JP2012021739A - 加熱調理器 - Google Patents

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祐 福田
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龍太 近藤
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浩二 吉野
Makoto Nishimura
誠 西村
Masaki Shibuya
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Abstract

【課題】耐熱性、耐久性に優れ、加熱室室内の壁面に付着した汚染物を容易に除去することができる加熱調理器の壁面材を提供する。
【解決手段】食品を収納する加熱室12と、加熱室12の室内の食品を加熱する加熱手段とを備えた加熱調理器において、加熱室12の内面を構成する壁面材14が金属部材29を含み、金属部材29の表面に親水性被覆層30を形成することによって、調理時に食品から出た汁や油、調味料などが加熱室12の内面を構成する壁面材14に飛散し汚染しても、水と親水性被覆層30との馴染みがよいので水が汚染物と親水性被覆層30の間に浸透し、汚染物の付着力を低下させるため、容易に除去することができるので常に清浄な状態を実現することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、オーブンレンジなどの加熱調理器に関し、より具体的には、食品の調理によって汚れた汚染物の除去性能を向上させ、かつ加熱効率に優れた加熱室の構成に関するものである。
オーブンレンジ等の加熱調理器においては、調理によって飛着する食品や調味料からの汁等によって加熱室室内の壁面が汚染されるため、この汚染物を除去し、常に清潔で清浄な状態を保つことが強く要望されている。
従来、汚染物の清掃を簡単に行うため、この種のオーブンレンジなどの加熱調理器は、加熱室内面を構成する金属部材からなる壁面材の表面に非粘着性のフッ素樹脂を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に記載された従来の加熱調理器を構成する加熱室内面の壁面材の構成を示すものである。図5に示すように、加熱室内面を構成する壁面材1は、アルミメッキ鋼板、アルミ亜鉛合金メッキ鋼板、亜鉛メッキ鋼板などの金属部材2の表面に厚さが5μm程度のフッ素樹脂からなる非粘着膜3が形成されている。
一方、加熱室内面の壁面に付着した汚染物を触媒によって酸化分解し、手入れ無しで加熱室室内を清浄に保つというものもある(例えば、特許文献2参照)。
図6は、特許文献2に記載された他の従来の加熱調理器を構成する加熱室内面の壁面材の構成を示すものである。図6に示すように、加熱室内面を構成する壁面材4は、ステンレス鋼板の金属部材5の表面に汚染物を熱分解よりも低温で酸化分解する触媒を含むセルフクリーニング層6が形成されている。
このセルフクリーニング層6は、ほうろうの釉薬に、酸化鉄、酸化マンガン、酸化銅などの触媒材料を混合したものを金属部材4の表面に塗布し、焼成することによって得ることができ、膜厚が100μm以上の多孔質の層となっている。
特開2001−59617号公報 特開2004−53212号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている前記従来のフッ素樹脂による非粘着膜は、有機系樹脂であるため膜が柔らかく、清掃する際に使用するスポンジの硬質面で擦ると傷が付きやすく、押圧が高いと非粘着膜が剥離するという課題を有していた。
また、非粘着膜の傷、剥離を防止するためにはスポンジの柔らかい面で軽く拭き取る必要があり、汚染物が強固に付着している場合は完全に除去することができないという課題を有していた。
また、非粘着膜として用いているフッ素樹脂は耐熱性が約280℃以下であり、長期の
使用によって、非粘着膜の熱劣化による非粘着性が低下することや300℃以上のオーブン調理には使用できないという課題を有していた。
一方、特許文献2に記載されている前記他の従来例である触媒を含むセルフクリーニング層は、加熱室内面全体を300℃以上の高温にしないと汚染物を酸化分解する触媒効果が十分に発揮されず、タール化した汚染物が残存し、異臭の発生源になるという課題を有していた。
また、セルフクリーニング層は多孔質であるため、汚染物がセルフクリーニング層の内部に浸食し、触媒で酸化分解できなかった汚染物をスポンジ等で除去しようとしても完全に除去することができないという課題を有していた。
また、セルフクリーニング層を構成するほうろうの釉薬や触媒材料の組成物は、マイクロ波の周波数帯域のエネルギーを吸収する。マイクロ波を加熱手段とする加熱調理器においては、食品の加熱に使用されるマイクロ波エネルギーが少なくなるので食品の加熱効率が悪くなり、調理時間が長くなる、消費電力を多く必要とするなどの課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、耐熱性、耐久性に優れ、加熱室室内の壁面に付着した汚染物を容易に除去することができるとともに、マイクロ波の吸収損失を抑制し、食品の加熱効率を向上させた加熱室内面の壁面材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、食品を収納する加熱室と、前記加熱室に載置された食品を加熱する加熱手段とを備えた加熱調理器において、前記加熱室の内面を構成する壁面材が金属部材を含み、前記金属部材の表面に親水性被覆層を形成したものである。
これによって、調理時に食品から出た汁や油、調味料などが加熱室の内面を構成する壁面材に飛散し汚染しても、本発明の壁面材の表面に親水性被覆層を形成しているので水や洗剤を含ませたスポンジ等で清掃した場合、水と親水性被覆層との馴染みがよいので水が汚染物と親水性被覆層の間に浸透しやすくなり、汚染物の付着力を低下させて容易に汚染物を除去することができるので常に清浄な状態を実現することができる。
本発明の加熱調理器は、調理時に食品から出た汁や油、調味料などによって加熱室の内面が汚染されても、親水性被覆層を形成した壁面材で加熱室の内面を構成しているので清掃によって付着した汚染物の除去を容易に行うことができ、常に加熱室内面を清浄な状態とすることができる。
本発明の実施の形態1における加熱装調理器の側面断面図 本発明の実施の形態1における加熱室を構成する壁面材の一部断面図 本発明の実施の形態2における加熱室を構成する壁面材の一部断面図 本発明の実施の形態3における加熱室を構成する壁面材の一部断面図 従来の加熱室を構成する壁面材の一部断面図 他の従来の加熱室を構成する壁面材の一部断面図
第1の発明は、食品を収納する加熱室と、前記加熱室に載置された食品を加熱する加熱手段とを備えた加熱調理器において、前記加熱室の内面を構成する壁面材が金属部材を含
み、前記金属部材の表面に親水性被覆層を形成することによって、調理時に食品から出た汁や油、調味料などが加熱室の内面を構成する壁面材に飛散し汚染しても、水と親水性被覆層との馴染みがよいので水が汚染物と親水性被覆層の間に浸透しやすく、汚染物の付着力を低下させて容易に除去することができるので常に清浄な状態を実現する。
第2の発明は、特に、第1の発明の金属部材をステンレス鋼板、鉄を主成分とする鋼板、アルミニウムメッキ鋼板の少なくとも1種から構成することにより、優れた耐熱性と親水性被覆層との接着性を実現することができ、壁面材の耐久性を向上させることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の親水性被覆層をSiOが含まれる材料で構成することにより、高い耐熱性、耐摩耗性を実現することができるので優れた耐久性を実現することできる。
第4の発明は、特に、第1から第3のいずれか1つの発明の親水性被覆層を1μm以下の膜厚とすることにより、マイクロ波を加熱手段とする加熱調理器においてはマイクロ波の吸収損失を抑制することができるとともに、金属部材の高い熱反射熱特性を低下させることがないので食品の加熱効率を向上させることができ、調理時間の短縮化、優れた省エネ性能を実現することができる。
第5の発明は、特に、第1から第4のいずれか1つの発明の親水性被覆層の表面に、前記親水性被覆層の一部が露出するように導電性被覆層を形成することにより、マイクロ波によって生ずる電界を導電性被覆層によって小さくすることができるので親水性被覆層のマイクロ波の吸収による損失を抑制することができ、食品の加熱効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における加熱調理器の側面から見た断面図を示したものである。
図1において、11は、加熱調理器の本体であり、加熱室12は、食品を出し入れする開閉ドア13と底板、側板、上板、後板からなる壁面材14とから構成されている。
加熱室12内には、上ヒータ15と下ヒータ16が設けられ、網17の上に載せられた食品18を上ヒータ15と下ヒータ16とで挟むように加熱する構成としている。加熱室12の後方にはマイクロ波を発生するマグネトロン19が設けられ、マイクロ波と上下のヒータの輻射熱や対流熱との少なくともいずれかを供給して食品を加熱処理することができるようになっている。
上ヒータ15にはその表面に接触するように上ヒータ熱電対20が設けられ、マグネトロン19からのマイクロ波の影響を受けないように金属管で覆われて上ヒータ15のヒータ輻射量検出手段を構成している。また、下ヒータ16の表面には下ヒータ熱電対21が同様に設けられてヒータ輻射量検出手段となっている。
また、加熱室12には庫内温度検出手段であるサーミスタ22が取り付けられており、上ヒータ熱電対20と下ヒータ熱電対21とサーミスタ22は、制御手段23に電気的に接続され、それぞれの出力に基づき、上ヒータ15と下ヒータ16への通電を制御して加
熱量を加減制御できるようになっている。
マグネトロン19より発生したマイクロ波を加熱室12内に照射するための電波撹拌手段としての回転アンテナ24が設けられている。そして、マグネトロン19から発生したマイクロ波を回転アンテナ24に伝送され、回転アンテナ24からマイクロ波を加熱室12内に撹拌しながら供給するようになっている。なお、マグネトロン19や回転アンテナ24は、加熱室12の後方と上面に設けているが、これに限らず加熱室12の底部や側面側に設けることもできる。
加熱室12内の側壁の上部に設けられた排気口25は、加熱室12内の空気を換気するために、本体11の外部と連通するよう設けられた排気出口26と換気手段である送風機27、排気通路28を介してつながっており、加熱室12内の空気は本体11の外に排出される。
図2は本発明の実施の形態1における加熱室の内面を構成する壁面材の一部断面図である。
図において、加熱室12の内面を構成する壁面材14は、金属部材29に親水性被覆層30を形成して構成されている。この親水性被覆層30としては、ゾルゲル法で形成されたシリカ質(SiO)の被覆層、珪素とジルコニウムを含む酸化物系の被覆層が挙げられるが、特に耐水性の点から、珪素とジルコニウムの複合酸化物による親水性被覆層が適している。
食品を調理する際、加熱された食品から出る汁や油、調味料などが飛散することにより、壁面材14が汚染される。従来、この種の加熱調理器の壁面材として、フッ素樹脂を含む非粘着膜が形成されたものが多く使われている。これは、フッ素樹脂は優れた撥水性を有しているため、汚染物との接着力が弱く、容易に除去することができるからである。
しかしながら、調理温度が高くなると、油などの汚染物が重合反応によりタール化し、フッ素樹脂といえども汚染物が強固に付着する。この頑固な汚れを除去するために清掃の際に用いるスポンジなどの洗浄部材を押し当てて強い力で擦るとフッ素樹脂を含む非粘着膜に傷が発生したり、剥離したりするなどの問題があった。
また、壁面材の温度が280℃以上の温度で使用されるとフッ素樹脂が熱劣化し、撥水性が低下するため、フッ素樹脂を含む非粘着膜は280℃以下での使用に限定されるものであった。
本発明に適用される親水性被覆層30は、フッ素樹脂を含む非粘着膜とは異なり親水性を有するため、水との馴染みがよく、清掃時に用いる水が親水性被覆層30と汚染物の間に浸透し、汚染物の接着力を著しく低下させることができるので汚染物を容易に除去することができる。
また、親水性被覆層30は、シリカ質(SiO)を含む無機化合物の組成からなるため、耐熱性が高く、300℃以上の調理温度の環境下でも親水性の特性を維持することができるとともに、親水性被覆層30の硬度が高く、高い耐摩耗性を有するので優れた耐久性を実現することできる。
また、この親水性被覆層30は薄膜で形成することができる。薄膜で形成することにより、マイクロ波周波数帯域における誘電損失を小さくすることができるため、食品の加熱に利用されるマイクロ波の電力の損失を抑制することができ、食品の加熱効率を高くする
ことができる。その結果、調理時間の短縮化、省エネを図ることができる。
親水性被覆層30の膜厚は、マイクロ波による吸収損失を抑制し、壁面材14の基材として用いる金属部材29との長期的な密着性を維持するために数百nmから1μmの範囲とすることが望ましい。
また、親水性被覆層30は薄膜であること、材料の主成分がシリカ質(SiO)であることから透明な膜として形成されるため、金属部材29の持つ優れた熱反射特性を低下させることがなく、上ヒータ15、下ヒータ16からの輻射熱を効果的に反射することが可能となり、ヒータ電力の損失も抑制することができる。
さらに、親水性被覆層30は、緻密な膜構造を有し、壁面材14の温度が300℃以上に上昇しても酸素の透過を抑制することができるため、基材である金属部材29の酸化が防止され、熱による変色を防止することができる。これによって、長期にわたり高温で使用されても初期の壁面材14の外観色、熱反射特性を維持することができ、優れた耐久性を実現することができる。
親水性被覆層30を薄膜に形成するためには、膜形成のための出発原料の粒子サイズがnmレベルであるか、珪素化合物、ジルコニウム化合物の水和反応や加水分解反応によって生成する粒子サイズがnmレベルである必要がある。
親水性被覆層30を予め基材である金属部材29に形成し、その後、加熱室12の形状に加工しても、親水性被覆層30が薄膜であるために膜の剥離やクラックが発生しない。したがって、親水性被覆層30はプレコート処理が可能であり、加熱室12を加工後に親水性被覆層30を形成するよりも加工コストが安く、低コスト化を図ることができる。
親水性被覆層30として、珪素とジルコニウムを含む酸化物系の被覆層を挙げたが、この材料に限定されるものではなく、親水性被覆層30の表面エネルギーが壁面材14の基材である金属部材29の表面エネルギーより小さい材料、親水性被覆層30の表面エネルギーに対する汚染物粒子の表面エネルギーの比を大きくするような材料が適用される。
加熱室12の形状に加工する際に溶接が伴う場合があっても、親水性被覆層30が薄膜であるため溶接性を損なうことがないが、溶接部の親水性被覆層30が破損するため溶接の代わりにカシメ加工を採用することもできる。
なお、この親水性被覆層30は、開閉ドア13の内側のガラス表面に設けることによって、開閉ドア13の耐汚染性も向上させることができる。
実施の形態1における親水性被覆層30を形成する壁面材14の基材である金属部材29は、ステンレス鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、鉄を主成分とする鋼板、亜鉛メッキ鋼板などいずれも使用可能であるが、耐熱性が要求され、親水性被覆層30を形成する際に化学反応が伴うことによって金属部材29の腐食が懸念される場合は、耐熱性、耐食性に優れているステンレス鋼板、アルミニウムメッキ鋼板が適している。
これらの金属部材29を用いることにより、高い耐熱性と高い接着性を実現することができ、親水性被覆層30の耐久性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における加熱室の内面を構成する壁面材の一部断面図である。実施の形態1と異なる点は、薄膜の親水性被覆層30の代わりに、厚膜の親水性被覆
層を設けた点にある。
図において、加熱室12の内面を構成する壁面材31は、金属部材32に親水性被覆層33を形成して構成される。この親水性被覆層33は、シリカ質((SiO)を主成分とするほうろうの釉薬に親水性を発現させるための金属酸化物を混合したものを金属部材32の表面に塗布し、焼成することによって得ることができ、膜厚が100μmレベルの平滑な表面を有する層としている。
金属部材32は、親水性被覆層33が高温(800℃以上)で焼成して形成されるため、この焼成温度以上の融点を有する必要があり、鉄を主成分とするほうろう鋼板、ステンレス鋼板が適している。
本発明に適用される親水性被覆層33は、実施の形態1の親水性被覆層30と同様に、フッ素樹脂を含む非粘着膜とは異なり、親水性を有するため、水との馴染みがよく、清掃時に用いる水が親水性被覆層30と汚染物の間に浸透し、汚染物の接着力を著しく低下させることができるので汚染物を容易に除去することができる。
また、親水性被覆層33は、大きい粒子のシリカ質(SiO)を含むほうろう皮膜で構成されるため、親水性被覆層30よりも耐熱性が高く、高温環境下においても親水性の特性を維持することができる。
また、親水性被覆層33はほうろう皮膜であるため、親水性被覆層30よりも硬度が高く、かつ膜厚が100μmレベルの厚膜であるので耐摩耗性に優れ、加熱室12内を清掃する際に硬いナイロン束子を用いても傷や剥離が発生することがなく、親水性被覆層30よりも優れた耐久性を実現することできる。
一方、親水性被覆層33は100μmレベルと膜厚が厚いため、親水性被覆層30より、マイクロ波周波数帯域における誘電損失が大きくなり、マイクロ波電力の損失が大きくなる。そのため、ほうろう皮膜の骨格となるシリカ質(SiO)以外に含有する顔料や親水性を発現させるための金属酸化物の量を少なくした方がよく、膜厚もできるだけ薄い方がよい。
親水性被覆層33の膜厚は、造膜性とマイクロ波の吸収損失の点から70〜120μmが適している。
親水性被覆層33は親水性被覆層30と同様に、親水性被覆層33の表面エネルギーが壁面材31の基材である金属部材32の表面エネルギーより小さい材料や、親水性被覆層33の表面エネルギーに対する汚染物粒子の表面エネルギーの比を大きくするような材料が適用される。
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態2における加熱室の内面を構成する壁面材の一部断面図である。実施の形態2と異なる点は、厚膜の親水性被覆層33の表面に親水性被覆層33の一部が露出するように導電性被覆層を設けた点にあり、その他の材料は実施の形態2と同じものが適用される。
図において、加熱室12の内面を構成する壁面材31は、金属部材32に親水性被覆層33と、さらに親水性被覆層33の表面に親水性被覆層33の一部が露出するように導電性被覆層34を形成して構成される。この導電性被覆層34は、数μ以下の薄膜で形成される。
親水性被覆層33の一部が露出するように導電性被覆層34を形成することにより、マイクロ波によって生ずる電界を導電性被覆層34で消失させることができるので、親水性被覆層33のマイクロ波の吸収による損失量を小さくすることができ、食品の加熱効率を向上させることができる。
この導電性被覆層34は、マイクロ波の吸収による損失をより少なくするために、親水性被覆層33の全面積を覆うことが望ましいが、親水性被覆層33の全面積を覆うと目的とする親水性の機能が失われるため、親水性被覆層33の一部が露出するように形成することが望ましい。
また、導電性被覆層34は、導電性被覆層34の導電性が高いほどマイクロ波によって生ずる電界の消失効果を大きくすることができるため、親水性被覆層33の表面上で電気的に繋がった膜であることが望ましい。
また、導電性被覆層34の材料としては、導電性が高いことが好ましいが、導電性と耐久性の点で酸化スズ、酸化インジウムなどの導電性金属酸化物がよい。
また、導電性被覆層34の親水性被覆層33の隠蔽面積は、加熱調理器としての加熱効率の仕様によって適宜設定される。
また、実施の形態3における導電性被覆層34は、開閉ドア13の内側のガラス表面に設けることによって、開閉ドア13のマイクロ波の吸収による損失を抑制することができる。
なお、本発明では、加熱調理器としてマイクロ波加熱調理器について述べたが、本発明の親水性被覆層は、電気オーブン、ガスレンジなど食品や調味料によって汚染されるすべての加熱調理器に適用可能である。
以上詳細に説明してきたように、本発明にかかる加熱調理器は、食品や調味料で汚染される調理機器の壁面に親水性被覆層を設けることにより、汚染物を容易に除去し、衛生的で清浄な状態を常に維持することが可能となるので、加熱調理機器以外にも炊飯器の内釜、洗濯機のドラムなどの家電機器や産業機器にも適用でききる。
12 加熱室
14、31 壁面材
29、32 金属部材
30、33 親水性被覆層
34 導電性被覆層

Claims (5)

  1. 食品を収納する加熱室と、前記加熱室に載置された食品を加熱する加熱手段とを備えた加熱調理器において、前記加熱室の内面を構成する壁面材が金属部材を含み、前記金属部材の表面に親水性被覆層を形成してなる加熱調理器。
  2. 前記金属部材は、ステンレス鋼板、鉄を主成分とする鋼板、アルミニウムメッキ鋼板の少なくとも1種からなる請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記親水性被覆層は、SiOを含む請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 前記親水性被覆層は、1μm以下の膜厚である請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記親水性被覆層の表面に、前記親水性被覆層の表面の一部が露出するように導電性被覆層を形成した請求項1から4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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