JP2012021608A - ボール型等速ジョイント - Google Patents

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    • F16D2003/22309Details of grooves

Abstract

【課題】保持器の強度および剛性を高め、ボール型等速ジョイントの寿命を向上できるボール型等速ジョイントを提供する。
【解決手段】等速ジョイントは、複数の外輪ボール溝23を有する外輪と、複数の内輪ボール溝32を有する内輪と、複数のボール40と、保持器50と、シャフトとを備えて構成される。保持器50の径方向厚T1は、ジョイント作動角が最大の場合に保持器50の窓部53におけるボール40の径方向接触範囲W1より大きくなるように設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の舵取用車輪に駆動力を伝達すると共に舵取用車輪の舵角に応じてジョイント作動角が変化するボール型等速ジョイント、すなわち自動車のフロント用ドライブシャフトに用いるボール型等速ジョイントに関するものである。
この種のボール型等速ジョイントについて、例えば、特開平11−325094号公報(特許文献1)に記載されたものがある。当該ボール型等速ジョイントは、保持器におけるボールの径方向移動を許容することができると共に、保持器の径方向厚を小さくすることを目的として、保持器の各窓部に突部を設けるようにしている。ここで、自動車のフロント用ドライブシャフトに適用されるボール型等速ジョイントにおいては、保持器におけるボールの径方向接触範囲が大きくなる。従って、当該ボール型等速ジョイントにおいて、保持器の径方向厚は、保持器におけるボールの径方向接触範囲に一致するように形成されていた。
特開平11−325094号公報
ところで、保持器は、保持器の軸方向両側の環状部分を複数の柱部により連結された形状をなしている。保持器の柱部付近は、ボール型等速ジョイントの中で、最も強度および剛性の低い部分となることがある。このような場合、保持器の強度および剛性を高めることにより、ボール型等速ジョイントの寿命を向上することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、保持器の強度および剛性を高めることにより、ボール型等速ジョイントの寿命を向上できるボール型等速ジョイントを提供することを目的とする。
(請求項1)本発明は、自動車の舵取用車輪に駆動力を伝達すると共に、前記舵取用車輪の舵角に応じてジョイント作動角が変化するボール型等速ジョイントにおいて、少なくとも軸方向一方に開口部を備える筒状に形成され、内周面に外輪ボール溝が複数形成された外輪と、前記外輪の内側に配置され、外周面に内輪ボール溝が複数形成された内輪と、それぞれの前記外輪ボール溝および前記内輪ボール溝を転動し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、環状に形成され、前記外輪と前記内輪との間に配置され、周方向に前記ボールをそれぞれ収容する複数の窓部が形成された保持器と、を備え、前記保持器の径方向厚は、前記ジョイント作動角が最大の場合に前記保持器の前記窓部における前記ボールの径方向接触範囲より大きくなるように設定されている。
(請求項2)本発明において、前記保持器の前記窓部は、前記ジョイント作動角が最大の場合に、前記窓部における前記ボールの前記径方向接触範囲に対して前記保持器の径方向外方および径方向内方に、前記ボールの非接触領域を形成するように設定されているとよい。
(請求項1)本発明によれば、保持器の径方向厚を保持器の窓部におけるボールの径方向接触範囲より大きくするようにしている。その結果、保持器の強度および剛性を高めることができ、ボール型等速ジョイントの寿命を向上することができる。ここで、ボール型等速ジョイントを大型化せずに保持器の径方向厚を大きくするためには、外輪および内輪とボールとの接触角を小さくするか、もしくは、外輪および内輪とボールとの接触楕円の長径を小さくすることが必要となる。そうすると、いずれの場合にも、内輪ボール溝および外輪ボール溝における面圧が大きくなる。そこで、従来のボール型等速ジョイントに対して、高面圧対応グリースを用いることや、焼き入れを改良によって内輪ボール溝および外輪ボール溝をさらに高硬度とすることや、内輪および外輪に用いる材料を改良することなどによって達成することができる。
(請求項2)本発明によれば、内輪ボール溝および外輪ボール溝における接触楕円が全く欠けないように、または、欠けるとしても僅かな欠けの程度となるようにしつつ、保持器の径方向厚を確実に大きくすることができる。従って、保持器の強度および剛性を確実に高めることができ、ボール型等速ジョイントの寿命を向上することができる。
ボール型等速ジョイントの軸方向断面図である。 第一実施形態:ボール型等速ジョイントの軸直交方向の部分断面図であって、トルク伝達時における内輪ボール溝、外輪ボール溝、ボールおよび保持器の接触状態を示す図である。 第二実施形態:ボール型等速ジョイントの軸直交方向の部分断面図であって、トルク伝達時における内輪ボール溝、外輪ボール溝、ボールおよび保持器の接触状態を示す図である。 比較例:ボール型等速ジョイントの軸直交方向の部分断面図であって、トルク伝達時における内輪ボール溝、外輪ボール溝、ボールおよび保持器の接触状態を示す図である。
<第一実施形態>
(ボール型等速ジョイントの全体構成)
本実施形態のボール型等速ジョイント10(以下、単に「等速ジョイント」と称す)の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る等速ジョイント10の所定角度のジョイント作動角θをとった状態の軸方向断面図である。なお、以下の説明において、外輪20の開口側とは、図1の左側を意味し、外輪20の奥側とは、図1の右側を意味する。
本実施形態の等速ジョイント10は、自動車の舵取用車輪に駆動力を伝達すると共に舵取用車輪の舵角に応じてジョイント作動角θが変化するボール型等速ジョイント、具体的には自動車のフロント用ドライブシャフトに適用されるボール型等速ジョイントである。この等速ジョイント10は、図1に示すように、ジョイント中心固定式ボール型等速ジョイント(「ツェッパ形等速ジョイント」とも称す)を例に挙げて説明する。特に、本実施形態においては、アンダーカットフリー型(UF)のジョイント中心固定式ボール型等速ジョイントを例に挙げて説明する。なお、特開2008−008323号公報などに記載のバーフィールド型(BF)のジョイント中心固定式ボール型等速ジョイント、および、ダブルオフセット型摺動式等速ジョイントにも適用した場合にも適用可能である。
この等速ジョイント10は、複数の外輪ボール溝23を有する外輪20と、複数の内輪ボール溝32を有する内輪30と、複数のボール40と、保持器50と、シャフト60とを備えて構成されている。以下、各構成部品について詳細に説明する。
外輪20は、図1の左側(本発明の「軸方向一方側」に相当)に開口部を備えるカップ状(有底筒状)に形成されている。この外輪20のカップ底部の外方(図1の右側)には、連結軸21が外輪軸方向に延びるように一体形成されている。この連結軸21は、他の動力伝達軸に連結される。外輪20の内周面は、凹球面状に形成されている。具体的には、外輪20の凹球面状内周面22は、外輪軸線L1と内輪軸線L2との交点Oを曲率中心として描かれる球面の一部により形成されており、外輪軸方向に切断した断面で見た場合に凹円弧状に形成されている。
さらに、外輪20の内周面には、外輪軸直交方向断面が凹円弧状の複数の外輪ボール溝23が、ほぼ外輪軸方向に延びるように形成されている。これら複数(本実施形態では6本)の外輪ボール溝23は、径方向に切断した断面で見た場合に、周方向に等間隔(本実施形態においては60度間隔)に形成されている。ここで、外輪軸方向とは、外輪20の中心軸を通る方向、すなわち、外輪20の回転軸方向を意味する。
内輪30は、環状に形成され、外輪20の内側に配置されている。この内輪30の外周面31は、凸球面状に形成されている。具体的には、内輪30の凸球面状外周面31は、外輪軸線L1と内輪軸線L2との交点Oを曲率中心として描かれる球面の一部により形成されており、内輪軸方向に切断した断面で見た場合に凸円弧状に形成されている。
また、内輪30の外周面には、内輪軸直交方向断面がほぼ円弧凹状の複数の内輪ボール溝32が、ほぼ内輪軸方向に延びるように形成されている。これら複数(本実施形態では6本)の内輪ボール溝32は、径方向に切断した断面で見た場合に、周方向に等間隔(本実施形態では60度間隔)に、且つ、外輪20に形成される外輪ボール溝23と同数形成されている。つまり、それぞれの内輪ボール溝32が、外輪20のそれぞれの外輪ボール溝23に対向するように位置する。また、内輪30の内周面には、内輪軸方向に延びる内歯スプライン35が形成されている。この内歯スプライン35は、シャフト60の外歯スプラインに嵌合(噛合)されている。ここで、内輪軸方向とは、内輪30の中心軸を通る方向、すなわち、内輪30の回転軸方向を意味する。
複数のボール40は、それぞれ、外輪20の外輪ボール溝23と、当該外輪ボール溝23に対向する内輪30の内輪ボール溝32に挟まれるように配置されている。そして、それぞれのボール40は、それぞれの外輪ボール溝23およびそれぞれの内輪ボール溝32に対して、転動自在で周方向(外輪軸回りまたは内輪軸回り)に係合している。従って、ボール40は、外輪20と内輪30との間でトルクを伝達する。
保持器50は、環状に形成されている。この保持器50の外周面51は、外輪20の凹球面状内周面22にほぼ対応する部分球面状、すなわち凸球面状に形成されている。一方、保持器50の内周面52は、内輪30の凸球面状外周面31にほぼ対応する部分球面状、すなわち凹球面状に形成されている。この保持器50は、外輪20の凹球面状内周面22と内輪30の凸球面状外周面31との間に配置されている。この保持器50は、周方向(保持器軸心の周方向)に等間隔に配置された、ほぼ矩形の貫通孔である複数の窓部53を有する。保持器50の窓部53は、ボール40と同数形成されている。そして、それぞれの窓部53に、ボール40が1つずつ収容されている。
(外輪ボール溝、内輪ボール溝および保持器の詳細形状)
次に、外輪ボール溝23、内輪ボール溝32、保持器50の詳細形状について図2を参照して説明する。ここで、外輪ボール溝23の外輪軸直交方向断面は、中心の異なる二つの凹円弧状を接続した、いわゆるゴシックアーク形状に形成される。また、内輪ボール溝32の内輪軸直交方向断面は、図2に示すように、中心の異なる二つの凹円弧状を接続した、いわゆるゴシックアーク形状に形成される。本実施形態における内輪ボール溝32の凹円弧状の曲率半径はR1としている。従って、ジョイント作動角θをとった状態において、トルク伝達時には、図2に示すように、外輪ボール溝23とボール40とは外輪接触点Po1を中心とした楕円範囲にて接触し、内輪ボール溝32とボール40とは内輪接触点Pi1を中心とした楕円範囲にて接触する。この内輪接触点Pi1における接触楕円Ei1は、図2に示すような大きさとなる。
この接触楕円Ei1の大きさは、内輪ボール溝32の凹円弧状の曲率半径R1に応じて異なる。つまり、内輪ボール溝32の凹円弧状の曲率半径R1が大きいほど、ボール40と内輪ボール溝32との接触楕円Ei1の長径および短径が小さくなる。反対に、内輪ボール溝32の凹円弧状の曲率半径R1が小さいほど、ボール40と内輪ボール溝32との接触楕円Ei1の長径(長軸の長さ)および短径(短軸の長さ)が大きくなる。
また、本実施形態における接触角はφ1としている。接触角φ1は、図2に示す接触状態において、ボール40の中心Oaを通る内輪30の半径線Laと、内輪ボール溝32とボール40との接触楕円Ei1の中心である内輪接触点Pi1における法線とのなす鋭角である。そして、接触角φ1に応じても、接触楕円Ei1の大きさが異なる。すなわち、接触角φ1が大きいほど、ボール40と内輪ボール溝32との接触楕円Ei1の長径および短径が小さくなる。反対に、接触角φ1が小さいほど、ボール40と内輪ボール溝32との接触楕円Ei1の長径および短径が大きくなる。
また、ジョイント作動角θをとった状態で、ボール40が外輪ボール溝23および内輪ボール溝32を転動する際には、ボール40は保持器50の窓部53のうち外輪20の開口側の面に接触する。これは、外輪ボール溝23および内輪ボール溝32によるくさび効果によって、ボール40を外輪20の開口側へ押し出す力が発生するためである。そして、保持器50の窓部53においてボール40が接触する位置は移動する。図2に示すように、窓部53におけるボール40の接触軌跡Gは、「8」字型となる。ボール40が外輪20の開口側(図1の左側)に位置する場合に、窓部53におけるボール40の接触位置は、「8」字型のうち径方向外方の位置となる。一方、ボール40が外輪20の奧側(図1の右側)に位置する場合に、窓部53におけるボール40の接触位置は、「8」字型のうち径方向内方の位置となる。この「8」字型の接触軌跡Gにおける保持器50の径方向接触範囲はW1となる。
そして、保持器50の径方向厚はT1としている。つまり、保持器50の径方向厚T1は、窓部53におけるボール40の径方向接触範囲W1より大きくなるように設定されている。より詳細には、保持器50の窓部53は、ジョイント作動角θが最大の場合に、窓部53におけるボール40の径方向接触範囲W1に対して保持器50の径方向外方および径方向内方に、ボール40の非接触領域を形成するように設定されている。
ここで、本実施形態における接触楕円Ei1の大きさ、位置などについて分かりやすくするために、比較例を参照しながら説明する。比較例として、図4に示すものを用いる。なお、比較例における外輪ボール溝223、内輪ボール溝232および保持器250は、以下に説明する点について、本実施形態における外輪ボール溝23、内輪ボール溝32および保持器50と相違する。
図4に示すように、比較例において、保持器250の窓部253におけるボール40の径方向接触範囲W3と保持器250の径方向厚T3は、同一としている。ここで、比較例における径方向接触範囲W3は、本実施形態における径方向接触範囲W1と同一である。従って、比較例における保持器250の径方向厚T3は、本実施形態における保持器50の径方向厚T1よりも小さくなる。また、比較例における接触角φ3は、本実施形態における接触角φ1と同一としている。しかし、比較例における内輪ボール溝232の凹円弧状の曲率半径はR3とし、本実施形態における曲率半径R1よりも小さくしている。従って、比較例における接触楕円Ei3の長径および短径は、本実施形態における接触楕円Ei1の長径および短径より大きくなる。
ここで、図2に示す本実施形態と図4に示す比較例とを比較しながら考察する。接触楕円Ei1,Ei3の欠けは、応力集中による寿命の低下の原因となる。そのため、接触楕円Ei1,Ei3の欠けは、全く存在しない状態とするか、存在するとしても僅かな程度とすることが求められる。つまり、接触楕円Ei1の長径と接触楕円Ei1の中心である内輪接触点Pi1から内輪ボール溝32の肩部(開口縁部)までの長さとの差が、接触楕円Ei3の長径と接触楕円Ei3の中心である内輪接触点Pi1から内輪ボール溝232の肩部までの長さとの差と、同程度に設定される。
そして、径方向接触範囲W1,W3が同一であるが、本実施形態における保持器50の径方向厚T1と比較例における保持器250の径方向厚T3とが異なる。さらに、接触角φ1,φ3が同一である。この場合に、本実施形態における接触楕円Ei1における欠けを比較例における接触楕円Ei3の欠けと同程度とするためには、本実施形態における接触楕円Ei1の長径を比較例における接触楕円Ei3の長径よりも小さくする必要がある。
そこで、本実施形態における内輪ボール溝32の凹円弧状の曲率半径R1を、比較例における内輪ボール溝232の凹円弧状の曲率半径R3よりも大きく設定している。これにより、本実施形態における接触楕円Ei1の長径および短径を比較例における接触楕円Ei3の長径および短径よりも小さくすることができる。このように、曲率半径R1を大きくすることで、保持器50の径方向厚T1を比較例における保持器250の径方向厚T3より大きくすることができるようになる。
保持器50の径方向厚T1を大きくすることで、保持器50の強度および剛性を高めることができるため、結果として保持器50の寿命を向上することができる。等速ジョイント10の構成部品の中で保持器50の寿命が最も短いため、保持器50の寿命を向上させることにより、結果として等速ジョイント10の寿命を向上することができる。
ここで、本実施形態における接触楕円Ei1の長径および短径は、比較例における接触楕円Ei3の長径および短径より小さくなるようにしている。このことは、本実施形態における内輪ボール溝32がボール40から受ける面圧(圧力)が、比較例における内輪ボール溝232がボール40から受ける面圧よりも高くなることを意味する。この対策として、高面圧対応グリースを用いることや、焼き入れを改良によって内輪ボール溝32をさらに高硬度とすることや、内輪30に用いる材料を改良することなどによって達成することができる。なお、外輪20についても同様である。このようにすることで、保持器50の強度および剛性を高めることができ、結果として確実に等速ジョイント10の寿命を向上することができる。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態における外輪ボール溝123、内輪ボール溝132、保持器150の詳細形状について図3を参照して説明する。なお、第二実施形態における外輪ボール溝123、内輪ボール溝132および保持器150は、以下に説明する点について、第一実施形態および比較例のものと相違する。
図3に示すように、第二実施形態における保持器150は、第一実施形態の保持器50と同一構成からなる。第二実施形態における保持器150の径方向厚T2は、第一実施形態における保持器50の径方向厚T1と同一であり、保持器150の窓部153におけるボール40の径方向接触範囲W2は、第一実施形態における径方向接触範囲W1と同一である。つまり、第二実施形態における径方向厚T2は、径方向接触範囲W2より大きくなるように設定されている。
また、第二実施形態における接触角φ2は、第一実施形態における接触角φ1よりも小さく設定されている。つまり、第二実施形態における接触楕円Ei2の中心である内輪接触点Pi2は、第一実施形態および比較例における接触楕円Ei1,Ei3の中心である内輪接触点Pi1より、内輪ボール溝132の溝底側(図3の下側)に位置している。また、第二実施形態における内輪ボール溝132の凹円弧状の曲率半径はR2とし、比較例における曲率半径R3と同一であって、第一実施形態における曲率半径R1より小さくしている。従って、第二実施形態における接触楕円Ei2の長径および短径は、比較例における接触楕円Ei3の長径および短径と同一である。
以下に、図3に示す第二実施形態と図4に示す比較例とを比較しながら考察する。接触楕円Ei2,Ei3の欠けは、応力集中による寿命の低下の原因となる。そのため、接触楕円Ei2,Ei3の欠けは、全く存在しない状態とするか、存在するとしても僅かな程度とすることが求められる。つまり、接触楕円Ei2の長径と接触楕円Ei2の中心である内輪接触点Pi2から内輪ボール溝132の肩部(開口縁部)までの長さとの差が、接触楕円Ei3の長径と接触楕円Ei3の中心である内輪接触点Pi1から内輪ボール溝232の肩部までの長さとの差と、同程度に設定される。
そして、径方向接触範囲W2,W3が同一であるが、第二実施形態における保持器150の径方向厚T2と比較例における保持器250の径方向厚T3とが異なる。さらに、第二実施形態における内輪ボール溝232の凹円弧状の曲率半径R2は、比較例における内輪ボール溝232の凹円弧状の曲率半径R3と同一である。この場合に、第二実施形態における接触楕円Ei2における欠けを比較例における接触楕円Ei3の欠けと同程度とするためには、第二実施形態における接触楕円Ei2の中心である内輪接触点Pi2を、比較例における接触楕円Ei3の中心である内輪接触点Pi1に対して内輪ボール溝232の溝底側に設定する必要がある。
そこで、第二実施形態における内輪ボール溝132の凹円弧状の接触角φ2を、比較例における内輪ボール溝232の凹円弧状の接触角φ3よりも小さく設定している。これにより、第二実施形態における接触楕円Ei2の中心である内輪接触点Pi2を、比較例における接触楕円Ei3の中心である内輪接触点Pi1に対して内輪ボール溝132の溝底側に設定する必要がある。このように、接触角φ2を接触角φ3より小さくすることで、保持器150の径方向厚T2を比較例における保持器250の径方向厚T3より大きくすることができるようになる。
第二実施形態における保持器150の径方向厚T2を大きくすることで、保持器150の強度および剛性を高めることができるため、結果として保持器150の寿命を向上することができる。等速ジョイント10の構成部品の中で保持器150の寿命が最も短いため、保持器150の寿命を向上させることにより、結果として等速ジョイント10の寿命を向上することができる。
ここで、第二実施形態における接触角φ2は、比較例における接触角φ3より小さくなるようにしている。このことは、第二実施形態における内輪ボール溝132がボール40から受ける面圧(圧力)が、比較例における内輪ボール溝232がボール40から受ける面圧よりも高くなることを意味する。この対策として、高面圧対応グリースを用いることや、焼き入れを改良によって内輪ボール溝132をさらに高硬度とすることや、内輪30に用いる材料を改良することなどによって達成することができる。なお、外輪20についても同様である。このようにすることで、保持器150の強度および剛性を高めることができ、結果として確実に等速ジョイント10の寿命を向上することができる。
10:ボール型等速ジョイント
20:外輪、 21:連結軸、 22:凹球面状内周面
23,123,223:外輪ボール溝
30:内輪、 31:凸球面状外周面、 32,132,232:内輪ボール溝
35:内歯スプライン、 40:ボール
50,150,250:保持器、 51:外周面、 52:内周面
53,153,253:窓部、 60:シャフト
Ei1,Ei2,Ei3:接触楕円、 G:接触軌跡
L1:外輪軸線、 L2:内輪軸線、 La:半径線
O:ジョイント中心、 Oa:ボール中心
Po1:外輪接触点、 Pi1,Pi2:内輪接触点
R1,R2,R3:内輪ボール溝の曲率半径、 T1,T2,T3:保持器の径方向厚
W1,W2,W3:ボールと保持器の径方向接触範囲、 φ1,φ2,φ3:接触角

Claims (2)

  1. 自動車の舵取用車輪に駆動力を伝達すると共に、前記舵取用車輪の舵角に応じてジョイント作動角が変化するボール型等速ジョイントにおいて、
    少なくとも軸方向一方に開口部を備える筒状に形成され、内周面に外輪ボール溝が複数形成された外輪と、
    前記外輪の内側に配置され、外周面に内輪ボール溝が複数形成された内輪と、
    それぞれの前記外輪ボール溝および前記内輪ボール溝を転動し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達する複数のボールと、
    環状に形成され、前記外輪と前記内輪との間に配置され、周方向に前記ボールをそれぞれ収容する複数の窓部が形成された保持器と、
    を備え、
    前記保持器の径方向厚は、前記ジョイント作動角が最大の場合に前記保持器の前記窓部における前記ボールの径方向接触範囲より大きくなるように設定されているボール型等速ジョイント。
  2. 請求項1において、
    前記保持器の前記窓部は、前記ジョイント作動角が最大の場合に、前記窓部における前記ボールの前記径方向接触範囲に対して前記保持器の径方向外方および径方向内方に、前記ボールの非接触領域を形成するように設定されているボール型等速ジョイント。
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