情報との類似度が高い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを携帯端末140に対する次の配信対象として特定する。
一方、評価情報に含まれる嗜好情報の値が「嫌い」であるとき、楽曲コンテンツ特定部260は、評価情報に含まれる楽曲名情報およびアーティスト名情報で特定される楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が低い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを携帯端末140に対する次の配信対象として特定する。
また、楽曲コンテンツ特定部260は、配信対象として特定した楽曲コンテンツを楽曲コンテンツ記憶部200から取り出して楽曲コンテンツ送信部280に出力する。楽曲コンテンツ送信部280は、楽曲コンテンツ特定部260から出力された楽曲コンテンツをその付属情報と共に携帯端末140に送信する。
次に、携帯端末140の機能構成について説明する。図1に示すように、携帯端末140は、属性情報受信部300、ラジオ局生成部320、ラジオ局情報記憶部340、ラジオ局情報送信部360、指定ラジオ局情報受信部380、指定ラジオ局情報送信部400、楽曲コンテンツ受信部420、楽曲コンテンツ送信部440、評価情報受信部460および評価情報送信部480を備えて構成されている。携帯端末140の各機能ブロック300〜480は、携帯端末140にインストールされたアプリケーションプログラムにより実現される。
属性情報受信部300は、車載装置160から送信された属性情報を受信する。そして、属性情報受信部300は、受信した属性情報をラジオ局生成部320に出力する。属性情報は、携帯端末140でラジオ局を生成するために必要な情報であり、楽曲コンテンツの付属情報から抽出される(詳細については後述する)。
ラジオ局生成部320は、属性情報受信部300から出力された属性情報に基づいて、楽曲コンテンツ配信サーバ120から楽曲コンテンツの配信を受けるためのラジオ局を生成する。具体的には、ラジオ局生成部320は、属性情報受信部300から出力された属性情報(ジャンル、アルバム名、アーティスト名、楽曲名または作曲者名など)を含む情報を携帯端末140のアプリケーションプログラムが認識可能なラジオ局情報として生成する。そして、ラジオ局生成部320は、生成したラジオ局情報をラジオ局情報記憶部340に記憶させる。なお、ラジオ局生成部320は、生成したラジオ局情報と同一のラジオ局情報が既にラジオ局情報記憶部340に記憶されている場合、当該生成したラジオ局情報をラジオ局情報記憶部340に記憶させない。
ラジオ局情報送信部360は、ラジオ局情報の送信要求を車載装置160から受けた場合、ラジオ局情報記憶部340に記憶されているラジオ局情報を車載装置160に送信する。ラジオ局情報記憶部340に記憶されているラジオ局情報が複数あれば、ラジオ局情報送信部360は、複数のラジオ局情報を車載装置160に送信する。この場合、車載装置160では、ラジオ局情報送信部360から送信された複数のラジオ局情報のうち何れかがユーザに指定される。
指定ラジオ局情報受信部380は、車載装置160から送信された指定ラジオ局情報を受信する。そして、指定ラジオ局情報受信部380は、受信した指定ラジオ局情報を指定ラジオ局情報送信部400に出力する。指定ラジオ局情報送信部400は、指定ラジオ局情報受信部380から出力された指定ラジオ局情報を楽曲コンテンツ配信サーバ120の指定ラジオ局情報受信部220に送信する。そうすると、上述したように、指定ラジオ局情報に応じた楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ配信サーバ120から携帯端末140に配信される。
楽曲コンテンツ受信部420は、楽曲コンテンツ配信サーバ120の楽曲コンテンツ送信部280から送信された楽曲コンテンツおよび付属情報を受信する。そして、楽曲コンテンツ受信部420は、受信した楽曲コンテンツおよび付属情報を楽曲コンテンツ送信部440に出力する。楽曲コンテンツ送信部440は、楽曲コンテンツ受信部420から出力された楽曲コンテンツおよび付属情報を車載装置160に送信する。
評価情報受信部460は、車載装置160から送信された評価情報を受信する。評価情報受信部460は、受信した評価情報を評価情報送信部480に出力する。評価情報送信部480は、評価情報受信部460から出力された評価情報を楽曲コンテンツ配信サーバ120の評価情報受信部240に送信する。そうすると、上述したように、評価情報に応じた楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ配信サーバ120から携帯端末140に配信される。
最後に、車載装置160の機能構成について説明する。図1に示すように、車載装置160は、操作受付部500、楽曲コンテンツ記憶部520(本発明の記録媒体に対応)、再生制御部540、属性情報抽出部560、属性情報送信部580、ラジオ局情報受信部600、表示制御部620、指定ラジオ局情報送信部640、楽曲コンテンツ受信部660、判定部680、評価情報生成部700および評価情報送信部720を備えて構成されている。
操作受付部500は、操作部(図示せず、以下同じ)を介して、所望の楽曲コンテンツの再生を要求する操作を受け付ける。そして、操作受付部500は、楽曲コンテンツの再生要求を再生制御部540に出力する。また、操作受付部500は、楽曲コンテンツ記憶部520から読み出された楽曲コンテンツが再生制御部540により再生されている場合、操作部を介して、ラジオ局を生成することを要求する操作を受け付ける。そして、操作受付部500は、ラジオ局の生成要求を属性情報抽出部560に出力する。
また、操作受付部500は、操作部を介して、ラジオ局情報を表示することを要求する操作を受け付ける。そして、操作受付部500は、ラジオ局情報の表示要求をラジオ局情報受信部600に出力する。また、操作受付部500は、操作部を介して、表示制御部620により表示されているラジオ局情報の中から何れかのラジオ局情報を指定する操作を受け付ける。そして、操作受付部500は、指定されたラジオ局情報を指定ラジオ局情報送信部640に通知する。
楽曲コンテンツ記憶部520は、車載装置160に内蔵されたハードディスク等の記録媒体であり、複数の楽曲コンテンツを記憶する。各楽曲コンテンツには、ジャンル、アルバム名、楽曲名、アーティスト名、作曲者名およびレート情報などの付属情報が付属している。レート情報は、楽曲コンテンツに対するユーザの好みの程度として「未評価」、「嫌い」、「普通」、「好き」、「大好き」および「最高」の何れかを値として有している。各楽曲コンテンツのレート情報の値は、車載装置160の操作部を介してユーザにより事前に設定されている。
再生制御部540は、所望の楽曲コンテンツの再生要求が操作受付部500から出力された場合、当該楽曲コンテンツを楽曲コンテンツ記憶部520から取り出して再生するように制御する。また、再生制御部540は、楽曲コンテンツ受信部660から楽曲コンテンツが出力された場合、当該楽曲コンテンツを再生するように制御する。
属性情報抽出部560は、楽曲コンテンツ記憶部520から読み出された楽曲コンテンツが再生制御部540により再生されている場合、ラジオ局の生成要求が操作受付部500から出力されたとき、当該再生中の楽曲コンテンツに付属している付属情報から、当該楽曲コンテンツの属性情報を抽出する。具体的には、属性情報抽出部560は、付属情報に含まれるジャンル、アルバム名、楽曲名、アーティスト名、作曲者名のうち何れか1つを属性情報として抽出する。例えば、車載装置160の製造出荷時にあらかじめ設定されている優先順位の最も高い項目(例えば、ジャンル)を属性情報として抽出する。なお、ユーザが車載装置160に対して抽出項目としてあらかじめ設定した項目(例えば、アーティスト名)を属性情報として抽出しても良い。
また、属性情報抽出部560は、抽出した属性情報を属性情報送信部580に出力する。属性情報送信部580は、属性情報抽出部560から出力された属性情報を携帯端末140の属性情報受信部300に送信する。そうすると、上述したように、携帯端末140では、属性情報送信部580から送信された属性情報に基づいてラジオ局が生成される。
ラジオ局情報受信部600は、ラジオ局情報の表示要求が操作受付部500から出力された場合、ラジオ局情報を送信することを携帯端末140のラジオ局情報送信部360に要求する。そして、ラジオ局情報受信部600は、ラジオ局情報の送信要求に応答してラジオ局情報送信部360から送信されたラジオ局情報を受信する。
ラジオ局情報受信部600は、受信したラジオ局情報を内部のバッファメモリ(図示せず、以下同じ)に保持する。そして、ラジオ局情報受信部600は、バッファメモリに保持したラジオ局情報を表示制御部620に出力する。表示制御部620は、ラジオ局情報受信部600から出力されたラジオ局情報をディスプレイ(図示せず、以下同じ)に表示するように制御する。
指定ラジオ局情報送信部640は、操作受付部500からラジオ局情報が通知された場合、通知されたラジオ局情報をラジオ局情報受信部600のバッファメモリから取得し、その取得したラジオ局情報を指定ラジオ局情報として携帯端末140の指定ラジオ局情報受信部380に送信する。そうすると、上述したように、指定ラジオ局情報送信部640から送信された指定ラジオ局情報に応じた楽曲コンテンツが、楽曲コンテンツ配信サーバ120から携帯端末140を介して車載装置160に送られてくる。
楽曲コンテンツ受信部660は、携帯端末140の楽曲コンテンツ送信部440から送信された楽曲コンテンツおよび付属情報を受信する。そして、楽曲コンテンツ受信部660は、受信した楽曲コンテンツおよび付属情報を再生制御部540および判定部680に出力する。
判定部680は、楽曲コンテンツ受信部660から出力された楽曲コンテンツと同一の楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記憶されているか否かについて判定する。具体的には、判定部680は、楽曲コンテンツ受信部660から出力された付属情報(例えば、アーティスト名および楽曲名)で特定される楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記憶されているか否かについて判定する。判定部680は、同一の楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記憶されていると判定した場合、当該同一の楽曲コンテンツを評価情報生成部700に通知する。例えば、判定部680は、楽曲コンテンツに付属しているアーティスト名および楽曲名を評価情報生成部700に通知する。なお、判定部680は、同一の楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記憶されていないと判定した場合には何もしない。
評価情報生成部700は、判定部680から楽曲コンテンツが通知された場合、当該楽曲コンテンツに対するユーザの好みの程度を示す評価情報を生成する。具体的には、評価情報生成部700は、楽曲コンテンツ記憶部520を参照して、判定部680から通知された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるレート情報の値が「嫌い」であるか否かについて判定する。評価情報生成部700は、レート情報の値が「嫌い」であると判定した場合、判定部680から通知された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるアーティスト名および楽曲名をそれぞれ示すアーティスト名情報および楽曲名情報と、値が「嫌い」である嗜好情報とを含む評価情報を生成する。
また、評価情報生成部700は、レート情報の値が「嫌い」でないと判定した場合、当該レート情報の値が「好き」、「大好き」または「最高」であるか否かについて判定する。評価情報生成部700は、レート情報の値が「好き」、「大好き」または「最高」であると判定した場合、判定部680から通知された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるアーティスト名および楽曲名をそれぞれ示すアーティスト名情報および楽曲名情報と、値が「好き」である嗜好情報とを含む評価情報を生成する。なお、レート情報の値が「普通」または「未評価」である場合、評価情報生成部700は評価情報を生成しない。
また、評価情報生成部700は、生成した評価情報を評価情報送信部720に出力する。評価情報送信部720は、評価情報生成部700から出力された評価情報を携帯端末140の評価情報受信部460に送信する。そうすると、上述したように、評価情報送信部720から送信された評価情報に応じた楽曲コンテンツが、楽曲コンテンツ配信サーバ120から携帯端末140を介して車載装置160に配信される。
次に、本実施形態の楽曲コンテンツ配信システム100の動作について説明する。図2は、本実施形態の楽曲コンテンツ配信システム100によるラジオ局の生成動作例を示すフローチャートである。図2に示すフローチャートは、楽曲コンテンツ記憶部520から読み出された楽曲コンテンツが再生制御部540により再生されている場合に所定時間間隔で行われる処理である。
まず、操作受付部500は、操作部を介して、ラジオ局を生成することを要求する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS100)。もし、ラジオ局を生成することを要求する操作を受け付けていないと操作受付部500にて判定した場合(ステップS100にてNO)、楽曲コンテンツ配信システム100は図2における処理を終了する。
一方、ラジオ局を生成することを要求する操作を受け付けたと操作受付部500にて判定した場合(ステップS100にてYES)、属性情報抽出部560は、ラジオ局の生成要求を操作受付部500から受けて、再生中の楽曲コンテンツに付属している付属情報から、当該楽曲コンテンツの属性情報を抽出する(ステップS120)。そして、属性情報抽出部560は、抽出した属性情報を属性情報送信部580に出力する。
次に、属性情報送信部580は、属性情報抽出部560から出力された属性情報を携帯端末140の属性情報受信部300に送信する(ステップS140)。属性情報受信部300は、属性情報送信部580から送信された属性情報を受信する(ステップS160)。最後に、ラジオ局生成部320は、属性情報受信部300により受信された属性情報に基づいて、楽曲コンテンツ配信サーバ120から楽曲コンテンツの配信を受けるためのラジオ局を生成する(ステップS180)。ステップS180の処理が完了することによって、楽曲コンテンツ配信システム100は図2における処理を終了する。
図3は、本実施形態の楽曲コンテンツ配信システム100による指定ラジオ局情報の送信動作例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、ラジオ局情報の表示要求が操作受付部500からラジオ局情報受信部600に出力されることにより開始する。
まず、ラジオ局情報受信部600は、ラジオ局情報を送信することを携帯端末140のラジオ局情報送信部360に要求する(ステップS200)。その要求に応答して、ラジオ局情報送信部360は、ラジオ局情報記憶部340に記憶されているラジオ局情報をラジオ局情報受信部600に送信する(ステップS220)。ラジオ局情報受信部600は、ラジオ局情報送信部360から送信されたラジオ局情報を受信する(ステップS240)。
次に、表示制御部620は、ラジオ局情報受信部600により受信されたラジオ局情報をディスプレイに表示するように制御する(ステップS260)。次に、操作受付部500は、表示制御部620により表示されているラジオ局情報のうち何れかのラジオ局情報を指定する操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS280)。もし、ラジオ局情報を指定する操作を受け付けていないと操作受付部500にて判定した場合(ステップS280にてNO)、処理はステップS280に遷移する。
一方、ラジオ局情報を指定する操作を受け付けたと操作受付部500にて判定した場合(ステップS280にてYES)、操作受付部500は、指定されたラジオ局情報を指定ラジオ局情報送信部640に通知する。指定ラジオ局情報送信部640は、通知されたラジオ局情報をラジオ局情報受信部600のバッファメモリから取得し、その取得したラジオ局情報を指定ラジオ局情報として携帯端末140の指定ラジオ局情報受信部380に送信する(ステップS300)。
指定ラジオ局情報受信部380は、指定ラジオ局情報送信部640から送信された指定ラジオ局情報を受信する(ステップS320)。次に、指定ラジオ局情報送信部400は、指定ラジオ局情報受信部380により受信された指定ラジオ局情報を楽曲コンテンツ配信サーバ120の指定ラジオ局情報受信部220に送信する(ステップS340)。
最後に、指定ラジオ局情報受信部220は、携帯端末140から送信された指定ラジオ局情報を受信する(ステップS360)。ステップS360の処理が完了することによって、楽曲コンテンツ配信システム100は図3における処理を終了する。
図4は、本実施形態の楽曲コンテンツ配信システム100による楽曲コンテンツの配信動作例を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、楽曲コンテンツ配信サーバ120の指定ラジオ局情報受信部220から楽曲コンテンツ特定部260に指定ラジオ局情報が出力されたとき、および、評価情報受信部240から楽曲コンテンツ特定部260に評価情報が出力されたときに開始する。
まず、楽曲コンテンツ特定部260は、評価情報受信部240から評価情報が出力されたか否かについて判定する(ステップS400)。もし、評価情報が出力されていない、つまり、指定ラジオ局情報受信部220から楽曲コンテンツ特定部260に指定ラジオ局情報が出力されたと楽曲コンテンツ特定部260にて判定した場合(ステップS400にてNO)、楽曲コンテンツ特定部260は、指定ラジオ局情報に含まれる属性情報(ジャンル、アルバム名、アーティスト名、楽曲名または作曲者名など)を付属情報の一つとして有する楽曲コンテンツをランダムに1つ抽出し、抽出した楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が高い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを携帯端末140に対する配信対象として特定する(ステップS420)。その後、処理はステップS500に遷移する。
一方、評価情報が出力されたと楽曲コンテンツ特定部260にて判定した場合(ステップS400にてYES)、楽曲コンテンツ特定部260は、評価情報に含まれる嗜好情報の値が「好き」であるか否かについて判定する(ステップS440)。もし、嗜好情報の値が「好き」であると楽曲コンテンツ特定部260にて判定した場合(ステップS440にてYES)、楽曲コンテンツ特定部260は、評価情報に含まれるアーティスト名情報および楽曲名情報で特定される楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が高い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを携帯端末140に対する次の配信対象として特定する(ステップS460)。その後、処理はステップS500に遷移する。
一方、嗜好情報の値が「好き」でない(すなわち、「嫌い」である)と楽曲コンテンツ特定部260にて判定した場合(ステップS440にてNO)、楽曲コンテンツ特定部260は、評価情報に含まれるアーティスト名情報および楽曲名情報で特定される楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が低い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを携帯端末140に対する次の配信対象として特定する(ステップS480)。その後、処理はステップS500に遷移する。
ステップS500では、楽曲コンテンツ送信部280は、ステップS420、S460またはS480にて楽曲コンテンツ特定部260により特定された楽曲コンテンツをその付属情報と共に携帯端末140の楽曲コンテンツ受信部420に送信する。楽曲コンテンツ受信部420は、楽曲コンテンツ送信部280から送信された楽曲コンテンツおよび付属情報を受信する(ステップS520)。
次に、楽曲コンテンツ送信部440は、楽曲コンテンツ受信部420により受信された楽曲コンテンツおよび付属情報を車載装置160の楽曲コンテンツ受信部660に送信する(ステップS540)。楽曲コンテンツ受信部660は、楽曲コンテンツ送信部440から送信された楽曲コンテンツおよび付属情報を受信する(ステップS560)。最後に、再生制御部540は、楽曲コンテンツ受信部660により受信された楽曲コンテンツの再生を開始する(ステップS580)。ステップS580の処理が完了することによって、楽曲コンテンツ配信システム100は図4における処理を終了する。
図5は、本実施形態の楽曲コンテンツ配信システム100による評価情報の送信動作例を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、車載装置160において楽曲コンテンツ受信部660から判定部680に楽曲コンテンツおよび付属情報が出力されることにより開始する。
まず、判定部680は、楽曲コンテンツ受信部660から出力された楽曲コンテンツと同一の楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記憶されているか否かについて、楽曲コンテンツと共に出力された付属情報に基づいて判定する(ステップS600)。もし、同一の楽曲コンテンツが記憶されていないと判定部680にて判定した場合(ステップS600にてNO)、楽曲コンテンツ配信システム100は図5における処理を終了する。
一方、同一の楽曲コンテンツが記憶されていると判定部680にて判定した場合(ステップS600にてYES)、判定部680は、当該同一の楽曲コンテンツを評価情報生成部700に通知する。次に、評価情報生成部700は、楽曲コンテンツ記憶部520を参照して、判定部680から通知された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるレート情報の値が「嫌い」であるか否かについて判定する(ステップS620)。
もし、レート情報の値が「嫌い」であると評価情報生成部700にて判定した場合(ステップS620にてYES)、評価情報生成部700は、判定部680から通知された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるアーティスト名および楽曲名をそれぞれ示すアーティスト名情報および楽曲名情報と、値が「嫌い」である嗜好情報とを含む評価情報を生成する(ステップS640)。その後、処理はステップS700に遷移する。
一方、レート情報の値が「嫌い」でないと評価情報生成部700にて判定した場合(ステップS620にてNO)、評価情報生成部700は、当該レート情報の値が「好き」、「大好き」または「最高」であるか否かについて判定する(ステップS660)。もし、レート情報の値が「好き」、「大好き」または「最高」でないと評価情報生成部700にて判定した場合(ステップS660にてNO)、楽曲コンテンツ配信システム100は図5における処理を終了する。
一方、レート情報の値が「好き」、「大好き」または「最高」であると評価情報生成部700にて判定した場合(ステップS660にてYES)、評価情報生成部700は、判定部680から出力された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるアーティスト名および楽曲名をそれぞれ示すアーティスト名情報および楽曲名情報と、値が「好き」である嗜好情報とを含む評価情報を生成する(ステップS680)。その後、処理はステップS700に遷移する。
ステップS700では、評価情報送信部720は、ステップS640またはS680にて評価情報生成部700により生成された評価情報を携帯端末140の評価情報受信部460に送信する。評価情報受信部460は、評価情報送信部720から送信された評価情報を受信する(ステップS720)。
次に、評価情報送信部480は、評価情報受信部460により受信された評価情報を楽曲コンテンツ配信サーバ120の評価情報受信部240に送信する(ステップS740)。最後に、評価情報受信部240は、評価情報送信部480から送信された評価情報を受信する(ステップS760)。ステップS760の処理が完了することによって、楽曲コンテンツ配信システム100は図5における処理を終了する。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、車載装置160の楽曲コンテンツ記憶部520に記録されている楽曲コンテンツを再生しているときに、当該楽曲コンテンツに付属している付属情報から所定の属性情報を抽出し、抽出した属性情報を、ラジオ局生成機能を有する携帯端末140に送信するようにしている。
このように構成した本実施形態によれば、ユーザが携帯端末140または車載装置160の画面を見ながら属性情報の入力を行わなくても、再生中の楽曲コンテンツに付属している付属情報から属性情報が自動的に抽出され、その属性情報に基づくラジオ局が携帯端末140で作成される。そのため、運転中に新たなラジオ局を携帯端末140上に作成する場合に、ユーザの目線が車両前方から外れることはなくなる。よって、運転中であっても安全に、楽曲コンテンツの配信を受けるためのラジオ局を携帯端末140に作成することができる。
また、本実施形態では、楽曲コンテンツ配信サーバ120から携帯端末140を介して車載装置160に配信された楽曲コンテンツと同一の楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記録されている場合、当該同一の楽曲コンテンツに対するユーザの好みの程度を示す評価情報を当該同一の楽曲コンテンツの付属情報に基づいて生成し、携帯端末140に送信するようにしている。
このように構成した本実施形態によれば、ユーザが車載装置160の画面を見ながら評価情報に関する入力を行わなくても、楽曲コンテンツに関する付属情報から評価情報が自動的に生成され携帯端末140に送信される。そして、評価情報が携帯端末140から楽曲コンテンツ配信サーバ120に送信される。そのため、現在聴いている楽曲コンテンツに関する評価情報を運転中に楽曲コンテンツ配信サーバ120に送信する場合に、ユーザの目線が車両前方から外れることはなくなる。よって、運転中であっても安全に、現在聴いている楽曲コンテンツに関する評価情報を楽曲コンテンツ配信サーバ120に送信することができる。
なお、上記実施形態では、車載装置160の楽曲コンテンツ記憶部520に記録されている楽曲コンテンツを再生しているときにその楽曲コンテンツに付属している付属情報から所定の属性情報を抽出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯端末140も楽曲コンテンツ記憶部を備え、携帯端末140の楽曲コンテンツ記憶部に記録されている楽曲コンテンツを車載装置160に送信して再生しているときに、その楽曲コンテンツに付属している付属情報から所定の属性情報を抽出するようにしても良い。
また、上記実施形態では、楽曲コンテンツ記憶部520を車載装置160に内蔵する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、楽曲コンテンツ記憶部520を車載装置160に接続可能な外付けの記録媒体(例えば、ハードディスクやUSBメモリなど)としても良い。
また、上記実施形態では、楽曲コンテンツ記憶部520から読み出された楽曲コンテンツが再生されている場合、ラジオ局を生成することを要求する操作が操作受付部500で受け付けられたとき、当該楽曲コンテンツに付属している付属情報から属性情報を抽出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、楽曲コンテンツ記憶部520に記録されている楽曲コンテンツを一覧表示し、その一覧表示した中からユーザが操作部を介して何れかの楽曲コンテンツを指定した場合に、当該指定した楽曲コンテンツに付属している付属情報から属性情報を抽出するようにしても良い。
また、上記実施形態において、楽曲コンテンツ特定部260による配信対象の楽曲コンテンツの特定処理は一例にすぎない。例えば、評価情報に含まれる嗜好情報の値が「嫌い」である場合、評価情報が出力されていないときの処理と同様に、指定ラジオ局情報に含まれる属性情報を付属情報の一つとして有する楽曲コンテンツをランダムに1つ抽出し、抽出した楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が高い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを次の配信対象として特定しても良い。また、評価情報が出力されていない場合、指定ラジオ局情報に含まれる属性情報を付属情報の一つとして有する楽曲コンテンツをランダムに1つ抽出し、抽出した楽曲コンテンツを次の配信対象として特定しても良い。
また、上記実施形態では、車載装置160に配信された楽曲コンテンツと同一の楽曲コンテンツが楽曲コンテンツ記憶部520に記録されている場合、当該楽曲コンテンツに関する評価情報をレート情報に基づいて生成する例について説明したが、レート情報以外の付属情報(ジャンル、アルバム名、楽曲名、アーティスト名または作曲者名など)に基づいて評価情報を生成しても良い。例えば、アーティスト名が「AAA」である場合、値が「好き」である嗜好情報を含む評価情報を生成しても良い。また、ジャンルが「ロック」である場合、値が「嫌い」である嗜好情報を含む評価情報を生成しても良い。これらの場合、アーティスト名と嗜好情報の値(「好き」または「嫌い」)との関連付けや、ジャンルと嗜好情報の値(「好き」または「嫌い」)との関連付けは、車載装置160の操作部を介してユーザが事前に設定するようにしても良い。
また、上記実施形態では、各楽曲コンテンツのレート情報の値は事前に、車載装置160の操作部を介してユーザにより設定される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、各楽曲コンテンツのレート情報の値は事前に、車載装置160にダウンロードされる前の段階で、パソコン上でユーザにより設定されても良い。
また、上記実施形態では、属性情報抽出部560が楽曲コンテンツの付属情報に含まれるジャンル、アルバム名、楽曲名、アーティスト名、作曲者名のうち何れか1つを属性情報として抽出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、属性情報抽出部560は、楽曲コンテンツの付属情報に含まれるジャンル、アルバム名、楽曲名、アーティスト名、作曲者名のうち複数の項目を複数の属性情報としてそれぞれ抽出しても良い。この場合、ラジオ局生成部320は、属性情報抽出部560により抽出された複数の属性情報の各々を使用して複数のラジオ局を生成する。
また、上記実施形態では、レート情報の値が「普通」または「未評価」の場合は評価情報を生成しない例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、レート情報が「普通」または「未評価」の場合、判定部680から通知された楽曲コンテンツの付属情報に含まれるアーティスト名および楽曲名をそれぞれ示すアーティスト名情報および楽曲名情報と、値が「好き」または「嫌い」である嗜好情報とを含む評価情報を生成しても良い。あるいは、「好き」または「嫌い」の評価情報を操作部の操作により入力するようにしても良い。
また、上記実施形態では、評価情報に含まれる嗜好情報の値が「好き」または「嫌い」の2通りである例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、評価情報に含まれる嗜好情報の値が「好き」、「普通」または「嫌い」の3通りでも良い。この場合、楽曲コンテンツ特定部260は、嗜好情報の値が「好き」、「普通」または「嫌い」の何れであるかに応じて、評価情報に含まれるアーティスト名情報および楽曲名情報で特定される楽曲コンテンツの音楽的特徴情報との類似度が高い、中程度または低い音楽的特徴を有する楽曲コンテンツを配信対象の楽曲コンテンツとしてそれぞれ特定する。また、評価情報に含まれる嗜好情報は、4通り以上の値をとっても良い。
また、上記実施形態では、携帯端末140でラジオ局を生成した後に、車載装置160においてユーザが当該生成したラジオ局を指定する操作を行った場合に、指定したラジオ局情報(指定ラジオ局情報)を楽曲コンテンツ配信サーバ120に送信する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯端末140でラジオ局を生成した後に、当該生成したラジオ局に対応するラジオ局情報(指定ラジオ局情報)を楽曲コンテンツ配信サーバ120に送信するようにしても良い。このようにすれば、携帯端末140で生成したラジオ局で楽曲コンテンツの配信を受けたい場合、車載装置160においてラジオ局情報を指定する操作を行うことなく、当該生成したラジオ局に基づいて、楽曲コンテンツの配信を迅速に受けることができる。
また、上記実施形態において、携帯端末140でアプリケーションプログラムを起動している場合、ユーザからの指令がなくても再生中の楽曲コンテンツについて自動的に属性情報を抽出してラジオ局を生成するように携帯端末140および車載装置160を構成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、音楽的特徴情報が、楽曲コンテンツ配信サーバ120を管理する楽曲コンテンツ配信業者が各楽曲コンテンツを分析することによって生成されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、楽曲コンテンツ配信サーバ120が各楽曲コンテンツを分析することによって音楽的特徴情報を生成するようにしても良い。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。